JP3571981B2 - 半導体装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、メモリセルを有する半導体装置に関するものであり、特に工場でのプロセス、歩留り、信頼性などを定期的にモニタリングするための不良解析用LSIに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、製品とは別に、不良解析用LSIが製造工程に定期的に流され、半導体装置の製造ラインの歩留り向上のために、あるいは製品を代表しての信頼性試験などに使用されている。
【0003】
例えば、SRAMの製造においては、SRAMセルアレイを有すると共にテストパターンが形成された不良解析用LSI(以下SRAM−TEG(Test Element Groupと記す)が使用されている。
【0004】
前記SRAM−TEGを使用すれば、不良が発生したときに、メモリテストを行うことにより不良セルを特定できる。また、SRAM−TEGは、構造が簡単であるため、不良発生部位の特定、原因の解析が比較的容易であり、さらにFBM(Fail Bit Map)システムの導入により、不良セル、不良部位の特定、解析はさらに容易になっている。
【0005】
前記FBMとは、各メモリセルを物理的な配置にしたがって桝目状にあらわし、不良セル、良品セルを表示するようにしたシステムである。FBMでは、不良セルの配列により、複数の不良カテゴリに分別できる。前記不良カテゴリとは、FBMシステムにより検出される不良ビット(不良セル)の配置パターンのことである。なお、不良カテゴリは、SRAMの配線構造により異なるものとなる。
【0006】
次に、図6(a)、(b)〜図9を用いて、従来の不良解析用LSIについて説明する。
【0007】
図6(a)は、従来の不良解析用LSIの配線パターンを示す平面図である。図6(b)は、前記不良解析用LSIの構造を示す概略的な断面図である。
【0008】
図6(b)に示すように、半導体基板51には活性領域(アクティブエリア)52が設けられている。この活性領域52の両側には、それぞれメモリセル(図示せず)が1つずつ形成されており、そして4個の活性領域52には8ビット分のメモリセルが形成されている。
【0009】
半導体基板51上には、下から順にそれぞれ絶縁膜を介して1層目の配線パターン(図示せず)、2層目の配線パターン(図中ではビット線パターン53A)が形成されている。活性領域52には、ビヤホール54を介してビット線パターン53Aが接続されている。なお、図6(b)は、前記不良解析用LSIのビット線パターン53Aのカラム方向の断面を示している。
【0010】
前記2層目の配線パターンとしては、図6(a)に示すように、ビット線パターン53A、/ビット線パターン53B、及び基準電位パターン53Cが形成されている。ビット線パターン53Aと/ビット線パターン53Bは、異なる電位、詳しくは相対的に反転された電位が供給される配線である。前記ビット線パターン53Aと/ビット線パターン53Bには、書き込み時あるいは読み出し時に、それぞれ書き込み信号あるいは読み出し信号が流れる。基準電位パターン53Cは、基準電位が供給される配線である。
【0011】
このような不良解析用LSIでは、ビット線パターン53A、/ビット線パターン53B、及び基準電位パターン53Cに発生する不良を、前記FBMにより検知している。例えば、前記パターン間にショートが発生した場合、FBMは図7に示すようになる。
【0012】
次に、従来の別の不良解析用LSIについて説明する。
【0013】
図8(a)は、従来の別の不良解析用LSIの配線パターンを示す平面図である。図8(b)は、前記不良解析用LSIの構造を示す概略的な断面図である。
【0014】
図8(b)に示すように、前記不良解析用LSIと同様に、半導体基板51には活性領域(アクティブエリア)52が設けられている。そして、4個の活性領域52には、8ビット分のメモリセルが形成されている。半導体基板51上には、下から順にそれぞれ絶縁膜を介して1層目の配線パターン(図示せず)、2層目の配線パターン(図中ではビット線パターン53A)、3層目の配線パターン(図中ではビット線パターン55A)が形成されている。活性領域52には、ビヤホール56を介してビット線パターン53Aが接続され、このビット線パターン53Aにはビヤホール57を介してビット線パターン55Aが接続されている。
【0015】
図8(a)は、2層目と3層目の配線パターンのみを示し、その他の膜は透過した状態を示している。前記2層目の配線パターンとしては、図8(a)に示すように、ビット線パターン53A、/ビット線パターン53B、及び基準電位パターン53Cが形成されている。前記3層目の配線パターンとしては、ビット線パターン55A、/ビット線パターン55Bが形成されている。
【0016】
前記ビット線パターン53Aと/ビット線パターン53Bは、異なる電位、詳しくは相対的に反転された電位が供給される配線である。前記ビット線パターン53Aと/ビット線パターン53Bには、書き込み時あるいは読み出し時に、それぞれ書き込み信号あるいは読み出し信号が流れる。基準電位パターン53Cは、基準電位が供給される配線である。同様に、前記ビット線パターン55Aと/ビット線パターン55Bは、異なる電位、詳しくは相対的に反転された電位が供給される配線である。前記ビット線パターン55Aと/ビット線パターン55Bには、書き込み時あるいは読み出し時に、それぞれ書き込み信号あるいは読み出し信号が流れる。また、基準電位パターン53Cは、基準電位が供給される配線である。
【0017】
このような不良解析用LSIでは、2層目のビット線パターン53A、/ビット線パターン53B、及び基準電位パターン53Cや、3層目のビット線パターン55A、/ビット線パターン55Bに発生する不良を、前記FBMにより検知している。例えば、前記2層目のパターン間、または3層目のパターン間にショートが発生した場合、FBMは図9に示すように、同一の不良カテゴリになる。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図6(b)に示した不良解析用LSIでは、メモリセル内のビット線パターン53A、/ビット線パターン53B、及び基準電位パターン53Cの配線密度が低く、これら配線間に最小スペース部分が少ないため、配線間におけるショートの検知率が低いという問題点がある。
【0019】
また、図8(b)に示した不良解析用LSIでは、2層目のビット線パターン53A、/ビット線パターン53Bにショートが発生した場合、また3層目のビット線パターン55A、/ビット線パターン55Bにショートが発生した場合のいずれの場合でも、FBMによって検知される不良カテゴリは図9に示すように同じになってしまう。このため、前記不良解析用LSIでは、不良が発生した層の特定ができない。すなわち、別の不良部位あるいは不良原因であるにもかかわらず、FBMでは同一の不良カテゴリとして検知されてしまい、不良部位や不良原因の特定が困難であるという問題点がある。
【0020】
さらに、配線の多層化が進み、2層配線であった不良解析用LSI(SRAM−TEGなど)もこれに対応するために多層化されつつある。これにより、さらに別の不良部位あるいは不良原因であるにもかかわらず、同一の不良カテゴリとして検知される場合が増える結果となっている。
【0021】
そこでこの発明は、前記課題に鑑みてなされたものであり、不良部位の物理的解析が不要となり、不良解析に要する時間を短縮でき、また不良検知率を向上させることができる半導体装置を提供することを目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、この発明に係る第1の不良解析用の半導体装置は、情報を記憶する第1、第2のメモリセルと、前記第1のメモリセルに接続され、第1の配線層に形成された第1配線と、前記第1のメモリセルに接続され、前記第1配線に隣接して所定の間隔を保持するように、前記第1の配線層に形成された第2配線と、前記第2のメモリセルに接続され、第2の配線層に前記第2配線に隣接して形成された第3配線と、前記第2のメモリセルに接続され、前記第3配線に隣接して所定の間隔を保持するように、前記第2の配線層に形成された第4配線とを具備することを特徴とする。
【0024】
また、この発明に係る第の不良解析用の半導体装置は、前記第の半導体装置が有する構成に加えて、前記第1、第2のメモリセルにはアドレスが付与されており、前記第1配線及び第2配線に接続された前記第1のメモリセルが奇数アドレスに対応しているときは、前記第3配線及び第4配線に接続された前記第2のメモリセルは偶数アドレスに対応し、前記第1配線及び第2配線に接続された前記第1のメモリセルが偶数アドレスに対応しているときは、前記第3配線及び第4配線に接続された前記第2のメモリセルは奇数アドレスに対応していることを特徴とする。
【0025】
また、この発明に係る第の不良解析用の半導体装置は、前記第または第の半導体装置が有する構成に加えて、前記第1配線は凹凸形状を有し、前記第2配線は前記第1配線が有する凹凸形状に沿って所定の間隔を保持するように形成された凹凸形状を有しており、前記第3配線は凹凸形状を有し、前記第4配線は前記第3配線が有する凹凸形状に沿って所定の間隔を保持するように形成された凹凸形状を有していることを特徴とする。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照してこの発明の実施の形態について説明する。
【0027】
[第1の実施の形態]
第1の実施の形態は、半導体基板上の同一層に形成される配線において、異電位が供給される配線同士が長い距離にわたって近接するようにパターンを形成し、最小スペースの配線間を増やしたものである。ここでは、半導体基板上に形成される2層目の配線を例に取り説明する。
【0028】
図1(a)は、この発明の第1の実施の形態の半導体装置の配線パターンを示す平面図である。図1(b)は、第1の実施の形態の半導体装置の構造を示す概略的な断面図である。
【0029】
図1に示すように、半導体基板11には活性領域(アクティブエリア)12が設けられている。この活性領域12の両側には、それぞれメモリセル(図示せず)が1つずつ形成されており、そして4個の活性領域12には8ビット分のメモリセルが形成されている。半導体基板11上には、下から順にそれぞれ絶縁膜を介して1層目の配線パターン(図示せず)、2層目の配線パターン(図中ではビット線パターン13A)が形成されている。活性領域12には、ビヤホール14を介してビット線パターン13Aが接続されている。なお、図1(b)は、前記半導体装置のビット線パターン13Aのカラム方向の断面を示している。
【0030】
前記2層目の配線パターンとしては、図1(a)に示すように、ビット線パターン13A、/ビット線パターン13B、及び基準電位パターン13Cが形成されている。ビット線パターン13Aと/ビット線パターン13Bは、異なる電位、詳しくは相対的に反転された電位が供給される配線である。前記ビット線パターン13Aと/ビット線パターン13Bには、書き込み時あるいは読み出し時に、それぞれ書き込み信号あるいは読み出し信号が流れる。また、基準電位パターン13Cは、基準電位が供給される配線である。
【0031】
図1(a)に示すように、前記ビット線パターン13Aには複数の突起パターン13AAが設けられ、/ビット線パターン13Bには複数の突起パターン13BBが設けられている。突起パターン13AAと突起パターン13BBは、これらのパターン間に最小の配線間スペースが形成されるように、図1(a)に示すように、カラム方向に交互に配置されている。
【0032】
言い換えると、第1の実施の形態は、前記ビット線パターン13A及び突起パターン13AAで形成された凹部内に、/ビット線パターン13B及び突起パターン13BBで形成された凸部が配置されている。このとき、ビット線パターン13A及び突起パターン13AAと、/ビット線パターン13B及び突起パターン13BBとの間には、所定のスペースが保持されている。また、前記ビット線パターン13B及び突起パターン13BBで形成された凹部内に、/ビット線パターン13A及び突起パターン13AAで形成された凸部が配置されている。このとき、/ビット線パターン13B及び突起パターン13BBと、ビット線パターン13A及び突起パターン13AAとの間には、所定のスペースが保持されている。
【0033】
このように第1の実施の形態では、異電位が供給される配線間(ビット線パターン13Aと、/ビット線パターン13B間)に、最小スペース部分を増加させるための配線パターン(突起パターン13AA、13BB)を追加している。これにより、1対のビット線パターン13A及び/ビット線パターン13B当たりの最小スペース部分を増加されることができるため、これら配線パターン間のショートの検知感度を向上させることができる。
【0034】
また、前記半導体装置では、2層目のビット線パターン13A、/ビット線パターン13B、及び基準電位パターン13Cに発生する不良を、前記FBMにより検知している。例えば、前記2層目のパターン間にショートが発生した場合、FBMは図2に示すようになる。なお、このとき不良カテゴリは、従来の場合と変わらない。
【0035】
以上説明したようにこの第1の実施の形態によれば、異電位が供給される配線間に、最小配線スペース個所が増加するように配線を追加することにより、配線間のショート検知率を向上させることができる。
【0036】
[第2の実施の形態]
第2の実施の形態では、アドレスが付与されたビット線において、奇数アドレスのビット線パターン及び/ビット線パターンを半導体基板上の第1の層に形成し、偶数アドレスのビット線パターン及び/ビット線パターンを前記第1の層と異なる第2の層に形成するものである。ここでは、半導体基板上に形成される2層目の配線と3層目の配線を例に取り説明する。
【0037】
図3(a)は、この発明の第2の実施の形態の半導体装置の2層目と3層目の配線パターンを示す平面図である。図3(b)、(c)は、第2の実施の形態の半導体装置の構造を示す概略的な断面図である。
【0038】
図3(b)、(c)に示すように、半導体基板11には活性領域(アクティブエリア)12が設けられている。この活性領域12の両側には、それぞれメモリセル(図示せず)が1つずつ形成されており、そして、4個の活性領域12には8ビット分のメモリセルが形成されている。
【0039】
半導体基板11上には、下から順にそれぞれ絶縁膜を介して1層目の配線パターン(図示せず)、2層目の配線パターン(図中ではビット線パターン13A)、さらに3層目の配線パターン(図中ではビット線パターン15A)が形成されている。活性領域12には、ビヤホール14を介してビット線パターン13Aが接続され、またビヤホール16を介してビット線パターン15Aが接続されている。なお、図3(b)は前記半導体装置のビット線パターン13Aのカラム方向の断面を示し、図3(c)は前記半導体装置のビット線パターン15Aのカラム方向の断面を示している。
【0040】
図3(a)は、2層目と3層目の配線パターンのみを示し、その他の膜は透過した状態を示している。前記2層目の配線パターンとしては、図3(a)に示すように、ビット線パターン13A、/ビット線パターン13B、及び基準電位パターン13Cが形成されている。前記3層目の配線パターンとしては、ビット線パターン15A、/ビット線パターン15Bが形成されている。
【0041】
前記ビット線パターン13Aと/ビット線パターン13Bは、異なる電位、詳しくは相対的に反転された電位が供給される配線である。ビット線パターン13Aと/ビット線パターン13Bには、書き込み時あるいは読み出し時に、それぞれ書き込み信号あるいは読み出し信号が流れる。同様に、ビット線パターン15Aと/ビット線パターン15Bは、異なる電位、詳しくは相対的に反転された電位が供給される配線である。前記ビット線パターン15Aと/ビット線パターン15Bには、書き込み時あるいは読み出し時に、それぞれ書き込み信号あるいは読み出し信号が流れる。また、基準電位パターン13Cは、基準電位が供給される配線である。
【0042】
また、前記ビット線パターン13A、/ビット線パターン13B、及びビット線パターン15A、/ビット線パターン15Bにはアドレスが割り当てられており、奇数アドレスには2層目のビット線パターン13A、/ビット線パターン13が対応し、偶数アドレスには3層目のビット線パターン15A、/ビット線パターン15Bが対応するように設定されている。
【0043】
このように構成された半導体装置において、2層目の配線パターン、あるいは3層目の配線パターンに発生する不良を、前記FBMにより検知する場合を説明する。例えば、2層目の配線パターン間にショートが発生した場合、図4に示すように、FBMには奇数アドレスに相当するカラムライン21が不良ビットとして表示される。また、前記3層目のパターン間にショートが発生した場合、FBMには偶数のアドレスに相当するカラムライン22が不良ビットとして表示される。これにより、FBMに表示された不良カテゴリが奇数アドレスか偶数アドレスかによって、不良が発生した層を特定できる。
【0044】
以上説明したようにこの第2の実施の形態によれば、奇数アドレス対応するビット線を2層目の配線パターンのみで構成し、偶数アドレス対応するビット線を3層目の配線パターンのみで構成することにより、不良表示が奇数アドレスか偶数アドレスかによって不良が発生した層を特定できる。
【0045】
[第3の実施の形態]
次に、前記第1の実施の形態と第2の実施の形態とを合わせた第3の実施の形態について説明する。
【0046】
図5(a)は、この発明の第3の実施の形態の半導体装置の2層目と3層目の配線パターンを示す平面図である。図5(b)、(c)は、第3の実施の形態の半導体装置の構造を示す概略的な断面図である。
【0047】
第3の実施の形態において、前記第1、第2の実施の形態と同様な部分の詳細な説明は前述の第1、第2の実施の形態によるものとし、要点のみを以下に説明する。
【0048】
図5(a)に示すように、前記ビット線パターン13Aには複数の突起パターン13AAが設けられ、/ビット線パターン13Bには複数の突起パターン13BBが設けられている。突起パターン13AAと突起パターン13BBは、これらのパターン間に最小の配線間スペースが形成されるように、図5(a)に示すように、カラム方向に交互に配置されている。
【0049】
さらに、前記ビット線パターン15Aには複数の突起パターン15AAが設けられ、/ビット線パターン15Bには複数の突起パターン15BBが設けられている。突起パターン15AAと突起パターン15BBは、これらのパターン間に最小の配線間スペースが形成されるように、図5(a)に示すように、カラム方向に交互に配置されている。
【0050】
このように、異電位が供給される2層目の配線間(ビット線パターン13Aと、/ビット線パターン13B間)に、最小スペース部分を増加させるための配線パターン(突起パターン13AA、13BB)を追加している。これにより、2層目の配線間のショートの検知感度を向上させることができる。同様に、異電位が供給される3層目の配線間(ビット線パターン15Aと、/ビット線パターン15B間)に、最小スペース部分を増加させるための配線パターン(突起パターン15AA、15BB)を追加している。これにより、3層目の配線間のショートの検知感度を向上させることができる。
【0051】
また、これらのビット線パターン13A、/ビット線パターン13B、及びビット線パターン15A、/ビット線パターン15Bにはアドレスが割り当てられており、奇数アドレスには2層目のビット線パターン13A、/ビット線パターン13が対応し、偶数アドレスには3層目のビット線パターン15A、/ビット線パターン15Bが対応するように設定されている。
【0052】
このように構成された半導体装置において、2層目の配線パターン、あるいは3層目の配線パターンに発生する不良を、前記FBMにより検知する場合を説明する。例えば、前記2層目のパターン間にショートが発生した場合、図4に示すように、FBMには奇数アドレスに相当するカラムライン21が不良ビットとして表示される。また、前記3層目のパターン間にショートが発生した場合、FBMには偶数アドレスに相当するカラムライン22が不良ビットとして表示される。なお、突起パターン15AAと突起パターン15BBとの間にショートが発生した場合は、連続する偶数アドレスに相当する2つのカラムラインが不良ビットとして表示される。これにより、FBMに表示された不良カテゴリが奇数アドレスか偶数アドレスかによって、不良が発生した層を特定できる。
【0053】
以上説明したようにこの第3の実施の形態によれば、異電位が供給される配線同士を、凹凸形状を有して、互いの間に所定の間隔が保持されるように形成することにより、配線間に最小のスペース部分が増加するように配線パターンを構成することができる。これにより、配線間のショート検知率を向上させることができる。さらに、奇数アドレス対応する配線パターンを第1の層のパターンのみで構成し、偶数アドレス対応する配線パターンを第2の層のパターンのみで構成することにより、不良表示が奇数アドレスか偶数アドレスかによって、不良が発生した層を特定することが可能になる。
【0054】
なお、上述した各実施の形態では、各配線がビット線の場合を例にとって説明したが、例えば隣接したワード線間には異電位が与えられるので、同様にしてワード線にも適用可能である。また、ビット線やワード線に限らず、隣接した配線間に異電位が与えられるものであれば、他の配線であっても同様に適用でき、同じ作用効果が得られるのは勿論である。
【0055】
【発明の効果】
以上述べたようにこの発明によれば、不良部位の物理的解析が不要となり、不良解析に要する時間を短縮でき、また不良検知率を向上させることができる半導体装置を提供することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)はこの発明の第1の実施の形態の半導体装置の配線パターンを示す平面図であり、(b)は第1の実施の形態の半導体装置の構造を示す概略的な断面図である。この発明の実施の形態の半導体集積回路の構成を示す回路図である。
【図2】前記半導体装置においてパターン間にショートが発生した場合のFBMの表示を示す図である。
【図3】(a)はこの発明の第2の実施の形態の半導体装置の2層目と3層目の配線パターンを示す平面図であり、(b)と(c)は第2の実施の形態の半導体装置の構造を示す概略的な断面図である。
【図4】前記半導体装置においてパターン間にショートが発生した場合のFBMの表示を示す図である。
【図5】(a)はこの発明の第3の実施の形態の半導体装置の2層目と3層目の配線パターンを示す平面図であり、(b)と(c)は第3の実施の形態の半導体装置の構造を示す概略的な断面図である。
【図6】a)は従来の不良解析用LSIの配線パターンを示す平面図であり、(b)は前記不良解析用LSIの構造を示す概略的な断面図である。
【図7】前記半導体装置においてパターン間にショートが発生した場合のFBMの表示を示す図である。
【図8】(a)は従来の別の不良解析用LSIの配線パターンを示す平面図であり、(b)は前記不良解析用LSIの構造を示す概略的な断面図である。
【図9】前記半導体装置においてパターン間にショートが発生した場合のFBMの表示を示す図である。
【符号の説明】
11…半導体基板
12…活性領域(アクティブエリア)
13A…ビット線パターン
13AA…突起パターン
13B…/ビット線パターン
13BB…突起パターン
13C…基準電位パターン
14…ビヤホール
15A…ビット線パターン
15B…/ビット線パターン
16…ビヤホール

Claims (5)

  1. 情報を記憶する第1、第2のメモリセルと、
    前記第1のメモリセルに接続され、第1の配線層に形成された第1配線と、
    前記第1のメモリセルに接続され、前記第1配線に隣接して所定の間隔を保持するように、前記第1の配線層に形成された第2配線と、
    前記第2のメモリセルに接続され、第2の配線層に前記第2配線に隣接して形成された第3配線と
    前記第2のメモリセルに接続され、前記第3配線に隣接して所定の間隔を保持するように、前記第2の配線層に形成された第4配線と
    を具備することを特徴とする不良解析用の半導体装置。
  2. 前記第1、第2のメモリセルにはアドレスが付与されており、前記第1配線及び第2配線に接続された前記第1のメモリセルが奇数アドレスに対応しているときは、前記第3配線及び第4配線に接続された前記第2のメモリセルは偶数アドレスに対応し、前記第1配線及び第2配線に接続された前記第1のメモリセルが偶数アドレスに対応しているときは、前記第3配線及び第4配線に接続された前記第2のメモリセルは奇数アドレスに対応していることを特徴とする請求項1に記載の不良解析用の半導体装置。
  3. 前記第1配線は凹凸形状を有し、前記第2配線は前記第1配線が有する凹凸形状に沿って所定の間隔を保持するように形成された凹凸形状を有しており、前記第3配線は凹凸形状を有し、前記第4配線は前記第3配線が有する凹凸形状に沿って所定の間隔を保持するように形成された凹凸形状を有していることを特徴とする請求項1または2に記載の不良解析用の半導体装置。
  4. 前記第1配線はビット線であり、前記第2配線は前記第1配線に供給される信号の反転信号が供給されるビット線であり、かつ前記第3配線はビット線であり、前記第4配線は前記第3配線に供給される信号の反転信号が供給されるビット線であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1つに記載の不良解析用の半導体装置。
  5. 前記第1配線はワード線であり、前記第2配線は前記ワード線に隣接して配置されるワード線であり、かつ前記第3配線はワード線であり、前記第4配線は前記第3配線としてのワード線に隣接して配置されるワード線であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1つに記載の不良解析用の半導体装置。
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