JP3571541B2 - コネクタ装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、電線を電気的に接続するコネクタにおけるコネクタ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、電気配線等の電線同士を電気的に接続するために、複数の電線差込口を有するコネクタが使用されている。そして、その使用の際は、電線を電線差込口から挿入し、電線をコネクタ内部に設けられた端子板に接触させる。次いで、別の電線を別の電線差込口から挿入し、電線をコネクタ内部に設けられた端子板に接触させる。その結果、電線が端子板を介して接続され、電線同士が電気的に接続される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、電線差込口の内周面と電線の外周面との間には隙間が形成されている。そのため、その隙間から埃等が侵入してコネクタ内部に堆積すると、トラッキング現象を引き起こし、火災発生の原因になるという問題があった。また、屋外でコネクタを使用した場合、隙間からコネクタ内部に水等が侵入し、漏電を引き起こしてしまうという問題もあった。
【0004】
この発明は、このような従来技術に存在する問題に着目してなされたものである。その目的とするところは、コネクタ内部への埃、水等の侵入を防止することができるとともに、コネクタを種々の場所でも使用できるようにすることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、合成樹脂材料によりほぼ四角箱状に形成され、その端面に電線を挿入可能な複数の電線差込口を有し、内部に設けられた端子板及び導電板を介して電線同士を電気的に接続するためのコネクタと、一端側に収容口を有するほぼ四角箱状に形成され、その収容口から内部に前記コネクタを収容可能なコネクタケースと、電線が貫通可能な貫通部を有し、前記貫通部から挿通された電線の先端が、コネクタケース内に収容されたコネクタの電線差込口に差し込まれるようにコネクタケースに装着されるとともに、前記貫通部と同貫通部に挿通された電線との間をシールするシール手段が設けられたコネクタカバーとよりなるものである。
【0006】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記シール手段は、前記貫通部への電線の挿通に伴い、弾性変形して電線外面へ密接する弾性部により構成されるものである。
【0007】
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記コネクタケースには、電線の挿入に伴う弾性部の弾性変形を許容する空間部が設けられているものである。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の発明において、前記コネクタケースは、コネクタを収容可能なケース部と、ケース部を閉塞可能な蓋体とよりなり、前記蓋体に空間部として電線の外径より大きい内径の挿入口が形成されているものである。
【0008】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の発明において、前記コネクタカバーは、前記コネクタケースにおける蓋体の挿入口を覆うようにコネクタケースに装着されるものである。
【0009】
請求項6に記載の発明は、請求項4又は請求項5に記載の発明において、前記コネクタケースにおける蓋体の挿入口の開口部はコネクタカバーにおける貫通部により閉塞されるものである。
【0010】
請求項7に記載の発明は、請求項4〜6のうちいずれか一項に記載の発明において、前記蓋体はケース部に回動可能に設けられているものである。
請求項8に記載の発明は、請求項4〜7のうちいずれか一項に記載の発明において、前記ケース部の外周面には、前記コネクタカバーの内周面に設けられた突条に係合可能な係合溝が設けられているものである。
【0011】
請求項9に記載の発明は、請求項1〜8のうちいずれか一項に記載の発明において、一対の分割体を組み付けて構成される収容ケースを前記コネクタケースの外面に装着したものである。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施形態について詳細に説明する。
図2に示すように、コネクタ11は合成樹脂材料によりほぼ四角箱状に形成され、その端面には電線10が差し込み可能な電線差込口12が2箇所に形成されている。図3に示すように、電線差込口12の開口部周縁には第1空間部13が形成され、その内径は電線差込口12の内奥部の内径より大きくなっている。コネクタ11内には一対の導電板14が対向するように接合され、一方(図3では下方)の導電板14には、コネクタ11の幅方向へ延び、弾性変形可能な金属板によりほぼコの字状に折り曲げ形成された端子板15が接合されている。
【0018】
そして、一対の電線10をそれぞれ別々の電線差込口12から挿入した場合、一対の電線10は端子板15及び導電板14を介して電気的に接続されるようになっている。
【0019】
図2、図5及び図6に示すように、コネクタケース16を構成するケース部17は、4枚の側壁18a、18b、18c、18dにより一端側(図5では左側)に収容口19を有するほぼ四角箱状に形成され、その収容口19からケース部17内にコネクタ11を収容可能になっている。側壁18aの収容口19側の縁部にはヒンジ20を介して蓋体21が回動可能に設けられ、収容口19を開放又は閉塞するようになっている。蓋体21の中央には一対の第2空間部としての挿入口22が形成され、そこから電線10をケース部17内へ挿入することができ、また、図1に示すように、挿入口22の内径は電線10の外径より大きく形成されている。蓋体21の縁部には一対の係止突起23が形成されている。
【0020】
側壁18cの収容口19側の縁部には一対の係止孔24が形成され、図6に示すように、前記蓋体21を収容口19の閉鎖方向へ回動させたとき、図1に示すように、蓋体21の一対の係止突起23がケース部17の一対の係止孔24にそれぞれ係合して蓋体21の回動を防止するようになっている。ケース部17の中央全周には、係合溝25が形成され、前記係合溝25によりケース部17の他端側(図5では右側)には帯状部26がケース部17の全周にわたって形成されている。
【0021】
図2に示すように、側壁18c上に位置する帯状部26において、その中央の収容口19側には四角形状の係合凹部27が形成され、前記係合凹部27の一側には係合突起28が、他側には係合孔29が形成されている。そして、別のコネクタケース16の係合突起28と係合孔29とがそれぞれ係合して、両コネクタケース16を位置決めするようになっている。側壁18a上に位置する帯状部26には、帯状部26が延びる方向へ延びるゲージ30が凹設されている。
【0022】
図4及び図6に示すように、コネクタカバー31はゴム、軟質材料等によりほぼ四角箱状に形成され、一端側(図4では下側)には装着部32が開口形成され、他端側(図4では上側)には装着部32を閉鎖する閉鎖面33が形成されている。装着部32の開口の内周面には突条34が全周にわたって形成され、装着部32の開口の端面からは凸部35が外方へ延びるように形成されている。
【0023】
閉鎖面33の中央には一対の貫通部36が設けられ、その貫通部36の閉鎖面33から装着部32方向へはシール手段としての弾性部37が凹設されている。また、弾性部37の底面には貫通部36を閉塞する肉薄部37aが形成されている。この肉薄部37aの厚みは、肉薄部37a以外のコネクタカバー31の厚みより薄く形成され、電線10の挿通により容易に破切して同電線10を貫通させることができるようになっている。また、そのとき、図1に示すように、弾性部37は外方へ拡径変形するとともに、電線10の外周面に密接するようになっている。
【0024】
そして、図6に示すように、コネクタカバー31の装着部32の開口からコネクタケース16の蓋体21側を収容するとともに、蓋体21の外面を閉鎖面33に当接させてコネクタカバー31をコネクタケース16に装着する。このとき、装着部32の開口端はコネクタケース16の帯状部26に、突条34はコネクタケース16の係合溝25に、凸部35は係合凹部27にそれぞれ係合する。その結果、コネクタカバー31がコネクタケース16の所定位置に位置決め固定され、また、図1に示すように、一対の貫通部36から弾性部37は蓋体21の挿入口22内に嵌入される。従って、コネクタカバー31を装着することにより、コネクタケース16の蓋体21側の外面はコネクタカバー31により被覆されるとともに、挿入口22は貫通部36により閉塞される。
【0025】
図2及び図8に示すように、一対の分割体38は合成樹脂材料により一側面及び一端面が開放された四角箱状に形成されている。分割体38の一側壁の端部には、その側壁に対して直交する方向へ折り曲げられ、その中央には分割体38の長手方向へ延びる連結孔39が形成されている。分割体38の他側壁の端部には、その側壁の外方へ延びる連結部40が形成され、連結部40の先端には一対の係合突部41が形成されている。分割体38の内周面には規制片42が所定間隔をおいて4箇所に突出形成されている。
【0026】
そして、一対の分割体38間の空間を対応させ、一端面が開放されるようにする。さらに、一対の分割体38の連結孔39に連結部40をそれぞれ挿入し、連結孔39の外面に一対の係合突部41を係合する。その結果、図9に示すように、一対の分割体38は組み付けられるとともに、内部に空間を有し、一端面に開口を有する収容ケース43が構成される。
【0027】
次に、コネクタ11、コネクタカバー31、コネクタケース16及び収容ケース43の使用方法とともに、それらの作用を説明する。
まず、図5に示すように、コネクタケース16の蓋体21の係止突起23とケース部17の係止孔24との係合を解除し、蓋体21を収容口19の開放方向へ回動させる。そして、コネクタ11の電線差込口12が、蓋体21側へ位置するように収容口19からケース部17内へコネクタ11を収容する。次いで、図6に示すように、蓋体21を収容口19の閉鎖方向へ回動させるとともに、一対の係止突起23をそれぞれ係止孔24に係合させる。その結果、係止突起23と係止孔24との係合により、ケース部17の収容口19が蓋体21により閉鎖されるとともに、蓋体21の開放方向への回動が防止される。
【0028】
次に、コネクタカバー31の装着部32の開口からコネクタケース16の蓋体21側を収容するとともに、蓋体21の外面をコネクタカバー31の閉鎖面33に当接させてコネクタカバー31をコネクタケース16に装着する。このとき、装着部32の端面はコネクタケース16の帯状部26に、突条34はコネクタケース16の係合溝25に、凸部35は係合凹部27にそれぞれ係合する。その結果、コネクタカバー31がコネクタケース16の所定位置に位置決め固定され、また、一対の貫通部36から弾性部37は、蓋体21の挿入口22内に嵌入される。従って、コネクタカバー31を装着することにより、コネクタケース16の蓋体21側の外面はコネクタカバー31により被覆されるとともに、コネクタ装置44が構成される。同様の作業を行いコネクタ装置44を別に作成する。
【0029】
続いて、図7に示すように、一方(図7では上方)のコネクタ装置44の係合突起28に他方(図7では下方)のコネクタ装置44の係合孔29を係合し、前記下方のコネクタ装置44の係合突起28に前記上方のコネクタ装置44の係合孔29を係合させ、一対のコネクタ装置44を位置決めする。
【0030】
次いで、図8に示すように、一対のコネクタ装置44を分割体38内に配置し、連結孔39に連結部40をそれぞれ挿入し、連結孔39の外面に一対の係合突部41を係合して一対の分割体38を組み付けて、図9に示すように、収容ケース43を構成する。
【0031】
このとき、収容ケース43内には、一対のコネクタ装置44がそのコネクタカバー31側を収容ケース43の開口側に位置するようになっている。また、一対の分割体38の内面にそれぞれ設けられた規制片42により、一対のコネクタ装置44が収容ケース43の開口から抜け出るのを防止するようになっている。
【0032】
そして、一方(図8では上方)の電線10の先端を一方(図8では上方)のコネクタカバー31の貫通部36に挿通し、他方(図8では下方)の電線10の先端を他方(図8では下方)のコネクタカバー31の貫通部36に挿通する。次いで、両電線10の先端をそれぞれコネクタカバー31の弾性部37を貫通させ、さらに肉薄部37aを破切させてコネクタ11の電線差込口12に挿入する。このとき、図1に示すように、弾性部37は電線10の貫通に伴い、外方へ拡径変形するとともに、電線10の外周面に密接する。
【0033】
また、蓋体21の挿入口22の外径は電線10の外径より大きく形成されている。そのため、弾性部37の挿入口22方向への拡径による弾性変形を許容することができる。その結果、挿入口22の内周面と電線10の外周面との間の隙間が弾性部37によりシールされる。
【0034】
従って、隙間からコネクタ11内に埃等が侵入するのを防止して、トラッキング現象が引き起こされるのを防止することができる。また、隙間からコネクタ11内に水が侵入するのを防止して、漏電が引き起こされるのも防止することができる。
【0035】
以上のように、この実施形態によれば、次のような効果が発揮される。
・ 本実施形態のコネクタカバー31によれば、電線10をコネクタカバー31の貫通部36に挿通するとともに、コネクタ11の電線差込口12に挿入したとき、貫通部36は電線10の外周面に密接する。そのため、貫通部36と電線10との間の隙間が貫通部36によりシールされる。従って、隙間からコネクタ11内に埃等が侵入するのを防止して、トラッキング現象が引き起こされるのを防止することができる。また、隙間からコネクタ11内に水等が侵入するのを防止して、漏電が引き起こされるのも防止することができる。
【0036】
・ 本実施形態のコネクタカバー31によれば、貫通部36の閉鎖面33から装着部32方向にかけて弾性変形可能な弾性部37が形成されている。そのため、電線10をコネクタカバー31の貫通部36に挿通するとともに、コネクタ11の電線差込口12に挿入したとき、弾性部37は挿通状態では外方へ拡径変形するとともに、電線10の外周面に密接する。その結果、弾性部37の内周面と電線10の外周面との間の隙間を確実にシールすることができる。
【0037】
・ 本実施形態のコネクタカバー31によれば、肉薄部37aはコネクタカバー31のその他の部分より肉薄に形成されている。そのため、電線10を容易に貫通させることができる。
【0038】
・ 本実施形態のコネクタカバー31によれば、肉薄部37aは未使用状態では貫通部36を閉塞しており、電線10の貫通により破切する。そのため、貫通部36が未使用状態のとき、コネクタ11内に埃、水等が侵入するのを防止することができる。
【0039】
・ 本実施形態のコネクタ装置44によれば、コネクタケース16の蓋体21の第2空間部としての挿入口22の内径は、電線10の外径より大きく形成されている。そのため、電線10が弾性部37を貫通したとき、弾性部37の外方への拡径による弾性変形を許容することができる。従って、弾性部37の拡径変形を確実に行わせることができ、また、電線10を容易に貫通させることができる。
【0040】
・ 本実施形態のコネクタ装置44によれば、コネクタカバー31はコネクタ11の電線差込口12を閉塞する蓋体21の外面を閉鎖するようにコネクタケース16に装着される。そのため、コネクタカバー31によりコネクタ11内に埃、水等が侵入するのをより確実に防止することができる。
【0041】
・ 本実施形態のコネクタ装置44によれば、コネクタケース16の外周には係合溝25が形成され、コネクタカバー31の装着部32の開口周縁には突条34が形成されている。そのため、コネクタケース16にコネクタカバー31を装着したとき、係合溝25と突条34との係合により、コネクタカバー31をコネクタケース16に確実に位置決め固定することができる。
【0042】
・ 本実施形態のコネクタ装置44によれば、コネクタ11を収容し、蓋体21により収容口19を閉鎖し、さらに、コネクタカバー31により蓋体21側を閉鎖するため、コネクタ11内に埃、水等が侵入するのを確実に防止することができる。また、コネクタ11をコネクタケース16内に確実に位置決め固定することができる。
【0043】
・ 本実施形態のコネクタ装置44によれば、コネクタケース16の収容口19には収容口19を開閉可能な蓋体21が回動可能に取り付けられている。そのため、収容口19からのコネクタ11の収容又は取り出しを容易に行うことができる。さらに、収容口19を閉鎖した蓋体21によりコネクタケース16内のコネクタ11が外部へ抜け出るのを防止することができる。
【0044】
・ 本実施形態のコネクタ装置44によれば、蓋体21の端部には一対の係止突起23が形成され、コネクタケース16の収容口19側の縁部には一対の係止孔24が形成されている。そのため、蓋体21により収容口19を閉鎖したとき、一対の係止突起23がケース部17の一対の係止孔24にそれぞれ係合して蓋体21の回動を防止することができる。
【0045】
・ 本実施形態のコネクタ装置44によれば、コネクタケース16の外周には帯状部26が形成され、その帯状部26の一面には係合突起28及び係合孔29が形成されている。そのため、別のコネクタケース16の係合孔29と係合突起28とがそれぞれ係合して、一対のコネクタケース16を位置決めすることができる。
【0046】
・ 本実施形態の収容ケース43によれば、収容ケース43は一対の分割体38を組み付けて構成され、各分割体38の内周面に規制片42が4箇所にそれぞれ形成されている。そのため、一対のコネクタ装置44を収容ケース43内に収容したとき、規制片42により一対のコネクタ装置44を収容ケース43内に位置決め固定することができるとともに、収容ケース43からの抜け落ちを防止することができる。
【0047】
・ 本実施形態の収容ケース43によれば、分割体38の一側壁の端縁には連結孔39が形成され、他側壁の端縁には連結部40が形成され、連結部40の先端には一対の係合突部41が形成されている。そのため、連結孔39に連結部40をそれぞれ挿入し、連結孔39の外面に一対の係合突部41を係合することにより分割体38を組み付けて収容ケース43を容易かつ確実に構成することができる。
【0048】
尚、前記実施形態は次のように変更して具体化することも可能である。
・ コネクタカバー31を、その貫通部36及び弾性部37がコネクタ11の電線差込口12に対応するようにコネクタ11の外面に直接接合して電線コネクタを形成してもよい。また、コネクタ11の外周面に係合溝25を形成し、コネクタカバー31の装着部32の内径をコネクタ11の外径に対応させ、コネクタカバー31の開口内周面に突条34を形成し、突条34を係合溝25に係合して一体化して電線コネクタを形成してもよい。このように構成した場合も、電線10をコネクタカバー31の貫通部36から弾性部37に挿通するとともに、コネクタ11の電線差込口12に挿入したとき、貫通部36の弾性部37は外方へ拡径変形し、電線10の外周面に密接する。また、弾性部37は電線差込口12の第1空間部13に収容される。そのため、貫通部36と電線10との間の隙間が弾性部37によりシールされる。従って、隙間からコネクタ11内に埃等が侵入するのを防止して、トラッキング現象が引き起こされるのを防止することができる。また、隙間からコネクタ11内に水等が侵入するのを防止して、漏電が引き起こされるのも防止することができる。
【0049】
・ 貫通部36において、弾性部37を貫通部36の閉鎖面33から装着部32方向へ凹設せずに、閉鎖面33の内面と面一になるように、貫通部36を弾性部37により閉鎖してもよい。このように構成した場合、電線10をコネクタカバー31の貫通部36から挿通するとともに、コネクタ11の電線差込口12に挿入したとき、貫通部36の弾性部37は電線差込口12方向へ弾性変形し、電線10の外周面に密接する。従って、隙間からコネクタ11内に埃等が侵入するのを防止して、トラッキング現象が引き起こされるのを防止することができる。また、隙間からコネクタ11内に水等が侵入するのを防止して、漏電が引き起こされるのも防止することができる。
【0050】
・ コネクタカバー31において、貫通部36、弾性部37及び肉薄部37aのみをゴム、軟質材料等の弾性変形可能な材料により形成し、その他の部分を金属材料、合成樹脂材料等により形成してもよい。このように構成した場合、電線10をコネクタカバー31の貫通部36に挿通するとともに、コネクタ11の電線差込口12に挿入したとき、電線10により肉薄部37aを容易に破切することができる。また、弾性部37は電線10の外周面に密接する。そのため、貫通部36と電線10との間の隙間を弾性部37によりシールすることができる。
【0051】
・ コネクタケース16の蓋体21を省略し、収容口19により第2空間部を形成してもよい。または、コネクタケース16の蓋体21の一対の挿入口22を、蓋体21を貫通する1つの大きな孔として第2空間部としてもよい。このように構成した場合も、電線10の貫通に伴う弾性部37の弾性変形を第2空間部により許容することができる。
【0052】
・ 一対のコネクタ11を接合してもよい。
・ コネクタカバー31を、コネクタ11全体を被覆する、又はコネクタ11を収容したコネクタケース16全体を被覆するように形成してもよい。なお、このとき、コネクタカバー31の貫通部36及び弾性部37は、コネクタ11の電線差込口12又はコネクタケース16の挿入口22に対応するようになっている。このように構成した場合、コネクタカバー31によりコネクタ11内に埃、水等が侵入するのを防止することができる。
【0053】
・ コネクタ11を収容したコネクタケース16の蓋体21側にコネクタカバー31を装着し、収容ケース43を省略したコネクタ装置44を使用してもよい。又は、コネクタカバー31を、その貫通部36及び弾性部37がコネクタ11の電線差込口12に対応するようにコネクタ11の外面に直接接合して構成した電線コネクタ、あるいは、コネクタ11の外周面に係合溝25を形成し、コネクタカバー31の装着部32の内径をコネクタ11の外径に対応させ、コネクタカバー31の開口内周面に突条34を形成し、突条34を係合溝25に係合して一体化した電線コネクタの外面に収容ケース43を装着して使用してもよい。このように構成した場合も、貫通部36と電線10との隙間を弾性部37によりシールしてコネクタ11内部への埃、水等の侵入を防止することができるとともに、コネクタ11を種々の場所でも使用することができる。
【0054】
・ ゴム、軟質材料等の弾性変形可能な複数の弾性片の基端部を弾性部37の下端縁に接合し、弾性片の先端部を開閉可能にして肉薄部37aを構成してもよい。このように構成した場合、弾性片の先端部から電線10を挿通したとき、複数の弾性片が電線10の挿通方向へ弾性変形するとともに、電線10の外周面に密接する。そのため、電線10の外周面を弾性片によりシールしてコネクタ11内部への埃、水等の侵入を防止することができるとともに、コネクタ11を種々の場所でも使用することができる。
【0055】
・ コネクタカバー31を、その貫通部36及び弾性部37がコネクタ11の電線差込口12に対応するようにコネクタ11の外面に直接接合して電線コネクタを形成する、又はコネクタ11の外周面に係合溝25を形成し、コネクタカバー31の装着部32の内径をコネクタ11の径に対応させ、コネクタカバー31の開口内周面に突条34を形成し、突条34を係合溝25に係合して一体化して電線コネクタを形成する。そして、その電線コネクタを、貫通部36がコネクタケース16の挿入口22に対応するようにコネクタケース16に収容してコネクタ装置44としてもよい。さらに、そのコネクタ装置44の外面に収容ケース43を装着して使用してもよい。
【0056】
このように構成した場合、電線10の外周面を弾性部37によりシールしてコネクタ11内部への埃、水等の侵入を防止することができるとともに、コネクタ11を種々の場所でも使用することができる。
【0057】
・ 蓋体21をケース部17の収容口19においてケース部17から着脱可能に構成してもよい。このように構成した場合、蓋体21をケース部17から取り外した状態又は蓋体21をケース部17に取り付けて収容口19を閉塞した状態において、収容口19又は挿入口22により第2空間部を構成して、貫通部36における電線10の挿通による弾性部37の弾性変形を許容することができる。
【0060】
【発明の効果】
請求項1、9に記載の発明によれば、コネクタ内部への埃、水等の侵入を防止することができるとともに、コネクタを種々の場所でも使用できる。
【0061】
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明の効果に加え、貫通部と電線との間の隙間を確実にシールすることができる。
請求項3に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明の効果に加え、電線が弾性部を貫通したとき、弾性部の外方への拡径による弾性変形を許容することができる。従って、弾性部の弾性変形を確実に行わせることができ、また、電線を容易に貫通させることができる。
【0062】
請求項4に記載の発明によれば、請求項3に記載の発明の効果に加え、コネクタをコネクタケース内に確実に位置決め固定することができるとともに、電線が弾性部を貫通したとき、弾性部の外方への拡径による弾性変形を許容することができる。
【0063】
請求項5に記載の発明によれば、請求項4に記載の発明の効果に加え、コネクタカバーによりコネクタ内に埃、水等が侵入するのをより確実に防止することができる。
【0064】
請求項6に記載の発明によれば、請求項4又は請求項5に記載の発明の効果に加え、コネクタカバーの貫通部によりコネクタ内に埃、水等が侵入するのをより確実に防止することができる。
【0065】
請求項7に記載の発明によれば、請求項4〜6のうちいずれか一項に記載の発明の効果に加え、蓋体によりコネクタケース内のコネクタが外部へ抜け出るのを防止することができる。
【0066】
請求項8に記載の発明によれば、請求項4〜7のうちいずれか一項に記載の発明の効果に加え、コネクタケースにコネクタカバーを装着したとき、コネクタカバーを確実に位置決め固定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態のコネクタ装置を示す断面図。
【図2】実施形態のコネクタ装置を示す分解斜視図。
【図3】コネクタを示す側断面図。
【図4】コネクタカバーを示す断面図。
【図5】コネクタケースにコネクタを収容する前の状態の斜視図。
【図6】コネクタカバーをコネクタケースに装着する前の状態の斜視図。
【図7】一対のコネクタ装置を組み付ける前の状態を示す斜視図。
【図8】分割体及び電線を組み付ける前の状態を示す斜視図。
【図9】収容ケース内にコネクタ装置を収容した状態の斜視図。
【符号の説明】
10…電線、11…コネクタ、12…電線差込口、13…空間部としての第1空間部、16…コネクタケース、17…ケース部、21…蓋体、22…第2空間部としての挿入口、31…コネクタカバー、36…貫通部、37…弾性部、37a…肉薄部、44…コネクタ装置。
Claims (9)
- 合成樹脂材料によりほぼ四角箱状に形成され、その端面に電線を挿入可能な複数の電線差込口を有し、内部に設けられた端子板及び導電板を介して電線同士を電気的に接続するためのコネクタと、
一端側に収容口を有するほぼ四角箱状に形成され、その収容口から内部に前記コネクタを収容可能なコネクタケースと、
電線が貫通可能な貫通部を有し、前記貫通部から挿通された電線の先端が、コネクタケース内に収容されたコネクタの電線差込口に差し込まれるようにコネクタケースに装着されるとともに、前記貫通部と同貫通部に挿通された電線との間をシールするシール手段が設けられたコネクタカバーとよりなるコネクタ装置。 - 前記シール手段は、前記貫通部への電線の挿通に伴い、弾性変形して電線外面へ密接する弾性部により構成される請求項1に記載のコネクタ装置。
- 前記コネクタケースには、電線の挿入に伴う弾性部の弾性変形を許容する空間部が設けられている請求項1に記載のコネクタ装置。
- 前記コネクタケースは、コネクタを収容可能なケース部と、ケース部を閉塞可能な蓋体とよりなり、前記蓋体に空間部として電線の外径より大きい内径の挿入口が形成されている請求項3に記載のコネクタ装置。
- 前記コネクタカバーは、前記コネクタケースにおける蓋体の挿入口を覆うようにコネクタケースに装着される請求項4に記載のコネクタ装置。
- 前記コネクタケースにおける蓋体の挿入口の開口部はコネクタカバーにおける貫通部により閉塞される請求項4又は請求項5に記載のコネクタ装置。
- 前記蓋体はケース部に回動可能に設けられている請求項4〜6のうちいずれか一項に記載のコネクタ装置。
- 前記ケース部の外周面には、前記コネクタカバーの内周面に設けられた突条に係合可能な係合溝が設けられている請求項4〜7のうちいずれか一項に記載のコネクタ装置。
- 請求項1〜8のうちいずれか一項に記載のコネクタ装置において、一対の分割体を組み付けて構成される収容ケースを前記コネクタケースの外面に装着したコネクタ装置。
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