JP3569611B2 - ガラスアンテナ用チョークコイル - Google Patents

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車用ガラスアンテナにて受信した電波の周波数を選択するために用いられる、自動車用ガラスアンテナ用チョークコイルに関する。
【０００２】
【従来の技術】
図を用いて、従来の自動車用ガラスアンテナ用チョークコイルを説明する。図２に、従来の自動車用ガラスアンテナ用チョークコイルを示す。図２（ａ）は、従来のガラスアンテナ用チョークコイルの平面図であり、図２（ｂ）は、正面図である。
【０００３】
図２に示すように、自動車用ガラスアンテナに用いられていた従来のチョークコイルは、棒状のフェライトコア（図示せず）に巻線されたコイル１０の巻始め、巻終わりの各リード線１１の先端を、ほぼ直角に折り曲げて、金属製の端子金具１４および１５に接触させ、半田付けしていた。ここに、端子金具１４はタブ端子１２と、端子金具１５は取付け端子１３と電気的に接続している。或いは、金属製の端子金具に爪部（図示せず）を具備させ、コイルのリード線を該爪部に係止し、半田付けしていた。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、コイル線材の線径は太く、かつ、各リード線の長さは短く、そのリード線をほぼ直角に折り曲げるのは、きわめて困難であり、又、リード線にはスプリングバックがあり、金属製の端子金具に接触保持させながら半田付けする工事は、作業時間がかかり、即ち、作業費用がかかり、半田付けの信頼性も悪かった。
【０００５】
そこで、本発明の課題は、作業効率が良く、安価で、かつ信頼性の高いガラスアンテナ用チョークコイルを提供することである。
【０００６】
【課題を解決するための手段】
本発明は、チョークコイルのリード線をコイルのコイル外周の接線方向に延長するとともに、端子板に前記コイルを搭載したとき、前記端子板の端子金具と前記リード線が平行で、かつ接触するような位置関係になるように、端子金具を配置した端子板を備えることを特徴とする自動車用ガラスアンテナ用チョークコイルである。
【０００７】
また、本発明は、チョークコイルのリード線を端子板の端子金具に電気溶接したことを特徴とする上記の自動車用ガラスアンテナ用チョークコイルである。
【０００８】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について、図を用いて以下に説明する。
【０００９】
図１に、本発明の自動車用ガラスアンテナチョークコイル１を示す。図１（ａ）はその平面図、図１（ｂ）はその正面図、図１（ｃ）はその側面図である。
【００１０】
図１に示すように、タブ端子７及び取付け端子６を樹脂モールドした絶縁樹脂よりなる端子板２上にコイル３が搭載されている。なお、コイル３の軸芯には、棒状コア（図示せず）を組み込んでいる。コイル３の端末のリード線５が、取付け端子６の端子金具４１に、もう一方のリード線５１が、タブ端子７の端子金具４に、電気的に接続されている。
【００１１】
これらリード線５と取付け端子６の端子金具４１、並びにリード線５１とタブ端子７の端子金具４とは、瞬時に溶接が可能な電気抵抗溶接にて、接続している。
【００１２】
この場合、電気抵抗溶接機の一対の電極が、リード線５と取付け端子６の端子金具４１を、或いは、リード線５１とタブ端子７の端子金具４の接触部を両面から一定の圧力で挟みつける必要がある。
【００１３】
そこで、図１（ｃ）に示すように、コイル３の巻線成形により発生するリード線５、５１が、コイル３外周の接線方向に自然に延長するように形成し、リード線５が取付け端子６の端子金具４１と、また、リード線５１がタブ端子７の端子金具４と平行で、かつ接触するような位置関係になるように、端子金具４および４１を配置して、樹脂成形により端子板２を得る。
【００１４】
【実施例】
呼び径１．８ｍｍのＰＥＷ線を外径７．５ｍｍで１２．５ターン巻回したコイル３と、高分子樹脂組成物を用いて、取付け端子６とタブ端子７とをインサートモールドして得た端子板２を用いるとともに、リード線５と取付け端子６の端子金具４１、並びにリード線５１とタブ端子７の端子金具４とを電気溶接により接続して、本発明のガラスアンテナ用チョークコイルを得た（図１）。
【００１５】
上記の工程では、巻線成形したコイル３の端末リード線を、自然な形で利用しているので、組み立て溶接が容易であり、作業効率は向上した。即ち、製造コストは低減した。また、接続を電気溶接によっているので、溶着力も大きく、信頼性の高いガラスアンテナ用チョークコイルが得られた。
【００１６】
【発明の効果】
本発明によれば、作業効率が良く、安価で、かつ信頼性の高いガラスアンテナ用チョークコイルが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明によるガラスアンテナ用チョークコイルを示す図。図１（ａ）はその平面図。 図１（ｂ）はその正面図。図１（ｃ）はその側面図。
【図２】従来のガラスアンテナ用チョークコイルを示す図。図２（ａ）はその平面図。図２（ｂ）はその正面図。
【符号の説明】
１ ガラスアンテナ用チョークコイル
２ 端子板
３ （本発明の）コイル
４，４１ 端子金具
５，５１ （本発明のコイルの）リード線
６，１３ 取付け端子
７，１２ タブ端子
１０ （従来の）コイル
１１ （従来の）コイルのリード線
１４，１５ （従来の）端子金具

Claims (2)

1. 自動車用ガラスアンテナにて受信した電波の周波数を選択するガラスアンテナ用チョークコイルにおいて、コイルのリード線を該コイルのコイル外周の接線方に延長するとともに、端子板に前記コイルを搭載したとき、前記端子板の端子金具と前記リード線が平行で、かつ接触するような位置関係になるように、端子金具を配置した端子板を備えることを特徴とする自動車用ガラスアンテナ用チョークコイル。
2. チョークコイルのリード線を端子板の端子金具に電気溶接したことを特徴とする請求項１記載の自動車用ガラスアンテナ用チョークコイル。

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