JP3569392B2 - 偏向ミラー制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は電子写真方式や静電記録方式の複写機、プリンタ、ファクシミリ等のカラー画像形成装置の偏向ミラー制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子写真方式や静電記録方式の複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置においては、機構の寸法誤差及び駆動誤差があると、本来トナー像が形成される位置からはずれた位置にトナー像が形成されることになるので、画像ムラや画像歪み等が発生する。特にカラーカラー画像形成装置のように記録媒体に各色版の画像を重ね合わせて転写する方式においては、各色版の画像同士の相対的な位置ずれが新たな問題として発生する。各色版の画像の間の相対的位置ずれは重ね合わせ画像の色ずれとして視覚的に目立ちやすく、画像品質を著しく低下させる。
【0003】
各色版の画像の間の相対的位置ずれ発生の防止に関しては特に複数の感光体を用いたカラー画像形成装置では各色版の画像の間の相対的位置ずれという課題の解決の難易度が高いが、図24はそのようなカラー画像形成装置の一例を示す。このカラー画像形成装置においては、用紙搬送路に沿って複数個の画像形成部1BK、1M、1Y、1Cが配列されており、この複数個の画像形成部1BK、1M、1Y、1Cは例えばブラック(以下BKという)、マゼンタ(以下Mという)、イエロー(以下Yという)、シアン(以下Cという)の各色版の画像を形成する。用紙搬送路を通過する用紙は、画像形成部1BK、1M、1Y、1Cを通過する時にBK、M、Y、Cの各色版の画像が重ね合わせて転写されて最終的にフルカラー画像が形成される。
【0004】
各画像形成部1BK、1M、1Y、1Cは、画像形成媒体として機能するドラム状の感光体からなる像担持体2BK、2M、2Y、2Cと、感光体2BK、2M、2Y、2Cに各色版の画像を露光して書き込む書き込み手段としての露光装置3と、現像装置4BK、4M、4Y、4C等から構成されている。感光体2BK、2M、2Y、2Cは、それぞれ図示しない駆動源により回転駆動されて帯電チャージャからなる帯電手段5BK、5M、5Y、5Cにより均一に帯電され、露光装置3により各色版の出力すべき画像に対応したパターンで露光されることにより各色版の画像が書き込まれて静電潜像が形成される。この感光体2BK、2M、2Y、2C上の各色版の静電潜像は現像装置4BK、4M、4Y、4Cにより現像されて各色版のトナー像となる。
【0005】
また、複数の給紙装置6、7のうち選択されたものから記録媒体としての用紙がレジストローラ8へ給紙され、レジストローラ8はタイミングをとって用紙を中間転写体としての転写ベルト9へ送出する。転写ベルト9は、駆動ローラ10及び従動ローラ11、12に架け渡されて図示しない駆動源から駆動ローラ10を介して回転駆動され、レジストローラ8から送出されてきた用紙を搬送する。
【0006】
転写ベルト9上の用紙は、各画像形成部1BK、1M、1Y、1Cを通過する際に感光体2BK、2M、2Y、2C上の各色版のトナー像が転写手段としての転写チャージャ13BK、13M、13Y、13Cにより各転写位置で重ね合わせて転写されてフルカラー画像が形成され、定着装置14によりフルカラー画像が定着されて外部へ排出される。
【0007】
感光体2BK、2M、2Y、2Cの表面に残ったトナーはクリーニング装置15BK、15M、15Y、15Cにより除去され、転写ベルト9は用紙搬送後にクリーニング装置16によりクリーニングされる。露光装置3は、4個の半導体レーザからなる光源から出射された光ビームをポリゴンスキャナからなる偏向手段17により同時に偏向され、fθレンズ18BK、18M、18Y、18C及び偏向ミラー19BK、19M、19Y、19C、ミラー20BK、20M、20Y、20C、21BK、21M、21Y、21Cを介して感光体2BK、2M、2Y、2Cに照射し、ポリゴンスキャナ17をポリゴンモータ22により回転させて光ビームを感光体2BK、2M、2Y、2Cの軸方向へ繰り返して主走査する。
【0008】
また、感光体2BK、2M、2Y、2Cの回転により感光体2BK、2M、2Y、2Cの軸方向とは直交する方向へ副走査が行われ、上記4個の半導体レーザはそれぞれ半導体レーザ駆動回路により画像処理部23からの各色版の画像データで駆動されて強度が各色版の画像データにより変化する光ビームを出射する。原稿読み取り装置24は原稿台25上にセットされた原稿を複数色、例えば赤、緑、青に色分解して読み取って各分解色のアナログ画像データを得、この各分解色のアナログ画像データをアナログ/デジタル変換器により各分解色のデジタル画像データに変換して画像処理部23へ出力する。画像処理部23は、原稿読み取り装置24からの各分解色のデジタル画像データに対して所定の処理を行って記録色、例えばBK、M、Y、Cの各色版のデジタル画像データに変換し、これらの各色版のデジタル画像データを所定のタイミングで露光装置3の各色版用半導体レーザ駆動回路へ出力する。
【0009】
各色版のトナー像の位置合わせは、用紙がレジストローラ8から送出されて転写ベルト9により転写位置へ搬送されるタイミングと、各感光体2BK、2M、2Y、2C上の各色版のトナー像が転写位置に移動するタイミングがすべて一致するように露光装置3の感光体2BK、2M、2Y、2Cに対する露光開始時間を設定することによって行っている。
【0010】
このようなカラー画像形成装置においては、発生する各色版のトナー像の位置ずれの種類及び原因として以下のものA〜Eが主に挙げられる。
A.各色版のトナー像のシフト(一定の位置ずれ)
各色版のトナー像のシフトは例えば図25(a)に示すような主走査レジストずれによるもの、図25(b)に示すような副走査レジストずれによるもの、図25(c)に示すような主走査方向倍率ずれによるものがある。なお、図25において、破線は露光装置3からの光ビームにより感光体2BK、2M、2Y、2Cに本来書き込まれる走査線の位置を示し、実線は露光装置3からの光ビームにより感光体2BK、2M、2Y、2Cにずれて書き込まれた走査線の位置を示す。
【0011】
この各色版のトナー像のシフトは露光装置3及び感光体2BK、2M、2Y、2Cの設定位置、露光装置3の書き込みタイミングの誤差などにより生ずる。図25(a)に示す主走査レジストずれによる各色版のトナー像のシフトは走査線の書き始めが主走査方向にずれたものであり、図25(b)に示す副走査レジストずれによる各色版のトナー像のシフトは走査線の位置が副走査方向(用紙搬送方向)にずれたものであり、図25(c)に示す主走査方向倍率ずれによる各色版のトナー像のシフトは走査線の長さが違うものである。これらの各色版のトナー像のシフトは、トナー像上のどの位置においても一定であるので、各色版の画像の感光体2BK、2M、2Y、2Cに対する書き込みタイミングを調整することでも解消することができる。
B.各色版のトナー像のスキュー(斜めずれ)
各色版のトナー像のスキューは露光装置3、感光体2BK、2M、2Y、2C、転写ベルト9の平行度誤差により生じ、これにより図26に示すように走査線が斜めに書き込まれたものとなる。
C.各色版のトナー像の湾曲
各色版のトナー像の湾曲はfθレンズ18BK、18M、18Y、18Cのトロイダル面の形状誤差により生じ、これによりトナー像が図27に示すように湾曲したものとなる。
D.各色版のトナー像のピッチムラ(周期的ずれ)
各色版のトナー像の周期的ずれは、感光体2BK、2M、2Y、2C、転写ベルト9の回転ムラにより図28に示すように副走査方向にその回転ムラの周期と同じ周期で走査ピッチ間隔のムラとなって生ずる。
E.各色版のトナー像のランダムな位置ずれ(突発的、非周期的なもの)
各色版のトナー像のランダムな位置ずれは、装置の振動、転写ベルト9のスリップなどにより生ずる。
【0012】
一般にこれらの各色版のトナー像の位置ずれを一つの補正手段によって補正することは困難であり、それぞれの位置ずれに対して種々の補正手段が検討されている。特に、A、B、Dの位置ずれに関しては、解決手段の一つとして、画像形成部1BK、1M、1Y、1Cの画像形成(作像)時に偏向ミラー19BK、19M、19Y、19Cの位置を変動させて位置ずれを相殺するに見合った露光位置に制御することによって、位置ずれを補正しようとするものがある。これは、位置ずれを積極的に補正しようとするものであるので、予め位置ずれの変化の挙動を把握しておく必要がある。
【0013】
位置ずれを補正する公知技術としては、偏向ミラーを移動させるための駆動要素の一つとして、偏心カムを用いた偏向ミラー制御装置が提案されている。この偏向ミラー制御装置は、
・微小且つ高精度な偏向ミラー移動制御が可能である。
・偏向ミラーの位置保持性が高く、振動などの外乱に対して安定である。
【0014】
低コストになり得る簡易な構成であるので、複数の偏向ミラーを制御するのに有利である。
・偏向ミラーに対する長時間の駆動安定性が得られるので、走査ピッチムラの補正すなわち作像中に経時的に偏向ミラーを移動制御する用途に適した構成である。
等の特徴がある。
【0015】
また、この偏向ミラー制御装置においては、偏向ミラーの駆動源を
Δθ=arcsin(sinθ+Δy/e)−θ・・・(1)
θ:偏心カムのホームポジションからの回転角
Δθ:所定時間間隔Δt内における偏心カムの移動角
Δy:所定時間間隔Δt内における偏向ミラーの移動量
e:偏心カムの偏心量
Δt:偏心カムのΔy移動を完了させる単位時間間隔
なる式に基づく演算処理を介して偏向ミラーの両端において独立に制御するものである。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
上記偏向ミラー制御装置では、偏向ミラーの駆動源を(1)式に基づく演算処理を介して偏向ミラーの両端において独立に制御するが、各色版のトナー像の位置ずれを補正しきれない場合がある。
【0017】
本発明は、各色版のトナー像の位置ずれを正確に補正することができて位置ずれの少ない高画質な画像を形成することができ、大きな位置ずれによる画質劣化を起こす前に修理を受けることができる偏向ミラー制御装置を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に係る発明は、光ビームを偏向ミラーで偏向して像担持体に照射し該像担持体に潜像を形成する書き込み手段を有し、前記像担持体を駆動源により移動させて前記像担持体上に書き込み手段により複数の色版の画像を書き込んで複数の色版の潜像を形成し、この複数の色版の潜像を現像して複数の色版の画像を形成し、この複数の色版の画像を重ね合わせてカラー画像を形成するカラー画像形成装置の偏向ミラー制御装置であって、同一色版内若しくは各色版間の位置ずれを測定するために前記カラー画像形成装置に複数のパターンを形成させるパターン形成手段、前記複数のパターンに対応した少なくとも副走査方向のずれ量を検知する第1の検知手段、及び該第1の検知手段の検知結果を記憶する手段からなる第1の手段を有し、前記偏向ミラーを支持する支持部材と、前記偏向ミラーの両端部にそれぞれ接触して前記偏向ミラーの両端部を前記偏向ミラーの反射面に垂直な方向に移動させる2つの調整用偏心カムとを備え、前記偏心カムの駆動源を前記第1の手段の検知結果をもとに前記偏向ミラーの片側若しくは両側において制御する一連の動作を補正プロセスとして行う偏向ミラー制御装置において、前記補正プロセスを1回行っても前記第1の検知手段の検知結果が所定の許容されるずれ量の範囲内に収まらない場合に再び前記補正プロセスを実行させ、この補正プロセスの再実行を行っても前記第1の検知手段の検知結果が所定の許容されるずれ量の範囲内に収まらない場合に前記偏心カムを所定のホームポジションに戻して再び前記補正プロセスを実行し直させる手段を具備するものであり、各色版のトナー像の位置ずれを正確に補正することができ、位置ずれの少ない高画質な画像を形成することができる。
【0019】
請求項2に係る発明は、請求項1記載の偏向ミラー制御装置において、前記偏心カムを所定のホームポジションに戻してから前記補正プロセスを実行した結果、前記第1の検知手段の検知結果が所定の許容されるずれ量の範囲内に収まらない場合に所定のエラー検知モードを実行して故障を検知し、故障として検知した箇所をユーザに警告する手段を具備するものであり、大きな位置ずれによる画質劣化を起こす前に修理を受けることができる。
【0020】
請求項3に係る発明は、請求項1または2記載の偏向ミラー制御装置において、前記カラー画像形成装置に同一色版内の同一主走査ライン上の主走査方向両端部にパターンを形成させて該パターンを検知し、この検知結果をもとに前記2つの偏心カムの少なくとも一方を駆動する動作を各色版毎に実行させる手段を具備するものであり、位置ずれの少ない高画質な画像を形成することができる。
【0021】
請求項4に係る発明は、請求項1または2記載の偏向ミラー制御装置において、前記カラー画像形成装置に各色版の画像領域先端の主走査ライン上においてパターンを形成させて該パターンに対応する各色版間のずれ量を検知し、この検知結果をもとに各色版毎に前記偏心カムを駆動する手段を具備するものであり、大きな位置ずれによる画質劣化を起こす前に修理を受けることができる。
【0022】
請求項5に係る発明は、請求項1、2、3または4記載の偏向ミラー制御装置において、前記補正プロセスは非画像形成時に予め行うものであり、大きな位置ずれによる画質劣化を起こす前に修理を受けることができる。
【0023】
請求項6に係る発明は、請求項1、2、3、4または5記載の偏向ミラー制御装置において、予め画像領域幅全般における副走査方向の位置ずれ量に対応する情報を前記パターン若しくは前記像担持体の前記駆動源による駆動ムラを検知する検知手段により得て所定の記憶手段に記憶しておき、非画像形成時に前記補正プロセスによりスキュー及び副走査方向にシフトしたずれを補正した後、画像形成時に所定の時間間隔毎に前記記憶手段から情報を呼び出し、この情報によりリアルタイムで前記2つの偏心カムを駆動する手段を具備するものであり、大きな位置ずれによる画質劣化を起こす前に修理を受けることができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
図1は請求項1〜3に係る発明の一実施形態を示す。
【0025】
この実施形態は、前述した図24に示すカラー画像形成装置の偏向ミラー制御装置に請求項1〜3に係る発明を適用した一実施形態であり、プロセス線速がV[mm/s]、主走査方向及び副走査方向の解像度がともにr[dpi]であって偏向ミラーの駆動源としてステッピングモータを使用している。
【0026】
この実施形態の偏向ミラー制御装置は前述した図24に示すカラー画像形成装置において偏向ミラー19BK、19M、19Y、19Cの位置制御をそれぞれ行う4組の偏向ミラー制御装置からなり、各組の偏向ミラー制御装置は同様に構成されているから、偏向ミラー19Yの一制御を行う1組の偏向ミラー制御装置について以下に説明して他の組の偏向ミラー制御装置の説明を省略する。
【0027】
ミラー支持側板31、32にはそれぞれカム支軸が一体に設けられ、このカム支軸に偏心カム33、34がそれぞれ係合される。また、ミラー支持側板31、32にはそれぞれ板バネ35、36が取り付けられ、偏向ミラー19Yの両端部がミラー支持側板31、32と板バネ35、36とにより挾持されて保持される。
【0028】
次に、偏心カム33、34の駆動伝達機構について説明すると、光学系ベース上に設置されたモータブラケット37、38には偏向ミラー19Yの両端部を駆動する駆動源としてのステッピングモータ39Y、40Yがそれぞれ固定され、このステッピングモータ39Y、40Yの出力軸にそれぞれウォームギヤ41が直結されてこれらのウォームギヤ41が偏心カム33、34と一体で同軸的に設けられているハスバギヤ42、43と噛み合っている。
【0029】
従って、ステッピングモータ39Y、40Yは、それぞれウォームギヤ41、ハスバギヤ42、43を介して所定の減速比で偏心カム33、34を回転させ、この偏心カム33、34の回転により偏心カム33、34の偏向ミラー19Yの両端部に当接する外周面が移動して偏向ミラー19Yの反射面に垂直な方向(y方向)の移動が行われる。
【0030】
例えばハスバギヤ42、43の歯数z2を40、上記ウォームギヤ41の条数z1を1、ステッピングモータ39Y、40Yのステップ角θmを15°、偏心カム33、34の偏心量eを1mmとすると、偏向ミラー19Yの位置制御の平均分解能yuは
となり、非常に高分解な偏向ミラー移動制御が可能となる。
【0031】
偏心カム33、34の回転角と偏向ミラー19Yの移動量との関係は線形ではなく、偏心カム33、34の回転量に対する偏向ミラー19Yの移動量は変化する。図2に示すように偏向ミラー19Yのホームポジションをθ=0°となる位置に設定した場合、偏心カム33、34の回転角と偏向ミラー19Yの移動量との関係は以下の式(3)となる。
【0032】
y=esinθ、Δy=e{sin(θ+Δθ)−sinθ}・・・(3)
y:ホームポジションからの偏向ミラー19Yの移動量
θ:ホームポジションからの偏心カム33、34の回転角、但し、−90°≦θ≦90°
e:偏心カム33、34の偏心量、但し、−e≦y≦e
Δy:角度θの位置からΔθだけ偏心カム33、34の角度が変化したときの偏向ミラー19Yの移動量
Δθ:偏心カム33、34の角度の変化量
図3は上式(3)をグラフにしたものである。
【0033】
また、上式(3)を変形して
Δθ=arcsin(Δy/e+sinθ)−θ・・・(4)
を得ることができる。
本実施形態においては、転写ベルト9上にパターンを形成し、このパターンを検知した結果を用いて偏向ミラー19Yの位置制御を行うことにより各色版のトナー像の位置ずれを補正する。
【0034】
図4は転写ベルト9と、転写ベルト9上のパターンを検知するパターン検知部を示す。パターン検知センサ44、45は、画像形成部1Yの転写位置より転写ベルト9回転方向下流側に設置され、転写ベルト9上に形成されたパターン画像46を転写ベルト9の移動に伴って検知する。転写ベルト9上に形成されるパターン画像46は、主走査方向に配列した左右1対のライン画像を副走査方向へ所定の間隔で多数組配列したものである。パターン検知センサ44、45は、反射型のものを用いているが、透過型のものを用いてもよい。図24に示すように転写ベルト9は、画像形成部1Yの感光体2Yからパターン画像46が転写されてパターン検知センサ44、45により検知された後に除電用チャージャ47により除電され、クリーニング装置16によりクリーニングされてパターン画像46が除去される。
【0035】
次に、4色版のトナー像のうちYの色版のトナー像のスキュー補正について説明する。他のM、C、BKの色版のトナー像のスキュー補正は、Yの色版のトナー像のスキュー補正と同様であるので、その説明を省略する。図5は転写ベルト9上のパターンを検知する検知部を拡大して示す。転写ベルト9上に形成されたパターン画像46は、図5に示すようにスキューが発生すると、正規の主走査方向に対して傾きが生ずる。
【0036】
今、転写ベルト9が移動してパターン検知センサ44、45により転写ベルト9上のパターン画像46を読み取ったときのパターン検知センサ44、45の出力信号の様子を図6に示し、パターン検知センサ44、45の出力信号の間の時間差を求める手段を図7に示す。この実施形態では、システムクロックSCLKとしてf[MHz]、周期T[sec]のパルス信号を用いている。
【0037】
カウンタ48は後述する制御手段としてのCPU52からのカウント許可信号ENABLEが高レベルになってからパターン検知センサ44からの検知信号が高レベルになるまでの期間にSCLKのパルス数をカウントし、同様にカウンタ49はCPUからのカウント許可信号ENABLEが高レベルになってからパターン検知センサ45からの検知信号が高レベルになるまでの期間にSCLKのパルス数をカウントする。減算回路&コンパレータ回路50は、カウンタ48のカウント値とカウンタ49のカウント値とを比較してその差及び大小を示す信号をCPUへ送る。
【0038】
図8は本実施形態の回路構成を示す。この実施形態では、上述のように偏向ミラー19Yの位置制御を行う1組の偏向ミラー制御装置はステッピングモータ39Y、40Yによりそれぞれウォームギヤ41、ハスバギヤ42、43を介して所定の減速比で偏心カム33、34を回転させて偏向ミラー19Yの反射面に垂直な方向(y方向)の移動を行い、偏向ミラー19BK、19M、19Cの位置制御をそれぞれ行う3組の偏向ミラー制御装置は同様にステッピングモータ39BK、39M、39C、40BK、40M、40Cによりそれぞれウォームギヤ、ハスバギヤを介して所定の減速比で偏心カムを回転させて偏向ミラー19BK、19M、19Cの反射面に垂直な方向(y方向)の移動を行う。
【0039】
ステッピングモータ39BK、39M、39Y、39C、40BK、40M、40Y、40Cはモータドライバ51により駆動されて回転し、CPU52、ROM53及びRAM54はマイクロコンピュータを構成する。CPU52は、ROM53に格納されているプログラム及び固定データによりRAM54を使って動作し、パターン検知センサ45、46からの検知信号や上記カラー画像形成装置におけるその他のセンサなどからの入力信号をインターフェイス55を介して取り込んでモータドライバ51や上記カラー画像形成装置の画像形成用機器などをインターフェイス55を介して制御する。
【0040】
図9は本実施形態のYスキュー補正ルーチンを示す。CPU52は、Yスキュー補正ルーチンにてYの色版のトナー像のスキューを補正する際には、ステップS1〜S3で1回目の補正プロセスを実行させる。CPU52は、1回目の補正プロセスでは、まずステップS1で図10に示すように所定のパターンを画像形成部1Yに形成させる。
【0041】
露光装置3は、所定パターンの画像データを生成するパターン生成部を有し、CPU52からの指示によりパターン生成部から所定パターンのY画像データをY用半導体レーザ駆動回路へ送ってY用半導体レーザ駆動回路がパターン生成部からの所定パターンのY画像データによりY用半導体レーザを駆動する。このY用半導体レーザからの光ビームはポリゴンスキャナ17により偏向されてfθレンズ18Y及び偏向ミラー19Y、ミラー20Y、21Yを介して感光体2Yに照射され、ポリゴンスキャナ17がポリゴンモータ22により回転駆動されて光ビームが感光体2Yの軸方向へ繰り返して主走査される。
【0042】
感光体2Yは、帯電チャージャ5Yにより均一に帯電された後に露光装置3による露光で静電潜像が形成され、この静電潜像は現像装置4Yにより現像されてYトナー像となる。このYトナー像は転写チャージャ13Yにより転写位置で転写ベルト9に転写され、この転写ベルト9上のYトナー像がYパターン画像46としてパターン検知センサ44、45により検知される。このパターン検知センサ44、45からの検知信号はカウンタ48、49へ送られ、CPU52はインターフェイス55を介して減算回路&コンパレータ回路50の出力信号を取り込んでRAM54に格納する。
【0043】
ここに、図6(a)に示すように1回目の補正プロセスにおけるスキュー検知時に減算回路&コンパレータ回路50で求めたカウンタ48、49のカウント値の差がnであったとすると、そのカウント値の差nに相当する時間差、つまり、パターン検知センサ45、46からの検知信号がそれぞれ高レベルになる時間の差(パターン検知センサ45、46が主走査方向に配列された左右1対のYパターン画像46の先端をそれぞれ検知する時間の差)Δtは
Δt=n*T[sec]・・・(5)
により求めることができ、Yトナー像49の位置ずれδとしては
δ=V×Δt=V*n*T[mm]・・・(6)
と表される。
【0044】
この位置ずれを補正するために、本実施形態では、パターン検知センサ45側にある偏心カム33を固定しておき、パターン検知センサ46側にある偏心カム34を回転移動させて偏向ミラー19Yに角度を付与する。図13に示すようにポリゴンスキャナ17からのY用光ビームが偏向ミラー19Yに対してα[rad]の角度で入射するので、位置ずれを補正するための偏向ミラー19Yの移動量Δyは、
Δy=δ*cosα/cos(2α−π/2)・・・(7)
である。ここに、片側の偏心カムのみを駆動すると、ライン長さの倍率(主走査倍率)も変わってしまうが、本実施形態の説明から明らかなように本実施形態では主走査倍率は行わない。
【0045】
Δyだけ偏向ミラー19Yを移動させるための偏心カム34の回転角度Δθは(4)式より求められ、現在の偏心カム34の停止位置がθ=β[rad]となる位置であるとすると、
Δθ=arcsin(Δy/e+sinβ)−β[rad]・・・(8)
となる。この分だけステッピングモータ40Yを回転させれば、偏向ミラー19Yを所望の位置に移動させてYトナー像のスキューを補正することができる。
【0046】
また、本実施形態のマーク検知部の検知精度を±A[mm]とすると、これはパターン検知センサ45、46にて主走査方向に配列された左右1対のパターン画像46を検知した際におけるその検知時間差及びパルス数でそれぞれ2A/V[sec]、2A/(V*T)パルスに相当し、位置ずれの補正を行った後には位置ずれがその範囲内に収まっているはずである。位置ずれの補正が許容範囲内に正しく行われると、パターン検知センサ45、46による検知結果は図6(b)に示すようになり、位置ずれは上記範囲内に収まって許容誤差(上記範囲内の誤差)を満たすようになる。
【0047】
そこで、CPU52は、ステップS1よりステップS2に進んでRAM54に今格納した減算回路&コンパレータ回路50の出力信号から位置ずれが許容範囲(上記範囲)内に収まっているか否かを判断し、位置ずれが許容範囲内に収まっていれば位置ずれが十分に補正しきれているからリターンする。また、CPU52は、位置ずれが許容範囲内に収まっていなければステップS3で図11に示すようにRAM54に今格納した減算回路&コンパレータ回路50の出力信号から上記(6)〜(8)式によりΔθを算出し、インターフェイス55を介してモータドライバ51をステッピングモータ40YがΔθだけ回転するように制御してYトナー像の位置ずれを補正させる。
【0048】
次に、CPU52は、ステップS4〜S6にて二回目の補正プロセスを実行する。CPU52は、ステップS4ではステップS1と同様に所定のパターンを画像形成部1Yに形成させてそのトナー像を転写チャージャ13Yにより転写位置で転写ベルト9に転写させる。この転写ベルト9上のYトナー像はYパターン画像としてパターン検知センサ44、45により検知され、このパターン検知センサ44、45からの検知信号はカウンタ48、49へ送られる。減算回路&コンパレータ回路50の出力信号は、インターフェイス55を介してCPU52に入力され、CPU52によりRAM54に格納される。
【0049】
次に、CPU52は、ステップS5でステップS2と同様にRAM54に今格納した減算回路&コンパレータ回路50の出力信号から位置ずれが許容範囲内に収まっているか否かを判断することにより位置ずれの補正ができたか否かを確認する。このとき、パターン検知センサ44、45の検知結果は例えば図6(c)に示すようにカウンタ48、49のカウント値の差がn’になってn’に相当する時間差(パターン検知センサ45、46が主走査方向に配列された左右1対のYパターン画像46の先端をそれぞれ検知する時間の差)がΔt’となる。
【0050】
CPU52は位置ずれが許容範囲内に収まっていれば位置ずれが十分に補正しきれているからリターンする。また、CPU52は、位置ずれが許容範囲内に収まっていなければ位置ずれの補正が不十分であるからステップS6でステップS3と同様にRAM54に今格納した減算回路&コンパレータ回路50の出力信号から上記(6)〜(8)式によりYトナー像49の位置ずれδ’、この位置ずれδ’を補正するための偏向ミラー19Yの移動量Δy’、Δy’だけ偏向ミラー19Yを移動させるための偏心カム34の回転角度Δθ’を算出し、インターフェイス55を介してモータドライバ51をステッピングモータ40YがΔθ’だけ回転するように制御してYトナー像の位置ずれを再度補正させる。
【0051】
次に、CPU52は、2回目の位置ずれ補正の結果、位置ずれの補正が許容範囲内に正しく行われたか否かを確認するために、ステップS7にてステップS1と同様に所定のパターンを画像形成部1Yに形成させてそのトナー像を転写チャージャ13Yにより転写位置で転写ベルト9に転写させる。この転写ベルト9上のYトナー像はYパターン画像としてパターン検知センサ44、45により検知され、このパターン検知センサ44、45からの検知信号はカウンタ48、49へ送られる。減算回路&コンパレータ回路50の出力信号は、インターフェイス55を介してCPU52に入力され、CPU52によりRAM54に格納される。
【0052】
次に、CPU52は、ステップS7でステップS2と同様にRAM54に今格納した減算回路&コンパレータ回路50の出力信号から位置ずれが許容範囲内に収まっているか否かを判断することにより位置ずれの補正ができたか否かを確認する。このとき、パターン検知センサ44、45の検知結果は例えば図6(d)に示すようにカウンタ48、49のカウント値の差がn”になってn”に相当する時間差(パターン検知センサ45、46が主走査方向に配列された左右1対のYパターン画像46の先端をそれぞれ検知する時間の差)がΔt”となる。CPU52は位置ずれが許容範囲内に収まっていれば位置ずれが十分に補正しきれているからリターンする。
【0053】
また、位置ずれが許容範囲内に収まっていなければ位置ずれが2回目の補正でも補正しきれていないと言える。位置ずれは1回の補正で許容範囲内に収まるように設計されているはずであるが、位置ずれを補正しきれない原因としては、偏心カム34を回転させるステッピングモータ40Yの脱調、突発的な振動等が考えられる。特に、ステッピングモータ40Yの脱調が位置ずれの原因であったときには、偏心カム34の移動角とステッピングモータ40Yの変位量との関係は図3に示すように線形ではないので、一度ステッピングモータ40Yが脱調すると偏心カム34の移動誤差が積み上がってしまう。
【0054】
その対策として、この実施形態では、双方の偏心カム33、34を一旦ホームポジションに戻して偏心カム33、34の移動誤差をクリアすることとしている。偏心カム33、34がホームポジションに戻ったことを検知する手段としては、図14(a)に示すように偏心カム33、34の一部にそれぞれ突起爪56を設けておき、この突起爪56がミラー支持側板31、32に設けてある図示しない突起部に突き当ってからステッピングモータ39Y、40Yを所定のパルルス数だけ偏心カム33、34がホームポジションへ戻る方向へ回転させた位置を偏心カム33、34のホームポジションとする。
【0055】
なお、図14(b)に示すように偏心カム33、34の一部にそれぞれピンホール57を設けるとともに、偏心カム33、34のピンホール57を挟んで対向する位置に発光部58と受光部59とを配置し、発光部58からの光がピンホール57を介して受光部59で受光されたときの偏心カム33、34の位置を偏心カム33、34のホームポジションとするなどの方法を採用してもよい。
【0056】
CPU52は、ステップS8で位置ずれが許容範囲内に収まっていなければステップS9で、上述した偏心カム33、34をホームポジションへ戻すための手段を用い、インターフェイス55を介してモータドライバ51をステッピングモータ39Y、40Yがホームポジションに戻るように制御して偏心カム、3334の移動誤差をクリアし、ステップS10〜S12で再び補正プロセスを実行する。
【0057】
CPU52は、ステップS10ではステップS1と同様に所定のパターンを画像形成部1Yに形成させてそのトナー像を転写チャージャ13Yにより転写位置で転写ベルト9に転写させる。この転写ベルト9上のYトナー像はYパターン画像としてパターン検知センサ44、45により検知され、このパターン検知センサ44、45からの検知信号はカウンタ48、49へ送られる。減算回路&コンパレータ回路50の出力信号は、インターフェイス55を介してCPU52に入力され、CPU52によりRAM54に格納される。
【0058】
次に、CPU52は、ステップS11でステップS2と同様にRAM54に今格納した減算回路&コンパレータ回路50の出力信号から位置ずれが許容範囲内に収まっているか否かを判断することにより位置ずれの補正ができたか否かを確認する。CPU52は位置ずれが許容範囲内に収まっていれば位置ずれが十分に補正しきれているからリターンする。
【0059】
また、CPU52は、位置ずれが許容範囲内に収まっていなければ位置ずれが補正しきれていないと言えるからステップS12でステップS3と同様にRAM54に今格納した減算回路&コンパレータ回路50の出力信号から上記(6)〜(8)式によりYトナー像49の位置ずれと、この位置ずれを補正するための偏向ミラー19Yの移動量と、この偏向ミラー19Yの移動量だけ偏向ミラー19Yを移動させるための偏心カム34の回転角度を算出し、インターフェイス55を介してモータドライバ51をステッピングモータ40Yがその算出した偏心カム34の回転角度だけ回転するように制御してYトナー像の位置ずれを再度補正させる。
【0060】
次に、CPU52は、ステップS13でステップS1と同様に所定のパターンを画像形成部1Yに形成させてそのトナー像を転写チャージャ13Yにより転写位置で転写ベルト9に転写させる。この転写ベルト9上のYトナー像はYパターン画像としてパターン検知センサ44、45により検知され、このパターン検知センサ44、45からの検知信号はカウンタ48、49へ送られる。減算回路&コンパレータ回路50の出力信号は、インターフェイス55を介してCPU52に入力され、CPU52によりRAM54に格納される。
【0061】
次に、CPU52は、ステップS14でステップS2と同様にRAM54に今格納した減算回路&コンパレータ回路50の出力信号から位置ずれが許容範囲内に収まっているか否かを判断することにより位置ずれの補正ができたか否かを確認する。このとき、パターン検知センサ44、45の検知結果は例えば図6(e)に示すようにカウンタ48、49のカウント値の差がn'''になってn'''に相当する時間差(パターン検知センサ45、46が主走査方向に配列された左右1対のYパターン画像46の先端をそれぞれ検知する時間の差)がΔt'''となる。CPU52は位置ずれが許容範囲内に収まっていれば位置ずれが十分に補正しきれているからリターンする。
【0062】
ステップS14で位置ずれが許容範囲内に収まっていなければ今回の偏心カム33、34をホームポジションへ戻してからの位置ずれ補正でも位置ずれが補正しきれていないと言える。偏心カム33、34をホームポジションへ戻してからの位置ずれ補正でも位置ずれが許容範囲に収まらない原因としては、位置ずれ補正に関する箇所の故障が考えられる。
【0063】
例えば
(1)パターン検知センサ44、45の故障
(2)何らかの原因により偏心カム34の駆動源であるステッピングモータ40Yに負荷がかかり過ぎているためにステッピングモータ40Yが脱調を起こしたこと(3)偏心カム34の駆動部のウォームギヤ又はハスバギヤの劣化
(4)ミラー支持側板31、32に何らかの異常が起こって偏向ミラー19Yの角度が変動してしまうこと
等、画像形成上致命的な故障が考えられる。
【0064】
そこで、CPU52は、ステップS14で位置ずれが許容範囲内に収まっていなければステップS15でエラー検知モードにて図12に示すように故障箇所の特定を行う。すなわち、CPU52は、まず、(1)パターン検知センサ44、45の故障が発生したか否かを判定する。ここに、図4に示すように転写ベルト9にはパターン検知センサ44、45の副走査方向に形成される2つの検知領域にそれぞれキャリブレーション用マーク60、61を2つずつ付けておく。このキャリブレーション用マーク60、61はトナーによる画像ではなく固定されたものであり、トナー像が転写されない非画像領域に設けられ、トナーによるパターン画像がマーク60、61上に形成されることはない。
【0065】
今、転写ベルト9上にパターン画像46が形成された後にパターン検知センサ44により回転中の転写ベルト9上のキャリブレーション用マーク60を検知した際には、図15に示すようにパターン検知センサ44から2回検知信号が出力される。CPU52は、パターン検知センサ44からインターフェイス55を介して転写ベルト9の1回転に付き2回入力される検知信号の立ち上がりエッジ間でSCLKをカウントし、これを10回行ってそれらのカウント値Nが所定の±B%以上変動したならばパターン検知センサ44に異常があると判断して表示部にその旨を表示させ、ユーザに修理が必要であることを知らせる。
【0066】
同様に、CPU52は、パターン検知センサ45からインターフェイス55を介して転写ベルト9の1回転に付き2回入力される検知信号の立ち上がりエッジ間でSCLKをカウントし、これを10回行ってそれらのカウント値Nが所定の±B%以上変動したならばパターン検知センサ45に異常があると判断して表示部にその旨を表示させ、ユーザに修理が必要であることを知らせる。
【0067】
次に、CPU52は、(2)、(3)の偏心カム34駆動部の故障が発生したか否かを判定する。図16に示すように偏向ミラー19Yの一端部には遮蔽部材62が取り付けられており、この遮蔽部材62は偏向ミラー19Yの移動に伴って2つの検知センサ63、64を通過する際に検知センサ63、64を遮光することによって検知センサ63、64に偏向ミラー19Yの位置を検知させる。
【0068】
偏向ミラー19Yが矢印方向に移動した際には検知センサ63、64から図17に示すような検知信号が得られる。遮蔽部材62が検知センサ63を通過してから検知センサ64を通過するまでに、遮蔽部材62が取り付けられた偏向ミラー19Yの端部を移動させるためのステッピングモータの駆動に駆動パルス列としてPパルスが必要であるるとすると、CPU52は、遮蔽部材62が取り付けられた偏向ミラー19Yの端部を移動させるためのステッピングモータをインターフェイス55を介してモータドライバ51に駆動させながら、検知センサ63、64からインターフェイス55を介して入力される検知信号により、遮蔽部材62が取り付けられた偏向ミラー19Yの端部を移動させるためのステッピングモータの駆動に駆動パルス列を遮蔽部材62が検知センサ63を通過してから検知センサ64を通過するまでの時間にカウントし、これを10回繰り返してそのカウント値Pが1つでも変動したならばそのステッピングモータが脱調を起こしているか、偏心カム34の駆動部のウォームギヤ又はハスバギヤの劣化が起こっていると判断し、その旨を表示部に表示させてユーザに修理が必要であることを知らせる。
【0069】
図16は偏向ミラー19Yの一端部を示したが、偏向ミラー19Yの他端部にも同様に遮蔽部材が取り付けられており、この遮蔽部材は偏向ミラー19Yの移動に伴って2つの検知センサを通過する際に2つの検知センサを遮光することによって2つの検知センサに偏向ミラー19Yの位置を検知させる。
【0070】
CPU52は、同様にその2つの検知センサからインターフェイス55を介して入力される検知信号により、偏向ミラー19Yの他端部を移動させるためのステッピングモータの駆動に駆動パルス列を遮蔽部材が一方の検知センサを通過してから他方の検知センサを通過するまでの時間にカウントし、これを10回繰り返してそのカウント値が1つでも変動したならばそのステッピングモータが脱調を起こしているか、偏心カム33の駆動部のウォームギヤ又はハスバギヤの劣化が起こっていると判断し、その旨を表示部に表示させてユーザに修理が必要であることを知らせる。
【0071】
上記(1)、(2)、(3)の故障が検知されなかったときには、位置ずれ補正に関する箇所の故障の原因は、(4)ミラー支持側板31、32に何らかの異常が起こって偏向ミラー19Yの角度が変動してしまうことになる。よって、CPU52は、上記(1)、(2)、(3)の故障が検知されなかったときには、位置ずれ補正に関する箇所の故障の原因が(4)である旨を表示部に表示させ、ユーザに修理が必要であることを知らせる。
【0072】
偏向ミラー19Yの位置制御を行う1組の偏向ミラー制御装置は以上のような構成で以上のような動作を行うが、偏向ミラー19BK、19M、19Cの位置制御をそれぞれ行う3組の偏向ミラー制御装置は同様な構成で同様な動作を行う。なお、本実施形態では、各組の偏向ミラー制御装置は偏向ミラー、偏心カム、ステッピングモータ等がすべて1つのユニットになっており、故障が起きた際にはユニット毎交換することができる。また、本実施形態において、像担持体2BK、2M、2Y、2Cの駆動源による駆動ムラを検知する検知手段を設け、この検知手段の検知結果をCPU52により一旦RAM54記憶し、この検知結果をもとにCPU52により偏向ミラー19BK、19M、19Y、19Cの片側若しくは両側において制御する一連の動作を上述した補正プロセスと同様に行うようにしてもよい。
【0073】
このように、本実施形態は、請求項1に係る発明の実施形態であって、光ビームを偏向ミラー19BK、19M、19Y、19Cで偏向して像担持体としての感光体2BK、2M、2Y、2Cに照射し該像担持体2BK、2M、2Y、2Cに潜像を形成する書き込み手段としての露光装置3を有し、前記像担持体2BK、2M、2Y、2Cを駆動源により移動させて前記像担持体2BK、2M、2Y、2C上に書き込み手段3により複数の色版の画像を書き込んで複数の色版の潜像を形成し、この複数の色版の潜像を現像して複数の色版の画像を形成し、この複数の色版の画像を重ね合わせてカラー画像を形成するカラー画像形成装置の偏向ミラー制御装置であって、同一色版内若しくは各色版間の位置ずれを測定するために前記カラー画像形成装置に複数のパターン46を形成させるパターン形成手段としてのCPU52、前記複数のパターン46に対応した少なくとも副走査方向のずれ量を検知する第1の検知手段としてのパターン検知センサ44、45、カウンタ48、49及び減算回路&コンパレータ回路50、及び該第1の検知手段44、45、48〜50の検知結果を記憶する手段としてのRAM54からなる第1の手段を有し、前記偏向ミラー19BK、19M、19Y、19Cを支持する支持部材としてのミラー支持側板31、32及び板バネ35、36と、前記偏向ミラー19BK、19M、19Y、19Cの両端部にそれぞれ接触して前記偏向ミラー19BK、19M、19Y、19Cの両端部を前記偏向ミラー19BK、19M、19Y、19Cの反射面に垂直な方向に移動させる2つの調整用偏心カム33、34とを備え、前記偏心カム33、34の駆動源を前記第1の手段の検知結果をもとに前記偏向ミラー19BK、19M、19Y、19Cの片側若しくは両側において制御する一連の動作を補正プロセスとして行う偏向ミラー制御装置において、前記補正プロセスを1回行っても前記第1の検知手段の検知結果が所定の許容されるずれ量の範囲内に収まらない場合に再び前記補正プロセスを実行させ、この補正プロセスの再実行を行っても前記第1の検知手段の検知結果が所定の許容されるずれ量の範囲内に収まらない場合に前記偏心カムを所定のホームポジションに戻して再び前記補正プロセスを実行し直させる手段としてのCPU52を具備するので、各色版のトナー像の位置ずれを正確に補正することができ、位置ずれの少ない高画質な画像を形成することができる。
【0074】
また、本実施形態は、請求項2に係る発明の実施形態であって、請求項1記載の偏向ミラー制御装置において、前記偏心カム33、34を所定のホームポジションに戻してから前記補正プロセスを実行した結果、前記第1の検知手段44、45、48〜50の検知結果が所定の許容されるずれ量の範囲内に収まらない場合に所定のエラー検知モードを実行して故障を検知し、故障として検知した箇所をユーザに警告する手段としてのCPU52及び表示部を具備するので、大きな位置ずれによる画質劣化を起こす前に修理を受けることができる。
【0075】
また、本実施形態は、請求項3に係る発明の実施形態であって、請求項1または2記載の偏向ミラー制御装置において、前記カラー画像形成装置に同一色版内の同一主走査ライン上の主走査方向両端部にパターン46を形成させて該パターン46を検知し、この検知結果をもとに前記2つの偏心カム33、34の少なくとも一方を駆動する動作を各色版毎に実行させる手段としてのCPU52を具備するので、位置ずれの少ない高画質な画像を形成することができる。
【0076】
上記実施形態はトナー像のスキューを補正したが、請求項4に係る発明の一実施形態はトナー像のスキュー補正だけでなくトナー像の副走査方向にシフトした位置ずれも補正プロセスにより補正する。この実施形態では、上記実施形態において、CPU52は、Yトナー像の副走査方向にシフトした位置ずれを補正する補正プロセスでは、各画像形成部1BK、1M、1Y、1Cに図18に示すような各色版のライン画像66BK、66M、66Y、66Cを形成させる。このライン画像66BK、66M、66Y、66Cは各色版のトナー像を形成する画像面における副走査方向の先端の主走査ラインの一部を互いに重ならないように設けたものである。
【0077】
露光装置3は、このパターンの画像データを生成するパターン生成部を有し、CPU52からの指示によりパターン生成部からそのパターンの各色版の画像データを各色版用半導体レーザ駆動回路へ送って各色版用半導体レーザ駆動回路がパターン生成部からの所定パターンの各色版の画像データにより各色版用半導体レーザを駆動する。この各色版用半導体レーザからの光ビームはポリゴンスキャナ17により偏向されてfθレンズ18BK、18M、18Y、18C及び偏向ミラー19BK、19M、19Y、19C、ミラー20BK、20M、20Y、20C、21BK、21M、21Y、21Cを介して感光体2BK、2M、2Y、2Cに照射し、ポリゴンスキャナ17がポリゴンモータ22により回転駆動されて光ビームを感光体2BK、2M、2Y、2Cの軸方向へ繰り返して主走査する。
【0078】
感光体2BK、2M、2Y、2Cは、帯電チャージャ5BK、5M、5Y、5Cにより均一に帯電された後に露光装置3による露光で静電潜像が形成され、この静電潜像は現像装置4BK、4M、4Y、4Cにより現像されて各色版のトナー像となる。この各色版のトナー像は転写チャージャ13BK、13M、13Y、13Cにより転写位置で転写ベルト9に転写されて図18に示すようなライン画像66BK、66M、66Y、66Cになり、この転写ベルト9上の各色版のライン画像66BK、66M、66Y、66Cが検知センサ65BK、65M、65Y、65Cにより検知されてこの検知センサ65BK、65M、65Y、65Cの検知結果が例えば図19に示すようになる。
【0079】
図20に示すようにカウンタ67BK、67M、67Y、67Cは副走査方向の領域を示す信号FGATEの立ち下がりエッジから検知センサ65BK、65M、65Y、65Cからの検知信号の立ち上がりエッジまでの各時間にそれぞれクロックSCLKをカウントし、そのカウント数はそれぞれNBK、NM、NY、NCとする。
【0080】
この実施形態では、Yライン66Yを基準として各色版の画像の位置ずれを補正するものとする。減算回路&コンパレータ回路68は、カウンタ67BK、67M、67Y、67Cのカウント数NBK、NM、NY、NCの差(NM−NY)、(NC−NY)、(NBK−NY)及び大小を計算し、この差の大きさを示すデータ及びNYとNBK、NM、NCとの大小関係を示すデータをインターフェイス55を介してCPU52へ送る。
【0081】
CPU52は、減算回路&コンパレータ回路68からのデータを一旦RAM54に記憶し、このデータから各色版の画像の位置ずれ(Yライン66Yに対する他のライン66M、66C、66BKの位置ずれ)が許容範囲に収まっているか否かを判断して各色版の画像の位置ずれが許容範囲に収まっていない場合にはRAM54に記憶した減算回路&コンパレータ回路68からのデータをもとにモータドライバ51に対してステッピングモータ39BK、39M、39C、40BK、40M、40Cを偏向ミラー19BK、19M、19Cの左右側の各組の偏心カムが等しい変位をして偏向ミラー19BK、19M、19Cが並行移動することにより各色版の画像の位置ずれが無くなるように回転させる。
【0082】
このような補正プロセスを1回行えば各色版の画像の位置ずれが補正されるはずであるが、CPU52は、もし1回の補正プロセスでトナー像のシフトを補正しきれなかった場合にはトナー像のスキュー補正と同様なシーケンスを実行する。すなわち、CPU52は、図9に示すトナー像スキュー補正のシーケンスと同様に上述のような補正プロセスを1回行っても位置ずれを補正しきれない場合には2回目の補正プロセスを行い、この2回目の補正プロセスでも位置ずれを補正しきれない場合には偏心カムをホームポジションに戻してから補正プロセスを行い、この補正プロセスでも位置ずれを補正しきれない場合には上記ステップS15と同様に位置ずれ補正に関する故障箇所を判定して表示部に表示させる。
【0083】
このように、請求項4に係る発明の一実施形態は、請求項1または2記載の偏向ミラー制御装置において、前記カラー画像形成装置に各色版の画像領域先端の主走査ライン上においてパターン66BK、66M、66Y、66Cを形成させて該パターン66BK、66M、66Y、66Cに対応する各色版間のずれ量(NM−NY)、(NC−NY)、(NBK−NY)を検知し、この検知結果をもとに各色版毎に前記偏心カムを駆動する手段としてのCPU52を具備するので、大きな位置ずれによる画質劣化を起こす前に修理を受けることができる。
【0084】
請求項5に係る発明の一実施形態は、上記請求項4に係る発明の一実施形態において、CPU52が各色版の画像のスキュー、シフトを補正する上述したシーケンスを非画像形成時に予め行わせて画像領域先端において各色版の画像の位置合わせを行うようにしたものである。
【0085】
このように、請求項5に係る発明の一実施形態は、請求項1、2、3または4記載の偏向ミラー制御装置において、前記補正プロセスは非画像形成時に予め行うので、各色版の画像の大きな位置ずれによる画質劣化を起こす前に修理を受けることができる。
【0086】
上述した実施形態では、各色版の画像の静的ずれを補正したが、主に感光体の回転速度変動に起因する副走査方向のピッチムラが大きな問題となる。請求項6に係る発明の一実施形態では、上記請求項4に係る発明の一実施形態において、各色版のライン画像66BK、66M、66Y、66Cの形成と同様に転写ベルト9上の副走査方向の画像領域に検知パターンを10ライン毎に形成して検知センサ65BK、65M、65Y、65Cで検知し、ピッチムラ検知部にて検知センサ65BK、65M、65Y、65Cの検知結果から各色版毎に10ライン毎の各検知パターンを検知する間にクロックSCLKをカウントしてそのカウント値と理想値とのずれ量を求めることにより、副走査方向のピッチムラを検知して画像領域幅全般における副走査方向の位置ずれ量に対応する情報を求める。
【0087】
このピッチムラ検知部の検知結果は例えば図21に示すようになる。図21において、横軸は副走査方向における画像先端からの距離を示し、縦軸はピッチムラ検知部にて検知したピッチムラを示す。CPU52は、ピッチムラ検知部の検知結果をもとに上記(4)式より各色版毎に偏心カムの回転角をそれぞれ求めてRAM54に格納する。
【0088】
CPU52は、画像形成が開始されると、10ライン毎にRAM54から各色版の偏心カム回転角のデータを呼び出し、このデータによりモータドライバ51に対して副走査方向のピッチムラがなくなるようにステッピングモータ39BK、39M、39Y、39C、40BK、40M、40Y、40Cを回転させて副走査方向のピッチムラを補正する。この副走査方向のピッチムラ補正は図22に示すようにピッチムラ検知部の検知結果にならって精度良く行われる。なお、ピッチムラの検知は図23に示すように感光体2BK、2M、2Y、2Cの回転軸に取り付けられたエンコーダ69によって行ってもよい。
【0089】
このように、請求項6に係る発明の実施形態は、請求項1、2、3、4または5記載の偏向ミラー制御装置において、予め画像領域幅全般における副走査方向の位置ずれ量に対応する情報を前記パターン若しくは前記像担持体の前記駆動源による駆動ムラを検知する検知手段により得て所定の記憶手段としてのRAM54に記憶しておき、非画像形成時に前記補正プロセスによりスキュー及び副走査方向にシフトしたずれを補正した後、画像形成時に所定の時間間隔毎に前記記憶手段54から情報を呼び出し、この情報によりリアルタイムで前記2つの偏心カムを駆動する手段としてのCPU52を具備するので、大きな位置ずれによる画質劣化を起こす前に修理を受けることができる。
【0090】
【発明の効果】
以上のように請求項1に係る発明によれば、光ビームを偏向ミラーで偏向して像担持体に照射し該像担持体に潜像を形成する書き込み手段を有し、前記像担持体を駆動源により移動させて前記像担持体上に書き込み手段により複数の色版の画像を書き込んで複数の色版の潜像を形成し、この複数の色版の潜像を現像して複数の色版の画像を形成し、この複数の色版の画像を重ね合わせてカラー画像を形成するカラー画像形成装置の偏向ミラー制御装置であって、同一色版内若しくは各色版間の位置ずれを測定するために前記カラー画像形成装置に複数のパターンを形成させるパターン形成手段、前記複数のパターンに対応した少なくとも副走査方向のずれ量を検知する第1の検知手段、及び該第1の検知手段の検知結果を記憶する手段からなる第1の手段を有し、前記偏向ミラーを支持する支持部材と、前記偏向ミラーの両端部にそれぞれ接触して前記偏向ミラーの両端部を前記偏向ミラーの反射面に垂直な方向に移動させる2つの調整用偏心カムとを備え、前記偏心カムの駆動源を前記第1の手段の検知結果をもとに前記偏向ミラーの片側若しくは両側において制御する一連の動作を補正プロセスとして行う偏向ミラー制御装置において、前記補正プロセスを1回行っても前記第1の検知手段の検知結果が所定の許容されるずれ量の範囲内に収まらない場合に再び前記補正プロセスを実行させ、この補正プロセスの再実行を行っても前記第1の検知手段の検知結果が所定の許容されるずれ量の範囲内に収まらない場合に前記偏心カムを所定のホームポジションに戻して再び前記補正プロセスを実行し直させる手段を具備するので、各色版のトナー像の位置ずれを正確に補正することができて位置ずれの少ない高画質な画像を形成することができる。
【0091】
請求項2に係る発明によれば、請求項1記載の偏向ミラー制御装置において、前記偏心カムを所定のホームポジションに戻してから前記補正プロセスを実行した結果、前記第1の検知手段の検知結果が所定の許容されるずれ量の範囲内に収まらない場合に所定のエラー検知モードを実行して故障を検知し、故障として検知した箇所をユーザに警告する手段を具備するので、大きな位置ずれによる画質劣化を起こす前に修理を受けることができる。
【0092】
請求項3に係る発明によれば、請求項1または2記載の偏向ミラー制御装置において、前記カラー画像形成装置に同一色版内の同一主走査ライン上の主走査方向両端部にパターンを形成させて該パターンを検知し、この検知結果をもとに前記2つの偏心カムの少なくとも一方を駆動する動作を各色版毎に実行させる手段を具備するので、位置ずれの少ない高画質な画像を形成することができる。
【0093】
請求項4に係る発明によれば、請求項1または2記載の偏向ミラー制御装置において、前記カラー画像形成装置に各色版の画像領域先端の主走査ライン上においてパターンを形成させて該パターンに対応する各色版間のずれ量を検知し、この検知結果をもとに各色版毎に前記偏心カムを駆動する手段を具備するので、大きな位置ずれによる画質劣化を起こす前に修理を受けることができる。
【0094】
請求項5に係る発明によれば、請求項1、2、3または4記載の偏向ミラー制御装置において、前記補正プロセスは非画像形成時に予め行うので、大きな位置ずれによる画質劣化を起こす前に修理を受けることができる。
【0095】
請求項6に係る発明によれば、請求項1、2、3、4または5記載の偏向ミラー制御装置において、予め画像領域幅全般における副走査方向の位置ずれ量に対応する情報を前記パターン若しくは前記像担持体の前記駆動源による駆動ムラを検知する検知手段により得て所定の記憶手段に記憶しておき、非画像形成時に前記補正プロセスによりスキュー及び副走査方向にシフトしたずれを補正した後、画像形成時に所定の時間間隔毎に前記記憶手段から情報を呼び出し、この情報によりリアルタイムで前記2つの偏心カムを駆動する手段を具備するので、大きな位置ずれによる画質劣化を起こす前に修理を受けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1〜3に係る発明の一実施形態を示す斜視図である。
【図2】同実施形態の偏向ミラーのホームポジションをθ=0°となる位置に設定した場合を説明するための図である。
【図3】同実施形態の偏心カムの回転角と偏向ミラーの移動量との関係を示す特性図である。
【図4】同実施形態の転写ベルトとパターン検知部を示す斜視図である。
【図5】同実施形態の転写ベルト上のパターン画像とパターン検知センサを示す図である。
【図6】同実施形態のパターン検知センサの出力信号の様子を示す波形図である。
【図7】同実施形態のパターン検知センサの出力信号の間の時間差を求める手段を示すブロック図である。
【図8】同実施形態の回路構成を示すブロック図である。
【図9】同実施形態のYスキュー補正ルーチンを示すフローチャートである。
【図10】同実施形態のパターン形成&検知ルーチンを示すフローチャートである。
【図11】同実施形態のモータ駆動ルーチンを示すフローチャートである。
【図12】同実施形態の故障箇所判定ルーチンを示すフローチャートである。
【図13】同実施形態のポリゴンスキャナからの光ビームが偏向ミラーに入射する様子を示す図である。
【図14】同実施形態の偏心カムがホームポジションに戻ったことを検知するための手段を示す斜視図である。
【図15】同実施形態のパターン検知センサの検知信号及びクロックを示す図である。
【図16】同実施形態の偏向ミラーの一端部を示す斜視図である。
【図17】同実施形態の検知センサの検知信号及びクロックを示す図である。
【図18】請求項4に係る発明の一実施形態のパターン画像及び検知センサを示す図である。
【図19】同実施形態の検知センサの検知信号、FGATE及びクロックを示す図である。
【図20】同実施形態で用いた回路を示すブロック図である。
【図21】請求項6に係る発明の一実施形態におけるピッチムラ検知部の検知結果を示す図である。
【図22】同実施形態の副走査方向ピッチムラ補正の様子を示す図である。
【図23】ピッチムラ検知手段の例を示す斜視図である。
【図24】カラー画像形成装置の一例を示す断面図である。
【図25】同カラー画像形成装置の各色版のトナー像シフトの例を示す図である。
【図26】同カラー画像形成装置の各色版のトナー像スキューの例を示す図である。
【図27】同カラー画像形成装置の各色版のトナー像湾曲の例を示す図である。
【図28】同カラー画像形成装置の各色版のトナー像ピッチムラの例を示す図である。
【符号の説明】
2BK、2M、2Y、2C 感光体
3 露光装置
19BK、19M、19Y、19C 偏向ミラー
31、32 ミラー支持側板
33、34 偏心カム
35、36 板バネ
44、45 パターン検知センサ
48、49 カウンタ
50 減算回路&コンパレータ回路
52 CPU
54 RAM
Claims (6)
- 光ビームを偏向ミラーで偏向して像担持体に照射し該像担持体に潜像を形成する書き込み手段を有し、前記像担持体を駆動源により移動させて前記像担持体上に書き込み手段により複数の色版の画像を書き込んで複数の色版の潜像を形成し、この複数の色版の潜像を現像して複数の色版の画像を形成し、この複数の色版の画像を重ね合わせてカラー画像を形成するカラー画像形成装置の偏向ミラー制御装置であって、同一色版内若しくは各色版間の位置ずれを測定するために前記カラー画像形成装置に複数のパターンを形成させるパターン形成手段、前記複数のパターンに対応した少なくとも副走査方向のずれ量を検知する第1の検知手段、及び該第1の検知手段の検知結果を記憶する手段からなる第1の手段を有し、前記偏向ミラーを支持する支持部材と、前記偏向ミラーの両端部にそれぞれ接触して前記偏向ミラーの両端部を前記偏向ミラーの反射面に垂直な方向に移動させる2つの調整用偏心カムとを備え、前記偏心カムの駆動源を前記第1の手段の検知結果をもとに前記偏向ミラーの片側若しくは両側において制御する一連の動作を補正プロセスとして行う偏向ミラー制御装置において、前記補正プロセスを1回行っても前記第1の検知手段の検知結果が所定の許容されるずれ量の範囲内に収まらない場合に再び前記補正プロセスを実行させ、この補正プロセスの再実行を行っても前記第1の検知手段の検知結果が所定の許容されるずれ量の範囲内に収まらない場合に前記偏心カムを所定のホームポジションに戻して再び前記補正プロセスを実行し直させる手段を具備することを特徴とする偏向ミラー制御装置。
- 請求項1記載の偏向ミラー制御装置において、前記偏心カムを所定のホームポジションに戻してから前記補正プロセスを実行した結果、前記第1の検知手段の検知結果が所定の許容されるずれ量の範囲内に収まらない場合に所定のエラー検知モードを実行して故障を検知し、故障として検知した箇所をユーザに警告する手段を具備することを特徴とする偏向ミラー制御装置。
- 請求項1または2記載の偏向ミラー制御装置において、前記カラー画像形成装置に同一色版内の同一主走査ライン上の主走査方向両端部にパターンを形成させて該パターンを検知し、この検知結果をもとに前記2つの偏心カムの少なくとも一方を駆動する動作を各色版毎に実行させる手段を具備することを特徴とする偏向ミラー制御装置。
- 請求項1または2記載の偏向ミラー制御装置において、前記カラー画像形成装置に各色版の画像領域先端の主走査ライン上においてパターンを形成させて該パターンに対応する各色版間のずれ量を検知し、この検知結果をもとに各色版毎に前記偏心カムを駆動する手段を具備することを特徴とする偏向ミラー制御装置。
- 請求項1、2、3または4記載の偏向ミラー制御装置において、前記補正プロセスは非画像形成時に予め行うことを特徴とする偏向ミラー制御装置。
- 請求項1、2、3、4または5記載の偏向ミラー制御装置において、予め画像領域幅全般における副走査方向の位置ずれ量に対応する情報を前記パターン若しくは前記像担持体の前記駆動源による駆動ムラを検知する検知手段により得て所定の記憶手段に記憶しておき、非画像形成時に前記補正プロセスによりスキュー及び副走査方向にシフトしたずれを補正した後、画像形成時に所定の時間間隔毎に前記記憶手段から情報を呼び出し、この情報によりリアルタイムで前記2つの偏心カムを駆動する手段を具備することを特徴とする偏向ミラー制御装置。
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