JP3568259B2 - シアノアゾール化合物 - Google Patents

シアノアゾール化合物 Download PDF

Info

Publication number
JP3568259B2
JP3568259B2 JP28976794A JP28976794A JP3568259B2 JP 3568259 B2 JP3568259 B2 JP 3568259B2 JP 28976794 A JP28976794 A JP 28976794A JP 28976794 A JP28976794 A JP 28976794A JP 3568259 B2 JP3568259 B2 JP 3568259B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
compound
group
carbon atoms
substituted
reaction
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP28976794A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH08143579A (ja
Inventor
寛之 伊藤
英雄 竹柴
治一 田中
昊 太田
Original Assignee
三共アグロ株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 三共アグロ株式会社 filed Critical 三共アグロ株式会社
Priority to JP28976794A priority Critical patent/JP3568259B2/ja
Publication of JPH08143579A publication Critical patent/JPH08143579A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3568259B2 publication Critical patent/JP3568259B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)

Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、優れた殺虫および殺菌作用を有する新規なシアノアゾール化合物に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
トリアゾール系及びイミダゾール系化合物は、農園芸用殺菌活性及び抗真菌活性を有するものとして多種知られており、例えば特開平5−222060号公報には次式の含ケイ素アゾール化合物が開示されているが、更に優れたものが求められている。
【0003】
【化2】
Figure 0003568259
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、アゾール環を有する誘導体の合成とその生理活性について永年に亘り鋭意研究を行った結果、ニトリル基とケイ素原子を有する下記新規な化合物が優れた農園芸用殺虫殺菌活性を有することを見出し、本発明を完成した。
【0005】
本発明は、一般式(I)
【0006】
【化3】
Figure 0003568259
【0007】
{式中、nは、0、1、2又は3を示し(nが2又は3のとき、それぞれのXは異なっていてもよい);Xは、ハロゲン原子、フェニル基、同一若しくは異なった1乃至3個のハロゲンで置換されていてもよい炭素数1乃至6個のアルキル基、又は同一若しくは異なった1乃至3個のハロゲンで置換されていてもよい炭素数1乃至6個のアルコキシ基を示し;R は、炭素数1乃至4個のアルキル基又は同一若しくは異なった1乃至3個のハロゲン原子で置換されていてもよいフェニル基を示し、R 及びR は、それぞれ炭素数1乃至4個のアルキル基を示し;R は水素原子又は炭素数1乃至4個のアルキル基を示す}
で表わされる新規なシアノアゾール化合物及びその塩に関する。
【0008】
上記式中、Xにおける炭素数1乃至6個のアルキル基は、直鎖状でも分枝鎖状でもよく、例えばメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、s−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、2−メチルブチル、ネオペンチル、1−エチルプロピル、n−ヘキシル、4−メチルペンチル、3−メチルペンチル、2−メチルペンチル、1−メチルペンチル、3,3−ジメチルブチル、2,2−ジメチルブチル、1,1−ジメチルブチル、1,2−ジメチルブチル、1,3−ジメチルブチル、2,3−ジメチルブチル、2−エチルブチルであり、好適には炭素数1乃至4個の直鎖又は分枝鎖アルキル基であり、更に好適にはメチル基又はエチル基である。
【0009】
上記式中、Xにおける同一若しくは異なった1乃至3個のハロゲンで置換された炭素数1乃至6個のアルキル基としては、例えばトリフルオロメチル、トリクロロメチル、ジフルオロメチル、ジクロロメチル、ジブロモメチル、フルオロメチル、クロロメチル、ブロモメチル、ヨードメチル、2,2,2−トリクロロエチル、2,2,2−トリフルオロエチル、2−ブロモエチル、2−クロロエチル、2−フルオロエチル、2,2−ジブロモエチル、3−クロロプロピル、3,3,3−トリフルオロプロピル、4−フルオロブチル、5,5,5−トリクロロペンチル、6,6,6−トリフルオロヘキシルであり、好適には炭素数1乃至3個の直鎖アルキル基に同一のハロゲン原子が1乃至3個置換した基であり、更に好適にはメチル基又はエチル基に弗素原子又は塩素原子が1乃至3個置換した基であり、最も好適にはトリフルオロメチル基である。
【0010】
上記式中、Xにおける炭素数1乃至6個のアルコキシ基は、直鎖状でも分枝鎖状でもよく、例えばメトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、イソブトキシ、s−ブトキシ、t−ブトキシ、n−ペンチルオキシ、イソペンチルオキシ、2−メチルブトキシ、ネオペンチルオキシ、1−エチルプロポキシ、n−ヘキシルオキシ、4−メチルペンチルオキシ、3−メチルペンチルオキシ、2−メチルペンチルオキシ、1−メチルペンチルオキシ、3,3−ジメチルブトキシ、2,2−ジメチルブトキシ、1,1−ジメチルブトキシ、1,2−ジメチルブトキシ、1,3−ジメチルブトキシ、2,3−ジメチルブトキシ、2−エチルブトキシであり、好適には炭素数1乃至4個の直鎖又は分枝鎖アルコキシ基であり、更に好適にはメトキシ基又はエトキシ基である。
【0011】
上記式中、Xにおける同一若しくは異なった1乃至3個のハロゲンで置換された炭素数1乃至6個のアルコキシ基としては、例えばトリフルオロメトキシ、トリクロロメトキシ、ジフルオロメトキシ、ジクロロメトキシ、ジブロモメトキシ、フルオロメトキシ、クロロメトキシ、ブロモメトキシ、ヨードメトキシ、2,2,2−トリクロロエトキシ、2,2,2−トリフルオロエトキシ、2−ブロモエトキシ、2−クロロエトキシ、2−フルオロエトキシ、2,2−ジブロモエトキシ、3−クロロプロポキシ、3,3,3−トリフルオロプロポキシ、4−フルオロブトキシ、5,5,5−トリクロロペンチルオキシ、6,6,6−トリフルオロヘキシルオキシであり、好適には炭素数1乃至3個の直鎖アルコキシ基に同一のハロゲン原子が1乃至3個置換した基であり、更に好適にはメトキシ基又はエトキシ基に弗素原子又は塩素原子が1乃至3個置換した基である。
【0012】
上記式中、R 〜R の炭素数1乃至4個のアルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、ブチルがあげられ、好適にはメチル基である。
【0013】
上記式中、R の同一若しくは異なった1乃至3個のハロゲン原子で置換されたフェニル基としては、例えば2−クロロフェニル、4−クロロフェニル、2,4−ジクロロフェニル、4−ブロモフェニルである。
【0014】
上記一般式(I)において、好適なnは、0、1又は2であり、更に好適には0又は1であり、最も好適には1である。
【0015】
上記一般式(I)において、好適なXは、弗素原子、塩素原子、臭素原子、同一若しくは異なった1乃至3個のハロゲンで置換されていてもよい炭素数1乃至6個のアルキル基又は同一若しくは異なった1乃至3個のハロゲンで置換されていてもよい炭素数1乃至6個のアルコキシ基であり、より好適には弗素原子、塩素原子、トリフルオロメチル基又はメトキシ基であり、更に好適には弗素原子又は塩素原子であり、最も好適には弗素原子である。
【0016】
上記一般式(I)において、好適なSi(R )(R )(R )は、トリメチルシリル基及びジメチルフェニルシリル基である。
【0017】
本発明の化合物(I)は塩にすることができる。そのような塩としては、好適には弗化水素酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、沃化水素酸塩のようなハロゲン化水素酸塩、硝酸塩、過塩素酸塩、硫酸塩、燐酸塩等の無機酸塩;メタンスルホン酸塩、トリフルオロメタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩のような低級アルカンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩のようなアリールスルホン酸塩、コハク酸塩、蓚酸塩のような有機酸塩;及びサッカリンのような有機酸アミド化合物との付加塩を挙げることができる。
【0018】
以下、第1表に、本発明のシアノアゾール系化合物を具体的に例示するが、本発明はこれらに限られるものではない。
【0019】
表において、Phはフェニル基を、Meはメチル基を示す。
【0020】
【表1】
Figure 0003568259
【0021】
【表2】
Figure 0003568259
【0022】
【表3】
Figure 0003568259
【0023】
【表4】
Figure 0003568259
【0024】
本発明の化合物は、以下のスキームに示す製造方法により製造される。
【0025】
【化4】
Figure 0003568259
【0026】
上記スキームにおいて、X、n、R 、R 、R 及びR は前記と同意義を示す。
【0027】
工程Aは、ベンジルシアニド(II)にシリル化合物(III)を付加させることにより、付加体(IV)を製造する工程である。本工程は、塩基及び溶媒の存在下に行われる。
【0028】
本工程で用いられるシリル化合物(III)の量は、ベンジルシアニド(II)に対して好適には1乃至10当量であり、更に好適には1乃至2当量である。
【0029】
使用される溶媒としては、反応を阻害せず、出発物質をある程度溶解するものであれば特に限定はないが、好適には、ヘキサン、ヘプタン、リグロイン、石油エーテルのような脂肪族炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレンのような芳香族炭化水素類;メチレンクロリド、クロロホルム、四塩化炭素、ジクロロエタン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼンのようなハロゲン化炭化水素類;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテルのようなエーテル類;メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、t−ブタノール、イソアミルアルコール、ジエチレングリコール、グリセリン、オクタノール、シクロヘキサノール、メチルセロソルブのようなアルコール類;ニトロエタン、ニトロベンゼンのようなニトロ化合物類;アセトニトリル、イソブチロニトリルのようなニトリル類;ホルムアミド、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルホスホロトリアミド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンのようなアミド類;ジメチルスルホキシド、スルホランのようなスルホキシド類であり、更に好適にはホルムアミド、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルホスホロトリアミド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンのようなアミド類である。
【0030】
使用される塩基としては、通常の反応において脱酸剤として使用される塩基であれば特に限定はないが、好適には炭酸ナトリウム、炭酸カリウムのようなアルカリ金属炭酸塩;炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウムのようなアルカリ金属炭酸水素塩;水素化リチウム、水素化ナトリウム、水素化カリウムのようなアルカリ金属水素化物;水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化バリウムのようなアルカリ金属水酸化物;ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウム−t−ブトキシドのようなアルカリ金属アルコキシド類;トリエチルアミン、トリブチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、N−メチルモルホリン、ピリジン、4−(N,N−ジメチルアミノ)ピリジン、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジエチルアニリン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−5−エン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(DBACO)、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデク−7−エン(DBU)のような有機塩基類;又はブチルリチウム、リチウムジイソプロピルアミドのような有機金属塩基類であり、更に好適には炭酸ナトリウム、炭酸カリウムのようなアルカリ金属炭酸塩である。
【0031】
なお、反応を効果的に行わせるために、ベンジルトリエチルアンモニウムクロリド、テトラブチルアンモニウムクロリドのような第4級アンモニウム塩類;ヨウ化ナトリウム、臭化ナトリウム、臭化リチウムのようなハロゲン化アルカリ土類金属;ジベンゾ−18−クラウン−6−のようなクラウンエーテル類;溶媒の乾燥に用いる3Å又は4Åのモレキュラーシーブ等を添加することもできる。
【0032】
反応温度は−78℃乃至200℃で行われるが、好適には−20℃乃至150℃である。反応時間は、主に反応温度、原料化合物又は使用される溶媒の種類によって異なるが、通常1乃至24時間であり、好適には2乃至10時間である。
【0033】
なお、付加体(IV)は、J. Org. Chem. (1988), 53(15), 3539−3548 又は、J.Chem. Soc., Chem. Commun. (1985), 12, 838−9に記載された方法に準じて製造することもできる。
【0034】
工程Bは化合物(IV)にトリアゾール化合物(V)を付加することにより、本発明の化合物(I)を得る工程である。本工程は塩基及び溶媒の存在下に行われる。
【0035】
本工程で用いられるトリアゾール化合物(V)の量は、化合物(IV)に対して好適には1乃至10当量であり、更に好適には1乃至2当量である。
【0036】
使用される溶媒及び塩基としては、前記工程Aにおいて例示したものと同じ溶媒及び塩基が用いられる。
【0037】
反応温度は−78℃乃至200℃で行われるが、好適には、−20℃乃至150℃である。反応時間は、主に反応温度、原料化合物又は使用される溶媒の種類によって異なるが、通常1乃至24時間であり、好適には2乃至10時間である。
【0038】
上記各工程の反応終了後、反応目的物は常法により、反応混合物から採取される。例えば反応混合物に水と混和しない有機溶剤を加え、水洗後、溶剤を留去することによって得られる。得られた目的化合物は、必要ならば、常法、例えば再結晶、再沈殿ならびにクロマトグラフィー等によって更に精製される。
【0039】
本発明の化合物(I)の塩を製造する工程は、本発明の化合物(I)を含む反応混合物の抽出濃縮物、又は化合物(I)を適当な溶媒に溶解させた液に酸を加えることによって行われる。
【0040】
酸は、通常1乃至10当量用いられ、好適には1乃至5当量である。
【0041】
この反応に使用される溶媒は、本反応を阻害しない限り特に限定はないが、好適にはエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)、ジオキサン等のエーテル類、メタノール、エタノール等のアルコール類を挙げることができる。
【0042】
反応温度は−20℃乃至50℃であるが、好適には−10℃乃至30℃である。反応時間は、用いられる温度又は溶媒の種類によって異なるが、通常10分間乃至1時間である。生成した塩は常法によって単離される。即ち、結晶として析出する場合は濾取によって、水溶性の塩の場合は有機溶媒と水との分液によって水溶液として単離される。
【0043】
【発明の効果】
本発明の化合物は農業用殺虫殺菌剤として用いられ、宿主植物に薬害を与えることなく、植物の病害虫に対して治療的且つ予防的効果を示す。
【0044】
即ち、本発明の化合物は茎葉散布剤としてラッカセイ褐斑病、キュウリうどんこ病、リンゴ黒星病、トマト輪紋病等に有効であり、さらに稲紋枯病をはじめとする多くの菌核病も防除することができる。
【0045】
又、土壌処理剤或いは種子処理剤として、イネ、ムギ、ビート、棉、野菜類等各種作物の苗立枯病やジャガイモ黒あざ病等のリゾクトニア病に特に有効である他、各種作物のフザリウム病やバーティシリウム病及びムギ類の眼紋病、立枯病、黒穂病、セブトリア病等の土壌伝染性病害や種子伝染性病害を有効に防除することができる。
【0046】
更に、コナガ、ハスモンヨトウ、チヤノコカクモンハマキ、ニカメイチュウ、ヘリオテス等のリン翅目害虫等の防除効果もある。
【0047】
一方、実用薬量では稲、麦、トマト、ジャガイモ、棉、ナス、キュウリ、インゲン等の作物は薬害を受けることはない。
【0048】
この外に、果樹園、非農耕地、山林等においても殺虫殺菌剤として有効に使用することができる。又、木材の防カビ・防腐剤として、更に医療用抗真菌剤としても使用することができる。
【0049】
本発明の化合物は、担体及び必要に応じて他の補助剤と混合して、農業用殺菌剤及び殺虫剤として通常用いられる製剤形態、例えば粉剤、粗粉剤、微粒剤、粒剤、水和剤、フロアブル剤、乳剤、水溶液剤、水溶剤、油懸濁剤等に調製されて使用される。
【0050】
ここでいう担体とは、処理すべき部位へ有効成分化合物の到達性を助け、又、有効成分化合物の貯蔵、輸送或いは取り扱いを容易にするために、農業用殺菌剤及び殺虫剤中に混合される合成又は天然の無機若しくは有機物質を意味する。
【0051】
適当な固体担体としては、カオリナイト群、モンモリロナイト群又はアタバルジャイト群等で代表されるクレー類、タルク、雲母、葉ロウ石、軽石、バーミキュライト、石こう、炭酸カルシウム、ドロマイト、珪藻土、マグネシウム石灰、燐灰石、ゼオライト、無水珪酸、合成珪酸カルシウム等の無機物質;大豆粉、タバコ粉、クルミ粉、小麦粉、木粉、澱粉、結晶セルロース等の植物性有機物質;クマロン樹脂、石油樹脂、アルキド樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリアルキレングリコール、ケトン樹脂、エステルガム、コーパルガム、ダンマルガム等の合成又は天然の高分子化合物;カルナバロウ、蜜ロウ等のワックス類;或いは尿素等が挙げられる。
【0052】
適当な液体担体としては、ケロシン、鉱油、スピンドル油、ホワイトオイル等のパラフイン系若しくはナフテン系炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、クメン、メチルナフタリン等の芳香族炭化水素;四塩化炭素、クロロホルム、トリクロルエチレン、モノクロルベンゼン、o−クロルトルエン等の塩素化炭化水素;ジオキサン、テトラヒドロフランのようなエーテル類;アセトン、メチルエチルケトン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノン、アセトフエノン、イソホロン等のケトン類;酢酸エチル、酢酸アミル、エチレングリコールアセテート、ジエチレングリコールアセテート、マレイン酸ジブチル、コハク酸ジエチル等のエステル類;メタノール、n−ヘキサノール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、シクロヘキサノール、ベンジルアルコール等のアルコール類;エチレングリコールエチルエーテル、エチレングリコールフェニルエーテル、ジエチレングリコールエチルエーテル、ジエチレングリコールブチルエーテル等のエーテルアルコール類;ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等の極性溶媒或いは水等が挙げられる。
【0053】
乳化、分散、湿潤、拡展、結合、崩壊性調節、有効成分安定化、流動性改良、防錆等の目的で使用される界面活性剤は、非イオン性、陰イオン性、陽イオン性及び両性イオン性のいずれのものをも使用しうるが、通常は非イオン性及び/ 又は陰イオン性のものが使用される。
【0054】
上記の担体及び種々の補助剤は製剤の剤型、適用場面等を考慮して、目的に応じてそれぞれ単独に或いは組合せて適宜使用される。
【0055】
粉剤は、例えば有効成分化合物を通常0.1乃至25重量部含有し、残部は固体担体である。
【0056】
水和剤は、例えば有効成分化合物を通常1乃至80重量部含有し、残部は固体担体、分散湿潤剤であって、必要に応じて保護コロイド剤、チキソトロピー剤、消泡剤等が加えられる。
【0057】
粒剤は、例えば有効成分化合物を通常1乃至35重量部含有し、残部は大部分が固体担体である。
【0058】
使用する場合において、他の殺菌剤、殺虫剤、殺ダニ剤、殺線虫剤、除草剤、植物生長調節剤、肥料、土壌改良剤等と混合し、適用範囲を拡大し、省力化を図ることもできる。
【0059】
その処理量は、気象条件、製剤形態、処理時期、処理方法、場所、対象病害、対象作物等により異なるが、通常、有効成分として1アール当たり0.1g乃至100gであり、好ましくは、5g乃至40gであり、乳剤、水和剤、懸濁剤等は、通常、その所定量を1アール当たり1リットル乃至10リットルの水(所望により、界面活性剤、ポリオキシエチレン樹脂酸、リグニンスルホン酸塩、アビエチン酸塩、ジナフチルメタンジスルホン酸塩、パラフィンのような展着剤を添加できる)で希釈して処理し、粒剤等は通常なんら希釈することなく使用する。
【0060】
以下に、実施例を示し、更に本発明を詳しく説明する。
【0061】
【実施例1】
(工程A)
2−(4−フルオロフェニル)−3−トリメチルシリル−プロピオニトリル
4−フルオロフェニルアセトニトリル1.35g(10mmol)を含むジメチルホルムアミド溶液40mlに、氷冷下水素化ナトリウム500mg(12.5mmol)を加え、0.5時間攪拌した後、クロロメチルトリメチルシラン2.45g(20mmol)を加え、室温で2時間攪拌した。反応液を氷にあけ、酢酸エチルで抽出し、塩化アンモニウム水と食塩水で洗浄後、乾燥して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、表題の目的物1.2g(5.4mmol)を得た。収率54%
low MS (m/z) ; 221(M), 206, 122
200MHz NMR(in CDCl) (ppm) ; 0.03(9H, s), 1.19(1H, dd, J=14.7, 7.1Hz), 1.39(1H, dd, J=14.7, 9.0Hz), 3.80(1H, dd, J=9.0, 7.1Hz), 7.06(2H, t, J=8.7Hz), 7.32(2H, dd, J=8.7, 5.1Hz) 。
【0062】
(工程B)
2−(4−フルオロフェニル)−2−(1,2,4−トリアゾール−1−イルメチル)−3−トリメチルシリルプロピオニトリル(化合物番号3)
水素化ナトリウム220mg(5.5mmol)を含むジメチルホルムアミド溶液10mlに、氷冷下工程Aで製造した2−(4−フルオロフェニル)−3−トリメチルシリルプロピオニトリル1.2gを加え、0.5時間攪拌した後、N−クロロメチル−1H−1,2,4−トリアゾール塩酸塩320mg(2.1mmol)を加え、室温で1時間攪拌した。反応液を氷にあけ、酢酸エチルで抽出し、塩化アンモニウム水と食塩水で洗浄後、残渣をシリカゲルクロマトグラフィーに付し、表題の目的物300mg(0.99mmol)を得た。収率50%、融点128〜129℃low MS (m/z) ; 302(M), 287, 220
200MHz NMR(in CDCl) (ppm) ; −0.24(9H, s), 1.32(1H, d, J=14.9Hz), 1.42(1H, d, J=14.9Hz), 4.38(1H, d, J=14.1Hz), 4.54(1H, d, J=14.1Hz), 6.95(2H,t, J=8.9Hz), 7.23(2H, dd, J=8.9, 5.0Hz), 7.72(1H, s), 7.78(1H, s)。
【0063】
【実施例2】
実施例1と同様の操作で以下の化合物を合成した。
【0064】
2−フェニル−2−(1,2,4−トリアゾール−1−イルメチル)−3−トリメチルシリルプロピオニトリル(化合物番号1)
m.p.113〜114℃
low MS (m/z) ; 284(M), 269, 202
200MHz NMR(in CDCl) (ppm) ; −0.12(9H, s), 1.44(1H, d, J=14.4Hz), 1.55(1H, d, J=14.4Hz), 4.50(1H, d, J=13.9Hz), 4.65(1H, d, J=13.9Hz), 7.39(5H,
s), 7.81(1H, s), 7.89(1H, s) 。
【0065】
2−(4−クロロフェニル)−2−(1,2,4−トリアゾール−1−イルメチル)−3−トリメチルシリルプロピオニトリル(化合物番号2)
m.p.120℃
low MS (m/z) ; 318(M), 303, 236
200MHz NMR(in CDCl) (ppm) ; −0.09(9H, s), 1.45(1H, d, J=14.6Hz), 1.50(1H, d, J=14.6Hz), 4.47(1H, d, J=14.1Hz), 4.61(1H, d, J=14.1Hz), 7.30(2H,d, J=8.9Hz), 7.39(2H, d, J=8.9Hz), 7.88(1H, s), 7.90(1H, s)。
【0066】
2−(4−ブロモフェニル)−2−(1,2,4−トリアゾール−1−イルメチル)−3−トリメチルシリルプロピオニトリル(化合物番号4)
200MHz NMR(in CDCl) (ppm) ; −0.11(9H, s), 1.42(1H, d, J=15.2Hz), 1.48(1H, d, J=15.2Hz), 4.46(1H, d, J=13.4Hz), 4.59(1H, d, J=13.4Hz), 7.27(2H,d, J=8.1Hz), 7.53(2H, d, J=8.1Hz), 7.86(1H, s), 7.89(1H, s)。
【0067】
2−(4−メチルフェニル)−2−(1,2,4−トリアゾール−1−イルメチル)−3−トリメチルシリルプロピオニトリル(化合物番号5)
m.p.104〜105℃
low MS (m/z) ; 298(M), 283, 216
200MHz NMR(in CDCl) (ppm) ; −0.12(9H, s), 1.38(1H, d, J=15.1Hz), 1.51(1H, d, J=15.1Hz), 2.36(3H, s), 4.46(1H, d, J=14.0Hz), 4.61(1H, d, J=14.0Hz), 7.21 〜7.32(4H, m), 7.79(1H, s), 7.90(1H, s) 。
【0068】
2−(4−メトキシフェニル)−2−(1,2,4−トリアゾール−1−イルメチル)−3−トリメチルシリルプロピオニトリル(化合物番号7)
m.p.120〜121℃
low MS (m/z) ; 314(M), 299, 232
200MHz NMR(in CDCl) (ppm) ; −0.19(9H, s), 1.31(1H, d, J=14.7Hz), 1.43(1H, d, J=14.7Hz), 3.72(3H, s), 4.37(1H, d, J=14.1Hz), 4.53(1H, d, J=14.1Hz), 6.81(2H、 d, J=9.0Hz), 7.21(2H, d, J=9.0Hz), 7.71(1H, s), 7.79(1H, s) 。
【0069】
2−(2,4−ジクロロフェニル)−2−(1,2,4−トリアゾール−1−イルメチル−3−トリメチルシリルプロピオニトリル(化合物番号11)
m.p.62〜64℃
low MS (m/z) ; 354(M+2), 352(M), 337
200MHz NMR(in CDCl) (ppm) ; −0.10(9H, s), 1.40(1H, d, J=14.9Hz), 2.24(1H, d, J=14.9Hz), 4.77(1H, d, J=14.3Hz), 5.20(1H, d, J=14.3Hz), 7.20(1H,dd, J=8.5, 2.2Hz), 7.44(1H、 d, J=2.2Hz), 7.79(1H, d, J=8.5Hz), 7.79(1H,
s), 8.03(1H, s)。
【0070】
2−(2−クロロフェニル)−2−(1,2,4−トリアゾール−1−イルメチル)−3−トリメチルシリルプロピオニトリル(化合物番号16)
low MS (m/z) ; 318(M), 303, 283, 236
200MHz NMR(in CDCl) (ppm) ; −0.13(9H, s), 1.38(1H, d, J=14.9Hz), 2.29(1H, d, J=14.9Hz), 4.82(1H, d, J=14.3Hz), 5.22(1H, d, J=14.3Hz), 7.21〜7.61(4H, m), 7.79(1H, s), 7.97(1H, s) 。
【0071】
2−(3−クロロフェニル)−2−(1,2,4−トリアゾール−1−イルメチル)−3−トリメチルシリルプロピオニトリル(化合物番号22)
m.p.109〜110℃
low MS (m/z) ; 318(M), 303, 236
200MHz NMR(in CDCl) (ppm) ; −0.10(9H, s), 1.42(1H, d, J=14.2Hz), 1.51(1H, d, J=14.2Hz), 4.47(1H, d, J=14.2Hz), 4.61(1H, d, J=14.2Hz), 7.26〜7.38(4H, m), 7.89(1H, s), 7.90(1H, s) 。
【0072】
2−(3,4−ジクロロフェニル)−2−(1,2,4−トリアゾール−1−イルメチル)−3−トリメチルシリルプロピオニトリル(化合物番号29)
m.p.126℃
low MS (m/z) ; 354(M+2), 352(M), 337
200MHz NMR(in CDCl) (ppm) ; −0.06(9H, s), 1.44(1H, d, J=14.2Hz), 1.50(1H, d, J=14.2Hz), 4.47(1H, d, J=14.2Hz), 4.60(1H, d, J=14.2Hz), 7.20(1H,dd, J=8.4, 2.3Hz), 7.48(1H, d, J=8.4Hz), 7.48(1H, d, J=2.3Hz), 7.89(1H,
s), 7.97(1H, s)。
【0073】
2−(4−クロロフェニル)−2−(1,2,4−トリアゾール−1−イルメチル)−3−トリメチルシリルブチロニトリル(化合物番号40)
m.p.139℃
low MS (m/z) ; 332(M), 317, 250
200MHz NMR(in CDCl) (ppm) ; −0.23(9H, s), 1.45(3H, d, J=7.3Hz), 1.58(1H, q, J=7.3Hz), 4.49(1H, d, J=14.1Hz), 4.83(1H, d, J=14.1Hz), 7.14(2H, d, J=8.8Hz), 7.27(2H, d, J=8.8Hz), 7.52(1H, s), 7.75(1H, s)。
【0074】
2−(4−クロロフェニル)−2−(1,2,4−トリアゾール−1−イルメチル)−3−ジメチルフェニルシリルプロピオニトリル(化合物番号66)
low MS (m/z) ; 380(M), 365, 298
200MHz NMR(in CDCl) (ppm) ; 0.16(3H, s), 0.33(3H, s), 1.63(1H, d, J=14.9Hz), 1.72(1H, d, J=14.9Hz), 4.41(1H, d, J=14.2Hz), 4.56(1H, d, J=14.2Hz), 7.15(2H, d, J=9.1Hz), 7.22(2H, d, J=9.1Hz), 7.26〜7.35(5H, m), 7.85(1H, s), 7.86(1H, s) 。

Claims (1)

  1. 一般式(I)
    Figure 0003568259
    {式中、nは、0、1、2又は3を示し(nが2又は3のとき、それぞれのXは異なっていてもよい);Xは、ハロゲン原子、フェニル基、同一若しくは異なった1乃至3個のハロゲンで置換されていてもよい炭素数1乃至6個のアルキル基、又は同一若しくは異なった1乃至3個のハロゲンで置換されていてもよい炭素数1乃至6個のアルコキシ基を示し;R は、炭素数1乃至4個のアルキル基又は同一若しくは異なった1乃至3個のハロゲン原子で置換されていてもよいフェニル基を示し;R 及びR は、それぞれ炭素数1乃至4個のアルキル基を示し;R は水素原子又は炭素数1乃至4個のアルキル基を示す}
    で表わされるシアノアゾール化合物及びその塩。
JP28976794A 1994-11-24 1994-11-24 シアノアゾール化合物 Expired - Fee Related JP3568259B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28976794A JP3568259B2 (ja) 1994-11-24 1994-11-24 シアノアゾール化合物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28976794A JP3568259B2 (ja) 1994-11-24 1994-11-24 シアノアゾール化合物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08143579A JPH08143579A (ja) 1996-06-04
JP3568259B2 true JP3568259B2 (ja) 2004-09-22

Family

ID=17747502

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP28976794A Expired - Fee Related JP3568259B2 (ja) 1994-11-24 1994-11-24 シアノアゾール化合物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3568259B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH08143579A (ja) 1996-06-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA2252543C (en) Benzene derivatives substituted by heterocycles and herbicides
KR100255057B1 (ko) 살균성 규소 - 함유화합물, 그의 제법 및 그의 농화학적 및 의학적 용도
EP1464642A1 (en) Novel substituted pyrazole derivative, process for producing the same, and herbicidal composition containing the same
JP2818676B2 (ja) 抗真菌性カルビノール
EP0332133B1 (en) Novel triazole compounds, process for producing the same, and herbicidal compositions containing the same
EP0609459B1 (en) Triazole derivative, process for producing the same, pest control agent, and pest control method
JPH0749379B2 (ja) 置換ベンゼン誘導体およびそれを有効成分とする農園芸用殺菌剤
CA2116220C (en) Sulfamoyltriazole derivatives and fungicidal compositions containing the same as effective component thereof
US4875922A (en) Pyrimidine derivatives
JP3568259B2 (ja) シアノアゾール化合物
JPH10273487A (ja) クロモン誘導体並びに該誘導体を有効成分として含有する殺菌及び除草剤
JP2000159610A (ja) 農園芸用植物病害防除剤および新規イソオキサゾールカルボン酸誘導体
JPH05310712A (ja) ジフェニルトリアゾール誘導体及び殺虫、殺ダニ剤
KR100289470B1 (ko) 제초활성을 가지는 2-(5-이속사졸린메틸옥시페닐)-4,5,6,7-테트라히드로-2h-인다졸 유도체
JP2886019B2 (ja) 含ケイ素化合物を含有する農園芸用殺虫殺菌組成物
JP3040811B2 (ja) オキセタン誘導体
JP3343437B2 (ja) 含ケイ素アゾール系化合物を含有する殺菌組成物
EP0290682B1 (en) Herbicidal 4,5-dihydro-1h-1,2,4-triazole-3-carboxamide derivatives
JPH11335364A (ja) 新規な酸アニリド誘導体およびこれを有効成分とする植物病害防除剤
JP3090995B2 (ja) 3,4−トランス−4−エチル−3−(置換フェニル)−1−(3−イソプロピルフェニル)−2−ピロリジノン誘導体、
JPH0583555B2 (ja)
JP2886071B2 (ja) 含ケイ素アゾール化合物を含有する農園芸用殺菌組成物
JP2989462B2 (ja) 農園芸用殺菌剤
JP2004269402A (ja) フラボン化合物及びそれを有効成分とする除草剤又は殺菌剤
KR100339708B1 (ko) 제초활성을 갖는 n-(5-이속사졸리닐메틸옥시페닐)-디메틸말레이미드 유도체

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040518

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040615

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees