JP2989462B2 - 農園芸用殺菌剤 - Google Patents

農園芸用殺菌剤

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JP2989462B2
JP2989462B2 JP6007567A JP756794A JP2989462B2 JP 2989462 B2 JP2989462 B2 JP 2989462B2 JP 6007567 A JP6007567 A JP 6007567A JP 756794 A JP756794 A JP 756794A JP 2989462 B2 JP2989462 B2 JP 2989462B2
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重博 加藤
昊 太田
英雄 竹柴
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の目的】抗菌スペクトルが広く、相乗効果を有し
かつ耐性菌発達を防止する、土壌又は種子処理用配合殺
菌剤を提供すること。
【0002】
【産業上の利用分野】本発明は、優れた殺菌活性を有す
る新規な農園芸用配合剤に関する。
【0003】
【従来の技術】本発明の有効成分として使用される化合
物(I)は、既知のアゾール系殺菌剤とは全く構造を異
にする新規な化合物であり、農園芸用殺菌剤としての活
性を有し、特願平3−262089号に開示されてい
る。
【0004】これらの化合物は多くの植物病害に対して
治療的・予防的に効果を示し、散布剤又は水面施用剤と
して使用することにより、稲作の重要病害である紋枯病
やいもち病を強力に防除することができる。また、土壌
処理又は種子処理剤として使用することにより、Rhizoc
tonia 菌によるビート、ワタ、ムギ、ウリ類、マメ類等
各種作物の立枯性病害を防除する他、ナス、ウリ類等の
白絹病、ジャガイモ黒あざ病、ムギの眼紋病等の土壌伝
染性病害を有効に防除することができる。
【0005】又、本発明の有効成分として使用されるも
う一方の化合物(II)は、特公昭42−2440号公
報、特公昭48−38148号公報等に、土壌殺菌剤及
び生育調節剤として記載されている公知化合物である。
化合物(II)は化合物(I)では効果の期待できない
Pythium やAphanomyces を含む広範囲の土壌伝染性病害
や種子伝染性病害に有効で、稲の苗立枯病やムレ苗の他
キュウリつるがれ病、トマト萎凋病若しくはビートの苗
立枯病等の防除又は健苗育成等の目的で使用されてい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、化合物
(I)は、Pythium やAphanomyces 等藻菌類による病害
には効果がなく、あまり多量に施用すると生育抑制等の
薬害を発生するおそれがあった。又、化合物(II)の
場合、効力持続性の点で問題があるなど、それを単独で
使用する場合に適用場面が限定される。
【0007】本発明者等は本発明の配合剤が、特に種子
伝染性、土壌伝染性の諸病害に対して全く予期しなかっ
た増強効果を発揮すること、及び、本発明の配合剤の増
強効果が相乗的であることを見い出し、本発明を完成し
た。
【0008】
【発明の構成】
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、一般式(I)
【0010】
【化3】
【0011】[式中、Aは、1,2,4−トリアゾール
−1−イル基又はイミダゾール−1−イル基を示し、n
は、1、2又は3を示し(nが2又は3の時、それぞれ
のXは異なっていてもよい)、Xは、水素原子、ハロゲ
ン原子、フェニル基、同一若しくは異なった1乃至3個
のハロゲンで置換されていてもよい低級アルキル基又は
同一若しくは異なった1乃至3個のハロゲンで置換され
ていてもよい低級アルコキシ基を示す。]で表わされる
含ケイ素アゾール化合物と、一般式(II)
【0012】
【化4】
【0013】[式中、Mは、水素原子又は塩を形成する
金属原子を示す。]で表される5−メチル−3−ヒドロ
キシイソオキサゾール又はその塩とを有効成分として含
有する農園芸用殺菌剤である。
【0014】上記式中、Xにおける「ハロゲン原子」と
は、弗素原子、塩素原子、臭素原子又は沃素原子を示
し、好適には弗素原子又は塩素原子である。
【0015】上記式中、Xにおける「低級アルキル基」
とは、例えばメチル、エチル、n-プロピル、イソプロピ
ル、n-ブチル、イソブチル、s-ブチル、t-ブチル、n-ペ
ンチル、イソペンチル、2-メチルブチル、ネオペンチ
ル、1-エチルプロピル、n-ヘキシル、4-メチルペンチ
ル、3-メチルペンチル、2-メチルペンチル、1-メチルペ
ンチル、3,3-ジメチルブチル、2,2-ジメチルブチル、1,
1-ジメチルブチル、1,2-ジメチルブチル、1,3-ジメチル
ブチル、2,3-ジメチルブチル、2-エチルブチルのような
炭素数1乃至6個の直鎖又は分枝鎖アルキル基であり、
好適には炭素数1乃至4個の直鎖又は分枝鎖アルキル基
であり、更に好適にはメチル又はエチル基である。
【0016】上記式中、Xにおける「同一若しくは異な
った1乃至3個のハロゲンで置換されていてもよい低級
アルキル基」とは、無置換の前記「低級アルキル基」の
他、例えばトリフルオロメチル、トリクロロメチル、ジ
フルオロメチル、ジクロロメチル、ジブロモメチル、フ
ルオロメチル、2,2,2-トリクロロエチル、2,2,2-トリフ
ルオロエチル、2-ブロモエトチル、2-クロロエチル、2-
フルオロエチル、2,2-ジブロモエチル、クロロプロピ
ル、トリフルオロプロピル、フルオロブチル、トリクロ
ロペンチル、トリフルオロヘキシルのような、前記「低
級アルキル基」に同一又は異なった1乃至3個のハロゲ
ン原子が置換した基である。このとき、同一又は異なっ
た1乃至3個のハロゲンで置換された低級アルキル基と
しては、好適には炭素数1乃至3個の直鎖又は分枝鎖ア
ルキル基に同一のハロゲン原子が1乃至3個置換した基
であり、更に好適にはメチル又はエチル基に弗素原子又
は塩素原子が1乃至3個置換した基であり、最も好適に
はトリフルオロメチル基である。
【0017】上記式中、Xにおける「低級アルコキシ
基」とは、例えばメトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、
イソプロポキシ、n-ブトキシ、イソブトキシ、s-ブトキ
シ、t-ブトキシ、n-ペントキシ、イソペントキシ、2-メ
チルブトキシ、ネオペントキシ、1-エチルプロポキシ、
n-ヘキシルオキシ、4-メチルペントキシ、3-メチルペン
トキシ、2-メチルペントキシ、1-メチルペントキシ、3,
3-ジメチルブトキシ、2,2-ジメチルブトキシ、1,1-ジメ
チルブトキシ、1,2-ジメチルブトキシ、1,3-ジメチルブ
トキシ、2,3-ジメチルブトキシ、2-エチルブトキシのよ
うな炭素数1乃至6個の直鎖又は分枝鎖アルコキシ基で
あり、好適には炭素数1乃至4個の直鎖又は分枝鎖アル
コキシ基であり、更に好適にはメトキシ又はエトキシ基
である。
【0018】上記式中、Xにおける「同一若しくは異な
った1乃至3個のハロゲンで置換されていてもよい低級
アルコキシ基」とは、無置換の前記「低級アルコキシ
基」の他、例えばトリフルオロメトキシ、トリクロロメ
トキシ、ジフルオロメトキシ、ジクロロメトキシ、ジブ
ロモメトキシ、フルオロメトキシ、2,2,2-トリクロロエ
トキシ、2,2,2-トリフルオロエトキシ、2-ブロモエトキ
シ、2-クロロエトキシ、2-フルオロエトキシ、2,2-ジブ
ロモエトキシ、クロロプロポキシ、トリフルオロプロポ
キシ、フルオロブトキシ、トリクロロペントキシ、トリ
フルオロヘキシルオキシのような前記「低級アルコキシ
基」に同一又は異なった1乃至3個のハロゲン原子が置
換した基である。このとき、同一又は異なった1乃至3
個のハロゲンで置換された低級アルコキシ基としては、
好適には炭素数1乃至3個の直鎖又は分枝鎖アルコキシ
基に同一のハロゲン原子が1乃至3個置換した基であ
り、更に好適にはメトキシ又はエトキシ基に弗素原子又
は塩素原子が1乃至3個置換した基であり、最も好適に
はトリフルオロメトキシ基である。
【0019】化合物(II)の定義におけるMの金属原
子としては、特公昭48−38148号公報又は特公昭
46−32181号公報において知られているものを挙
げることができる。例えば、ナトリウム、カリウムのよ
うなアルカリ金属、カルシウム、マグネシウムのような
アルカリ土類金属、Fe、Zn、Mn、Cuなどの金属
を挙げることができ、好適には、カルシウムである。
又、化合物(II)のアンモニウム塩等の有機塩及びそ
の他の無機塩も、本発明の化合物(II)に含まれる。
【0020】上記一般式(I)において、Aは、好適に
は1,2,4−トリアゾール−1−イル基である。
【0021】上記一般式(I)において、nは、好適に
は1又は2であり、更に好適には1である。
【0022】上記一般式(I)において、Xは、好適に
は水素原子又はハロゲン原子であり、更に好適には弗素
原子又は塩素原子である。
【0023】上記一般式(I)において、Xの置換位置
としては、好適にはベンゼン環の2位、4位、又は2,
4位であり、更に好適には4位である。
【0024】以下、表1に、本発明の一方の有効成分で
ある含ケイ素アゾール系化合物(I)を具体的に例示す
るが、これらに限られるものではない。
【0025】表1において、Triは1,2,4−トリ
アゾール−1−イル基を、Imid又はイミダゾール−
1−イル基を示し、Phはフェニル基を示す。
【0026】
【表1】
【0027】
【化5】
【0028】 ─────────────────────────────── 化合物番号 A (X)n ─────────────────────────────── 1 Tri H 2 Tri 4−Cl 3 Tri 4−F 4 Tri 4−Br 5 Tri 4−CH3 6 Tri 4−CF3 7 Tri 4−OCH3 8 Tri 4−Ph 9 Tri 4−OCF3 10 Tri 4−CH2 CH3 11 Tri 2,4−Cl2 12 Tri 2,4−F2 13 Tri 2−Cl,4−F 14 Tri 2−F,4−Cl 15 Tri 2−OCH3 16 Tri 2−Cl 17 Tri 2−F 18 Tri 2,6−Cl2 19 Tri 2,6−F2 20 Tri 2−Cl,6−F 21 Tri 3−OCH3 22 Tri 3−Cl 23 Tri 2,4,6−Cl3 24 Tri 2,4,6−Me3 25 Tri 4−CH(CH32 26 Tri 4−CH2 CH2 CH3 27 Tri 4−CH2 CH2 CH2 CH3 28 Tri 4−OCF2 CF3 29 Tri 3,4−Cl2 30 Tri 3,4−F2 31 Tri 3,4−Br2 32 Tri 4−CH2 F 33 Tri 4−CHF2 34 Tri 4−OCH2 F 35 Tri 4−OCHF2 36 Tri 4−OCF2 Br 37 Tri 4−CF2 Cl 38 Tri 3,5−Cl2 −4−OCF3 39 Imid H 40 Imid 4−Cl 41 Imid 4−F 42 Imid 4−Br 43 Imid 4−CH3 44 Imid 4−CF3 45 Imid 4−OCH3 46 Imid 4−Ph 47 Imid 4−OCF3 48 Imid 4−CH2 CH3 49 Imid 2,4−Cl2 50 Imid 2,4−F2 51 Imid 2−Cl,4−F 52 Imid 2−F,4−Cl 53 Imid 2−OCH3 54 Imid 2−Cl 55 Imid 2−F 56 Imid 2,6−Cl2 57 Imid 2,6−F2 58 Imid 2−Cl,6−F 59 Imid 3−OCH3 60 Imid 3−Cl ─────────────────────────────── 上記の例示化合物のうち、好適には1、2、3、4、
5、6、9、11、12、13、14、15、16、1
7、18、19番の化合物であり、更に好適には1、
2、3、6、11、12、13、14番の化合物であ
り、最も好適には2、3、12番の化合物である。
【0029】本発明の化合物は、以下のスキームに示す
製造方法により製造される。
【0030】
【化6】
【0031】[上記スキームにおいて、A、X、及びn
は、前記と同意義を示し、Metはリチウム原子又はM
gZで表される基(Zは、塩素原子又は臭素原子を示
す)を示し、Yは、弗素原子、塩素原子、臭素原子又は
沃素原子を示す。]以下、各工程を更に詳しく説明す
る。
【0032】(A法)工程Aは、ケトン(VII)に、
シリル化合物(III)を付加することにより、本発明
の化合物(I)を製造する工程である。
【0033】ケトン(VII)は、特公昭63−460
75号公報に記載の方法に準じて製造することができ
る。
【0034】シリル化合物(III)は、ハロメチルト
リメチルシリルと金属マグネシウム又は金属リチウムか
ら常法によって得られる。
【0035】本工程は、溶媒の存在下に行なわれる。
【0036】本工程で用いられる式(III)で表され
る有機金属化合物の量は、式(VII)の化合物に対し
て好適には1乃至10当量であり、更に好適には1乃至
2当量である。
【0037】使用される溶媒としては、反応を阻害しな
いものであれば特に限定はないが、好適には、ヘキサ
ン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン等の炭化水素
類、ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタン、
テトラクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類、ジオキ
サン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン(TH
F)、エチレングリコールジメチルエーテル等のエーテ
ル類、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、
ヘキサメチルリン酸トリアミド(HMPA)等のアミド
類又はこれらの混合溶媒であり、更に好適には、エーテ
ル類である。
【0038】反応温度は、通常−20℃乃至80℃であ
り、好適には、10℃乃至40℃である。
【0039】反応時間は、主に反応温度、原料化合物及
び使用される溶媒の種類によって異なるが、通常5分間
乃至24時間であり、好適には3時間乃至10時間であ
る。
【0040】(B法)工程B−1は、ケトン(IV)
に、シリル化合物(III)を付加することにより、化
合物(V)を製造する工程であり、工程Aに準じて行な
うことができる。
【0041】工程B−2は、化合物(V)に、過剰の
1,2,4−トリアゾール又はイミダゾールを塩基の存
在下に反応させエポキシド(VI)を経て、本発明化合
物(I)を得る工程である。
【0042】反応は、溶媒中、一般式(V)の化合物に
対して1当量以上の1,2,4−トリアゾール又はイミ
ダゾールを、1当量以上の塩基の存在下に反応させる
か、又は、1,2,4−トリアゾール又はイミダゾール
の塩基塩を反応させることにより行なわれる。
【0043】使用される溶媒としては、反応を阻害せ
ず、出発物質をある程度溶解するものであれば特に限定
はないが、好適には、ヘキサン、ヘプタン、リグロイ
ン、石油エーテルのような脂肪族炭化水素類;ベンゼ
ン、トルエン、キシレンのような芳香族炭化水素類;メ
チレンクロリド、クロロホルム、四塩化炭素、ジクロロ
エタン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼンのようなハ
ロゲン化炭化水素類;ジエチルエーテル、ジイソプロピ
ルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメト
キシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテルの
ようなエーテル類;メタノール、エタノール、n-プロパ
ノール、イソプロパノール、n-ブタノール、イソブタノ
ール、t-ブタノール、イソアミルアルコール、ジエチレ
ングリコール、グリセリン、オクタノール、シクロヘキ
サノール、メチルセルソルブ、のようなアルコール類;
ニトロエタン、ニトロベンゼンのようなニトロ化合物
類;アセトニトリル、イソブチロニトリルのようなニト
リル類;ホルムアミド、ジメチルホルムアミド、ジメチ
ルアセトアミド、ヘキサメチルホスホロトリアミド、1,
3-ジメチル-2- イミダゾリジノンのようなアミド類;ジ
メチルスルホキシド、スルホランのようなスルホキシド
類であり、更に好適には、ホルムアミド、ジメチルホル
ムアミド、ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルホスホ
ロトリアミド、1,3-ジメチル-2- イミダゾリジノンのよ
うなアミド類である。
【0044】使用される塩基としては、通常の反応にお
いて塩基として使用されるものであれば特に限定はない
が、好適には炭酸ナトリウム、炭酸カリウムのようなア
ルカリ金属炭酸塩;炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリ
ウムのようなアルカリ金属炭酸水素塩;水素化リチウ
ム、水素化ナトリウム、水素化カリウムのようなアルカ
リ金属水素化物;水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、
水酸化バリウムのようなアルカリ金属水酸化物;ナトリ
ウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、ポタシウム-t
- ブトキシドのようなアルカリ金属アルコキシド類、ト
リエチルアミン、トリブチルアミン、ジイソプロピルエ
チルアミン、N-メチルモルホリン、ピリジン、4-(N,N-
ジメチルアミノ)ピリジン、N,N-ジメチルアニリン、N,
N-ジエチルアニリン、1,5-ジアザビシクロ[4.3.0] ノナ
-5- エン、1,4-ジアザビシクロ[2.2.2] オクタン(DABC
O) 、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0] ウンデク-7- エン(DB
U) のような有機塩基類又はブチルリチウム、リチウム
ジイソプロピルアミドのような有機金属塩基類であり、
更に好適には、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムのような
アルカリ金属炭酸塩である。
【0045】尚、反応を効果的に行わせるために、ベン
ジルトリエチルアンモニウムクロリド、テトラブチルア
ンモニウムクロリドのような第4級アンモニウム塩類、
ヨウ化ナトリウム、臭化ナトリウム、臭化リチウムのよ
うなハロゲン化アルカリ土類金属、ジベンゾ-18-クラウ
ン-6- のようなクラウンエーテル類等を添加することも
できる。
【0046】反応温度は−78℃乃至200℃で行なわ
れるが、好適には、−20℃乃至150℃である。
【0047】反応時間は、主に反応温度、原料化合物又
は使用される溶媒の種類によって異なるが、通常1時間
乃至24時間であり、好適には2乃至10時間である。
【0048】(IV)のケトンは、Beilsteins Handbuc
h der Organischen Chemie, 7 , 285, 7, 283 に記載さ
れた方法に準じて製造することができる。
【0049】本発明の有効成分の好適な配合比は、化合
物(I):化合物(II)=1:100〜1:1、好ま
しくは1:10〜1:2である。
【0050】本発明と同様の効果を得るために、土壌又
は種子を処理するために化合物(I)及び化合物(I
I)を、個々に短時間内に連続して使用することもでき
る。
【0051】本発明の混合剤は通常、製剤分野で慣用さ
れる補助剤と一緒に使用される。式(I)及び式(I
I)の有効成分は公知の方法で、例えば乳剤原液、噴霧
可能なペースト、噴霧又は希釈可能な溶液、希釈乳剤、
水和剤、水溶剤、粉剤、粒剤、そして例えばポリマー物
質によるカプセル剤に製剤される。そしてまた、省力や
安全性等を目的として、水中又は水面で容易に分散又は
溶解する農薬製剤(粒剤、錠剤、水和剤、カプセル剤
等)の形で適当な撥水剤、発泡剤、拡展剤等と共存さ
せ、これを直接水溶紙に包んで水中に投げ込むことも可
能である。
【0052】以下、実施例、参考例及び試験例によって
本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限
られるものでない。
【0053】
【実施例】
【0054】
【実施例1】2−(4−フルオロフェニル)−1−(1
H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)−3−トリ
メチルシリル−2−プロパノールを1部、3−ヒドロキ
シ−5−メチル−イソキサゾールを10部、及びジーク
ライトNG(登録商標、ジークライト(株)製)89部
を混合した後、ハンマーミルで粉砕して本発明の粉剤を
得た。
【0055】
【実施例2】2−(4−クロロフェニル)−1−(1H
−1,2,4−トリアゾール−1−イル)−3−トリメ
チルシリル−2−プロパノールを1部、3−ヒドロキシ
−5−メチル−イソキサゾールのカルシウム塩を10
部、及びジークライトNGを89部混合した後、ハンマ
ーミルで粉砕して本発明の粉剤を得た。
【0056】
【実施例3】2−(4−フルオロフェニル)、1−(1
H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)−3−トリ
メチルシリル−2−プロパノールを10部、3−ヒドロ
キシ−5−メチル−イソキサゾールのカルシウム塩を5
0部、ゴーセノールGL−05S(登録商標、日本合成
化学工業(株)製)2部、及びカープレックス#80−
S(登録商標、塩野義製薬(株)製)38部を混合した
後、ハンマーミルで粉砕して本発明の水和剤を得た。
【0057】
【実施例4】2−フェニル−1−(1H−1,2,4−
トリアゾール−1−イル)−3−トリメチルシリル−2
−プロパノールを10部、3−ヒドロキシ−5−メチル
−イソキサゾールを50部、ゴーセノールGL−05S
を2部、及びカープレックス#80−Sを38部混合し
た後、ハンマーミルで粉砕して本発明の水和剤を得た。
【0058】
【実施例5】2−(2,4−ジクロロフェニル)−1−
(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)−3−
トリメチルシリル−2−プロパノールを10部、3−ヒ
ドロキシ−5−メチル−イソキサゾールを50部、ゴー
セノールGL−05Sを2部、及びカープレックス#8
0−Sを38部混合した後、ハンマーミルで粉砕して本
発明の水和剤を得た。
【0059】
【実施例6】2−(4−フルオロフェニル)−1−(1
H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)−3−トリ
メチルシリル−2−プロパノールを1部、3−ヒドロキ
シ−5−メチル−イソキサゾールのカルシウム塩を5
部、及びN,N−ジメチルホルムアミド8部を混合溶解
した後、カガライト2号(登録商標、シルバー産業)8
6部に吸収して本発明の粒剤を得た。
【0060】
【比較例】
【0061】
【比較例1】2−(4−フルオロフェニル)−1−(1
H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)−3−トリ
メチルシリル−2−プロパノールを4部及びジークライ
トNGを96部用いて実施例1と同様にして粉剤を得
た。
【0062】
【比較例2】3−ヒドロキシ−5−メチル−イソキサゾ
ールを4部及びジークライトNGを96部用いて実施例
1と同様にして粉剤を得た。
【0063】
【比較例3】2−(4−フルオロフェニル)−1−(1
H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)−3−トリ
メチルシリル−2−プロパノールを10部、及びゴーセ
ノールGL−05Sを2部、及びカープレックス#80
−Sを88部用いて実施例3と同様にして水和剤を得
た。
【0064】
【比較例4】3−ヒドロキシ−5−メチル−イソキサゾ
ールのカルシウム塩を50部、ゴーセノールGL−05
3Sを2部、及びカープレックス#80−Sを48部用
いて実施例3と同様にして水和剤を得た。
【0065】
【比較例5】2−(4−フルオロフェニル)−1−(1
H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)−3−トリ
メチルシリル−2−プロパノールを1部、N,N−ジメ
チルホルムアミドを5部及びカガライト2号を94部用
いて実施例6と同様にして粒剤を得た。
【0066】
【比較例6】3−ヒドロキシ−5−メチル−イソキサゾ
ールのカルシウム塩を4部、N,N−ジメチルホルムア
ミドを8部及びカガライト2号を88部用いて実施例6
と同様にして粒剤を得た。
【0067】
【参考例】
【0068】
【参考例1】2−フェニル−1−(1H−1,2,4−
トリアゾール−1−イル)−3−トリメチルシリル−2
−プロパノール エーテル(50ml)中へ、2−(1H−1,2,4−ト
リアゾール−1−イル)アセトフェノン(0.505
g,2.7ミリモル)を加え、溶液を窒素気流下で室温
攪拌、トリメチルシリルメチルマグネシウムクロライド
(テトラヒドロフラン1mol 溶液13.5ml,13.5
ミリモル)を、反応混合物の温度が25℃を越えない速
度で滴下した。添加した混合物を室温で30分間攪拌
後、次いで6時間加熱還流し、後、冷却し、氷水(10
0ml)に注加、5%塩酸でpH6として酢酸エチル(3×
50ml)で抽出した。有機層を合わせ飽和食塩水(3×
50ml)で水洗いし、有機層を乾燥(Na2So4) 、留去す
ると粗油状物が得られる、精製はシリカゲルカラムクロ
マトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:1→2:
1)に付し、表題の化合物を得た。0.112g(収率
15%)(製法A) 融点86〜87℃ NMR スペクトル(CDCl3) δppm :−0.20(9H,s),1.20(1
H,d,J=14.5Hz),1.41(1H,d,J=14.5Hz),4.48(1H,d,J=14.8
Hz),4.58(1H,d,J=14.8Hz),7.35 〜7.24(5H,m),7.97(1H,
s),8.59(1H,s) マススペクトル(M/Z) :276(M+),260,193
【0069】
【参考例2】2−(4−フルオロフェニル)−1−(1
H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)−3−トリ
メチルシリル−2−プロパノール ジメチルホルムアミド(60ml)中へ、60%水素化ナ
トリウム(1.62g,0.04モル)を添加し、混合
溶液を氷水で冷却攪拌下1,2,4−トリアゾール
(2.91g,0.04モル)を添加する。反応混合物
をさらに室温で30分間攪拌し、次いで参考例1で得ら
れた1−クロル−2−(4−フルオロフェニル)−3−
トリメチルシリル−2−プロパノール(5.5g,0.
021モル)を添加し、混合物を90℃で30分間加熱
攪拌する。次いで冷却し、氷水(200ml) に注加し、
酢酸エチル(300ml) で抽出し、酢酸エチル層を飽和
食塩水(100ml×3)で水洗いし、酢酸エチル層を乾
燥(Na2SO4 )、留去すると粗油状物を得、さらにシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン
=1:5→1:1→2:1)に付し、表題の化合物を得
た。2.9g(収率47%)(製法B) 融点118〜119℃ NMR スペクトル(CDCl3)δppm :−0.18(9H,s),1.16(1
H,d,J=14.5Hz),1.33(1H,d,J=14.5Hz),4.36(1H,d,J=14.0
Hz),4.43(1H,d,J=14.0Hz),6.93 〜7.01(2H,m),7.26 〜
7.31(2H,m),7.91(1H,s),7.99(1H,s) マススペクトル(M/Z) :293(M+),278,211 以下参考例1(製法A)および参考例2(製法B)と同
様にして以下の化合物を得た。
【0070】
【参考例3】2−(4−クロロフェニル)−1−(1H
−1,2,4−トリアゾール−1−イル)−3−トリメ
チルシリル−2−プロパノール 収率7%,融点108〜110℃ NMR スペクトル(CDCl3) δppm :−0.19(9H,s),1.15(1
H,d,J=14.5Hz),1.31(1H,d,J=14.5Hz),4.35(2H,s),7.17
〜7.33(4H,m), 7.80(1H,s),7.88(1H,s) マススペクトル(M/Z) :309(M+),294,227,
211
【0071】
【参考例4】2−(4−ブロムフェニル)−1−(1H
−1,2,4−トリアゾール−1−イル)−3−トリメ
チルシリル−2−プロパノール 収率11%,融点120〜121℃ NMR スペクトル(CDCl3)δppm :−0.18(9H,s),1.20(1
H,d,J=14.5Hz),1.35(1H,d,J=14.5Hz),4.43(1H,d,J=13.9
Hz),4.51(1H,d,J=13.9Hz), 7.25(2H,d,J=8.1Hz), 7.41
(1H,d,J=8.1Hz),7.96(1H,s),8.50(1H,s) マススペクトル(M/Z) :353(M+),273,257
【0072】
【参考例5】2−(4−メチルフェニル)−1−(1H
−1,2,4−トリアゾール−1−イル)−3−トリメ
チルシリル−2−プロパノール 収率4%,融点101℃ NMR スペクトル(CDCl3)δppm :−0.19(9H,s),1.15(1
H,d,J=14.4Hz),1.36(1H,d,J=14.4Hz),2.30(3H,s),4.35
(1H,d,J=14.0Hz), 4.43(1H,d,J=14.0Hz), 7.07(2H,dd,J
=8.3,1.8Hz),7.18(2H,dd,J=8.3Hz),7.90(2H,s) マススペクトル(M/Z) :289(M+),274,256,
207
【0073】
【参考例6】2−(4−エチルフェニル)−1−(1H
−1,2,4−トリアゾール−1−イル)−3−トリメ
チルシリル−2−プロパノール 収率4.0%,融点80〜81℃ NMR スペクトル(CDCl3)δppm :−0.16(9H,s),1.23(3
H,t,J=7.6Hz),1.74(1H,d,J=14.1Hz),1.95(1H,d,J=14.1H
z),2.64(2H,q,J=7.6Hz), 4.11(1H,d,J=12.1Hz), 4.38(1
H,d,J=12.1Hz),7.05(2H,dd,J=8.5,2.0Hz),7.90(2H,dd,J
=8.5,2.0Hz),8.11(1H,s),8.48(1H,s) マススペクトル(M/Z) :303(M+),272,131
【0074】
【参考例7】2−(4−フエニルフェニル)−1−(1
H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)−3−トリ
メチルシリル−2−プロパノール 収率16%,融点97〜100℃ NMR スペクトル(CDCl3)δppm :−0.17(9H,s),1.20(1
H,d,J=14.6Hz),1.42(1H,d,J=14.6Hz),4.50(2H,s),7.33
〜7.62(9H,m), 7.96(1H,s), 8.34(1H,s) マススペクトル(M/Z) :351(M+),269,179
【0075】
【参考例8】2−(4−トリフルオロメチルフェニル)
−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)
−3−トリメチルシリル−2−プロパノール 収率8%,融点144℃ NMR スペクトル(CDCl3)δppm :−0.19(9H,s),1.20(1
H,d,J=14.5Hz),1.34(1H,d,J=14.5Hz),4.44(1H,d,J=14.8
Hz),4.45(1H,d,J=14.8Hz), 7.93(1H,s), 8.10(1H,s) マススペクトル(M/Z) :344(M+1)+,328,26
1,234,171
【0076】
【参考例9】2−(4−メトオキシフェニル)−1−
(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)−3−
トリメチルシリル−2−プロパノール 収率13%,融点85〜87℃ NMR スペクトル(CDCl3)δppm :−0.14(9H,s),1.72(1
H,d,J=14.5Hz),1.93(1H,d,J=14.5Hz),4.11(2H,d,J=11.9
Hz),4.33(2H,d,J=11.9Hz), 6.88(2H,dd,J=9.0,2.2Hz),
7.08(2H,dd,J=9.0,2.2Hz),8.01(1H,s),8.19(1H,s) マススペクトル(M/Z) :305(M+),290,274,
133
【0077】
【参考例10】2−(3−メトオキシフェニル)−1−
(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)−3−
トリメチルシリル−2−プロパノール 収率12%,融点91〜92℃ NMR スペクトル(CDCl3)δppm :−0.17(9H,s),1.15(1
H,d,J=14.4Hz),1.25(1H,d,J=14.4Hz),3.77(3H,s),4.39
(2H,s), 6.78(1H,m), 6.86(2H,m),7.22(1H,m),7.84(1H,
s),7.89(1H,s) マススペクトル(M/Z) :305(M+),290,275,
221
【0078】
【参考例11】2−(2−メトオキシフェニル)−1−
(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)−3−
トリメチルシリル−2−プロパノール 収率12%,融点135〜136℃ NMR スペクトル(CDCl3)δppm :−0.197(9H,s), 1.78
(1H,d,J=14.1Hz), 2.26(1H,d,J=14.1Hz), 3.60(3H,s),
4.02(1H,d,J=11.7Hz), 4.56(1H,d,J=11.7Hz), 6.85-7.0
2(2H,m), 7.14-7.33(2H,m),7.92(1H,s),8.25(1H,s) マススペクトル(M/Z) :305(M+),290,275,
221
【0079】
【参考例12】2−(2,4−ジフルオロフェニル)−
1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)−
3−トリメチルシリル−2−プロパノール 収率26.5%,融点112〜114℃ NMR スペクトル(CDCl3)δppm :−0.17(9H,s),1.23(1
H,d,J=14.5Hz),1.48(1H,dd,J=14.5,2.0Hz),4.41(1H,d,J
=13.7Hz), 4.43 〜4.72(1H,br),4.69(1H,d,J=13.7Hz),
6.69 〜6.79(1H,m),7.40 〜7.49(1H,m),7.83(1H,s),7.8
7(1H,s) マススペクトル(M/Z) :312(M+1)+,296,229
【0080】
【参考例13】2−(2,4−ジクロルフェニル)−1
−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)−3
−トリメチルシリル−2−プロパノール 収率4.1%,融点 136〜137℃ NMR スペクトル(CDCl3)δppm :−0.10(9H,s),1.36(1
H,d,J=14.5Hz),2.04(1H,d,J=14.5Hz),4.6(1H,d,J=14.0H
z),5.38(1H,d,J=14.0Hz),7.3(1H,dd,J=8.1,2.1Hz),7.42
〜7.5(1H,m),7.78(1H,d,J=8.1Hz),7.98(1H,s),8.04(1
H,s) マススペクトル(M/Z) :344(M+),326,261,
214
【0081】
【参考例14】2−(2−フルオロ−4−クロロフェニ
ル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イ
ル)−3−トリメチルシリル−2−プロパノール 収率6%,融点129〜130℃ NMR スペクトル(CDCl3)δppm :−0.164(9H,s),1.20(1
H,d,J=14.6Hz),1.50(1H,dd,J=14.6,1.9Hz),4.48(1H,d,J
=13.7Hz),4.74(1H,d,J=13.8Hz),4.51 〜4.77(1H,br),6.
99〜7.05(2H,m),7.37 〜7.45(1H,m),7.87(1H,s),8.21(1
H,s)マススヘ゜クトル (M/Z) :327(M+),312,245,155
【0082】
【参考例15】2−(2−クロロ−4−フルオロフェニ
ル)−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イ
ル)−3−トリメチルシリル−2−プロパノール 収率5%,融点139〜140℃ NMR スペクトル(CDCl3)δppm :−0.17(9H,s),1.20(1
H,d,J=14.6Hz),2.04(1H,d,J=14.6Hz),4.53(1H,d,J=14.0
Hz),5.34(1H,d,J=14.0Hz),6.87(1H,ddd,J=9.0,8.2,6.3H
z),7.06(1H,dd,J=8.2,2.7Hz),7.65(1H,dd,J=9.0,6.3H
z),7.86(1H,s),8.23(1H,s) マススペクトル(M/Z) :327(M+),312,245,
155
【0083】
【参考例16】2−(4−フルオロフェニル)−1−
(1H−1,3−イミダゾール−1−イル)−3−トリ
メチルシリル−2−プロパノール 収率5%,アモルファス NMR スペクトル(CDCl3)δppm :−0.18(9H,s),1.21(1
H,d,J=16.1Hz),1.42(1H,d,J=16.1Hz),3.95(2H,bs),6.95
〜7.05(2H,m),7.12(2H,s),7.25〜7.35(2H,m),7.72(1H,
s) マススペクトル(M/Z) :293(M+1)+,277,21
1,203
【0084】
【参考例17】1−クロル−2−(4−フルオロフェニ
ル)−3−トリメチルシリル−2−プロパノール 2−クロル−4′−フルオロアセトフェノン(8.63
g,0.05モル)をエーテル(60ml) に溶解し窒素
気流中、攪拌下、トリメチルシリルメチルマグネシウム
クロライド(エーテル溶液200ml,0.057モル)
を、反応混合物の温度が15℃〜20℃を越えない速度
で滴下し、後室温で1時間攪拌する。反応溶液を氷水2
00mlへ注加し、5%塩酸でpH6〜7として酢酸エチル
100mlを加え抽出、有機層を飽和食塩水(50 m
l×2)で水洗いし、有機層を乾燥(Na2SO4)し、留去、粗
油状物を得た、精製はシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー(酢酸エチル:n−ヘキサン=1:10→1:5)
に付し、表題の化合物8.8g(収率67.7%)の油
状物を得た。
【0085】元素分析値 C12H18ClFOSiとして; 計算値(%) C 55.26 H 6.96 Cl 13.59 F
7.26 分析値(%) C 55.02 H 6.96 Cl 13.58 F
7.43 NMR スペクトル:δppm (CDCl3) −0.18(9H,s),1.23(1H,d,J=14.7Hz),1.45(1H,d,J=14.7H
z),3.70(1H,d,J=11.0Hz),3.80 (1H,d,J=11.0Hz),6.99〜
7.09(2H,m),7.35 〜7.43(2H,m)
【0086】
【試験例】次に本発明の薬効をさらに詳細に説明するた
め試験例を示す。
【0087】
【試験例1】 キュウリ苗立枯病、トマト萎凋病(粉
剤) エン麦粒培地に2週間、28℃で培養した土壌病原菌フ
ザリウム・オキシスポルム(Fusarium oxysporum f.sp.
cucumerinum: キュウリ、F.oxysporum f.sp.lycopersi
ci:トマト) 、ピチウム・アファニデルマータム(Pythiu
m aphanidermatum)及びリゾクトニア・ソラニ(Rhizocto
nia solani)をそれぞれ別々の土壌に均一に混合した。
所定量を土壌と均一に混合し、その直後にキュウリ(品
種:相模半白)又はトマト(品種:新福寿)を播種し
た。被害調査は播種後3及び5週後の各区の発病本数を
調査し、防除価を次の式で算出した。
【0088】
【数1】 供試薬剤として実施例1の粉剤を使用し、比較として比
較例1及び2の単剤の粉剤を使用した。
【0089】併せて、キュウリにうどんこ病が発生した
ので、うどんこ病についても発病面積(菌叢)を調査し
た。結果を表2、表3及び表4に示す。
【0090】
【表2】 フザリウムに対する効果 キュウリ、2区平均値各々90粒播種 ─────────────────────────────────── 供試薬剤;g a.i/10a フザリウム性病害 うどんこ病 ──────────── (防除価) (発病面積、%) 化合物(I) 化合物(II) 3W前 5W後 5W後 ─────────────────────────────────── 100 1000 100 100 0 50 500 100 90 0 ─────────────────────────────────── 200 − 62 45 0 100 − 33 25 0 50 − 28 10 15 ─────────────────────────────────── − 2000 90 45 100 − 1000 85 38 100 − 500 40 10 100 ─────────────────────────────────── 無処理区 0 0 100 ───────────────────────────────────
【0091】
【表3】 フザリウムに対する効果 トマト、2区平均値、各区90粒播種 ────────────────────────────────── 供試薬剤;g a.i/10a フザリウム性病害(防除価) ──────────── ────────────── 化合物(I) 化合物(II) 3W前 5W後 ────────────────────────────────── 100 1000 100 100 50 500 100 95 ────────────────────────────────── 200 − 75 51 100 − 44 40 50 − 39 15 ────────────────────────────────── − 2000 95 40 − 1000 88 30 − 500 50 5 ────────────────────────────────── 無 処 理 区 0 0 ──────────────────────────────────
【0092】
【表4】 リゾクトニヤ、ピチウムに対する効果、キュウリ、 2区平均値、各区90粒播種 ─────────────────────────────────── 供試薬剤;g a.i/10a 防 除 価 ──────────── リゾクトニヤ立枯病 ピチウム立枯病 化合物(I) 化合物(II) 3W前 5W後 3W前 5W後 ─────────────────────────────────── 100 1000 100 98 100 95 50 500 98 90 96 90 ─────────────────────────────────── 200 − 85 55 0 0 100 − 75 60 0 0 50 − 60 45 0 0 ─────────────────────────────────── − 2000 65 40 100 80 − 1000 30 25 95 73 − 500 25 15 90 50 ─────────────────────────────────── 無処理区 0 0 0 0 ───────────────────────────────────
【0093】
【試験例2】 テンサイ苗立枯病(水和剤) 予めコレステロール添加コーンミール寒天培地で培養し
て得たテンサイ苗立枯病菌(Aphanomyces cochlioides,
Rhizoctonia solani) の培養菌体をブレンダーで破砕
し、殺菌土壌に別々に混合接種し、30×40cm、深さ
20cmのプラスチックポットにそれぞれ充填した。
【0094】実施例3の水和剤、及び比較例3、4の水
和剤を2%アラビアゴム液とともにテンサイ(品種:モ
ノミドリ)の種子に粉衣処理した。このテンサイの種子
を1ポット当り60粒播種し、1区3連制としてガラス
室内で6週間栽培した後、健苗率を調査した。結果を表
5に示す。なお、3区の平均値を示した。
【0095】
【表5】 ─────────────────────────────────── 供試薬剤 %a.i/ 種子重 健 苗 率 (%) ──────────── ─────────────────── 化合物(I) 化合物(II) アファノマイセス苗立枯病 リソ゛クトニヤ 苗立枯病 ─────────────────────────────────── 0.01 0.05 88.9 90.0 0.03 0.15 97.2 95.6 0.10 0.5 100.0 100.0 ─────────────────────────────────── 0.01 ── 0.0 45.6 0.03 ── 0.0 50.6 0.10 ── 2.8 83.3 ─────────────────────────────────── ── 0.05 61.7 6.7 ── 0.15 72.2 22.7 ── 0.5 86.7 45.6 ─────────────────────────────────── 無 処 理 区 0.0 0.0 ─────────────────────────────────── いずれの区でも薬害は認められなかった。
【0096】
【発明の効果】本発明の殺菌剤は、土壌伝染性、種子伝
染性及び空気伝染性植物疾病を、接触作用及び浸透移行
作用によって、長期間にわたって有効に防除する。
【0097】本発明の殺菌剤は、例えば以下に示す菌に
よる植物病害に有効である。
【0098】子のう菌類;Erysiphe, Sclerotinia, Mon
ilinia, Helminthosporium, Pyrenophora, Pseudocerco
sporella, Gaeumannomycetes 担子菌類;Ustilago, Puccinia, Tilletia, Rhizoctoni
a 藻菌類;Pythium, Aphanomyces, Achlya 不完全菌類;Fusarium, Septoria, Phoma, Alternaria 本発明の配合殺菌剤は、種々の土壌伝染性及び種子伝染
性の病害に対し高い相乗効果を発揮し、それぞれの有効
成分を単独で使用した場合の効果を上回り、施用すべき
有効成分量を低減させることが可能である。処理方法と
しては、土壌処理の他に、より有効成分が少量で実施可
能な種子ドレッシングが可能である。また、例えばうど
んこ病やさび病などの空気伝染性の病害防除も期待でき
るとともに、効力スペクトルが拡大され、種子又は土壌
消毒の作業が軽減されるため、省力防除の面でも特長を
有する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 竹柴 英雄 滋賀県野洲郡野洲町野洲1041 三共株式 会社内 (72)発明者 飛塚 淳三 滋賀県野洲郡野洲町野洲1041 三共株式 会社内 (56)参考文献 特開 平5−222060(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A01N 55/0 CA(STN)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(I) 【化1】 [式中、Aは、1,2,4−トリアゾール−1−イル基
    又はイミダゾール−1−イル基を示し、nは、1、2又
    は3を示し(nが2又は3の時、それぞれのXは異なっ
    ていてもよい)、Xは、水素原子、ハロゲン原子、フェ
    ニル基、同一若しくは異なった1乃至3個のハロゲンで
    置換されていてもよい低級アルキル基又は同一若しくは
    異なった1乃至3個のハロゲンで置換されていてもよい
    低級アルコキシ基を示す。]で表わされる含ケイ素アゾ
    ール化合物と、一般式 【化2】 [式中、Mは、水素原子又は塩を形成する金属原子を示
    す。]で表される5−メチル−3−ヒドロキシイソオキ
    サゾール又はその塩とを有効成分として含有する農園芸
    用殺菌剤。
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