JP3343431B2 - 含ケイ素アゾール系及びベンズイミダゾール系化合物を含有する殺菌剤 - Google Patents

含ケイ素アゾール系及びベンズイミダゾール系化合物を含有する殺菌剤

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JP3343431B2
JP3343431B2 JP01604194A JP1604194A JP3343431B2 JP 3343431 B2 JP3343431 B2 JP 3343431B2 JP 01604194 A JP01604194 A JP 01604194A JP 1604194 A JP1604194 A JP 1604194A JP 3343431 B2 JP3343431 B2 JP 3343431B2
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泰彦 近藤
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の目的】抗菌スペクトルが広く、相乗効果を有し
かつ耐性菌発達を防止する農園芸用配合殺菌剤を提供す
ること。
【0002】
【産業上の利用分野】本発明は、優れた殺菌活性を有す
る新規な農園芸用配合剤に関する。
【0003】
【従来の技術】本発明の有効成分として使用される化合
物(I)は、既知のアゾール系殺菌剤とは全く構造を異
にする新規な化合物であり、農園芸用殺菌剤としての活
性を有し、特開平5−222060号公報(特願平4−
267234号)に開示されている。
【0004】これらの化合物は多くの植物病害に対して
治療的・予防的に効果を示し、散布剤又は水面施用剤と
して使用することにより、稲作の重要病害である紋枯病
やいもち病を強力に防除することができる。また、土壌
処理又は種子処理剤として使用することにより、Rhizoc
tonia 菌によるビート、ワタ、ムギ、ウリ類、マメ類等
各種作物の立枯性病害を防除する他、ナス、ウリ類等の
白絹病、ジャガイモ黒あざ病、ムギの眼紋病等の土壌伝
染性病害を有効に防除することができる。
【0005】又、本発明の有効成分として使用されるも
う一方の化合物 メチル 1−(n−ブチルカルバモイル)−2−ベンズ
イミダゾールカーバメート(以下、「ベノミル」とい
う)、メチル 2−ベンズイミダゾールカーバメート
(以下、「MBC」という)、2−(4−チアゾリル)
ベンズイミダゾール(以下、「TBZ」という)及び2
−ビス(3−メトキシカルボニル−2−チオウレイド)
ベンゼン(以下、「チオファネートメチル」という)−
以上の化合物を総称して、「ベンズイミダゾール系化合
物」という−は、農園芸用殺菌剤として公知の化合物で
あって、これまでに野菜、果樹、穀類の各種病害防除の
ために散布剤、種子処理剤又は土壌処理剤として使用さ
れている。
【0006】これら薬剤は、抗菌スペクトルが広く、ま
た各種作物に対して薬害が少ないという優れた特性を有
している(特公昭42−23274号公報、特公昭45
−19078号公報、ペスティサイドマニュアル第9版
(1991年 The British Crop Protection Council発
行))。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、化合物
(I)は、あまりに多量施用すると生育抑制等の薬害を
発生するおそれがあった。又、一方のベンズイミダゾー
ル系化合物は、長期間繰り返し使用された結果、これら
の薬剤に対して耐性を獲得した病原菌が出現し、例え
ば、これまでに有効であった野菜類のうどんこ病、灰色
かび病、ビート褐斑病、ムギ類の眼紋病及びイネのばか
苗病等の防除が困難になっている。
【0008】本発明者等は本発明の配合剤が、諸病害に
対して全く予期しなかった増強効果を発揮すること、及
び、本発明の配合剤の増強効果が相乗的であることを見
出し、本発明を完成した。
【0009】
【発明の構成】
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、一般式(I)
【0011】
【化2】
【0012】[式中、Aは、1,2,4−トリアゾール
−1−イル基又はイミダゾール−1−イル基を示し、n
は、1、2又は3を示し(nが2又は3の時、それぞれ
のXは異なっていてもよい)、Xは、水素原子、ハロゲ
ン原子、フェニル基、同一若しくは異なった1乃至3個
のハロゲンで置換されていてもよい低級アルキル基又は
同一若しくは異なった1乃至3個のハロゲンで置換され
ていてもよい低級アルコキシ基を示す。]で表わされる
含ケイ素アゾール化合物と、メチル 1−(n−ブチル
カルバモイル)−2−ベンズイミダゾールカーバメー
ト、メチル 2−ベンズイミダゾールカーバメート、2
−(4−チアゾリル)ベンズイミダゾール及び2−ビス
(3−メトキシカルボニル−2−チオウレイド)ベンゼ
ンから選ばれる1種以上のベンズイミダゾール系化合物
とを有効成分として含有する農園芸用殺菌剤である。
【0013】上記式中、Xにおける「ハロゲン原子」と
は、弗素原子、塩素原子、臭素原子又は沃素原子を示
し、好適には弗素原子又は塩素原子である。
【0014】上記式中、Xにおける「低級アルキル基」
とは、例えばメチル、エチル、n-プロピル、イソプロピ
ル、n-ブチル、イソブチル、s-ブチル、t-ブチル、n-ペ
ンチル、イソペンチル、2-メチルブチル、ネオペンチ
ル、1-エチルプロピル、n-ヘキシル、4-メチルペンチ
ル、3-メチルペンチル、2-メチルペンチル、1-メチルペ
ンチル、3,3-ジメチルブチル、2,2-ジメチルブチル、1,
1-ジメチルブチル、1,2-ジメチルブチル、1,3-ジメチル
ブチル、2,3-ジメチルブチル、2-エチルブチルのような
炭素数1乃至6個の直鎖又は分枝鎖アルキル基であり、
好適には炭素数1乃至4個の直鎖又は分枝鎖アルキル基
であり、更に好適にはメチル又はエチル基である。
【0015】上記式中、Xにおける「同一若しくは異な
った1乃至3個のハロゲンで置換されていてもよい低級
アルキル基」とは、無置換の前記「低級アルキル基」の
他、例えばトリフルオロメチル、トリクロロメチル、ジ
フルオロメチル、ジクロロメチル、ジブロモメチル、フ
ルオロメチル、2,2,2-トリクロロエチル、2,2,2-トリフ
ルオロエチル、2-ブロモエトチル、2-クロロエチル、2-
フルオロエチル、2,2-ジブロモエチル、クロロプロピ
ル、トリフルオロプロピル、フルオロブチル、トリクロ
ロペンチル、トリフルオロヘキシルのような、前記「低
級アルキル基」に同一又は異なった1乃至3個のハロゲ
ン原子が置換した基である。このとき、同一又は異なっ
た1乃至3個のハロゲンで置換された低級アルキル基と
しては、好適には炭素数1乃至3個の直鎖又は分枝鎖ア
ルキル基に同一のハロゲン原子が1乃至3個置換した基
であり、更に好適にはメチル又はエチル基に弗素原子又
は塩素原子が1乃至3個置換した基であり、最も好適に
はトリフルオロメチル基である。
【0016】上記式中、Xにおける「低級アルコキシ
基」とは、例えばメトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、
イソプロポキシ、n-ブトキシ、イソブトキシ、s-ブトキ
シ、t-ブトキシ、n-ペントキシ、イソペントキシ、2-メ
チルブトキシ、ネオペントキシ、1-エチルプロポキシ、
n-ヘキシルオキシ、4-メチルペントキシ、3-メチルペン
トキシ、2-メチルペントキシ、1-メチルペントキシ、3,
3-ジメチルブトキシ、2,2-ジメチルブトキシ、1,1-ジメ
チルブトキシ、1,2-ジメチルブトキシ、1,3-ジメチルブ
トキシ、2,3-ジメチルブトキシ、2-エチルブトキシのよ
うな炭素数1乃至6個の直鎖又は分枝鎖アルコキシ基で
あり、好適には炭素数1乃至4個の直鎖又は分枝鎖アル
コキシ基であり、更に好適にはメトキシ又はエトキシ基
である。
【0017】上記式中、Xにおける「同一若しくは異な
った1乃至3個のハロゲンで置換されていてもよい低級
アルコキシ基」とは、無置換の前記「低級アルコキシ
基」の他、例えばトリフルオロメトキシ、トリクロロメ
トキシ、ジフルオロメトキシ、ジクロロメトキシ、ジブ
ロモメトキシ、フルオロメトキシ、2,2,2-トリクロロエ
トキシ、2,2,2-トリフルオロエトキシ、2-ブロモエトキ
シ、2-クロロエトキシ、2-フルオロエトキシ、2,2-ジブ
ロモエトキシ、クロロプロポキシ、トリフルオロプロポ
キシ、フルオロブトキシ、トリクロロペントキシ、トリ
フルオロヘキシルオキシのような前記「低級アルコキシ
基」に同一又は異なった1乃至3個のハロゲン原子が置
換した基である。このとき、同一又は異なった1乃至3
個のハロゲンで置換された低級アルコキシ基としては、
好適には炭素数1乃至3個の直鎖又は分枝鎖アルコキシ
基に同一のハロゲン原子が1乃至3個置換した基であ
り、更に好適にはメトキシ又はエトキシ基に弗素原子又
は塩素原子が1乃至3個置換した基であり、最も好適に
はトリフルオロメトキシ基である。
【0018】上記一般式(I)において、Aは、好適に
は1,2,4−トリアゾール−1−イル基である。
【0019】上記一般式(I)において、nは、好適に
は1又は2であり、更に好適には1である。
【0020】上記一般式(I)において、Xは、好適に
は水素原子又はハロゲン原子であり、更に好適には弗素
原子又は塩素原子である。
【0021】上記一般式(I)において、Xの置換位置
としては、好適にはベンゼン環の2位、4位、又は2,
4位であり、更に好適には4位である。
【0022】以下、表1に、本発明の一方の有効成分で
ある含ケイ素アゾール系化合物(I)を具体的に例示す
るが、これらに限られるものではない。
【0023】表1において、Triは1,2,4−トリ
アゾール−1−イル基を、Imidはイミダゾール−1
−イル基を示し、Phはフェニル基を示す。
【0024】
【化3】
【0025】
【表1】 ─────────────────────────────── 化合物番号 A (X)n ─────────────────────────────── 1 Tri H 2 Tri 4−Cl 3 Tri 4−F 4 Tri 4−Br 5 Tri 4−CH3 6 Tri 4−CF3 7 Tri 4−OCH3 8 Tri 4−Ph 9 Tri 4−OCF3 10 Tri 4−CH2 CH3 11 Tri 2,4−Cl2 12 Tri 2,4−F2 13 Tri 2−Cl,4−F 14 Tri 2−F,4−Cl 15 Tri 2−OCH3 16 Tri 2−Cl 17 Tri 2−F 18 Tri 2,6−Cl2 19 Tri 2,6−F2 20 Tri 2−Cl,6−F 21 Tri 3−OCH3 22 Tri 3−Cl 23 Tri 2,4,6−Cl3 24 Tri 2,4,6−Me3 25 Tri 4−CH(CH32 26 Tri 4−CH2 CH2 CH3 27 Tri 4−CH2 CH2 CH2 CH3 28 Tri 4−OCF2 CF3 29 Tri 3,4−Cl2 30 Tri 3,4−F2 31 Tri 3,4−Br2 32 Tri 4−CH2 F 33 Tri 4−CHF2 34 Tri 4−OCH2 F 35 Tri 4−OCHF2 36 Tri 4−OCF2 Br 37 Tri 4−CF2 Cl 38 Tri 3,5−Cl2 −4−OCF3 39 Imid H 40 Imid 4−Cl 41 Imid 4−F 42 Imid 4−Br 43 Imid 4−CH3 44 Imid 4−CF3 45 Imid 4−OCH3 46 Imid 4−Ph 47 Imid 4−OCF3 48 Imid 4−CH2 CH3 49 Imid 2,4−Cl2 50 Imid 2,4−F2 51 Imid 2−Cl,4−F 52 Imid 2−F,4−Cl 53 Imid 2−OCH3 54 Imid 2−Cl 55 Imid 2−F 56 Imid 2,6−Cl2 57 Imid 2,6−F2 58 Imid 2−Cl,6−F 59 Imid 3−OCH3 60 Imid 3−Cl ─────────────────────────────── 上記の例示化合物のうち、好適には1、2、3、4、
5、6、9、11、12、13、14、15、16、1
7、18、19番の化合物であり、更に好適には1、
2、3、6、11、12、13、14番の化合物であ
り、最も好適には2、3、12番の化合物である。
【0026】本発明の化合物は、以下のスキームに示す
製造方法により製造される。
【0027】
【化4】
【0028】[上記スキームにおいて、A、X、及びn
は、前記と同意義を示し、Metはリチウム原子又はM
gZで表される基(Zは、塩素原子又は臭素原子を示
す)を示し、Yは、弗素原子、塩素原子、臭素原子又は
沃素原子を示す。]以下、各工程を更に詳しく説明す
る。
【0029】(A法)工程Aは、ケトン(VII)に、
シリル化合物(III)を付加することにより、本発明
の化合物(I)を製造する工程である。
【0030】ケトン(VII)は、特公昭63−460
75号公報に記載の方法に準じて製造することができ
る。
【0031】シリル化合物(III)は、ハロメチルト
リメチルシリルと金属マグネシウム又は金属リチウムか
ら常法によって得られる。
【0032】本工程は、溶媒の存在下に行なわれる。
【0033】本工程で用いられる式(III)で表され
る有機金属化合物の量は、式(VII)の化合物に対し
て好適には1乃至10当量であり、更に好適には1乃至
2当量である。
【0034】使用される溶媒としては、反応を阻害しな
いものであれば特に限定はないが、好適には、ヘキサ
ン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン等の炭化水素
類、ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタン、
テトラクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類、ジオキ
サン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン(TH
F)、エチレングリコールジメチルエーテル等のエーテ
ル類、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、
ヘキサメチルリン酸トリアミド(HMPA)等のアミド
類又はこれらの混合溶媒であり、更に好適には、エーテ
ル類である。
【0035】反応温度は、通常−20℃乃至80℃であ
り、好適には、10℃乃至40℃である。
【0036】反応時間は、主に反応温度、原料化合物及
び使用される溶媒の種類によって異なるが、通常5分間
乃至24時間であり、好適には3時間乃至10時間であ
る。
【0037】(B法)工程B−1は、ケトン(IV)
に、シリル化合物(III)を付加することにより、化
合物(V)を製造する工程であり、工程Aに準じて行な
うことができる。
【0038】工程B−2は、化合物(V)に、過剰の
1,2,4−トリアゾール又はイミダゾールを塩基の存
在下に反応させエポキシド(VI)を経て、本発明化合
物(I)を得る工程である。
【0039】反応は、溶媒中、一般式(V)の化合物に
対して1当量以上の1,2,4−トリアゾール又はイミ
ダゾールを、1当量以上の塩基の存在下に反応させる
か、又は、1,2,4−トリアゾール又はイミダゾール
の塩基塩を反応させることにより行なわれる。
【0040】使用される溶媒としては、反応を阻害せ
ず、出発物質をある程度溶解するものであれば特に限定
はないが、好適には、ヘキサン、ヘプタン、リグロイ
ン、石油エーテルのような脂肪族炭化水素類;ベンゼ
ン、トルエン、キシレンのような芳香族炭化水素類;メ
チレンクロリド、クロロホルム、四塩化炭素、ジクロロ
エタン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼンのようなハ
ロゲン化炭化水素類;ジエチルエーテル、ジイソプロピ
ルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメト
キシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテルの
ようなエーテル類;メタノール、エタノール、n-プロパ
ノール、イソプロパノール、n-ブタノール、イソブタノ
ール、t-ブタノール、イソアミルアルコール、ジエチレ
ングリコール、グリセリン、オクタノール、シクロヘキ
サノール、メチルセルソルブ、のようなアルコール類;
ニトロエタン、ニトロベンゼンのようなニトロ化合物
類;アセトニトリル、イソブチロニトリルのようなニト
リル類;ホルムアミド、ジメチルホルムアミド、ジメチ
ルアセトアミド、ヘキサメチルホスホロトリアミド、1,
3-ジメチル-2- イミダゾリジノンのようなアミド類;ジ
メチルスルホキシド、スルホランのようなスルホキシド
類であり、更に好適には、ホルムアミド、ジメチルホル
ムアミド、ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルホスホ
ロトリアミド、1,3-ジメチル-2- イミダゾリジノンのよ
うなアミド類である。
【0041】使用される塩基としては、通常の反応にお
いて塩基として使用されるものであれば特に限定はない
が、好適には炭酸ナトリウム、炭酸カリウムのようなア
ルカリ金属炭酸塩;炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリ
ウムのようなアルカリ金属炭酸水素塩;水素化リチウ
ム、水素化ナトリウム、水素化カリウムのようなアルカ
リ金属水素化物;水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、
水酸化バリウムのようなアルカリ金属水酸化物;ナトリ
ウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、ポタシウム-t
- ブトキシドのようなアルカリ金属アルコキシド類、ト
リエチルアミン、トリブチルアミン、ジイソプロピルエ
チルアミン、N-メチルモルホリン、ピリジン、4-(N,N-
ジメチルアミノ)ピリジン、N,N-ジメチルアニリン、N,
N-ジエチルアニリン、1,5-ジアザビシクロ[4.3.0] ノナ
-5- エン、1,4-ジアザビシクロ[2.2.2] オクタン(DABC
O) 、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0] ウンデク-7- エン(DB
U) のような有機塩基類又はブチルリチウム、リチウム
ジイソプロピルアミドのような有機金属塩基類であり、
更に好適には、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムのような
アルカリ金属炭酸塩である。
【0042】尚、反応を効果的に行わせるために、ベン
ジルトリエチルアンモニウムクロリド、テトラブチルア
ンモニウムクロリドのような第4級アンモニウム塩類、
ヨウ化ナトリウム、臭化ナトリウム、臭化リチウムのよ
うなハロゲン化アルカリ土類金属、ジベンゾ-18-クラウ
ン-6- のようなクラウンエーテル類等を添加することも
できる。
【0043】反応温度は−78℃乃至200℃で行なわ
れるが、好適には、−20℃乃至150℃である。
【0044】反応時間は、主に反応温度、原料化合物又
は使用される溶媒の種類によって異なるが、通常1時間
乃至24時間であり、好適には2乃至10時間である。
【0045】(IV)のケトンは、Beilsteins Handbuc
h der Organischen Chemie, 7 , 285, 7, 283 に記載さ
れた方法に準じて製造することができる。
【0046】本発明の有効成分の好適な配合比は、化合
物(I):ベンズイミダゾール系化合物=1:100〜
100:1、好ましくは1:10〜2:1である。
【0047】本発明と同様の効果を得るために、散布、
水面施用或いは土壌又は種子を処理するために化合物
(I)及びベンズイミダゾール系化合物を、個々に短時
間内に連続して使用することもできる。
【0048】本発明の混合剤は通常、製剤分野で慣用さ
れる補助剤と一緒に使用される。式(I)及びベンズイ
ミダゾール系化合物の有効成分は公知の方法で、例えば
乳剤原液、噴霧可能なペースト、噴霧又は希釈可能な溶
液、希釈乳剤、水和剤、水溶剤、粉剤、粒剤、そして例
えばポリマー物質によるカプセル剤に製剤される。そし
てまた、省力や安全性等を目的として、水中又は水面で
容易に分散又は溶解する農薬製剤(粒剤、錠剤、水和
剤、カプセル剤等)の形で適当な撥水剤、発泡剤、拡展
剤等と共存させ、これを直接水溶紙に包んで水中に投げ
込むことも可能である。
【0049】以下、実施例、参考例及び試験例によって
本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限
られるものでない。
【0050】
【実施例】
【0051】
【実施例1】(水和剤) ベノミル20部、化合物I−3(表1における化合物番
号を示す、以下同じ)20部、ホワイトカーボン20
部、ラウリルサルフェートナトリウム3部、リグニンス
ルホン酸カルシウム2部及びクレー35部を混合して十
分粉砕し、水和剤を得た。
【0052】
【実施例2】(水和剤) TBZを20部、化合物I−2を10部、ホワイトカー
ボン10部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム5
部及びクレー55部を混合粉砕し、水和剤を得た。
【0053】
【実施例3】(水和剤) チオファネートメチル50部、化合物I−11を5部、
ホワイトカーボン5部、ポリオキシエチレンノニルフェ
ノールエーテル3部、ナフタレンスルホン酸ナトリウム
2部及びクレー35部を混合して十分粉砕し、水和剤を
得た。
【0054】
【実施例4】(フロアブル剤) 水45部、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル
1部及びリグニンスルホン酸ナトリウム4部を加えてよ
く攪拌し、次に化合物I−3を20部とMBC20部を
加えて、ホモミキサーを用いて均一に混合分散させ、更
に2%キサンタンガム水溶液10部を加えて攪拌し、フ
ロアブル剤を得た。
【0055】
【実施例5】(水和剤) ベノミル10部、TBZを10部、化合物I−3を20
部、ホワイトカーボン20部、ラウリルサルフェートナ
トリウム3部、リグニンスルホン酸カルシウム2部及び
クレー35部を混合して十分粉砕し、水和剤を得た。
【0056】
【実施例6】(水和剤) ベノミル10部、MBCを10部、化合物I−3を20
部、ホワイトカーボン20部、ラウリルサルフェートナ
トリウム3部、リグニンスルホン酸カルシウム2部及び
クレー35部を混合して十分粉砕し、水和剤を得た。
【0057】
【実施例7】(水和剤) ベノミル10部、チオファネートメチル20部、化合物
I−3を20部、ホワイトカーボン20部、ラウリルサ
ルフェートナトリウム3部、リグニンスルホン酸カルシ
ウム2部及びクレー35部を混合して十分粉砕し、水和
剤を得た。
【0058】
【実施例8】(水和剤) TBZを10部、MBCを10部、化合物I−2を10
部、ホワイトカーボン10部、アルキルベンゼンスルホ
ン酸ナトリウム5部及びクレー55部を混合粉砕し、水
和剤を得た。
【0059】
【実施例9】(粒剤) MBCを1部、化合物I−3を0.5部、合成含水酸化
珪素1部、リグニンスルホン酸カルシウム2部、ベント
ナイト30部及びカオリンクレー65.5部をよく粉砕
混合し、水を加えてよく練り合わせた後、造粒乾燥して
有効成分1.5%の粒剤を得た。
【0060】
【0061】
【参考例】
【0062】
【参考例1】 2−フェニル−1−(1H−1,2,4−トリアゾール
−1−イル)−3−トリメチルシリル−2−プロパノー
ル エーテル(50ml)中へ、2−(1H−1,2,4−ト
リアゾール−1−イル)アセトフェノン(0.505
g,2.7ミリモル)を加え、溶液を窒素気流下で室温
攪拌、トリメチルシリルメチルマグネシウムクロライド
(テトラヒドロフラン1mol 溶液13.5ml,13.5
ミリモル)を、反応混合物の温度が25℃を越えない速
度で滴下した。添加した混合物を室温で30分間攪拌
後、次いで6時間加熱還流し、後、冷却し、氷水(10
0ml)に注加、5%塩酸でpH6として酢酸エチル(3×
50ml)で抽出した。有機層を合わせ飽和食塩水(3×
50ml)で水洗いし、有機層を乾燥(Na2So4) 、留去す
ると粗油状物が得られる、精製はシリカゲルカラムクロ
マトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:1→2:
1)に付し、表題の化合物を得た。0.112g(収率
15%)(製法A) 融点86〜87℃ NMR スペクトル(CDCl3) δppm :−0.20(9H,s),1.20(1
H,d,J=14.5Hz),1.41(1H,d,J=14.5Hz),4.48(1H,d,J=14.8
Hz),4.58(1H,d,J=14.8Hz),7.35 〜7.24(5H,m),7.97(1H,
s),8.59(1H,s) マススペクトル(M/Z) :276(M+),260,193
【0063】
【参考例2】 2−(4−フルオロフェニル)−1−(1H−1,2,
4−トリアゾール−1−イル)−3−トリメチルシリル
−2−プロパノール ジメチルホルムアミド(60ml)中へ、60%水素化ナ
トリウム(1.62g,0.04モル)を添加し、混合
溶液を氷水で冷却攪拌下1,2,4−トリアゾール
(2.91g,0.04モル)を添加する。反応混合物
をさらに室温で30分間攪拌し、次いで参考例1で得ら
れた1−クロル−2−(4−フルオロフェニル)−3−
トリメチルシリル−2−プロパノール(5.5g,0.
021モル)を添加し、混合物を90℃で30分間加熱
攪拌する。次いで冷却し、氷水(200ml) に注加し、
酢酸エチル(300ml) で抽出し、酢酸エチル層を飽和
食塩水(100ml×3)で水洗いし、酢酸エチル層を乾
燥(Na2SO4 )、留去すると粗油状物を得、さらにシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン
=1:5→1:1→2:1)に付し、表題の化合物を得
た。2.9g(収率47%)(製法B) 融点118〜119℃ NMR スペクトル(CDCl3)δppm :−0.18(9H,s),1.16(1
H,d,J=14.5Hz),1.33(1H,d,J=14.5Hz),4.36(1H,d,J=14.0
Hz),4.43(1H,d,J=14.0Hz),6.93 〜7.01(2H,m),7.26 〜
7.31(2H,m),7.91(1H,s),7.99(1H,s) マススペクトル(M/Z) :293(M+),278,211 以下参考例1(製法A)および参考例2(製法B)と同
様にして以下の化合物を得た。
【0064】
【参考例3】 2−(4−クロロフェニル)−1−(1H−1,2,4
−トリアゾール−1−イル)−3−トリメチルシリル−
2−プロパノール 収率7%,融点108〜110℃ NMR スペクトル(CDCl3) δppm :−0.19(9H,s),1.15(1
H,d,J=14.5Hz),1.31(1H,d,J=14.5Hz),4.35(2H,s),7.17
〜7.33(4H,m), 7.80(1H,s),7.88(1H,s) マススペクトル(M/Z) :309(M+),294,227,
211
【0065】
【参考例4】 2−(4−ブロムフェニル)−1−(1H−1,2,4
−トリアゾール−1−イル)−3−トリメチルシリル−
2−プロパノール 収率11%,融点120〜121℃ NMR スペクトル(CDCl3)δppm :−0.18(9H,s),1.20(1
H,d,J=14.5Hz),1.35(1H,d,J=14.5Hz),4.43(1H,d,J=13.9
Hz),4.51(1H,d,J=13.9Hz), 7.25(2H,d,J=8.1Hz), 7.41
(1H,d,J=8.1Hz),7.96(1H,s),8.50(1H,s) マススペクトル(M/Z) :353(M+),273,257
【0066】
【参考例5】 2−(4−メチルフェニル)−1−(1H−1,2,4
−トリアゾール−1−イル)−3−トリメチルシリル−
2−プロパノール 収率4%,融点101℃ NMR スペクトル(CDCl3)δppm :−0.19(9H,s),1.15(1
H,d,J=14.4Hz),1.36(1H,d,J=14.4Hz),2.30(3H,s),4.35
(1H,d,J=14.0Hz), 4.43(1H,d,J=14.0Hz), 7.07(2H,dd,J
=8.3,1.8Hz),7.18(2H,dd,J=8.3Hz),7.90(2H,s) マススペクトル(M/Z) :289(M+),274,256,
207
【0067】
【参考例6】 2−(4−エチルフェニル)−1−(1H−1,2,4
−トリアゾール−1−イル)−3−トリメチルシリル−
2−プロパノール 収率4.0%,融点80〜81℃ NMR スペクトル(CDCl3)δppm :−0.16(9H,s),1.23(3
H,t,J=7.6Hz),1.74(1H,d,J=14.1Hz),1.95(1H,d,J=14.1H
z),2.64(2H,q,J=7.6Hz), 4.11(1H,d,J=12.1Hz), 4.38(1
H,d,J=12.1Hz),7.05(2H,dd,J=8.5,2.0Hz),7.90(2H,dd,J
=8.5,2.0Hz),8.11(1H,s),8.48(1H,s) マススペクトル(M/Z) :303(M+),272,131
【0068】
【参考例7】 2−(4−フエニルフェニル)−1−(1H−1,2,
4−トリアゾール−1−イル)−3−トリメチルシリル
−2−プロパノール 収率16%,融点97〜100℃ NMR スペクトル(CDCl3)δppm :−0.17(9H,s),1.20(1
H,d,J=14.6Hz),1.42(1H,d,J=14.6Hz),4.50(2H,s),7.33
〜7.62(9H,m), 7.96(1H,s), 8.34(1H,s) マススペクトル(M/Z) :351(M+),269,179
【0069】
【参考例8】 2−(4−トリフルオロメチルフェニル)−1−(1H
−1,2,4−トリアゾール−1−イル)−3−トリメ
チルシリル−2−プロパノール 収率8%,融点144℃ NMR スペクトル(CDCl3)δppm :−0.19(9H,s),1.20(1
H,d,J=14.5Hz),1.34(1H,d,J=14.5Hz),4.44(1H,d,J=14.8
Hz),4.45(1H,d,J=14.8Hz), 7.93(1H,s), 8.10(1H,s) マススペクトル(M/Z) :344(M+1)+,328,26
1,234,171
【0070】
【参考例9】 2−(4−メトオキシフェニル)−1−(1H−1,
2,4−トリアゾール−1−イル)−3−トリメチルシ
リル−2−プロパノール 収率13%,融点85〜87℃ NMR スペクトル(CDCl3)δppm :−0.14(9H,s),1.72(1
H,d,J=14.5Hz),1.93(1H,d,J=14.5Hz),4.11(2H,d,J=11.9
Hz),4.33(2H,d,J=11.9Hz), 6.88(2H,dd,J=9.0,2.2Hz),
7.08(2H,dd,J=9.0,2.2Hz),8.01(1H,s),8.19(1H,s) マススペクトル(M/Z) :305(M+),290,274,
133
【0071】
【参考例10】 2−(3−メトオキシフェニル)−1−(1H−1,
2,4−トリアゾール−1−イル)−3−トリメチルシ
リル−2−プロパノール 収率12%,融点91〜92℃ NMR スペクトル(CDCl3)δppm :−0.17(9H,s),1.15(1
H,d,J=14.4Hz),1.25(1H,d,J=14.4Hz),3.77(3H,s),4.39
(2H,s), 6.78(1H,m), 6.86(2H,m),7.22(1H,m),7.84(1H,
s),7.89(1H,s) マススペクトル(M/Z) :305(M+),290,275,
221
【0072】
【参考例11】 2−(2−メトオキシフェニル)−1−(1H−1,
2,4−トリアゾール−1−イル)−3−トリメチルシ
リル−2−プロパノール 収率12%,融点135〜136℃ NMR スペクトル(CDCl3)δppm :−0.197(9H,s), 1.78
(1H,d,J=14.1Hz), 2.26(1H,d,J=14.1Hz), 3.60(3H,s),
4.02(1H,d,J=11.7Hz), 4.56(1H,d,J=11.7Hz), 6.85-7.0
2(2H,m), 7.14-7.33(2H,m),7.92(1H,s),8.25(1H,s) マススペクトル(M/Z) :305(M+),290,275,
221
【0073】
【参考例12】 2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−(1H−
1,2,4−トリアゾール−1−イル)−3−トリメチ
ルシリル−2−プロパノール 収率26.5%,融点112〜114℃ NMR スペクトル(CDCl3)δppm :−0.17(9H,s),1.23(1
H,d,J=14.5Hz),1.48(1H,dd,J=14.5,2.0Hz),4.41(1H,d,J
=13.7Hz), 4.43 〜4.72(1H,br),4.69(1H,d,J=13.7Hz),
6.69 〜6.79(1H,m),7.40 〜7.49(1H,m),7.83(1H,s),7.8
7(1H,s) マススペクトル(M/Z) :312(M+1)+,296,229
【0074】
【参考例13】 2−(2,4−ジクロルフェニル)−1−(1H−1,
2,4−トリアゾール−1−イル)−3−トリメチルシ
リル−2−プロパノール 収率4.1%,融点 136〜137℃ NMR スペクトル(CDCl3)δppm :−0.10(9H,s),1.36(1
H,d,J=14.5Hz),2.04(1H,d,J=14.5Hz),4.6(1H,d,J=14.0H
z),5.38(1H,d,J=14.0Hz),7.3(1H,dd,J=8.1,2.1Hz),7.42
〜7.5(1H,m),7.78(1H,d,J=8.1Hz),7.98(1H,s),8.04(1
H,s) マススペクトル(M/Z) :344(M+),326,261,
214
【0075】
【参考例14】 2−(2−フルオロ−4−クロロフェニル)−1−(1
H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)−3−トリ
メチルシリル−2−プロパノール 収率6%,融点129〜130℃ NMR スペクトル(CDCl3)δppm :−0.164(9H,s),1.20(1
H,d,J=14.6Hz),1.50(1H,dd,J=14.6,1.9Hz),4.48(1H,d,J
=13.7Hz),4.74(1H,d,J=13.8Hz),4.51 〜4.77(1H,br),6.
99〜7.05(2H,m),7.37 〜7.45(1H,m),7.87(1H,s),8.21(1
H,s) マススペクトル(M/Z) :327(M+),312,245,
155
【0076】
【参考例15】 2−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−1−(1
H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)−3−トリ
メチルシリル−2−プロパノール 収率5%,融点139〜140℃ NMR スペクトル(CDCl3)δppm :−0.17(9H,s),1.20(1
H,d,J=14.6Hz),2.04(1H,d,J=14.6Hz),4.53(1H,d,J=14.0
Hz),5.34(1H,d,J=14.0Hz),6.87(1H,ddd,J=9.0,8.2,6.3H
z),7.06(1H,dd,J=8.2,2.7Hz),7.65(1H,dd,J=9.0,6.3H
z),7.86(1H,s),8.23(1H,s) マススペクトル(M/Z) :327(M+),312,245,
155
【0077】
【参考例16】 2−(4−フルオロフェニル)−1−(1H−1,3−
イミダゾール−1−イル)−3−トリメチルシリル−2
−プロパノール 収率5%,アモルファス NMR スペクトル(CDCl3)δppm :−0.18(9H,s),1.21(1
H,d,J=16.1Hz),1.42(1H,d,J=16.1Hz),3.95(2H,bs),6.95
〜7.05(2H,m),7.12(2H,s),7.25〜7.35(2H,m),7.72(1H,
s) マススペクトル(M/Z) :293(M+1)+,277,21
1,203
【0078】
【参考例17】 1−クロル−2−(4−フルオロフェニル)−3−トリ
メチルシリル−2−プロパノール 2−クロル−4′−フルオロアセトフェノン(8.63
g,0.05モル)をエーテル(60ml) に溶解し窒素
気流中、攪拌下、トリメチルシリルメチルマグネシウム
クロライド(エーテル溶液200ml,0.057モル)
を、反応混合物の温度が15℃〜20℃を越えない速度
で滴下し、後室温で1時間攪拌する。反応溶液を氷水2
00mlへ注加し、5%塩酸でpH6〜7として酢酸エチル
100mlを加え抽出、有機層を飽和食塩水(50 ml×2)で
水洗いし、有機層を乾燥(Na2SO4)し、留去、粗油状物を
得た、精製はシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢
酸エチル:n−ヘキサン=1:10→1:5)に付し、
表題の化合物8.8g(収率67.7%)の油状物を得
た。
【0079】元素分析値 C12H18ClFOSiとして; 計算値(%) C 55.26 H 6.96 Cl 13.59 F
7.26 分析値(%) C 55.02 H 6.96 Cl 13.58 F
7.43 NMR スペクトル:δppm (CDCl3) −0.18(9H,s),1.23(1H,d,J=14.7Hz),1.45(1H,d,J=14.7H
z),3.70(1H,d,J=11.0Hz),3.80 (1H,d,J=11.0Hz),6.99〜
7.09(2H,m),7.35 〜7.43(2H,m)
【0080】
【発明の効果】本発明の配合殺菌剤は例えば以下に示す
菌による植物病害に有効である。
【0081】子のう菌類;Erysiphe, Sphaerotheca, Po
dosphaera, Gibberella, Pyrenophora, Venturia, Coch
iobolus, Sclerotinia, Monilinia 担子菌類 ;Ustilago, Tilletia, Puccinia, Gymnospo
rangium, Uromyces, Corticium, Pellicularia, Typhul
a 不完全菌類;Phoma, Ascochyta, Septoria, Phomopsis,
Colletotrichum, Pestalotia, Monilia, Verticilliu
m, Helminthosporium, Alternaria, Fusarium, Rhizoct
onia, Sclerotium, Pyricularia 本発明の配合殺菌剤は種々の空気伝染性、土壌伝染性及
び種子伝染性の病害に対して、高い相乗効果を発揮し、
それぞれの有効成分を単独で使用した場合の効果を上回
り、施用すべき有効成分量を低減させることが可能であ
る。処理方法としては茎葉散布、土壌処理の他により有
効成分が少量で実施可能な種子ドレッシングが可能であ
る。又、水田においては粒剤で水面に施用する他、水中
又は水面で容易に分散又は溶解する農薬製剤の形で適当
な撥水剤、発泡剤、拡展剤等と共に水溶紙に包んで水中
に投入できるなど、省力、安全性の面でも特徴を有す
る。
【0082】次に本発明の農園芸用殺菌剤の奏する防除
効果を試験例により示す。
【0083】
【試験例1】 シクラメン炭そ病防除効果 温室内で直径15cmの大きさのポットに、ポット当り1
株植えした花蕾抽出始めのシクラメン苗(品種:シュー
ベルト)に実施例4に準じて調製したフロアブル剤の所
定濃度水希釈液をターンテーブル上で3ポット当り15
0ml宛ハンドスプレーで10ml散布した。薬剤散布1
日後(予防散布)、あるいは薬剤散布5日前(治療散
布)に、予め発病株から分離しPSA(ポテト・シュー
クロース・アガー)培地で培養して得たシクラメン炭そ
病菌(Colletotricum.SP)の分生胞子を懸濁液とし、こ
れを株全体に接種した。その後夜間はビニールシートで
被覆し発病を促進させた。接種12日後、下記の調査基
準に準拠し、1株当り15葉を調査し、下記式により発
病度を算出し、無散布区との対比から下記式により防除
価(%)を算出した。
【0084】発病指数(発病程度) 0:発病なし 1:葉面積の10%未満が発病 2:葉面積の10%以上から25%未満が発病 3:葉面積の25%以上から50%未満が発病 4:葉面積の50%以上から75%未満が発病 5:葉面積の75%以上が発病
【0085】
【数1】発病度(%)=(Σ(発病指数×葉数))÷
(4×全調査葉数)×100 防除価(%)={1−(散布区の発病度÷無散布区の発
病度)}×100 薬害の発生程度については、下記指数により示した。
【0086】薬害指数 0:なし、 1:少、 2:中、 3:多、 4:甚 その結果は表2に示すとおりである。
【0087】
【表2】 注1) TPNは化学名テトラクロルイソフタロニトリ
ルを示す。
【0088】注2) 表中の( )内の数値は、無散布
区の発病度(%)を示す。
【0089】
【試験例2】 キュウリ灰色かび病防除効果試験 キュウリ苗(品種:相模半白)を常法によりビニールハ
ウス内の畑地に株間30cm、畦巾60cmの1条植えで定
植した。試験区は1区6株の3連制とした。薬剤散布
は、キュウリ灰色かび病の初発時から7日おきに4回に
わたって実施例1に準じて調製した水和剤の所定濃度希
釈液を1回につき10アール当り250リットルの割合
で小型肩掛噴霧器で散布した。
【0090】発病調査は、各散布7日後ごとに計4回行
い、健全成果および病果を摘果し各調査での摘果数を合
計して総摘果数とし、病果数を合計して総病果数とし
た。総摘果数に対する総病果数から発病率(%)を求
め、次式により防除価(%)を算出した。
【0091】
【数2】防除価(%)={1−(散布区の発病率÷無散
布区の発病率)}×100 薬害の調査は試験例1に準じて行った。
【0092】なお、本試験最終調査ののち、供試圃場で
発生したキュウリ灰色かび病菌のベノミルに対する感受
性菌株と耐性菌株の比を調査した結果、感受性菌株対耐
性菌株の比率は6対4の比率で分離された。その結果
は、表3のとおりである。
【0093】
【表3】 注1) ポリオキシンALはポリオキシン複合体を示
す。
【0094】注2) 表中の( )内数値は、発病率を
示す。
【0095】
【試験例3】 ビート褐斑病防除効果 6葉期のビート(品種:モノヒル)を用い、1区の面積
を5m2とし、3連制で試験を行なった。
【0096】病菌接種は、ベンズイミダゾール系薬剤連
続散布している圃場の発病葉を細断し、6月25日に試
験圃場全面に接種した。実施例1に準じて製造した薬剤
の散布は、7月10日から14日間隔で計3回散布し
た。最終散布20日後に各区10株について、ビート褐
斑病の発病程度を、次の発病指数別に調査し、次式によ
り発病度を求めた。そしてこれに基づき、無散布区との
対比から防除価(%)を求めた。
【0097】発病指数(発病程度) 0:病斑なし 1:葉面積の10%未満が発病 2:葉面積の10%以上から40%未満が発病 3:葉面積の40%以上から70%未満が発病 4:葉面積の70%以上が発病
【0098】
【数3】発病度(%)=(Σ(発病指数×株数))÷
(4×全調査葉数)×100 防除価(%)={1−(処理区の発病度÷無散布区の発
病度)}×100 薬害の調査は試験1に準じて行なった。その結果は表4
に示す。
【0099】
【表4】
【0100】
【試験例4】 稲馬鹿苗病菌感染籾に対する種子消毒効
果試験(種子浸漬方法による消毒)供試種籾 蒸気滅菌した稲ワラ培地で培養したベノミル耐性稲馬鹿
苗病菌および感受性稲馬鹿病菌(ジベレラ・フジクロ
イ:Gibberella fujikuroi) を胞子懸濁液とし、開花期
の稲(品種:日本晴)に各々2回にわたって噴霧接種
し、稲馬鹿苗病感染籾(耐性菌感染籾と感受性菌感染籾
の2種類)を得た。
【0101】種子消毒法 上記方法で得た稲馬鹿苗病菌感染籾を、実施例3の水和
剤に準じて調製した各薬液の所定濃度希釈液中に種籾対
薬液比(V/V)の1対1の割合で20℃で24時間浸
漬処理した。翌日、薬液を捨て去り、新たに水道水を種
籾対比(V/V)1対2の割合で加えて20℃で3日間
浸種した。その後、30℃で24時間催芽処理し、クミ
アイ粒状培土(1区180cm2)に1区当り5gずつ播種
した。32℃で2日間出芽処理後、ガラス温室に移して
栽培管理した。
【0102】発病調査は、播種30日後に、徒長、枯死
などの稲馬鹿苗病症状を示した発病苗数と健全苗数を調
査(1区当りその合計苗数は平均350本)し、発病苗
率(%)を求めた。これより次式で示したように、無処
理区の発病苗率(%)との対比で種子消毒率(%)を算
出した。また薬害については、出芽率、生育程度などに
ついて観察し、下記の薬害指数で表示した。
【0103】
【数4】発病苗率(%)=(発病苗数÷総調査葉数)×
100 種子消毒率(%)={1−(処理区発病苗率÷無処理区
発病苗率)}×100 薬害指数 O=薬害なし、 1=少、 2=中、 3=多、 4=
50 本試験は、1処理3区制で行い、平均種子消毒率(%)
を、表5に示す。
【0104】
【表5】 注1) TMTDはビス(ジメチルチオカルバモイル)
ジスルフィドを示す。 注2) 表中の( )内の数値は、無処理区の発病度
(%)を示す。
【0105】
【試験例5】 稲紋枯病防除効果試験 水稲(金南風)を機械移植した圃場に1区30m2、3反
復の試験区を設定し、栽培管理を慣行どおりに行なっ
た。イネ紋枯病フスマ・モミガラ培地培養菌を水田に均
一に散布した。紋枯病が稲体上に上昇した適期に実施例
9に準じて製剤した粒剤を水面に均一に施用した。薬剤
処理50日後、1区50株について病斑高を調査し、下
記の式から防除価を算出した。その結果は表6に示し
た。
【0106】
【数5】防除価(%)=(X−Y)÷X×100 X:無処理区の平均病斑高(cm) Y:薬剤処理区の平均病斑高(cm)
【0107】
【表6】
【0108】薬害はいずれの区においても認められなか
った。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 津田 幹雄 滋賀県野洲郡野洲町野洲1041 三共株式 会社内 (72)発明者 竹柴 英雄 滋賀県野洲郡野洲町野洲1041 三共株式 会社内 (56)参考文献 特開 平5−222060(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A01N 55/00 A01N 43/78 A01N 47/18 A01N 47/34 A01N 47/38 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(I) 【化1】 [式中、Aは、1,2,4−トリアゾール−1−イル基
    又はイミダゾール−1−イル基を示し、nは、1、2又
    は3を示し(nが2又は3の時、それぞれのXは異なっ
    ていてもよい)、Xは、水素原子、ハロゲン原子、フェ
    ニル基、同一若しくは異なった1乃至3個のハロゲンで
    置換されていてもよい低級アルキル基又は同一若しくは
    異なった1乃至3個のハロゲンで置換されていてもよい
    低級アルコキシ基を示す。]で表わされる含ケイ素アゾ
    ール化合物と、メチル 1−(n−ブチルカルバモイ
    ル)−2−ベンズイミダゾールカーバメート、メチル
    2−ベンズイミダゾールカーバメート、2−(4−チア
    ゾリル)ベンズイミダゾール及び2−ビス(3−メトキ
    シカルボニル−2−チオウレイド)ベンゼンから選ばれ
    る1種以上のベンズイミダゾール系化合物とを有効成分
    として含有する農園芸用殺菌剤。
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