JPH10273487A - クロモン誘導体並びに該誘導体を有効成分として含有する殺菌及び除草剤 - Google Patents

クロモン誘導体並びに該誘導体を有効成分として含有する殺菌及び除草剤

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JPH10273487A
JPH10273487A JP9298313A JP29831397A JPH10273487A JP H10273487 A JPH10273487 A JP H10273487A JP 9298313 A JP9298313 A JP 9298313A JP 29831397 A JP29831397 A JP 29831397A JP H10273487 A JPH10273487 A JP H10273487A
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Nobuyoshi Takahashi
宣好 高橋
Satoshi Gotoda
悟司 後藤田
Hirobumi Nakagawa
博文 中川
Mitsuyuki Murakami
充幸 村上
Tomozo Komura
朋三 小村
Tatsuya Akasaka
達也 赤坂
大輔 ▲柳▼▲瀬▼
Daisuke Yanase
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Otsuka Chemical Co Ltd
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    • C07D405/02Heterocyclic compounds containing both one or more hetero rings having oxygen atoms as the only ring hetero atoms, and one or more rings having nitrogen as the only ring hetero atom containing two hetero rings
    • C07D405/04Heterocyclic compounds containing both one or more hetero rings having oxygen atoms as the only ring hetero atoms, and one or more rings having nitrogen as the only ring hetero atom containing two hetero rings directly linked by a ring-member-to-ring-member bond
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    • A01AGRICULTURE; FORESTRY; ANIMAL HUSBANDRY; HUNTING; TRAPPING; FISHING
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    • A01N43/647Triazoles; Hydrogenated triazoles
    • A01N43/6531,2,4-Triazoles; Hydrogenated 1,2,4-triazoles

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、高い殺菌効果と除草効果を兼備す
るクロモン誘導体を提供することを課題とする。 【解決手段】 本発明のクロモン誘導体は、一般式 【化1】 [式中、X、Y及びZは、それぞれ同一又は異なって酸
素原子又は硫黄原子を示す。R1は水素原子、C1-6アル
キル基等を、R2は水素原子又はC1-6アルキル基を、R
3は水素原子、ハロゲン原子等を、mは1〜3の整数
を、R4は水素原子等を、R5は水素原子等を示す。]で
表される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は新規なクロモン誘導
体並びに該誘導体を有効成分として含有する殺菌及び除
草剤に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、各種の除草剤が提案され、これら
のいくつかは農業生産効率の向上に貢献している。ま
た、農園芸用殺菌剤についても各種の有用な化合物が見
い出されている。しかしながら、高い殺菌効果と除草効
果とを兼ね備え、更に安全性、選択性においても優れた
殺菌除草剤については、現在までに十分満足できるもの
は見い出されていない。
【0003】一方、クロモン誘導体については殺菌活性
を有する化合物としては、例えば特開平8−19307
8号公報に、クロモン環の3位にベンゾイル基が置換し
たクロモン誘導体が開示されている。しかしながら、該
公報には、斯かるクロモン誘導体の除草活性につき一切
記載されていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、殺菌活性及
び除草活性を有する新規化合物を提供することを課題と
する。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、クロモン誘
導体につき興味を抱き、各種のクロモン誘導体を合成し
その生物活性を研究したところ、下記一般式(1)で表
されるクロモン誘導体が農園芸上問題となる各種の病原
菌に対して優れた殺菌活性を有しており、且つ各種の有
害雑草に対して優れた除草活性をも併有していることを
見い出した。本発明は、斯かる知見に基づいて完成され
たものである。
【0006】即ち、本発明は、一般式
【0007】
【化2】
【0008】[式中、X、Y及びZは、それぞれ同一又
は異なって酸素原子又は硫黄原子を示す。R1は水素原
子、C1-6アルキル基、C3-8シクロアルキル基、C1-6
ハロアルキル基、C1-6アルコキシ置換C1-6アルキル
基、カルボキシル基、C1-6アルコキシカルボニル基、
シアノ基、C1-6アルコキシカルボニルアミノ基、C1-6
アルキルチオ基、C3-8シクロアルキルチオ基又は置換
基を有することのあるフェニル基を示す。R2は水素原
子、C1-6アルキル基又はC3-8シクロアルキル基を示
す。R3は水素原子、ハロゲン原子、C1-6アルキル基、
3-8シクロアルキル基又はC1-6アルコキシ基を示す。
mは1〜3の整数を示す。mが2又は3を示す場合、m
個のR3は同一であってもよいし、異なっていてもよ
い。R4は水素原子、C1-6アルキル基、C3-8シクロア
ルキル基、C1-6ハロアルキル基、C1-6アルコキシ基又
はハロゲン原子を示す。R5は水素原子、C1-6アルキル
基、C3-8シクロアルキル基、置換基を有することのあ
るベンジル基又はC2-6アルケニル基を示す。]で表さ
れるクロモン誘導体、並びに該誘導体を有効成分として
含有する殺菌剤及び除草剤に係る。
【0009】本発明の上記一般式(1)で表されるクロ
モン誘導体は、農園芸上問題となる各種の病原菌に対し
て優れた殺菌活性を有しており、且つ各種の有害雑草に
対して優れた除草活性をも併有するものである。しか
も、本発明の上記クロモン誘導体は、安全性や選択性に
おいても優れた殺菌除草剤となり得るものである。
【0010】
【発明の実施の形態】本明細書において示される各基
は、具体的には以下の通りである。
【0011】C1-6アルキル基としては、メチル基、エ
チル基、n−プロピル基、イソプロピル、n−ブチル
基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペン
チル基、n−ヘキシル基等の直鎖状又は分枝鎖状のアル
キル基を例示できる。
【0012】C3-8シクロアルキル基としては、シクロ
プロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シク
ロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基等
を例示できる。
【0013】C1-6ハロアルキル基としては、トリフル
オロメチル基、クロロメチル基、フルオロメチル基、ジ
フルオロメチル基、クロロジフルオロメチル基、2−ク
ロロエチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、2
−クロロ−2,2−ジフルオロエチル基、3−ブロモプ
ロピル基、3−クロロプロピル基、2,3−ジクロロプ
ロピル基、4−フルオロブチル基、5−クロロペンチル
基、3−クロロ−2−メチルプロピル基、5−クロロヘ
キシル基等の1個以上のハロゲン原子を有するアルキル
基を例示できる。
【0014】C1-6アルコキシ置換C1-6アルキル基とし
ては、メトキシメチル基、エトキシメチル基、プロポキ
シメチル基、1−エトキシエチル基、2−エトキシエチ
ル基、2−メトキシプロピル基、3−メトキシプロピル
基、4−メトキシブチル基、2−メチル−2−メトキシ
プロピル基、2−メチル−3−メトキシプロピル基、1
−メチル−1−メトキシエチル基、3−メトキシブチル
基、2−メトキシブチル基等を例示できる。
【0015】C1-6アルコキシカルボニル基としては、
メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポ
キシカルボニル基、イソプロポキシカルボニル基、ブト
キシカルボニル基、イソブトキシカルボニル基、ter
t−ブトキシカルボニル基等を例示できる。
【0016】C1-6アルコキシカルボニルアミノ基とし
ては、メトキシカルボニルアミノ基、エトキシカルボニ
ルアミノ基、プロポキシカルボニルアミノ基、イソプロ
ポキシカルボニルアミノ基、ブトキシカルボニルアミノ
基、イソブトキシカルボニルアミノ基、tert−ブト
キシカルボニルアミノ基等を例示できる。
【0017】C1-6アルキルチオ基としては、メチルチ
オ基、エチルチオ基、イソプロピルチオ基、tert−
ブチルチオ基、シクロヘキシルチオ基等の直鎖状又は分
枝鎖状のアルキルチオ基を例示できる。
【0018】C3-8シクロアルキルチオ基としては、シ
クロプロピルチオ基、シクロブチルチオ基、シクロペン
チルチオ基、シクロヘキシルチオ基、シクロヘプチルチ
オ基、シクロオクチルチオ基等を例示できる。
【0019】C1-6アルコキシ基としては、メトキシ
基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブ
トキシ基、イソブトキシ基、tert−ブトキシ基、ペ
ンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基等の直鎖状又は分枝
鎖状のアルコキシ基を例示できる。
【0020】ハロゲン原子としては、弗素原子、塩素原
子、臭素原子及び沃素原子を例示できる。
【0021】C2-6アルケニル基としては、ビニル基、
アリル基、2−メチルアリル基、2−ブテニル基、2−
メチル−1−プロペニル基等を例示できる。
【0022】フェニル基及びベンジル基は、置換基を1
〜5個、好ましくは1〜3個、より好ましくは1又は2
個有していてもよい。置換基としては、ハロゲン原子、
1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、C1-6アルコキシ
基、C2-6アルケニル基、C2-6アルキニル基、ニトロ
基、シアノ基等を例示できる。
【0023】本発明化合物の中でも、トリアゾール環が
クロモン環の6位に置換している化合物が特に好まし
い。
【0024】本発明の化合物は、低薬量で、イネいもち
病菌(Pyricularia oryzae)、イネ
ばか苗病菌(Fusarium moniliform
e)、リンゴのうどんこ病菌(Podosphaera
leucotricha)、リンゴ黒星病菌(Ven
turia inaequalis)、リンゴ黒点病菌
(Mycosphaerella pomi)、リンゴ
褐斑病菌(Marssonina mali)、リンゴ
モニリア病菌(Sclerotinia mali)、
カキうどんこ病(Phyllactinia kaki
cola)、カキ炭そ病菌(Gloeosporium
kaki)、モモ灰星病菌(Sclerotinia
cinerea)、モモ黒星病菌(Cladospo
riumcarpophilum)、モモフォモプシス
腐敗病菌(Phomopsissp.)、ブドウ灰色か
び病菌(Botrytis cinerea)、ブドウ
褐斑病菌(Cercospora viticol
a)、ブドウうどんこ病菌(Uncinula nec
ator)、ブドウ黒とう病菌(Elsinoeamp
elina)、ブドウ晩腐病菌(Glomerella
cingulata)、テンサイ褐斑病菌(Cerc
ospora beticola)、ラッカセイ褐斑病
菌(Cercospora arachidicol
a)、ラッカセイ黒渋病(Cercospola pe
rsonata)、オオムギうどんこ病(Erysip
he graminis f.sp.hordei)、
オオムギ眼紋病菌(Cercosporella he
rpotrichoides)、オオムギ紅色雪腐病菌
(Fusarium nivale)、ダイズ斑点病菌
(Cercospora sojina)、コムギうど
んこ病菌(Erysiphe graminis f.
sp.tritici)、キュウリつる割病菌(Fus
arium oxysporum f.sp.cucu
merinum)、キュウリ炭そ病菌(Colleto
richum lagenarium)、キュウリうど
んこ病菌(Sphaerotheca fuligin
ea)、キュウリつる枯病菌(Mycosphaere
lla melonis)、キュウリ菌核病菌(Sol
erotinia sclerotiorum)、キュ
ウリ灰色かび病菌(Botrytis cinere
a)、キュウリ黒星病(Cladosporium c
ucumerinum)、トマト疫病菌(Phytop
hthora infestans)、トマト葉かび病
菌(Cladosporium fulvum)、トマ
ト灰色かび病菌(Botrytis cinere
a)、ナス黒枯病菌(Corynespora mel
ongenae)、ナス半身萎ちょう病(Vertic
illium alboatrum)、イチゴうどんこ
病菌(Sphaerotheca humuli)、イ
チゴ萎黄病菌(Fusarium oxysporu
m)、タマネギ灰色腐敗病菌(Botrytis al
lii)、レタス菌核病菌(Sclerotinia
sclerotiorum)、セロリ斑点病菌(Cer
cospora apii)、インゲン角斑病菌(Ph
aeoisariopsis griseola)、イ
ンゲン菌核病菌(Sclerotinia scler
otiorum)、ホップ灰色かび病菌(Botryt
is cinerea)、タバコうどんこ病菌(Ery
siphe cichoracearum)、バラ黒星
病菌(Diplocarpon rosae)、カンキ
ツそうか病菌(Elsinoe fawcetti)、
カンキツ青かび病菌(Penicillium ita
licum)、カンキツ緑かび病菌(Penicill
ium digitatum)等の各種の菌の防除に使
用することができる。
【0025】更に本発明の化合物は、低薬量で各種の有
害雑草に対する殺草効果を有している。本発明の化合物
によって有効に防除し得る雑草類としては、例えば、タ
カサブロウ、アオビユ、アサガオ、クサネム、スズメノ
テッポウ、タデ、ヨモギ、オオアレチノギク、ギシギ
シ、アゼナ、キカシグサ、ノビエ、メヒシバ、オヒシ
バ、カヤツリグサ等を挙げることができる。
【0026】本発明の一般式(1)で表されるクロモン
誘導体は、種々の方法により製造され得るが、その代表
的な製造法を示せば以下の通りである。
【0027】
【化3】
【0028】[式中、R1、R2、R3、R5、m、X、Y
及びZは前記に同じ。R4aは水素原子、C1-6アルキル
基、C3-8シクロアルキル基又はC1-6ハロアルキル基を
示す。R6はC1-4アルキル基を示す。] 上記反応式−1によれば、本発明化合物(1a)は、一
般式(2)で表される(チオ)セミカルバジドクロモン
類と酸無水物又はオルト酸エステルを無溶剤又は適当な
溶剤中で反応させることにより製造される。
【0029】この反応で使用される溶剤としては、例え
ばベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素
類、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン等のハロ
ゲン化炭化水素類、メタノール、エタノール等のアルコ
ール類、ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル
類、ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン等の
アミド類、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類
や、これらの混合溶剤等を挙げることができる。
【0030】一般式(2)の(チオ)セミカルバジドク
ロモン類と酸無水物又はオルト酸エステルとの使用割合
としては特に限定されるものではないが、酸無水物の場
合には、通常前者に対して酸無水物を0.5〜5倍モル
程度、好ましくは1〜3倍モル程度とするのがよく、ま
たオルト酸エステルの場合には、通常前者に対して0.
5〜20倍モル、好ましくは1〜12倍モル程度とする
のがよい。オルト酸エステルは、溶媒としても兼用され
る。
【0031】上記反応は室温から使用される溶剤の沸点
温度までの温度範囲で進行する。例えば、酸無水物を使
用する場合においては、Zが酸素原子を示すオキソ体の
場合には通常還流下20〜50時間程度で又はp−トル
エンスルホン酸等の酸触媒を加えて還流下1〜20時間
程度で、またZが硫黄原子を示すチオノ体の場合には通
常室温下1〜5時間程度で、該反応は完結する。また、
オルト酸エステルを使用する場合においては、オキソ体
及びチオノ体のいずれの場合にも、通常80〜110℃
で0.5〜10時間程度で完結する。
【0032】上記反応式−1において用いられる一般式
(2)で表される(チオ)セミカルバジドクロモン類は
相当するアミノクロモン類から公知の方法に準じて製造
できる。その詳細は例えば米国特許4,514,419
号に記載されている。
【0033】原料となるアミノクロモン類は、公知の方
法、例えばポリリン酸の存在下、フェノール類とβ−ケ
トエステル類とを作用させるオーガニック・リアクショ
ン(Org. Reaction)7,1(1953)
記載の方法、ヒドロキシアセトフェノン類から1,3−
ジケトン類を経由するオーガニック・シンセシス・コレ
クティブ・ボリューム(Org.Synth.Col
l.Vol.)IV,478(1963)、ジャーナル
・オブ・ケミカル・エジュケーション(J.Chem.
Educ)57,220(1980)記載の方法やエナ
ミン類を経由するケミッシェ・ベリッヒテ(Chem.
Ber.)104,348(1971)に記載の方法等
で得られたクロモン類をニトロ化、還元によって得るこ
とができる。また酸無水物又はオルト酸エステルは工業
的に容易に入手できる。
【0034】
【化4】
【0035】[式中、R1、R2、R3、R5、m、X及び
Zは前記に同じ。R4bはC1-6アルコキシ基又はハロゲ
ン原子を示す。R7はC1-4アルキル基を示す。] 上記反応式−2によれば、一般式(1b)のクロモン誘
導体は、一般式(3)で表されるフェノール化合物と一
般式(4)で表されるβ−ケトエステルとを反応させる
ことにより製造される。
【0036】この反応は、適当な溶媒中又は無溶媒下、
縮合剤の存在下で行われる。一般式(3)のフェノール
化合物と一般式(4)のβ−ケトエステルとの使用割合
としては、特に限定されるものではなく、広い範囲内か
ら適宜選択することができるが、通常前者1モルに対し
て後者を0.5〜10モル、好ましくは0.8〜2モル
とするのがよい。
【0037】溶媒としては、例えばベンゼン、トルエ
ン、キシレン等の芳香族炭化水素類、ジクロロメタン、
1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類、こ
れらの混合溶剤等を挙げることができる。
【0038】縮合剤としては、例えばポリリン酸等を挙
げることができる。斯かる縮合剤は、通常一般式(3)
のフェノール化合物に対して過剰量使用される。
【0039】該反応は、通常加温下、好ましくは70〜
150℃にて進行させるのがよく、一般に1〜20時間
程度で完結する。
【0040】上記反応式−2において出発原料として用
いられる一般式(3)のフェノール化合物は、公知の方
法、例えばジャーナル・オブ・オーガニック・ケミスト
リー(J.Org.Chem.)54,p1048−1
051(1989)やWO95/14009に記載の方
法に従い容易に製造される化合物である。
【0041】また、上記反応式−2において他の一方の
出発原料として用いられる一般式(4)のβ−ケトエス
テルは公知の化合物である。一般式(4)のβ−ケトエ
ステルには、アセト酢酸エチル、2−メチルアセト酢酸
エチル、プロピオニル酢酸エチル等が包含される。
【0042】
【化5】
【0043】[式中、R1、R2、R3、R4、R5、m及
びXは前記に同じ。] 上記反応式−3によれば、一般式(1d)の4−チオク
ロモン誘導体は、一般式(1c)で表される本発明化合
物をチオノ化することによって製造される。
【0044】この反応は、通常、適当な溶媒中で行うこ
とができる。この反応で使用される溶媒としては、例え
ばベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素類や二硫化炭
素等を挙げられる。
【0045】チオノ化剤としては五硫化二リン、ローソ
ン試薬(2,4−ビス(4−メトキシフェニル)−1,
3−ジチア−2,4−ジホスフェタン−2,4−ジサル
ファイド)等を用いることができる。一般式(1c)の
クロモン誘導体とチオノ化剤との使用割合は、特に限定
されるものではないが、通常前者に対して後者を0.5
〜5倍モル程度、好ましくは0.5〜2倍モル程度とす
るのがよい。
【0046】該反応は、通常、室温から使用する溶媒の
沸点温度にて進行し、好ましくは使用する沸点温度近く
にて進行させるのがよく、一般に1〜24時間程度で完
結する。
【0047】
【化6】
【0048】[式中、R1、R2、R3、R4、R5、m及
びXは前記に同じ。] 上記反応式−4によれば、一般式(1f)で表される本
発明化合物は、一般式(1e)で表される本発明化合物
からも製造される。例えばジャーナル・オブ・オーガニ
ック・ケミストリー(J.Org.Chem.)27
976(1962)に記載されている8N硝酸又は20
%(w/w)モノクロロ酢酸を用いる方法を適用するこ
とにより製造される。また、ピリジニウムジクロメート
(PDC)、ピリジニウムクロロクロメート(PC
C)、二酸化マンガン、酸化クロム(VI)等の酸化剤
を用いる方法によっても製造される。
【0049】前者の方法において、8N硝酸又は20%
(w/w)モノクロロ酢酸の使用量は、一般式(1e)
の本発明化合物に対して通常0.5〜20倍モル量程度
とするのがよい。この反応は、室温から反応液の沸点温
度までの温度範囲内で行われ、一般に1〜10時間で終
了する。
【0050】後者の方法において、用いられる溶媒とし
ては、この種の酸化反応に用いられている通常の溶媒を
広く使用することができ、具体的にはベンゼン、トルエ
ン等の芳香族炭化水素類、ジクロロメタン、ジクロロエ
タン等のハロゲン化炭化水素類、酢酸等やこれらの混合
溶媒を例示できる。一般式(1e)の本発明化合物と酸
化剤との使用割合としては、特に限定されるものではな
いが、通常前者に対して後者を0.5〜10倍モル程
度、好ましくは1〜5倍モル程度使用するのがよい。上
記反応は、通常室温から使用される溶媒の沸点温度まで
の温度範囲内で行われるが、好ましくは還流下に行うの
がよく、一般に1〜10時間程度で反応は完結する。
【0051】上記の各種の方法で得られる本発明の化合
物は、通常の単離精製手段、例えば濾過、溶媒抽出、蒸
留、再結晶、カラムクロマトグラフィー等を挙げること
ができる。
【0052】水田、芝生及び畑地において、本発明化合
物を処理することにより、イネ、芝生(コウライシバ、
ヒメコウライシバ、ベントグラス、ブルーグラス、ライ
グラス、テフトン)及び大豆、小麦、大根、ソバ等の作
物に比較的安全で、作物生育の障害となる各種雑草を選
択的に防除できる為、本発明化合物は作物の生産向上や
農作業の労力低減に極めて有効である。
【0053】本発明化合物を殺菌剤や除草剤の有効成分
として使用する場合、他の成分を加えず、そのまま使用
してもよいが、通常は、固体担体、液体担体、ガス状担
体、餌等と混合し、必要に応じて界面活性剤、その他の
製剤用補助剤を添加して、乳剤、水和剤、ドライフロア
ブル剤、フロアブル剤、水溶剤、粒剤、微粒剤、顆粒
剤、粉剤、塗布剤、スプレー用製剤、エアゾール製剤、
マイクロカプセル製剤、薫蒸用製剤、薫煙用製剤等の形
態で用いるのがよい。
【0054】これら製剤を調整するに当たって用いられ
る固体担体としては、例えば粘土類(珪藻土、カオリン
クレー、合成含水酸化珪素、ベントナイト、フバサミク
レー、酸性白土等)、セラミック、ホワイトカーボン、
タルク等の増量剤、その他の無機鉱物(セライト、石
英、硫黄、活性炭、炭酸カルシウム、水和シリカ等)、
化学肥料(硫安、燐安、硝安、尿素、塩安等)等の微粉
末あるいは粒状物等が挙げられる。
【0055】液体担体としては、例えば水、アルコール
類(メタノール、エタノール等)、ケトン類(アセト
ン、メチルエチルケトン等)、芳香族炭化水素類(ベン
ゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、メチルナ
フタレン等)、脂肪族炭化水素類(ヘキサン、シクロヘ
キサン、灯油、経由等)、エステル類(酢酸エチル、酢
酸ブチル等)、ニトリル類(アセトニトリル、イソブチ
ロニトリル等)、酸アミド類(N,N−ジメチルホルム
アミド、N,N−ジメチルアセトアミド等)、ハロゲン
化炭化水素類(ジクロロメタン、トリクロロエタン、四
塩化炭素等)、ジメチルスルホキシド、大豆油、綿実油
等の植物油等が挙げられる。
【0056】ガス状担体、即ち、噴射剤としては、フロ
ンガス、ブタンガス、LPG(液化石油ガス)、ジメチ
ルエーテル、炭酸ガス等が挙げられる。
【0057】界面活性剤としては、非イオン界面活性
剤、陰イオン界面活性剤等が挙げられる。非イオン界面
活性剤としてはポリオキシエチレンアルキルエーテル、
ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチ
レンソルビタンアルキルエステル等を、また陰イオン界
面活性剤としてはアルキルベンゼンスルホネート、アル
キルスルホサクシネート、アルキルサルフェート、ポリ
オキシエチレンアルキルサルフェート、アリルスルフォ
ネート、リグニン亜硫酸塩等を使用することができる。
【0058】また、固着剤や分散剤等の製剤用補助剤と
しては、例えば、カゼイン、ゼラチン、多糖類、リグニ
ン誘導体、ベントナイト、糖類、合成水溶性高分子(ポ
リビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアク
リル酸類等)、BHT(2、6−ジ−tert−ブチル
−4−メチルフェノール)、BHA(2−tert−ブ
チル−4−メトキシフェノールと3−tert−ブチル
−4−メトキシフェノールとの混合物)、植物油、鉱物
油、界面活性剤、脂肪酸又はそのエステル等が挙げられ
る。
【0059】本発明の製剤には有機乃至無機染料を用い
て着色することも可能である。
【0060】このように得られる製剤は、そのままであ
るいは水等で希釈して用いる。また、必要に応じて他の
殺菌剤、除草剤、殺虫剤、殺線虫剤、殺ダニ剤、植物生
長調節剤、共力剤、土壌改良剤、動物飼料等と混合して
用いることができる。
【0061】本発明において上記各種製剤を製造するに
あたって本発明の化合物を約0.1〜95重量%、好ま
しくは約0.5〜90重量%を含有するように製剤する
ことができる。
【0062】調製された製剤はそのままあるいは担体も
しくは水で希釈して用いられるが、目的に応じて約0.
0001〜100重量%の範囲で自由に希釈することが
でき、好ましくは0.001〜10重量%の活性成分を
含有するように希釈して使用するのがよい。
【0063】本発明化合物を殺菌剤として使用する場合
は、特に限定されるものではないが、その有効成分量を
通常1000m2当たり10〜100gとし、乳剤、水
和剤、フロアブル剤等を水で希釈して用いる場合はその
有効成分濃度を通常10ppm〜5000ppmとし、
粒剤、粉剤等は何ら希釈することなく使用するのがよ
い。
【0064】本発明化合物を除草剤として使用する場合
は、特に限定されるものではないが、例えば土壌処理
法、湛水処理法又は茎葉処理法による場合、有効成分量
で1000m2当たり1〜1000g、望ましくは10
00m2当たり5〜400gとなるよう散布して雑草を
防除するとよい。
【0065】
【実施例】以下に本発明の製剤例、製造例及び試験例を
掲げて本発明をより一層明らかにする。尚、以下単に
「部」とあるのは「重量部」を意味する。
【0066】製剤例1(乳剤) 本発明化合物の各々10部を、ソルベッソ150 45
部及びN−メチルピロリドン35部に溶解し、これにソ
ルポール3005X(乳化剤、東邦化学製)10部を加
え、撹拌混合して10%乳剤を得た。
【0067】製剤例2(水和剤) 本発明化合物の各々20部を、ラウリル硫酸ナトリウム
2部、リグニンスルホン酸ナトリウム4部、合成含水酸
化珪素微粉末20部及びクレー54部を混合した中に加
え、ジュースミキサーで攪拌混合して20%水和剤を得
た。
【0068】製剤例3(粒剤) 本発明化合物の各々5部に、ドデシルベンゼンスルホン
酸ナトリウム2部、ベントナイト10部及びクレー83
部を加え充分攪拌混合する。次いで、これらの混合物に
適当量の水を加え、更に撹拌し、造粒機で製粒し、通風
乾燥して5%粒剤を得た。
【0069】製剤例4(粉剤) 本発明化合物の各々1部を適当量のアセトンに溶解し、
これに合成含水酸化珪素微粉末5部、酸性リン酸イソプ
ロピル(PAP)0.3部及びクレー93.7部を加
え、ジュースミキサーで撹拌混合し、アセトンを蒸発除
去して1%粉剤を得た。
【0070】製剤例5(フロアブル剤) 本発明化合物の各々20部とポリオキシエチレントリス
チリルフェニルエーテルリン酸エステルトリエタノール
アミン3部、ローダジル426R(シリコーン系消泡
剤)0.2部を含む水20部とを混合し、ダイノミルを
用いて湿式粉砕後、プロピレングリコール8部及びキサ
ンタンガム0.32部を含む水60部と混合し20%水
中懸濁液を得た。
【0071】尚、水和剤の場合には、各成分を均一に混
合粉砕し、乳剤の場合には、均一に混合溶解してそれら
を得ることができる。また粒剤の場合には、各成分を均
一に混合し、水を加えて十分混練した後造粒し、次いで
細かく切断して粒状のものとし、乾燥して製造される。
【0072】参考例1 2−sec−ブチル−4−(2,5,8−トリメチルク
ロモン−6−イル)チオセミカルバジドの製造 sec−ブチルヒドラジン塩酸塩0.76g(6.11
ミリモル)のジクロロメタン20ml溶液に、室温でト
リエチルアミン0.83g(8.15ミリモル)を加え
て10分間攪拌した後、6−イソチオシアナート−2,
5,8−トリメチルクロモン1.0g(4.08ミリモ
ル)のジクロロメタン20ml溶液を滴下した。15時
間攪拌した後、反応液に水を加え、有機層を分離し、更
に水、飽和食塩水で洗浄した。無水硫酸マグネシウムで
乾燥した後、溶媒を減圧留去し、残渣をヘキサンで洗浄
して、淡黄色固体1.30g(収率96%)を得た。
【0073】得られた化合物のNMRスペクトルは、次
の通りである。
【0074】NMR(CDCl3)ppm;0.97
(3H,t),1.22(3H,d),1.50−1.
75(2H,m),2.34(3H,s),2.40
(3H,s),2.70(3H,s),3.66(2
H,s),5.75−5.90(1H,m),6.06
(1H,s),7.57(1H,s),9.38(1
H,bs)。
【0075】参考例2 2−sec−ブチル−4−(2,5,8−トリメチル−
1−チオクロモン−6−イル)チオセミカルバジドの製
造 sec−ブチルヒドラジン塩酸塩0.76g(6.11
ミリモル)のジクロロメタン20ml溶液に、室温でト
リエチルアミン0.83g(8.15ミリモル)を加え
て10分間攪拌した後、6−イソチオシアナート−2,
5,8−トリメチル−1−チオクロモン1.1g(4.
21ミリモル)のジクロロメタン20ml溶液を滴下し
た。15時間攪拌した後、反応液に水を加え、有機層を
分離し、更に水、飽和食塩水で洗浄した。無水硫酸マグ
ネシウムで乾燥した後、溶媒を減圧留去し、残渣をヘキ
サンで洗浄して、黄色固体1.30g(収率88%)を
得た。
【0076】得られた化合物のNMRスペクトルは、次
の通りである。
【0077】NMR(CDCl3)ppm;0.98
(3H,t),1.23(3H,d),1.50−1.
75(2H,m),2.42(3H,s),2.46
(3H,s),2.69(3H,s),3.63(2
H,s),5.65−5.85(1H,m),6.74
(1H,s),7.63(1H,s),9.47(1
H,bs)。
【0078】製造例1 6−(1−n−ブチル−3−トリフルオロメチル−5−
チオキソ−1,2,4−トリアゾール−4−イル)−
2,5,8−トリメチルクロモン(化合物No.32)
の製造 2−n−ブチル−4−(2,5,8−トリメチルクロモ
ン−6−イル)チオセミカルバジド0.5g(1.5ミ
リモル)をトルエン20mlに懸濁させ、室温で無水ト
リフルオロ酢酸0.38g(1.8ミリモル)を滴下し
て加えた。1時間撹拌した後,反応液を氷水中に注い
だ。有機層を分離し、水層を酢酸エチルで抽出し、有機
層と抽出液とを合わせ、水、飽和食塩水で洗浄した。無
水硫酸マグネシウム上で乾燥後、溶媒を減圧下で留去
し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘ
キサン:酢酸エチル=3:1)で精製して、白色結晶
0.46g(収率75%)を得た。
【0079】製造例2 6−(1−n−ブチル−3−メチル−5−チオキソ−
1,2,4−トリアゾール−4−イル)−2,5,8−
トリメチルクロモン(化合物No.12)の製造 2−n−ブチル−4−(2,5,8−トリメチルクロモ
ン−6−イル)チオセミカルバジド0.9g(2.7ミ
リモル)とトリエチルオルソアセテート4.0gとの混
合物を3.5時間加熱還流した。反応混合物を氷水中に
注ぎ,有機層を分離した。水層を酢酸エチルで抽出し、
有機層と抽出液とを合わせ、水、飽和食塩水で洗浄し
た。無水硫酸マグネシウム上で乾燥後、溶媒を減圧下で
留去し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(ヘキサン:酢酸エチル=1:1)で精製して、黄白色
結晶0.68g(収率70%)を得た。
【0080】製造例3 6−(1−メチル−3−トリフルオロメチル−5−チオ
キソ−1,2,4−トリアゾール−4−イル)−2,
5,8−トリメチル−4−チオクロモン(No.化合物
71)の製造 6−(1−メチル−3−トリフルオロメチル−5−チオ
キソ−1,2,4−トリアゾール−4−イル)−2,
5,8−トリメチルクロモン(化合物No.24)0.
72g(2.0ミリモル)とローソン試薬0.61g
(1.5ミリモル)及びトルエン10mlの混合物を6
時間加熱還流した。反応終了後、反応液を室温まで冷却
し、溶媒を減圧下で留去し、残留物をシリカゲルカラム
クロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=4:1)
で精製して、紫色結晶0.62g(収率82%)を得
た。
【0081】製造例4 6−(1−メチル−3−トリフルオロメチル−5−オキ
ソ−1,2,4−トリアゾール−4−イル)−2,5,
8−トリメチル−1−チオクロモン(化合物No.7
0)の製造 6−(1−メチル−3−トリフルオロメチル−5−チオ
キソ−1,2,4−トリアゾール−4−イル)−2,
5,8−トリメチル−1−チオクロモン(化合物No.
61)1.0g(2.6ミリモル)、ピリジニウムクロ
ロクロメート2.8g(13ミリモル)、セライト2.
8gをトルエン50mlに懸濁させ、2時間加熱還流し
た。反応液をセライト濾過し、濾液を減圧下で留去し
た。得られた残留物をシリカゲルクロマトグラフィー
(ヘキサン:酢酸エチル=1:1)で精製して、白色結
晶0.39g(収率38%)を得た。
【0082】製造例5 6−(3−クロロ−1−メチル−5−オキソ−1,2,
4−トリアゾール−4−イル)−2,5,8−トリメチ
ルクロモン(化合物No.89)の製造 90℃に加熱したポリリン酸20g及び4−(3−クロ
ロ−1−メチル−5−オキソ−1,2,4−トリアゾー
ル−4−イル)−2,5−ジメチルフェノール0.63
gの混合物にアセト酢酸エチル0.39gを滴下し、同
温度で1.5時間攪拌した。反応混合物を氷水中に移
し、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和炭酸水素ナト
リウム水及び飽和食塩水で順次洗浄し、硫酸マグネシウ
ムで乾燥した。乾燥剤を濾過し、濾液を減圧下で濃縮し
て得られた結晶をヘキサンで洗浄して、白色結晶0.1
5g(収率19%)を得た。
【0083】上記製造例1〜5で製造された化合物及び
その物性並びに製造例1〜5に準じて製造された化合物
及びその物性を以下の表に示す。尚、以下の表におい
て、Meとあるのはメチル基を、Etとあるのはエチル
基を、Prとあるのはn−プロピル基を、i−Prとあ
るのはイソプロピル基を、Buとあるのはn−ブチル基
を、t−Buとあるのはtert−ブチル基を、sec
−Buとあるのはsec−ブチル基を、Penとあるの
はn−ペンチル基を、Hexとあるのはn−ヘキシル基
を、c.Hexとあるのはシクロヘキシル基を、Phと
あるのはフェニル基を、Bnとあるのはベンジル基を、
それぞれ意味する。また、例えば表1におけるR3の欄
において「5,8−Me2」とあるのはメチル基がクロ
モン環の5位と8位に置換していることを意味してい
る。表1〜表3の各化合物の構造式は下記一般式(1
A)であり、表4の化合物の化学構造式は下記一般式
(1B)である。
【0084】
【化7】
【0085】
【表1】
【0086】
【表2】
【0087】
【表3】
【0088】
【表4】
【0089】
【表5】
【0090】
【表6】
【0091】
【表7】
【0092】
【表8】
【0093】
【表9】
【0094】
【表10】
【0095】
【表11】
【0096】
【表12】
【0097】試験例1(土壌処理除草効果試験) ビニルポット(直径12cm)に水田土を充填し、土壌
表面にアオビユ、クサネム、ノビエの種子を播種した。
ポット表面がかるくしめる程度に散水した後、試験化合
物の有効成分量が0.4g/m2になるよう調整した薬
液を均一に散布した。底部潅水にて検定植物を育成さ
せ、処理後21日目に除草効果を肉眼観察により調査
し、除草効果に変化がない場合を0、1〜24%阻害し
た場合を1、25〜49%阻害した場合を2、50〜7
4%阻害した場合を3、75〜90%阻害した場合を
4、91〜100%阻害した場合を5として評価した。
結果を表13に示す。尚、試験化合物No.は、上記表
1〜表4における化合物No.と対応する。以下の試験
例においても同様である。
【0098】
【表13】
【0099】試験例2(湛水処理除草効果試験) スチロールポット(直径12cm)に水田土を充填し、
加水、しろかきをすませて湛水状態とした。ノビエ(1
葉期)、水稲(1.2乃至1.3葉期)を移植し、4日
後に試験化合物の有効成分量が0.4g/m2になるよ
う調整した薬液を湛水面に均一に散布した。更にカヤツ
リグサ、ノビエを適量播種し、適量の潅水を行って検定
植物を育成、処理後21日目に除草効果を肉眼観察し、
試験例1と同様に評価した。結果を表14に示す。
【0100】
【表14】
【0101】試験例3(茎葉処理除草効果試験) ビニルポット(直径12cm)に水田土を充填し、土壌
表面にアサガオ、コムギの種子を播種した。各植物とも
本葉が展開を始める時期に試験化合物の有効成分量が
0.4g/m2になるように調整した薬液をエアブラシ
を用いて検定植物全体に均一に散布した。底部潅水にて
検定植物を育成させ、処理後21日目に除草効果を肉眼
観察し、試験例1と同様に評価した。結果を表15に示
す。
【0102】
【表15】
【0103】試験例4 イネいもち病(Rice bl
ast)防除試験 製剤例2で調製した本発明化合物の水和剤を有効成分濃
度が下記表16に示す数値になるように水で希釈し、こ
れに、ポット植えの本葉2葉期のイネ幼苗に5ml散布
し、5時間後イネいもち病菌(Pyricularia
oryzae)の胞子を噴霧接種した。このイネ幼苗
を25℃の湿室条件に24時間保持した後、25℃湿度
90%蛍光灯照明下に6日間保持した後、イネ葉の発病
数を数え、下記の式に従い防除価を算出した。結果を表
16に示す。
【0104】
【数1】
【0105】
【表16】
【0106】試験例5 トマト疫病(Late bl
ight)に対する防除効果 製剤例2で調製した本発明化合物の水和剤を有効成分濃
度が下記表17に示す数値になるように水で希釈した。
これにポット植えの本葉5葉期のミニトマト(品種「ミ
ニキャロル」)幼苗に10ml散布し、5時間風乾後ト
マト疫病菌(Phytophthora infest
ans f.sp.infestans)遊走子嚢懸濁
液を噴霧接種した。接種後24時間は、20℃、湿度1
00%に保った接種箱内に静置して感染好適条件とした
後、25℃、湿度90%蛍光灯照明下に5日間保持した
後、発病程度を肉眼観察した。調査葉の病班面積率に応
じて、試験例4と同様に防除価算出式により各薬剤の防
除価を算出し、結果を表17に示す。
【0107】
【表17】
【0108】試験例6 キュウリうどんこ病(Powd
ery mildew)防除効果 約2週間温室で栽培したキュウリ(品種「鈴成四葉」)
苗、製剤例2で調製した本発明化合物の水和剤の所定濃
度(500ppm)薬液を十分量散布し、風乾させた
後、うどんこ病菌(Sphaerotheca ful
iginea)分生胞子懸濁液を噴霧接種した。これを
温室内に置き、10日後に発病状態を調査した。調査葉
の病班面積率に応じて、試験例4と同様により各薬剤の
防除価を算出し、結果を表18に示した。
【0109】
【表18】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 村上 充幸 徳島県鳴門市里浦町里浦字花面615番地 大塚化学株式会社鳴門研究所内 (72)発明者 小村 朋三 徳島県鳴門市里浦町里浦字花面615番地 大塚化学株式会社鳴門研究所内 (72)発明者 赤坂 達也 徳島県鳴門市里浦町里浦字花面615番地 大塚化学株式会社鳴門研究所内 (72)発明者 ▲柳▼▲瀬▼ 大輔 徳島県鳴門市里浦町里浦字花面615番地 大塚化学株式会社鳴門研究所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式 【化1】 [式中、X、Y及びZは、それぞれ同一又は異なって酸
    素原子又は硫黄原子を示す。R1は水素原子、C1-6アル
    キル基、C3-8シクロアルキル基、C1-6ハロアルキル
    基、C1-6アルコキシ置換C1-6アルキル基、カルボキシ
    ル基、C1-6アルコキシカルボニル基、シアノ基、C1-6
    アルコキシカルボニルアミノ基、C1-6アルキルチオ
    基、C3-8シクロアルキルチオ基又は置換基を有するこ
    とのあるフェニル基を示す。R2は水素原子、C1-6アル
    キル基又はC3-8シクロアルキル基を示す。R3は水素原
    子、ハロゲン原子、C1-6アルキル基、C3-8シクロアル
    キル基又はC1-6アルコキシ基を示す。mは1〜3の整
    数を示す。mが2又は3を示す場合、m個のR3は同一
    であってもよいし、異なっていてもよい。R4は水素原
    子、C1-6アルキル基、C3-8シクロアルキル基、C1-6
    ハロアルキル基、C1-6アルコキシ基又はハロゲン原子
    を示す。R5は水素原子、C1-6アルキル基、C3-8シク
    ロアルキル基、置換基を有することのあるベンジル基又
    はC2-6アルケニル基を示す。]で表されるクロモン誘
    導体。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のクロモン誘導体を有効
    成分として含有する殺菌剤。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載のクロモン誘導体を有効
    成分として含有する除草剤。
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