JP3567346B2 - 圧縮機 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
この発明は揺動板式圧縮機に関し、特にスラストフランジとフロントヘッドの内壁面との間に配置されたスラストローラ軸受の耐久性を向上させることができる揺動板式圧縮機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の揺動板式圧縮機として、図5〜7に示すものが知られている(実開平6−4377号公報)。
【0003】
図5は従来の揺動板式圧縮機の縦断面図、図6は図5の揺動板式圧縮機のフロントヘッドの内壁面を示す図、図7はフロントヘッドの内壁面のスラストローラ軸受受面の潤滑油導入溝とスラストローラ軸受のニードルローラとの関係を示す断面図である。
【0004】
この揺動板式圧縮機は、シャフト105に固定され、且つスラストローラ軸受133(例えばニードルローラ軸受)を介してフロントヘッド104の内壁面のスラストローラ軸受受面137に回転可能に支持されたスラストフランジ140と、スラストフランジ140に連結され、シャフト105と一体に回転するドライブハブ141と、ドライブハブ141に揺動可能に装着された揺動板110と、フロントヘッド104のボス部104aの内周面とシャフト105のフロント側端部の外周面との隙間をシールするシール部材155が収容されたシール室169と、フロントヘッド104内の潤滑油をシール室169へ供給する潤滑油供給路200とを備えている。
【0005】
前記スラストローラ軸受133には、異音発生防止のために予圧(プレロード)とピストン107の圧縮反力とが加わる。
【0006】
前記潤滑油供給路200は、フロントヘッド104の内壁面のスラストローラ軸受受面137に設けられた潤滑油導入溝151,152と、潤滑油導入溝151,152を通じて導入された潤滑油をシール室169に供給する潤滑油供給孔153,154とで構成されている。
【0007】
フロントヘッド104内でオイル分離された潤滑油は、潤滑油導入溝151,152から潤滑油供給孔153,154を経てシール室169内に送り込まれるとともに、シャフト105のフロント側端部を回転可能に支持するラジアル軸受126が収容された軸受収容室168にも送り込まれる。シール部材155とシャフト105、ラジアル軸受126とシャフト105、等の摺動部は、送り込まれた潤滑油によって潤滑と冷却とが行われる。シール室169及び軸受収容室168の潤滑油はフロントヘッド104内に排出される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、スラストローラ軸受133のレース135は薄いため、スラストフランジ140が回転し、スラストローラ軸受133のニードルローラ134がレース135上を回転移動して、図7に示すように、レース135を介してニードルローラ134が潤滑油導入溝151,152とスラスト方向で対向したとき(ニードルローラ134と潤滑油導入溝151,152とが平行になったとき)、図7に示すように、潤滑油導入溝151,152と対向するレース135の一部分が潤滑油導入溝151,152内へ陥没するように変形し、その凹んだ部分の両端135a,135bが摩耗して焼付きを起こし、スラストローラ軸受133の寿命を縮めるという問題があった。
【0009】
この発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、その課題はスラストローラ軸受のレースの変形による摩耗、焼付きを防ぎ、スラストローラ軸受の耐久性を向上させることができる揺動板式圧縮機を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前述の課題を解決するため請求項1記載の発明の圧縮機は、回転軸に設けられ、且つスラストローラ軸受を介してハウジングの内壁面に回転可能に支持された駆動力伝達部材と、前記ハウジングの内壁面のスラストローラ軸受受面に設けられ、前記ハウジング内部の潤滑油を導く潤滑油導入溝とを備えた圧縮機において、前記潤滑油導入溝は前記スラストローラ軸受のローラとスラスト方向で対向したときに前記スラストローラ軸受のローラの回転中心軸に対して交差するように設けられていることを特徴とする。
【0011】
請求項2記載の発明の圧縮機は、前記潤滑油導入溝を通じて導入された潤滑油を、前記ハウジングと前記回転軸との摺動部へ供給する潤滑油供給孔を備えていることを特徴とする。
【0012】
請求項3記載の発明の圧縮機は、前記潤滑油導入溝の始端部が、前記潤滑油供給孔と連通する前記潤滑油導入溝の終端部よりも前記回転軸の回転方向の前側に位置していることを特徴とする。
請求項4記載の発明の圧縮機は、少なくとも2つの前記潤滑油導入溝のうち、一方の潤滑油導入溝の始端部が前記潤滑油供給孔と連通する前記潤滑油導入溝の終端部よりも前記回転軸の回転方向の前側に位置し、他方の潤滑油導入溝の始端部が前記潤滑油供給孔と連通する前記潤滑油導入溝の終端部よりも前記回転軸の回転方向の後側に位置していることを特徴とする。
【0013】
【作用】
請求項1又は2記載の発明の圧縮機では、潤滑油導入溝をスラストローラ軸受のローラとスラスト方向で対向したときにスラストローラ軸受のローラの回転中心軸に対して交差するように設けたので、潤滑油導入溝はスラストローラ軸受のローラとクロスし、スラストローラ軸受のレースの一部がローラによって潤滑油導入溝内に陥没(変形)しない。
【0014】
請求項3記載の発明の圧縮機では、潤滑油導入溝の始端部を、潤滑油供給孔と連通する潤滑油導入溝の終端部よりも回転軸の回転方向の前側に配置したので、潤滑油導入溝をスラストローラ軸受のローラの回転中心軸に対し平行にしたときに較べ、潤滑油が潤滑油導入溝に入りや易くなる。
【0015】
請求項4記載の発明の圧縮機では、少なくとも2つの潤滑油導入溝のうち、一方の潤滑油導入溝の始端部を潤滑油供給孔と連通する潤滑油導入溝の終端部よりも回転軸の回転方向の前側に配置し、他方の潤滑油導入溝の始端部を潤滑油供給孔と連通する潤滑油導入溝の終端部よりも回転軸の回転方向の後側に配置したので、一方の潤滑油導入溝を通じて摺動部に入り込んだ潤滑油は、他方の潤滑油供給孔を通じてハウジング内部に排出される。
【0016】
【実施例】
以下この発明の実施例を図面に基づいて説明する。
【0017】
図1はこの発明の第1実施例に係る揺動板式圧縮機の要部を示す拡大断面図、図2は図1の揺動板式圧縮機の全体を示す縦断面図、図3は図2の揺動板式圧縮機のフロントヘッドの端面図である。
【0018】
この揺動板式圧縮機のシリンダブロック1の一端面にはバルブプレート2を介してリヤヘッド3が、他端面にはフロントヘッド(ハウジング)4がそれぞれ固定されている。シリンダブロック1には、シャフト(回転軸)5を中心にして周方向に所定間隔おきに複数のシリンダボア6が配設されている。これらのシリンダボア6内にはそれぞれピストン7が摺動自在に収容されている。
【0019】
前記フロントヘッド4内にはクランク室(ハウジング内部)8が形成され、このクランク室8内には、シャフト5の回転に連動してヒンジボール9を中心に揺動する揺動板10が収容されている。この揺動板10はコネクチングロッド11を介してピストン7に連結され、揺動板10の揺動によりピストン7がシリンダボア6内を往復運動する。この揺動板10の傾斜角度はクランク室8の圧力に応じて変化する。フロントヘッド4のボス部4aの内周面とシャフト5のフロント側端部の外周面との間にはシール室69が形成され、シール室69内にはシール部材(摺動部)55が収容されている。
【0020】
前記リヤヘッド3内には、吐出室12と、この吐出室12の周囲に位置する吸入室13とが形成されている。吐出室12内は隔壁14によって吐出空間12aと吐出空間12bとに仕切られ、両吐出空間12a,12bは、隔壁14に穿設された絞り孔14aを介して連通している。
【0021】
前記バルブプレート2には、シリンダボア6と吐出空間12aとを連通させる吐出ポート16と、シリンダボア6と吸入室13とを連通させる吸入ポート15とが、それぞれ周方向に所定間隔おきに設けられている。吐出ポート16は吐出弁17により開閉され、吐出弁17はバルブプレート2のリヤヘッド側端面に弁押さえ18とともにボルト19により固定され、ボルト19はバルブプレート2の中心孔2aを介してシリンダブロック1のねじ孔20に螺着されている。また、吸入ポート15は吸入弁21により開閉され、吸入弁21はバルブプレート2とシリンダブロック1との間に配設されている。ボルト19には、吐出空間12aの高圧の冷媒ガスをシリンダブロック1の小径孔22へ導く図示しないガイド孔が設けられている。
【0022】
前記シリンダブロック1の中央部には、互いに連通するねじ孔20、小径孔22及び大径孔23がシリンダブロック1の中心線に沿って設けられている。小径孔22にはラジアル軸受24が、大径孔23にはスラスト軸受25がそれぞれ収容されている。ラジアル軸受24及びスラスト軸受25はシャフト5のリヤ側端部を支持し、シャフト5のフロント側端部はフロントヘッド4の軸受収容室68に収容されたラジアル軸受(摺動部)26によって回転可能に支持されている。
【0023】
また、シリンダブロック1には吸入室13とクランク室8とを連通させる連通路31が設けられ、この連通路31の途中には圧力調整弁32が設けられ、この圧力調整弁32により吸入室13内とクランク室8内との圧力調整が行われる。
【0024】
前記シャフト5のフロント側端部にはシャフト5の回転をドライブハブ41に伝達するためのスラストフランジ40が固定され、このスラストフランジ40はスラストローラ軸受(例えばニードルローラ軸受)33を介してフロントヘッド4の内壁面のスラストローラ軸受受面37に回転可能に押し当てられている。スラストフランジ40の一端部とドライブハブ41の一端部とはリンクアーム42を介して連結され、スラストフランジ40の他端部に対しドライブハブ41の他端部が離れたり、接触したりすることができる。スラストフランジ40とドライブハブ41とで駆動力伝達部材が構成される。
【0025】
前記スラストローラ軸受33は、図1に示すように、ニードルローラ(ローラ)34と、このニードルローラ34を挟む環状のレース35,36とから構成されている。レース35は、フロントヘッド4の取付段部38に嵌着され、スラストローラ軸受受面37に当接している。レース36は、スラストフランジ40の取付凹部39に嵌合されている。レース35は、半径方向へ突出する突片35aを有している。また、スラスト軸受33には異音発生防止のために予圧(プレロード)が加えられている。
【0026】
フロントヘッド4の内壁面下部には、図3に示すように、レース35の突片35aを両側から挟持する一対のリブ48aが一体成形されている。また、フロントヘッド4の内壁面上部には一対のオイル分離用の凹部49,50が設けられ、凹部49,50と連通する潤滑油導入溝51,52がスラストローラ軸受受面37に設けられている。潤滑油導入溝51,52は、フロントヘッド4に設けられた潤滑油供給路53,54にそれぞれ連通している。
【0027】
潤滑油導入溝51,52は図3に示すようにスラストローラ軸受33のニードルローラ34の回転中心軸に対して傾いている。すなわち、潤滑油導入溝51,52とニードルローラ34の回転中心軸とは非平行であり、潤滑油導入溝51,52とニードルローラ34の回転中心軸とはクロスしている。
【0028】
前記揺動板10は、ラジアル軸受60及びスラスト軸受61,62を介してドライブハブ41に揺動可能に装着されている。ドライブハブ41は、シャフト5に軸線方向に摺動可能に装着されたヒンジボール9を介して、シャフト5に装着されている。ドライブハブ41の回転と傾斜動作とが妨げられないように、ドライブハブ41のヒンジボール受面41bはヒンジボール9の外周面に遊嵌されている。ドライブハブ41のボス部41aの先端部外周面には雄ネジ63が設けられ、ボス部41aの外周にはバランスウエイト64及びロックワッシャ65が装着され、バランスウエイト64及びロックワッシャ65はボス部41aの雄ネジ63に締め込まれるロックナット66によって固定される。
【0029】
ヒンジボール9とスラストフランジ40との間のシャフト5の外周には、巻バネ44が装着され、この巻バネ44によりヒンジボール9がシリンダブロック1側へ付勢されている。また、シャフト5にはストッパ45が固定され、ストッパ45とヒンジボール9との間のシャフト5の外周には、複数の皿バネ46及び巻バネ47が順次装着され、これらのバネ46,47によりヒンジボール9がスラストフランジ40側へ付勢されている。
【0030】
揺動板10には半径方向にレストレイントピン70が挿入され、レストレイントピン70の一端部にはスリッパ67が装着されている。
【0031】
次に、この揺動板式圧縮機の作動を説明する。
【0032】
図示しない車載エンジンの回転動力がシャフト5に伝達されると、シャフト5はスラストフランジ40及びドライブハブ41とともに回転し、その回転にともなって揺動板10が揺動し、この揺動によりピストン7がシリンダボア6内を往復動し、その結果シリンダボア6内の容積が変化し、この容積変化によって冷媒ガスの吸入、圧縮及び吐出が順次行なわれ、揺動板10の傾斜角度に応じた容量の高圧冷媒ガスが吐出される。
【0033】
すなわち、熱負荷が小さくなり圧力調整弁32が連通路31を閉じ、クランク室8内の圧力が増加すると揺動板10の傾斜角度が小さくなり、これによってピストン7のストローク量が少なくなって吐出容量が減少する。
【0034】
また、冷媒ガス中には潤滑油が含まれているので、ラジアル軸受24,26,60やスラスト軸受等25,33,61,62の潤滑が行われるが、低負荷時や高速運転時などの最小吐出量状態では、冷媒ガスの流量が減少するので潤滑油の供給量も減る。
【0035】
熱負荷が大きくなり圧力調整弁32が連通路31を開き、クランク室8内の圧力が減少すると揺動板10の傾斜角度が大きくなり、これによってピストン7のストローク量が増えて吐出容量が多くなる。
【0036】
圧縮機の運転によってスラストローラ軸受33にピストン7の圧縮反力が加わるため、スラストローラ軸受33には圧縮反力と前述した予圧との合力に相当するスラスト方向の荷重が加わることになるが、潤滑油導入溝51,52は図3に示すようにスラストローラ軸受33のニードルローラ34の回転中心軸に対して傾いているので、潤滑油導入溝51,52とスラストローラ軸受33のニードルローラ34とはクロスし、スラスト軸受33のレース35の一部がニードルローラ34によって潤滑油導入溝51,52内に陥没しない。
【0037】
また、クランク室8内の冷媒ガスはフロントヘッド4の凹部49,50でオイル分離され、その潤滑油はレース受面37の潤滑油導入溝51,52を経由して潤滑油供給路53,54を通り、シール部55内へ供給され、潤滑油の一部は潤滑油供給路53,54の途中に設けられた開口53a,54aからラジアル軸受26に供給される。したがって、シール部55のシール性が補完されるとともにラジアル軸受26の潤滑及びスラスト軸受33の冷却が行なわれる。
【0038】
この第1実施例の揺動板式圧縮機によれば、潤滑油導入溝51,52とスラストローラ軸受33のニードルローラ34とはクロスするので、スラスト軸受33のレース35の一部がニードルローラ34によって潤滑油導入溝51,52内に陥没(変形)せず、潤滑油導入溝51,52と対向するレース35の一部分の摩耗、焼付きを防ぐことができ、スラスト軸受33の耐久性を向上させることができる。
【0039】
図4はこの発明の他の実施例に係る揺動板式圧縮機のフロントヘッドの内壁面を示す図であって、同図(a)は第2実施例に係る揺動板式圧縮機のフロントヘッドの内壁面を示す図、同図(b)は第3実施例に係る揺動板式圧縮機のフロントヘッドの内壁面を示す図、同図(c)は第4実施例に係る揺動板式圧縮機のフロントヘッドの内壁面を示す図である。前述の第1実施例と共通する部分には同一符号を付して説明を省略する。
【0040】
前述の第1実施例では、潤滑油導入溝51,52をスラストローラ軸受33のニードルローラ34の回転中心軸に対して傾けて、潤滑油導入溝51,52とスラストローラ軸受33のニードルローラ34とをクロスさせた場合について述べたが、第2実施例では、図4(a)に示すように、潤滑油導入溝71,72をそれぞれ曲線状に形成し、潤滑油導入溝71,72の始端部71a,72aを、潤滑油供給孔53,54と連通する潤滑油導入溝71,72の終端部71b,72bよりもシャフト5の回転方向の前側に配置した。
【0041】
この第2実施例によれば、潤滑油導入溝71,72の始端部の向きがスラストローラ軸受受面37の外周縁によって形成される仮想円の接線方向に近付くので、シャフト5が回転したとき、潤滑油が潤滑油導入溝71,72に入り易くなり、シール室68及び軸受収容室69の潤滑と冷却とが促進される。
【0042】
第3実施例では、図4(b)に示すように、潤滑油導入溝81,82のほぼ中間部をスラストローラ軸受33のニードルローラ34の回転中心軸に対して所定角度傾斜させた。
【0043】
このようにしても第1の実施例と同様の作用効果を得ることができる。
【0044】
第4実施例では、図4(c)に示すように、潤滑油導入溝91,92をスラストローラ軸受33の半径方向に対して所定角度傾斜させ、一方の潤滑油導入溝91の始端部91aを、潤滑油供給孔53と連通する潤滑油導入溝91の終端部91bよりもシャフト5の回転方向の前側に配置し、他方の潤滑油導入溝92の始端部92aを、潤滑油供給孔54と連通する潤滑油導入溝92の終端部92bよりもシャフト5の回転方向の後側に配置した。すなわち、シャフト5の回転方向に対して、一方の潤滑油導入溝91の傾斜方向を潤滑油が潤滑油導入溝91内に入り込む方向に、他方の潤滑油導入溝92の傾斜方向を潤滑油が潤滑油導入溝92から排出される方向にした。
【0045】
この第4実施例によれば、潤滑油導入溝91、潤滑油供給孔53からシール室68及び軸受収容室69に入り込んだ潤滑油は潤滑油供給孔54、潤滑油導入溝92を通じてクランク室8に排出されるので、潤滑油によるシール室68及び軸受収容室69の冷却効果が向上する。
【0046】
なお、前述の各実施例では2つの潤滑油導入溝を設けた場合について述べたが、潤滑油導入溝の数は1つでも、3つ以上でもよい。
【0047】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1又は2記載の発明の圧縮機によれば、潤滑油導入溝はスラストローラ軸受のローラとスラスト方向で対向したときにスラストローラ軸受のローラの回転中心軸に対して交差するように設けられているので、スラストローラ軸受のレースの一部がローラによって潤滑油導入溝内に陥没(変形)しなくなり、潤滑油導入溝と対向するレースの一部分の摩耗、焼付きを防ぐことができ、スラストローラ軸受の耐久性を向上させることができる。
【0048】
請求項3記載の発明の圧縮機によれば、潤滑油が潤滑油導入溝に入りや易くなり、摺動部の潤滑と冷却とが促進される。
【0049】
請求項4記載の発明の圧縮機によれば、一方の潤滑油導入溝を通じて摺動部に入り込んだ潤滑油は、他方の潤滑油供給孔を通じてハウジング内部に排出されるので、潤滑油による摺動部の冷却効果が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はこの発明の第1実施例に係る揺動板式圧縮機の要部を示す拡大断面図である。
【図2】図2は図1の揺動板式圧縮機の全体を示す縦断面図である。
【図3】図3は図2の揺動板式圧縮機のフロントヘッドの端面図である。
【図4】図4はこの発明の他の実施例に係る揺動板式圧縮機のフロントヘッドの端面図である。
【図5】図5は従来の揺動板式圧縮機の縦断面図である。
【図6】図6は図5の揺動板式圧縮機のフロントヘッドの内壁面を示す図である。
【図7】図7はフロントヘッドの内壁面のレース受面の潤滑油導入溝とニードルローラスラスト軸受のニードルローラとの関係を示す断面図である。
【符号の説明】
4 フロントヘッド
5 シャフト
10 揺動板
33 スラストローラ軸受
37 スラストローラ軸受受面
40 スラストフランジ
41 ドライブハブ
51,52,71,72,81,82,91,92 潤滑油導入溝
53,54 潤滑油供給孔
Claims (4)
- 回転軸に設けられ、且つスラストローラ軸受を介してハウジングの内壁面に回転可能に支持された駆動力伝達部材と、
前記ハウジングの内壁面のスラストローラ軸受受面に設けられ、前記ハウジング内部の潤滑油を導く潤滑油導入溝とを備えた圧縮機において、
前記潤滑油導入溝は前記スラストローラ軸受のローラとスラスト方向で対向したときに前記スラストローラ軸受のローラの回転中心軸に対して交差するように設けられていることを特徴とする圧縮機。 - 前記潤滑油導入溝を通じて導入された潤滑油を、前記ハウジングと前記回転軸との摺動部へ供給する潤滑油供給孔を備えていることを特徴とする請求項1記載の圧縮機。
- 前記潤滑油導入溝の始端部が、前記潤滑油供給孔と連通する前記潤滑油導入溝の終端部よりも前記回転軸の回転方向の前側に位置していることを特徴とする請求項1又は2記載の圧縮機。
- 少なくとも2つの前記潤滑油導入溝のうち、一方の潤滑油導入溝の始端部が前記潤滑油供給孔と連通する前記潤滑油導入溝の終端部よりも前記回転軸の回転方向の前側に位置し、他方の潤滑油導入溝の始端部が前記潤滑油供給孔と連通する前記潤滑油導入溝の終端部よりも前記回転軸の回転方向の後側に位置していることを特徴とする請求項1又は2記載の圧縮機。
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