JP3565708B2 - キャブオーバ型車両の乗降装置 - Google Patents

キャブオーバ型車両の乗降装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は自動車に利用する。本発明はキャブオーバ型車両の運転席への運転者の乗降に便利な補助装置として利用する。本発明は軽度の身体障害者が利用するに適する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
本願出願人は先願(特願平10−53859号、本願出願時において未公開)により、運転者がキャブオーバ型車両に乗り降りするための補助装置を開示した。これは図1に例示するような装置であって、運転者が高い位置にある運転席に乗り降りするための昇降用の補助装置である。すなわち、一般に大型のキャブオーバ型車両に乗り降りするには、運転席乗降口に設けられた把手を強く握り、腕の力により体を運転席に持ち上げるような身体動作が必要である。このためには、体重を支える腕力、とくに懸垂力が必要である。さらにこの把手を握りながら、足および腕の動きに応じて体を巧みにひねる運動動作が必要である。
【0003】
一方、近年交通事故その他の原因により、腕や腰などにわずかな障害が残る軽度の身体障害者になった運転者が多くいる。これらの人々の中には、身体的にも技量的にも大型車両の運転を行うことに何の支障もないにもかかわらず、大型車両の運転席に乗り降りすることが不自由であることを理由に、これまで経験を重ねた職業を放棄せざるをえない者がでてきている。このために、本願出願人は、図1に例示するような装置を開発して提供することになった。
【0004】
この装置は、貨物自動車に荷物を積み卸しするための昇降装置を小型化して、人が昇降するに適するように改良した装置であって、一人の人が立った状態で乗ることができる小型で電動の昇降装置4を運転席1の外に設けたものである。ステップ3はボタン操作にしたがって電動で昇降する。
【0005】
すなわち、これを利用する運転者は、外から運転席に近づき腕の力により乗降扉2を開き、第一のスイッチ11を降下に操作する。これにより、ステップ3が格納位置から図示する降下位置にせり出されてくる。運転者はこのステップ3に乗り移り、第二のスイッチ12を上昇に操作するとステップ3はゆっくりと上昇する。この間にわたり、運転者は左手で手すり55を握り、右手でグリップ37を握る。ステップ3が最高位置まで上昇するとステップ3は自動的に停止する。これにより運転者は複雑な姿勢をとることなく運転席に乗り移ることができる。この後、運転席のインストルメントパネル38に設けられた図2に示す第三のスイッチ13の操作により、ステップ3を格納位置に戻すことができる。
【0006】
運転席から外に出るときには、第三のスイッチ13を操作して、ステップ3をせり出し上昇位置に移動させ、運転者がステップ3に乗り移り、第二のスイッチ12を操作してステップ3を降下させ、降下位置に達したときに、運転者は路面に降りることができる。その後、第一のスイッチ11を上昇に操作すると、ステップ3は走行に支障のない格納位置に収納される。この装置を利用することにより、運転者は腕力により自らの体重を持ち上げたり、身体をひねるような動作を伴うことなく、簡単に運転席に乗り降りすることができる。
【0007】
ここで、運転席の乗降扉2は外に開く開き扉ではなく、車両の走行方向にスライドするスライド扉としてその操作を簡単にするとともに、路上での乗降に他の交通の妨げにならないようにした。なお、大型車両の運転席扉をスライド扉とするものについては、たとえば実公平2−37620号公報に開示がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本願発明者らは、上記図1に示すような装置の試験を繰り返す過程で、運転席の乗降扉が不用意に閉じてしまい、この昇降装置の動作や運転席への乗り降りに支障をきたす場面に遭遇した。すなわち、車両が平坦な路面あるいは上り坂に停車しているときには、スライド型の乗降扉を開くと扉は開いた状態でほぼ安定に保持されるが、車両が下り坂に停車しているときには、いったん開いた乗降扉が何かの衝撃により突然に閉じることがある。このような場合に、昇降装置の操作ボタンを操作することができなくなる。また扉スイッチ(図外)が閉扉を示すとこのステップを制御する制御回路が動作を停止して、昇降装置の運転は中断することになる。このようなことがあると、昇降装置を操作している運転者は不愉快である。また、大型車両の乗降扉はそれ自体大きい質量があるから、昇降装置に乗っている運転者がこれを自分の腕や体で阻止することなどが不可能な場合がある。
【0009】
自動車のスライド扉がいったん開いた後に、閉じないように抑止させるための機構は従来からさまざまな形式のものが知られているが、これら従来装置は、抑止状態の設定および解除には何らかの操作が必要である。しかも、この抑止状態の設定および解除は昇降装置の動作に伴い矛盾のないように操作することが必要である。このように昇降装置の運転操作に伴うこの抑止状態の設定および解除の操作はわずらわしい操作になる。
【0010】
本発明はこのような背景に行われたものであって、乗降扉をいったん開いた後は、昇降装置の作動に自動的に連動させて、昇降装置の動作に矛盾して乗降扉が不用意に閉じることがない装置を提供することを目的とする。本発明は、乗降扉を閉じる必要があるときには、昇降装置を利用している者の操作により安全に閉じることができる装置を提供することを目的とする。本発明は、安全性が高く、快適に扱うことができるキャブオーバ型車両の乗降装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、電動の昇降手段が装備された車両のスライド式乗降扉を昇降用のステップが格納位置にあるときに限り、開かれた状態で係止するとともに、その係止状態を解除する構造を特徴とする。
【0012】
すなわち、本発明は、運転席の乗降口に設けられた乗降扉と、その乗降口に設けられたステップを格納位置、降下位置および上昇位置に移動させる電動の昇降手段と、複数の操作スイッチと、この複数のスイッチの状態を取込み前記昇降手段を駆動制御する制御回路とを備えたキャブオーバ型車両の乗降装置において、前記乗降扉には扉スイッチを備え、前記制御回路はこの扉スイッチが開扉状態のとき起動する構成であり、前記乗降扉は手動のスライド扉であり、このスライド扉を開かれた状態に係止する開扉係止手段を設け、この開扉係止手段はその係止状態または開放状態を前記制御回路により制御する手段を含むことを特徴とする。
【0013】
前記スライド扉がほぼ全開位置に達したことを検出する全開検出スイッチを備え、前記ステップが前記格納位置以外の位置にあるとき前記開扉係止手段の係止状態をあらたに設定または解除することを禁止する手段と、前記制御回路は、前記ステップが前記格納位置にあるとき前記全開検出スイッチが1回作動する毎に前記開扉係止手段の係止状態の設定および解除を交互に行う手段と、前記扉スイッチが開扉状態で前記昇降手段の操作スイッチが操作されたときに連動して前記開扉係止手段の係止状態設定を制御する手段とを含み、さらに、前記操作スイッチとは別に車外から操作できる位置に扉ロックスイッチを設け、前記制御回路は、この扉ロックスイッチの操作にしたがって前記開扉係止手段の設定および解除を制御する手段を含むことが望ましい。
【0014】
制御回路は、複数の操作スイッチの操作状態を取込み、その操作入力にしたがって昇降手段を制御し、乗降口に設けられたステップを格納位置、降下位置および上昇位置に移動させる。
【0015】
このステップの移動制御を行う制御回路は、乗降扉に備えられた扉スイッチが開状態を示しているときに限り起動する。これにより、乗降扉が閉じた状態で昇降手段のステップが移動し、乗降扉に接触あるいは衝突して破損させることを回避することができる。
【0016】
昇降手段を装備する車両の場合には、スライド扉を利用することにより、ステップおよびステップ上の運転者の移動空間を大きくすることができる。このスライド扉が全開されたときに、制御回路は開扉係止手段を駆動しスライド扉を開かれた状態で係止し、車両が前方に傾斜していても衝撃などにより閉扉することを防止する。スライド扉がこの開扉状態から全開方向に再度押し戻されたときは開扉係止手段による係止状態を解除し手操作により閉扉できるようにする。
【0017】
制御回路は、ステップが格納位置以外の位置にあるとき、すなわち、降下位置または上昇位置あるいは移動中にあるときは、開扉係止手段によるスイライド扉の係止状態をあらたに設定たまは解除することを禁止する。これにより、ステップが移動しているときにスライド扉の係止状態が不意に解除されて突然閉じてしまうような矛盾した動作の発生を防止することができる。
【0018】
昇降手段のステップが格納位置にあるときにスライド扉が全開されると、その状態を全開検出スイッチが検出し、その検出出力を制御回路に送出する。制御回路はその検出出力を入力し、扉スイッチからの出力の有無によって、全開検出スイッチが1回作動する毎に開扉係止手段の係止状態の設定および解除を交互に行う。すなわち、運転者が乗車するためにスライド扉が最初に全開されたときは、扉スイッチの出力により開扉状態がはじめて示されるので、開扉係止手段を係止状態に設定する。スライド扉がすでに係止状態にあって再度全開位置に移動したときは、扉スイッチの出力により開扉状態が示されているので、開扉係止手段による係止状態を解除する。
【0019】
この開扉係止手段の動作を行う制御回路は、扉スイッチがスライド扉の開扉状態を示し、昇降手段の操作スイッチが操作されているときには、その昇降動作に連動して開扉係止手段を係止状態に設定する構成とすることができる。この場合にも車両が下り坂にあっても衝撃などにより突然閉じてしまうようなことを防止することができる。
【0020】
昇降手段を操作する操作スイッチとは別に、車外から操作できる位置に扉ロックスイッチを設けておけば、車両の点検あるいは整備を行う際に、この扉ロックスイッチを操作することにより、開扉係止手段の設定および解除を手動で行うことができる。
【0021】
このように、乗降扉がいったん全開の位置に開かれたときには、乗降扉を自動的に係止状態に設定し、ステップが格納位置以外の位置にあるときに乗降扉の係止状態が解除されないようにすることにより、昇降手段の動作に矛盾して乗降扉が不用意に閉じるようなことをなくすことができ、かつ乗降扉を閉じる必要があるときには、昇降操作にしたがって安全に乗降扉の閉扉を行えるようにすることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
【0023】
【実施例】
(第一実施例)
次に、本発明第一実施例を図面に基づいて説明する。図1は本発明第一実施例にかかわるスライド式の乗降扉および昇降装置の配置を示す斜視図、図2は本発明第一実施例にかかわる昇降装置の操作スイッチの運転席内の配置位置を示す部分斜視図、図3は本発明第一実施例の開扉係止手段の要部の構成を示す部分斜視図、図4は本発明第一実施例の電気的構成を示すブロック図である。
【0024】
本発明第一実施例は、運転席1の乗降口に設けられた乗降扉2と、その乗降口に設けられたステップ3を格納位置、降下位置および上昇位置に移動させる電動の昇降装置4と、複数の操作スイッチと、この複数のスイッチの状態を取込み昇降装置4を駆動制御する制御回路6とが備えられ、本発明の特徴として、乗降扉2には扉スイッチ10が備えられ、制御回路6はこの扉スイッチ10が開扉状態のとき起動するように構成される。乗降扉2は手動のスライド扉が用いられ、このスライド扉を開かれた状態に係止する開扉係止手段21が設けられ、この開扉係止手段21にはその係止状態または開放状態を制御回路6により制御する手段が含まれる。制御回路6には、ステップ3が格納位置以外の位置にあるとき開扉係止手段21の係止状態をあらたに設定または解除することを禁止する手段が含まれる。
【0025】
さらに、スライド扉がほぼ全開位置に達したことを検出する全開検出スイッチ7が備えられ、制御回路6には、ステップ3が乗降扉2の格納位置にあるとき全開検出スイッチ7が1回作動する毎に開扉係止手段21の係止状態の設定および解除を交互に行う手段と、扉スイッチ10が開扉状態で昇降装置4の操作スイッチが操作されたときに連動して開扉係止手段21の係止状態設定を制御する手段が含まれる。
【0026】
乗降扉2は乗降扉支持手段30により支持され、この乗降扉支持手段30は、支持ピン34と、この支持ピン34に回動自在に連結された第一アーム31と、この第一アーム31に連結ピン33によりその一方の端部が回動自在に連結されその他方の端部が乗降扉2に回動自在に連結された第二アーム32と、乗降扉2に固定されたレールおよび車体側に図示しない平行リンクを介して支持されこのレールと摺動自在に係合し乗降扉2を開閉方向にスライドさせるスライダとにより構成される。
【0027】
開扉係止手段21は、制御回路6により駆動制御される電動機24と、この電動機24に直結されたリンク板25と、このリンク板25に一方の端部が回動自在に連結されたロッド23と、第一アーム31のボス部31aと係止壁26との間に挿入される位置に配置されてその一方の端部が支持具27に回動自在に支持されその他方の端部と支持具27の支点との間にロッド23が回動自在に連結された係止具22とにより構成される。
【0028】
制御回路6には、図4に示すように、全開検出スイッチ7、扉スイッチ10、第一のスイッチ11、第二のスイッチ12、第三のスイッチ13、シートスイッチ14、上限リミットスイッチ15、下限リミットスイッチ16、ポジションスイッチ17、せり出しリミットスイッチ18、格納リミットスイッチ19および障害物センサ40の出力が入力される。
【0029】
また、制御回路6からは、昇降モータ8の正逆転動作を行う正逆転リレー8a、格納モータ9の正逆転動作を行う正逆転リレー9a、昇降装置4の動作中に吹鳴するブザー20および開扉係止手段21の電動機24に制御信号が送出される。
【0030】
次に、このように構成された本発明実施例の動作について説明する。まず、運転者の乗車時の動作について説明する。
【0031】
運転者が乗車する前は図5に示すように、ステップ3は格納位置にあって乗降扉2は閉じた状態にある。運転者が乗降扉2を開けると図6に示す状態になる。この乗降扉2の開放動作は、図7(a)に示す閉じた状態で開扉操作が行われると、図7(b)に示す半開状態となり、さらに矢印方向に引き出されると図7(c)に示す全開状態となる。
【0032】
乗降扉2が閉じている図7(a)に示す状態のときには、乗降扉支持手段30の第一アーム31および第二アーム32は伸張した状態にあって、第一アーム31のボス部31aと全開検出スイッチ7とは非接触の状態にある。乗降扉2が図7(b)に示す半開の状態では、第二アーム32が連結ピン33を支点に回動し乗降扉2を外側に押出した状態となるが、第一アーム31は閉められた状態のときと同じ位置にあるので、第一アーム31のボス部31aと全開検出スイッチ7とはまだ非接触状態にある。
【0033】
乗降扉2がさらに引き出されると、図7(c)に示すように、第一アーム31が回動して乗降扉2は全開状態となる。このとき、第一アーム31のボス部31aが全開検出スイッチ7に当接し、全開位置に達したことを示す出力を制御回路6に送出する。同時に扉スイッチ10が乗降扉2の開扉を検出しその検出出力を制御回路6に送出する(図4参照)。
【0034】
制御回路6は、この扉スイッチ10からの出力により起動し、全開検出スイッチ7からの出力により電動機24を駆動してリンク板25を回動する。リンク板25の回動にともなってロッド23が係止具22を図3の破線で示す係止壁26と第一アーム31のボス部31aとの間に介入させる。これにより、第一アーム31は、図7(c)の破線で示すように遊び分だけ戻されても、その位置で乗降扉2は係止具22により閉扉方向への移動が阻止される。
【0035】
この状態で運転者が図1および図4に示す第一のスイッチ11を操作すると、制御回路6は正逆転リレー9aを動作させて格納モータ9を駆動しステップ3をせり出す。ステップ3が使用位置にせり出したときに、せり出しリミットスイッチ18がオフ状態となり、制御回路6はこのオフ信号により格納モータ9の駆動を停止し、正逆転リレー8aをステップ3が降下する側に切替え昇降モータ8を駆動する。これにより、ステップ3は降下し降下位置に達したときに下限リミットスイッチ16がオフ状態となり、制御回路6はこのオフ信号により昇降モータ8の駆動を停止する。
【0036】
運転者がステップ3に乗り図1に示す第二のスイッチ12を操作すると、制御回路6は正逆転リレー8aをステップ3を上昇させる側に切替え昇降モータ8を駆動する。この昇降モータ8の駆動によりステップ3は上昇して上昇位置に達したときに、上限リミットスイッチ15がオフ状態となり、制御回路6はこのオフ信号により昇降モータ8の駆動を停止する。
【0037】
上昇位置に達したステップ3から運転者が運転席1に移動し、運転席1に着座したときにシートスイッチ14がオン状態となる。この出力により制御回路6は第一のスイッチ11を無効にし、図2に示す着座して操作する第三のスイッチ13を有効にする。この状態で第三のスイッチ13が操作されると、制御回路6は正逆転リレー8aをステップ3が降下する側に切替え昇降モータ8を駆動する。
【0038】
この昇降モータ8の駆動によりステップ3が降下し格納位置に達するとポジションスイッチ17がオン状態となる。このとき、扉スイッチ10およびシートスイッチ14はオン状態を示していてステップ3を格納する条件が満たされているので、制御回路6は昇降モータ8の駆動を停止し、正逆転リレー9aをステップ3を格納する側に切替え格納モータ9を駆動する。この格納モータ9の駆動によりステップ3は格納され格納リミットスイッチ19をオフ状態にする。このオフ信号により制御回路6は格納モータ9の駆動を停止する。
【0039】
ステップ3が格納された状態で乗降扉2が全開方向に操作されると、乗降扉2はその遊び分だけ車両の後方に移動し、第一アーム31のボス部31aが全開検出スイッチ7に当接し、当接信号を制御回路6に出力する。制御回路6は扉スイッチ10がオン状態でこの当接信号を受けることにより、電動機24を係止時とは逆回転するように駆動し、リンク板25を回動させて、図1の実線で示すように係止具22を第一アーム31のボス部31aと係止壁26との間から抜き出し乗降扉2の係止状態を解除する。
【0040】
このようにしてステップ3が格納位置にあるときに乗降扉2は係止状態から解放され閉扉操作を受けることにより閉じることができる。
【0041】
また、ステップ3が格納位置以外にあるときは、開扉係止手段21の係止状態をあらたに設定または解除することが禁止されるので、ステップ3の移動中に乗降扉2が不用意に閉扉され、人体あるいはステップに接触することが回避される。
【0042】
乗降扉2が閉められると扉スイッチ10はオフ状態となり、制御回路6の起動状態が解除されて、いずれの操作スイッチが操作されてもステップ3の移動動作は行われない。
【0043】
次に、降車時の動作について説明する。運転者が運転席1に着座した状態で乗降扉2を全開すると、乗車時と同様に扉スイッチ10がオン状態になるとともに、全開検出スイッチ7が第一アーム31のボス部31aにより全開状態を検出する。制御回路6はこれにより起動し開扉係止手段21を動作させて乗降扉2を係止する。この乗降扉2の係止により車両を下り坂で停車させて降車するような場合に、乗降扉2が不用意に閉扉することが回避される。
【0044】
この状態で図2に示す第三スイッチ13が操作されると、制御回路6は正逆転リレー9aをステップ3をせり出す側に切替え格納モータ9を駆動する。格納モータ9の駆動によりステップ3がせり出し位置に達したときに、せり出しリミットスイッチ18がオフ状態となる。制御回路6はこのオフ信号により格納モータ9の駆動を停止し、正逆転リレー8aをステップ3を上昇させる側に切替え昇降モータ8を駆動する。
【0045】
昇降モータ8の駆動によりステップ3が上昇し、上昇位置に達したときに上限リミットスイッチ15がオフ状態となり昇降モータ8の駆動は停止する。運転者がステップ3に乗り第二のスイッチ12が操作されると、制御回路6は正逆転リレー8aをステップ3が降下する側に切替え昇降モータ8を駆動しステップ3を降下させる。ステップ3が降下位置に達すると、下限リミットスイッチ16がオフ状態となり、制御回路6はこのオフ信号により昇降モータ8の駆動を停止する。
【0046】
運転者がステップ3から降り第一のスイッチ11が上昇に操作されると、制御回路6は正逆転リレー8aをステップ3を上昇させる側に切替え昇降モータ8を駆動する。この昇降モータ8の駆動によりステップ3が上昇し、格納位置に達したときにポジションスイッチ17がオン状態になる。
【0047】
制御回路6はこのポジションイスッチ17の出力により昇降モータ8の駆動を停止し、正逆転リレー9aをステップ3が格納される側に切替え格納モータ9を駆動する。この格納モータ9の駆動によりステップ3が引き込まれ、格納リミットスイッチ19に当接してオフ状態になったときに格納モータ9の駆動を停止する。これによりステップ3は格納位置に格納される。
【0048】
ステップ3が格納された状態で乗降扉2が全開方向に操作されると、乗降扉2はその遊び分だけ車両の後方に移動し、第一アーム31のボス部31aが全開検出スイッチ7に当接し当接信号を制御回路6に出力する。このときは扉スイッチ10がオン状態にあって当接信号が送出されるので、制御回路6はこの扉スイッチ10の出力および当接信号により電動機24を駆動し、リンク板25を係止時とは逆の方向に回転させて、図1の実線で示すように、係止具22を第一アーム31のボス部31aと係止壁26との間から分離し乗降扉2の係止状態を解除する。
【0049】
乗降扉2が閉められると扉スイッチ10はオフ状態となり、制御回路の起動状態は解除されて、いずれの操作スイッチが操作されてもステップ3の移動は禁止される。
【0050】
降車時の場合もこのようにしてステップ3が格納位置にあるときに限り乗降扉2の係止状態または開放状態が設定され、かつ昇降装置4の操作スイッチが操作されたときに連動して開扉係止手段21の係止状態の設定および解除が制御される。
【0051】
(第二実施例)
図8は本発明第二実施例の電気的構成を示すブロック図、図9は本発明第二実施例における扉ロックスイッチの運転席への配置例を示す斜視図である。
【0052】
本発明第二実施例は、複数の操作スイッチとは別に車外から操作できる位置、例えば図9に示す運転席1の下側に扉ロックスイッチ41が設けられる。その他は第一実施例同様に構成される。
【0053】
本第二実施例の場合は、車両の点検または整備を行う際に、乗降扉2を開けてこの扉ロックスイッチ41をロック側に操作することにより、その操作信号が制御回路6に送出される。制御回路6はこの操作信号を受けると開扉係止手段21を駆動して乗降扉2を係止する。また、扉ロックスイッチ41が解除側に操作されたときには、開扉係止手段21の駆動を停止して乗降扉2の係止を解除する。
【0054】
なお、第一実施例および本第二実施例では全開検出スイッチ7を備えた構成を例に説明したが、全開検出スイッチ7を備えずに、扉スイッチ10が乗降扉2の開扉を示している状態で昇降装置4の操作スイッチが操作されたときに、その操作に連動して開扉係止手段21の係止状態設定を制御することができる。
【0055】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、昇降装置が装備された車両のスライド式乗降扉がいったん開かれた後は、昇降装置の作動に自動的に連動し、その作動に矛盾して乗降扉が不用意に閉じないようにすることができる。すなわち、昇降装置のステップが格納位置にあるときに限り乗降扉の全開位置での係止または解除を行い、ステップが格納位置以外にあって昇降動作を行っているときには乗降扉の係止状態の解除を禁止する。これにより車両が下り坂に停車していても乗降扉は不用意に閉じることが禁止され、ステップあるいはステップ上の人体に乗降扉が突然接触するようなことを回避することができる。
【0056】
さらに、乗降扉を閉じる必要があるときには、昇降装置を利用している者の操作により安全に閉じることができ、乗降時の安全性を高めることができる。
【0057】
また、車両の点検あるいは整備を行う場合には、扉ロックスイッチを手動操作することにより、乗降扉の係止およびその解除を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明第一実施例にかかわるスライド式の乗降扉および昇降装置の配置を示す斜視図。
【図2】本発明第一実施例にかかわる昇降装置の操作スイッチの運転席内の配置位置を示す部分斜視図。
【図3】本発明第一実施例の開扉係止手段の要部の構成を示す部分斜視図。
【図4】本発明第一実施例の電気的構成を示すブロック図。
【図5】本発明第一実施例にかかわる昇降装置のステップが格納位置にあって乗降扉が閉じられた状態を示す斜視図。
【図6】本発明第一実施例にかかわる昇降装置のステップが格納位置にあって乗降扉が開かれた状態を示す斜視図。
【図7】(a)は本発明第一実施例の乗降扉が閉じられたときの乗降扉支持手段の状態を示す部分平面図、(b)は乗降扉が半開状態のときの部分平面図、(c)は乗降扉が全開のときの部分平面図。
【図8】本発明第二実施例の電気的構成を示すブロック図。
【図9】本発明第二実施例における扉ロックスイッチの運転席への配置例を示す斜視図。
【符号の説明】
1 運転席
2 乗降扉
3 ステップ
4 昇降装置
5、55 手すり
6 制御回路
7 全開検出スイッチ
8 昇降モータ
8a、9a 正逆転リレー
9 格納モータ
10 扉スイッチ
11 第一のスイッチ
12 第二のスイッチ
13 第三のスイッチ
14 シートスイッチ
15 上限リミットスイッチ
16 下限リミットスイッチ
17 ポジションスイッチ
18 せり出しリミットスイッチ
19 格納リミットスイッチ
20 ブザー
21 開扉係止手段
22 係止具
23 ロッド
24 電動機
25 リンク板
26 係止壁
27 支持具
30 乗降扉支持手段
31 第一アーム
31a ボス部
32 第二アーム
33 連結ピン
34 支持ピン
37 グリップ
38 インストルメントパネル
40 障害物センサ
41 扉ロックスイッチ

Claims (2)

  1. 運転席の乗降口に設けられた乗降扉(2)と、その乗降口に設けられたステップ(3)を格納位置、降下位置および上昇位置に移動させる電動の昇降手段(4)と、複数の操作スイッチ(11〜13)と、この複数のスイッチの状態を取込み前記昇降手段を駆動制御する制御回路(6)とを備えたキャブオーバ型車両の乗降装置において、
    前記乗降口には扉スイッチ(10)を備え、前記制御回路はこの扉スイッチが開扉状態のとき起動する構成であり、
    前記乗降扉は手動のスライド扉であり、このスライド扉が車両の後方の全開位置から遊び分だけ前に移動した位置で閉方向への移動を阻止して開かれた状態に係止する開扉係止手段を設け、
    前記制御回路は、この開扉係止手段の設定または解除を制御する手段を含み、
    前記スライド扉がほぼ全開位置に達したことを検出する全開検出スイッチ(7)を備え、
    前記制御回路は、前記ステップが前記格納位置にあるとき前記全開検出スイッチが1回作動する毎に前記開扉係止手段の係止状態の設定および解除を交互に行う手段を含む ことを特徴とするキャブオーバ型車両の乗降装置。
  2. 運転席の乗降口に設けられた乗降扉(2)と、その乗降口に設けられたステップ(3)を格納位置、降下位置および上昇位置に移動させる電動の昇降手段(4)と、複数の操作スイッチ(11〜13)と、この複数のスイッチの状態を取込み前記昇降手段を駆動制御する制御回路(6)とを備えたキャブオーバ型車両の乗降装置において、
    前記乗降口には扉スイッチ(10)を備え、前記制御回路はこの扉スイッチが開扉状態のとき起動する構成であり、
    前記乗降扉は手動のスライド扉であり、このスライド扉を開かれた状態に係止する開扉係止手段(21)を設け、
    前記制御回路は、この開扉係止手段の設定または解除を制御する手段と、前記扉スイッチが開扉状態で前記昇降手段の操作スイッチが操作されたときに連動して前記開扉係止手段の係止状態設定を制御する手段を含み、
    前記操作スイッチとは別に車外から操作できる位置に扉ロックスイッチ(41)を設け、
    前記制御回路は、この扉ロックスイッチの操作にしたがって前記開扉係止手段の設定および解除を制御する手段を含む
    ことを特徴とするキャブオーバ型車両の乗降装置。
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