JP3563746B2 - 画像読取装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は画像読取装置に関し、特に撮像レンズの焦点(結像位置)を高い精度で検出することができる焦点検出手段を用いてフィルム等の原稿面上の画像情報を撮像レンズで撮像素子面上に形成すると共に該原稿面上を走査して該画像情報を読取り、読取り結果をカラー複写機やホストコンピューター等へ出力する画像読取り装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来よりフィルム等の透過原稿を画像読み取り位置に保持し、照明手段からの光束で照明して該原稿の画像情報を撮像レンズによりCCDラインセンサー等の撮像素子上に結像させ、該撮像素子上の画像情報と撮像素子とを相対的に副走査方向へ移動させて読み取りを行う画像読取装置が種々と提案されている。このとき該撮像素子上の画像情報のピント状態を検出し自動的に焦点調節を行うようにした焦点検出手段を用いた画像読取装置も種々と提案されている。
【0003】
例えば特開平2−53014号公報ではNチャンネルのCCDラインセンサからのデータのうち、Nの整数倍の画素毎のデータを用いてピント状態を評価(判定)する評価量を算出し、自動焦点調節を行ってる。
【0004】
一般に35mmフィルムやスライドマウントに保持されたポジフィルムは湾曲し易く、フィルム面の位置を一定に保つのが難しい。又、プレゼンテーション用のスライドのように、高濃度で一様な背景に文字が飛び飛びに書かれているような原稿の場合、高濃度部では精度良く自動焦点合わせが行えない。
【0005】
この為上記画像読取装置において、一領域のみにて焦点合わせを行う画像読取装置では適切なピント状態で読取りの出来ないことがある。
【0006】
このような場合に於いても、確実に自動焦点調節を行なう為に特開平2−53010号公報ではフィルム面上の複数個所の参照領域で各々の画像情報の鮮鋭度を検出し、鮮鋭度が一定値以上になる箇所の画像情報を基に焦点調節を行なっている。
【0007】
また、特開平2−53013号公報では所定の参照領域の鮮鋭度の最大値が一定値を越さない場合は別の参照領域で焦点調節をやり直すようにしている。そして、特開平2−136844号公報では光学ビュワー上に参照領域を表示してオペレーターが参照領域を適切な位置に移動することが出来る様にしている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特開平2−53010号公報や特開平2−53013号公報で提案されている画像読取装置は各参照領域で画像情報の鮮鋭度の検出を行なう為、確実な自動焦点調節を行なう為には時間がかかるといった問題点があった。
【0009】
また、特開平2−136844号公報においても頻繁にオペレーターの操作が必要となり煩わしいといった問題点があった。
【0010】
本発明は前走査を行ない撮像素子から得られた画像信号を走査位置ごとに評価し参照領域を設定することにより、迅速に且つ高精度に自動焦点調節を行なうことの出来る画像読取装置の提供を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明の画像読取装置は、
照明手段で照明された原稿面上の画像情報を撮像レンズにより複数の画素を主走査方向に配列した撮像素子の受光面上に結像させ、前記画像情報と前記撮像素子とを相対的に前記主走査方向と直交する副走査方向へ移動させて前記画像情報を読み取る画像読取装置において、
前記撮像素子から得られる画像信号から副走査方向所定距離毎の複数領域における各領域毎の平均輝度を求め、前記各領域毎の平均輝度と予め設定した副走査方向の位置に関する重み付け情報を用いて各領域毎の評価量を求め、前記評価量が最大となる領域を参照領域に設定する参照領域決定手段と、
前記参照領域でのピント状態を検出する焦点検出手段と、
前記焦点検出手段の検出結果に基づいて前記受光面上における前記画像情報のピント状態を調節する焦点調節手段と、
を有することを特徴としている。
【0013】
【実施例】
図1は本発明の実施例1の画像読取装置1の概略構成を示す説明図である。図中、Fは原稿(フィルム)であり透過原稿より成っており、スライドマウント4に保持されている。
【0014】
3は照明手段であり、DC電源17に接続された光源(例えばハロゲンランプ)2、コンデンサレンズ18、フィールドレンズ19、そして光学フィルタ20等を有しており、読取り部12に入ってきたフィルムFを照明している。
【0015】
21は撮像レンズであり、照明手段3からの光束で照明されたフィルムFの画像情報を読取手段6の読取ユニット8面上(受光面上)に結像させている。
【0016】
読取手段6は、撮像素子(CCD3ラインセンサー)7や該CCD3ラインセンサー7が取付けられた読取ユニット8等を有している。
【0017】
5はオートチェンジャであり、トレイ9やトレイ台11、読取り部12等より構成されている。オートチェンジャ5のトレイ9はトレイ台11上に回動可能に設けられオートチェンジャ駆動回路10により回転駆動されている。読取り部12はトレイ台11下部に設けられ照明手段3の照明領域内に位置している。
【0018】
トレイ9内には回転中心の回りにフィルムFを放射状に収納する収納部13が複数、等間隔に形成されている。そして、操作者が不図示の前進ボタンを1回押す毎にトレイ9はオートチェンジャ駆動回路10により駆動され順方向に(または後進ボタンを押すことにより逆方向に)収納部13のひとつ分(1コマ分)回転する。
【0019】
該回転駆動により供給位置14に移動した収納部13内のフィルムFは読取り部12内の読取り位置15に落し込まれ画像の読取りに供される。そして画像の読取り後、再び収納部13に収納される。該読取り部12の近傍には読取り位置15におけるフィルムFの有無を検知するセンサ16が配置されている。また供給位置14の近傍には収納部13内のフィルムFの有無を検知するための原稿検知センサ33a,33bが配設されている。
【0020】
上記オートチェンジ動作が繰り返されてトレイ9に収納されたフィルムFが順次1枚づつ読取り位置15に送られ読取りが行なわれる。又、前進ボタンまたは後進ボタンを押し続けると、自動コマ送り機能により自動的にフィルムFが順次1枚づつ読取り位置15に送り込まれ、連続的に画像の読取りが行なわれる。
【0021】
ここで原稿検知センサ33a,33bが次の収納部13にフィルムFが無いことを検知すると、オートチェンジャ駆動回路10はコントローラ32に制御されて読取り位置15へフィルムFを移送する機構の作動を停止し、1コマ分のコマ送りを行なう。尚、前進時は原稿検知センサ33aにより、後進時は原稿検知センサ33bにより次の収納部13にフィルムFが存在するか否かを検知している。
【0022】
CCD3ラインセンサ7は、レッド、グリーン、ブルーのオンチップ光学フィルタが設けられた3本のラインセンサから構成している。CCD3ラインセンサ7を有した読取り手段6は、各ラインセンサで電気的に主走査するとともに、読取りユニット8をステッピングモータ23により主走査方向と垂直方向の副走査方向(図中d方向)にレール24に沿って移動させることにより副走査を行なっている。
【0023】
そして、CCD3ラインセンサ7によって読み取られた画像は、アナログ信号としてケーブル25を経てアナログ処理回路26に出力され、DC再生、増幅A/D変換され、デジタル処理回路27でデジタル処理された後、画像信号としてインターフェース回路28、又はコントローラ32に出力されている。
【0024】
ここでコントローラ32は該画像信号を用いて撮像ユニット8上での画像情報のピント状態(鮮鋭度)を検出しており、該アナログ処理回路26やデジタル処理回路27等と共に焦点検出手段の一要素を構成している。また画像信号はインターフェース回路28を介し外部機器29においても利用されている。
【0025】
コントローラ32にはステッピングモータ23を駆動する為のステッピングモータ駆動回路30、インターフェース回路28、デジタル回路27、センサ16からの情報を処理するフィルム位置検知回路31、原稿検知センサ33a,33b、フィルムFの確認や操作者が所望の動作を指令する為の操作部35、そしてオートチェンジャ駆動回路10等が接続されており、CCD3ラインセンサ7の副走査が外部機器29と同期をとる為の制御、デジタル処理回路27の設定、原稿検知センサ33a,33bからの情報に基づいたオートチェンジャ5の駆動の制御等を行なっている。
【0026】
コントローラ32には更にDC電源17が接続されており、トレイ9に於けるフィルムFの有無、又は読取り手段6の読取り動作に応じて、ハロゲンランプ2の照明光量が変化する様にDC電源17の電圧を制御している。
【0027】
また、コントローラ32はステッピングモータ駆動回路30を介してステッピングモータ34を駆動することによって撮像レンズ21の焦点調節を行なっており、該ステッピングモータ駆動回路30やステッピングモータ34等と共に焦点調節手段の一要素を構成している。
【0028】
本実施例に於いては照明手段3で照明されたフィルムFの画像を撮像レンズ21により読取手段6の読取ユニット8面上に結像させて、該読取ユニット8面上の画像情報と該読取ユニット8とを主走査方向と直交する副走査方向に移動させて副走査し、フィルムF上の画像情報を2次元的に読取っている。
【0029】
そして該フィルムFを副走査した時に得られる読取手段6からの画像信号を走査位置(走査線)毎に評価し評価量を求め、該評価量に基づいてフィルムF面上の参照領域を設定し、該参照領域の読取ユニット8面上でのピント状態を焦点検出手段で検出し該焦点検出手段からの信号に基づいて焦点調節手段により読取ユニット8面上に形成される画像情報のピント状態を調節している。
【0030】
次に本実施例に於ける自動焦点調節の動作について詳細に述べる。図2は本実施例の自動焦点調節に関する制御のフローチャートである。
【0031】
先ず電源を投入すると本実施例の画像読取装置1の初期化を開始する。該初期化の後ステップ1では読取り位置15にフィルムFが新たにセットされたか否かを判別しており、操作部35からの指令に基づいてフィルムFが読取位置15にセットされるのを待つ状態になる。
【0032】
操作部35よりフィルムFの駆動が指令されると、オートチェンジャ5により供給位置14にあるフィルムFが移送され読取位置15にセットされる。そして、センサ16によってフィルムFのあることが検知され、センサ16からの出力信号に基づき、コントローラ32にてフィルムFが新たに読取位置15へセットされたことを判別する。
【0033】
次にコントローラ32は読取りユニット8を所定の前走査開始位置に移動し(ステップ2)、前走査を行なって粗く画像を読取り操作部35の電子ビュア(不図示)に表示する(ステップ3からステップ7にかけ平行して実行される)。この時、撮像レンズ21のピント位置は所定のピント位置に成っている。
【0034】
本実施例では走査位置を走査線の数(ライン数)で示しており、前走査開始位置でのライン数Yを0として該ライン数Yが前走査の時に読取るラインの全ライン数(Yend )に達するまで前走査を行っている(ステップ4〜ステップ7)。
【0035】
ステップ5はライン毎の画像信号から図5のようなライン数Yの時の平均輝度L(Y)を求めている。そしてステップ6では図6に示すような副走査位置を変数とし、副走査位置中央で最大と成る重み付け関数(重み付け情報)F(Y)を用いて参照領域を決める為の評価量M(Y)を求めている。評価量M(Y)は次の(1)式によって計算する。
【0036】
M(Y)=F(Y)×L(Y) ‥‥‥‥(1)
そして、前走査に同期してライン数Yをカウントアップし(ステップ7)各ライン毎に評価量M(Y)を求めていき、ライン数Yがライン数Yend に達っしたならば(ステップ4)ステップ8へ進む。ステップ8では(2)式で表わすように、図7に示すライン数毎に求めた評価量M(Y)の内、評価量M(Y)が最大となるライン数Ymax を求め、ライン数Ymax に相当するフィルムF上の領域を参照領域に設定する。
【0037】
M(Ymax )=MAX(M(Y)) ‥‥‥(2)
その後操作部35から、画像の読取りが指令されると(ステップ9)、焦点調節動作に入り、コントローラ32は読取りユニット8を前走査のときに計算しておいたライン数Ymax に移動して(ステップ11)、撮像レンズ21の焦点位置を変えながら鮮鋭度を求め鮮鋭度が最大に成る位置を検出し(ステップ12)、鮮鋭度が最大になる位置に焦点調節する(ステップ13)。その後本スキャンを行なって画像を読み取り(ステップ14)、ステップ1に戻る。
【0038】
一方、ステップ9,10において画像読取りが指令されない内に他の処理指令が操作部35または外部機器29からインターフェース28を介してコントローラ32に指令されるとコントローラ32は他の処理を行なう(ステップ15)。
【0039】
以上のように本実施例では、自動焦点調節を行なうに際し、前走査で参照領域を決定し、該参照領域で焦点調節を行っている。
【0040】
次に該焦点調節を行なう際の焦点位置の検出動作について説明する。図3は受光面8上の画像情報の鮮鋭度が最大になる焦点位置を検出するときの処理(図2のステップ12)を更に詳細に示したフローチャートである。
【0041】
まず、撮像レンズ21の焦点位置を所定のホームポジションに移動する(ステップ21)。次に、カウントNを0にして(ステップ22)、Nが所定のカウント数Nmax に達するまで(ステップ23)各焦点位置の鮮鋭度を測定する。
【0042】
即ち、ステップ24で鮮鋭度を測定し、焦点位置を1段階移動して(ステップ25)Nをカウントアップする(ステップ26)。
【0043】
そして、Nが所定のカウント数Nmax に達すると鮮鋭度が最大に成る焦点位置を求め(ステップ27)鮮鋭度最大の焦点位置の検出を終了する(ステップ28)。
【0044】
本実施例によれば以上のように各要素を構成することにより、従来難しかった濃度の高い背景の上に疎に濃度の低い文字が書かれている様な(プレゼンテーション用の)スライドに対しても確実に且つ素早く自動焦点調節することができる。
【0045】
図4は本発明の画像読取装置の実施例2の概略構成を示す説明図である。同図に於いて図1と同一の部分には同一の符号を付して説明を省略している。
【0046】
本実施例の画像読取装置40は図1の画像読取装置1と比べ、特にフィルムFの投影像を表示する表示部として光学ビュワを構成するスクリーン41を備え、光路切換えミラー42で光学ビュワへの表示と読取りユニット8での読取りとを切り換えている点が異なっている。その他の構成は基本的に略同じである。
【0047】
図4に於いて42は光路切換えミラーであり、図中矢印a方向に向きを変えることにより、フィルムFを透過した光束の光路を切換え、撮像レンズ44、投影レンズ43の何れかに該光束を導光している。
【0048】
45はオートチェンジャであり、オートチェンジャ本体48やトレイ49等から構成されている。オートチェンジャ本体48はトレイ台46や読取り部47等から成っており、読取り部47は照明手段3の照明領域内に位置している。
【0049】
トレイ49はトレイ台46の長手方向(図中矢印b方向)に平行移動可能にトレイ台46上に設けられており、フィルムFを収納する収納部63を長手方向に複数有している。
【0050】
オートチェンジャ45はカム連動機構50により、トレイ49が矢印bの方向に所要量駆動され、トレイ49内のフィルムFが供給位置51に移動されて、読取り部47の読取り位置52に落し込んでいる。
【0051】
読取り部47には軸53を中心に回動可能に設置されたリフトレバー54が設けられており、このリフトレバー54の端部54aがカム連動機構50により上方へ駆動されるときにリフトレバー54の端部54bは下方へ移動し、これと共に供給位置51に有るフィルムFが読取り位置52、即ち端部54b上に落し込まれ、端部54aが下方に駆動されるときに端部54bが上方に移動し、読取り位置52にあったフィルムFを持ち上げ、トレイ49内の供給位置51に戻している。
【0052】
このカム連動機構50はリフトレバー54を上下動させる不図示のカムと、落し込まれたフィルムFを保持する不図示の保持機構が連動するように構成されている。一方、カム連動機構50はDCモータ等の駆動源55によってコントローラ56の制御で駆動されカムの回転と同期してコントローラ56の制御のもとにコマ送り機構がトレイ送り駆動源60により駆動される。又、カムの位相を検知する不図示のホトインタラプタ、マイクロスイッチ等からの出力がコントローラ56に送られ、この出力信号に基づいて駆動源55によるカム連動機構50の駆動の制御及びコマ送り機構の駆動が行われる。
【0053】
そして、コントローラ56には読取りユニット8を副走査方向(図中矢印d方向)に駆動する不図示のステッピングモータ、ドライバ、コントロール部及び連動機構等からなる副走査手段57やミラー切り換え手段58、撮像レンズ44のピント調節を行うためのピント調節手段36、及び操作スイッチ59が接続されており、更に、このコントローラ56は読取り部52に於けるフィルムFの有無に応じてハロゲンランプ2の照明光量が変化するようにDC電源17の電圧を制御する光量制御手段としての役割も兼ねている。
【0054】
原稿検知センサ33はトレイ49内の収納部63のフィルムFの有無を検知しており、トレイ49を前進させる際の供給位置51直前の収納部63についてのみ検知している。本実施例では原稿検知センサ33により何コマ目の収納部63にフィルムFが有るか無いかコントローラ56のメモリに順次記憶するように成っており、収納部63にフィルムFが無い場合はリフトレバー54bを上昇させて置いた状態でトレイ49を所望のコマ数、空送りできるようにしている。
【0055】
上述のピント調節手段36は撮像レンズ44のピント位置を移動する為の駆動源である不図示のステッピングモータや該ステッピングモータを駆動する為の不図示の駆動回路等から構成されコントローラ56の制御によって撮像レンズ44をピント位置に移動している。
【0056】
本実施例では、以上の構成より照明手段からの光束で照明されたフィルムFの画像を撮像レンズ44を介し、読取手段6で読取りを行なうと共に、画像情報の光路をミラー42で切り換えてスクリーン41に投影し、操作者がスクリーン41上の投影画像を見ながらコマ送りを行ない画像を検索することができるようにしている。
【0057】
また、図8のように濃度の高い背景の上にその濃度の低い文字が書かれている様な(例えばプレゼンテーション用の)スライドに対して、例えば濃度の高い領域Aを参照領域として自動焦点調節を行なうと、この位置の画像データの振幅が小さい為、自動焦点調節が正しく行なえない。
【0058】
これより本実施例に於いて、コントローラ56は最低濃度が第1の閾値Dth1より高いときは、Ycentの位置に近いラインで第2の閾値Dth2より最低濃度の低いライン(図9AFRLで示した副走査位置)を自動焦点調節の参照領域に設定している。
【0059】
次に本実施例の画像読取り装置40に於ける画像読取時の自動焦点調節に係る動作について詳細に説明する。図10は該自動焦点調節動作のフローチャートである。
【0060】
先ず電源を投入すると画像読取装置40の初期化を開始する。該初期化の後ステップ31では読取り位置52にフィルムFが新たにセットされたか否かを判別しており、操作スイッチ59からの指令に基づいてフィルムFが読取り位置52にセットされるのを待つ状態になる。
【0061】
操作スイッチ59よりフィルムFの駆動が指令されると、オートチェンジャ45により供給位置51にあるフィルムFが移送され読取位置52にセットされる。そして、センサ16によってフィルムFのあることが検知され、該センサ16からの出力信号に基づき、コントローラ56にてフィルムFが新たに読取位置52へセットされたことを判別する。
次にコントローラ56は読取ユニット8を所定の前走査開始位置に移動し(ステップ32)、前走査を開始する。そして、前走査開始位置でのライン数Yを0として(ステップ33)ライン数毎に最低濃度D(Y)を求め、コントローラ56内のメモリー(不図示)に順次記憶する(ステップ35)。
【0062】
そして、ライン数Yをカウントアップ(ステップ36)し、所定ライン数(所定位置)Ycentまで走査する(ステップ34)。ここでライン数Ycentは、フィルムF上の所定領域に相当する副走査位置であって、本実施例では読取りを行なう画像の中央に設定している。また撮像レンズ44の焦点位置は所定の焦点位置(焦点の移動可能範囲の中央値が適している。)に成っている。
【0063】
次にステップ37でライン数Ycentでの最低濃度D(Ycent)が第1の閾値Dth1と比べ、高いか否かを判別している。そして、最低濃度D(Ycent)が第1の閾値Dth1より低ければ、ステップ48へ進みライン数Ycentに相当する領域を参照領域に設定する。
【0064】
一方、最低濃度D(Ycent)が第1の閾値Dth1より高ければ、コントローラ56内のメモリーに記憶した最低濃度D(Y)をライン数Ycentから前走査開始位置へ逆順に読み出し、第2の閾値Dth2と比較する(ステップ38〜ステップ41)。
【0065】
即ち、ステップ38でライン数Ycentを初期値として(ライン数K=ライン数Ycent)、ステップ40でコントローラ56内のメモリーから逆順に読み出した最低濃度D(K)と第2の閾値Dth2とを比較する。このとき、最低濃度D(K)が第2の閾値Dth2より低い場合はステップ42へ進みライン数Kに相当する領域を参照領域に設定する。
【0066】
一方、最低濃度D(K)が第2の閾値Dth2より高い場合はライン数Kをカウントダウンして(ステップ41)、次のラインの最低濃度D(K)の判定に進む。そして、ステップ39からステップ41のループをライン数Kが0(前走査開始位置)に成るまで繰り返す。
【0067】
ステップ39でライン数Kが負であると判別されると、ステップ44に移行してライン数Ycent以降の前走査を開始する。
【0068】
先ずライン数Yをカウントアップ(ステップ44)して、最低濃度D(Y)を求める(ステップ45)。そして、ステップ46で最低濃度D(Y)が第2の閾値Dth2より、高いか否かを判別している。
【0069】
最低濃度D(Y)が第2の閾値Dth2より低い場合はステップ43へ進みライン数Yに相当するフィルムF面上の領域を参照領域に設定する。
【0070】
一方、最低濃度D(Y)が第2の閾値Dth2より高い場合はステップ47へ進みライン数Yがライン数Yend に達するまでステップ44からステップ47のループを繰り返す。そして、ステップ47でライン数Yがライン数Yend を越えた場合、ステップ48でライン数Ycentに相当するフィルムF面上の領域を参照領域に設定する。
【0071】
次に、参照領域での焦点調節動作に移り、ステップ49で鮮鋭度が最大に成る焦点位置を検出し、ステップ50で撮像レンズ43の焦点位置を鮮鋭度最大の焦点位置まで駆動する。
【0072】
そして、本走査を行ない画像の読取りを行って(ステップ51)、そののち他の動作に進む。
【0073】
【発明の効果】
本発明によれば、副走査を行ない撮像素子から得られた画像信号から、副走査方向所定距離毎の所定の領域での画像信号の輝度と副走査方向の位置に基づく評価量を用いて参照領域を設定し、参照領域の受光面上でのピント状態を検出する為、迅速に且つ高精度に自動焦点調節を行なうことができ、原稿面上の画像情報を高精度に読取ることのできる画像読取装置を達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の要部概略図
【図2】実施例1の自動焦点調節のフローチャート
【図3】実施例1の焦点調節のフローチャート
【図4】本発明の実施例2の要部概略図
【図5】走査位置毎に求めた平均濃度を示した説明図
【図6】重み付け関数の説明図
【図7】走査位置毎に求めた評価量を示した説明図
【図8】原稿(フィルム)の説明図
【図9】走査位置毎に求めた最低濃度を示した説明図
【図10】実施例2の自動焦点調節のフローチャート
【符号の説明】
3 照明手段
6 読取りユニット
1,4 画像読取装置
48,5 オートチェンジャ
21,44 撮像レンズ
Claims (1)
- 照明手段で照明された原稿面上の画像情報を撮像レンズにより複数の画素を主走査方向に配列した撮像素子の受光面上に結像させ、前記画像情報と前記撮像素子とを相対的に前記主走査方向と直交する副走査方向へ移動させて前記画像情報を読み取る画像読取装置において、
前記撮像素子から得られる画像信号から副走査方向所定距離毎の複数領域における各領域毎の平均輝度を求め、前記各領域毎の平均輝度と予め設定した副走査方向の位置に関する重み付け情報を用いて各領域毎の評価量を求め、前記評価量が最大となる領域を参照領域に設定する参照領域決定手段と、
前記参照領域でのピント状態を検出する焦点検出手段と、
前記焦点検出手段の検出結果に基づいて前記受光面上における前記画像情報のピント状態を調節する焦点調節手段と、
を有することを特徴とする画像読取装置。
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