JP3563505B2 - 新規な第4級アンモニウム塩及びその製造方法、並びにそれを含有する毛髪化粧料 - Google Patents

新規な第4級アンモニウム塩及びその製造方法、並びにそれを含有する毛髪化粧料 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は新規な第4級アンモニウム塩及びその製造方法、並びにそれを含有する毛髪化粧料に関するものである。更に詳細には、新規な界面活性剤で、布帛、毛髪等の柔軟剤の基剤として使用される新規な第4級アンモニウム塩及びその製造方法、並びにそれを含有する毛髪化粧料に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
近年、布帛や毛髪用の柔軟剤などに使用される界面活性剤は、界面活性能のほかに安全性、皮膚に対して低刺激性、生分解性などの諸特性に優れたものが要望されている。現在、柔軟剤などに使用されている界面活性剤としては、下記式(A)で表されるジ長鎖アルキルジメチルアンモニウム塩、あるいは下記式(B)で表されるジ長鎖アルキルイミダゾリンなどが良く知られている。
【0003】
【化13】
Figure 0003563505
【0004】
(式中、 Rは長鎖アルキル基を示す。)
【0005】
【化14】
Figure 0003563505
【0006】
(式中、R は前記と同じ意味を示し、R’は長鎖アルキル基を示し、Eは−O−、−NH−又は−S− を示す。)
これらの界面活性剤を用いた柔軟剤は一般的に、布や毛髪に対する柔軟性や、ふっくら感が優れており、広く使用されてきた。しかし、これらの界面活性剤は一般的に、安全性や柔軟剤の基剤としての性能に優れる反面、生分解性に問題があり、使用後、川や海の中で分解せず、長期に渡り存在する問題があった。
【0007】
従って、本発明の課題は繊維や毛髪の柔軟効果に優れ、かつ生分解性がより優れ、柔軟剤基剤や毛髪処理基剤として適した化合物を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記現状に鑑み、布帛や毛髪用の柔軟剤として優れ、且つ安全性が高く、更に生分解性の良好な化合物を得るべく鋭意検討を行った結果、下記一般式(1) で表される新規第4級アンモニウム塩が本発明の目的に合致することを見出し、本発明を完成させるに到った。
即ち、本発明は、一般式(1) で表される新規な第4級アンモニウム塩及びその製造方法、並びにそれを含有する毛髪化粧料を提供するものである。
【0009】
【化15】
Figure 0003563505
【0010】
〔式中、R、R及びRは同一又は異なって、炭素数1〜6のアルキル基又はヒドロキシアルキル基を示し、Rは炭素数1〜22の直鎖又は分岐のアルキル基、アルケニル基又はヒドロキシアルキル基を示し、Rは炭素数8〜22の直鎖又は分岐のアルキル基、アルケニル基もしくはヒドロキシアルキル基を示す。 Aは炭素数2〜4の直鎖又は分岐のアルキレン基を示し、n個の Aは同一でも異なっていてもよい。 Bは炭素数1〜10の直鎖又は分岐のアルキレン基又はアルケニレン基を示し、 Xは陰イオン基を示す。mは1〜10の整数を示し、nはアルキレンオキサイドの平均付加モル数を示す0〜20の数である。〕
また、本発明は、上記一般式(1) で表される第4級アンモニウム塩の製造中間体として有用である、下記一般式(8) で表されるハロエステル、及び一般式(11)で表されるアミノエステルを提供するものである。
【0011】
【化16】
Figure 0003563505
【0012】
〔式中、R、R、A 、B 、m及びnは前記と同じ意味を示し、X’はハロゲン原子を示す。〕
【0013】
【化17】
Figure 0003563505
【0014】
〔式中、R、R、R、R、A 、B 、m及びnは前記と同じ意味を示す。〕
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0016】
前記一般式(1) で表される第4級アンモニウム塩に関する報告は従来の刊行物等になく、かかる本発明の第4級アンモニウム塩は新規化合物である。
【0017】
本発明の一般式(1) で表される第4級アンモニウム塩において、R、R及びRは同一又は異なって、炭素数1〜6のアルキル基又はヒドロキシアルキル基を示すが、具体的にはメチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヒドロキシエチル等の基が挙げられ、好ましくはメチル基、エチル基又はヒドロキシエチル基であり、更に好ましくはメチル基である。
【0018】
また、Rは炭素数1〜22の直鎖又は分岐のアルキル基、アルケニル基又はヒドロキシアルキル基を示すが、具体的にはメチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヒドロキシエチル、オクチル、デシル、ドデシル、テトラデシル、ヘキサデシル、オクタデシル、イソオクタデシル、ヒドロキシオクタデシル、ドコシル等の基が挙げられ、好ましくは炭素数6〜22の直鎖アルキル基、更に好ましくはヘキシル基である。
【0019】
は炭素数8〜22の直鎖又は分岐のアルキル基、アルケニル基もしくはヒドロキシアルキル基を示すが、具体的にはオクチル、デシル、ドデシル、テトラデシル、ヘキサデシル、オクタデシル、イソオクタデシル、ヒドロキシオクタデシル、ドコシル等の基が挙げられ、好ましくは炭素数8〜22の直鎖アルキル基、更に好ましくはオクタデシル基もしくはヘキサデシル基又はこれらの混合基である。
【0020】
A は炭素数2〜4の直鎖又は分岐のアルキレン基を示すが、好ましくはエチレン基又はプロピレン基であり、更に好ましくはエチレン基である。nはアルキレンオキサイドの平均付加モル数を示す0〜20の数であるが、好ましくは0〜10、更に好ましくは0である。またn個の Aは同一でも異なっていてもよい。
【0021】
Bは炭素数1〜10の直鎖又は分岐のアルキレン基又はアルケニレン基を示すが、好ましくは炭素数1〜10の直鎖アルキレン基、更に好ましくは炭素数10の直鎖アルキレン基である。
mは1〜10の整数を示すが、好ましくは1〜3、更に好ましくは1である。
【0022】
X は陰イオン基を示すが、好ましくはCl, Br等のハロゲン原子、サルフェート、炭素数1〜4の水酸基で置換されていてもよいカルボキシレート又は炭素数1〜4のアルキルサルフェート(CHSO, CSO等)、更に好ましくCl又はCHSOである。
【0023】
一般式(1) で表される好ましい第4級アンモニウム塩として、例えば次のようなものが挙げられる。
【0024】
【化18】
Figure 0003563505
【0025】
【化19】
Figure 0003563505
【0026】
上記一般式(1) で表される本発明の第4級アンモニウム塩(以下第4級アンモニウム塩(1) と略記する)は、次の製造方法1及び2により製造することができる。
【0027】
製造方法1
一般式(2)
【0028】
【化20】
Figure 0003563505
【0029】
〔式中、R及びB は前記と同じ意味を示し、Rは H、炭素数1〜6のアルキル基あるいはアルケニル基、又は式(3)
【0030】
【化21】
Figure 0003563505
【0031】
(式中、Z 及びZ’は同一又は異なって、 H又は
【0032】
【化22】
Figure 0003563505
【0033】
(R及びB は前記と同じ意味を示す)を示す)で表される基を示す。〕
で表されるヒドロキシ基を有する脂肪酸又は脂肪酸エステルと、一般式(4)
NH (4)
〔式中、Rは前記と同じ意味を示す。〕
で表される長鎖第1級アミンとを反応させて得られる一般式(5)
【0034】
【化23】
Figure 0003563505
【0035】
〔式中、R、R及び Bは前記と同じ意味を示す。〕
で表されるアミドアルコール、又はこのアミドアルコールに炭素数2〜4のアルキレンオキサイドを付加させて得られる一般式(6)
【0036】
【化24】
Figure 0003563505
【0037】
〔式中、R、R、A 及びB は前記と同じ意味を示し、n’はアルキレンオキサイドの平均付加モル数を示す0より大きく20以下の数である。〕
で表されるアミドアルコールのアルキレンオキサイド付加物を、一般式(7)
X’(CHCOY (7)
〔式中、X’はハロゲン原子を示し、 Yはハロゲン原子又は−OR(Rは前記と同じ意味を示す)を示し、mは前記と同じ意味を示す。〕
で表される脂肪酸ハライド、脂肪酸又は脂肪酸エステルと反応させて、一般式(8)
【0038】
【化25】
Figure 0003563505
【0039】
〔式中、R、R、A 、B 、X’、m及びnは前記と同じ意味を示す。〕
で表されるハロエステルを得、このハロエステルと一般式(9)
【0040】
【化26】
Figure 0003563505
【0041】
〔式中、R、R及びRは前記と同じ意味を示す。〕
で表される第3級アミンとを反応させ、更に必要に応じて塩交換を行い、第4級アンモニウム塩(1) を得る方法。
【0042】
製造方法2
前記一般式(8) で表されるハロエステルと、一般式(10)
【0043】
【化27】
Figure 0003563505
【0044】
〔式中、R及びRは前記と同じ意味を示す。〕
で表される第2級アミンとを反応させて、一般式(11)
【0045】
【化28】
Figure 0003563505
【0046】
〔式中、R、R、R、R、A 、B 、m及びnは前記と同じ意味を示す。〕
で表されるアミノエステルを得、さらに一般式(12)
X (12)
〔式中、R及び Xは前記と同じ意味を示す。〕
で表される4級化剤を反応させ、必要に応じて塩交換を行い、第4級アンモニウム塩(1) を得る方法。
【0047】
以下、第4級アンモニウム塩(1) の製造方法の詳細を説明する。
製造方法1においては、まずはじめに、一般式(2) で表されるヒドロキシ脂肪酸又はヒドロキシ脂肪酸エステル(2) (以下、ヒドロキシ脂肪酸又はそのエステル(2) と略記する)と一般式(4) で表される長鎖第1級アミン(以下、長鎖第1級アミン(4) と略記する)とを反応させて、一般式(5) で表されるアミドアルコール(以下、アミドアルコール(5) と略記する)を得る。
【0048】
ここで使用される、ヒドロキシ脂肪酸又はそのエステル(2) としては、例えば、10−ヒドロキシ−トリデカン酸、11−ヒドロキシオクタデカトリエン酸、12−ヒドロキシオクタデカン酸、3−ヒドロキシ−18−メチルエイコサン酸、3−ヒドロキシ−5−メチルヘキサン酸、3−ヒドロキシブタン酸イソプロピルエステル、3−ヒドロキシ−7−メチルノナン酸、3−ヒドロキシオクタデカン酸、3−ヒドロキシデカン酸、3−ヒドロキシドデカン酸、3−ヒドロキシヘキサン酸、3−ヒドロキシペンタデカン酸、4−ヒドロキシオクタン酸、4−ヒドロキシノナン酸、5−ヒドロキシ−6−ウンデセン酸、5−ヒドロキシオクタデカン酸、6−ヒドロキシヘプタデカン酸、6−ヒドロキシミリスチン酸、6−ヒドロキシ−12−ヘキサデセン酸、7−ヒドロキシオクタデカン酸、7−ヒドロキシウンデカン酸、7−ヒドロキシテトラデカン酸、8−ヒドロキシ−9−ヘキサデセン酸、8−ヒドロキシノナン酸、9−ヒドロキシ−10,12−ヘプタデカジエン酸、9−ヒドロキシペンタデカン酸、9−ヒドロキシ−10−オクタデセン酸、ひまし油等を挙げることができる。
【0049】
長鎖第1級アミン(4) としては、例えばオクチルアミン、デシルアミン、ドデシルアミン、テトラデシルアミン、ヘキサデシルアミン、オクタデシルアミン、ベヘニルアミン等が挙げられる。
【0050】
ヒドロキシ脂肪酸又はそのエステル(2) と長鎖第1級アミン(4) との反応の場合、アミド化反応における反応温度は80〜240℃が好ましく、更に好ましくは100〜 200℃である。反応温度がこの範囲であると適度の収率で着色の少ない生成物が得られ好ましい。
【0051】
このヒドロキシ脂肪酸又はそのエステル(2) と長鎖第1級アミン(4) との反応における〔ヒドロキシ脂肪酸又はそのエステル(2) /長鎖第1級アミン(4) 〕のモル比は 0.5/1〜2/1が好ましく、更に好ましくは 0.9/1〜 1.5/1である。この範囲内では、ヒドロキシ脂肪酸又はそのエステル(2) 及び長鎖第1級アミン(4) の反応系内への残存量が少なく、反応率が向上するため好ましい。
反応圧力は、常圧又は減圧の何れでもよいが、副生する水又は低級アルコールを効率よく除去するために減圧反応が好ましい。具体的には5〜400mmHg 、更に好ましくは10〜200mmHg である。反応圧力を示す数値が5mmHg以上であると、反応途中に未反応のヒドロキシ脂肪酸又はそのエステル(2) 又は未反応の長鎖第1級アミン(4) が系外に除外される恐れがなく、また400mmHg 以下では生成するアミドアルコール(5) の収率が低下しないので好ましい。
【0052】
次に、必要に応じてアミドアルコール(5) に炭素数2〜4のアルキレンオキサイドを付加させて、一般式(6) で表されるアミドアルコールのアルキレンオキサイド付加物(以下、アミドアルコールアルキレンオキサイド付加物(6) と略記する)を得る。
【0053】
ここで用いられる炭素数2〜4のアルキレンオキサイドとしては、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド等が挙げられ、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイドが好ましく、エチレンオキサイドが更に好ましい。
【0054】
アミドアルコール(5) とアルキレンオキサイドの反応温度は50〜 200℃が好ましく、更に好ましくは80〜 150℃である。反応温度がこの範囲であると付加反応率の低下もなく、熱暴走の恐れもないので好ましい。
【0055】
次に上記で得られたアミドアルコール(5) 又はアミドアルコールアルキレンオキサイド付加物(6) と一般式(7) で表される脂肪酸ハライド、脂肪酸又は脂肪酸エステル(以下、脂肪酸誘導体(7) と略記する)と反応させ、一般式(8) で表されるハロエステル(以下、ハロエステル(8) と略記する)を得る。
【0056】
ここで用いられる脂肪酸誘導体(7) としては、例えばクロロアセチルクロライド、モノクロロ酢酸、クロロ酢酸メチル、クロロ酢酸エチル、ブロモ酢酸エチル、クロロプロピオン酸エチル、ブロモプロピオン酸エチル、クロロ酪酸エチル、ブロモ酪酸エチル、クロロ吉草酸メチル、ブロモ吉草酸メチル、ブロモカプロン酸エチル等が挙げられる。
【0057】
アミドアルコール(5) 又はそのアルキレンオキサイド付加物(6) と脂肪酸誘導体(7) の反応の場合、エステル化反応における反応温度は80〜 240℃が好ましく、更に好ましくは 100〜 200℃である。反応温度がこの範囲であると適度の収率で着色の少ない生成物が得られ好ましい。
このエステル化反応における〔アミドアルコール(5) 又はそのアルキレンオキサイド付加物(6) /脂肪酸誘導体(7) 〕のモル比は 0.5/1〜2/1が好ましく、更に好ましくは 0.9/1〜 1.5/1である。この範囲内では、アミドアルコール(5) 又はそのアルキレンオキサイド付加物(6) 及び脂肪酸誘導体(7) の反応系内への残存量が少なく、反応率が向上するため好ましい。
【0058】
このエステル化反応における反応圧力は、常圧又は減圧の何れでもよいが、副生する水又は低級アルコールを効率よく除去するために減圧反応が好ましい。具体的には、5〜400mmHg 、更に好ましくは10〜200mmHg である。反応圧力を示す数値が5mmHg以上であると、反応途中に未反応の脂肪酸誘導体(7) が系外に除外される恐れがなく、また400mmHg 以下では生成するハロエステル(8) の収率が低下しないので好ましい。
【0059】
上記のようにして得られたハロエステル(8) は新規化合物である。
ハロエステル(8) の代表的な化合物を以下に例示する。
【0060】
【化29】
Figure 0003563505
【0061】
【化30】
Figure 0003563505
【0062】
最後に、上記で得られたハロエステル(8) と一般式(9) で表される第3級アミン(以下、第3級アミン(9) と略記する)とを反応させ、更に必要ならば、イオン交換樹脂等を用いて塩交換を行い、必要な対イオンを有する第4級アンモニウム塩(1) を得る。
【0063】
ここで用いられる第3級アミン(9) としては、例えばトリメチルアミン、トリエチルアミン、トリエタノールアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、N−メチルジエタノールアミン、N,N−ジメチルエタノールアミン、N,N−ジメチル−2−ヒドロキシプロピルアミン、N,N−ジメチルブチルアミン、N,N−ジエチルメチルアミン、N,N−ジメチルイソプロピルアミン、N−メチルジブチルアミン等が挙げられる。
【0064】
ハロエステル(8) と第3級アミン(9) との4級化反応における反応温度は30〜 120℃が好ましく、更に好ましくは40〜 100℃である。
この4級化反応における〔第3級アミン(9) /ハロエステル(8) 〕のモル比は 0.9〜5.0 が好ましく、更に好ましくは0.95〜2.0 である。この範囲内では、第3級アミン(9) 及びハロエステル(8) の反応系内への残存量が少なく、反応率が向上するため好ましい。
【0065】
本発明の製造方法2においては、まず上記製造方法1と同様にして得られたハロエステル(8) と、一般式(10)で表される第2級アミン(以下第2級アミン(10)と略記する)とを反応させて、一般式(11)で表されるアミノエステル(以下アミノエステル(11)と略記する)を得る。
【0066】
ここで用いられる第2級アミン(10)としては、ジメチルアミン、N−エチルメチルアミン、ジエチルアミン、N−メチルイソプロピルアミン、N−エチルイソプロピルアミン、N−メチルブチルアミン、ジイソプロピルアミン、ジプロピルアミン、N−エチルブチルアミン、N−メチルエタノールアミン、ジエタノールアミン、N−メチル−2−ヒドロキシプロピルアミン、ジ−(2−ヒドロキシプロピル)アミン等が挙げられる。
【0067】
ハロエステル(8) と第2級アミン(10)との反応温度は0〜90℃が好ましく、更に好ましくは30〜70℃である。必要であれば水溶媒を用いて1〜20時間かけてアミノ化反応を行う。
この反応における〔第2級アミン(10)/ハロエステル(8)〕のモル比は 0.9〜5.0 が好ましく、更に好ましくは0.95〜2.0 である。
【0068】
上記のようにして得られたアミノエステル(11)は新規化合物である。
アミノエステル(11)の代表的な化合物を以下に例示する。
【0069】
【化31】
Figure 0003563505
【0070】
【化32】
Figure 0003563505
【0071】
次に上記で得られたアミノエステル(11)を、一般式(12)で表される4級化剤(以下、4級化剤(12)と略記する)で4級化して、第4級アンモニウム塩(1) を得る。
【0072】
ここで用いられる4級化剤(12)としては、メチルクロライド等の低級アルキルハライド、ジメチル硫酸等のジ低級アルキル硫酸等があげられる。4級化反応の溶媒としては、水、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、アセトン等があげられる。
このアミノエステル(11)と4級化剤(12)との反応温度は70〜 120℃が好ましい。またこの4級化反応における、〔4級化剤(12)/アミノエステル(11)〕のモル比は 0.8〜2.0 が好ましく、更に好ましくは0.95〜1.5 である。この条件で 0.5〜10時間かけて無溶媒あるいは溶媒中で4級化反応を行えば反応が完結し、その後、常法に従い後処理を行い、更に必要ならば、イオン交換樹脂等を用いて塩交換を行えば、必要な対イオンを有する第4級アンモニウム塩(1) を得ることができる。
【0073】
本発明の第4級アンモニウム塩(1) 、ハロエステル(8) 、アミノエステル(11)は、赤外線吸収スペクトル、核磁気共鳴スペクトルでその構造を確認することができる。
本発明の第4級アンモニウム塩(1) は、新規な界面活性剤であり、繊維に対して優れた柔軟性を付与でき、生分解性の優れた柔軟基剤として有用である。また毛髪に対しても優れた柔軟性と平滑性を付与でき、毛髪化粧料にも応用することができる。
【0074】
本発明の毛髪化粧料は、第4級アンモニウム塩(1) を必須成分として含有するものであり、ヘアリンス、ヘアコンディショナー、ヘアトリートメント、ヘアパック、ヘアクリーム、スタイリングローション、スタイリングムース、コンディショニングムース、ヘアムース、ヘアスプレー、シャンプー、洗い流さないコンディショニング剤、永久又は塩基性ヘアカラー、パーマ剤等に用いることができる。
この場合、本発明の第4級アンモニウム塩(1) は、1種又は2種以上を組み合わせて用いることができ、本発明の毛髪化粧料中に 0.1重量%以上配合するのが好ましく、特に 0.1〜20重量%、更に 0.1〜10重量%配合するのが好ましい。
【0075】
本発明の毛髪化粧料には、本発明の第4級アンモニウム塩(1) に加え、更に油脂類やシリコーン類を単独又は組み合わせて用いることができる。
油脂類としては、直鎖又は分岐のアルキル基又はアルケニル基を有する高級アルコール、流動パラフィン、ワセリン、固形パラフィン等の炭化水素類、液状ラノリン、ラノリン脂肪酸等のラノリン誘導体、高級脂肪酸エステル類、高級脂肪酸類、アルキル基又はアルケニル基を有する長鎖アミドアミン等の油脂類、ミンクオイル、オリーブ油等の動植物性油脂等を挙げることができる。これらの中でも炭素数12〜24の飽和又は不飽和の直鎖又は分岐の脂肪酸由来のモノグリセリド、炭素数12〜26の直鎖又は分岐のアルキル基又はアルケニル基を有する高級アルコール及び高級脂肪酸が好ましく、特にオレイン酸モノグリセリド、パルミチン酸モノグリセリド、ベヘン酸モノグリセリド、イソステアリン酸モノグリセリド等の脂肪酸モノグリセリド、セチルアルコール、ステアリルアルコール、アラキンアルコール、ベヘニルアルコール、カラナービルアルコール、セリルアルコール等の高級アルコール、ステアリン酸、ミリスチン酸、ベヘン酸、イソステアリン酸、18−メチルイコサン酸、ヤシ油脂肪酸等の高級脂肪酸が好ましい。
【0076】
シリコーン類としては、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサンの他、アミノ変性シリコーン、ポリエーテル変性シリコーン等の各種変性シリコーンが挙げられる。
これら油脂類やシリコーン類を配合する場合には、本発明の毛髪化粧料中に0.01重量%以上配合するのが好ましく、特に0.01〜30重量%、更に0.05〜20重量%配合するのが好ましい。
【0077】
本発明の毛髪化粧料には、上記成分以外に、必要に応じて従来型のモノ又はジ(長鎖アルキル)第4級アンモニウム塩のようなカチオン性活性剤やノニオン活性剤、グリセリン、尿素等の保湿剤、カチオン性ポリマー、多糖類、ポリペプタイド等の高分子物質、α−ヒドロキシカルボン酸類、芳香族スルホン酸類、色素、香料、噴射剤、溶剤、キレート剤、pH調整剤、防腐剤、抗フケ剤等を本発明の目的を損なわない範囲内で適宜配合することができる。
【0078】
【実施例】
以下、本発明の第4級アンモニウム塩(1) の製造実施例、及び本発明の毛髪化粧料の処方例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例、処方例に限定されるものではない。
【0079】
実施例1
攪拌機、温度計、蒸留塔を備えた 500ml容−4ツ口フラスコに、12−ヒドロキシオクタデカン酸150.2g(0.5モル)、オクタデシルアミン 149.3g(0.55モル)を仕込み、 150℃で攪拌した。反応途中で生成する水を蒸留塔で留去しながら反応を行った。ガスクロマトグラフィーにて9時間後に反応系内における12−ヒドロキシオクタデカン酸が消失したのを確認した後、反応系を 220℃、0.1mmHg にして、反応によって生成した水や、過剰のオクタデシルアミンを系外に除去した。得られた物質を、IR分析、NMR分析にて、下記構造式を有する12−ヒドロキシオクタデカン酸オクタデシルアミドであることを確認した。
【0080】
【化33】
Figure 0003563505
【0081】
IR分析、NMR分析結果
<IR分析>
1644cm−1 (6.08μ) においてアミド特有の強い吸収が認められた。
<NMR分析結果>
溶媒CDCl、内部標準TMS
5.4ppm(s,1H) C−N、 3.6ppm(dd,1H) C
3.2ppm(dt,2H) C−N−C 、 2.1ppm(t,2H) C −C−N
攪拌機、温度計、脱水管を備えた 500ml容−4ツ口フラスコに、上記で得られた12−ヒドロキシオクタデカン酸オクタデシルアミド 200g(0.36モル)、モノクロロ酢酸41g(0.43モル) を仕込み、 130℃で攪拌した。ガスクロマトグラフィーにて4時間後に反応系内における12−ヒドロキシオクタデカン酸オクタデシルアミドが消失したのを確認した後、反応系を85℃にした。水を 200g入れ30分攪拌した。攪拌を停止し、静置を行った後、下層の水層を除去した。反応系内を 100torrにして残存する水を留去した。
得られた物質を、IR分析、NMR分析にて、下記構造式を有する12−(クロロアセチルオキシ)オクタデカン酸オクタデシルアミドであることを確認した。
【0082】
【化34】
Figure 0003563505
【0083】
IR分析、NMR分析結果
<IR分析>
1743cm−1 (5.73μ) においてエステル特有の強い吸収が認められた。
1644cm−1 (6.08μ) においてアミド特有の強い吸収が認められた。
<NMR分析結果>
溶媒CDCl、内部標準TMS
5.4ppm(s,1H) C−N、 4.9ppm(dd,1H) C
4.1ppm(s,2H) Cl−C −C、
3.3ppm(dt,2H) C−N−C 、 2.1ppm(t,2H) C −C−N
次に、攪拌機、温度計、圧力計の付いた 0.5リットルオートクレーブに上記で得られた12−(クロロアセチルオキシ)オクタデカン酸オクタデシルアミド 100g、トリメチルアミン15g、イソプロピルアルコール 200gを入れ、70℃まで昇温した。そのままの温度で5時間攪拌し、反応を終結させた。反応後、過剰のトリメチルアミンを留去し、下記の構造式を有する12−(N,N,N−トリメチルアンモニオアセチルオキシ)オクタデカン酸オクタデシルアミドを含む反応混合物を 300g得た。
【0084】
【化35】
Figure 0003563505
【0085】
IR分析、NMR分析結果
<IR分析>
1743cm−1 (5.73μ) においてエステル特有の強い吸収が認められた。
1641cm−1 (6.09μ) においてアミド特有の強い吸収が認められた。
<NMR分析結果>
溶媒CDCl、内部標準TMS
5.6ppm(s,1H) C−N、 4.9ppm(dd,1H) C
4.8ppm(s,2H) N−C −C−O− 、 3.7ppm(s,9H) C −N
3.3ppm(dt,2H) C−N−C 、 2.1ppm(t,2H) C −C−N
実施例2
原料脂肪酸ハライドとして4−ブロモ酪酸エチルをモノクロロ酢酸の代わりに用いる以外実施例1と同様に行い、得られた化合物は下記の構造を有する12−(ブロモブチリルオキシ)オクタデカン酸オクタデシルアミドであることを実施例1と同様の方法で確認した。
【0086】
【化36】
Figure 0003563505
【0087】
次に得られた12−(ブロモブチリルオキシ)オクタデカン酸オクタデシルアミドを12−(クロロアセチルオキシ)オクタデカン酸オクタデシルアミドの代わりに用いる以外は実施例1と同様に行い、得られた化合物は下記の構造を有するものであることを実施例1と同様の方法で確認した。
【0088】
【化37】
Figure 0003563505
【0089】
IR分析、NMR分析結果
<IR分析>
1743cm−1 (5.73μ) においてエステル特有の強い吸収が認められた。
1641cm−1 (6.09μ) においてアミド特有の強い吸収が認められた。
<NMR分析結果>
溶媒CDCl、内部標準TMS
5.6ppm(s,1H) C−N、4.9ppm(dd,1H) C
3.7ppm(s,9H) C −N、3.3ppm(dt,2H) C−O−N−C
3.1ppm(t,2H) N−C −C−C−C−O、2.3ppm(t,2H) N−C−C−C −C−O
2.1ppm(t,2H) C −C−N
実施例3
7−ヒドロキシオクタデカン酸を12−ヒドロキシオクタデカン酸の代わりに用いる以外は実施例1と同様に行い、得られた化合物は下記の構造を有する7−ヒドロキシオクタデカン酸オクタデシルアミドであることを実施例1と同様の方法で確認した。
【0090】
【化38】
Figure 0003563505
【0091】
次に得られた7−ヒドロキシオクタデカン酸オクタデシルアミドを12−ヒドロキシオクタデカン酸オクタデシルアミドの代わりに用いる以外は実施例1と同様に行い、得られた化合物は下記の構造を有する7−(クロロアセチルオキシ)オクタデカン酸オクタデシルアミドであることを実施例1と同様の方法で確認した。
【0092】
【化39】
Figure 0003563505
【0093】
次に得られた7−(クロロアセチルオキシ)オクタデカン酸オクタデシルアミドを12−(クロロアセチルオキシ)オクタデカン酸オクタデシルアミドの代わりに用いる以外は実施例1と同様に行い、得られた化合物は下記の構造を有するものであることを実施例1と同様の方法で確認した。
【0094】
【化40】
Figure 0003563505
【0095】
IR分析、NMR分析結果
<IR分析>
1743cm−1 (5.73μ) においてエステル特有の強い吸収が認められた。
1641cm−1 (6.09μ) においてアミド特有の強い吸収が認められた。
<NMR分析結果>
溶媒CDCl、内部標準TMS
5.6ppm(s,1H) C−N、4.9ppm(dd,1H) C
4.8ppm(s,2H) N−C −C−O− 、3.7ppm(s,9H) C −N
3.3ppm(dt,2H) C−N−C 、2.1ppm(t,2H) C −C−N
実施例4
原料ヒドロキシ脂肪酸として、ヒマシ油を12−ヒドロキシオクタデカン酸の代わりに用いる以外実施例1と同様に行い、得られた化合物は下記の構造を有する12−ヒドロキシ−9−オクタデセン酸オクタデシルアミドであることを実施例1と同様の方法で確認した。
【0096】
【化41】
Figure 0003563505
【0097】
次に得られた12−ヒドロキシ−9−オクタデセン酸オクタデシルアミドを12−ヒドロキシオクタデカン酸オクタデシルアミドの代わりに用いる以外は実施例1と同様に行い、得られた化合物は下記の構造を有する12−(クロロアセチルオキシ)−9−オクタデセン酸オクタデシルアミドであることを実施例1と同様の方法で確認した。
【0098】
【化42】
Figure 0003563505
【0099】
次に得られた12−(クロロアセチルオキシ)−9−オクタデセン酸オクタデシルアミドを12−(クロロアセチルオキシ)オクタデカン酸オクタデシルアミドの代わりに用いる以外は実施例1と同様に行い、得られた化合物は下記の構造を有するものであることを実施例1と同様の方法で確認した。
【0100】
【化43】
Figure 0003563505
【0101】
IR分析、NMR分析結果
<IR分析>
1743cm−1 (5.73μ) においてエステル特有の強い吸収が認められた。
1641cm−1 (6.09μ) においてアミド特有の強い吸収が認められた。
<NMR分析結果>
溶媒CDCl、内部標準TMS
5.6ppm(s,1H) C−N、5.3ppm(m,2H) C=C
4.9ppm(dd,1H) C、4.8ppm(s,2H) N−C −C−O−
3.7ppm(s,9H) C −N、3.3ppm(dt,2H) C−N−C
2.1ppm(t,2H) C −C−N
実施例5
攪拌機、温度計、圧力計の付いた 0.5リットルオートクレーブに実施例1で得られた12−ヒドロキシオクタデカン酸オクタデシルアミド 200g(0.36モル) 、エチレンオキサイド 79.2g(1.8モル)、水酸化ナトリウム 0.15g(3.6ミリモル) を仕込み、 110℃で3時間攪拌した。
得られた12−ヒドロキシオクタデカン酸オクタデシルアミドのエチレンオキサイド5モル付加体を12−ヒドロキシオクタデカン酸オクタデシルアミドの代わりに用いる以外は実施例1と同様に行い、得られた化合物は下記の構造を有するものであることを実施例1と同様の方法で確認した。
【0102】
【化44】
Figure 0003563505
【0103】
IR分析、NMR分析結果
<IR分析>
1743cm−1 (5.73μ) においてエステル特有の強い吸収が認められた。
1641cm−1 (6.09μ) においてアミド特有の強い吸収が認められた。
<NMR分析結果>
溶媒CDCl、内部標準TMS
5.6ppm(s,1H) C−N、5.3ppm(m,2H) C=C
4.9ppm(dd,1H) C、4.8ppm(s,2H) N−C −C−O−
3.7ppm(29H) C −N, C−O−(C O)−、3.3ppm(dt,2H) C−N−C
2.1ppm(t,2H) C −C−N
実施例6
攪拌機、温度計、冷却管のついた4ツ口フラスコに実施例1と同様の方法で得た12−(クロロアセチルオキシ)オクタデカン酸オクタデシルアミド 100g、50%ジメチルアミン水溶液57g、イオン交換水50gを入れ、50℃まで昇温した。そのままの温度で12時間攪拌した後、水洗により過剰のジメチルアミンを除去した。
得られた化合物は下記の構造を有する12−(N,N−ジメチルアミノアセチルオキシ)オクタデカン酸オクタデシルアミドであることをIR分析、NMR分析で確認した。
【0104】
【化45】
Figure 0003563505
【0105】
IR分析、NMR分析結果
<IR分析>
1743cm−1 (5.73μ) においてエステル特有の強い吸収が認められた。
1641cm−1 (6.09μ) においてアミド特有の強い吸収が認められた。
<NMR分析結果>
溶媒CDCl、内部標準TMS
5.5ppm(s,1H) C−N、4.9ppm(dd,1H) C
3.2ppm(dt,2H) C−N−C 、3.1ppm(s,2H) N−C −C−O
2.3ppm(6H) C −N、2.1ppm(t,2H) C −C−N−
次に、攪拌機、温度計、圧力計の付いたオートクレーブに12−(N,N−ジメチルアミノアセチルオキシ)オクタデカン酸オクタデシルアミド 100g、メチルクロライド12g、イソプロピルアルコール80gを入れ、90℃で6時間反応させた。反応後、アセトンによる晶析を行い、乾燥後、IR分析、NMR分析から実施例1で合成したものと同様の構造の以下の構造を確認した。
【0106】
【化46】
Figure 0003563505
【0107】
処方例1(ヘアリンス)
下記組成のヘアリンスを製造した。得られたヘアリンスは、毛髪に対して優れた柔軟性と平滑性を付与できた。
【0108】
<組成>
第4級アンモニウム塩(実施例1) 1.0重量%
セチルアルコール 3.0重量%
ベヘン酸 1.0重量%
ジエチレングリコールモノエチルエーテル 3.0重量%
ヒドロキシエチルセルロース 0.5重量%
水 91.1重量%
香料 0.4重量%
処方例2(スタイリングローション)
下記組成のスタイリングローションを製造した。得られたスタイリングローションは、毛髪に対して優れた柔軟性と平滑性を付与できた。
【0109】
Figure 0003563505
処方例3(コンディショニングフォーム)
下記組成のコンディショニングフォームを製造した。得られたコンディショニングフォームは、毛髪に対して優れた柔軟性と平滑性を付与できた。
【0110】
Figure 0003563505
【0111】
【発明の効果】
本発明によって得られた第4級アンモニウム塩(1) は柔軟性を有し、且つ微生物による分解性も容易である。かかる第4級アンモニウム塩(1) を主成分とした毛髪化粧料は、毛髪に対して優れた柔軟性を示し、皮膚に対して低刺激性である。

Claims (8)

  1. 一般式(1) で表される新規な第4級アンモニウム塩。
    Figure 0003563505
    〔式中、R、R及びRは同一又は異なって、炭素数1〜6のアルキル基又はヒドロキシアルキル基を示し、Rは炭素数1〜22の直鎖又は分岐のアルキル基、アルケニル基又はヒドロキシアルキル基を示し、Rは炭素数8〜22の直鎖又は分岐のアルキル基、アルケニル基もしくはヒドロキシアルキル基を示す。 Aは炭素数2〜4の直鎖又は分岐のアルキレン基を示し、n個の Aは同一でも異なっていてもよい。 Bは炭素数1〜10の直鎖又は分岐のアルキレン基又はアルケニレン基を示し、 Xは陰イオン基を示す。mは1〜10の整数を示し、nはアルキレンオキサイドの平均付加モル数を示す0〜20の数である。〕
  2. 一般式(1) において、R、R及びRがメチル基、エチル基又はヒドロキシエチル基、Rが炭素数6〜22の直鎖アルキル基、Rが炭素数8〜22の直鎖アルキル基、 Aがエチレン基又はプロピレン基、B が炭素数1〜10の直鎖アルキレン基、X がハロゲン原子、サルフェート、炭素数1〜4の水酸基で置換されていてもよいカルボキシレート又は炭素数1〜4のアルキルサルフェート、mが1〜3、nが0〜10である請求項1記載の第4級アンモニウム塩。
  3. 一般式(1) において、R、R及びRがメチル基、Rがヘキシル基、Rがオクタデシル基もしくはヘキサデシル基又はこれらの混合基、 Aがエチレン基、 Bが炭素数10の直鎖アルキレン基、 XがCl又はCHSO、mが1、nが0である請求項1記載の第4級アンモニウム塩。
  4. 一般式(2)
    Figure 0003563505
    〔式中、R及びB は前記と同じ意味を示し、Rは H、炭素数1〜6のアルキル基あるいはアルケニル基、又は式(3)
    Figure 0003563505
    (式中、Z 及びZ’は同一又は異なって、 H又は
    Figure 0003563505
    (R及びB は前記と同じ意味を示す)を示す)で表される基を示す。〕
    で表されるヒドロキシ基を有する脂肪酸又は脂肪酸エステルと、一般式(4)
    NH (4)
    〔式中、Rは前記と同じ意味を示す。〕
    で表される長鎖第1級アミンとを反応させて得られる一般式(5)
    Figure 0003563505
    〔式中、R、R及び Bは前記と同じ意味を示す。〕
    で表されるアミドアルコール、又はこのアミドアルコールに炭素数2〜4のアルキレンオキサイドを付加させて得られる一般式(6)
    Figure 0003563505
    〔式中、R、R、A 及びB は前記と同じ意味を示し、n’はアルキレンオキサイドの平均付加モル数を示す0より大きく20以下の数である。〕
    で表されるアミドアルコールのアルキレンオキサイド付加物を、一般式(7)
    X’(CHCOY (7)
    〔式中、X’はハロゲン原子を示し、 Yはハロゲン原子又は−OR(Rは前記と同じ意味を示す)を示し、mは前記と同じ意味を示す。〕
    で表される脂肪酸ハライド、脂肪酸又は脂肪酸エステルと反応させて、一般式(8)
    Figure 0003563505
    〔式中、R、R、A 、B 、X’、m及びnは前記と同じ意味を示す。〕
    で表されるハロエステルを得、このハロエステルと一般式(9)
    Figure 0003563505
    〔式中、R、R及びRは前記と同じ意味を示す。〕
    で表される第3級アミンとを反応させ、更に必要に応じて塩交換を行うことを特徴とする請求項1記載の一般式(1) で表される第4級アンモニウム塩の製造方法。
  5. 前記一般式(8) で表されるハロエステルと、一般式(10)
    Figure 0003563505
    〔式中、R及びRは前記と同じ意味を示す。〕
    で表される第2級アミンとを反応させて、一般式(11)
    Figure 0003563505
    〔式中、R、R、R、R、A 、B 、m及びnは前記と同じ意味を示す。〕
    で表されるアミノエステルを得、さらに一般式(12)
    X (12)
    〔式中、R及び Xは前記と同じ意味を示す。〕
    で表される4級化剤を反応させ、必要に応じて塩交換を行うことを特徴とする請求項1記載の第4級アンモニウム塩の製造方法。
  6. 一般式(8) で表されるハロエステル。
    Figure 0003563505
    〔式中、R、R、A 、B 、X’、m及びnは前記と同じ意味を示す。〕
  7. 一般式(11)で表されるアミノエステル。
    Figure 0003563505
    〔式中、R、R、R、R、A 、B 、m及びnは前記と同じ意味を示す。〕
  8. 請求項1記載の第4級アンモニウム塩を含有することを特徴とする毛髪化粧料。
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