JP3562596B2 - 噴量調節エヤゾール装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は噴量調節エヤゾール装置およびそれに用いるエヤゾールバルブに関する。さらに詳しくは、押しボタンの押し込み量などの操作量に応じて、噴口から噴出するミストやフォームの噴量ないし噴出量を段階的に、または連続的に変化させうるエヤゾール装置に関する。なおここにいう噴出量は、噴口から噴出されるガスと液粒子との総量(容積)ではなく、液分のみの噴出量、いいかえれば質量(重量)流量である。
【0002】
【従来の技術】
一般的なエヤゾール装置は、内外の圧力差、内部から噴口に至る流路の抵抗および噴口の内径・形状により噴量が定まり、任意に調節することはできないか、きわめて困難である。そのため通常は押しボタンを押している時間を調節することにより、噴出させる内容液の量を調節するようにしている。しかし近時のエヤゾール装置の多用途化に伴い、多量に噴出させたり、わずかずつ噴出させたりすることができるエヤゾール装置が要望されている。たとえば塗料、ヘアセットローション、ヘアダイなどでは、最初は多量に噴出させ、微量の噴出で仕上げを行ったり、境界部分をぼかしたりすることができれば、効率よく、しかも美麗な仕上げをうることができる。
【0003】
エヤゾール装置を上記のような噴量可変にするためには、たとえば容器内部から噴口に至る流路抵抗(ないし流路断面積)を外部からの操作で切り替えるための特別の機構を設けることが考えられる。かかる流路抵抗を変更する機構としては種々のものが考えられるが、いずれも噴霧操作を途中で止め、流路変更機構を切り替えた上で、あらためて噴霧を開始する必要がある。そのため上記のような用途において噴射をしながら途中で切り替える場合には不便であり、とくにたびたび噴出量を変更する場合にはきわめて面倒である。
【0004】
他方、本出願人は、特定のノズルを採用するときは、噴出量を変えることにより霧状の噴射と泡状の噴出とを切り替えることができることに着目し、一本のエヤゾール装置で霧状噴射と泡状噴出とを行えるようにしたエヤゾール装置を提案しており(特願平5−18170号参照)、さらにそれに用いる噴出量切替機構としていくつかの例を挙げている。しかしこれらの機構は、エヤゾール装置を上に向けたり、下に向けたりすることにより、内部から噴口に至る流路を切り替えるものであるので、同じ向きに連続的に噴出させながら切り替えることができない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は噴出作業を中断することなく、押しボタンなどのバルブ操作の継続中に、手加減ないし指加減の操作で簡単にかつ自由に噴出量を変更することができるエヤゾール装置およびそれに用いるエヤゾールバルブを提供することを技術課題としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の噴量調節エヤゾール装置は、(a)原液および液化ガスを充填した容器と、(b)その容器の上部に取りつけられ、外部操作により容器の内部と外部とを連通するエヤゾールバルブと、(c)エヤゾールバルブの下方に延び、その下端が容器内の原液と液化ガスの液相からなる混合体に浸けられるディップチューブとを有し、さらに(d)常時は前記ディップチューブおよびエヤゾールバルブによって構成される混合体の通路内に容器内の気相を連通させ、外部操作によりその連通を遮断し、あるいは気相の流量を減少させる気相導入機構を備えており、エヤゾールバルブを開弁した後さらに操作を続けると、気相導入機構が連通を遮断または気相の流量を減少するように、前記エヤゾールバルブの操作と気相導入機構の操作とを連動させていることを特徴としている。さらに前記気相導入機構が作動するときに、操作力に不連続的な変化をもたらす指示機構が設けられているものが好ましい。
【0007】
本発明のエヤゾールバルブは、有底筒状の胴部およびその胴部の下端に設けられるデイップチューブ連結部を備えたハウジングと、そのハウジング内に軸方向摺動自在に設けられるステムと、そのステムを上方に付勢するためのバネと、ステムの外周に設けた環状溝と係合し、ハウジングの上端に密接されるステムラバーと、ステムラバーを介してハウジングを保持し、周辺に容器への取り付け部を備えたマウンティングカップとからなり、前記ハウジングに、ステムの下降操作の途中まで開放され、それ以上ステムを押圧すると閉じられ、あるいは流量減少させる気相導入機構が設けられていることを特徴としている。前記気相導入機構は、ハウジングの外部と内部とを連結する気相導通孔と、ステムを深く押し込んだときにその気相導通孔を塞ぐための孔塞ぎ部材とから構成することができる。たとえばハウジングの上端に、マウティングカップとの間にステムラバーを挟み込む環状突起を設け、その環状突起の内側に、常時はステムラバーとの間に隙間があり、ステムを深く押し込んだときにステムラバーの下面と気密に当接する環状当接部を設け、前記気相導通孔を環状突起と環状当接部との間に開口しているものにより構成しうる。
【0008】
他方、前記気相導入機構を、前記ステムの下部に設けたハウジングの内面と摺動するガイド面と、ハウジングの内面における、ステムを押し込んだときに前記ガイド面で覆われる部位に開口する気相導通孔とから構成することができる。上記いずれのエヤゾールバルブにおいても、前記気相導入機構が作動するときにステムの操作力を不連続的に変化させる指示機構を設けることができる。
【0009】
【作用】
本発明のエヤゾール装置(請求項1)においては、気相導入機構を作動させていない通常の状態では、容器内の上部の液化ガスの気相部が通路に連通しているので、噴出の途中で原液と液化ガスの液相との混合体の中に、さらに直接液化ガスの気相が混合される。そのため原液は比較的希薄な状態で噴出される。他方、気相導入機構を作動させて気相部と通路の連通を遮断または流量減少させると、気相部から直接混合されるガスがなくなるので、混合体の噴出量が、ひいては原液の噴出量が増加する。すなわち本発明のエヤゾールは、混合体が通る流路の断面積ないし流路抵抗を直接変化させず、通路内への気相の導入量を変化させることにより、間接的に原液の流量を調節するものである。
【0010】
また、バルブ操作の途中から気相導入機構が作動する(気相の導入を減少させる)ので、噴射の途中でたとえば押しボタンを押す力を加減することにより、自由に液分の流量を変えることができる。請求項2のエヤゾール装置においては、気相導入機構が作動するときに操作力が変化するので、使用者は、たとえば頭髪に噴霧するときのように噴出状態を目視していない場合でも、液分が多い状態と少ない状態とを簡単かつ確実に切り換えることができる。
【0011】
本発明のエヤゾールバルブ(請求項3)は、液分を通す通路を気相部と隔離する役割を果たすハウジング自体に気相導入機構を設けているので、構造が簡単であり、また従来製品との互換性を確保しやすい。請求項4のエヤゾールバルブでは、ステムを押し下げてステムラバーを変形させ、バルブを開くと、気相導通孔から気相が混入するので、気相が混合された少量噴射を行うことができる。その後、さらにステムを押し下げていくと、孔塞ぎ部材により気相導通孔が塞がれ、多量噴射の状態となる。この状態では通路には原液と液化ガスの液相の混合体、すなわち液分のみが通される。なお液化ガスは噴出する途中で気化し、原液の霧化などを生じさせる。請求項5のエヤゾールバルブは、ステムを下端まで押し下げたとき、ステムラバーの内縁近くの下面が環状当接部に当接して、ハウジング内と気相部との連通を確実に遮断することができる。
【0012】
請求項6のエヤゾールバルブにおいては、ステムを押し込んだときは気相導通孔から入ってくる気相分が原液などの液分と混じって噴出するので、原液の噴量が少ない。そしてステムを大きく押し込むと、ガイド面が気相導通孔を塞ぐので、原液と液化ガスの液相のみが噴出される。そのため原液の流量が多い。請求項7のエヤゾールバルブでは、指示機構により目視なしでの調節が容易である。
【0013】
【実施例】
つぎに図面を参照しながら本発明のエヤゾール装置およびエヤゾールバルブの実施例を説明する。図1は本発明のエヤゾールバルブの一実施例を示す断面図、図2はそのエヤゾールバルブを用いたエヤゾール装置の部分断面図、図3aおよび図3bは、それぞれ図1のエヤゾールバルブの作動状態を示す要部断面図、図4〜11はそれぞれ本発明のエヤゾールバルブの他の実施例を示す要部断面図である。
【0014】
図1のエヤゾールバルブAは、容器1の上端に取りつける公知のマウンティングカップ2と、そのマウンティングカップ2の中央部3内に保持されるハウジング4と、ハウジング4内に上下に摺動自在に収納されるステム5と、ハウジング4とマウンティングカップ2の間に介在される円環状のステムラバー6と、ステム5を上方に付勢するべくハウジング4内に収容されるバネ7とから構成されている。
【0015】
ハウジング4は有底筒状の胴部8と、その上部の周囲から突出し、マウンティングカップ2の中央部3にかしめられて保持される保持部9と、胴部8の下端から下方に突出する筒状のディップチューブ連結部10とを備えており、全体として従来公知のものとほぼ同じ形態を有する。ディップチューブ連結部10にはディップチューブ11の上端が連結される。また胴部8の下端中央には、ディップチューブ連結部10と連通する細孔12が形成されている。この細孔12の直径はたとえば0.6mm程度であり、ディップチューブ11を通ってくる混合体の流量を適切にするためのオリフィスの作用を奏する。またハウジング4の保持部9には、断面を示すハッチングが入っていないことからわかるように、従来公知のスリットが放射状に形成されており、容器1の内部とステムラバー6の外周部とを連通している。さらにハウジング4の上端には、ステムラバー6の外周近辺の下面に食い込んで、ハウジング4内部とステムラバー6の外周部との間の気密を維持するための公知の環状突起13が設けられている。
【0016】
このエヤゾールバルブAの特徴は、上記環状突起13の内側にさらに環状当接部14が設けられ、しかも前記環状突起13を半径方向に貫通してハウジングの内部と外部とを連通する気相導通孔15が形成されている点である。気相導通孔15の内径はたとえば0.5mm程度である。前記環状当接部14は通常の環状突起13の上端と同様に、外周面が傾斜する断面三角形状にされており、高さは環状突起13より低い。この環状当接部14はステムラバー6と当接して気相導通孔15を塞ぐためのものであり、ステムラバー6と共に孔塞ぎ部材を構成する。
【0017】
前記ステム5は公知のものであり、その上部16は押しボタン17に嵌着される筒状とされ、下部18はハウジング4の内部に摺動自在に収容されるガイド部となっている。なお下部18の下端周縁には、公知のリップ19が設けられている。さらにリップ部19を除く他の部分とハウジング4の内面との間には隙間20が設けられている。なお、リップ19が摺動するハウジング4の内面に、放射状に従来公知の縦リブないし縦溝を設け、ステム5の下部18の内部と上部16の周囲とを縦リブの間の空間ないし縦溝により連通するようにしてもよい。
【0018】
さらにステムの下部18の内部には、下方に開口するバネ収容溝21が設けられており、下部18と上部16の間には、ステムラバー6の内周縁が嵌合する環状溝22が形成され、その環状溝22の内底と上部16の内孔5aとは横孔23によって連通している。横孔23の内径は通常0.4〜0.6mm程度である。
【0019】
上記のごとく構成されるエヤゾールバルブAは、図2に示すように、リング状のガスケット24を介して容器1の上端にかしめつけられている。そして容器1内には噴射させようとする原液と、プロペラントである液化ガスとが充填されており、全体としてエヤゾール装置Bを構成している。液化ガスの液相は原液中に溶け込んで混合体(混合液)25を構成しており、気相26は容器1内の上部に充満している。そして気相26が常時混合体に圧力を加えている。
【0020】
上記のごとく構成されるエヤゾール装置Bは、押しボタン17を押していない状態では図1のようにステム5がバネ7により上方へ付勢されている。この状態ではステムラバー6が通常の円板形状を維持しており、横孔23がステムラバー6の内周縁で塞がれている。そのためノズルからは何も噴出しない。またハウジング4の内部と気相(図2の26)とは、気相導通孔15および保持部9のスリットを介して互いに連通している。
【0021】
押しボタン17を押してステム5を少し下げると、図3aのようにステム5の環状溝22の上側の面がステムラバー6の内周縁を押し下げて変形させる。そのため横孔23がステムラバー6の内周面から離れ、ハウジング4内とステム5の内孔5aとが連通する。なおこの状態ではハウジング4の環状当接部14はステムラバー6に当接していない。そのため気相導通孔15を介してハウジング4の内部と気相26との連通が維持されている。
【0022】
上記のようにハウジング4内とステム5とが連通すると、気相26により加圧されている混合体25は、ディップチューブ11を通ってハウジング4内に入り、さらにハウジング4とステム5の隙間20を通り、横孔23からステムの内孔5a内に入る。同時に気相26は気相導通孔15を通ってハウジング4内部に入ってくる。そしてステム5の内孔5aなどで混合された上で、ノズルの形態および原液の粘度などに応じて、霧状あるいは泡状でノズルから噴出していく。この状態では噴出されるものに相当程度の液化ガスが混じっているので、全体のガス量に対して原液の量は少ない。これが噴量の少ない少量噴出の状態である。
【0023】
上記の状態からさらに押しボタン17を押していくと、図3bに示すように、ステム5の内周近辺の下面が環状当接部14の上面に当接し、その間をシールする。したがって気相26とハウジング4の内部の直接の連通が遮断される。したがってステム5およびノズルからは、混合体25およびその混合体に含まれていた液相の気化ガスが容器外へ噴出される。これにより多量噴出の状態となる。このようにして押しボタン17の操作力を加減することにより、噴量を簡単に調節することができる。
【0024】
逆にこの多量噴出の状態から押しボタン17を押す力を弱めていくと、まず気相導通孔15が開放されて図3aの少量噴出の状態に戻り、押しボタン17をさらに離していくと、図1の噴射が止まる状態に戻る。なお上記の操作中、押しボタン17をわずかに押し込んでステムラバー6がわずかに変形した状態では、流路抵抗が大きいので、従来のものと同じく全体の流量が少ない。そして押しボタンをある程度押せば、横孔23の径と圧力差などに応じた一定の量となる。
【0025】
しかしステム5を相当押し込んでステムラバー6が小突起14の先端に近づくときは、環状当接部14の上端とステムラバー6の隙間がしだいに小さくなっても、環状当接部14とステムラバー6の隙間が環状当接部の全周に及んでいること、および気相導通孔15が小さいことから、少量噴出の状態が維持され、環状当接部14とステムラバー6とが当接した瞬間に多量噴出の状態に移行する。また逆の場合も、多量噴出の状態から急激に少量噴出の状態に移行する。
【0026】
図4のエヤゾールバルブCは図1〜3のエヤゾールバルブAとほぼ同じ構成を有するが、ハウジング4の上端の環状突起13を半径方向に貫通する気相導通孔15に代えて、環状突起13と環状当接部14の間からハウジング4を上下方向に貫通する気相導通孔15を設けている。なお気相導通孔15は想像線で示すように、途中からハウジング4の側面方向に抜けていてもよい。
【0027】
さらにこのエヤゾールバルブCでは、ハウジング4の内面に、ステム5の下端のリップ19と軽く係合するクリック突起28が形成されている。リップ19またはクリック突起28のうちいずれか一方は撓み変形が可能である。そのため押しボタンを押す力を強めると、クリック突起28を越えて下降させることができ、リップ19がクリック突起28を越えるときにクリック感を生じさせる。逆にステム5を下降端からバネ7の付勢力により上昇させる場合も、クリック感を生じさせる。さらにそのクリック感を生じさせる位置は、ステムラバー6が環状当接部14と当接して気相導通孔15を塞ぐ時、あるいは開くときに一致させている。したがって使用者は、前述のように押しボタン17を押して少量噴射を行い、つぎに噴出量を多くするときは、クリック感を得るまで押しボタンを押し下げればよい。
【0028】
逆に使用者がその状態の噴射量が多過ぎると思えば、押しボタン17を押す指の力をゆるめ、バネ7の付勢力に任せてクリックを感ずるまでステム5を少し上昇させればよい。このようにして使用者はクリック感で明確に多量噴射の状態か少量噴射の状態かを指の感覚で認識しながら、自由に噴射量を変えることができる。またそのような噴射量の変更は、噴射を継続しながらその途中で行うことができる。なおクリック部によるステム5の操作力の一時的な上昇は、前述の使用者に対して変化を認識させる作用だけでなく、以下のように操作状態の安定維持にも役立つ。
【0029】
押しボタン17の操作力は、その押し込み量に応じてバネ7の反発力がしだいに大きくなるので、それに伴って変化する。しかしクリック部では、上昇時か下降時かを問わず、いずれの場合もそのときの操作力に比して一時的に操作力が大きくなる。そのため少量噴射の状態を維持する場合は、ハウジング4のクリック突起28の上面にステムのリップ19を当接させた状態で、その位置におけるバネ7の反力よりも大きく、かつリップ19がクリック突起28を乗り越えない程度の力で押し続ければよい。したがってその範囲であれば少々押しボタン17を押す力が変動しても、少量噴射の状態を安定して維持することができる。このことは多量噴射の状態を維持する場合でも同じであり、クリック突起28の下面側にリップ19の上面を当接させた状態を維持させればよい。
【0030】
図5に示すエヤゾールバルブDはハウジング4の胴部8の壁を半径方向に貫通する気相導通孔15を設けると共に、ステム5の下部18の外周に、ステム5を下降させたときに気相導通孔15を塞ぐガイド面29を孔塞ぎ部材として設けており、その気相導通孔15とガイド面29とにより気相導入機構を構成している。なおガイド面29とハウジング4の内面は気密になっているので、ステム5の下部18の上方には、ステム5の内部と外部を連通する半径方向の貫通孔30が形成されている。このものの作用は前述のエヤゾールバルブAと同じである。
【0031】
図6に示すエヤゾールバルブEは、ハウジング4の下部のディップチューブ連結部10を横にずらせると共に、ハウジング4の底壁の中央に気相導通孔15を設けている。さらにステム5の下端に、その気相導通孔15を塞ぐためのゴム、軟質合成樹脂などの弾性体からなる当接部材31が孔塞ぎ部材として取りつけられている。このものはステム5をいくらか下げたときは、ディップチューブ11からの混合体と気相導通孔15からの気相とを一緒に噴出させることができる。そしてステム5を下端まで下降させたときは、気相導通孔15を当接部材31が塞ぐので、多量噴射の状態となる。
【0032】
つぎに図9〜10を参照して、本発明にかかわる操作力を不連続的に変える機構の他の実施例を説明する。図4のエヤゾール装置Cではハウジング8の内面とステム5の下端との間にクリック部を設けているが、図7または図8に示すように、押しボタン17とマウンティングカップ2との間(図7参照)、あるいはステム5とマウンティングカップ3との間(図8参照)に介在させてもよい。すなわち図7の場合はマウンティングカップ2の内周にクリック突起28を設けたリング部材32を嵌着し、押しボタン17の下端にそのクリック突起28とクリック係合するリップ部19を設けている。またの想像線で示す実施例は、マウンティングカップ2の中央部3の上端に、クリック突起28を備えたリング部材32を嵌着し、押しボタン17のステム取りつけ用のボスの下端に、クリック突起28とクリック係合するリップ部19を設けている。
【0033】
他方、図8の場合は、マウンティングカップ2の中央部3の上部に、クリック突起28を備えたリング部材32を取りつけ、ステム5の外周に、そのクリック突起28とクリック係合するリップ部19を備えた第2リング部材34を固着している。なお容器本体に図8の想像線Sで示すカバーなどを設けるときは、そのようなカバーSと押しボタン17ないしステム5との間にクリック部を介在させるようにしてもよい(図示しない)。上記いずれの場合も、ステム5を押し下げるのに伴って、押しボタン17の下端、押しボタン17のボスあるいは第2リング部材34のリップ部19がクリック突起28、28、28を乗り越えるときに使用者にクリック感を与える。なおいずれの場合もリップ部とクリック突起とは、逆に配置してもよい。
【0034】
図9〜11は、クリック部を設けることに代えて、復帰バネの付勢力を中間部で不連続的に変化させることにより、すなわち中間部より深く押し込むときに反発力が不連続的に大きくなるようにすることにより、ステムの操作力を不連続的に変化させるようにした実施例を示している。
【0035】
図9の実施例では、ハウジング4の内部に、通常のバネ7のほか、ステム5の作動により気相導通孔15が閉じられたときに初めてステム5の中央部の下端35が当接する第2バネ36が挿入されている。この第2バネ36は図9に示すように自由状態にしておいてもよいが、あらかじめ圧縮させた状態で保持しておくようにしてもよい。このものはステム5を通常のバネ7の付勢力に抗していくらか押し込むと横孔23が開放される。その後、さらにステム5を押し下げると、ステム5の中央部の下端35が第2バネ36の上面に当接し、不連続的に操作力が増大する。その状態までが気相導通孔15が開放されている少量噴出の状態である。そしてさらに大量に噴射させたい場合には、その状態からさらに強く押しボタン17を押し込めば、気相導通孔15が閉じられ、多量噴射の状態に移行する。なおこのものにおいても、少量噴出の状態では、元のバネ7の付勢力より大きく、かつ第2バネ36と元のバネ7の付勢力との和よりも小さい範囲の操作力で押しボタン17を押していれば、少々操作力が変動しても安定して少量噴射の状態を維持することができる。また本実施例の場合は、操作の履歴、すなわち上からクリック部を越えたか、あるいは下から上がってきたかに関わらず、噴射量と操作力との関係を明瞭に対応させているので、使用者は確実に噴出量を変化させることができる。なお本実施例では、通常のバネ7と第2バネ36とを合わせたものが請求項4にいう(広義の)バネである。
【0036】
図10は第2バネ36を押しボタン17とマウンティングカップ2との間に介在させた実施例を示している。また図10の想像線37は押しボタン17の中央部の下面とマウンティングカップ2の中央部との間に介在させた第2バネである。このように第2バネを介在させる位置はとくに限定されるものではなく、場合によりステム5とマウンティングカップ2との間など、ステム5の操作の途中でステム5の操作力を不連続的に増大させるように、可動部と非可動部との間に介在される位置であればよい。さらに元のバネについても、押しボタン17とマウンティングカップ2との間など、他の位置に介在させることができる。なお図10の実施例では第2バネ36、37はいずれも押しボタン17側に固定され、他端がマウンティングカップ2から離れているが、逆にマウンティングカップ2の側に固定したり、あるいはフリーにしておいてもよい。
【0037】
図11のエヤゾール装置では、巻きピッチを途中から変化させた1本のバネ7を用いている。このものは押しボタン17を押していくと、初めはバネ係数が低いピッチが小さい領域R1が圧縮されていく。そしてその領域R1の巻き線同士が当接するまで圧縮された後、より大きい圧縮力を受けて、バネ係数が高いピッチが大きい領域R2が圧縮されていく。したがってこのものは1本のコイルバネだけで圧縮ストロークの途中で反発力が大きく変化するバネ7を構成することができ、操作力が変化する位置と気相導入機構が作動する位置とを合わせるようにすれば、前記のエヤゾール装置Aなどと同様の作用効果を奏する。
【0038】
前記の実施例では、いずれもエヤゾールバルブのハウジング内に気相を導入する気相導入機構を有するものを示したが、ハウジングとディップチューブの継ぎ目あるいはディップチューブの上部など、混合体が通る他の通路内に気相を導入するものであってもよい。これらのものも前述のエヤゾール装置と同じ作用効果を奏する。
【0039】
【発明の効果】
本発明のエヤゾール装置は、バルブの操作により、混合体が通る通路内に気相を導通したり遮断したりする気相導入機構を設けたので、導入時には原液の少量(低濃度)噴出を行うことができ、遮断時ないし流量減少時には多量(高濃度)噴出を行うことができる。そしてその切り替えは指の押し操作力の変化などで簡単に行うことができる。さらに少量噴出時と多量噴出時とでバルブ操作力に不連続的な変化を生じさせるものでは、目視によらなくても指の感触などで簡単に切り替えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のエヤゾールバルブの一実施例を示す断面図である。
【図2】図1のエヤゾールバルブを用いたエヤゾール装置の部分断面図である。
【図3】図3aおよび図3bはそれぞれ図1のエヤゾールバルブの作動状態を示す要部断面図である。
【図4】本発明のエヤゾールバルブの他の実施例を示す要部断面図である。
【図5】本発明のエヤゾールバルブの他の実施例を示す要部断面図である。
【図6】本発明のエヤゾールバルブの他の実施例を示す要部断面図である。
【図7】本発明のエヤゾールバルブの他の実施例を示す要部断面図である。
【図8】本発明のエヤゾールバルブの他の実施例を示す要部断面図である。
【図9】本発明のエヤゾールバルブの他の実施例を示す要部断面図である。
【図10】本発明のエヤゾールバルブの他の実施例を示す要部断面図である。
【図11】本発明のエヤゾールバルブの他の実施例を示す要部断面図である。
【符号の説明】
A エヤゾールバルブ
B エヤゾール装置
1 容器
2 マウンティングカップ
4 ハウジング
5 ステム
6 ステムラバー
7 バネ
11 ディップチューブ
13 環状突起
14 環状当接部
15 気相導通孔
17 押しボタン
19 リップ
23 横孔
25 混合体
26 気相
C エヤゾールバルブ
28 クリック突起
D エヤゾールバルブ
29 ガイド面
E エヤゾールバルブ
31 当接部材
【産業上の利用分野】
本発明は噴量調節エヤゾール装置およびそれに用いるエヤゾールバルブに関する。さらに詳しくは、押しボタンの押し込み量などの操作量に応じて、噴口から噴出するミストやフォームの噴量ないし噴出量を段階的に、または連続的に変化させうるエヤゾール装置に関する。なおここにいう噴出量は、噴口から噴出されるガスと液粒子との総量(容積)ではなく、液分のみの噴出量、いいかえれば質量(重量)流量である。
【0002】
【従来の技術】
一般的なエヤゾール装置は、内外の圧力差、内部から噴口に至る流路の抵抗および噴口の内径・形状により噴量が定まり、任意に調節することはできないか、きわめて困難である。そのため通常は押しボタンを押している時間を調節することにより、噴出させる内容液の量を調節するようにしている。しかし近時のエヤゾール装置の多用途化に伴い、多量に噴出させたり、わずかずつ噴出させたりすることができるエヤゾール装置が要望されている。たとえば塗料、ヘアセットローション、ヘアダイなどでは、最初は多量に噴出させ、微量の噴出で仕上げを行ったり、境界部分をぼかしたりすることができれば、効率よく、しかも美麗な仕上げをうることができる。
【0003】
エヤゾール装置を上記のような噴量可変にするためには、たとえば容器内部から噴口に至る流路抵抗(ないし流路断面積)を外部からの操作で切り替えるための特別の機構を設けることが考えられる。かかる流路抵抗を変更する機構としては種々のものが考えられるが、いずれも噴霧操作を途中で止め、流路変更機構を切り替えた上で、あらためて噴霧を開始する必要がある。そのため上記のような用途において噴射をしながら途中で切り替える場合には不便であり、とくにたびたび噴出量を変更する場合にはきわめて面倒である。
【0004】
他方、本出願人は、特定のノズルを採用するときは、噴出量を変えることにより霧状の噴射と泡状の噴出とを切り替えることができることに着目し、一本のエヤゾール装置で霧状噴射と泡状噴出とを行えるようにしたエヤゾール装置を提案しており(特願平5−18170号参照)、さらにそれに用いる噴出量切替機構としていくつかの例を挙げている。しかしこれらの機構は、エヤゾール装置を上に向けたり、下に向けたりすることにより、内部から噴口に至る流路を切り替えるものであるので、同じ向きに連続的に噴出させながら切り替えることができない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は噴出作業を中断することなく、押しボタンなどのバルブ操作の継続中に、手加減ないし指加減の操作で簡単にかつ自由に噴出量を変更することができるエヤゾール装置およびそれに用いるエヤゾールバルブを提供することを技術課題としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の噴量調節エヤゾール装置は、(a)原液および液化ガスを充填した容器と、(b)その容器の上部に取りつけられ、外部操作により容器の内部と外部とを連通するエヤゾールバルブと、(c)エヤゾールバルブの下方に延び、その下端が容器内の原液と液化ガスの液相からなる混合体に浸けられるディップチューブとを有し、さらに(d)常時は前記ディップチューブおよびエヤゾールバルブによって構成される混合体の通路内に容器内の気相を連通させ、外部操作によりその連通を遮断し、あるいは気相の流量を減少させる気相導入機構を備えており、エヤゾールバルブを開弁した後さらに操作を続けると、気相導入機構が連通を遮断または気相の流量を減少するように、前記エヤゾールバルブの操作と気相導入機構の操作とを連動させていることを特徴としている。さらに前記気相導入機構が作動するときに、操作力に不連続的な変化をもたらす指示機構が設けられているものが好ましい。
【0007】
本発明のエヤゾールバルブは、有底筒状の胴部およびその胴部の下端に設けられるデイップチューブ連結部を備えたハウジングと、そのハウジング内に軸方向摺動自在に設けられるステムと、そのステムを上方に付勢するためのバネと、ステムの外周に設けた環状溝と係合し、ハウジングの上端に密接されるステムラバーと、ステムラバーを介してハウジングを保持し、周辺に容器への取り付け部を備えたマウンティングカップとからなり、前記ハウジングに、ステムの下降操作の途中まで開放され、それ以上ステムを押圧すると閉じられ、あるいは流量減少させる気相導入機構が設けられていることを特徴としている。前記気相導入機構は、ハウジングの外部と内部とを連結する気相導通孔と、ステムを深く押し込んだときにその気相導通孔を塞ぐための孔塞ぎ部材とから構成することができる。たとえばハウジングの上端に、マウティングカップとの間にステムラバーを挟み込む環状突起を設け、その環状突起の内側に、常時はステムラバーとの間に隙間があり、ステムを深く押し込んだときにステムラバーの下面と気密に当接する環状当接部を設け、前記気相導通孔を環状突起と環状当接部との間に開口しているものにより構成しうる。
【0008】
他方、前記気相導入機構を、前記ステムの下部に設けたハウジングの内面と摺動するガイド面と、ハウジングの内面における、ステムを押し込んだときに前記ガイド面で覆われる部位に開口する気相導通孔とから構成することができる。上記いずれのエヤゾールバルブにおいても、前記気相導入機構が作動するときにステムの操作力を不連続的に変化させる指示機構を設けることができる。
【0009】
【作用】
本発明のエヤゾール装置(請求項1)においては、気相導入機構を作動させていない通常の状態では、容器内の上部の液化ガスの気相部が通路に連通しているので、噴出の途中で原液と液化ガスの液相との混合体の中に、さらに直接液化ガスの気相が混合される。そのため原液は比較的希薄な状態で噴出される。他方、気相導入機構を作動させて気相部と通路の連通を遮断または流量減少させると、気相部から直接混合されるガスがなくなるので、混合体の噴出量が、ひいては原液の噴出量が増加する。すなわち本発明のエヤゾールは、混合体が通る流路の断面積ないし流路抵抗を直接変化させず、通路内への気相の導入量を変化させることにより、間接的に原液の流量を調節するものである。
【0010】
また、バルブ操作の途中から気相導入機構が作動する(気相の導入を減少させる)ので、噴射の途中でたとえば押しボタンを押す力を加減することにより、自由に液分の流量を変えることができる。請求項2のエヤゾール装置においては、気相導入機構が作動するときに操作力が変化するので、使用者は、たとえば頭髪に噴霧するときのように噴出状態を目視していない場合でも、液分が多い状態と少ない状態とを簡単かつ確実に切り換えることができる。
【0011】
本発明のエヤゾールバルブ(請求項3)は、液分を通す通路を気相部と隔離する役割を果たすハウジング自体に気相導入機構を設けているので、構造が簡単であり、また従来製品との互換性を確保しやすい。請求項4のエヤゾールバルブでは、ステムを押し下げてステムラバーを変形させ、バルブを開くと、気相導通孔から気相が混入するので、気相が混合された少量噴射を行うことができる。その後、さらにステムを押し下げていくと、孔塞ぎ部材により気相導通孔が塞がれ、多量噴射の状態となる。この状態では通路には原液と液化ガスの液相の混合体、すなわち液分のみが通される。なお液化ガスは噴出する途中で気化し、原液の霧化などを生じさせる。請求項5のエヤゾールバルブは、ステムを下端まで押し下げたとき、ステムラバーの内縁近くの下面が環状当接部に当接して、ハウジング内と気相部との連通を確実に遮断することができる。
【0012】
請求項6のエヤゾールバルブにおいては、ステムを押し込んだときは気相導通孔から入ってくる気相分が原液などの液分と混じって噴出するので、原液の噴量が少ない。そしてステムを大きく押し込むと、ガイド面が気相導通孔を塞ぐので、原液と液化ガスの液相のみが噴出される。そのため原液の流量が多い。請求項7のエヤゾールバルブでは、指示機構により目視なしでの調節が容易である。
【0013】
【実施例】
つぎに図面を参照しながら本発明のエヤゾール装置およびエヤゾールバルブの実施例を説明する。図1は本発明のエヤゾールバルブの一実施例を示す断面図、図2はそのエヤゾールバルブを用いたエヤゾール装置の部分断面図、図3aおよび図3bは、それぞれ図1のエヤゾールバルブの作動状態を示す要部断面図、図4〜11はそれぞれ本発明のエヤゾールバルブの他の実施例を示す要部断面図である。
【0014】
図1のエヤゾールバルブAは、容器1の上端に取りつける公知のマウンティングカップ2と、そのマウンティングカップ2の中央部3内に保持されるハウジング4と、ハウジング4内に上下に摺動自在に収納されるステム5と、ハウジング4とマウンティングカップ2の間に介在される円環状のステムラバー6と、ステム5を上方に付勢するべくハウジング4内に収容されるバネ7とから構成されている。
【0015】
ハウジング4は有底筒状の胴部8と、その上部の周囲から突出し、マウンティングカップ2の中央部3にかしめられて保持される保持部9と、胴部8の下端から下方に突出する筒状のディップチューブ連結部10とを備えており、全体として従来公知のものとほぼ同じ形態を有する。ディップチューブ連結部10にはディップチューブ11の上端が連結される。また胴部8の下端中央には、ディップチューブ連結部10と連通する細孔12が形成されている。この細孔12の直径はたとえば0.6mm程度であり、ディップチューブ11を通ってくる混合体の流量を適切にするためのオリフィスの作用を奏する。またハウジング4の保持部9には、断面を示すハッチングが入っていないことからわかるように、従来公知のスリットが放射状に形成されており、容器1の内部とステムラバー6の外周部とを連通している。さらにハウジング4の上端には、ステムラバー6の外周近辺の下面に食い込んで、ハウジング4内部とステムラバー6の外周部との間の気密を維持するための公知の環状突起13が設けられている。
【0016】
このエヤゾールバルブAの特徴は、上記環状突起13の内側にさらに環状当接部14が設けられ、しかも前記環状突起13を半径方向に貫通してハウジングの内部と外部とを連通する気相導通孔15が形成されている点である。気相導通孔15の内径はたとえば0.5mm程度である。前記環状当接部14は通常の環状突起13の上端と同様に、外周面が傾斜する断面三角形状にされており、高さは環状突起13より低い。この環状当接部14はステムラバー6と当接して気相導通孔15を塞ぐためのものであり、ステムラバー6と共に孔塞ぎ部材を構成する。
【0017】
前記ステム5は公知のものであり、その上部16は押しボタン17に嵌着される筒状とされ、下部18はハウジング4の内部に摺動自在に収容されるガイド部となっている。なお下部18の下端周縁には、公知のリップ19が設けられている。さらにリップ部19を除く他の部分とハウジング4の内面との間には隙間20が設けられている。なお、リップ19が摺動するハウジング4の内面に、放射状に従来公知の縦リブないし縦溝を設け、ステム5の下部18の内部と上部16の周囲とを縦リブの間の空間ないし縦溝により連通するようにしてもよい。
【0018】
さらにステムの下部18の内部には、下方に開口するバネ収容溝21が設けられており、下部18と上部16の間には、ステムラバー6の内周縁が嵌合する環状溝22が形成され、その環状溝22の内底と上部16の内孔5aとは横孔23によって連通している。横孔23の内径は通常0.4〜0.6mm程度である。
【0019】
上記のごとく構成されるエヤゾールバルブAは、図2に示すように、リング状のガスケット24を介して容器1の上端にかしめつけられている。そして容器1内には噴射させようとする原液と、プロペラントである液化ガスとが充填されており、全体としてエヤゾール装置Bを構成している。液化ガスの液相は原液中に溶け込んで混合体(混合液)25を構成しており、気相26は容器1内の上部に充満している。そして気相26が常時混合体に圧力を加えている。
【0020】
上記のごとく構成されるエヤゾール装置Bは、押しボタン17を押していない状態では図1のようにステム5がバネ7により上方へ付勢されている。この状態ではステムラバー6が通常の円板形状を維持しており、横孔23がステムラバー6の内周縁で塞がれている。そのためノズルからは何も噴出しない。またハウジング4の内部と気相(図2の26)とは、気相導通孔15および保持部9のスリットを介して互いに連通している。
【0021】
押しボタン17を押してステム5を少し下げると、図3aのようにステム5の環状溝22の上側の面がステムラバー6の内周縁を押し下げて変形させる。そのため横孔23がステムラバー6の内周面から離れ、ハウジング4内とステム5の内孔5aとが連通する。なおこの状態ではハウジング4の環状当接部14はステムラバー6に当接していない。そのため気相導通孔15を介してハウジング4の内部と気相26との連通が維持されている。
【0022】
上記のようにハウジング4内とステム5とが連通すると、気相26により加圧されている混合体25は、ディップチューブ11を通ってハウジング4内に入り、さらにハウジング4とステム5の隙間20を通り、横孔23からステムの内孔5a内に入る。同時に気相26は気相導通孔15を通ってハウジング4内部に入ってくる。そしてステム5の内孔5aなどで混合された上で、ノズルの形態および原液の粘度などに応じて、霧状あるいは泡状でノズルから噴出していく。この状態では噴出されるものに相当程度の液化ガスが混じっているので、全体のガス量に対して原液の量は少ない。これが噴量の少ない少量噴出の状態である。
【0023】
上記の状態からさらに押しボタン17を押していくと、図3bに示すように、ステム5の内周近辺の下面が環状当接部14の上面に当接し、その間をシールする。したがって気相26とハウジング4の内部の直接の連通が遮断される。したがってステム5およびノズルからは、混合体25およびその混合体に含まれていた液相の気化ガスが容器外へ噴出される。これにより多量噴出の状態となる。このようにして押しボタン17の操作力を加減することにより、噴量を簡単に調節することができる。
【0024】
逆にこの多量噴出の状態から押しボタン17を押す力を弱めていくと、まず気相導通孔15が開放されて図3aの少量噴出の状態に戻り、押しボタン17をさらに離していくと、図1の噴射が止まる状態に戻る。なお上記の操作中、押しボタン17をわずかに押し込んでステムラバー6がわずかに変形した状態では、流路抵抗が大きいので、従来のものと同じく全体の流量が少ない。そして押しボタンをある程度押せば、横孔23の径と圧力差などに応じた一定の量となる。
【0025】
しかしステム5を相当押し込んでステムラバー6が小突起14の先端に近づくときは、環状当接部14の上端とステムラバー6の隙間がしだいに小さくなっても、環状当接部14とステムラバー6の隙間が環状当接部の全周に及んでいること、および気相導通孔15が小さいことから、少量噴出の状態が維持され、環状当接部14とステムラバー6とが当接した瞬間に多量噴出の状態に移行する。また逆の場合も、多量噴出の状態から急激に少量噴出の状態に移行する。
【0026】
図4のエヤゾールバルブCは図1〜3のエヤゾールバルブAとほぼ同じ構成を有するが、ハウジング4の上端の環状突起13を半径方向に貫通する気相導通孔15に代えて、環状突起13と環状当接部14の間からハウジング4を上下方向に貫通する気相導通孔15を設けている。なお気相導通孔15は想像線で示すように、途中からハウジング4の側面方向に抜けていてもよい。
【0027】
さらにこのエヤゾールバルブCでは、ハウジング4の内面に、ステム5の下端のリップ19と軽く係合するクリック突起28が形成されている。リップ19またはクリック突起28のうちいずれか一方は撓み変形が可能である。そのため押しボタンを押す力を強めると、クリック突起28を越えて下降させることができ、リップ19がクリック突起28を越えるときにクリック感を生じさせる。逆にステム5を下降端からバネ7の付勢力により上昇させる場合も、クリック感を生じさせる。さらにそのクリック感を生じさせる位置は、ステムラバー6が環状当接部14と当接して気相導通孔15を塞ぐ時、あるいは開くときに一致させている。したがって使用者は、前述のように押しボタン17を押して少量噴射を行い、つぎに噴出量を多くするときは、クリック感を得るまで押しボタンを押し下げればよい。
【0028】
逆に使用者がその状態の噴射量が多過ぎると思えば、押しボタン17を押す指の力をゆるめ、バネ7の付勢力に任せてクリックを感ずるまでステム5を少し上昇させればよい。このようにして使用者はクリック感で明確に多量噴射の状態か少量噴射の状態かを指の感覚で認識しながら、自由に噴射量を変えることができる。またそのような噴射量の変更は、噴射を継続しながらその途中で行うことができる。なおクリック部によるステム5の操作力の一時的な上昇は、前述の使用者に対して変化を認識させる作用だけでなく、以下のように操作状態の安定維持にも役立つ。
【0029】
押しボタン17の操作力は、その押し込み量に応じてバネ7の反発力がしだいに大きくなるので、それに伴って変化する。しかしクリック部では、上昇時か下降時かを問わず、いずれの場合もそのときの操作力に比して一時的に操作力が大きくなる。そのため少量噴射の状態を維持する場合は、ハウジング4のクリック突起28の上面にステムのリップ19を当接させた状態で、その位置におけるバネ7の反力よりも大きく、かつリップ19がクリック突起28を乗り越えない程度の力で押し続ければよい。したがってその範囲であれば少々押しボタン17を押す力が変動しても、少量噴射の状態を安定して維持することができる。このことは多量噴射の状態を維持する場合でも同じであり、クリック突起28の下面側にリップ19の上面を当接させた状態を維持させればよい。
【0030】
図5に示すエヤゾールバルブDはハウジング4の胴部8の壁を半径方向に貫通する気相導通孔15を設けると共に、ステム5の下部18の外周に、ステム5を下降させたときに気相導通孔15を塞ぐガイド面29を孔塞ぎ部材として設けており、その気相導通孔15とガイド面29とにより気相導入機構を構成している。なおガイド面29とハウジング4の内面は気密になっているので、ステム5の下部18の上方には、ステム5の内部と外部を連通する半径方向の貫通孔30が形成されている。このものの作用は前述のエヤゾールバルブAと同じである。
【0031】
図6に示すエヤゾールバルブEは、ハウジング4の下部のディップチューブ連結部10を横にずらせると共に、ハウジング4の底壁の中央に気相導通孔15を設けている。さらにステム5の下端に、その気相導通孔15を塞ぐためのゴム、軟質合成樹脂などの弾性体からなる当接部材31が孔塞ぎ部材として取りつけられている。このものはステム5をいくらか下げたときは、ディップチューブ11からの混合体と気相導通孔15からの気相とを一緒に噴出させることができる。そしてステム5を下端まで下降させたときは、気相導通孔15を当接部材31が塞ぐので、多量噴射の状態となる。
【0032】
つぎに図9〜10を参照して、本発明にかかわる操作力を不連続的に変える機構の他の実施例を説明する。図4のエヤゾール装置Cではハウジング8の内面とステム5の下端との間にクリック部を設けているが、図7または図8に示すように、押しボタン17とマウンティングカップ2との間(図7参照)、あるいはステム5とマウンティングカップ3との間(図8参照)に介在させてもよい。すなわち図7の場合はマウンティングカップ2の内周にクリック突起28を設けたリング部材32を嵌着し、押しボタン17の下端にそのクリック突起28とクリック係合するリップ部19を設けている。またの想像線で示す実施例は、マウンティングカップ2の中央部3の上端に、クリック突起28を備えたリング部材32を嵌着し、押しボタン17のステム取りつけ用のボスの下端に、クリック突起28とクリック係合するリップ部19を設けている。
【0033】
他方、図8の場合は、マウンティングカップ2の中央部3の上部に、クリック突起28を備えたリング部材32を取りつけ、ステム5の外周に、そのクリック突起28とクリック係合するリップ部19を備えた第2リング部材34を固着している。なお容器本体に図8の想像線Sで示すカバーなどを設けるときは、そのようなカバーSと押しボタン17ないしステム5との間にクリック部を介在させるようにしてもよい(図示しない)。上記いずれの場合も、ステム5を押し下げるのに伴って、押しボタン17の下端、押しボタン17のボスあるいは第2リング部材34のリップ部19がクリック突起28、28、28を乗り越えるときに使用者にクリック感を与える。なおいずれの場合もリップ部とクリック突起とは、逆に配置してもよい。
【0034】
図9〜11は、クリック部を設けることに代えて、復帰バネの付勢力を中間部で不連続的に変化させることにより、すなわち中間部より深く押し込むときに反発力が不連続的に大きくなるようにすることにより、ステムの操作力を不連続的に変化させるようにした実施例を示している。
【0035】
図9の実施例では、ハウジング4の内部に、通常のバネ7のほか、ステム5の作動により気相導通孔15が閉じられたときに初めてステム5の中央部の下端35が当接する第2バネ36が挿入されている。この第2バネ36は図9に示すように自由状態にしておいてもよいが、あらかじめ圧縮させた状態で保持しておくようにしてもよい。このものはステム5を通常のバネ7の付勢力に抗していくらか押し込むと横孔23が開放される。その後、さらにステム5を押し下げると、ステム5の中央部の下端35が第2バネ36の上面に当接し、不連続的に操作力が増大する。その状態までが気相導通孔15が開放されている少量噴出の状態である。そしてさらに大量に噴射させたい場合には、その状態からさらに強く押しボタン17を押し込めば、気相導通孔15が閉じられ、多量噴射の状態に移行する。なおこのものにおいても、少量噴出の状態では、元のバネ7の付勢力より大きく、かつ第2バネ36と元のバネ7の付勢力との和よりも小さい範囲の操作力で押しボタン17を押していれば、少々操作力が変動しても安定して少量噴射の状態を維持することができる。また本実施例の場合は、操作の履歴、すなわち上からクリック部を越えたか、あるいは下から上がってきたかに関わらず、噴射量と操作力との関係を明瞭に対応させているので、使用者は確実に噴出量を変化させることができる。なお本実施例では、通常のバネ7と第2バネ36とを合わせたものが請求項4にいう(広義の)バネである。
【0036】
図10は第2バネ36を押しボタン17とマウンティングカップ2との間に介在させた実施例を示している。また図10の想像線37は押しボタン17の中央部の下面とマウンティングカップ2の中央部との間に介在させた第2バネである。このように第2バネを介在させる位置はとくに限定されるものではなく、場合によりステム5とマウンティングカップ2との間など、ステム5の操作の途中でステム5の操作力を不連続的に増大させるように、可動部と非可動部との間に介在される位置であればよい。さらに元のバネについても、押しボタン17とマウンティングカップ2との間など、他の位置に介在させることができる。なお図10の実施例では第2バネ36、37はいずれも押しボタン17側に固定され、他端がマウンティングカップ2から離れているが、逆にマウンティングカップ2の側に固定したり、あるいはフリーにしておいてもよい。
【0037】
図11のエヤゾール装置では、巻きピッチを途中から変化させた1本のバネ7を用いている。このものは押しボタン17を押していくと、初めはバネ係数が低いピッチが小さい領域R1が圧縮されていく。そしてその領域R1の巻き線同士が当接するまで圧縮された後、より大きい圧縮力を受けて、バネ係数が高いピッチが大きい領域R2が圧縮されていく。したがってこのものは1本のコイルバネだけで圧縮ストロークの途中で反発力が大きく変化するバネ7を構成することができ、操作力が変化する位置と気相導入機構が作動する位置とを合わせるようにすれば、前記のエヤゾール装置Aなどと同様の作用効果を奏する。
【0038】
前記の実施例では、いずれもエヤゾールバルブのハウジング内に気相を導入する気相導入機構を有するものを示したが、ハウジングとディップチューブの継ぎ目あるいはディップチューブの上部など、混合体が通る他の通路内に気相を導入するものであってもよい。これらのものも前述のエヤゾール装置と同じ作用効果を奏する。
【0039】
【発明の効果】
本発明のエヤゾール装置は、バルブの操作により、混合体が通る通路内に気相を導通したり遮断したりする気相導入機構を設けたので、導入時には原液の少量(低濃度)噴出を行うことができ、遮断時ないし流量減少時には多量(高濃度)噴出を行うことができる。そしてその切り替えは指の押し操作力の変化などで簡単に行うことができる。さらに少量噴出時と多量噴出時とでバルブ操作力に不連続的な変化を生じさせるものでは、目視によらなくても指の感触などで簡単に切り替えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のエヤゾールバルブの一実施例を示す断面図である。
【図2】図1のエヤゾールバルブを用いたエヤゾール装置の部分断面図である。
【図3】図3aおよび図3bはそれぞれ図1のエヤゾールバルブの作動状態を示す要部断面図である。
【図4】本発明のエヤゾールバルブの他の実施例を示す要部断面図である。
【図5】本発明のエヤゾールバルブの他の実施例を示す要部断面図である。
【図6】本発明のエヤゾールバルブの他の実施例を示す要部断面図である。
【図7】本発明のエヤゾールバルブの他の実施例を示す要部断面図である。
【図8】本発明のエヤゾールバルブの他の実施例を示す要部断面図である。
【図9】本発明のエヤゾールバルブの他の実施例を示す要部断面図である。
【図10】本発明のエヤゾールバルブの他の実施例を示す要部断面図である。
【図11】本発明のエヤゾールバルブの他の実施例を示す要部断面図である。
【符号の説明】
A エヤゾールバルブ
B エヤゾール装置
1 容器
2 マウンティングカップ
4 ハウジング
5 ステム
6 ステムラバー
7 バネ
11 ディップチューブ
13 環状突起
14 環状当接部
15 気相導通孔
17 押しボタン
19 リップ
23 横孔
25 混合体
26 気相
C エヤゾールバルブ
28 クリック突起
D エヤゾールバルブ
29 ガイド面
E エヤゾールバルブ
31 当接部材
Claims (7)
- (a)原液および液化ガスを充填した容器と、
(b)その容器の上部に取りつけられ、外部操作により容器の内部と外部とを連通するエヤゾールバルブと、
(c)エヤゾールバルブの下方に延び、その下端が容器内の原液および液化ガスの液相からなる混合体に浸けられるディップチューブとを有し、さらに
(d)常時は前記ディップチューブおよびエヤゾールバルブによって構成される混合体の通路内に液化ガスの気相を連通させ、外部操作によりその連通を遮断し、あるいは気相の流量を減少させる気相導入機構を備えており、
エヤゾールバルブを開弁した後、さらに操作を続けると気相導入機構が連通を遮断または気相の流量を減少させるように、前記エヤゾールバルブの操作と気相導入機構の操作とが連動している噴量調節エヤゾール装置。 - 前記気相導入機構が作動するときに不連続的に操作力を変化させる指示機構が設けられている請求項1記載のエヤゾール装置。
- 有底筒状の胴部およびその胴部の下端に設けられるディップ
チューブ連結部を備えたハウジングと、そのハウジング内に軸方向摺動自在に設けられるステムと、そのステムを上方に付勢するためのバネと、ステムの外周に設けた環状溝と係合すると共に、ハウジングの上端に密接されるステムラバーと、ステムラバーを介してハウジングを保持すると共に、周辺に容器への取り付け部を備えたマウンティングカップとからなり、
前記ハウジングに、ステムの下降操作の途中まで開放され、それ以上ステムを押圧すると閉じられ、あるいは気相の流量を減少させる気相導入機構が設けられているエヤゾールバルブ。 - 前記気相導入機構が、
ハウジングの外部と内部とを連結する気相導通孔と、
前記ステムを深く押し込んだときにその気相導通孔を塞ぐための孔塞ぎ部材とからなる請求項3記載のエヤゾールバルブ。 - ハウジングの上端に、マウティングカップとの間にステムラバーを挟み込む環状突起が設けられており、その環状突起の内側に、常時はステムラバーとの間に隙間があり、ステムを深く押し込んだときにステムラバーの下面と気密に当接する環状当接部が設けられており、前記気相導通孔が、環状突起と環状当接部とで囲まれる空間内に開口している請求項4記載のエヤゾールバルブ。
- 前記気相導入機構が、
前記ステムの下部に設けたハウジングの内面と摺動するガイド面と、
ハウジングの内面における、ステムを押し込んだときに前記ガイド面で覆われる部位に開口する気相導通孔とから構成される請求項4記載のエヤゾールバルブ。 - 前記気相導入機構が作動するときにステムの操作力を不連続的に変化させる指示機構が設けられている請求項3、4、5または6記載のエヤゾールバルブ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP01874895A JP3562596B2 (ja) | 1995-01-10 | 1995-01-10 | 噴量調節エヤゾール装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP01874895A JP3562596B2 (ja) | 1995-01-10 | 1995-01-10 | 噴量調節エヤゾール装置 |
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