JPH08187455A - 噴量調節エヤゾール装置 - Google Patents

噴量調節エヤゾール装置

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JPH08187455A
JPH08187455A JP1874895A JP1874895A JPH08187455A JP H08187455 A JPH08187455 A JP H08187455A JP 1874895 A JP1874895 A JP 1874895A JP 1874895 A JP1874895 A JP 1874895A JP H08187455 A JPH08187455 A JP H08187455A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 噴射の操作中に簡単に噴出量を変更すること
ができるエヤゾール装置およびエヤゾールバルブを提供
する。 【構成】 バルブハウジング4の上端で環状突起13の
内側に、ステム5を押し下げたときにステムラバー6の
下面と当接する環状当接部14を設け、環状突起13に
半径方向に貫通する気相導通孔15を設けたエヤゾール
バルブAの構成。そのエヤゾールバルブAを、原液と液
化ガスとを充填した容器1の上端に取りつけたエヤゾー
ル装置の構成。 【効果】 ステム5を押していくと少量噴射が始まり、
さらに押し下げていくと多量噴射が始まる。そのためエ
ヤゾール装置の使用の途中に、ステム5の押し下げ力の
調節により、簡単に噴射量の調節が行うことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は噴量調節エヤゾール装置
およびそれに用いるエヤゾールバルブに関する。さらに
詳しくは、押しボタンの押し込み量などの操作量に応じ
て、噴口から噴出するミストやフォームの噴量ないし噴
出量を段階的に、または連続的に変化させうるエヤゾー
ル装置に関する。なおここにいう噴出量は、噴口から噴
出されるガスと液粒子との総量(容積)ではなく、液分
のみの噴出量、いいかえれば質量(重量)流量である。
【0002】
【従来の技術】一般的なエヤゾール装置は、内外の圧力
差、内部から噴口に至る流路の抵抗および噴口の内径・
形状により噴量が定まり、任意に調節することはできな
いか、きわめて困難である。そのため通常は押しボタン
を押している時間を調節することにより、噴出させる内
容液の量を調節するようにしている。しかし近時のエヤ
ゾール装置の多用途化に伴い、多量に噴出させたり、わ
ずかずつ噴出させたりすることができるエヤゾール装置
が要望されている。たとえば塗料、ヘアセットローショ
ン、ヘアダイなどでは、最初は多量に噴出させ、微量の
噴出で仕上げを行ったり、境界部分をぼかしたりするこ
とができれば、効率よく、しかも美麗な仕上げをうるこ
とができる。
【0003】エヤゾール装置を上記のような噴量可変に
するためには、たとえば容器内部から噴口に至る流路抵
抗(ないし流路断面積)を外部からの操作で切り替える
ための特別の機構を設けることが考えられる。かかる流
路抵抗を変更する機構としては種々のものが考えられる
が、いずれも噴霧操作を途中で止め、流路変更機構を切
り替えた上で、あらためて噴霧を開始する必要がある。
そのため上記のような用途において噴射をしながら途中
で切り替える場合には不便であり、とくにたびたび噴出
量を変更する場合にはきわめて面倒である。
【0004】他方、本出願人は、特定のノズルを採用す
るときは、噴出量を変えることにより霧状の噴射と泡状
の噴出とを切り替えることができることに着目し、一本
のエヤゾール装置で霧状噴射と泡状噴出とを行えるよう
にしたエヤゾール装置を提案しており(特願平5−18
170号参照)、さらにそれに用いる噴出量切替機構と
していくつかの例を挙げている。しかしこれらの機構
は、エヤゾール装置を上に向けたり、下に向けたりする
ことにより、内部から噴口に至る流路を切り替えるもの
であるので、同じ向きに連続的に噴出させながら切り替
えることができない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は噴出作業を中
断することなく、押しボタンなどのバルブ操作の継続中
に、手加減ないし指加減の操作で簡単にかつ自由に噴出
量を変更することができるエヤゾール装置およびそれに
用いるエヤゾールバルブを提供することを技術課題とし
ている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の噴量調節エヤゾ
ール装置は、(a)原液および液化ガスを充填した容器
と、(b)その容器の上部に取りつけられ、外部操作に
より容器の内部と外部とを連通するエヤゾールバルブ
と、(c)エヤゾールバルブの下方に延び、その下端が
容器内の原液と液化ガスの液相からなる混合体に浸けら
れるディップチューブとを有し、さらに(d)常時は前
記ディップチューブおよびエヤゾールバルブによって構
成される混合体の通路内に容器内の気相を連通させ、外
部操作によりその連通を遮断し、あるいは気相の流量を
減少させる気相導入機構を備えていることを特徴として
いる。このようなエヤゾール装置は、エヤゾールバルブ
を開弁した後にさらに操作を続けると、気相導入機構が
連通を遮断または気相の流量を減少するように、前記エ
ヤゾールバルブの操作と気相導入機構の操作とを連動さ
せているものが好ましい。さらに前記気相導入機構が作
動するときに、操作力に不連続的な変化をもたらす指示
機構が設けられているものが好ましい。
【0007】本発明のエヤゾールバルブは、有底筒状の
胴部およびその胴部の下端に設けられるデイップチュー
ブ連結部を備えたハウジングと、そのハウジング内に軸
方向摺動自在に設けられるステムと、そのステムを上方
に付勢するためのバネと、ステムの外周に設けた環状溝
と係合し、ハウジングの上端に密接されるステムラバー
と、ステムラバーを介してハウジングを保持し、周辺に
容器への取り付け部を備えたマウンティングカップとか
らなり、前記ハウジングに、ステムの下降操作の途中ま
で開放され、それ以上ステムを押圧すると閉じられ、あ
るいは流量減少させる気相導入機構が設けられているこ
とを特徴としている。前記気相導入機構は、ハウジング
の外部と内部とを連結する気相導通孔と、ステムを深く
押し込んだときにその気相導通孔を塞ぐための孔塞ぎ部
材とから構成することができる。たとえばハウジングの
上端に、マウティングカップとの間にステムラバーを挟
み込む環状突起を設け、その環状突起の内側に、常時は
ステムラバーとの間に隙間があり、ステムを深く押し込
んだときにステムラバーの下面と気密に当接する環状当
接部を設け、前記気相導通孔を環状突起と環状当接部と
の間に開口しているものにより構成しうる。
【0008】他方、前記気相導入機構を、前記ステムの
下部に設けたハウジングの内面と摺動するガイド面と、
ハウジングの内面における、ステムを押し込んだときに
前記ガイド面で覆われる部位に開口する気相導通孔とか
ら構成することができる。上記いずれのエヤゾールバル
ブにおいても、前記気相導入機構が作動するときにステ
ムの操作力を不連続的に変化させる指示機構を設けるこ
とができる。
【0009】
【作用】本発明のエヤゾール装置(請求項1)において
は、気相導入機構を作動させていない通常の状態では、
容器内の上部の液化ガスの気相部が通路に連通している
ので、噴出の途中で原液と液化ガスの液相との混合体の
中に、さらに直接液化ガスの気相が混合される。そのた
め原液は比較的希薄な状態で噴出される。他方、気相導
入機構を作動させて気相部と通路の連通を遮断または流
量減少させると、気相部から直接混合されるガスがなく
なるので、混合体の噴出量が、ひいては原液の噴出量が
増加する。すなわち本発明のエヤゾールは、混合体が通
る流路の断面積ないし流路抵抗を直接変化させず、通路
内への気相の導入量を変化させることにより、間接的に
原液の流量を調節するものである。
【0010】請求項2のエヤゾール装置においては、バ
ルブ操作の途中から気相導入機構が作動する(気相の導
入を減少させる)ので、噴射の途中でたとえば押しボタ
ンを押す力を加減することにより、自由に液分の流量を
変えることができる。請求項3のエヤゾール装置におい
ては、気相導入機構が作動するときに操作力が変化する
ので、使用者は、たとえば頭髪に噴霧するときのように
噴出状態を目視していない場合でも、液分が多い状態と
少ない状態とを簡単かつ確実に切り換えることができ
る。
【0011】本発明のエヤゾールバルブ(請求項4)
は、液分を通す通路を気相部と隔離する役割を果たすハ
ウジング自体に気相導入機構を設けているので、構造が
簡単であり、また従来製品との互換性を確保しやすい。
請求項5のエヤゾールバルブでは、ステムを押し下げて
ステムラバーを変形させ、バルブを開くと、気相導通孔
から気相が混入するので、気相が混合された少量噴射を
行うことができる。その後、さらにステムを押し下げて
いくと、孔塞ぎ部材により気相導通孔が塞がれ、多量噴
射の状態となる。この状態では通路には原液と液化ガス
の液相の混合体、すなわち液分のみが通される。なお液
化ガスは噴出する途中で気化し、原液の霧化などを生じ
させる。請求項6のエヤゾールバルブは、ステムを下端
まで押し下げたとき、ステムラバーの内縁近くの下面が
環状当接部に当接して、ハウジング内と気相部との連通
を確実に遮断することができる。
【0012】請求項7のエヤゾールバルブにおいては、
ステムを押し込んだときは気相導通孔から入ってくる気
相分が原液などの液分と混じって噴出するので、原液の
噴量が少ない。そしてステムを大きく押し込むと、ガイ
ド面が気相導通孔を塞ぐので、原液と液化ガスの液相の
みが噴出される。そのため原液の流量が多い。請求項8
のエヤゾールバルブでは、指示機構により目視なしでの
調節が容易である。
【0013】
【実施例】つぎに図面を参照しながら本発明のエヤゾー
ル装置およびエヤゾールバルブの実施例を説明する。図
1は本発明のエヤゾールバルブの一実施例を示す断面
図、図2はそのエヤゾールバルブを用いたエヤゾール装
置の部分断面図、図3aおよび図3bは、それぞれ図1
のエヤゾールバルブの作動状態を示す要部断面図、図4
〜11はそれぞれ本発明のエヤゾールバルブの他の実施
例を示す要部断面図である。
【0014】図1のエヤゾールバルブAは、容器1の上
端に取りつける公知のマウンティングカップ2と、その
マウンティングカップ2の中央部3内に保持されるハウ
ジング4と、ハウジング4内に上下に摺動自在に収納さ
れるステム5と、ハウジング4とマウンティングカップ
2の間に介在される円環状のステムラバー6と、ステム
5を上方に付勢するべくハウジング4内に収容されるバ
ネ7とから構成されている。
【0015】ハウジング4は有底筒状の胴部8と、その
上部の周囲から突出し、マウンティングカップ2の中央
部3にかしめられて保持される保持部9と、胴部8の下
端から下方に突出する筒状のディップチューブ連結部1
0とを備えており、全体として従来公知のものとほぼ同
じ形態を有する。ディップチューブ連結部10にはディ
ップチューブ11の上端が連結される。また胴部8の下
端中央には、ディップチューブ連結部10と連通する細
孔12が形成されている。この細孔12の直径はたとえ
ば0.6mm程度であり、ディップチューブ11を通って
くる混合体の流量を適切にするためのオリフィスの作用
を奏する。またハウジング4の保持部9には、断面を示
すハッチングが入っていないことからわかるように、従
来公知のスリットが放射状に形成されており、容器1の
内部とステムラバー6の外周部とを連通している。さら
にハウジング4の上端には、ステムラバー6の外周近辺
の下面に食い込んで、ハウジング4内部とステムラバー
6の外周部との間の気密を維持するための公知の環状突
起13が設けられている。
【0016】このエヤゾールバルブAの特徴は、上記環
状突起13の内側にさらに環状当接部14が設けられ、
しかも前記環状突起13を半径方向に貫通してハウジン
グの内部と外部とを連通する気相導通孔15が形成され
ている点である。気相導通孔15の内径はたとえば0.
5mm程度である。前記環状当接部14は通常の環状突起
13の上端と同様に、外周面が傾斜する断面三角形状に
されており、高さは環状突起13より低い。この環状当
接部14はステムラバー6と当接して気相導通孔15を
塞ぐためのものであり、ステムラバー6と共に孔塞ぎ部
材を構成する。
【0017】前記ステム5は公知のものであり、その上
部16は押しボタン17に嵌着される筒状とされ、下部
18はハウジング4の内部に摺動自在に収容されるガイ
ド部となっている。なお下部18の下端周縁には、公知
のリップ19が設けられている。さらにリップ部19を
除く他の部分とハウジング4の内面との間には隙間20
が設けられている。なお、リップ19が摺動するハウジ
ング4の内面に、放射状に従来公知の縦リブないし縦溝
を設け、ステム5の下部18の内部と上部16の周囲と
を縦リブの間の空間ないし縦溝により連通するようにし
てもよい。
【0018】さらにステムの下部18の内部には、下方
に開口するバネ収容溝21が設けられており、下部18
と上部16の間には、ステムラバー6の内周縁が嵌合す
る環状溝22が形成され、その環状溝22の内底と上部
16の内孔5aとは横孔23によって連通している。横
孔23の内径は通常0.4〜0.6mm程度である。
【0019】上記のごとく構成されるエヤゾールバルブ
Aは、図2に示すように、リング状のガスケット24を
介して容器1の上端にかしめつけられている。そして容
器1内には噴射させようとする原液と、プロペラントで
ある液化ガスとが充填されており、全体としてエヤゾー
ル装置Bを構成している。液化ガスの液相は原液中に溶
け込んで混合体(混合液)25を構成しており、気相2
6は容器1内の上部に充満している。そして気相26が
常時混合体に圧力を加えている。
【0020】上記のごとく構成されるエヤゾール装置B
は、押しボタン17を押していない状態では図1のよう
にステム5がバネ7により上方へ付勢されている。この
状態ではステムラバー6が通常の円板形状を維持してお
り、横孔23がステムラバー6の内周縁で塞がれてい
る。そのためノズルからは何も噴出しない。またハウジ
ング4の内部と気相(図2の26)とは、気相導通孔1
5および保持部9のスリットを介して互いに連通してい
る。
【0021】押しボタン17を押してステム5を少し下
げると、図3aのようにステム5の環状溝22の上側の
面がステムラバー6の内周縁を押し下げて変形させる。
そのため横孔23がステムラバー6の内周面から離れ、
ハウジング4内とステム5の内孔5aとが連通する。な
おこの状態ではハウジング4の環状当接部14はステム
ラバー6に当接していない。そのため気相導通孔15を
介してハウジング4の内部と気相26との連通が維持さ
れている。
【0022】上記のようにハウジング4内とステム5と
が連通すると、気相26により加圧されている混合体2
5は、ディップチューブ11を通ってハウジング4内に
入り、さらにハウジング4とステム5の隙間20を通
り、横孔23からステムの内孔5a内に入る。同時に気
相26は気相導通孔15を通ってハウジング4内部に入
ってくる。そしてステム5の内孔5aなどで混合された
上で、ノズルの形態および原液の粘度などに応じて、霧
状あるいは泡状でノズルから噴出していく。この状態で
は噴出されるものに相当程度の液化ガスが混じっている
ので、全体のガス量に対して原液の量は少ない。これが
噴量の少ない少量噴出の状態である。
【0023】上記の状態からさらに押しボタン17を押
していくと、図3bに示すように、ステム5の内周近辺
の下面が環状当接部14の上面に当接し、その間をシー
ルする。したがって気相26とハウジング4の内部の直
接の連通が遮断される。したがってステム5およびノズ
ルからは、混合体25およびその混合体に含まれていた
液相の気化ガスが容器外へ噴出される。これにより多量
噴出の状態となる。このようにして押しボタン17の操
作力を加減することにより、噴量を簡単に調節すること
ができる。
【0024】逆にこの多量噴出の状態から押しボタン1
7を押す力を弱めていくと、まず気相導通孔15が開放
されて図3aの少量噴出の状態に戻り、押しボタン17
をさらに離していくと、図1の噴射が止まる状態に戻
る。なお上記の操作中、押しボタン17をわずかに押し
込んでステムラバー6がわずかに変形した状態では、流
路抵抗が大きいので、従来のものと同じく全体の流量が
少ない。そして押しボタンをある程度押せば、横孔23
の径と圧力差などに応じた一定の量となる。
【0025】しかしステム5を相当押し込んでステムラ
バー6が小突起14の先端に近づくときは、環状当接部
14の上端とステムラバー6の隙間がしだいに小さくな
っても、環状当接部14とステムラバー6の隙間が環状
当接部の全周に及んでいること、および気相導通孔15
が小さいことから、少量噴出の状態が維持され、環状当
接部14とステムラバー6とが当接した瞬間に多量噴出
の状態に移行する。また逆の場合も、多量噴出の状態か
ら急激に少量噴出の状態に移行する。
【0026】図4のエヤゾールバルブCは図1〜3のエ
ヤゾールバルブAとほぼ同じ構成を有するが、ハウジン
グ4の上端の環状突起13を半径方向に貫通する気相導
通孔15に代えて、環状突起13と環状当接部14の間
からハウジング4を上下方向に貫通する気相導通孔15
を設けている。なお気相導通孔15は想像線で示すよう
に、途中からハウジング4の側面方向に抜けていてもよ
い。
【0027】さらにこのエヤゾールバルブCでは、ハウ
ジング4の内面に、ステム5の下端のリップ19と軽く
係合するクリック突起28が形成されている。リップ1
9またはクリック突起28のうちいずれか一方は撓み変
形が可能である。そのため押しボタンを押す力を強める
と、クリック突起28を越えて下降させることができ、
リップ19がクリック突起28を越えるときにクリック
感を生じさせる。逆にステム5を下降端からバネ7の付
勢力により上昇させる場合も、クリック感を生じさせ
る。さらにそのクリック感を生じさせる位置は、ステム
ラバー6が環状当接部14と当接して気相導通孔15を
塞ぐ時、あるいは開くときに一致させている。したがっ
て使用者は、前述のように押しボタン17を押して少量
噴射を行い、つぎに噴出量を多くするときは、クリック
感を得るまで押しボタンを押し下げればよい。
【0028】逆に使用者がその状態の噴射量が多過ぎる
と思えば、押しボタン17を押す指の力をゆるめ、バネ
7の付勢力に任せてクリックを感ずるまでステム5を少
し上昇させればよい。このようにして使用者はクリック
感で明確に多量噴射の状態か少量噴射の状態かを指の感
覚で認識しながら、自由に噴射量を変えることができ
る。またそのような噴射量の変更は、噴射を継続しなが
らその途中で行うことができる。なおクリック部による
ステム5の操作力の一時的な上昇は、前述の使用者に対
して変化を認識させる作用だけでなく、以下のように操
作状態の安定維持にも役立つ。
【0029】押しボタン17の操作力は、その押し込み
量に応じてバネ7の反発力がしだいに大きくなるので、
それに伴って変化する。しかしクリック部では、上昇時
か下降時かを問わず、いずれの場合もそのときの操作力
に比して一時的に操作力が大きくなる。そのため少量噴
射の状態を維持する場合は、ハウジング4のクリック突
起28の上面にステムのリップ19を当接させた状態
で、その位置におけるバネ7の反力よりも大きく、かつ
リップ19がクリック突起28を乗り越えない程度の力
で押し続ければよい。したがってその範囲であれば少々
押しボタン17を押す力が変動しても、少量噴射の状態
を安定して維持することができる。このことは多量噴射
の状態を維持する場合でも同じであり、クリック突起2
8の下面側にリップ19の上面を当接させた状態を維持
させればよい。
【0030】図5に示すエヤゾールバルブDはハウジン
グ4の胴部8の壁を半径方向に貫通する気相導通孔15
を設けると共に、ステム5の下部18の外周に、ステム
5を下降させたときに気相導通孔15を塞ぐガイド面2
9を孔塞ぎ部材として設けており、その気相導通孔15
とガイド面29とにより気相導入機構を構成している。
なおガイド面29とハウジング4の内面は気密になって
いるので、ステム5の下部18の上方には、ステム5の
内部と外部を連通する半径方向の貫通孔30が形成され
ている。このものの作用は前述のエヤゾールバルブAと
同じである。
【0031】図6に示すエヤゾールバルブEは、ハウジ
ング4の下部のディップチューブ連結部10を横にずら
せると共に、ハウジング4の底壁の中央に気相導通孔1
5を設けている。さらにステム5の下端に、その気相導
通孔15を塞ぐためのゴム、軟質合成樹脂などの弾性体
からなる当接部材31が孔塞ぎ部材として取りつけられ
ている。このものはステム5をいくらか下げたときは、
ディップチューブ11からの混合体と気相導通孔15か
らの気相とを一緒に噴出させることができる。そしてス
テム5を下端まで下降させたときは、気相導通孔15を
当接部材31が塞ぐので、多量噴射の状態となる。
【0032】つぎに図9〜10を参照して、本発明にか
かわる操作力を不連続的に変える機構の他の実施例を説
明する。図4のエヤゾール装置Cではハウジング8の内
面とステム5の下端との間にクリック部を設けている
が、図7または図8に示すように、押しボタン17とマ
ウンティングカップ2との間(図7参照)、あるいはス
テム5とマウンティングカップ3との間(図8参照)に
介在させてもよい。すなわち図7の場合はマウンティン
グカップ2の内周にクリック突起28を設けたリング部
材32を嵌着し、押しボタン17の下端にそのクリック
突起28とクリック係合するリップ部19を設けてい
る。またの想像線で示す実施例は、マウンティングカッ
プ2の中央部3の上端に、クリック突起28を備えたリ
ング部材32を嵌着し、押しボタン17のステム取りつ
け用のボスの下端に、クリック突起28とクリック係合
するリップ部19を設けている。
【0033】他方、図8の場合は、マウンティングカッ
プ2の中央部3の上部に、クリック突起28を備えたリ
ング部材32を取りつけ、ステム5の外周に、そのクリ
ック突起28とクリック係合するリップ部19を備えた
第2リング部材34を固着している。なお容器本体に図
8の想像線Sで示すカバーなどを設けるときは、そのよ
うなカバーSと押しボタン17ないしステム5との間に
クリック部を介在させるようにしてもよい(図示しな
い)。上記いずれの場合も、ステム5を押し下げるのに
伴って、押しボタン17の下端、押しボタン17のボス
あるいは第2リング部材34のリップ部19がクリック
突起28、28、28を乗り越えるときに使用者にクリ
ック感を与える。なおいずれの場合もリップ部とクリッ
ク突起とは、逆に配置してもよい。
【0034】図9〜11は、クリック部を設けることに
代えて、復帰バネの付勢力を中間部で不連続的に変化さ
せることにより、すなわち中間部より深く押し込むとき
に反発力が不連続的に大きくなるようにすることによ
り、ステムの操作力を不連続的に変化させるようにした
実施例を示している。
【0035】図9の実施例では、ハウジング4の内部
に、通常のバネ7のほか、ステム5の作動により気相導
通孔15が閉じられたときに初めてステム5の中央部の
下端35が当接する第2バネ36が挿入されている。こ
の第2バネ36は図9に示すように自由状態にしておい
てもよいが、あらかじめ圧縮させた状態で保持しておく
ようにしてもよい。このものはステム5を通常のバネ7
の付勢力に抗していくらか押し込むと横孔23が開放さ
れる。その後、さらにステム5を押し下げると、ステム
5の中央部の下端35が第2バネ36の上面に当接し、
不連続的に操作力が増大する。その状態までが気相導通
孔15が開放されている少量噴出の状態である。そして
さらに大量に噴射させたい場合には、その状態からさら
に強く押しボタン17を押し込めば、気相導通孔15が
閉じられ、多量噴射の状態に移行する。なおこのものに
おいても、少量噴出の状態では、元のバネ7の付勢力よ
り大きく、かつ第2バネ36と元のバネ7の付勢力との
和よりも小さい範囲の操作力で押しボタン17を押して
いれば、少々操作力が変動しても安定して少量噴射の状
態を維持することができる。また本実施例の場合は、操
作の履歴、すなわち上からクリック部を越えたか、ある
いは下から上がってきたかに関わらず、噴射量と操作力
との関係を明瞭に対応させているので、使用者は確実に
噴出量を変化させることができる。なお本実施例では、
通常のバネ7と第2バネ36とを合わせたものが請求項
4にいう(広義の)バネである。
【0036】図10は第2バネ36を押しボタン17と
マウンティングカップ2との間に介在させた実施例を示
している。また図10の想像線37は押しボタン17の
中央部の下面とマウンティングカップ2の中央部との間
に介在させた第2バネである。このように第2バネを介
在させる位置はとくに限定されるものではなく、場合に
よりステム5とマウンティングカップ2との間など、ス
テム5の操作の途中でステム5の操作力を不連続的に増
大させるように、可動部と非可動部との間に介在される
位置であればよい。さらに元のバネについても、押しボ
タン17とマウンティングカップ2との間など、他の位
置に介在させることができる。なお図10の実施例では
第2バネ36、37はいずれも押しボタン17側に固定
され、他端がマウンティングカップ2から離れている
が、逆にマウンティングカップ2の側に固定したり、あ
るいはフリーにしておいてもよい。
【0037】図11のエヤゾール装置では、巻きピッチ
を途中から変化させた1本のバネ7を用いている。この
ものは押しボタン17を押していくと、初めはバネ係数
が低いピッチが小さい領域R1が圧縮されていく。そし
てその領域R1の巻き線同士が当接するまで圧縮された
後、より大きい圧縮力を受けて、バネ係数が高いピッチ
が大きい領域R2が圧縮されていく。したがってこのも
のは1本のコイルバネだけで圧縮ストロークの途中で反
発力が大きく変化するバネ7を構成することができ、操
作力が変化する位置と気相導入機構が作動する位置とを
合わせるようにすれば、前記のエヤゾール装置Aなどと
同様の作用効果を奏する。
【0038】前記の実施例では、いずれもエヤゾールバ
ルブのハウジング内に気相を導入する気相導入機構を有
するものを示したが、ハウジングとディップチューブの
継ぎ目あるいはディップチューブの上部など、混合体が
通る他の通路内に気相を導入するものであってもよい。
これらのものも前述のエヤゾール装置と同じ作用効果を
奏する。
【0039】
【発明の効果】本発明のエヤゾール装置は、バルブの操
作により、混合体が通る通路内に気相を導通したり遮断
したりする気相導入機構を設けたので、導入時には原液
の少量(低濃度)噴出を行うことができ、遮断時ないし
流量減少時には多量(高濃度)噴出を行うことができ
る。そしてその切り替えは指の押し操作力の変化などで
簡単に行うことができる。さらに少量噴出時と多量噴出
時とでバルブ操作力に不連続的な変化を生じさせるもの
では、目視によらなくても指の感触などで簡単に切り替
えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のエヤゾールバルブの一実施例を示す断
面図である。
【図2】図1のエヤゾールバルブを用いたエヤゾール装
置の部分断面図である。
【図3】図3aおよび図3bはそれぞれ図1のエヤゾー
ルバルブの作動状態を示す要部断面図である。
【図4】本発明のエヤゾールバルブの他の実施例を示す
要部断面図である。
【図5】本発明のエヤゾールバルブの他の実施例を示す
要部断面図である。
【図6】本発明のエヤゾールバルブの他の実施例を示す
要部断面図である。
【図7】本発明のエヤゾールバルブの他の実施例を示す
要部断面図である。
【図8】本発明のエヤゾールバルブの他の実施例を示す
要部断面図である。
【図9】本発明のエヤゾールバルブの他の実施例を示す
要部断面図である。
【図10】本発明のエヤゾールバルブの他の実施例を示
す要部断面図である。
【図11】本発明のエヤゾールバルブの他の実施例を示
す要部断面図である。
【符号の説明】
A エヤゾールバルブ B エヤゾール装置 1 容器 2 マウンティングカップ 4 ハウジング 5 ステム 6 ステムラバー 7 バネ 11 ディップチューブ 13 環状突起 14 環状当接部 15 気相導通孔 17 押しボタン 19 リップ 23 横孔 25 混合体 26 気相 C エヤゾールバルブ 28 クリック突起 D エヤゾールバルブ 29 ガイド面 E エヤゾールバルブ 31 当接部材

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)原液および液化ガスを充填した容
    器と、(b)その容器の上部に取りつけられ、外部操作
    により容器の内部と外部とを連通するエヤゾールバルブ
    と、(c)エヤゾールバルブの下方に延び、その下端が
    容器内の原液および液化ガスの液相からなる混合体に浸
    けられるディップチューブとを有し、さらに(d)常時
    は前記ディップチューブおよびエヤゾールバルブによっ
    て構成される混合体の通路内に液化ガスの気相を連通さ
    せ、外部操作によりその連通を遮断し、あるいは気相の
    流量を減少させる気相導入機構を備えている噴量調節エ
    ヤゾール装置。
  2. 【請求項2】 エヤゾールバルブを開弁した後、さらに
    操作を続けると気相導入機構が連通を遮断または気相の
    流量を減少させるように、前記エヤゾールバルブの操作
    と気相導入機構の操作とが連動している請求項1記載の
    エヤゾール装置。
  3. 【請求項3】 前記気相導入機構が作動するときに不連
    続的に操作力を変化させる指示機構が設けられている請
    求項2記載のエヤゾール装置。
  4. 【請求項4】 有底筒状の胴部およびその胴部の下端に
    設けられるディップチューブ連結部を備えたハウジング
    と、そのハウジング内に軸方向摺動自在に設けられるス
    テムと、そのステムを上方に付勢するためのバネと、ス
    テムの外周に設けた環状溝と係合すると共に、ハウジン
    グの上端に密接されるステムラバーと、ステムラバーを
    介してハウジングを保持すると共に、周辺に容器への取
    り付け部を備えたマウンティングカップとからなり、前
    記ハウジングに、ステムの下降操作の途中まで開放さ
    れ、それ以上ステムを押圧すると閉じられ、あるいは気
    相の流量を減少させる気相導入機構が設けられているエ
    ヤゾールバルブ。
  5. 【請求項5】 前記気相導入機構が、ハウジングの外部
    と内部とを連結する気相導通孔と、前記ステムを深く押
    し込んだときにその気相導通孔を塞ぐための孔塞ぎ部材
    とからなる請求項4記載のエヤゾールバルブ。
  6. 【請求項6】 ハウジングの上端に、マウティングカッ
    プとの間にステムラバーを挟み込む環状突起が設けられ
    ており、その環状突起の内側に、常時はステムラバーと
    の間に隙間があり、ステムを深く押し込んだときにステ
    ムラバーの下面と気密に当接する環状当接部が設けられ
    ており、前記気相導通孔が、環状突起と環状当接部とで
    囲まれる空間内に開口している請求項5記載のエヤゾー
    ルバルブ。
  7. 【請求項7】 前記気相導入機構が、前記ステムの下部
    に設けたハウジングの内面と摺動するガイド面と、ハウ
    ジングの内面における、ステムを押し込んだときに前記
    ガイド面で覆われる部位に開口する気相導通孔とから構
    成される請求項5記載のエヤゾール装置。
  8. 【請求項8】 前記気相導入機構が作動するときにステ
    ムの操作力を不連続的に変化させる指示機構が設けられ
    ている請求項4、5、6または7記載のエヤゾールバル
    ブ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012111549A (ja) * 2010-11-26 2012-06-14 Daizo:Kk 二重エアゾール容器用のエアゾールバルブおよびそれを用いた二重エアゾール容器
CN109225711A (zh) * 2018-09-25 2019-01-18 徐龙 一种喷雾阀及其封装方法

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