JP3560998B2 - 圧電材料および超音波プローブ - Google Patents

圧電材料および超音波プローブ Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、圧電材料および前記圧電材料からなる圧電体を備える医療用診断装置等に有用な超音波プローブに関する。
【0002】
【従来の技術】
超音波プローブは、圧電素子を有する超音波送受信素子を備えている。前記超音波プローブは、超音波を対象物に向けて照射し、その対象物における音響インピーダンスの異なる界面からの反射エコーを受信することにより前記対象物の内部状態を画像化するために用いられる。このような前記超音波プローブを組み込んだ超音波画像装置は、例えば人体内部を検査するための医療用診断装置および金属溶接内部の探傷を目的とする検査装置等に応用されている。
【0003】
近年、前記医療用診断装置の一つとして、人体の断層像(Bモード像)に加え、心臓、肝臓、頸動脈等を対象に超音波の血流によるドプラシフトを利用して血流の速度を2次元でカラー表示することが可能な「カラーフローマッピング(CFM)法」を採用したものが開発され、前記医療用診断装置によりその診断能力が飛躍的に向上した。前記CFM法を採用した医療用診断装置は子宮や肝臓、脾蔵などの人体のあらゆる臓器、器官の診断に用いられ、今後は冠血栓の診断も可能な装置を目指して研究がなされている。
【0004】
前者のBモード像の場合には、身体的変化による小さな病変や空隙が明瞭に深部まで見えるようにするために、高解像度の画像が高感度で得られることが要求される。後者のCFM像を得ることができるドプラモードの場合には、直径が数μm程度の微小な血球からの反射エコーを用いるため、前記Bモードの場合に比べて得られる信号レベルが小さくなり、より高感度化が要求される。
【0005】
ところで、従来、前記超音波プローブを構成する前記超音波送受信素子はその性能面から以下のような構造のものが用いられている。
(1)超音波プローブにより生体に超音波を照射した際の超音波減衰は、骨等を除いて0.5〜1dB/MHz・cm程度であるため、前記生体から高感度の信号を得るには前記超音波送受信素子から照射される超音波の周波数を下げることが好ましい。ただし、周波数を下げ過ぎると超音波の波長が長くなって分解能が低下する恐れがあるため、通常、2〜10MHzの周波数の超音波を放射するようにしている。
【0006】
(2)超音波送受信素子の圧電体は、電気機械結合係数が大きく、かつケーブルや装置浮遊容量による損失が少ない送受信回路とのマッチングが取りやすい誘電率の大きい材料から形成することが必要である。このため、前記圧電体は主としてチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)系セラミックから形成されている。
【0007】
(3)短冊状の圧電体を有する超音波送受信素子を数10から200個程度配列したアレイ形超音波プローブは、高い分解能を有する。
しかしながら、上述した従来の超音波プロ−ブでは次のような問題点があった。
【0008】
すなわちアレイ形の超音波プロ−ブにおいては、高分解能化が進むと共に用いられる圧電体の数を増加させる傾向がある。このような超音波プローブを生体と接触させる場合には、超音波放射面の口径を大きくすることができないため、前記圧電体の幅を狭くする必要がある。ブロック状のPZT系セラミックから幅100ミクロン以下の短冊状の圧電体を加工するには、半導体シリコンウェハ等の切断に用いられているダイサが使用されている。しかしながら、前記ダイサによる加工時に圧電体に割れが生じやすいため、より破壊靭性に優れた圧電材料が求められている。
【0009】
また、前記超音波プロ−ブにおいて、圧電体の数が増加すると結果的に圧電体1個当たりのインピ−ダンスが高くなり、駆動回路とのインピ−ダンスマッチングを取ることが困難になる。このようなマッチング性に関し誘電率の大きいPZTを用いることにより回避が可能である。しかしながら、前記PZT系セラミックは比誘電率が3000を越えると電気機械結合係数が小さくなる性質を有するため、感度が低下するという問題が新たに生じる。
【0010】
以上、圧電体としてPZTを用いた超音波プロ−ブはその製造工程において、圧電体の幅を100μm以下程度に狭くすると割れが生じ易くなる。また、前記幅の狭い矩形状の圧電体は厚さ方向の電気機械結合係数k33´が低減する傾向が見られる。
【0011】
一方、V.J.TENNERYらは、J.AM.CERAM.SOC,VOL.51,NO.12,pp671−673(1968)において前記PZTに代わる圧電材料としてPb(Sc1/2 Nb1/2 )0 −PbTiO 系磁器組成物を報告している。しかしながら、前記磁器組成物は焼成温度が1320〜1385℃と極めて高いために焼成時の酸化鉛の蒸発が多く、焼結密度が理論密度の93%以下と低い。このため、前記磁器組成物は破壊靭性の点で十分に満足するものではない。その結果、超音波プロ−ブに適用するために前記磁器組成物のブロックから100μm以下の幅の圧電体を切出すと、割れが生じるという問題がある。また、前記圧電体は電気機械結合係数k が最大でも46%程度と小さく、PZTのそれ(k ;60%以上)に比べて何ら魅力のない値であり、超音波プロ−ブにおける圧電材料として実用に供し得ないものであった。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、破壊靭性に優れ、かつ電気機械結合係数(k33´)の大きい圧電組成物を提供しようとするものである。
本発明の別の目的は、幅が狭く、電気機械結合係数(k33´)の大きい圧電体を有し、送受信回路とのマッチングが取り易く、さらに高感度化が可能な超音波プローブを提供しようとするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段および作用】
本発明に係わる圧電材料は、式 xPb(Sc1/2 Nb1/2 )0 −yPbTiO −zPbZrO −wPb(Me1/3 Nb2/3 )O (ただし、MeはMg,Zn,Niの群から選ばれる少なくとも1種の金属、x+y+z+w=1.00を示す)で表され、x,y,zおよびwはそれぞれ下記a,b,c,dの点を直線的に結んだ領域の値(線分ab上を除く)として規定される組成物を含有し、
Pb(Sc1/2 Nb1/2 )0 、PbTiO 、PbZrO およびPb(Me1/3 Nb2/3 )O をそれぞれ頂点P 、P 、P およびP として有する正三角錐を描き、前記頂点P 、P 、P およびP の座標をそれぞれ(X ,Y ,Z ,W =1,0,0,0)、(X ,Y ,Z ,W =0,1,0,0)、(X ,Y ,Z ,W =0,0,1,0)、(X ,Y ,Z ,W =0,0,0,1)で表記した時、前記a,b,c,dの点は前記正三角錐の面上に位置し、座標X、Y、ZおよびWで表されること特徴とするものである。
【0014】
Figure 0003560998
本発明に係わる超音波プローブは、超音波送受信面を有する圧電体と、前記圧電体の超音波送受信面および前記送受信面と反対側の面にそれぞれ形成される一対の電極とを具備し、
前記圧電体は、式 xPb(Sc1/2 Nb1/2 )0 −yPbTiO −zPbZrO −wPb(Me1/3 Nb2/3 )O (ただし、MeはMg,Zn,Niの群から選ばれる少なくとも1種の金属、x+y+z+w=1.00を示す)で表され、x,y,zおよびwはそれぞれ下記a,b,c,dの点を直線的に結んだ領域の値(線分ab上を除く)として規定される組成物を含有し、
Pb(Sc1/2 Nb1/2 )0 、PbTiO 、PbZrO およびPb(Me1/3 Nb2/3 )O をそれぞれ頂点P 、P 、P およびP として有する正三角錐を描き、前記頂点P 、P 、P およびP の座標をそれぞれ(X ,Y ,Z ,W =1,0,0,0)、(X ,Y ,Z ,W =0,1,0,0)、(X ,Y ,Z ,W =0,0,1,0)、(X ,Y ,Z ,W =0,0,0,1)で表記した時、前記a,b,c,dの点は前記正三角錐の面上に位置し、座標X、Y、ZおよびWで表される圧電材料からなる。
【0015】
Figure 0003560998
以下、本発明に係わる圧電材料を図1〜図3を参照して詳細に説明する。
【0016】
本発明の圧電材料は、式 xPb(Sc1/2 Nb1/2 )0 −yPbTiO −zPbZrO −wPb(Me1/3 Nb2/3 )O (ただし、MeはMg,Zn,Niの群から選ばれる少なくとも1種の金属、x+y+z+w=1.00を示す)で表され、前記x,y,z,wは下記a,b,c,dの点を直線的に結んだ領域の値(線分ab上を除く)として規定される組成物を含有する。
【0017】
すなわち、図1に示すように正三角錐1はPb(Sc1/2 Nb1/2 )0 、PbTiO 、PbZrO およびPb(Me1/3 Nb2/3 )O をそれぞれ頂点P 、P 、P およびP として描かれ、前記正三角錐1の前記頂点P 、P 、P およびP の座標はそれぞれ(X ,Y ,Z ,W =1,0,0,0)、(X ,Y ,Z ,W =0,1,0,0)、(X ,Y ,Z ,W =0,0,1,0)、(X ,Y ,Z ,W =0,0,0,1)で表記される。例えば、前記頂点P から前記P 、P およびP を結ぶ正三角形の面に垂直に下ろした前記正三角錐1の高さの中間点は、座標(X=0.5,Y=0.5/3,Z=0.5/3,W=0.5/3)で表される。また、前記正三角錐1において前記正三角形の面と平行で前記高さの中間点を横切る正三角形の面は、座標(X=0.5,Y+Z+W=0.5)で表される。
【0018】
前記領域を規定する前記a,b,c,dの点は、前記正三角錐1の面上に位置し、かつ前記正三角錐1の頂点P 、P 、P およびP の座標X、Y、ZおよびWを用いて下記のように表される。
【0019】
Figure 0003560998
換言すれば、x,y,z,wは図1に示す前記正三角錐1の面上のa(X=0.72,Y=0.28,Z=0.00,W=0.00 )、b(X=0.02,Y=0.98,Z=0.00,W=0.00 )、c(X=0.02,Y=0.28,Z=0.70,W=0.00 )およびd(X=0.02,Y=0.20,Z=0.00,W=0.78 )の点を直線的に結んだ三角錐2で描かれる領域の値(線分ab上を除く)として規定される。
【0020】
本発明に係わる圧電材料は、焼結体であっても、単結晶であってもよい。
本発明に係わる圧電材料に含まれる組成物のx,y,zおよびwの値を規定した理由について以下に説明する。
【0021】
x,y,zおよびwを図1の三角錐2で描かれる領域における線分acの外側の値にすると、前記組成物を含む圧電材料からなるブロックを幅100μm以下の矩形状の圧電体に加工した際に厚さ方向の電気機械結合係数k33´が50%以下と小さくなる。また、前記組成物を有する圧電材料は、焼成時に酸化鉛の蒸発が多くなるために十分な高密度化することが困難になる。
【0022】
x,y,zおよびwを図1の三角錐2で描かれる領域における線分adの外側の値にすると、前記組成物を含む圧電材料からなるブロックを幅100μm以下の矩形状の圧電体に加工した際に厚さ方向の電気機械結合係数k33´が50%以下と小さくなる。また、前記組成物を有する圧電材料は圧電体の使用上限温度を示すキュリ−温度が150℃以下となる。
【0023】
x,y,zおよびwを図1の三角錐2で描かれる領域における線分bcの外側の値にすると、後述するLa のような酸化物を加えても優れた破壊靭性が得られない。また、前記組成物を含む圧電材料(例えば焼結体)を幅100μm以下の矩形状の圧電体に加工した際に厚さ方向の電気機械結合係数k33´が低下する。
【0024】
x,y,zおよびwを図1の三角錐2で描かれる領域における線分bdの外側の値にすると、前記組成物中に低誘電率のパイロクロア相が生じ易くなる。
したがって、x,y,zおよびwを図1のa,b,cおよびdの点を直線的に結んだ三角錐2で描かれる領域内の値とした組成物を含有する圧電材料(例えば焼結体)は破壊靭性に優れ、加工時における割れ発生を抑制でき、さらに大きな電気機械結合係数(k33´)を有する。
【0025】
本発明に係わる圧電材料に含まれる組成物は、x,y,zおよびwが図1の三角錐2で描かれる領域内の値を有すると共に、Pb(Sc1/2 Nb1/2 )0 、PbTiO 、zPbZrO およびPb(Me1/3 Nb2/3 )O をすべて含むことが好ましい。
【0026】
本発明に係わる圧電材料に含まれる組成物は、前記式 xPb(Sc1/2 Nb1/2 )0 −yPbTiO −zPbZrO −wPb(Me1/3 Nb2/3 )O のx,y,z,wが下記e,f,g,h,iおよびjの点を直線的に結んだ領域の値(線分ef上を除く)を有することが好ましい。すなわち、図2に示すようにPb(Sc1/2 Nb1/2 )0 、PbTiO 、PbZrO およびPb(Me1/3 Nb2/3 )O をそれぞれ頂点P 、P 、P およびP として有する正三角錐1を描き、前記頂点P 、P 、P およびP の座標をそれぞれ(X ,Y ,Z ,W =1,0,0,0)、(X ,Y ,Z ,W =0,1,0,0)、(X ,Y ,Z ,W =0,0,1,0)、(X ,Y ,Z ,W =0,0,0,1)で表記した時、前記e,f,g,h,iおよびjの点は前記正三角錐1の面上に位置し、座標X、Y、ZおよびWで表される。
【0027】
Figure 0003560998
換言すれば、x,y,z,wは図2に示す前記正三角錐1の面上のe(X=0.65,Y=0.35,Z=0.00,W=0.00 )、f(X=0.55,Y=0.45,Z=0.00,W=0.00 )、g(X=0.02,Y=0.40,Z=0.58,W=0.00 )、h(X=0.02,Y=0.50,Z=0.48,W=0.00 )、i(X=0.02,Y=0.28,Z=0.00,W=0.70 )およびj(X=0.02,Y=0.38,Z=0.00,W=0.60 )の点を直線的に結んだ三角柱3で描かれる領域の値(線分ef上を除く)として規定される。
【0028】
このようなx,y,zおよびwを図2で示されるe,f,g,h,iおよびjの点を直線的に結んだ三角柱3で描かれる領域の値(線分ef上を除く)とした組成物を含有する圧電材料は、より一層大きな電気機械結合係数(k33´)を有する。
【0029】
本発明に係わる圧電材料に含まれる組成物は、前記式 xPb(Sc1/2 Nb1/2 )0 −yPbTiO −zPbZrO −wPb(Me1/3 Nb2/3 )O のx,y,z,wが下記g,h,i,j,k,l,mおよびnの点を直線的に結んだ領域の値を有することがさらに好ましい。すなわち、図3に示すように(Pb(Sc1/2 Nb1/2 )0 、PbTiO 、PbZrO およびPb(Me1/3 Nb2/3 )O をそれぞれ頂点P 、P 、P およびP として有する正三角錐1を描き、前記頂点P 、P 、P およびP の座標をそれぞれ(X ,Y ,Z ,W =1,0,0,0)、(X ,Y ,Z ,W =0,1,0,0)、(X ,Y ,Z ,W =0,0,1,0)、(X ,Y ,Z ,W =0,0,0,1)で表記した時、前記g,h,i,j,k,l,mおよびnの点は前記正三角錐1の面上に位置し、座標X、Y、ZおよびWで表される。
【0030】
Figure 0003560998
換言すれば、x,y,z,wは図3に示す前記正三角錐1の面上のg(X=0.02,Y=0.40,Z=0.58,W=0.00 )、h(X=0.02,Y=0.50,Z=0.48,W=0.00 )、i(X=0.02,Y=0.28,Z=0.00,W=0.70 )、j(X=0.02,Y=0.38,Z=0.00,W=0.60 )、k(X=0.64,Y=0.35,Z=0.01,W=0.00 )、l(X=0.54,Y=0.45,Z=0.01,W=0.00 )、m(X=0.64,Y=0.35,Z=0.00,W=0.01 )およびn(X=0.54,Y=0.45,Z=0.00,W=0.01 )の点を直線的に結んだ略三角柱4で描かれる領域の値として規定される。前記領域は、前述した図2に示すe,f,g,h,iおよびjの点を直線的に結んだ領域内より狭い範囲に存在される。
【0031】
このようなx,y,zおよびwを図3で示される略三角柱4で描かれる領域内の値とした組成物を含有する圧電材料は、より一層大きな電気機械結合係数(k33´)を有し、さらに焼結温度が低減されるために再現性が向上できる。また、前記組成物の中で最も高価な酸化スカンジウムの量を低減できるために低コスト化を実現できる。また、x,y,zおよびwを図3の略三角柱4で描かれる領域内の値とした組成物の中でx、yおよびwの組成からなる組成物を含む圧電材料は誘電率がより向上されるため、前記圧電材料からなる圧電体を備えた超音波プローブと駆動回路とのインピ−ダンスのマッチング性を容易にできる。
【0032】
前記Pb(Sc1/2 Nb1/2 )0 −PbTiO −PbZrO −Pb(Me1/3 Nb2/3 )O (ただし、MeはMg、ZnおよびNiから選ばれる少なくとも1種)で表される組成物は、その組成が化学両論比から多少ずれていてもよい。前記Meは、1種類のみならず2種類以上の組み合わせでもよい。
【0033】
本発明に係わる圧電材料は、前記式で表され、そのx,y,w,およびwが図1の三角錐2で描かれる領域内の値(線分ab上を含む)を有する前記組成物において、そのPbの一部がBa,Sr,Caの群から選ばれる少なくとも1種の元素で置換されることを許容する。このような金属によるPbの置換によって得られる組成物を含む圧電材料は、高い誘電率を有する。しかしながら、前記金属の置換量が多すぎるとキュリ−温度が低下する傾向があるため、前記置換量は25モル%以下とすることが好ましい。より好ましい前記金属の置換量は、10モル%以下である。
【0034】
前記Pbの一部が前記元素で置換される組成物は、x,y,zおよびwが図1の三角錐2で描かれる領域内の値を有すると共に、Pb(Sc1/2 Nb1/2 )0 とPbTiO とzPbZrO およびPb(Me1/3 Nb2/3 )O から選ばれる少なくとも1種の成分を含むことが好ましい。
【0035】
本発明に係わる圧電材料は、前記式で表され、そのx,y,w,およびwが図1の三角錐2で描かれる領域内の値(線分ab上を含む)を有する組成物に0.001〜3モル%のLa 、Nb 、Ta 、WO 、MnOおよびCoOの群から選ばれる少なくとも1種の酸化物がさらに含有されることを許容する。このような酸化物を含有することによって、圧電材料の破壊靭性が向上できる。また、前記圧電材料からなるブロックから矩形状に加工することにより、厚さ方向の電気機械結合係数k33´が50%を越える大きな値を有する圧電体を得ることができる。
【0036】
前記酸化物の含有量を規定したのは次のような理由によるものである。前記酸化物の含有量を0.001モル%未満にすると、破壊靭性及び電気機械結合係数の向上を図ることが困難になる。一方、前記酸化物の含有量が3モル%を越えると焼成温度が高くなって密度の高い圧電体を得ることが困難になる。また、電気機械結合係数もかえって低下する。より好ましい前記酸化物の含有量は、0.1〜2モル%の範囲である。
【0037】
前記酸化物が添加される前記組成物は、x,y,zおよびwが図1の三角錐2で描かれる領域内の値を有すると共に、Pb(Sc1/2 Nb1/2 )0 とPbTiO とzPbZrO およびPb(Me1/3 Nb2/3 )O から選ばれる少なくとも1種の成分を含むことが好ましい。
【0038】
本発明に係わる圧電材料は、前記酸化物以外の添加物、置換物、不純物等を本発明の効果を損なわない範囲で含有することを許容する。具体的には、Nd ,Sm 等のランタニド元素、MoO ,V 等の添加物、Pb(B1,B2)O (ここでB1はMg,Zn,Ni、Fe、B2はTa,Wである)等の複合ペロブスカイト化合物を数モル%含有してもよい。前記添加物は、その他の化合物の形態、例えばPbNb ,PbTa ,Pb(Mn1/3 Nb2/3 )O などの形態で加えられてもよい。このような添加物を用いることにより圧電材料の焼成温度を低下させることができる。また、Bi 、K O,Sb ,Cr 、HfO 等の不純物が0.1モル%以下含有されてもよい。
【0039】
次に、本発明の圧電材料の製造方法について説明する。
まず、Sc,Nbの酸化物または焼成により酸化物になる炭酸塩、蓚酸塩、水酸化物、有機化合物等を概略等モル秤量し、充分混合、粉砕して1100〜1300℃で仮焼する。つづいて、得られた仮焼物を粉砕し、この仮焼粉末とPb,Ti,Zr,Mg,Ni,Zn,La,Nb,Ta,W,Ba,Sr,Ca,Mn,Co等の酸化物または焼成により酸化物になる炭酸塩、蓚酸塩、水酸化物、有機化合物等の所定量とを充分に混合、粉砕した後、700〜900℃で仮焼する。この際、PbNb 、PbTa , Pb(Mn1/3 Nb2/3 )O 等の酸化物を混合してもよい。このような酸化物を加えることにより、後述する焼成工程を低温で行うことが可能になる。
【0040】
前記仮焼物の生成は、Sc,Nb,Pb,Ti,Zr,Mg,Zn,Ni,La,Ta,W,Ba,Sr,Ca,Mn,Co等の酸化物または焼成により酸化物になる炭酸塩、蓚酸塩、水酸化物、有機化合物等の所定量を一度に混合、粉砕した後、仮焼を行ってもよい。
【0041】
次いで、得られた仮焼物を粉砕して適当なバインダ、溶剤と混合、造粒し、所定の形状に成形して脱バインダした後、焼成することにより本発明の圧電材料(焼結体)が製造される。
【0042】
以上の方法において、温度1200〜1300℃の焼成条件で理論密度が95%以上の緻密な焼成体を得ることができる。さらにホットプレスやHIPを採用することにより得られた焼結体の密度が向上される。このような焼結体を所望の形状に加工し、得られた圧電体に電極を形成し、20〜200℃の温度で1〜3kV/mmの電界を印加して分極を行なうことにより圧電振動子を作製することができる。
【0043】
前述した圧電材料の製造方法においては、通常の固相方法を採用したが、粉体の調製に化学的合成方法であるゾル−ゲル法、共沈法、水熱合成法,アルコキシド法またはスパッタ装置、CVD装置を用いる薄膜法等を用いてもよい。
【0044】
本発明に係わる単結晶化された圧電材料を製造するための方法を以下に説明する。
まず、前述した磁器(焼結体)と同様な方法で仮焼粉体を作製する。つづいて、この仮焼粉体にフラックスとなる酸化鉛(PbO)や酸化ボロン(B )を所望の比率で混合した後、白金るつぼに充填する。ひきつづき、前記白金るつぼ内の混合物を1000〜1300℃まで昇温させ、数時間保持後に1〜10℃/時間で850℃まで冷却する。その後、前記るつぼ内の溶融混合物を室温まで冷却し、硝酸水溶液で煮沸することにより単結晶(圧電材料)を取り出す。
【0045】
このような方法により得られた単結晶をラウエX線装置を用いて方位を定めて所望の形状に加工し、得られた圧電体に電極を形成し、前述した焼結体の場合と同様に分極して振動子を作製する。
【0046】
前記単結晶作製方法は、フラックス法の他のキロプ−ラス法、チョクラルスキイ法、ブリッジマン法、水熱育成法、薄膜法などを採用することができる。
以下、本発明に係わる超音波プローブを図4を参照して詳細に説明する。
【0047】
圧電材料からなる複数の圧電体11は、バッキング材12上に互いに分離して接着されている。前記各々の圧電体11は図の矢印A方向に振動する。第1電極13は、前記各々の圧電体11の超音波送受信面からその側面およびおよび前記送受信面と反対側の面の一部に亘ってそれぞれ形成されている。第2電極14は、前記各々の圧電体11の前記送受信面と反対側の面に前記第1電極13と所望の距離隔ててそれぞれ形成されている。このような前記圧電体11、前記第1、第2の電極13、14により超音波送受信素子が構成される。音響マッチング層15は、前記各々の第1電極3を含む前記各圧電体1の超音波送受信面にそれぞれ形成されている。音響レンズ16は、前記各音響マッチング層15の全体に亘って形成されている。フレキシブル印刷配線板18は、前記各々の第1電極13に接続されている。アース電極板17は、前記各々の第2電極4に例えばはんだ付けにより接続されている。図示しない複数の導体(ケーブル)は前記フレキシブル印刷配線板18およびアース電極板17にそれぞれ接続される。
【0048】
このような図4に示す構造の超音波プローブは、例えば次のような方法により作製される。
まず、圧電材料、例えば平板状焼結体に導電膜をスパッタ法により蒸着し、選択エッチング技術によりの超音波送受信面および前記送受信面と反対側の面に導電膜を残す。つづいて、前記単結晶片の超音波送受信面となる面に音響マッチング層を形成し、これらをバッキング材12上に接着する。ひきつづき、ブレードを用いて前記音響マッチング層から前記単結晶片に亘って複数回切断することにより前記バッキング材12上に第1、第2電極13、14を有する互いに分離された複数の圧電体11と前記各圧電体11上にそれぞれ配置された複数の音響マッチング層15が形成される。次いで、前記音響マッチング層15に音響レンズ16を形成した後、フレキシブル印刷配線板18を前記第1電極3にそれぞれ接続し、前記第2電極14にアース電極板17を例えばはんだ付けにより接続し、さらに図示しない複数の導体(ケーブル)を前記フレキシブル印刷配線板18およびアース電極板17にそれぞれ接続することにより超音波プローブを作製する。
【0049】
前記圧電体11は、式 xPb(Sc1/2 Nb1/2 )0 −yPbTiO −zPbZrO −wPb(Me1/3 Nb2/3 )O (ただし、MeはMg,Zn,Niの群から選ばれる少なくとも1種の金属、x+y+z+w=1.00を示す)で表され、前記x,y,z,wがそれぞれ下記a,b,cおよびdの点を直線的に結んだ前述した図1に示す三角錐2で描かれる領域の値(線分ab上を除く)として規定される組成物を含む圧電材料からなる。すなわち、前述した図1に示すようにPb(Sc1/2 Nb1/2 )0 、PbTiO 、PbZrO およびPb(Me1/3 Nb2/3 )O をそれぞれ頂点P 、P 、P およびP として有する正三角錐1を描き、前記頂点P 、P 、P およびP の座標をそれぞれ(X ,Y ,Z ,W =1,0,0,0)、(X ,Y ,Z ,W =0,1,0,0)、(X ,Y ,Z ,W =0,0,1,0)、(X ,Y ,Z ,W =0,0,0,1)で表記した時、前記a,b,c,dの点は前記正三角錐1の面上に位置し、座標X、Y、ZおよびWで表される。
【0050】
Figure 0003560998
本発明に係わる圧電材料に含まれる組成物は、x,y,zおよびwが図1の三角錐2で描かれる領域内の値を有すると共に、Pb(Sc1/2 Nb1/2 )0 、PbTiO 、zPbZrO およびPb(Me1/3 Nb2/3 )O をすべて含むことが好ましい。
【0051】
前記圧電体11は、前記式で表され、x,y,zおよびwがそれぞれ前述した図2に示す正三角錐1の面上のe(X=0.65,Y=0.35,z=0.00,W=0.00 )、f(X=0.55,Y=0.45,Z=0.00,W=0.00 )、g(X=0.02,Y=0.40,Z=0.58,W=0.00 )、h(X=0.02,Y=0.50,Z=0.48,W=0.00 )、i(X=0.02,Y=0.28,Z=0.00,W=0.70 )およびj(X=0.02,Y=0.38,Z=0.00,W=0.60 )の点を直線的に結んだ三角柱3で描かれる領域内の値(線分efは除く)として規定される組成物を含む圧電材料から形成されることがより好ましい。
【0052】
前記圧電体11は、前記式で表され、x,y,z,wがそれぞれ前述した図3に示す正三角錐1の面上のg(X=0.02,Y=0.40,Z=0.58,W=0.00 )、h(X=0.02,Y=0.50,Z=0.48,W=0.00 )、i(X=0.02,Y=0.28,Z=0.00,W=0.70 )、j(X=0.02,Y=0.38,Z=0.00,W=0.60 )、k(X=0.64,Y=0.35,Z=0.01,W=0.00 )、l(X=0.54,Y=0.45,Z=0.01,W=0.00 )、m(X=0.64,Y=0.35,Z=0.00,W=0.01 )およびn(X=0.54,Y=0.45,z=0.00,w=0.01 )の点を直線的に結んだ略三角柱4で描かれる領域内の値として規定される組成物を含む圧電材料から形成されることがさらに好ましい。
【0053】
前記圧電体11は、前記式のPbの一部がBa,Sr,Caの群から選ばれる少なくとも1種の元素で置換され、そのx,y,w,およびwが前述し特定の値を有する組成物を含む圧電材料から形成されることを許容する。前記元素の置換量は、前記圧電材料で述べたのと同様な理由により25モル%以下にすることが好ましい。
【0054】
前記Pbの一部が前記元素で置換される組成物は、x,y,zおよびwが図1の三角錐2で描かれる領域内の値を有すると共に、Pb(Sc1/2 Nb1/2 )0 とPbTiO とzPbZrO およびPb(Me1/3 Nb2/3 )O から選ばれる少なくとも1種の成分を含むことが好ましい。
【0055】
前記圧電体11は、前記組成物(ただし、図1中の線分abを含む)に0.001〜3モル%のLa 、Nb 、Ta 、WO 、MnOおよびCoOの群から選ばれる少なくとも1種の酸化物がさらに含有される圧電材料から形成されることを許容する。前記酸化物の含有量を規定したのは、前記圧電材料で述べたのと同様な理由による。
【0056】
前記酸化物が添加される前記組成物は、x,y,zおよびwが図1の三角錐2で描かれる領域内の値を有すると共に、Pb(Sc1/2 Nb1/2 )0 とPbTiO とzPbZrO およびPb(Me1/3 Nb2/3 )O から選ばれる少なくとも1種の成分を含むことが好ましい。
【0057】
前記圧電体11は、幅が100μm以下であることが好ましい。
前記第1、第2電極13、14は、例えばTi/Au、Ni/AuまたはCr/Auの二層金属膜から形成される。
【0058】
本発明に係わる超音波プローブによれば、式 xPb(Sc1/2 Nb1/2 )0 −yPbTiO −zPbZrO −wPb(Me1/3 Nb2/3 )O (ただし、MeはMg,Zn,Niの群から選ばれる少なくとも1種の金属、x+y+z+w=1.00を示す)で表され、前記x,y,z,wがそれぞれ前述した図1に示す正三角錐1の面上のa,b,cおよびdの点を直線的に結んだ三角錐2で描かれる領域の値(線分ab上を除く)として規定される組成物を含む圧電材料からなる圧電体を備えている。このような組成物を有する前記圧電材料は、破壊靭性に優れ、かつ大きな電気機械結合係数(k33´)を有する。したがって、前記圧電材料からなる圧電体を備えた超音波プローブは長期間の使用においてもクラック発生を防止できるため、長寿命化を達成することができる。
【0059】
また、前記圧電材料(例えば焼結体)をダイサにより短冊状に切断する際に割れが発生するのを抑制でき、100μm以下の微細な幅の圧電体を形成することができる。したがって、前記圧電体をアレイ状に複数配列して組み込んでも超音波放射面の口径の小さい超音波プローブを実現できる。このような超音波プローブは、生体の微細な箇所に超音波を放射できると共にその生体の箇所を高分解能で診断することができる。
【0060】
さらに、前記圧電体は優れた強靭性と有するため、前記圧電体に高電圧をクラック等を生じることなく印加することができる。その結果、前記圧電体の大きな電気機械結合係数(k33´)との相互作用により極めて衝撃力の強い超音波を放射する超音波プローブを実現できる。このような超音波プローブは、結石破砕装に有効に利用できる。
【0061】
【実施例】
以下、本発明の好ましい実施例を詳細に説明する。
実施例1〜47
まず、0.7リットルのポリエチレンポット中で直径5mmのジルコニアボ−ルと純水を用いて、純度が99.9%以上のSc とNb とを等モル粉砕、混合した後、乾燥し、さらに1200℃で4時間仮焼した。得られた仮焼物を前記ポット中で再び粉砕しサブミクロンのScNbO 粉末を調製した。
【0062】
同様に純度が99.9%以上のMgO,ZnO,NiOとNb とを等モルを計量し、0.7リットルのポリエチレンポットに入れ、直径5mmのジルコニアボ−ルと純水を用いて粉砕、混合した後、乾燥し、さらに1150℃で4時間仮焼した。得られた仮焼物を前記ポット中で再び粉砕しサブミクロンのMgNb ,NiNb およびZnNb の粉末それぞれ調製した。
【0063】
次いで、前記ScNbO 粉末とMgNb ,NiNb およびZnNb の粉末と純度が99.5%以上のPbO,TiO ,ZrO ,BaCO ,SrCO ,CaCO 及び下記表1、表3、表5、表7および表9に示す添加物をそれぞれ表1、表3、表5、表7および表9に示した組成になるように秤量し、ポットミル中で直径5mmのジルコニアボ−ルと純水を用いて粉砕、混合した後、乾燥し、800℃で2時間仮焼した。つづいて、得られた各仮焼物をポット中で再び粉砕してサブミクロンの粉体を調製した。ひきつつき、前記各粉体に5重量%濃度のポリビニルアルコ−ル水溶液を7重量%添加して乳鉢で混合し、この後に#32の篩を用いて造粒した。
【0064】
次いで、前記各造粒粉を直径19mm、厚さ2mmの形状に1トン/cm の圧力で成形し、500℃で脱バインダした後、高密度マグネシアの鞘内で下記表1、表3、表5、表7および表9に示す条件で焼成することにより、47種の圧電材料である円板状の焼結体を製造した。
【0065】
得られた各円板状の焼成体の見掛け比重を測定した。また、前記各焼結体の格子定数をX線回折法により測定した。前記各焼結体の見掛け比重を理論密度の格子定数に対する前記格子定数の比から前記焼成体の密度比として換算した。各焼成体の密度比は、いずれの焼結体も理論密度の95%以上であった。
【0066】
また、前記各円板状の焼成体から直径16mm、厚さ1mmの円板試料と1mm角で厚さ4mmの角棒試料をそれぞれ作製した。これらの試料の対向面に銀電極を700℃で焼き付け、シリコ−ンオイル中で120℃×25kV/mmの電界を印加しながら25℃まで冷却して分極を行ない、常温で24時間経過した後、これらの試料について誘電率、円周広がり方向の電気機械結合係数kpおよび厚さ方向の電気機械結合係数k33をそれぞれ測定した。さらに、前記各円板状の焼成体からそれぞれ直径16mm、厚さ400μmの形状に加工し、その両面に銀電極を焼き付け、同様に分極を行なった後に厚さ20μmのダイヤモンドカッタを有するダイシングソーを用いて幅200μm、厚さ400μm、長さ10mmの矩形状の試料および幅100μm、厚さ400μm、長さ10mmの矩形状の試料をそれぞれ切り出し、厚さ方向の電気機械結合係数k33´を測定した。なお、前記電気機械結合係数kp,k33,k33´は、共振−反共振法を用いてそれぞれ下記数1に示す式より求めた。これらの結果を下記表2、表4、表6、表8、表10に示す。
【0067】
【数1】
Figure 0003560998
【0068】
さらに、前記各円板状の焼結体を用いて前述した図4に示すアレイ形超音波プローブを作製した。すなわち、前記円板状の焼結体を加工して幅10mm、長さ10mm、厚さ400μmの角板を作製した。得られた角板の上下面および側面にTi/Au導体膜をスパッタ法により蒸着し、選択エッチング技術により前記角板の一方の側面に位置する前記導電膜部分および超音波送受信面となる面と反対側の面に位置する前記導電膜の一部を除去した。つづいて、前記角板の超音波送受信面となる面に音響マッチング層を形成し後、フレキシブル印刷配線板18を第1電極に供される前記導電膜部分に半田付けにより接続した。また、アース電極17を第2電極に供される前記導電膜部分に半田付けにより接続した、これらをバッキング材12上に接着した。なお、フレキシブル印刷配線板18およびアース電極17は導電ペーストを用いて前記導体膜に接続してもよい。ひきつづき、ダイヤモンドブレードを用いて前記音響マッチング層から前記角板に亘って切り込み、100μmの幅で短冊状に切断した。この切断により、前記バッキング材12上に第1、第2電極13、14を有する互いに分離された幅100μm、長さ10mm、厚さ400μm100個の圧電体1と前記各圧電体1上にそれぞれ配置された複数の音響マッチング層15が形成された。次いで、前記音響マッチング層15に音響レンズ16を形成した後、フレキシブル印刷配線板18を前記各々の第1電極3にそれぞれ半田付け接続し、アース電極板17を前記各第2電極14に半田付けにより接続し、さらに図示しない110pF/m、長さ2mの複数の導体(ケーブル)をフレキシブル印刷配線板18およびアース電極板17にそれぞれ接続することによりアレイ形超音波プローブを製造した。
【0069】
得られた各アレイ形超音波プローブについて、その第1、第2の電極間の圧電体に電圧を印加して容量を測定し、圧電体の割れのない振動子の容量を基準として、容量低下が生じた振動子100個中の個数を求めた。その結果を下記表2、表4、表6、表8、表10に示す。ただし、前記容量測定は前記ケーブルを接続しないプローブを対象にして行った。
【0070】
また、前記容量測定後の各超音波プローブを分解して取り出した各圧電体について、それらの上面および側面を顕微鏡により観察して100個の圧電体の割れの個数を調べた。その結果を下記表2、表4、表6、表8、表10に示す。
【0071】
【表1】
Figure 0003560998
【0072】
【表2】
Figure 0003560998
【0073】
【表3】
Figure 0003560998
【0074】
【表4】
Figure 0003560998
【0075】
【表5】
Figure 0003560998
【0076】
【表6】
Figure 0003560998
【0077】
【表7】
Figure 0003560998
【0078】
【表8】
Figure 0003560998
【0079】
【表9】
Figure 0003560998
【0080】
【表10】
Figure 0003560998
【0081】
実施例48〜50
まず、実施例1と同様な方法によりScNbO 粉末とMgNb およびZnNb の粉末を作製した。つづいて。これらの粉末と純度が99.9%以上のPbO,TiO 及び下記表11に示す添加物をそれぞれ表11に示した組成になるように秤量し、ポットミル中で直径5mmのジルコニアボ−ルと純水を用いて粉砕、混合した後、乾燥し、さらに800℃で2時間仮焼した。得られた各仮焼物をポット中で再び粉砕してサブミクロンの粉体を作製した。
【0082】
次いで、前記各仮焼粉体と酸化鉛とを1:3の割合で混合し、これらの混合物1kgを200mlの白金るつぼにそれぞれ入れ、白金製の蓋で密閉した。つづいて、前記各るつぼを電気炉の中にそれぞれセットし、1250℃まで100℃/時間で昇温させた。6時間の保持後、前記各るつぼの下部に酸素を導入し、底部を上面よりも20℃以上低温となるように酸素流量を調整した。ひきつづき、1℃/時間で850℃まで冷却した。その後に室温まで冷却し、20%硝酸水溶液で24時間煮沸し、圧電材料である3種の単結晶を取り出した。得られた各単結晶は、10mm角を有する角板状であった。
【0083】
前記各単結晶を[100]に方位を定め、これらを加工して8mm×8mm×0.4mmの角板試料をそれぞれ作製した。これらの試料の対向面に銀電極を700℃で焼き付け、シリコ−ンオイル中で120℃×15kV/mmの電界を印加しながら25℃まで冷却して分極を行ない、常温で24時間経過した後、これらの試料について誘電率を測定した。さらに、前記各単結晶を厚さ20μmのブレードを有するダイシングソーを用いて幅200μm、厚さ400μm、長さ6mmの矩形状の試料および幅100μm、厚さ400μm、長さ6mmの矩形状の試料をそれぞれ切り出し、厚さ方向の電気機械結合係数k33´を実施例1と同様な共振−反共振法を用いてそれぞれ測定した。これらの結果を下記表12に示す。
【0084】
さらに、前記各単結晶を用いて実施例1と同様な方法により前述した図4に示すアレイ形超音波プローブを作製した。なお、角板は前記各単結晶を[100]に方位を定め、400μmの厚みに研磨したものを用いた。また、厚さ20μmのブレードを有するダイシングソーを用いて前記音響マッチング層から前記角板に亘って切断し、幅100μmの短冊状の圧電体を30個形成した。
【0085】
得られた各アレイ形超音波プローブについて、その第1、第2の電極間の圧電体に電圧を印加して容量を測定し、圧電体の割れのない振動子の容量を基準として、容量低下が生じた振動子100個中の個数を求めた。ただし、前記容量測定は前記ケーブルを接続しないプローブを対象にして行った。その結果、容量が低下した振動子は零であった。
【0086】
また、前記容量測定後の各超音波プローブを分解して取り出した各圧電体について、それらの上面および側面を顕微鏡により観察して100個の圧電体の割れの個数を調べた。その結果を下記表2、表4、表6、表8、表10に示す。
【0087】
【表11】
Figure 0003560998
【0088】
【表12】
Figure 0003560998
【0089】
比較例1〜11
実施例1と同様な方法により作製したScNbO 粉末と純度が99.5%以上のPbO,TiO ,ZrO ,SrCO 及び下記13に示す添加物をそれぞれ表13に示した組成になるように秤量し、ポットミル中で直径5mmのジルコニアボ−ルと純水を用いて粉砕、混合した後、乾燥し、800℃で2時間仮焼した。つづいて、得られた各仮焼物をポット中で再び粉砕してサブミクロンの粉体を調製した。ひきつつき、前記各粉体に5重量%濃度のポリビニルアルコ−ル水溶液を7重量%添加して乳鉢で混合し、この後に#32の篩を用いて造粒した。
【0090】
次いで、前記各造粒粉を直径19mm、厚さ2mmの形状に1トン/cm の圧力で成形し、500℃で脱バインダした後、高密度マグネシアの鞘内で下記表13に示す条件で焼成することにより、11種の圧電材料である円板状の焼結体を製造した。
【0091】
得られた各円板状の焼成体の見掛け比重を測定した。また、前記各焼結体の格子定数をX線回折法により測定した。前記各焼結体の見掛け比重を理論密度の格子定数に対する前記格子定数の比から前記焼成体の密度比として換算した。焼成の密度比は、比較例1、11を除いていずれの焼結体も理論密度の90%以上であった。
【0092】
また、前記各円板状の焼成体(比較例1、11は除く)から直径16mm、厚さ1mmの円板試料と1mm角で長さ4mmの角棒試料をそれぞれ作製した。これらの試料の対向面に銀電極を700℃で焼き付け、シリコ−ンオイル中で120℃×25kV/mmの電界を印加しながら25℃まで冷却して分極を行ない、常温で24時間経過した後、これらの試料について誘電率、円周広がり方向の電気機械結合係数kpおよび長さ方向の電気機械結合係数k33を実施例1と同様な共振−反共振法を用いてそれぞれ測定した。さらに、前記各円板状の焼成体(比較例1、11は除く)からそれぞれ直径16mm、厚さ400μmの形状に加工し、その両面に銀電極を焼き付け、同様に分極を行なった後に厚さ20μmのブレードを有するダイシングソーを用いて幅200μm、厚さ400μm、長さ10mmの矩形状の試料および幅100μm、厚さ400μm、長さ10mmの矩形状の試料をそれぞれ切り出し、厚さ方向の電気機械結合係数k33´を実施例1と同様な共振−反共振法を用いてそれぞれ測定した。これらの結果を下記表14に示す。
【0093】
さらに、前記各焼結体を用いて実施例1と同様な方法により前述した図4に示すアレイ形超音波プローブを作製した。
得られた各アレイ形超音波プローブについて、その第1、第2の電極間の圧電体に電圧を印加して容量を測定し、圧電体の割れのない振動子の容量を基準として、容量低下が生じた振動子100個中の個数を求めた。その結果を下記表14に示す。ただし、前記容量測定は前記ケーブルを接続しないプローブを対象にして行った。
【0094】
また、前記容量測定後の各超音波プローブを分解して取り出した各圧電体について、それらの上面および側面を顕微鏡により観察して100個の圧電体の割れの個数を調べた。その結果を下記表14に示す。
【0095】
【表13】
Figure 0003560998
【0096】
【表14】
Figure 0003560998
【0097】
前記表1〜表12より明らかなように、式 xPb(Sc1/2 Nb1/2 )0 −yPbTiO −zPbZrO −wPb(Me1/3 Nb2/3 )O (ここで、MeはMg,Zn,Niの群から選ばれる少なくとも1種の金属、x+y+z+w=1.00)で表され、前記x,y,zおよびwがそれぞれa(x=0.72,y=0.28,z=0.00,w=0.00 ),b(x=0.02,y=0.98,z=0.00,w=0.00 ),c(x=0.02,y=0.28,z=0.70,w=0.00 ),d(x=0.02,y=0.20,z=0.00,w=0.78 )の点を直線的に結んだ領域内(線分ab上を除く)の値として規定される組成物を含有する実施例1〜47の焼結体(圧電材料)および実施例48〜50の単結晶(圧電材料)は、幅200μmの矩形状に加工した際の厚さ方向の電気機械結合係数k33´が50%以上(単結晶では80%以上)と大きく、また幅100μmと狭くしても電気機械結合係数k33´がほとんど低下されないことがわかる。
【0098】
また、実施例1〜47の焼結体(圧電材料)および実施例48〜50の単結晶(圧電材料)は、超音波プローブに圧電体として組み込むための切断工程において割れ発生が皆無で優れた破壊靭性を有する。このため、生産性を高めることができと共に、前記圧電体の優れた強靭性により長寿命の超音波プローブを実現できる。
【0099】
これに対し、表13および表14に示すようにx,y,zおよびwが前述した図1に示すa,b,cおよびdの点を結んだ三角錐2で描かれる領域から外れる組成物を有する比較例1〜11の圧電材料は、幅100μmの矩形状に加工した際の電気機械結合係数k33´が幅200μmの矩形状に加工した場合に比べて大幅に低下することがわかる。また、表2、表4、表6、表8および表10と表14とを比較することにより、超音波プローブに組み込むための切断工程中に比較例1〜11の焼結体(圧電材料)は実施例1〜47に比べてより割れ易いことがわかる。
【0100】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば破壊靭性に優れ、しかも矩形状に加工した際の厚み方向の電気機械結合係数k33´の大きい圧電材料を提供することができる。
【0101】
また、前記圧電材料から割れ等を生じることなく幅100μm以下で厚さ方向の電気機械結合係数k33´の大きい圧電体を形成できるため、前記圧電体を備え、高分解能、高感度、長寿命の超音波プローブを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる圧電材料に含まれる組成物の組成範囲を示す4元図。
【図2】本発明に係わる圧電材料に含まれる組成物のより狭い組成範囲を示す4元図。
【図3】本発明に係わる圧電材料に含まれる組成物のさらに狭い組成範囲を示す4元図。
【図4】本発明に係わる超音波プローブを示す斜視図。
【符号の説明】
1…正三角錐、2…三角錐、3…三角柱、4…略三角柱、11…圧電体、12…バッキング材、13、14…電極、15…音響マッチング層、16…音響レンズ、17…アース電極、18…フレキシブル印刷配線板。

Claims (10)

  1. 式 xPb(Sc1/2 Nb1/2 )0−yPbTiO−zPbZrO−wPb(Me1/3 Nb2/3 )O(ただし、MeはMg,Zn,Niの群から選ばれる少なくとも1種の金属、x+y+z+w=1.00を示す)で表され、x,y,zおよびwはそれぞれ下記a,b,c,dの点を直線的に結んだ領域の値 (線分ab上を除く)として規定される組成物を含有し、
    Pb(Sc1/2 Nb1/2 )0、PbTiO、PbZrOおよびPb(Me1/3 Nb2/3 )Oをそれぞれ頂点P、P、PおよびPとして有する正三角錐を描き、前記頂点P、P、PおよびPの座標をそれぞれ(X,Y,Z,W=1,0,0,0)、(X,Y,Z,W=0,1,0,0)、(X,Y,Z,W=0,0,1,0)、(X,Y,Z,W=0,0,0,1)で表記した時、前記a,b,c,dの点は前記正三角錐の面上に位置し、座標X、Y、ZおよびWで表されることを特徴とする圧電材料。
    Figure 0003560998
  2. 前記組成物は、x,y,z,wがそれぞれ下記e,f,g,h,i,jの点を直線的に結んだ領域の値(線分efは除く)として規定され、前記e,f,g,h,i,jの点は、前記正三角錐のX、YおよびZを結ぶ正三角形の面上に位置し、座標X、Y、ZおよびWで表されることを特徴とする請求項1記載の圧電材料。
    Figure 0003560998
  3. 前記組成物は、x,y,z,wがそれぞれ下記g,h,i,j,k,l,m、nの点を直線的に結んだ領域の値として規定され、
    前記g,h,i,j,k,l,m、nの点前記正三角錐のX、YおよびZを結ぶ正三角形の面上に位置し、座標X、Y、ZおよびWで表されることを特徴とする請求項1記載の圧電材料。
    Figure 0003560998
  4. 前記組成物(線分abを含む)は、Pbの一部がBa、SrおよびCaから選ばれる少なくとも1種の金属で25モル%以下置換されることを特徴とする請求項1記載の圧電材料。
  5. 前記組成物(線分abを含む)に0.001〜3モル%のLa、Nb、Ta、WO、MnOおよびCoOの群から選ばれる少なくとも1種の酸化物がさらに含有されることを特徴とする請求項1記載の圧電材料。
  6. 超音波送受信面を有する圧電体と、前記圧電体の超音波送受信面および前記送受信面と反対側の面にそれぞれ形成される一対の電極とを具備し、
    前記圧電体は、式 xPb(Sc1/2 Pb1/2 )0−yPbTiO−zPbZrO−wPb(Me1/3 Nb2/3 )O(ただし、MeはMg,Zn,Niの群から選ばれる少なくとも1種の金属、x+y+z+w=1.00を示す)で表され、前記x,y,z,wがそれぞれ下記a,b,c,dの点を直線的に結んだ領域の値(線分ab上を除く)として規定される組成物を含有し、
    Pb(Sc1/2 Nb1/2 )0、PbTiO、PbZrOおよびPb(Me1/3 Nb2/3 )Oをそれぞれ頂点P、P、PおよびPとして有する正三角錐を描き、前記頂点P、P、PおよびPの座標をそれぞれ(X,Y,Z,W=1,0,0,0)、(X,Y,Z,W=0,1,0,0)、(X,Y,Z,W=0,0,1,0)、(X,Y,Z,W=0,0,0,1)で表記した時、前記a,b,c,dの点は前記正三角錐の面上に位置し、座標X、Y、ZおよびWで表される圧電材料からなることを特徴とする超音波プローブ。
    Figure 0003560998
  7. 前記組成物は、x,y,z,wがそれぞれ下記e,f,g,h,i,jの点を直線的に結んだ領域の値(線分efは除く)として規定され、前記e,f,g,h,i,jの点は、前記正三角錐のX、YおよびZを結ぶ正三角形の面上に位置し、座標X、Y、ZおよびWで表されることを特徴とする請求項6記載の超音波プローブ。
    Figure 0003560998
  8. 前記組成物は、x,y,z,wがそれぞれ下記g,h,i,j,k,l,m、nの点を直線的に結んだ領域の値として規定され、
    前記g,h,i,j,k,l,m、nの点前記正三角錐のX、YおよびZを結ぶ正三角形の面上に位置し、座標X、Y、ZおよびWで表されることを特徴とする請求項6記載の超音波プローブ。
    Figure 0003560998
  9. 前記組成物(線分abを含む)は、Pbの一部がBa、SrおよびCaから選ばれる少なくとも1種の金属で25モル%以下置換されることを特徴とする請求項6記載の超音波プローブ。
  10. 前記圧電材料は、0.001〜3モル%のLa、Nb、Ta、WO、MnOおよびCoOの群から選ばれる少なくとも1種の酸化物がさらに前記組成物(線分abを含む)に含有されることを特徴とする請求項6記載の超音波プローブ。
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