JP3559378B2 - 空気入りタイヤ対 - Google Patents
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Description
【発明が属する技術分野】
本発明は、乗用車用空気入りタイヤの摩耗寿命の改善とウエット性能を改良することに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、摩耗寿命の改善とウエット性能の改良する技術はさまざまなされてきたが、それはタイヤ単体で材料とか構造を変更する手法であって前後輪といった対での検討はなされてきていないのが現状である。特に、乗用車用タイヤでは駆動輪に使用された場合と、非駆動輪に使われた場合とでは摩耗形態に大きな差異があることを考慮に入れられていなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上記のような問題点を解決することを課題として検討した結果なされたものであり、駆動輪と非駆動輪の摩耗形態を考慮することにより摩耗寿命の改善とウエット性を改良することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記の課題を解決するために次の構成を採用したものである。
即ち、少なくとも3本の周方向溝と、該周方向溝に繋がり、周方向に間隔を置いて配置された多数の横方向溝とをトレッドに具えた空気入りタイヤ対において、
(1)該周方向溝及び該横方向溝の溝深さが、タイヤ赤道線側からショルダー部側に至るにつれ漸増するタイヤを非駆動輪用とし、
(2)該周方向及び溝該横方向溝の溝深さが、ショルダー部側からタイヤ赤道線側に至るにつれ漸増するタイヤを駆動輪用とした空気入りタイヤ対である。
【0005】
そして、該周方向溝のタイヤ赤道線側溝深さとタイヤショルダー側溝深さとの差が、正規内圧充填時のトレッドセンターとトレッド端とのタイヤ軸からの半径差の5〜35%とすると好ましい。ここで溝深さの差が5%以下ではその差が小さ過ぎて効果が現れないので好ましくなく、35%以上では偏摩耗の原因となることがあり好ましくない。
【0006】
また、該横方向溝のタイヤ赤道線側溝深さとタイヤショルダー側溝深さとの差が、正規内圧充填時のトレッドセンターとトレッド端とのタイヤ軸からの半径差の5〜35%とするとさらに好ましい。ここで溝深さの差が5%以下ではその差が小さ過ぎて効果が現れないので好ましくなく、35%以上では偏摩耗の原因となることがあり好ましくない。
【0007】
一般にタイヤは幅方向に曲面有するため図7に示すようにトレッドセンターとトレッド端で半径差eが生じる。このため、図8に示すように接地した際、センター部とトレッド端の間で剪断力の分布が異なってくる。そして、駆動時にはトレッドセンターの剪断力が大きくなり、制動時にはトレッド端側の剪断力(駆動時と逆方向の剪断力)が大きくなる。従って、駆動力が支配的な駆動輪はトレッドセンター部の摩耗が著しく、制動力が支配的な非駆動輪はトレッド端側の摩耗が著しくなる。即ち、新品時図1のようなトレッドパターンのタイヤは、走行約2万km後には、非駆動輪は図5のように両ショルダーの部分が摩耗し、駆動輪は図6のようにトレッドセンター部が摩耗することになる。
このようになると、外観上も見栄えが良くない上にウエット性能も新品時に比べて格段に低下するという事態になるわけである。
【0008】
本発明は、あらかじめ非駆動輪、駆動輪の摩耗形態を考慮して摩耗の早い部分の溝深さを深くすることにより、例えば走行2万kmでも新品時と同じトレッドパターンを得ようとするものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明に従う乗用車用ラジアルタイヤのトレッドパターンの一部正面図であって、タイヤサイズは225/50R16で、リムサイズは7JJである。このトレッドパターンは、パターンセンターに設けられた比較的幅の狭い中央周方向溝と、この中央周方向溝から左右に周方向に対して傾斜してV字上に延びる、周方向に間隔を置いて設けられた多数の横方向溝を具えている。
【0010】
図2は、図1のA−A断面であり本発明の非駆動輪用の溝深さを示すものであり、図3は同じく本発明の駆動輪用の溝深さを示すものであり、図4は従来例の溝深さを示すものであり、図に示すそれぞれの溝深さd1、d2、P1、P2、P3及びeは表1に示すようである。
【0011】
【表1】
【0012】
次に、本発明の効果を確かめるために次の条件で比較試験を行った。
・内圧:2.4kg/cm2 、・リム:7JJ
・車両:国産3000ccの後輪駆動車、・荷重:2名乗車相当
・タイヤ:一般路・高速道路で2万km走行させた本発明のタイヤと従来タイヤを比較。
・評価方法:区間距離90mで水深5mmの湿潤路面上5個のパイロンを立て、そこをジグザグ走行する際の通過タイムで評価。
テスト結果は、従来タイヤを100とした場合、本発明のタイヤ対は、107の数値を示した。(数値は大の方が良好。)また外観についても走行2万km時点で非駆動輪のショルダー部と駆動輪のトレッドセンターにまだ溝が残っており良好な外観を示していた。
【0013】
【発明の効果】
上記の評価結果から、本発明による空気入りタイヤ対は従来例の空気入りタイヤと比べて、走行末期でもタイヤ外観とウエット性能が改良されていることが分かる。
【図面の簡単な説明】
【図1】トレッドパターンの一部正面図である。
【図2】本発明の非駆動輪用タイヤの溝深さを示す図1のA−A断面図である。
【図3】本発明の駆動輪用タイヤの溝深さを示す図1のA−A断面図である。
【図4】従来例のタイヤの溝深さを示す図1のA−A断面図である。
【図5】従来例のタイヤを非駆動輪用として用い、2万km走行させた後の摩耗外観である。
【図6】従来例のタイヤを駆動輪用として用い、2万km走行させた後の摩耗外観である。
【図7】内圧充填時トレッドセンターとトレッド端とで径差eがあることを示す図である。
【図8】駆動時、フリー・ローリング時、制動時におけるタイヤに作用する剪断力のタイヤ幅方向の分布を示す図である。
【符号の説明】
T タイヤ
2 ショルダー部
E タイヤ赤道線(パターンセンター)
e トレッドセンターとトレッド端での径差
Claims (3)
- 少なくとも3本の周方向溝と、該周方向溝に繋がり、周方向に間隔を置いて配置された多数の横方向溝とをトレッドに具えた空気入りタイヤ対において、
(1)該周方向溝及び該横方向溝の溝深さが、タイヤ赤道線側からショルダー部側に至るにつれ漸増するタイヤを非駆動輪用とし、
(2)該周方向溝及び該横方向溝の溝深さが、ショルダー部側からにタイヤ赤道線側に至るにつれ漸増するタイヤを駆動輪用としたことを特徴とする空気入りタイヤ対。 - 該周方向溝のタイヤ赤道線側溝深さとタイヤショルダー側溝深さとの差が、正規内圧充填時のトレッドセンターとトレッド端とのタイヤ軸からの半径差の5〜35%としたことを特徴とする請求項1記載の空気入りタイヤ対。
- 該横方向溝のタイヤ赤道線側溝深さとタイヤショルダー側溝深さとの差が、正規内圧充填時のトレッドセンターとトレッド端とのタイヤ軸からの半径差の5〜35%としたことを特徴とする請求項1乃至2記載の空気入りタイヤ対。
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