JP3559068B2 - 噴流式はんだ付け装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、噴流式はんだ付け装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図2に示されるように、従来の噴流式はんだ付け装置は、ポンプ1が吸込んでケーシング2内に吐出した溶融はんだを直接ノズル3に圧送して、必要なはんだ形状を得ている。ポンプ1から吐出された直後の溶融はんだは乱流状態であり、このままノズル3で噴流させても波の形状が安定しない。
【0003】
そのため、従来は、図2のようにポンプ1からノズル3にわたって設けられたケーシング2の内部に、円滑な流れ方向の変更によりノズル3の一端から他端にわたる圧力分布を均一化するための分流板4と、さらに流速の均一化を図るための多孔状の整流板5などを配置して、はんだの流れを乱流状態から層流状態に変換し、ノズル3の上端開口3aより噴流させている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
前記のような分流板4、整流板5などの層流形成手段は、製造が容易でないことからコスト高を招き、また、整流板5などは目詰りによるメンテナンス上の問題を招くなどの不都合がある。さらに、分流板4によってノズル3の全幅にわたる噴流はんだ面の水平度を保つように調整しているが、この調整が容易に行えない。
【0005】
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、従来必要であった分流板、整流板などの層流形成手段を必要とせず、さらに、ノズル全幅にわたる噴流はんだ面の水平度を容易に確保できる噴流式はんだ付け装置を提供しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、溶融はんだを収容したはんだ槽本体と、前記はんだ槽本体の内部にて、加圧供給された溶融はんだを、上端開口より噴流させてワークにはんだ付けするノズルと、前記はんだ槽本体の内部に配置され、前記ノズルの上端開口より高いレベルまで突出された位置エネルギ生成槽と、前記位置エネルギ生成槽の内部に設けられた垂直仕切板と、前記垂直仕切板で前記位置エネルギ生成槽内に分割されたポンプ室および位置 エネルギ室と、前記垂直仕切板の高さ方向中間部に設けられた開口部と、前記位置エネルギ生成槽のポンプ室に設けられ内部の溶融はんだ面を前記ノズルの上端開口より高いレベルまで上昇させるポンプと、前記位置エネルギ室の下部を前記ノズルの下部に連通する連通ケーシングと、前記位置エネルギ生成槽の密閉された上部に接続され加圧気体を供給する給気管とを具備した噴流式はんだ付け装置である。
【0007】
【作用】
請求項1に記載の発明は、ポンプの吐出圧により位置エネルギ生成槽の内部で溶融はんだ面がノズルの上端開口より高いレベルまで上昇するから、この上昇はんだ面レベルとノズル開口レベルとの落差分の加圧作用により、位置エネルギ生成槽と下部間で連通するノズルより溶融はんだを噴流させ、ノズル上側を通過するワークに対しはんだ付けを行う。また、ポンプ室内の溶融はんだが狭い開口部より広い位置エネルギ室に解放されることにより、その運動エネルギが位置エネルギに変換されるが、その開口部は、垂直仕切板の高さ方向中間部に設けたので、ポンプ室内の攪拌作用により発生してポンプ室内はんだ面に浮上した酸化物(はんだかす)が、位置エネルギ室以降に流出することを防止する。さらに、密閉された位置エネルギ生成槽の上部に給気管より加圧気体を供給すると、溶融はんだ面が加圧された分、落差を少なくしたり、ノズルの上端開口から噴流する波高を高くしたり、加圧気体の圧力調整により波高を調整することが可能である。
【0008】
【実施例】
以下、本発明を図1に示される一実施例を参照して詳細に説明する。
【0009】
溶融はんだS1 を収容したはんだ槽本体11の内部には、下側にヒータ12が設けられ、このヒータ12の上側に連通ケーシング13が設けられている。この連通ケーシング13の一側にノズル14が一体的に設けられ、他側にノズル14の上端開口14a より高いレベルまで突出された密閉形の位置エネルギ生成槽15が一体的に設けられている。
【0010】
連通ケーシング13、ノズル14および位置エネルギ生成槽15は、図1の紙面と直交する方向の幅寸法を等しく形成され、図示しない支持部材によりはんだ槽本体11の内部に固定されている。
【0011】
ノズル14の左右部上側にはワーク(部品実装基板)Wを挟持して搬送するための多数の搬送爪16が、左右のガイドレール17に設けられた無端搬送チェン18に取付けられて移動自在に配置されている。
【0012】
前記位置エネルギ生成槽15は、垂直仕切板21によりポンプ室22と位置エネルギ室23とに2分割されている。垂直仕切板21の高さ方向中間部には開口部24が設けられ、この開口部24の開口面積を調整する開口調整板25が上下動可能に設けられている。垂直仕切板21の上部は切欠かれてポンプ室22および位置エネルギ室23の上部間を連通する通気部26となっている。
【0013】
前記垂直仕切板21の高さ方向中間部に開口部24を設けたのは、ポンプ室22内の攪拌作用により発生してポンプ室22内の溶融はんだ面S2 に浮上した酸化物(はんだかす)が、位置エネルギ室23以降に流出することを防止するためである。
【0014】
前記ポンプ室22には、内部の溶融はんだ面S2 をノズル14の上端開口14a より高いレベルまで上昇させるためのポンプ27が設けられている。すなわち、ポンプ室22の下面部に吸込口27a が開口され、この吸込口27a と内部吐出口27b を持つ水平仕切板27c との間にポンプインペラ27d がポンプ軸27e により回転自在に設けられている。
【0015】
このポンプ軸27e は、ポンプ室22の上部を貫通して上方へ突出し、軸受31により回転自在に保持され、はんだ槽本体11の外部に取付板32により取付けられたモータ33により、プーリ34、ベルト35およぴプーリ36を経て回転される。
【0016】
前記位置エネルギ生成槽15の上部には、加圧されたエアまたは不活性ガス(例えば窒素ガス)などの加圧気体を供給する給気管37が接続され、さらに、位置エネルギ室23内の溶融はんだ面S3 のレベルを検出するためのセンサ38が設けられている。また、位置エネルギ室23の下部に設けられた側部開口23a が前記連通ケーシング13によりノズル14の下部に連通されている。
【0017】
次に、この図1の実施例の作用を説明する。
【0018】
ポンプ27は、はんだ槽本体11内から位置エネルギ生成槽15のポンプ室22内に溶融はんだを吸引して、このポンプ室22内に形成された溶融はんだ面S2 を、ポンプ吐出圧によりノズル14の上端開口14a より高いレベルまで上昇させる。
【0019】
同時に、ポンプ室22内の溶融はんだが狭い開口部24より広い位置エネルギ室23に解放されることにより、その運動エネルギが位置エネルギに変換される。
【0020】
そして、位置エネルギ室23内の溶融はんだ面S3 は、開口部24を通じてポンプ室22内の溶融はんだ面S2 と等しく、ノズル14の上端開口14a より高いレベルまで上昇するから、その落差Hが、ノズル14の上端開口14a より溶融はんだ波S4 を噴流させるための位置エネルギとなる。
【0021】
後は、ポンプ27の吐出圧が直接作用せず、位置エネルギ室23内の上昇はんだ面S3 のレベルとノズル上端開口14a のレベルとの落差Hによる加圧作用により、位置エネルギ生成槽15と下部の連通ケーシング13を経て連通するノズル14に溶融はんだを圧送し、ノズル14の上端開口14a より溶融はんだ波S4 を噴流させ、ノズル14の上側を通過するワークWに対しはんだ付けを行う。
【0022】
噴流はんだ波S4 のはんだ波高hの制御方法は、位置エネルギ生成槽15内の溶融はんだ面S3 をセンサ38により検出し、モータ33の回転数をコントロールすることにより、ポンプインペラ27d の回転速度を制御し、ポンプ室22内ひいては位置エネルギ室23内の溶融はんだ面S2 ,S3 のレベルを制御すると、溶融はんだ面S3 とノズル14の上端開口14a との間の落差Hを適切な値に調整でき、必要なはんだ波高hを確保できる。
【0023】
また、はんだ付けに必要なはんだ流速は、開口部24から圧送されるはんだ流量によって確保する。開口部24の開口面積は、開口調整板25の上下動により調整する。
【0024】
次に、密閉された位置エネルギ生成槽15の上部に給気管37よりエアまたは不活性ガスなどの加圧気体を供給すると、溶融はんだ面S2 ,S3 が加圧された分、落差Hを縮めることができ、またはノズル14の上端開口14a から噴流する溶融はんだ波S4 の波高hを高くすることができ、さらには加圧気体の圧力調整により波高hを調整することも可能である。
【0025】
なお、本発明に係るノズル14は、上端開口14a に多孔板を設けることにより多数の突起波を形成する一次ノズルでもよいし、多孔板のない仕上用の二次ノズルでもよい。
【0026】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、位置エネルギ生成槽の内部で上昇した溶融はんだ面レベルとノズル開口レベルとの落差分の加圧作用により溶融はんだを噴流させるから、従来の噴流式はんだ付けに必要であった分流板、整流板などの層流形成手段を必要とせず、装置を容易にかつ安価に製造でき、メンテナンスも容易である。また、ポンプ室内の溶融はんだが狭い開口部より広い位置エネルギ室に解放されることにより、その運動エネルギが位置エネルギに変換されるが、その開口部は、垂直仕切板の高さ方向中間部に設けたので、ポンプ室内の攪拌作用により発生してポンプ室内はんだ面に浮上した酸化物(はんだかす)が、位置エネルギ室以降に流出することを防止できる。さらに、密閉された位置エネルギ生成槽の上部に給気管より加圧気体を供給すると、溶融はんだ面が加圧された分、落差を少なくしたり、ノズルの上端開口から噴流する波高を高くしたり、加圧気体の圧力調整により波高を調整することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る噴流式はんだ付け装置の一実施例を示す断面図である。
【図2】従来の噴流式はんだ付け装置を示す断面図である。
【符号の説明】
11 はんだ槽本体
13 連通ケーシング
14 ノズル
14a 上端開口
15 位置エネルギ生成槽
21 垂直仕切板
22 ポンプ室
23 位置エネルギ室
24 開口部
27 ポンプ
37 給気管
W ワーク
S2 ,S3 溶融はんだ面
H 落差
Claims (1)
- 溶融はんだを収容したはんだ槽本体と、
前記はんだ槽本体の内部にて、加圧供給された溶融はんだを、上端開口より噴流させてワークにはんだ付けするノズルと、
前記はんだ槽本体の内部に配置され、前記ノズルの上端開口より高いレベルまで突出された位置エネルギ生成槽と、
前記位置エネルギ生成槽の内部に設けられた垂直仕切板と、
前記垂直仕切板で前記位置エネルギ生成槽内に分割されたポンプ室および位置エネルギ室と、
前記垂直仕切板の高さ方向中間部に設けられた開口部と、
前記位置エネルギ生成槽のポンプ室に設けられ内部の溶融はんだ面を前記ノズルの上端開口より高いレベルまで上昇させるポンプと、
前記位置エネルギ室の下部を前記ノズルの下部に連通する連通ケーシングと、
前記位置エネルギ生成槽の密閉された上部に接続され加圧気体を供給する給気管と
を具備したことを特徴とする噴流式はんだ付け装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18380494A JP3559068B2 (ja) | 1994-08-04 | 1994-08-04 | 噴流式はんだ付け装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18380494A JP3559068B2 (ja) | 1994-08-04 | 1994-08-04 | 噴流式はんだ付け装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0847772A JPH0847772A (ja) | 1996-02-20 |
JP3559068B2 true JP3559068B2 (ja) | 2004-08-25 |
Family
ID=16142192
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP18380494A Expired - Fee Related JP3559068B2 (ja) | 1994-08-04 | 1994-08-04 | 噴流式はんだ付け装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3559068B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6590232B1 (ja) * | 2019-04-22 | 2019-10-16 | 千住金属工業株式会社 | はんだ付け装置及びはんだ付け方法 |
-
1994
- 1994-08-04 JP JP18380494A patent/JP3559068B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH0847772A (ja) | 1996-02-20 |
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