JP3556992B2 - マルチエアコン異常停止時の異常報知器 - Google Patents

マルチエアコン異常停止時の異常報知器 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明はマルチエアコン異常停止時の異常報知器、特に異常発生を検知した室内ユニットに接続された室外ユニットを容易に特定する異常報知器に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、ビルの空調は、小型分散が主流となりつつある。図5には、マルチエアコンシステムの構成が示されている。通常、マルチエアコンシステムの一単位は、図5に示すように、1台の室外ユニット1に対して複数台の室内ユニット2が接続され、室内ユニット2には、室外ユニット1及び室内ユニット2に対して運転又は停止の指令を出力するリモコン3が接続されている。また、室外ユニット1と複数台の室外ユニット2との間で冷媒を循環させるために、室外ユニット1と複数台の室外ユニット2とを連結する配管4が設けられている。更に、室外ユニット1、室内ユニット2及びリモコン3との間の指令を伝達するために、室外ユニット1と複数台の室内ユニット2とを接続し、更に室内ユニット2とリモコン3とを接続する伝送線5が設けられている。従って、1台の室外ユニット1によって複数台の室内ユニット2が集中制御される。
【0003】
大型ビルの空調装置は、図6に示すように、複数単位のマルチエアコンシステムが配置されている。すなわち、室外ユニット1が複数台配置され、上述したように各室外ユニット1に対して複数台の室内ユニット2が接続されている。
【0004】
上記構成のマルチエアコンにおいて、室外ユニット1又は室内ユニット2のいずれかが空調運転異常を検知した場合、異常発生信号を伝送線5を介してリモコン3に送り、異常発生をリモコン3に表示する。また、室内ユニット2が異常運転を検出した場合には、室内ユニット2から異常発生の情報のみ伝送線5を介して室外ユニット1に送られ、室内ユニット2は異常停止する。
【0005】
作業者は、異常を発生した室外ユニット1を見付け出して、室外ユニット1又は室内ユニット2の修理作業を行い、マルチエアコンシステムの運転を再開させる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来のマルチエアコンシステムにおいて、異常運転の発生は、図6及び図7に示す室外ユニット1の側面のパネル8の内側に設けられた室外制御基板9上の運転モニタに表示される。従って、マルチエアコンシステムが一単位、すなわち室外ユニット1が1台の場合には、作業者はその1台の室外ユニット1のパネル8を外して、異常の発生を把握していた。
【0007】
しかしながら、マルチエアコンシステムが複数単位の場合には、室外ユニット1が複数台存在するので、図6に示す異常発生室外ユニット7を見付け出すために、多数の室外ユニット1のパネル8を取り外す必要があった。従って、異常発生室外ユニット7を見付け出すまでに、長時間を要し、このためマルチエアコンシステムを復帰させる作業時間が長時間化して、非効率的であった。
【0008】
本発明は上記課題に鑑みなされたものであり、その目的は、異常発生を検知した室内ユニットに接続された室外ユニットを容易に特定する異常報知器を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
以上のような課題を解決するために、本発明に係るマルチエアコン異常停止時の異常報知器は、以下の特徴を有する。
【0010】
(1)複数台の室内ユニットと、この複数台の室内ユニットに接続され各室内ユニットに空調指令や冷媒を送る室外ユニットを有するマルチエアコンシステムにおいて、前記室外ユニットの外壁に配設され前記室内ユニットにて検出された異常運転を報知する異常報知手段を有し、前記マルチエアコンシステムは、更に前記室外ユニット及び室内ユニットに対して運転又は停止の指令を出力し前記室内ユニットにそれぞれ接続されるリモコンを有し、前記異常報知手段には、前記リモコンに配設したランプを点灯されるスイッチが設けられている
【0011】
(2)上記(1)に記載のマルチエアコン異常停止時の異常報知器において、前記異常報知手段は、2つ以上のランプからなり、前記2つ以上のランプの点滅タイミングの組み合わせによって異常発生を検出した室内ユニットを特定し、前記マルチエアコンシステムは、更に前記室外ユニット及び室内ユニットに対して運転又は停止の指令を出力し前記室内ユニットにそれぞれ接続されるリモコンを有し、前記異常報知手段には、前記リモコンに配設したランプを点灯されるスイッチが設けられている
【0013】
【作用】
以上のように構成された本発明に係るマルチエアコン異常停止時の異常報知器によれば、異常運転を報知する異常報知手段が、室外ユニットの外壁に配設されているので、作業者は、パネルを取り外すことなく、目視で異常発生室外ユニットを容易に見付け出すことができる。
【0014】
更に、前記異常報知手段は2つ以上のランプからなり、この2つ以上のランプの点滅タイミングの組み合わせによって異常発生を検出した室内ユニットを特定することができるので、作業者は異常発生を検出した室内ユニットを容易に見付け出し保守又は修理作業を行うことができる。
【0015】
また、前記異常報知手段には、リモコンに配設したランプを点灯されるスイッチが設けられているので、異常発生室外ユニットに室内ユニットを介して接続されているリモコンを識別することができる。このため、異常発生を表示したリモコンを特定し、保守作業を行うことができる。
【0016】
【実施例】
以下、図面に基づいて本発明の好適な一実施例を説明する。
【0017】
実施例1.
図1は、本発明に係るマルチエアコン異常停止時の異常報知器における異常報知手段が室外ユニットに配設されている図であり、図2は、図1の異常発生インジケータ18の拡大図である。また、図3は、本発明の異常報知器における異常ランプ19の点滅パターンを説明する図である。尚、先に述べたマルチエアコンシステムと同様の構成要素には同一の符号を付しその説明を省略する。
【0018】
図1に示すように、本実施例の室外ユニット1は、その側面外壁に異常発生インジケータ18が設けられ、図2に示すように、この異常発生インジケータ18上に2つの異常ランプ19が配置されている。従って、作業者は異常発生室外ユニットを容易に見付け出すことができる。
【0019】
本実施例のマルチエアコンシステムにおいて、室内ユニット2により異常運転が検知された場合には、室外ユニット2からの異常発生情報が伝送線5を介して室外ユニット1に伝送される。そして、異常発生情報を受信した室外ユニット1は、2つの異常ランプ19を点灯させる。
【0020】
各室内ユニット2には、ユニット番号が設けられており、更にこのユニット番号は、予め2つの異常ランプ19の点滅タイミングの組み合わせと対応づけられている。例えば、図3に示すように、1つの異常ランプ19の点滅タイミングを6通り設けておけば、2つの異常ランプ19の点灯タイミングの組み合わせは6×6で36通りとなり、36台の室内ユニット2を2つの異常ランプ19の点滅タイミングの組み合わせで特定することができる。
【0021】
従って、作業者は、異常発生を検出した室内ユニットを容易に見付け出し修理又は点検等を行うことができる。また、各室内ユニット2毎に異常ランプ19を配置する必要がないので、安価なマルチエアコンシステムを提供することができる。
【0022】
実施例2.
図4は、本発明に係るマルチエアコン異常停止時の異常報知器用のリモコンを示す図である。尚、先に述べたマルチエアコンシステム及び実施例1と同様の構成要素には同一の符号を付しその説明を省略する。
【0023】
図2に示すように、室外ユニット1には、異常発生インジケータ18上に室外リモコン表示スイッチ10が設けられ、一方リモコン3には、図4に示すように室外リモコン表示スイッチ10を押すと点灯する判別ランプ11が設けられている。
【0024】
従って、室外リモコン表示スイッチ10を押し判別ランプ11を点灯させることにより、異常発生の室外ユニット1が室内ユニット2を介して接続されるリモコン3を捜し出すことができる。これにより、異常発生を表示したリモコンを特定して、速やかに作業者は保守作業を行うことができる。
【0025】
【発明の効果】
以上のように、本発明に係るマルチエアコン異常停止時の異常報知器によれば、異常運転を報知する異常報知手段が、室外ユニットの外壁に配設されているので、作業者は、パネルを取り外すことなく、目視で異常発生室外ユニットを容易に見付け出すことができる。
【0026】
更に、前記異常報知手段は2つ以上のランプからなり、この2つ以上のランプの点滅タイミングの組み合わせによって異常発生を検出した室内ユニットを特定することができるので、異常発生を検出した室内ユニットを容易に見付け出し保守又は修理作業を行うことができる。
【0027】
また、前記異常報知手段には、リモコンに配設したランプを点灯されるスイッチが設けられているので、異常発生室外ユニットに室内ユニットを介して接続されているリモコンを識別することができる。このため、異常発生を表示したリモコンを特定し、保守作業を行うことができる。
【0028】
従って、本発明に係るマルチエアコン異常停止時の異常報知器によれば、複数台の室外ユニットから異常発生室外ユニットを容易に見付け出すことができるので、作業時間の短縮が図れる。更に、室外ユニットの異常報知手段は、異常運転を検出した室内ユニットを特定する異常ランプであるので、各室内ユニット毎に異常ランプを配置する必要がなく、安価なマルチエアコンシステムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るマルチエアコン異常停止時の異常報知器における異常報知手段が室外ユニットに配設されている図である。
【図2】図1の異常発生インジケータ18の拡大図である。
【図3】本発明の室外ユニット異常報知器の異常ランプ19の点滅パターンを説明する図である。
【図4】本発明に係るマルチエアコン異常停止時の異常報知器用のリモコンを示す図である。
【図5】マルチエアコンシステムの構成を示す図である。
【図6】マルチエアコンシステムが複数単位配置されているビル空調装置を示す図である。
【図7】従来の室外ユニットのパネルを取り外した側面図である。
【符号の説明】
1 室外ユニット、2 室内ユニット、3 リモコン、4 配管、5 伝送線、6 作業員、7 異常発生室外ユニット、10 室外リモコン表示スイッチ、11 判別ランプ、18 異常発生インジケータ、19 異常ランプ。

Claims (2)

  1. 複数台の室内ユニットと、この複数台の室内ユニットに接続され各室内ユニットに空調指令や冷媒を送る室外ユニットを有するマルチエアコンシステムにおいて、
    前記室外ユニットの外壁に配設され前記室内ユニットにて検出された異常運転を報知する異常報知手段を有し、
    前記マルチエアコンシステムは、更に前記室外ユニット及び室内ユニットに対して運転又は停止の指令を出力し前記室内ユニットにそれぞれ接続されるリモコンを有し、
    前記異常報知手段には、前記リモコンに配設したランプを点灯されるスイッチが設けられていることを特徴とするマルチエアコン異常停止時の異常報知器。
  2. 請求項1に記載のマルチエアコン異常停止時の異常報知器において、
    前記異常報知手段は、2つ以上のランプからなり、
    前記2つ以上のランプの点滅タイミングの組み合わせによって異常発生を検出した室内ユニットを特定し、
    前記マルチエアコンシステムは、更に前記室外ユニット及び室内ユニットに対して運転又は停止の指令を出力し前記室内ユニットにそれぞれ接続されるリモコンを有し、
    前記異常報知手段には、前記リモコンに配設したランプを点灯されるスイッチが設けられていることを特徴とするマルチエアコン異常停止時の異常報知器。
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