JP3556744B2 - 棒状発泡ゴムの製造法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、フッ素ゴムからなる棒状発泡ゴムの製造法に関し、得られた棒状発泡ゴムは耐熱性および耐薬品性に優れたシール材として好適に使用することができる。
【0002】
【従来の技術】
発泡ゴムからなる棒状のシール材を製造する方法として、NBR、SBR、NR、CRおよびEPDM等のゴムに架橋剤、カーボンブラック、発泡剤および助剤その他の添加剤を加えて混練し、得られた混練物を押出して任意の断面形状に成形し、続いてオーブンを使用して常圧下で連続発泡させることが知られている。一方、耐熱性および耐薬品性に優れたゴムとして、フッ素ゴムが知られているが、その耐熱性および耐薬品性を活かすためには、ゴム分率を60%以上に多くすることが必要で、かつ加工助剤の種類や使用量も制限されるため、フッ素ゴムを使用して上記の押出し成形および常圧下の連続発泡を行うと、押出し寸法の安定性が低下し、また成形品の表面が滑らかさに欠けるなどして加工性が悪く、その実用化が困難であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は、ゴムとしてフッ素ゴムを使用するに当たり、カーボンブラックおよび発泡剤の種類や配合量を限定することにより、押出し成形および常圧下の連続発泡を行う際の加工性を良好にして押出し寸法を安定化し、かつ棒状成形品の表面を滑らかにし、もって耐熱性と耐薬品性に優れたフッ素ゴムからなる棒状の発泡ゴムを提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
第1手段は、フッ素ゴムに架橋剤、カーボンブラック、発泡剤その他の添加剤を配合して混練し、得られた混練物を押出して一定断面の棒状体を成形し、続いて上記の棒状体を常圧下で発泡させる棒状発泡ゴムの製造法において、上記のフッ素ゴムとしてムーニー粘度ML1+10(121℃)が25〜60の二元系または三元系のものを使用し、その100部に対しGPFブラックまたはSRFブラックを5〜10部、液状フッ素ゴムを3〜9部、過酸化物系架橋剤を2〜4部、過酸化物系共架橋剤を1〜2.5部、ADCA系発泡剤を3〜7部配合することを特徴とする。
【0005】
第2手段では、上記第1手段のGPFブラックまたはSRFブラックに代えてFTブラックまたはMTブラックを5〜15部配合する。第3手段では、第1手段のGPFブラックまたはSRFブラックの配合量を9〜10部の高領域に設定し、液状フッ素ゴムの配合を省略する。第4手段は、第2手段のFTブラックまたはMTブラックの配合量を13〜15部の高領域に設定し、液状フッ素ゴムの配合を省略する。第5手段は、第1、第2手段の液状フッ素ゴムに代えてフッ素樹脂粉末を5〜15部配合する。第6手段は、第1手段ないし第5手段の過酸化物系架橋剤および共架橋剤に代えてポリオール系架橋剤を1〜2部、促進剤を2〜4部配合する。
【0006】
この発明で使用するフッ素ゴム(FKM)は、ムーニー粘度ML1+10(121℃)が25〜60の二元系または三元系のフッ素ゴムであり、二元系のものとしてフッ化ビニリデン・6フッ化プロピレン共重合ゴムが、三元系のものとしてフッ化ビニリデン・6フッ化プロピレン・4フッ化エチレン共重合ゴムがそれぞれ例示される。なお、上記の粘度が25未満では軟らか過ぎるため、発泡の際にガス抜けが生じて発泡率が低下し、また60超では硬過ぎるため、発泡が困難となって発泡不足となる。
【0007】
また、カーボンブラックとして、第1手段では、活性レベルがFEFブラックよりも低いGPFブラックおよびSRFブラックが使用される。そして、第2手段では、上記のGPFブラックおよびSRFブラックよりも更に活性レベルが低いFTブラックまたはMTブラックが使用される。その配合量は、フッ素ゴム100部に対してGPFブラックおよびSRFブラックで5〜10部に、FTブラックおよびMTブラックで5〜15部にそれぞれ設定される。この配合量が5部未満では、押出し加工性が悪くなる。そして、これらのカーボンブラックの配合量が5部から増すにしたがって押出し加工性が向上し、GPFブラックおよびSRFブラックの配合量が9部以上に、またFTブラックおよびMTブラックの配合量が13部以上になると、後記する液状フッ素ゴムやフッ素樹脂粉末等の加工助剤の添加が不要になる。ただし、GPFブラックおよびSRFブラックの配合量が10部を超えたり、FTブラックおよびMTブラックの配合量が15部を超えたりした場合は、発泡率が不足する。また、活性レベルが上記のGPFブラックを超えてFEFブラック以上になると、押出し時の加工性は良好になるが、発泡率が不足し、この発明の目的が達成できない。
【0008】
第1手段および第2手段では、加工助剤として液状フッ素ゴムを3〜9部配合するが、第3手段は、上記第1手段におけるGPFブラックおよびSRFブラックの配合量を9〜10部の高い領域に設定し、液状フッ素ゴムの配合を省略する方法である。また、第4手段は上記第2手段におけるFTブラックおよびMTブラックの配合量を13〜15部の高い領域に設定し、液状フッ素ゴムの配合を省略する方法であり、これらの場合は耐熱性および耐薬品性の低下が減少する。
【0009】
第5手段では、上記の第1手段および第2手段の液状フッ素ゴムに代えてフッ素樹脂粉末を5〜15部配合する。これら液状フッ素ゴムまたはフッ素樹脂粉末の配合量がそれぞれ3部未満または5部未満の場合は、加工性向上の効果が不十分になる。また、液状フッ素ゴムの配合量が9部を超えた場合は、加硫(発泡)の際に熱変形が生じ、フッ素樹脂粉末の配合量が15部を超えた場合はガス抜けにより発泡率が低下する。
【0010】
第1手段ないし第5手段で使用する過酸化物系の架橋剤としては、2,5−ジメチル2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン(3)、ジクミルパーオキサイド、1,3ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼンが好ましく、共架橋剤としてはトリアリルイソシアヌレートが好ましい。
【0011】
上記架橋剤の配合量は、2,5−ジメチル2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン40%希釈物の場合で2.0〜4.0部が好ましく、2.0部未満の場合は発泡率が不足し、4.0部を超えた場合は発泡体に割れが発生する。なお、他の過酸化物においても同じモル量が配合される。また、共架橋剤の配合量は、1.0〜2.5部が好ましく、配合量が1.0部未満の場合は発泡率が不足し、2.5部を超えた場合は発泡体に割れが発生する。
【0012】
一方、第6手段のポリオール系架橋では、架橋剤として、ビスフェノールAF50%希釈物を、また促進剤としてフォスフォニウムクロライド30%希釈物をそれぞれ使用するのが好ましい。この場合、架橋剤の配合量は1.0〜2.0部が、また共架橋剤の配合量は2.0〜4.0部がそれぞれ好ましい。上記架橋剤の配合量が1.0部未満であったり共架橋剤の配合量が2.0部未満であったりした場合は発泡率が不足し、架橋剤の配合量が2.0部を超えたり共架橋剤の配合量が4.0部を超えたりした場合は発泡体に割れが発生する。
【0013】
発泡剤としては、第1手段ないし第4手段のいずれにおいても、人体に対して安全なADCA系発泡剤が使用される。その配合量は、上記のフッ素ゴム100部に対して2〜7部に設定される。この配合量が2部未満の場合は、発泡率が不十分になり、7部を超えた場合は、発泡率が過大になって発泡体のスキン層に皺が入り、平滑なスキン層が得られない。
【0014】
【発明の実施の形態】
実施形態1
ムーニー粘度ML1+10(121℃)が50の三元系フッ素ゴム100部に対し、カーボンブラックとしてGPFブラックを5〜8部、加工助剤として液状フッ素ゴムを3〜9部、過酸化物系架橋剤として2,5−ジメチル2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン40%希釈物を2〜4部、共架橋剤としてトリアリル・イソシアヌレートを1〜2.5部、発泡剤としてADCA系発泡剤を2〜7部、酸化カルシウムを5部配合し、ロールで混練する。得られた混練ゴムを押出し機(温度60〜90℃)によって任意断面の棒状に成形し、引き続きギヤーオーブンに導入して160〜180℃の加熱空気で加硫する。得られた棒状発泡ゴムは、適当な長さに切断され、シール材として使用される。
【0015】
実施形態2
実施形態1において、カーボンブラックとしてGPFブラックの代わりにMTブラックを5〜13部使用し、他は実施形態1と同様にして棒状発泡ゴムを製造する。
【0016】
実施形態3
実施形態1のGPFブラックを10部配合し、液状フッ素ゴムの配合を省略する。そして、他は実施形態1と同様にして棒状発泡ゴムを製造する。
【0017】
実施形態4
実施形態2のMTブラックを15部配合し、液状フッ素ゴムの配合を省略し、他は実施形態1と同様にして棒状発泡ゴムを製造する。
【0018】
実施形態5
実施形態1において、液状フッ素ゴムに代えてフッ素樹脂粉末を5〜15部配合し、他は実施形態1と同様にして棒状発泡ゴムを製造する。
【0019】
実施形態6
ムーニー粘度ML1+10(121℃)が37の二元系フッ素ゴム100部に対し、カーボンブラックとしてMTブラックを5〜13部、加工助剤として液状フッ素ゴムを3〜9部、ポリオール系架橋剤としてビスフェノールAF50%希釈物を1〜2部、促進剤としてフォスフォニウムクロライド30%希釈物を2〜4部、発泡剤としてADCA系発泡剤を2〜7部、高純度マグネシアを1.5部、水酸化カルシウムを2部配合し、他は実施形態1と同様に混練し、押出し成形し、常圧下で連続的に発泡させて棒状発泡ゴムを製造する。
【0020】
【実施例】
表1に示すゴムおよび添加剤を使用し、表2〜8に示す種々の配合物(ただし、表中の試料番号において、算用数字は実施例を、アルファベットは比較例を意味する)を6kgずつ14インチロール(フロントロール温度:55±5℃、バックロール温度:65±5℃)で混練し、8±0.5mmの厚みにシーティングし、温度80±10℃のシーティング生地を得た。このシーティング生地を空気で強制冷却し、90±2mmの幅に裁断した。
【0021】
上記裁断後のシーティング生地をスクリュー式押出機(スクリュー直径:70mm、スクリューの長さ対直径比(L/D):18、ホッパー口温度:70±5℃、シリンダー温度:90±5℃、スクリュー温度:80±5℃、ヘッドおよび口金温度:110±5℃)のホッパーに投入し、口金から2本の円形棒状体(直径15±0.5mm、長さ1000mm)を速度600±30mm/分で押出した。次いで、ギヤーオーブンを用いて熱空気で架橋し、発泡させた。架橋条件は、過酸化物架橋では160℃×15分および180℃×10分に、またポリオール架橋では180℃×15分および200℃×10分にそれぞれ設定した。
【0022】
上記押出し直後の棒状体の表面状態を目視で観察し、表面が平滑で鏡面状のものを良(〇)、表面が平滑であるが部分的または全面的にツヤのないものを可(△)、表面がササクレ状態のものを不可(×)とそれぞれ評価した。また、上記の棒状体を24時間室温下に放置し、ノギスで各部の直径を測定し、バラツキ(範囲)が0.6mm以下のものを良(〇)、0.6mm超1.0mm以下のものを可(△)、1.0mm超のものを不可(×)とそれぞれ評価した。
【0023】
また、発泡直後に棒状発泡体のスキン表面を目視で観察し、スキンが平滑でツヤのあるものを良(〇)、スキンが平滑であるがツヤがないもの又は微細な梨地のものを可(△)、スキンがササクレ状態のものを不可(×)と評価した。また、上記の発泡製品を24時間、室温下に放置した後、見掛けの比重を電子比重計(ミラージュ貿易社発売、商品名「EW−120SG」)で測定し、発泡倍率を次式
発泡倍率=生地比重/発泡製品のみかけ比重
によって算出し、発泡倍率2.5以上を良とし、2.5未満を不可とした。
【0024】
そして、総合評価は、上記の各項目が良または可で、かつへたりのないものを可(〇)とし、各項目中1項目でも不可またはヘタリがあるものを不可(×)と判定した。これらの評価結果を表2〜8の配合に併記した。
【0025】
Figure 0003556744
【0026】
Figure 0003556744
【0027】
上記の表2から明らかなように、実施例1、2は、MTブラック、架橋剤、共架橋剤および発泡剤をそれぞれ規定量配合し、しかもMTブラックを規定量の上限の15部配合したので、液状フッ素ゴムやフッ素樹脂粉末等の加工助剤を省略したにもかかわらず、いずれも総合評価が〇(可)であった。これに対し、比較例Aは発泡剤が不足するため、また比較例BはMTブラックが過剰であるため、また比較例CはGPFブラックが過剰であるため、また比較例Dは共架橋剤の配合量が不足するため、また比較例Eは過酸化物架橋剤が不足するため、いずれも発泡倍率が不十分になった。また比較例Fは、MTブラックの配合量が10部でありながら、加工助剤を配合しなかったので、押出し後の表面状態、寸法安定性および発泡体のスキン状態が不可であった。
【0028】
Figure 0003556744
【0029】
上記の表3において、実施例3は、GPFブラックを10部配合したので、加工助剤を添加しないにもかかわらず、好結果を得た。また、実施例4〜8は、MTブラックの配合量が10部以下であるが、液状フッ素ゴムを適量添加したので、好結果を得た。これに対して比較例Gは、加工助剤を配合しなかったので、加工特性が悪かった。また、比較例Hは、カーボンブラックとしてFEFブラックを使用したので、スキン状態および発泡倍率が不可であった。
【0030】
Figure 0003556744
【0031】
上記の表4において、実施例9は、GPFブラックの配合量を規定範囲の下限値に設定しているが、液状フッ素ゴムを添加しているので、好結果を得た。これに対して比較例Iは、前記表3の実施例8とほぼ同様の配合であるが、発泡剤の配合量が過剰であるため、また比較例JはMTブラックの配合量が少ないため、また比較例Kは共架橋剤が過剰であるため、また比較例Lは架橋剤が過剰であるため、いずれもスキン状態が不可になり、かつゾウ肌になったり、ワレが発生したりした。また、比較例Mは液状フッ素ゴムの添加量が過剰であるためヘタリ(変形)が生じ、比較例Nは液状フッ素ゴムの配合が少ないため、押出し特性およびスキン状態が不可であった。また、比較例Oは、FEFブラックを使用したため、発泡倍率が低くなった。
【0032】
Figure 0003556744
【0033】
上記の表5において、実施例10ないし14は、MTブラックの配合量が規定範囲の上限値未満であるが、液状フッ素ゴムまたはフッ素樹脂粉末を適量使用したので、総合評価が可の結果を得た。これに対し、比較例Pはフッ素樹脂粉末の添加量が不十分であったので、押出し特性およびスキン状態が不可になり、また比較例Qはフッ素樹脂粉末の添加量が過剰であったので、発泡倍率が不十分になった。
【0034】
Figure 0003556744
【0035】
上記の表6において、実施例15は、MTブラックを15部配合したので、加工助剤を使用しなかったが、結果は可であった。また、実施例16は、MTブラックの配合量が10部であるが、フッ素樹脂粉末を5部配合したので、好結果を得た。これに対し、比較例Rは架橋剤および促進剤が不足であったため、また比較例SはMTブラックが過剰であったため、いずれも発泡倍率が低下した。また、比較例TはMTブラックを若干減量し、加工助剤を省略したため、押出し特性が低下した。また、比較例Uは発泡剤が少ないため、発泡倍率が小さくなった。また、比較例Vは、加工助剤のフッ素樹脂粉末が少ないため、押出し特性およびスキン状態が不可であった。
【0036】
Figure 0003556744
【0037】
上記の表7において、実施例17、18は、MTブラックの配合量が5部であるが、実施例17はフッ素樹脂粉末の添加により、また実施例18は液状フッ素ゴムの添加により、いずれも好結果を得た。これに対し、比較例Wはフッ素樹脂粉末の添加量が過剰のため発泡倍率が不十分となり、比較例Xは液状フッ素ゴムが過剰のためヘタリ(変形)が生じた。
【0038】
Figure 0003556744
【0039】
上記の表8において、実施例19、20は液状フッ素ゴムの添加により、また実施例21は液状フッ素ゴムおよびフッ素樹脂粉末の併用により、それぞれ好結果を得た。これに対し、比較例Yは液状フッ素ゴムが不足するため、押出し特性およびスキン状態が悪く、比較例Zは発泡剤が過剰のためスキン状態が悪く、また比較例Za は架橋剤および促進剤が過剰のためスキン状態が悪く、また比較例Zb はカーボンブラックとしてFEFを使用したため発泡倍率が過少となった。
【0040】
【発明の効果】
請求項1記載の発明は、フッ素ゴムに架橋剤、カーボンブラック、発泡剤その他の添加剤を配合して混練し、得られた混練物を押出して一定断面の棒状体を成形し、続いて上記の棒状体を常圧下で発泡させる棒状発泡ゴムの製造法において、上記のフッ素ゴムとしてムーニー粘度ML1+10(121℃)が25〜60の二元系または三元系のものを使用し、その100部に対しGPFブラックまたはSRFブラックを5〜10部、液状フッ素ゴムを3〜9部、過酸化物系架橋剤を2〜4部、過酸化物系共架橋剤を1〜2.5部、ADCA系発泡剤を3〜7部配合する方法であるから、押出し成形および常圧下の連続発泡に際して良好な加工性が得られ、押出しの際の寸法が安定化し、かつ表面が滑らかで耐熱性と耐薬品性に優れ、シール材として好適な棒状の発泡ゴムが得られる。
【0041】
請求項2に記載した発明は、請求項1記載の棒状発泡ゴムの製造法において、カーボンブラックとしてFTブラックまたはMTブラックを使用し、その配合量をフッ素ゴム100部に対して3〜15部に設定するので、請求項1記載の発明と同様に、表面が滑らかで耐熱性と耐薬品性に優れ、シール材として好適な棒状の発泡ゴムが得られ、かつGPFブラックまたはSRFブラックを使用したときに比べて耐熱性が改善される。
【0042】
請求項3に記載の発明は、請求項1記載の棒状発泡ゴムの製造法において、GPFブラックまたはSRFブラックの配合量を9〜10部に設定し、液状フッ素ゴムの配合を省略する方法であるから、液状フッ素ゴムが節約され、かつ耐熱性および耐薬品性が向上する。
【0043】
請求項4に記載の発明は、請求項2記載の棒状発泡ゴムの製造法において、FTブラックまたはMTブラックの配合量を13〜15部に設定し、液状フッ素ゴムの配合を省略する方法であるから、液状フッ素ゴムが節約され、かつ耐熱性および耐薬品性が向上する。
【0044】
請求項5に記載の発明は、請求項1または2記載の棒状発泡ゴムの製造法において、液状フッ素ゴムに代えてフッ素樹脂粉末を5〜15部配合する方法であるから、液状フッ素ゴムの使用時に比べて製造原価を下げることができる。
【0045】
請求項6に記載の発明は、請求項1ないし5のいずれかに記載の棒状発泡ゴムの製造法において、過酸化物系架橋剤および共架橋剤に代えてポリオール系架橋剤を1〜2部および促進剤を2〜4部配合する方法であるから、過酸化物系架橋剤の使用時に比べて機械特性が低下する反面、製造原価を下げることができる。

Claims (6)

  1. フッ素ゴムに架橋剤、カーボンブラック、発泡剤その他の添加剤を配合して混練し、得られた混練物を押出して一定断面の棒状体を成形し、続いて上記の棒状体を常圧下で発泡させる棒状発泡ゴムの製造法において、上記のフッ素ゴムとしてムーニー粘度ML1+10(121℃)が25〜60の二元系または三元系のものを使用し、その100部に対しGPFブラックまたはSRFブラックを5〜10部、液状フッ素ゴムを3〜9部、過酸化物系架橋剤を2〜4部、過酸化物系共架橋剤を1〜2.5部、ADCA系発泡剤を3〜7部配合することを特徴とする棒状発泡ゴムの製造法。
  2. フッ素ゴムに架橋剤、カーボンブラック、発泡剤その他の添加剤を配合して混練し、得られた混練物を押出して一定断面の棒状体を成形し、続いて上記の棒状体を常圧下で発泡させる棒状発泡ゴムの製造法において、上記のフッ素ゴムとしてムーニー粘度ML1+10(121℃)が25〜60の二元系または三元系のものを使用し、その100部に対しFTブラックまたはMTブラックを5〜15部、液状フッ素ゴムを3〜9部、過酸化物系架橋剤を2〜4部、過酸化物系共架橋剤を1〜2.5部、ADCA系発泡剤を3〜7部配合することを特徴とする棒状発泡ゴムの製造法。
  3. フッ素ゴムに架橋剤、カーボンブラック、発泡剤その他の添加剤を配合して混練し、得られた混練物を押出して一定断面の棒状体を成形し、続いて上記の棒状体を常圧下で発泡させる棒状発泡ゴムの製造法において、上記のフッ素ゴムとしてムーニー粘度ML1+10(121℃)が25〜60の二元系または三元系のものを使用し、その100部に対しGPFブラックまたはSRFブラックを9〜10部、過酸化物系架橋剤を2〜4部、過酸化物系共架橋剤を1〜2.5部、ADCA系発泡剤を3〜7部配合することを特徴とする棒状発泡ゴムの製造法。
  4. フッ素ゴムに架橋剤、カーボンブラック、発泡剤その他の添加剤を配合して混練し、得られた混練物を押出して一定断面の棒状体を成形し、続いて上記の棒状体を常圧下で発泡させる棒状発泡ゴムの製造法において、上記のフッ素ゴムとしてムーニー粘度ML1+10(121℃)が25〜60の二元系または三元系のものを使用し、その100部に対しFTブラックまたはMTブラックを13〜15部、過酸化物系架橋剤を2〜4部、過酸化物系共架橋剤を1〜2.5部、ADCA系発泡剤を3〜7部配合することを特徴とする棒状発泡ゴムの製造法。
  5. 請求項1または2記載の棒状発泡ゴムの製造法において、液状フッ素ゴム3〜9部に代えてフッ素樹脂粉末を5〜15部配合する棒状発泡ゴムの製造法。
  6. 請求項1ないし5のいずれかに記載の棒状発泡ゴムの製造法において、過酸化物系架橋剤2〜4部および過酸化物系共架橋剤1〜2.5部に代えてポリオール系架橋剤を1〜2部およびポリオール系促進剤を2〜4部配合する棒状発泡ゴムの製造法。
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