JP3555929B2 - 画像処理装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像処理装置に関し、更に詳しくは、入力されるMPEG規格のピクチャを含む画像圧縮データに含まれる所望の番組データを再生する画像処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ディジタル放送に対応する従来の画像処理装置として、国際標準の動画符号化方式(MPEG:Moving Picture Experts Group)によるビデオや、オーディオの圧縮データを含むストリームを取り込み、圧縮データをデコードしつつリアルタイムに出力する形式の装置が知られている。
【0003】
ストリーム中の動画像圧縮データには、Iピクチャ(Intra Picture:フレーム内符号化画像)と、Pピクチャ(Predictive Picture:フレーム間順方向予測符号化画像)と、Bピクチャ(Bidirectionally Predictive Picture:双方向予測符号化画像)とが含まれる。Iピクチャは、1枚の映像データの情報を有し、他のピクチャを参照せずにデコードされる。Pピクチャは、順方向の予測データを有し、他のピクチャを参照してデコードされる。Bピクチャは、双方向の予測データを有し、他のピクチャを参照してデコードされる。
【0004】
図12は、従来の画像処理装置の構成を示すブロック図である。この画像処理装置は、アンテナ10に接続され、ディジタル放送の電波を受信するチューナ11と、チューナ11から送られるデータから再生に必要なデータを取り出すTS(Transport Stream)デコーダ12と、TSデコーダ12からの出力を受けるMPEGデコーダ13とを有する。TSデコーダ12は、データのデコード機能と共に、番組の録画開始時刻や録画終了時刻等の番組録画予約情報の記憶機能も有する。
【0005】
画像処理装置は更に、MPEGデコーダ13の出力を受けてオーディオ信号として出力するオーディオDA変換器(DAC:Digital−to−Analog Converter)14と、MPEGデコーダ13の出力を受けてビデオ信号として出力するビデオDAC15と、MPEGデコーダ13からのMPEGデータを記憶するハードディスク21と、中央処理装置(CPU)16とを有する。CPU16は、チューナ11、TSデコーダ12、MPEGデコーダ13及びハードディスク21とデータバス20を介して接続されており、これら各装置を統括的に制御する。
【0006】
上記画像処理装置では、視聴者が予め視聴したい番組のTVチャンネル、録画開始時刻、録画終了時刻等を操作パネル(図示せず)でセットする。セットされた録画開始時刻になると、チューナ11が、CPU16の制御に従って、アンテナ10で受信された電波の内で指定チャンネルに対応する指定周波数の電波に含まれるデータをTSデコーダ12に送る。このデータは、TSデコーダ12でデコードされてMPEGデコーダ13に送られる。
【0007】
MPEGデコーダ13は、上記データ中のMPEGデータをデコードして、ハードディスク21に録画しつつ、ディジタルのオーディオ信号(音声信号)とビデオ信号(映像信号)とに分離し、オーディオ信号をオーディオDAC14に、ビデオ信号をビデオDAC15に夫々送る。オーディオDAC14は、受信したオーディオ信号をアナログ信号に変換して出力し、ビデオDAC15は、受信したビデオ信号をアナログ信号に変換して出力する。オーディオDAC14及びビデオDAC15からのアナログ信号は、図示しないスピーカ及び表示装置に出力される。
【0008】
図13は、MPEGデータの一般的な構成を模式的に示すタイムチャートである。上記従来の画像処理装置では、Iピクチャ、Bピクチャ及びPピクチャを含むMPEGデータからIピクチャのみを再生し、或いは、Bピクチャを表示せずに再生する等により、MPEGデータのデコード処理の前段でピクチャの種類等を判定し、ピクチャを部分的に再生することで、時間を短縮しつつ早送り再生を行う。従って、MPEGデータのピクチャ構成に依存した速度で早送りされるので、表示される映像はコマ送りの状態になる。このようなコマ送りによる早送り再生では、映像及び音声の情報が飛び飛びにデコードされるので、早送り速度がデータ構成に依存し、内容が十分に理解できないことになる。
【0009】
ところで、アナログ放送では、通常はVTRを用いてビデオテープ等に録画するので、録画しながらの同時再生はできない。このため、視聴中に短時間席を外すときには、その時間内の情報を一時録画しておき、後で視聴することになるが、一時録画した内容は、その番組の録画終了を待たなければ再生することができない。これに対し、MPEGデータを使用するディジタル放送では、ハードディスク21にMPEGデータが記憶できるので、録画処理と再生処理とが同時に実行でき、また、録画処理に対して時間差を持たせつつ再生処理することができる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、例えば、所望のディジタル放送とアナログ放送とが連続する場合、ディジタル放送の録画処理と再生処理とを並行して実行する際に次のような問題が生じることがある。図14は、この問題を双方の放送間の時間差で捉えて模式的に表したタイムチャートである。つまり、ディジタル放送番組Aの後に所望のアナログ番組Bがあると、録画されつつ再生されるディジタル放送番組Aがアナログ放送番組Bの放送開始時刻に食い込むことになるので、ディジタル放送番組Aが終了し且つ録画後の再生処理が完全に終了してからでなければ、同じ画面でアナログ放送番組Bを視聴することはできない。この場合、アナログ放送番組Bの放送開始時点でディジタル録画情報の再生を中止し、更に、これに続くアナログ放送番組Bが終了してからでなければディジタル放送番組Aを視聴することはできなかった。
【0011】
本発明は、上記に鑑み、番組データの録画処理(記憶処理)中に、録画開始時刻から遅れて再生処理が開始された際でも、後続する他の番組の視聴に影響を及ぼすことなく録画処理及び再生処理が実行できる画像処理装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の画像処理装置は、入力されるMPEG規格の画像圧縮データに含まれる所望の番組データを再生する画像処理装置において、
前記番組データを記憶する記憶手段と、
前記番組データを記憶するための所定の記憶容量を有し、該所定の記憶容量を超えたデータを破棄しつつ新たなデータを記憶する一時保管メモリと、
前記一時保管メモリ又は前記記憶手段に記憶された前記番組データをデコードしつつ出力する再生手段と、
前記記憶手段への番組データの記憶処理中に前記再生手段による前記番組データの再生処理の要求があると、前記一時保管メモリからデータを読み出し、前記再生処理の処理速度を通常の再生処理速度よりも速める制御手段とを備えることを特徴とする。
【0013】
本発明の画像処理装置では、番組データの記憶処理(録画処理)中に、録画処理の開始時刻から遅れて再生処理が開始された際に、一時保管メモリに記憶された番組データを元にして再生処理できるので、記憶処理と並行して、記憶処理開始の時点からの番組データを再生し視聴することができる。しかも、この視聴時には、制御手段が早送り再生処理を行い、録画処理の開始に対してタイミングが遅れた分を吸収するので、後続する他の番組の視聴に影響を及ぼすことがない。
【0014】
ここで、本発明の好ましい画像処理装置では、前記制御手段は、前記制御手段は、前記再生処理用の基準クロックの周波数を高めることによって前記通常の再生処理速度よりも速い早送り再生処理を実行し、該早送り再生処理中に、実時間に相当するシステム時刻基準参照値と前記再生処理用の基準クロックによる時間値とを比較し、双方が一致した時点で通常の再生処理速度に戻すことが好ましい。この場合、システム時刻基準参照値と再生処理用基準クロックとの比較だけで、通常再生処理速度と早送り再生処理速度との切替えが確実に実行できる。
【0015】
また、前記制御手段が、前記早送り再生処理中に、前記再生手段からの再生信号が供給される表示部の単位時間当たりの垂直同期信号数と、前記番組データ内の単位時間当たりのピクチャ数との間の差分を、前記番組データ内の任意のピクチャを所定条件に従って間引くことによって解消することも本発明の好ましい態様である。この場合、連続するピクチャの内から所定条件に適合したものを間引くだけで、垂直同期信号数とピクチャ数との間の差分が解消できるので、従来方式のように番組データ内のピクチャタイプに依存することがない。
【0016】
前記所定条件を、前記番組データの通常の流れに従って前記垂直同期信号の所定数毎に1つのピクチャを順次に破棄する旨に規定することができる。この場合、表示される映像がコマ送り状態にならず、内容が十分に理解できる例えば1.1倍のような非整数倍の速度を用いた滑らかな早送り再生処理が実現できる。
【0017】
或いは、上記に代えて、前記所定条件を、前記通常再生処理時及び早送り再生処理の双方における前記表示部の各1フレームの差分時間の累積結果が前記通常再生処理時の1フレーム分の時間を超えたとき、前記番組データに含まれる1フレーム分に相当するピクチャを破棄する旨に規定することもできる。この場合にも、表示される映像がコマ送り状態にならず、内容が十分に理解できる滑らかな早送り再生処理が実現できる。
【0018】
或いは、上記に代えて、前記所定条件を、前記番組データ中に所定値以上の変化が表れたとき、前記番組データに含まれる1フレーム分に相当するピクチャを破棄する旨に規定することもできる。この場合にも、表示される映像がコマ送り状態にならず、内容が十分に理解できる滑らかな早送り再生処理が実現できる。
【0019】
更に、前記制御手段が、前記再生処理の一時停止要求が発生したとき、前記一時保管メモリへの記憶処理を続行しつつ前記一時保管メモリからの出力を一時停止することが好ましい。これにより、再生処理を一時停止させる構成が簡略化でき、また、一時停止中でも番組データはそのまま記憶することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照し、本発明の実施形態例に基づいて本発明を更に詳細に説明する。図1は、本発明の第1実施形態例における画像処理装置の構成を示すブロック図である。本画像処理装置は、図12に示した従来構成に、一時保管用のメモリ17、STC生成器18、及びVsyncカウンタ19が付加された構成を備える。
【0021】
一時保管用のメモリ17は、TSデコーダ12とMPEGデコーダ13との間に挿入されると共に、データバス20を経由してCPU16に接続されている。メモリ17は、TSデコーダ12からの番組データを記憶するための所定の記憶容量を有し、ハードディスク(記憶手段)21に対する録画処理要求が発生した際に、所定の記憶容量を超えたデータを破棄しつつ新たなデータを記憶し、再生処理の一時停止の要求が発生しない間は記憶データをMPEGデコーダ(再生手段)13に出力する。また、メモリ17は、ハードディスク21からの録画終了済み番組データを再生処理する際には、一時保管動作しない。
【0022】
STC生成器18は、CPU16とMPEGデコーダ13との間に挿入され、生成する基準クロック(STC:System Time Clock)の周波数をCPU16の指令に従って選択する。Vsyncカウンタ19は、ディスプレイ等の表示部(図示せず)におけるVsync(垂直同期信号)をカウントし、Vsyncカウント値をCPU16に供給する。
【0023】
MPEGデコーダ13は、メモリ17又はハードディスク21に記憶された番組データをデコードしつつ、オーディオDAC14とビデオDAC15とを介してスピーカ及び表示部に供給する。
【0024】
CPU(制御手段)16は、ハードディスク21への番組データの録画処理中に、MPEGデコーダ13による番組データの再生処理の要求があると、一時保管用のメモリ17からデータを読み出し、再生処理の処理速度を通常の再生処理速度よりも速めて、録画処理中の番組データに再生データのタイミングを合わせる。
【0025】
本画像処理装置では、再生処理を録画処理と並行して行う場合にはメモリ17に一時保管した番組データを用い、録画処理の終了後に再生処理のみを行う場合にはハードディスク21に記憶した番組データを用いる。また、本画像処理装置では、STCの周波数を高めることによって再生処理速度を上げることができるが、現行の例えばNTSC(National Television System Committee)規格のディスプレイを表示部として用いる場合に、単位時間当たりの表示部におけるVsync数と、MPEG規格で発生するピクチャ数との間の差分を、通常の流れの番組データに含まれるピクチャを後述の手法で間引くことによって解消する。
【0026】
次に、本画像処理装置の作動について説明する。以下の各処理は、CPU16が、チューナ11、TSデコーダ12、メモリ17、STC生成器18及びMPEGデコーダ13等の各装置を統括的に制御することで実現する。
【0027】
図2は、早送り再生処理を示すフローチャートである。CPU16は、所望の番組データの録画処理中に再生処理の要求があった場合、一時保管用のメモリ17からデータを読み出しつつ行う早送り再生処理に入る。この早送り再生処理では、STCの周波数を、通常時の周波数として定められた所定周波数よりも高くすることによって、MPEGデコーダ13のデコード処理を高速にする(ステップS1)。上記通常時とは、録画処理は行わずに再生処理のみを行う場合、或いは、録画処理及び再生処理の双方が略同じタイミングで進行する場合を意味する。
【0028】
高速デコード処理は、STCの周波数(STCによる時間値)と、実時間であるSCR(System Clock Reference:システム時刻基準参照値)の周波数とが一致するまで行う。この場合、CPU16が、SCRの読み出しを随時行い(ステップS2)、ステップS3でSTCの値と比較し、STCがSCRより小さい内はステップS2に戻って処理を継続する。STCの周波数がSCR以上になったときには、ステップS4に進んでSTCを通常周波数(例えば90kHz)に戻し、Vsync処理の破棄条件を設定して(ステップS5)、早送り再生を終了する。
【0029】
図3は、図2のSTCの周波数変更処理(ステップS1)のサブルーチンを示すフローチャートである。ここで、CPU16は、通常の再生処理時には固定値で再生処理速度を決める固定モードに設定し、また、録画進行中にユーザが操作パネル(図示せず)で所定操作を行った場合には番組終了時間に合わせた最適な再生処理速度を決める最適モードに設定する。
【0030】
まず、ステップS6で、STCの以前からの設定が最適モード及び固定モードの内の何れになっているかを判定する。録画と同時の再生処理が設定されている際には固定モードと判定し、ステップS8で、STCとして予め用意されている95kHz、100kHz及び105kHzの固定値の内の何れかを選択し、ステップS12に進む。この選択は操作パネルの所定操作釦を押し込む回数で決定され、1回押し時には95kHzが選択されて再生処理速度が通常時の1.1倍に、2回押し時には100kHzが選択されて通常時の1.2倍に、3回押し時には105kHzが選択されて通常時の1.3倍に夫々設定される。
【0031】
一方、録画開始から遅れて再生処理が設定された際には、ステップS6で最適モードと判定し、ステップS7で、ディジタル放送のデータとして存在する番組録画予約情報から放送終了時間を読み出し、ステップS9で、現在の時間であるSCR(実時間)を読み出し、現在時間と放送再生時間との差から、放送終了までの残り時間を求める。この後、ステップS10で、メモリ17が出力を停止している時間を読み出し、ステップS11で、次式の演算処理を行なうことによって、早送り用のSTCの周波数を求める。但し、通常周波数は90kHzとする。
STC=[{(終了時間−SCR)+停止時間}/(終了時間−SCR)]/90kHz
【0032】
ステップS11で算出されたSTCの演算値は、後述の設定処理でそのまま使用される。或いは、これに代えて、固定値として予め用意されている異なる複数のSTCから、演算値に最も近い値を選択して使用する構成とすることもできる。
【0033】
ステップS12では、ステップS8で選択されたSTC又はステップS11で算出したSTCをSTC生成器18に設定し、このSTCからVsync処理におけるデータ破棄条件を設定する。次いで、ステップS13で、Vsyncカウンタ19をクリアする。
【0034】
上記データ破棄条件の設定では、例えば、STCとして100kHzが選択された場合に、出力がNTSCフォーマットであればVsyncが30Hzなので、早送り再生時のSTCを100kHz(1クロック:10μs)、通常再生時のSTCを90kHz(1クロック:11.1μs)、NTSCのVsyncを30Hz(表示部における1フレーム:33.3ms)とするとき、早送り再生時の1フレームのクロック数(:CL1)は、
CL1=33.3ms/10μs=3333クロック ……▲1▼
となる。このとき、通常再生時の1フレームのクロック数(:CL2)は、
CL2=33.3ms/11.1μs=3000クロック ……▲2▼
となる。
【0035】
このため、データ▲1▼、▲2▼から、1フレームのクロック数を差分のクロック数で除算することによって、破棄するまでのVsyncの回数を算出する。これにより、
3000/(3333−3000)=9
となり、Vsyncが9回続く毎に、次の1フレーム分のデータを破棄することになる。
【0036】
図4は、一般的な構成のMPEGデータからピクチャを破棄する際の様子を模式的に示すタイムチャートである。本実施形態例では、通常のデータの流れに従って、9枚の各種ピクチャを出力した後に、続く1フレームに対応するピクチャをその種別に拘わらず破棄する。このため、十分に意味が聞き取れる音声を出力すると共に、滑らかな動きの映像を表示する早送り再生が実行できる。この早送り再生処理は、比較的小容量の一時保管用のメモリ17を備えることにより実現する。MPEGデータの場合、メモリ17は、受信した番組データ中のIピクチャ数等に起因するデータサイズにもよるが、一般的には5分間に約50〜90Mバイト程度のデータが記憶できる程度の容量で足りる。
【0037】
図5は、Vsyncの検出処理を示すフローチャートである。ここでは、出力が間に合わない部分のMPEGデコード結果からデータを破棄する検出処理の一例を示す。この検出処理では、早送り再生中に、Vsync信号に同期させて処理を起動することが条件となる。
【0038】
まず、ステップS14で、Vsyncの検出毎にVsyncカウンタ19をカウントし、ステップS15で、Vsync数が、ステップS12で設定したデータ破棄の指定回数に達したか否かを判定する。ステップS16では、Vsync数が指定回数に達した時点でMPEGデコード結果の1フレーム分に相当するピクチャを破棄し、更に、ステップS17で、Vsyncカウンタ19をクリアして処理を抜ける。ステップS15で、Vsync数が指定回数に達しない場合には、そのまま処理を抜ける。これらの処理を繰り返し実行することにより、ビデオ出力に間に合わないピクチャをVsync信号に同期して破棄する。
【0039】
図6は、一時停止処理を示すフローチャートである。この処理では、操作パネルが操作されて一時停止が要求されると、ステップS18で、メモリ17の出力を一時停止してMPEGデコーダ13にデータが送られない状態にし、ステップS19で、受信したデータをメモリ17に一時保管しながら一時停止の解除を待つ。
【0040】
ステップS19では、一時停止が解除されなければステップS20に進み、解除されれば、メモリ17の出力を許可してMPEGデコーダ13にデータを供給する。ステップS20では、一時停止の継続中にメモリ17の記憶容量を確認し、記憶容量が限界になると、一時停止直後のデータを最新情報で上書きし、或いは、一時停止直後のデータを優先してメモリ17の入力を停止する。
【0041】
本画像処理装置では、メモリ17がMPEGデコーダ13の前段に配設されるので、デコードされてデータ量が増大する前の時点でデータを有効に記憶できる。また、ディジタル放送で一時的な未視聴部分が発生しても、その間の番組データをメモリ17に一時保管し、番組終了前に、録画処理と並行して再生処理を行うことができる。また、本画像処理装置では、視聴再開後の再生処理時間を短縮させ、後続する他の番組に影響を与えることなく視聴することができると共に、MPEGデコードの結果に対してデータ破棄の処理を行い、MPEGデータのピクチャ構成に依存しない円滑で十分理解が可能な早送り再生処理速度が設定できる。
【0042】
次に、本発明の第2実施形態例について説明する。本実施形態例は、図1に示す構成と同様の構成で実現できるので、構成図は省略する。本実施形態例では、図2に示した早送り再生処理と図6に示した一時停止処理とは同様であり、図3に示したSTC周波数変更処理が図7に、図5に示したVsync処理が図8に夫々変更される。ここでは、第1実施形態例と異なる処理を中心に説明する。
【0043】
本実施形態例における図7のSTC周波数変更処理では、ステップS6〜S12の処理が図3と同様であり、ステップS23のみが図3のステップS13と異なる。
【0044】
ステップS23では、選択したSTCの読出し処理又は演算したSTCのSTC生成器18への設定処理をステップS12で実行した後に、設定したSTCの値からVsync処理での1フレーム差分累積時間をクリアする。例えば、STCの値に100kHzが選択された場合、出力がNTSCフォーマットであればVsyncが30Hz(1フレーム:33.3ms)なので、1フレーム差分累積時間が33.3msを超えるときの、Vsync10回目に対応するデータ(ピクチャ)を破棄することになる。
【0045】
例えば、早送り再生処理時のSTCを100kHz、通常再生処理時のSTCを90kHz、NTSCでのVsyncを30Hzとすると、表示部における早送り再生処理時の1フレーム時間(:FT1)は、
FT1=33.3ms×(90kHz/100kHz)=30ms
となり、通常再生処理時と早送り再生処理時の各1フレームの差分時間(:FD1)は、
FD1=33.3ms−30ms=3.3ms
となる。
【0046】
図8に示すVsync検出処理でも、早送り再生中にVsync信号に同期させて処理を起動することが条件になる。まず、ステップS31で、早送り再生処理時の1フレーム差分時間を累積時間に加算し、ステップS32で、累積時間が通常再生処理時の1フレーム分の時間(33.3ms)を経過したか否かを判定する。その結果、1フレーム時間が経過すれば、ステップS16で、MPEGデコード結果の1フレーム分に相当するピクチャを破棄し、ステップS34で、累積時間から1フレーム時間を減算して処理を終了する。一方、ステップS32で、1フレーム時間が経過しなければ、処理を抜ける。このような本実施形態例においても、第1実施形態例と同様の効果を得ることができる。
【0047】
次に、本発明の第3実施形態例について説明する。本実施形態例も、図1に示す構成と同様の構成で実現できるので、図示を省略する。本実施形態例でも、図2の早送り再生処理と図6の一時停止処理とが同様に用いられ、また、図3に示したSTC周波数変更処理が図9に、図5のVsync処理が図10に夫々変更される。
【0048】
図9のSTC周波数変更処理では、ステップS6〜S12の処理が図3と同様であり、ステップS13のVsyncカウンタのクリア処理が無い点のみが異なる。
【0049】
図10のVsync検出処理では、ステップS16の処理のみが図5と同様である。Vsync検出処理でも、早送り再生中にVsync信号に同期させて処理を起動することが条件となる。まず、ステップS42で、表示データに変化が有るか否かを判定し、変化が有れば、ステップS16で1フレーム分のデータを破棄し、変化が無ければ、ステップS44で、表示データに、通常値以上の大幅な変化が有るか否かを判定する。この結果、表示データに大幅な変化が有ればステップS16に進み、大幅な変化が無ければ処理を抜ける。
【0050】
第1及び第2実施形態例では、時間軸上で定期的にピクチャの破棄を行なったが、本実施形態例では、表示データの変化を確認し、シーンの変わり目等の通常値以上の大幅なデータ変化の発生を検出したとき、MPEGデコード結果の1フレーム分に相当するピクチャを破棄する。このような本実施形態例においても、第1及び第2実施形態例と同様の効果を得ることができる。
【0051】
図11は、STC設定と早送り再生処理との関係を模式的に示すタイムチャートである。上段がリアルタイムを示す時間SCRであり、下段がMPEGデコーダ13が使用している時間STCである。ここで使用している数値は、説明の簡単のために、実際の33ビットデータとは異なる。再生処理では、SCRの値が例えば“7”の時点で一時停止されると、SCRの時間はそのまま更新され、MPEGデコーダ13で使用するSTCの値は停止する。次いで、リアルタイムのSCRの値が“10”の時点で解除されると、STCの速度が通常よりも早くなり、SCRとの差が縮まっていくことになる。そして、STCがSCRと一致した時点(STC=SCR=18)で、STCを通常の速度に戻している。
【0052】
以上、本発明をその好適な実施形態例に基づいて説明したが、本発明の画像処理装置は、上記実施形態例の構成にのみ限定されるものではなく、上記実施形態例の構成から種々の修正及び変更を施した画像処理装置も、本発明の範囲に含まれる。
【0053】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の画像処理装置によると、番組データの録画処理(記憶処理)中に、録画処理の開始時刻から遅れて再生処理が開始された際でも、後続する他の番組の視聴に影響を及ぼすことなく録画及び再生処理を実行することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態例における画像処理装置の構成を示すブロック図。
【図2】第1実施形態例の早送り再生処理を示すフローチャート。
【図3】第1実施形態例のSTC周波数変更処理を示すフローチャート。
【図4】MPEGデータからピクチャを破棄する際の様子を模式的に示すタイムチャート。
【図5】第1実施形態例のVsync検出処理を示すフローチャート。
【図6】第1実施形態例の一時停止処理を示すフローチャート。
【図7】本発明の第2実施形態例におけるSTC周波数変更処理を示すフローチャート。
【図8】第2実施形態例のVsync処理を示すフローチャート。
【図9】本発明の第3実施形態例におけるSTC周波数変更処理を示すフローチャート。
【図10】第3実施形態例のVsync検出処理を示すフローチャート。
【図11】第1〜第3実施形態例の早送り再生処理とSTC設定処理との関係を模式的に示すタイムチャート。
【図12】従来の画像処理装置の構成を示すブロック図。
【図13】MPEGデータの一般的な構成を模式的に示すタイムチャート。
【図14】従来の問題点をディジタル放送とアナログ放送との間の時間差で捉えて模式的に示したタイムチャート。
【符号の説明】
10:アンテナ
11:チューナ
12:TSデコーダ
13:MPEGデコーダ
14:オーディオDAC
15:ビデオDAC
16:CPU
17:一時保管用のメモリ
19:Vsyncカウンタ
18:STC生成器(クロック生成器)
20:データバス

Claims (7)

  1. 入力されるMPEG規格の画像圧縮データに含まれる所望の番組データを再生する画像処理装置において、
    前記番組データを記憶する記憶手段と、
    前記番組データを記憶するための所定の記憶容量を有し、該所定の記憶容量を超えたデータを破棄しつつ新たなデータを記憶する一時保管メモリと、
    前記一時保管メモリ又は前記記憶手段に記憶された前記番組データをデコードしつつ出力する再生手段と、
    前記記憶手段への番組データの記憶処理中に前記再生手段による前記番組データの再生処理の要求があると、前記一時保管メモリから前記番組データを読み出し、前記番組データの放送終了時間に近似させて再生処理が終了するように前記再生手段が出力するデータの一部を破棄することにより、前記再生処理の処理速度を通常の再生処理速度よりも速める制御手段とを備えることを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記制御手段は、前記再生処理用の基準クロックの周波数を高めることによって前記通常の再生処理速度よりも速い早送り再生処理を実行し、該早送り再生処理中に、実時間に相当するシステム時刻基準参照値と前記再生処理用の基準クロックによる時間値とを比較し、双方が一致した時点で通常の再生処理速度に戻す、請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記制御手段は、前記早送り再生処理中に、前記再生手段からの再生信号が供給される表示部の単位時間当たりの垂直同期信号数と、前記番組データ内の単位時間当たりのピクチャ数との間の差分を、前記番組データ内の任意のピクチャを所定条件に従って間引くことによって解消する、請求項1又は2に記載の画像処理装置。
  4. 前記所定条件は、前記番組データの通常の流れに従って前記垂直同期信号の所定数毎に1つのピクチャを順次に破棄する旨を規定する、請求項3に記載の画像処理装置。
  5. 前記所定条件は、前記通常再生処理時及び早送り再生処理の双方における前記表示部の各1フレームの差分時間の累積結果が前記通常再生処理時の1フレーム分の時間を超えたとき、前記番組データに含まれる1フレーム分に相当するピクチャを破棄する旨を規定する、請求項3に記載の画像処理装置。
  6. 前記所定条件は、前記番組データ中に所定値以上の変化が表れたとき、前記番組データに含まれる1フレーム分に相当するピクチャを破棄する旨を規定する、請求項3に記載の画像処理装置。
  7. 前記制御手段は、前記再生処理の一時停止要求が発生したとき、前記一時保管メモリへの記憶処理を続行しつつ前記一時保管メモリからの出力を一時停止する、請求項1〜6の何れかに記載の画像処理装置。
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