JP3555310B2 - 門型スプレー洗車機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、門型の洗車機本体を往復走行させて、トップ噴射ノズルを昇降して車両を洗浄する門型スプレー洗車機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
かかる門型スプレー洗車機は、車両の車体上面を検出するセンサーからの出力で車両の上面形状に無接触でトップ噴射ノズルを昇降させて洗浄を行っていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前記門型スプレー洗車機では、トップ噴射ノズルの昇降に伴い洗浄水等を圧送する配管とトップ噴射ノズルとの間のホースを繰出し巻取りするモータとは、別に昇降用のモータ及び昇降機構が必要となり構造が複雑になり、コストが嵩むという問題があった。
【0004】
そこで本発明は、前記従来の不都合を解消し、ホースの繰出し巻取り機構とトップ噴射ノズルの昇降機構を兼用した門型スプレー洗車機を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
門型の洗車機本体の脚体に走行輪を設け、該走行輪の駆動により洗車機本体を往復走行して車両を洗浄する門型スプレー洗車機において、ホースリールに巻回されたホースの一端をそれぞれ洗浄水、ケミカル等の圧送配管に接続した第1のホースリール、第2のホースリール、第3のホースリール、そして第4のホースリールに接続し、前記第1のホースリール及び第2のホースリール、前記第3のホースリール及び第4のホースリールはそれぞれ並列に離間して接続され、前記第1のホースリールと第2のホースリールの一方に第1のモータを接続した第1の昇降機構と前記第3のホースリールと第4のホースリールの一方に第2のモータを接続した第2の昇降機構とを洗車機本体の上部ハウジング内に設け、前記それぞれのホースリールに巻回されたホースの他端は脚体間に設けられ、下面に複数の噴射ノズルを直線上に配設されたトップ噴射ノズルに前記第1の昇降装置及び第2の昇降装置からの各ホースが対向するように接続され、前記第1のモータと第2のモータとを同方向に駆動するとトップ噴射ノズルが昇降し、前記第1のモータと第2のモータとをそれぞれ異方向に駆動するとトップ噴射ノズルが回転するので、別途昇降機構を設ける必要が無いので構造が容易である。
【0006】
前記各ホースリールはバネ等の弾性部材を介して支持されているので、ホースの繰出し巻取りのバランスが崩れてもホースを痛めないように吸収してくれる。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1に示すように洗車機本体1は門型状をしており、走行輪2に支持され一定経路を往復走行するようになっている。前記洗車機本体1の上部ハウジング3には、車両の上面を検出する例えば超音波式の車両センサー4と、昇降自在に設けた複数の噴射ノズル5’・・・を有するトップ噴射ノズル5と、脚体6の左右側部に設けた複数の噴射ノズル7’・・・を有するサイド噴射ノズル7と、駆動操作用のキーボード8とが設けられている。なお、車両の上面を検出する車両センサー4としては、発光体と受光体とより構成されるセンサーをそれぞれの脚体6に多数個設けても良い。また、トップ噴射ノズル5の外周には車両に接触した際に、車両への損傷を最小限に抑えるために噴射ノズル5’・・・より突出してラバー9が取り付けられている。
【0008】
図2に示すように、前記洗車機本体1の上部ハウジング3に前記トップ噴射ノズル5の昇降機構が収納されており、一端を図示しない洗浄水タンク、シャンプータンク、ワックスタンクそして水あか取りタンクと連結した洗浄水配管11,シャンプー配管12、ワックス配管13、そして水あか取り配管14の端部をホースリール15、16、17、18に繰出し巻取り自在な洗浄水ホース19、シャンプーホース20,ワックスホース21、そして水あか取りホース22の端部に連結し、前記ホースリール15、16より構成される第1の昇降装置及びホースリール17、18より構成される第2の昇降装置はベルト23、24を介して接続し、前記ホースリール15、16、そしてホースリール17、18の一方にモータ25、26を連結した。前記ホースリール15、16、17、18の軸受27はバネ等の弾性部材28を介して固定部29で支持されている。
【0009】
前記第1の昇降装置である洗浄水ホース19、シャンプーホース20、及び第2の昇降装置であるワックスホース21、水あか取りホース22はそれぞれ図1、図3に示すように対向するように吊下げられ、端部は下面に設けた噴射ノズル5’・・・を下向き姿勢から前後に90度づつ回転できるようにトップ噴射ノズル5の側方に接続され、洗浄水、シャンプー、ワックスそして水あか取り等の洗浄液の噴射を制御する噴射機構に通ずる配管に連結されている。
【0010】
図4は門型スプレー洗車機の制御を示すブロック図であり、制御装置41はマイクロコンピュータで構成され、中央処理部(CPU)42が設けられ、入出力装置(I/O)43を介して前記キーボード8、車両センサー4、走行輪2を駆動する走行モータ31、トップ噴射ノズル5に洗浄液を供給するトップ噴射機構32、サイド噴射ノズルに洗浄液を供給するサイド噴射機構33、ホースリール15、16、17、18よりホースを繰出し巻取り及びトップ噴射ノズルを回転させるモータ25、26が接続されている。従って前記各機器からの信号が入出力装置43を介して中央処理部42に入力され、また中央処理部42からの信号が入出力装置43を介して前記各機器に伝えられるようになっている。また、制御装置41には、中央処理部42の他にロム(ROM)44、ラム(RAM)45そしてクロック46が設けられている。
【0011】
本発明の門型スプレー洗車機の動作を図5で説明する。まず車両を洗車機本体1に対して所定位置に停止させ、キーボード8内で洗車工程を選択して開始スイッチを押圧すると、走行モータ31が正転駆動して洗車機本体1が前進駆動され、同時にトップ噴射機構32、サイド噴射機構33へ駆動信号が出力されてサイド噴射ノズル7及びトップ噴射ノズル5の各噴射ノズル7’・・・及び噴射ノズル5’・・・より洗浄液が噴射される。そして車両センサー4が車両の一端を検出すると、モータ25、26を正転駆動させてトップ噴射ノズル5が初期位置よりAの位置へ下降して車両上面に沿って移動する。そして傾斜するフロントガラス部を車両センサー4が検知すると、モータ25、26をそれぞれ異なる方向に駆動し、前記フロントガラスの傾斜に応じて噴射ノズル5’・・・を直角に近い角度に調整し、洗車機本体1の移動に応じてトップ噴射ノズル5を上昇させて車両の洗浄を行う。この様にしてルーフ、リヤガラスそしてトランク上面でトップ噴射ノズル5を昇降及び回転して洗車が行われる。この間、モータ25、26でホースリール15、16、17、18を繰出し巻取り時に洗浄水ホース19、シャンプーホース20、ワックスホース21そして水あか取りホース22に無理な力が加わっても軸受27はバネ28を介して固定部29に支持されているので、バネ28で吸収して洗浄水ホース19、シャンプーホース20、ワックスホース21そして水あか取りホース22を痛めることがない。その後、車両の他端を検知すると走行モータ31が逆転駆動し、洗車機本体1が後退駆動して前記同様な洗車が行われ洗車機本体1が初期位置に戻るとトップ噴射ノズル5及びサイド噴射ノズル7より洗浄液の噴射を停止して、トップ噴射ノズル5は初期位置に戻る。
【0012】
また、図6に示す実施例では、トップ噴射ノズル5の両端の軸51に滑車52を介して一端に錘53を備えたロープ54を取付けた例である。この実施例では、トップ噴射ノズル5の自重をホース及び錘53で支えているので、ホース破断等でトップ噴射ノズル5が落下して車両に損傷を与える等の事故を最小限に抑えてホースの耐久性の向上に効果的である。さらに錘53の代わりに重力バランスバネを用いることも考えられる。
【0013】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の門型スプレー洗車機は、ホースの繰出し巻取りとトップ噴射ノズルの昇降に必要な機器を兼用したので、構造が簡素化して設備投資に掛かる費用が安くなる。また、トップ噴射ノズルが回転して噴射ノズルが車両に対して最適な角度で車両に噴射されるので、洗浄効果が向上する。さらに、ホースに無理な力が加わってもバネによって吸収できるのでホースが痛むことがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の門型スプレー洗車機の実施例を示す正面図である。
【図2】本発明の門型スプレー洗車機の昇降機構の説明図である。
【図3】本発明の門型スプレー洗車機のトップ噴射ノズルの動作を示す説明図である。
【図4】本発明の門型スプレー洗車機の制御を示すブロック図である。
【図5】本発明の門型スプレー洗車機の動作を示す説明図である。
【図6】本発明の門型スプレー洗車機の他の実施例を示す正面図である。
【符号の説明】
1 洗車機本体
2 走行輪
3 上部ハウジング
4 車両センサー
5 トップ噴射ノズル
5’ 噴射ノズル
6 脚体
7 サイド噴射ノズル
7’ 噴射ノズル
8 キーボード
9 ラバー
11 洗浄水配管
12 シャンプー配管
13 ワックス配管
14 水あか取り配管
15 ホースリール
16 ホースリール
17 ホースリール
18 ホースリール
19 洗浄水ホース
20 シャンプーホース
21 ワックスホース
22 水あか取りホース
23 ベルト
24 ベルト
25 モータ
26 モータ
27 軸受
28 バネ
29 固定部
31 走行モータ
32 トップ噴射機構
33 サイド噴射機構
41 制御装置
42 CPU
43 I/O
44 ROM
45 RAM
46 クロック
51 軸
52 滑車
53 錘
54 ロープ

Claims (2)

  1. 門型の洗車機本体の脚体に走行輪を設け、該走行輪の駆動により洗車機本体を往復走行して車両を洗浄する門型スプレー洗車機において、ホースリールに巻回されたホースの一端をそれぞれ洗浄水、ケミカル等の圧送配管に接続した第1のホースリール、第2のホースリール、第3のホースリール、そして第4のホースリールに接続し、前記第1のホースリール及び第2のホースリール、前記第3のホースリール及び第4のホースリールはそれぞれ並列に離間して接続され、前記第1のホースリールと第2のホースリールの一方に第1のモータを接続した第1の昇降機構と前記第3のホースリールと第4のホースリールの一方に第2のモータを接続した第2の昇降機構とを洗車機本体の上部ハウジング内に設け、前記それぞれのホースリールに巻回されたホースの他端は脚体間に設けられ、下面に複数の噴射ノズルを直線上に配設されたトップ噴射ノズルに前記第1の昇降装置及び第2の昇降装置からの各ホースが対向するように接続され、前記第1のモータと第2のモータとを同方向に駆動するとトップ噴射ノズルが昇降し、前記第1のモータと第2のモータとをそれぞれ異方向に駆動するとトップ噴射ノズルが回転することを特徴とする門型スプレー洗車機。
  2. 前記ホースリールはバネ等の弾性部材を介して支持されている請求項1記載の門型スプレー洗車機。
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