JP2618886B2 - 自動車クリーニング用ロボツト装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は自動車クリーニング用ロボット装置に関する
もので、特に自動車の下部を自動的に洗浄乾燥するロボ
ット装置に関するものである。

従来の技術と問題点 自動車のクリーニング作業に関しては下部のクリーニ
ンが肝要であるが、従来この作業を自動的に行なえる装
置が無いため下部のクリーニングのため自動車を走行さ
せないと各部均等なクリーニングができず、その自動化
のためのロボットの出現が要望されていた。

問題点を解決するための手段 本発明の自動車クリーニング用ロボット装置は上記問
題点を解決するための手段として下記の構成を具えてい
る。

（１）垂直の回転軸に取付けられて回転するアーム上に
複数のノズルを有するロータリーノズル装置と、該アー
ムの下方に設けられガード金網を介して空気を側方から
吸引し上方に吹き上げる複数のファンと、走行用のガイ
ドローラおよび車輪と、さらに電気および高圧水のスイ
ベルジョイントとを有する自動走行可能なロボット本体
を備えたこと。

（２）自動車を受入れる台座を設けると共に該台座に前
記走行用のガイドローラが案内されるガイドレールと、
該ガイドレールにロボット本体が接近した際制御装置の
リミットスイッチを作動させる複数のドックを各備えた
周辺設備を附設したこと。

作用 本発明によると、ロボット本体が洗浄機能と乾燥機能
を併用している。すなわち、洗浄時は走行しながら同時
にロータリーノズル装置によりノズルから1,800kg/cm²
の高圧力の温水を噴射して下部を洗浄する。乾燥機能と
して羽根４枚式のファン複数個をロボット本体上部に設
けてありこれを回転させることによって風圧力を生じ乾
燥用のエネルギーとする。

完全乾燥を短時間に実現するために、ファンは空気を
最大に捕えることが必要であり、しかも抵抗なくあらゆ
る角度より吸収しなければならない。その吸収量が風圧
量に変わり大きな風力となる。その条件として一番適し
ているのがネット張りであり、本発明のガード金網はこ
の条件にかなうものであり、保安上においても安全であ
る。

ロボットは洗浄作業において高圧で噴出する温水に更
にファンの風圧力を加え噴水力を増加する。これで汚れ
のひどい対象物でも完全に洗い落すことができる。

ロボット本体には直進可能な車輪とガイドローラが備
えてあり、台座に設けたガイドレールに沿って前後進退
と往復させる。そのためにガイドレールにはドッグが有
ってロボット本体が接近した際にリミットスイッチを作
動させる。台座は作業スぺースに応じて床面に埋め込
み、洗浄時に発生する汚水処理は排水ピットを設けるこ
とにより行なう。加えて台座には表面に種々な鋼板、グ
レーチングや金網等を敷設して水切りの目的を達成す
る。

実施例 第１図（Ａ），（Ｂ），（Ｃ）はロボット本体の１例
を示す平面図、正面断面図および側面図である。図中１
は中空の回転軸で中空のアームパイプ２を取付けて回転
させる。３はアームパイプ２に設けられた３個のノズ
ル、４はアームカバーである。１〜４はロータリーノズ
ル装置を構成する。５、５はサイドファン、６はセンタ
ーファンで共にロータリーノズル装置の下方に配置せら
れ、外周の金網７を介して側方から空気を吸引し上方に
吹き上げる。８はフレーム、９、９はサイドファンシャ
フト、10はセンターファンシャフトである。

各ファンシャフト９、10はファンモータ11によりベル
ト、プーリを介して駆動される。回転軸１はセンターフ
ァンシャフト10の中心部を貫通して下端が高圧ロータジ
ョイント13に支持され、途中でアーム駆動モータ12によ
り駆動回転される。14は温水用のスイーベルジョイント
で高圧温水は図示しないホースから14に導かれ、高圧電
磁弁15を経て高圧ロータジョイント13に導かれ、中空の
回転軸、アームパイプ２を経てノズル３から上方に噴出
される。15は電線用のスイーベルジョイント、16はジョ
イントボックスである。また17はギヤードモータ、18は
クラッチで車輪19、19をチエンを介して駆動する。20、
21はリミットスイッチである。また22はフレーム下方中
心に設けられたガイドローラである。

第２図は周辺設備の１例を示すもので、（Ａ）は平面
図、（Ｂ）はロボット本体Ｌの平面図、側面図および正
面断面図である。図中23は自動車を受入れる台座、24は
ガイドレール、25はリフトである。

またＬはロボット本体、26は作業台、27は槽、28は供
給用ホースガイドローラ、29は給電用コードローラであ
る。

ロボット本体Ｌは中央下部のガイドローラ22が台座23
のガイドレール24に案内され車輪19により走行する。リ
ミットスイッチ20、21がドッグ30、31に接触すると、車
輪19の回転方向が逆転して往復走行できる。

第３図は本発明装置の作用状態の１例を示すもので、
（Ａ）は平面図、（Ｂ）は正面図，（Ｃ）は側面図であ
る。図中32は台座23上に乗入れる自動車で、作業中は門
型二柱型のリフト25により持上げられていてその下方で
ロボット本体Ｌが作動する。33は制御盤である。

次に上記構成を有する本発明のロボット装置の作用を
説明する。第１図において図示しないホースからスイベ
ルジョイント14に導かれる高圧の温水は高圧電磁弁15、
高圧ロータジョイント13、中空の回転軸１、アームパイ
プ２を経てノズル３から上方に噴出される。アームパイ
プ２は回転軸１を中心として回転するので広範囲に強力
な噴水によるクリーニングができる。

なお、前述のロータリーノズル装置の下方にあるファ
ン群９、９、10の送気は前記ノズルの噴射をさらに強力
ならしめる方向に附勢する。そして洗浄作業が終了する
と、今度は上記ファン群により送気して乾燥する。ロボ
ット本体Ｌにはガイドローラ22と車輪19、19があって直
進に前後できる。台座23におけるガイドレール24にガイ
ドローラ22が導かれて所定のコースを進行する。ガイド
レール24におけるドッグ30、31に接近するとロボット本
体におけるリミットスイッチ20、21が作動してモータ17
は逆転するのでロボット本体Ｌは往復運動する。

台座23に進入した自動車32はリフト25により所定の位
置に持上げられ、その下方ロボット本体Ｌが往復運動し
ながらノズルとファンの噴水および送気によりクリーニ
ングと乾燥が自動的に行える。

発明の効果 （１）ロボット本体が往復運動しながら回転するアーム
パイプ上のノズルで噴射させるので自動車の下部が広範
囲にわたり各部均等に洗浄できる。

（２）ノズルから1,800kg/cm²の高圧の温水が噴出する
上に下方からファンが加勢するのでより強力な洗浄力が
得られる。

（３）洗浄後ノズルからの噴射を停止するとそのまま乾
燥工程に入り、ファン群は金網を介して側方から吸込ん
だ空気を上方に抵抗なく送気して充分な風量を送り、早
期に乾燥する。

（４）安価な自動車クリーニング用ロボット装置を提供
できる。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明実施の１例を示すもので、第１図（Ａ），
（Ｂ），（Ｃ）はロボット本体の平面図、正面断面図お
よび側面図、第２図（Ａ），（Ｂ）は周辺設備を示す平
面図とロボット本体の各図面である。また第３図
（Ａ），（Ｂ），（Ｃ）は使用状態を示す平面図、正面
図および側面図である。 図中の符号はそれぞれ下記部材を示す。 1:回転軸、2:アームパイプ 3:ノズル、4:アームカバー 5:サイドファン、6:センターファン 7:金網、8:フレーム 9:サイドファンシャフト 10:センターファンシャフト 11:ファンモータ 13:高圧ロータジョイント 12:アーム駆動モータ 14:温水用のスイーベルジョイント 15:電線用のスイーのスイーベルジョイント 16:ジョイントボックス 17:ギャードモータ、18:クラッチ 19:車輪、20:リミットスイッチ 21:リミットスイッチ、22:ガイドローラ 23:台座、24:ガイドレール 25:リフト、26:作業台 27:槽 28:供給用ホースガイドローラ 29:給電用コードローラ 32:自動車、33:制御盤 30:作業開始用ドック、31:ロボット後退用ドック 34:ロボット現位置停止用リミットスイッチ 35:ロボット現位置停止用ドック

Claims (2)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】垂直の回転軸に取付けられて回転するアー
   ム上に複数のノズルを有するロータリーノズル装置と、
   該アームの下方に設けられガード金網を介して空気を側
   方から吸引し上方に吹き上げる複数のファンと、走行用
   のガイドローラおよび車輪と、さらに電気および高圧水
   のスイーベルジョイントとを有する自動走行可能なロボ
   ット本体を備えたことを特徴とする自動車クリーニング
   用ロボット装置。
2. 【請求項２】自動車を受入れる台座を設けると共に該台
   座に前記走行用のガイドローラが案内されるガイドレー
   ルと、該ガイドレールにロボット本体が接近した際制御
   装置のリミットスイッチを作動させる複数のドックとを
   各備えた周辺設備を附設したことを特徴とする特許請求
   の範囲第１項に記載の自動車クリーニング用ロボット装
   置。