JP2013120025A - 伝熱管の修繕方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】液化天然ガスを気化させるオープンラック式ベーパライザの入り組んだ形状である伝熱管の表面に存在する既存のメタリコン層を、伝熱管の母材に悪影響を及ぼさずに完全に除去することができ、工程が少なく除去効率に優れ、作業前の養生が簡便で、作業環境や自然環境に優しい伝熱管の修繕方法を提供すること。
【解決手段】液化天然ガスを気化させるオープンラック式ベーパライザの伝熱管パネルを構成する伝熱管の外面に金属溶射法によって施されている既存のメタリコン層を除去し、新たなメタリコン層を施す伝熱管の修繕方法であって、該既存のメタリコン層の除去を、超高圧水を噴射ノズルから伝熱管の外面に噴射することによって行なうことを特徴とする伝熱管の修繕方法。
【選択図】図7

Description

本発明は、液化天然ガスを気化させるオープンラック式ベーパライザの伝熱管の表面に施されたメタリコン層を除去し、新たなメタリコン層を施す伝熱管の修繕方法に関する。
液化天然ガスは、産出国で液化され、タンカで液化天然ガスの需要国まで輸送される。その後、受け入れ地では、ベーパライザ(気化器)で気化し、燃焼させて、生成した蒸気をタービンに送り込み、タービンと連動している発電機を回転させて発電をする。
ベーパライザ(気化器)には、オープンラック式ベーパライザ(ORV)(Open rack vaporizer)、サブマージド・コンバション・ベーパライザ(SMV)(Submerged combustion vaporizer)等、種々の形式があり、液化天然ガスの主成分であるメタンの沸点−162℃から昇温させて液化天然ガスを気化させる。
上記ベーパライザ(気化器)のうち、オープンラック式ベーパライザ(ORV)は、昇温のための熱源として常温の海水を利用するため、ランニングコストが安価である、単純な構造のため信頼性が高い等の特長があるため、多くの液化天然ガスの受け入れ地で使用されている。
オープンラック式ベーパライザ11(ORV)は、図1及び図2に概略図を示すように、多くの伝熱管13が縦に並列されて伝熱管パネル12を構成しており、その上から海水供給手段16によって、常温の海水を伝熱管13の外壁に流す構造になっている。
液化天然ガスは、液化天然ガス入口14から伝熱管13の下部ヘッダ13aに送り込まれ、下部ヘッダ13aから環状部13bに移動するが、この環状部13bにおいて、伝熱管13の内部を流れる液化天然ガスは、伝熱管13の外部を上から下に落下する海水から熱をもらい、メタンの沸点−162℃以上となり気化して天然ガスとなる。
液化天然ガスが気化した天然ガスは、伝熱管13の上部ヘッダ13cを経由して、天然ガス出口15から排出され、最終的に燃焼される。
その際、熱源となる海水は、オープンラック式ベーパライザ11の上部に設けられた海水供給手段16から、伝熱管パネル12に沿って均一な水層を形成しながら、重力によって伝熱管上部の上部ヘッダ13cから伝熱管13の外壁を自由落下する。その後、海水はオープンラック式ベーパライザ11の下部に設けられた集水溝を経て海水排出口から排出される。
オープンラック式ベーパライザ11に用いられる伝熱管13は、伝熱管本体の材質(以下、「母材」と略記する)として、限定はされないが通常はアルミニウム、アルミニウム合金等の熱伝導性に優れた金属が用いられ、伝熱管13の外壁の構造は、伝熱面積を向上させ、海水からの熱が効率良く伝熱管13を通じて液化天然ガスに伝わるように、通常は伝熱管13の環状部13bの周囲に縦にフィンが存在する構造となっている。
伝熱管13を形成する下部ヘッダ13a、環状部13b及び上部ヘッダ13cの表面は、主に伝熱管13の母材が海水により腐食されることを防止するために、限定はないが通常は、アルミニウム・亜鉛合金等のアルミニウム合金等、伝熱管本体の材質(母材)に対してカソード側となるような金属又は合金で被覆されている(例えば、特許文献1〜4)。そして、かかる「伝熱管の母材を保護する金属又は合金」は、金属溶射法(メタリコン)によって伝熱管13の母材の表面に施され、メタリコン層が形成されている。
該メタリコン層は、常にその表面を流れる海水によって腐食等の損傷を受け易く、また、海水中の貝等の異物が付着することもあり、数年ごとに定期的に修繕する必要が生じるが、伝熱管パネルは100本以上の伝導管で構成されており極めて大きなものであるため、メタリコン層を新たなものに代える等の修繕は、オープンラック式ベーパライザ11の設置現場でする必要がある。
該メタリコン層は厚く強固に伝熱管13の母材に付着しており、また、伝熱管13の表面には熱効率向上のためにフィンが付いていること等の点から、新たなメタリコン層を施すに際し、現場で既存のメタリコン層を母材から除去することは容易ではなかった。
しかも、現場で既存のメタリコン層を母材から除去するときに、伝熱管13の母材表面を変形させたり傷つけたり減肉させたりしてはいけないので、そのことも、既存のメタリコン層を母材から完璧に除去することを困難にしていた。
そこで、ケイ砂、アルミナ、ガーネット等を用いるブラスト法を用いて現場で既存のメタリコン層を母材から除去する方法も考えられるが、ブラスト法は、伝熱管13の母材表面に形成されたアンカーパターンを消失させたり、母材表面に傷をつけたり、母材を減肉させたりして、多くの問題点があった。また、ブラスト法は、作業開始から新たなメタリコン層を施すまでの工程が多くならざるを得ず、実用的ではなかった。
一方、超高圧水を利用して、構造物を切断したり、構造物表面の塗膜を剥離したりする方法は知られている。例えば、特許文献5には、超高圧水を利用して煙突等の内部に設けられた石綿管を除去する方法が記載されている。
しかしながら、メタリコン層を、超高圧水を利用して除去する方法は知られておらず、しかも、上記したように除去に多くの条件があるオープンラック式ベーパライザ11の伝熱管13の表面のメタリコン層をブラスト法以外の方法で除去することは全く知られていなかった。
オープンラック式ベーパライザ11の修繕に際し、伝熱管パネル12を構成する伝熱管13の表面に存在する既存のメタリコン層を、該伝熱管13の母材の表面を変形させたり傷つけたり減肉させずに、少ない工程で効率良く除去することは極めて重要であるが、公知技術では不十分であり改善の余地があった。
特開2005−265393号公報 特開2008−240070号公報 特開2010−151336号公報 特開2011−112294号公報 特開2011−208368号公報
本発明は上記背景技術に鑑みてなされたものであり、その課題は、入り組んだ形状である伝熱管の表面に存在する既存のメタリコン層を、伝熱管の母材に悪影響を及ぼさずに完全に除去することができ、工程が少なく除去効率に優れ、作業前の養生が簡便で、作業環境や自然環境に優しい伝熱管の修繕方法を提供することにある。
本発明者は、上記の課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、オープンラック式ベーパライザの伝熱管の外面に施されている既存のメタリコン層の除去を、超高圧水を噴射ノズルから伝熱管の外面に噴射することによって行なえば、伝熱管の母材表面の凹凸を消失させず、表面に傷をつけず、母材を減肉させず、工程も少なく、極めて簡便に効率よく安全に既存のメタリコン層を完璧に除去できることを見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明は、液化天然ガスを気化させるオープンラック式ベーパライザの伝熱管パネルを構成する伝熱管の外面に金属溶射法によって施されている既存のメタリコン層を除去し、新たなメタリコン層を施す伝熱管の修繕方法であって、該既存のメタリコン層の除去を、超高圧水を噴射ノズルから伝熱管の外面に噴射することによって行なうことを特徴とする伝熱管の修繕方法に存する。
また、本発明は、液化天然ガスを気化させるオープンラック式ベーパライザの伝熱管パネルを構成する伝熱管の外面に金属溶射法によって施されている既存のメタリコン層を、超高圧水を噴射ノズルから伝熱管の外面に噴射することによって除去することを特徴とする伝熱管の外面のメタリコン層の除去方法に存する。
本発明の伝熱管の修繕方法によれば、作業前の養生が簡単でよく、熱効率向上のためにフィンが設けられ入り組んだ形状である伝熱管の環状部の表面の既存のメタリコン層を、母材に悪影響を及ぼさずに完全に除去することができる。金属溶射法によって形成されたメタリコン層は容易には除去できないと思われていたが、意外にも超高圧水の噴射によって除去できた。
また、既存のメタリコン層の除去効率に優れ、作業環境も改善され、産業廃棄物も少なく自然環境にも優しい伝熱管の修繕方法を提供できる。
一般に、メタリコン層を伝熱管の母材の表面に強固に密着させるために、母材の表面には粗面化処理が施されている。言い換えれば、伝熱管の母材の表面にはアンカーパターンが施されている。かかるアンカーパターンの形状は極めて特殊であり、その形状等については多くの検討がなされている(例えば、特開2006−183087号公報)。
本発明における超高圧水の噴射によれば、噴射条件を適切なものとすれば、母材上のかかるアンカーパターンを消滅させることがない。従って、既存のメタリコン層の除去が終了した後、新たなメタリコン層を溶射する前に、アンカーパターンを形成し直す必要がなく、工程の大幅な簡略化と低コスト化が図れる。
既存のメタリコン層又は異物が残存すると、上塗りした新たなメタリコン層がそこから剥離することがあるが、本発明によれば、超高圧水の噴射により、伝熱管の表面の既存のメタリコン層又は異物の除去が完全になされる。
伝熱管の環状部には、フィンが設けられ入り組んだ形状をしているので、そこのメタリコン層を除去する方法は極めて限定される。
その中で、ブラスト法も考えられる。しかしながら、水以外の、ケイ砂、アルミナ粒子、ガーネット粒子等のメディア(除去材料)を用いた場合、伝熱管の母材に最後まで強固に付着している異物を取り除くため、そこだけにメディア(除去材料)を集中させると、その周囲の母材を減肉させたり、その周囲の母材上のアンカーパターンを消滅させたりすることがある。
しかしながら、本発明における超高圧水の噴射によれば、噴射条件を適切なものとすれば、異物を取り除くためにそこだけに噴射を集中させても、周囲の母材を減肉させて母材にマクロな凹凸を作ることもなく、母材上の微細なアンカーパターンを消滅させることもない。
液化天然ガスを気化させる熱源として伝熱管パネルの上から供給される常温の海水は、表面温度−162℃の伝熱管に異物があると、そこに凍り付き、伝熱管パネルをフィルム状になって落下することができなくなり熱交換効率が悪化する。
従って、伝熱管の表面の異物の除去は極めて重要であり完全にしなくてはならないが、超高圧水の噴射によれば、上記した通り、異物の周辺に噴射を集中させても、周囲の母材を減肉させることもなく、母材上のアンカーパターンを消滅させることもない。
メディア(除去材料)を用いたブラスト法では、伝熱管に当たらなかった粒子が周囲の物を直撃しその物を損傷させたり、また、周囲の作業者に対しても危険であったりするため、養生をして周囲を囲う必要があるが、超高圧水はノズルから50cmを超える距離になると周囲の物を破損するだけの力がないので、周囲の物を損傷させるおそれもなく作業者に対しても安全である。
従って、オープンラック式ベーパライザの伝熱管の修繕は現場でしかできないので、超高圧水を利用した本発明の伝熱管の修繕方法は、現場修繕に特にマッチングした修繕方法となる。
ブラスト法はメディア(除去材料)の飛散や直撃を防止するための養生が必須であるが、本発明によれば、メディア(除去材料)の飛散や直撃を防止するための養生が不要であるため、作業時間の短縮が実現できる。
ブラスト法等ではメタリコン層が上から削られるだけであるが、超高圧水を噴射する方法では、超高圧水が母材とメタリコン層の間にも噴射できるので、メタリコン層が伝熱管の母材から剥離によって除去されることがあり、除去効率の向上が可能となる。
ブラスト法では、ケイ砂、アルミナ粒子、ガーネット粒子等のメディア(除去材料)の粉塵が、作業者や環境に悪影響を与えるおそれがあるが、水はそのおそれが全くない。
従って、飛散防止のための養生が簡便でよく、養生に時間がかからない。
また、ブラスト法では、最後に、メディア(除去材料)とメタリコン層の粉砕物の混合したものの回収や清掃に多くの日数を必要とするが、本発明においては、除去されたメタリコン層の粉砕物が分散された廃水を、既存のメタリコン層の除去の工程中に、並行して吸引ポンプ等で抜き取っていれば、最後にそれらの回収の時間が不要であり、清掃の必要も殆どない。
本発明において超高圧水の噴射を行なうと、毎分10L前後の量の廃水が排出されるが、オープンラック式ベーパライザの海水の排出に比較すれば遥かに少ないので、本発明に必須の「廃水の受け止め(流出防止)や抜き取り」が短所にはならない。
ブラスト法ではケイ砂、アルミナ粒子、ガーネット粒子等のメディア(除去材料)が大量に産業廃棄物となるが、本発明の伝熱管の修繕方法によれば、除去されたメタリコン層の粉砕物が分散された廃水を吸引ポンプ等沈殿槽に送付し、水とメタリコン層の粉砕物を沈殿槽で分離させ、上澄みの水を除けば、殆どメタリコン層の粉砕物のみからなる沈殿だけが産業廃棄物となるため、環境負荷が大幅に低減できる。
オープンラック式ベーパライザの全体を示す概略斜視図である。 伝熱管パネルを構成する伝熱管の外壁のみの縦断面概略図である。 伝熱管の下部ヘッダと環状部の形態を示し、本発明によって既存のメタリコン層を除去した部分と、既存のメタリコン層が残存する部分との差異を示す写真である。 本発明で用いられる超高圧水噴射ガンの一例の縦断面概略図である。 本発明で用いられる超高圧水噴射ガンの先端に位置する噴射ノズルヘッドの一例の縦断面概略図である。 伝熱管を保護するために、超高圧水噴射ガンの噴射ノズルヘッドをカバーする噴射ノズルヘッドカバーの一例を示す写真である。 本発明の伝熱管の修繕方法における装置の全体を示す説明図である。 超高圧水を噴射することによって、伝熱管の母材から既存のメタリコン層が剥離した状態を示す写真である。 本発明によって剥離した既存のメタリコン層の破片を示す写真である(スケールの目盛の数字の単位はmm)。
本発明の伝熱管の修繕方法は、液化天然ガスを気化させるオープンラック式ベーパライザ11(以下、「ORV」と略記する)の伝熱管パネル12を構成する伝熱管13の外面に、金属溶射法によって施されている既存のメタリコン層を除去し、新たなメタリコン層を施す伝熱管13の修繕方法であって、該既存のメタリコン層の除去を、超高圧水Wを噴射ノズル23から伝熱管13の外面に噴射することによって行なうことを特徴とする。
本発明で用いられる超高圧水噴射ガン21の一例の縦断面概略図を図4に示す。図4に示された超高圧水噴射ガン21にはグリップ26が存在し、作業者が手で持って伝熱管13の表面に超高圧水Wを噴射するものであるが、超高圧水噴射ガン21は、作業者が手で持って作業をするものでも、噴射装置に設置され無人で作業ができるものであってもよい。
図7に示したように、噴射ノズル自動移動手段33を用いて、そこに設置された超高圧水噴射ガン21から伝熱管13の外面に自動で超高圧水Wが噴射できるようになっていることも好ましい。
図4及び図5に示したように、超高圧水噴射ガン21は、その先端に噴射ノズルヘッド22を有しており、噴射ノズルヘッド22は噴射ノズル23を有している。噴射ノズルヘッド22に存在する噴射ノズルの個数は特に限定はないが、1〜10個が好ましく、2〜6個が特に好ましい。
噴射ノズルの個数が複数であると、一定の時間に広い面積を処理でき、また、均一にメタリコン層に噴射できるために好ましい。噴射ノズル23は、噴射ノズルヘッド22の真中を中心に点対象の位置に存在することが超高圧水Wの噴射の反力が偏らないために好ましい。
噴射ノズル23の直径は特に限定はないが、0.2mm〜1mmが好ましく、0.35mm〜0.65mmが特に好ましい。噴射ノズル23の直径が小さすぎると、メタリコン層の除去の効率が低下し、一方、噴射ノズル23の直径が大きすぎると、母材に悪影響を与える場合がある。
本発明において、「超高圧水」の圧力とは、超高圧水発生装置31内の閉塞空間内において、単位面積(例えば、1cm、1m)あたりにかかる力(例えば単位は「N」)をいう。該圧力は、超高圧水発生装置31の後ろで、耐圧ホース32の前にて測定され、圧力ゲージに表示される。
超高圧水の圧力は、50MPa以上500MPa以下に設定されることが好ましく、70MPa以上350MPa以下に設定されることがより好ましく、100MPa以上300MPa以下に設定されることが特に好ましい。
超高圧水の圧力が低すぎる場合は、既存のメタリコン層の除去に時間がかかったり、メタリコン層の除去が完全にはできなかったりする場合があり、超高圧水の圧力が高すぎる場合は、母材に悪影響を与える場合がある。
超高圧水は、図7に示した通り、超高圧水発生装置31から耐圧ホース32で超高圧水噴射ガン21まで送水されるが、「超高圧水の圧力」は、上記した通りに測定され、そのように測定されたものとして定義される。
超高圧水Wの噴射水量は、既存のメタリコン層が効率良く完全に除去できれば特に限定はないが、3L/分以上100L/分以下にして超高圧水Wを噴射ノズル23から伝熱管13の外面に噴射することが好ましい。超高圧水Wの噴射水量は、5L/分以上60L/分以下がより好ましく、10L/分以上40L/分以下が特に好ましい。
本発明の伝熱管の修繕方法では、特に限定はないが、噴射ノズル23の先端と伝熱管13との距離を1cm以上50cm以下にして超高圧水Wを噴射ノズル23から伝熱管13の外面に噴射することが好ましい。特に好ましい噴射ノズル23の先端と伝熱管13との距離は1cm以上10cm以下である。
通常、噴射ノズル23の直径の30倍まで超高圧水としての機能を発揮するので、噴射ノズル23の先端と伝熱管13との距離と、噴射ノズル23の直径は、作業性等を勘案して決められる。
超高圧水としての機能は、噴射ノズル23の直径の30倍までなので、ブラスト法に比較して周囲に対して安全であり、また、安全性確保や飛散防止の養生の簡易化ができる。
噴射ノズル23が複数存在する場合、噴射ノズル23の方向、すなわち超高圧水Wの噴射方向は、図5に示したように中心軸に対して互いに角度αをもって、それぞれ外側に向いていることが好ましい。
超高圧水噴射ガン21は、噴射ノズル23を有する噴射ノズルヘッド22を、「該噴射ノズルヘッドを先端に有する超高圧水噴射ガンの中心軸」を中心に回転させつつ、超高圧水を噴射ノズル23から伝熱管13の外面に噴射できるようになっていることが特に好ましい。
この場合は、回転による広範囲への噴射を実現させるために、噴射ノズルヘッド22には複数の噴射ノズル23が存在することが必要である。
噴射ノズルヘッド22の回転速度は、特に限定はないが、100rpm以上12000rpm以下が好ましく、300rpm以上10000rpm以下がより好ましく、900rpm以上8000rpm以下が特に好ましく、1500rpm以上7000rpm以下が更に好ましい。
回転数が低すぎると、伝熱管13の表面に均一に超高圧水Wを噴射できない場合があり、また、メタリコン層の除去残しや、母材に悪影響を与える場合があり、一方、回転数が高すぎると、モータに負荷がかかる場合やメタリコン層の除去ができない場合がある。
噴射ノズルヘッド22の回転には、電気モータを用いてもよいが、エアモータ24を用いることが、本発明のように水が多い環境でも漏電やそれによる感電のおそれがない、軽量化や小型化が達成できる等の点で好ましい。
エアモータ24の位置は特に限定はないが、図4に示したように、超高圧水噴射ガン21の後部にあって、超高圧水噴射ガン21内の超高圧水の送水管ごと回転させることが特に好ましい。
本発明の伝熱管の修繕方法において、噴射ノズル23を有する噴射ノズルヘッド22を、除去すべきメタリコン層より硬度が低い材料で形成された噴射ノズルヘッドカバー27で覆って、超高圧水Wを噴射ノズル23から伝熱管13の外面に噴射すれば、作業中に誤って噴射ノズルヘッド22が伝熱管13の表面に当たっても、伝熱管13の表面に傷を付けることがないために好ましい。
図6に噴射ノズルヘッドカバー27の一例の写真を示す。噴射ノズルヘッドカバー27には、噴射ノズル23に対応する部分に、超高圧水Wが通過する穴が開けられている。噴射ノズルヘッドカバー27の材料は、メタリコン層より硬度が低い材料であれば特に限定はないが、ゴム、合成樹脂等の有機材料であることが、硬度が低い、加工性に優れる等の点から好ましい。
ブラスト法等では、主にメタリコン層が上から削られるだけであるが、本発明を用いて、超高圧水Wを母材とメタリコン層の間に噴射すれば、例えば、図8に示したように、メタリコン層が伝熱管13の母材から剥離することがあり、上から削っていくだけの方法に比較して除去効率の向上が可能となる。図9に剥離した既存のメタリコン層の破片の一例を示す。
超高圧水を利用した方法は、ケイ砂、アルミナ粒子、ガーネット粒子等、何れのメディア(除去材料)を用いたブラスト法よりも前記した点で優れている。
図1に、ORV11の全体概略斜視図を示す。1つのORV11には、通常複数枚の伝熱管パネル12が存在しており、例えば図1のORV11には数枚の伝熱管パネル12が存在している。1枚の伝熱管パネル12には、通常約100本程度の伝熱管13が並列しており、1本の伝熱管13は、概略、図2に示したような形状をしている。伝熱管13の長さは、通常数mであり、伝熱管13は、下から、下部ヘッダ13a、環状部13b及び上部ヘッダ13cからなっている。
伝熱管13の下部と上部には、隣接する伝熱管13を互いにつなぐように、下部ヘッダ13aと上部ヘッダ13cがあるが、下部ヘッダ13aの中を液化天然ガスが通り、それぞれの伝熱管13に供給され、環状部13bで気化された天然ガスは、上部ヘッダ13cの中を通って移送される。
メタリコン層は、海水が接触するところ、すなわち、伝熱管13の下部ヘッダ13a、環状部13b及び上部ヘッダ13cの全てに施されている。従って、本発明の伝熱管の修繕方法において、超高圧水Wを噴射する対象は、伝熱管13の下部ヘッダ13a、環状部13b及び上部ヘッダ13cの全てである。
伝熱管13の表面に施されたメタリコン層の厚さは、通常100μm〜1200μmであり、200μm〜400μmであることが多いが、本発明における超高圧水の噴射を用いれば、何れの層厚のメタリコン層に対しても適用(除去)可能である。
また、メタリコン層の材質は、海水による腐食防止のために、伝熱管13の母材に対して犠牲陽極として働くもの、例えばアルミニウム・亜鉛合金等が用いられるが、本発明における超高圧水の噴射は、メタリコン層の材質を選ばず除去可能である。
伝熱管13の環状部13bの周囲には、海水からの熱伝導を効率的に行うために、縦にフィンが設けられている。本発明の伝熱管の修繕方法によれば、フィンが設けられて入り組んだ形状になっている伝熱管13の環状部13bのメタリコン層であっても、完全に除去することができる。すなわち、超高圧水Wは、フィンとフィンの間にも同一の圧力で噴射可能なので、メタリコン層を除去できない部分がない。
既存のメタリコン層を除去したはずの伝熱管13に、メタリコン層の取り残しや異物が残存すると、上塗りした新たなメタリコン層がそこから剥離することがあるが、本発明によれば、メタリコン層や異物の除去が完全になされるので信頼性が向上する。
メタリコン層の密着性を上げるために、一般に、伝熱管13の母材の表面は粗面化処理によってアンカーパターンが施されている。
アルミナブラスト法等のブラスト法では、既存のメタリコン層を除去する際に、母材の表面のアンカーパターンをも破壊してしまう。そのため、新たなメタリコン層を施す前に、母材の表面にアンカーパターンを形成し直さなくてはならず面倒であった。しかも、ブラスト法の場合、メタリコン層を除去するためのメディア(除去材料)と、アンカーパターンを形成するためのメディア(材料)とは、粒径、番手、材質、硬度等が異なるので、確実に1工程増えてしまう。
しかし、本発明における超高圧水の噴射によれば、アンカーパターンを破損することがないので、既存のメタリコン層の除去が終了した後に再度アンカーパターンを形成する工程を省略でき、工程の簡略化と共に低コスト化が達成できる。
本発明の1つの態様は、超高圧水Wを噴射ノズル23から伝熱管13の外面に噴射することによって、既存のメタリコン層を除去した後に、伝熱管13の表面にアンカーパターンを再形成することなく、新たなメタリコン層を施す上記の伝熱管の修繕方法でもある。
また、水以外の硬度の高いケイ砂、アルミナ粒子、ガーネット粒子等のメディア(除去材料)を用いた場合、異物を取り除くため、そこだけにメディア(除去材料)を集中させると、その部分の母材を減肉させたり、アンカーパターンを消滅させたりすることがある。
しかしながら、本発明によれば、異物を取り除くためにそこだけに噴射を集中させても、周囲の母材を減肉させることもなく、アンカーパターンを消滅させることもない。
その後、同様のメタリコン層を金属溶射法によって施して伝熱管の修繕を終了する。
図7に全体の概略図を示すが、超高圧水発生装置31によって加圧された水は、耐圧ホース32を通って超高圧水噴射ガン21に送られる。超高圧水噴射ガン21の操作は、作業者が手で持って噴射させる等の手動方式でも、噴射ノズル自動移動手段33等を用いた自動方式でもよい。
伝熱管13から既存のメタリコン層を除去した後、伝熱管パネル12の下には、「除去されたメタリコン層の粉砕物が水に分散した廃水Wa」が滞留する。かかる廃水Waは、吸引ホース等によって抜き出すが、ORV11自体が大量の海水を捕集する構造になっているので(例えば、伝熱管パネル12の下には、海水を受け止めるプールがある。)、超高圧水に起因する廃水Waの捕集がし易く、また廃水Waの抜き出しも容易である。
すなわち、本発明の好ましい態様は、超高圧水の噴射により除去されたメタリコン層の粉砕物が、噴射された超高圧水に起因する水に分散された廃水を、ORVが本来有する海水を受け止めるためのプールからホースによって抜き出す上記の伝熱管の修繕方法である。
伝熱管の修繕方法においては、「超高圧水Wの噴射により除去されたメタリコン層の粉砕物」が「噴射された超高圧水に起因する水」に分散されてなる廃水Waを、ORV11付近を通っている消火栓等から、ホースによって抜き出すことが可能であり、またそうすることが好ましい。
そうすることによって、本発明に必須の廃水抜き出しが殆ど短所にならず、すなわち、「超高圧水の噴射」と「ORV」との組み合わせには相乗効果がある。
ブラスト法では、アルミナ等の粉塵が、作業者や環境に悪影響を与えるおそれがあり、それを防止すための養生に時間とコストがかかるが、水は上記悪影響を与えるおそれが全くないので、作業前の養生は簡便でよく養生に時間とコストがかからない。
図7に示したように、廃水Waを吸引ポンプ41によって移送し、一旦、沈殿槽42に溜め、「メタリコン層の粉砕物を主とする沈殿43」を沈殿槽42の底部に残し、上澄みの水を除き、該沈殿のみを産業廃棄物として廃棄する方法が好ましい。
すなわち、本発明の1つの態様は、超高圧水Wの噴射により除去されたメタリコン層の粉砕物が、噴射された超高圧水に起因する水に分散された廃水Waを一旦沈殿槽42に溜め、該メタリコン層の粉砕物が沈殿した時点で上澄み水を廃棄し、沈殿した該メタリコン層の粉砕物を回収する上記の伝熱管の修繕方法である。
ブラスト法では、ケイ砂、アルミナ粒子、ガーネット粒子等のメディア(除去材料)が大量に産業廃棄物となるが、本発明の伝熱管の修繕方法によれば、除去されたメタリコン層の粉砕物が分散された廃水Waを吸引ポンプ41で沈殿槽42に送付し、沈殿槽42において、自然分離する。上澄みの水を除けば、殆どメタリコン層の粉砕物のみからなる沈殿だけが産業廃棄物となるため、環境負荷が大幅に低減できる。
本発明は、既存のメタリコン層の除去効率に優れ、作業環境も改善されているのみならず、作業後に出る産業廃棄物の量が少なく、自然環境に優しい伝熱管の修繕方法である。
以下に、実施例及び比較例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明は、その要旨を超えない限りこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例1
1つの伝熱管パネルが約100本の伝熱管で構成されており、ORVが5枚の伝熱管パネルで構成されているORVにおいて、既存のメタリコン層(材質:アルミニウム・亜鉛合金、平均層厚:300μm程度)で被覆されている伝熱管の修繕を以下の通り行った。
装置一式を搬入し、超高圧水の圧力を200MPaに設定し、超高圧水の噴射水量を10〜20L/分に設定して、作業者が超高圧水噴射ガンを手に持って、超高圧水を噴射ノズルから伝熱管の外面に噴射した。その間、噴射ノズルの先端と伝熱管との距離は、1cm〜10cmにした。
図3に、既存のメタリコン層を除去した後の、伝熱管を構成する下部ヘッダ13aと環状部13b(下方の一部のみ)の写真を示す。下部ヘッダ13aの左側は「既存のメタリコン層の存在部分13p」であり、右側は「既存のメタリコン層の除去部分13q」である。
完全に既存のメタリコン層を除去できた。また、環状部のフィンの間も完全に除去できた。更に、伝熱管の母材を減肉させたり、母材上のアンカーパターンを消滅させたりすることがなかった。
超高圧水を噴射することによって、図8に示したように、伝熱管の母材から既存のメタリコン層を剥離によって除去することもできた。図9に剥離した既存のメタリコン層の剥離片を示す。図9の剥離片は長さ約45mmもあった。
超高圧水の噴射前(作業開始前)の養生は殆ど必要がなかった。また、超高圧水の噴射前(作業開始前)の伝熱管パネルの水洗は当然不要であった。
装置一式を搬入してから、既存のメタリコン層を除去し、メタリコン層の粉砕物が分散された廃水を一旦沈殿槽に溜めた時点までの時間は7日であった。
廃水の回収は、メタリコン層の除去と並行して行なわれたので、廃水の吸引回収によって増加した作業時間は実質的になかった。
従って、「新たなメタリコン層の溶射工程」を除く全工程で、合計7日を費やしたのみであった。
その後、沈殿槽において、除去したメタリコン層の粉砕物が沈殿した時点で上澄み水を廃棄し、沈殿しているメタリコン層の粉砕物を回収し、産業廃棄物として処分した。
養生の解体撤去には殆ど時間がかからなかった。
その後、同様のメタリコン層を金属溶射法によって施して伝熱管の修繕を終了した。
比較例1
実施例1と同様のORVで、アルミナブラスト法を用いて既存のメタリコン層を除去した。アルミナ粒子は#54(54番手)を用いた。
完全には既存のメタリコン層を除去できなかった。また、伝熱管の母材を減肉させ、母材上のアンカーパターンを消滅させた。
「廃棄アルミナ粒子とメタリコン層の粉砕物の合計容量」は、「メタリコン層の粉砕物のみの容量」の約4倍であり、産業廃棄物が多く出た。
装置の搬入と伝熱管パネルの水洗とアルミナ粒子の飛散防止の養生に4日を費やした。既存のメタリコン層の除去に9日、その後、別の番手のアルミナ粒子を用いたアンカーパターンの再形成に7日、アルミナ粒子と「除去されたメタリコン層の粉砕物」との混合物の回収に6日、養生解体撤去作業に1日を費やした。従って、その後の「新たなメタリコン層の溶射工程」を除く全工程で、合計27日を費やした。
表1に、実施例1と比較例1の工程の相違点及び要した日数をまとめた。
実施例1では、作業前の養生が極めて簡単で、フィンが設けられ入り組んだ形状である伝熱管の環状部の表面のメタリコン層を、母材に悪影響を及ぼさずに完全に除去することができた。
また、メタリコン層の除去効率に優れ、作業環境も改善され、産業廃棄物も少なかった。新たなメタリコン層を溶射形成するまでの作業時間は、7日であった。
一方、アルミナブラスト法を用いた比較例1では、伝熱管パネルの水洗と作業前の養生に4日を費やし、伝熱管の表面のメタリコン層を9日で除去した後、アンカーパターンの再形成に7日も必要であった。
更に、アルミナ粒子とメタリコン層の粉砕物の回収と養生解体撤去に7日必要であった。
また、メタリコン層の除去効率や作業環境も悪く、産業廃棄物もメタリコン層の粉砕物の4倍にも達した。新たなメタリコン層を溶射形成するまでの作業時間は、27日を要した。
実施例1では、対応する全工程で7日であるから、それに比べて比較例1では約4倍の時間が必要であった。
本発明の超高圧水の噴射を利用した伝熱管の修繕方法は、入り組んだ形状である伝熱管表面の既存のメタリコン層を、母材に悪影響を及ぼさずに完全に除去することができ、工程が少なく除去効率に優れ、養生が簡便で作業環境や自然環境に優しいので、ORVのメンテナンスに広く利用されるものである。
11 オープンラック式ベーパライザ
12 伝熱管パネル
13 伝熱管
13a 下部ヘッダ
13b 環状部
13c 上部ヘッダ
13p 既存のメタリコン層の存在部分
13q 既存のメタリコン層の除去部分
14 液化天然ガス入口
15 天然ガス出口
16 海水供給手段
21 超高圧水噴射ガン
22 噴射ノズルヘッド
23 噴射ノズル
24 エアモータ
25 ロータリジョイント
26 グリップ
27 噴射ノズルヘッドカバー
31 超高圧水発生装置
32 耐圧ホース
33 噴射ノズル自動移動手段
41 吸引ポンプ
42 沈殿槽
43 メタリコン層の粉砕物を主とする沈殿
W 超高圧水
Wa 廃水

Claims (9)

  1. 液化天然ガスを気化させるオープンラック式ベーパライザの伝熱管パネルを構成する伝熱管の外面に金属溶射法によって施されている既存のメタリコン層を除去し、新たなメタリコン層を施す伝熱管の修繕方法であって、該既存のメタリコン層の除去を、超高圧水を噴射ノズルから伝熱管の外面に噴射することによって行なうことを特徴とする伝熱管の修繕方法。
  2. 噴射ノズルを有する噴射ノズルヘッドを、該噴射ノズルヘッドを先端に有する超高圧水噴射ガンの中心軸を中心に、100rpm以上12000rpm以下で回転させつつ、超高圧水を噴射ノズルから伝熱管の外面に噴射する請求項1に記載の伝熱管の修繕方法。
  3. 超高圧水の圧力を50MPa以上500MPa以下に設定し、超高圧水の噴射水量を3L/分以上100L/分以下にして、超高圧水を噴射ノズルから伝熱管の外面に噴射する請求項1又は請求項2に記載の伝熱管の修繕方法。
  4. 噴射ノズルの先端と伝熱管との距離を1cm以上50cm以下にして超高圧水を噴射ノズルから伝熱管の外面に噴射する請求項1ないし請求項3の何れかの請求項に記載の伝熱管の修繕方法。
  5. 超高圧水の噴射により除去されたメタリコン層の粉砕物が、噴射された超高圧水に起因する水に分散された廃水を、オープンラック式ベーパライザが本来有する海水を受け止めるためのプールからホースによって抜き出す請求項1ないし請求項4の何れかの請求項に記載の伝熱管の修繕方法。
  6. 噴射ノズルを有する噴射ノズルヘッドを、除去すべきメタリコン層より硬度が低い材料で形成された噴射ノズルヘッドカバーで覆って、超高圧水を噴射ノズルから伝熱管の外面に噴射する請求項1ないし請求項5の何れかの請求項に記載の伝熱管の修繕方法。
  7. 超高圧水を噴射ノズルから伝熱管の外面に噴射することによって、既存のメタリコン層を除去した後に、伝熱管の表面にアンカーパターンを再形成することなく、新たなメタリコン層を施す請求項1ないし請求項6の何れかの請求項に記載の伝熱管の修繕方法。
  8. 超高圧水の噴射により除去されたメタリコン層の粉砕物が、噴射された超高圧水に起因する水に分散された廃水を一旦沈殿槽に溜め、該メタリコン層の粉砕物が沈殿した時点で上澄み水を廃棄し、沈殿した該メタリコン層の粉砕物を回収する請求項1ないし請求項7の何れかの請求項に記載の伝熱管の修繕方法。
  9. 液化天然ガスを気化させるオープンラック式ベーパライザの伝熱管パネルを構成する伝熱管の外面に金属溶射法によって施されている既存のメタリコン層を、超高圧水を噴射ノズルから伝熱管の外面に噴射することによって除去することを特徴とする伝熱管の外面のメタリコン層の除去方法。
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