JP3554953B2 - 警報監視統合盤副受信機およびこれを用いた集合住宅監視通話システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、集合住宅警報監視統合盤と接続され、集合住宅警報監視統合盤から伝送される異常発生信号を受信して、異常を報知する警報監視統合盤副受信機の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
近時、マンションなどの集合住宅では、管理人室などに集合住宅警報監視統合盤が設置されており、宿直室などでは、これとは別に警報監視統合盤副受信機が設置されている。
警報監視統合盤副受信機は、集合住宅警報監視統合盤に接続されており、集合住宅警報監視統合盤が、各住戸に設置された住宅情報盤から異常発生信号を受信して異常を報知すると、警報監視統合盤副受信機でも、異常を報知している。
【0003】
したがって、管理人などが宿直中であっても、副受信機によって、異常発生したことが確認できるようになっている。
ところで、現在、バックアップ電源を設けた集合住宅警報監視統合盤が開発されており、この統合盤に接続され電源供給を受けて、停電時にでも動作可能とした副受信機も開発されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
この場合、通常時は、すべての異常発生信号に対応して異常を報知し、且つ、インターホン通話機能を設けて、異常発生のあった住戸と連絡をとることのできる副受信機の開発が望ましいが、多くの機能を設ければそれだけ消費する電力も大きくなり、特に停電時においては、副受信機の消費する電力を十分に供給するためには、統合盤に設けたバックアップ電源の容量を上げる必要があり、そうすれば、バックアップ電源が大きく、且つ、重くなってしまうといった問題点がある。
【0005】
本発明は、上記問題を解決するために提案され、あらゆる異常発生信号に対応して異常を報知し、その場で異常発生のあった住戸と連絡をとることができるインターホン機能を備え、停電時においては、最小限の機能は維持しながら、電力消費を抑えることができる警報監視統合盤副受信機を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の請求項1では、セキュリティ監視機能とインターホン通話機能とを備え、各住戸に設置された住宅情報盤に多重伝送線を通じて接続され、バックアップ電源を内蔵した集合住宅警報監視統合盤に、多重伝送線と電源線とを介して接続された警報監視統合盤副受信機であって、停電となり、内蔵されるバックアップ電源により機能復旧した集合住宅警報監視統合盤より、電源線を通じて電源供給が開始され、多重伝送線を通じて停電情報を受信したときには、多重伝送線を通じての通信と火災警報以外の他の機能を停止する構成とした。
【0007】
請求項2は、集合住宅警報監視統合盤より多重伝送線を通じて拭く復電情報を受信したときには、停電時に訂正していた火災警報以外の他の機能が実行できる構成とした。
請求項3は、本発明の警報監視統合盤副受信機を用いて施工した集合住宅監視通話システムについて説明するものであり、各住戸に設置され、セキュリティ監視機能とインターホン通話機能とを備え、停電時には非常電源装置から電源供給を受けて作動する住宅情報盤と、停電時に電源供給するバックアップ電源を有し、上記の住宅情報盤に多重伝送線を介して接続され、各住戸の異常監視、各住戸への呼出、インターホン通話制御を行うための集合住宅警報監視統合盤と、この集合住宅警報監視統合盤に、多重伝送線、電源線を通じて接続された警報監視統合盤副受信機とを組み合わせて構成された集合住宅監視通話システムにおいて、停電時には、それぞれの住戸に設置された住宅情報盤は、非常電源装置より電源が供給されて全機能を復旧させるとともに、集合住宅警報監視統合盤には、バックアップ電源から電源が供給されることによって、いずれかの住宅情報盤から、火災、ガス漏れなどの異常信号を受けたときには、その異常を発生した住居番号を表示部に表示させると同時に、異常警報を出力させ、警報監視統合盤副受信機は、停電となり、内蔵されるバックアップ電源により機能復旧した集合住宅警報監視統合盤より、電源線を通じて電源供給が開始され、多重伝送線を通じて停電情報を受信したときには、多重伝送線を通じての通信と火災警報以外の他の機能を停止する構成とした。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。
図1は、本発明に係る集合住宅監視通話システムの構成の一例を示すシステム構成図である。
宿直室などに設置された警報監視統合盤副受信機1は、管理人室や防災管理室などに設置された集合住宅警報監視統合盤2と、多重伝送線Laと通話線Lb、更に電源線Lcとを通じて接続されている。
【0009】
更に、集合住宅警報監視統合盤2は、多重伝送線Laと通話線Lbとを通じて、各住戸に設置された住宅情報盤3と接続されており、各住戸に設置された住宅情報盤3には、非常電源線Ldを通じて非常電源装置4が接続される一方、ドアホン子器Dと各種のセキュリティーセンサSが接続されている。
このシステムにおいて、通電時には、セキュリティーサンサSが火災などの異常を感知して、住宅情報盤3に異常信号を出力すると、それを受信した住宅情報盤3は、集合住宅警報監視統合盤2へ多重伝送線Laを通じて、異常信号を出力する。
【0010】
多重伝送線Laを通じて異常信号を受信した集合住宅警報監視統合盤2は、更に多重伝送線Laを通じて、異常信号を警報監視統合盤副受信機1に出力する。
異常信号を受信した警報監視統合盤副受信機1は、異常の種類や異常のあった住戸番号を表示する一方、スピーカなどを鳴動させて、異常警報を出力する。
管理人は、それを受けて、異常のあった住戸と連絡をとるなどの対処を行うことができる。
【0011】
更に、停電時においては、一旦システムの全機能は停止してしまうが、住宅情報盤3は、非常電源装置4から電源供給を受けて全機能を復旧させる一方、住宅情報盤3に接続されているドアホン子器やセキュリティーセンサSも全機能を復旧させる。
この時、集合住宅警報監視統合盤2は、内蔵されたバックアップ電源21から電源供給を受けて、全機能を復旧させる一方、バックアップ電源21から電源線Lcを通じて警報監視統合盤副受信機1に電源供給を行うとともに、多重伝送線Laを通じて停電情報を出力する。
【0012】
停電情報を受信した警報監視統合盤副受信機1は、多重伝送線Laを通じた各住戸などとの通信と火災警報以外の他の機能を停止させる。
こうすれば、最小限の機能は発揮される一方、集合住宅警報監視統合盤2に内蔵させたバックアップ電源21の電力消費が抑制できる。
図2は、本発明に係る警報監視統合盤副受信機の要部構成の一例を示すブロック図である。
【0013】
この警報監視統合盤副受信機1は、CPU等で構成され各部を制御する信号処理部10と、多重伝送線Laを通じて集合住宅警報監視統合盤2との伝送制御を行うための多重伝送部11と、住宅情報盤3あるいはロビーインターホン(不図示)との間で、ハンドセットH1による通話線Lbを介した通話を制御するための通話部12と、各種スイッチ、ボタン等で構成された操作部13と、各住戸番号を表示する表示窓や、液晶画面、各種表示ランプなどで表示手段を構成する表示部14と、各住宅情報盤3の状態などを記憶する記憶部15と、スピーカSPから警報音を、アラームや音声メッセージなどで出力して報知手段を構成する音出力部16と、副受信機を動作させる電源部17とを備える。
【0014】
信号処理部10は、通常、多重伝送部11によるポーリング動作で、統合盤2からの異常信号の入力がないかを監視しているが、統合盤2から多重伝送線Laを通じて、異常発生のあった住戸に設置された住宅情報盤3のアドレスを付加した割り込み信号を受けたときには、そのアドレスを基にして、異常発生のあった住戸番号を表示部14に表示する一方、音出力部16によりスピーカSPから、音声メッセージなどによって異常警報を出力する。
【0015】
また、信号処理部10は、停電となり統合盤2から多重伝送線Laを通じて停電情報を受信したときには、多重伝送線Laを通じての通信と火災警報以外の他の機能を停止させる一方、統合盤2に内蔵させたバックアップ電源21より電源部17を通じて、電源供給させる。
更に、信号処理部10は、復電し、統合盤2から多重伝送線Laを通じて復電情報を受信したときには、停電時に停止していた多重伝送線Laを通じての通信と火災警報以外の機能、すなわち、ハンドセットH1によるインターホン通話や、ガス漏れ警報、あるいは、防犯警報などといった諸警報も行えるようにする。
【0016】
このように、警報監視統合盤副受信機1は、統合盤2から多重伝送線Laを通じて停電情報を受信すれば、多重伝送線Laを通じた通信と火災警報以外の他の機能を停止させるので、バックアップ電源21の電力消費が抑制できる。
更に、復電情報を受信すれば、自動的に全ての機能が実行可能となるので、わざわざスイッチ操作などをして通常状態に戻すといった手間が省ける。
【0017】
【発明の効果】
以上の説明から理解できるように、請求項1に記載の警報監視統合盤副受信機によれば、停電時には、集合住宅警報監視統合盤に内蔵されたバックアップ電源より電源供給を受けるので、このような場合にでも動作可能にできる。
しかも、集合住宅警報監視統合盤から停電情報を受信すれば、多重伝送線を通じた通信と火災警報以外の他の機能を停止させるので、最小限の機能は維持しながら、バックアップ電源の消費電力が抑制できる。
【0018】
請求項2は、復電時には、停電時に停止していたインターホン通話、火災警報以外の他の機能を自動的に実行可能とするので、わざわざスイッチ操作などをして通常状態に戻すといった手間が省ける。
請求項3は、停電時には、住宅情報盤は、非常電源装置より電源供給を受け、集合住宅警報監視統合盤は、これに内蔵させたバックアップ電源から電源供給を受ける一方、警報監視統合盤副受信機に電源供給するので、そのような場合にでもシステムを動作可能にできる。
【0019】
さらに、集合住宅警報監視統合盤は、異常を発生した住居番号を表示部に表示させると同時に、音声による異常警報を出力させるので、管理人がこれを受けて、迅速な対処を行うことができる。
加えて、警報監視統合盤副受信機は、集合住宅警報監視統合盤より多重伝送線を通じて停電情報を受信したときには、多重伝送線を通じての通信と火災警報以外の他の機能を停止するので、バックアップ電源の消費電力が抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る集合住宅監視通話システムの構成の一例を示すシステム構成図である。
【図2】本発明に係る警報監視統合盤副受信機の要部構成の一例を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 警報監視統合盤副受信機
2 集合住宅警報監視統合盤
3 住宅情報盤
4 非常電源装置
La 多重伝送線
Lc 電源線
Claims (3)
- セキュリティ監視機能とインターホン通話機能とを備え、各住戸に設置された住宅情報盤に多重伝送線を通じて接続され、バックアップ電源を内蔵した集合住宅警報監視統合盤に、多重伝送線と電源線とを介して接続された警報監視統合盤副受信機であって、
停電となり、内蔵されるバックアップ電源により機能復旧した集合住宅警報監視統合盤より、上記電源線を通じて電源供給が開始され、上記多重伝送線を通じて停電情報を受信したときには、多重伝送線を通じての通信と火災警報以外の他の機能を停止する構成とした警報監視統合盤副受信機。 - 請求項1において、
上記集合住宅警報監視統合盤より多重伝送線を通じて拭く復電情報を受信したときには、停電時に訂正していた火災警報以外の他の機能が実行できる構成とした警報監視統合盤副受信機。 - 各住戸に設置され、セキュリティ監視機能とインターホン通話機能とを備え、停電時には非常電源装置から電源供給を受けて作動する住宅情報盤と、
停電時に電源供給するバックアップ電源を有し、上記の住宅情報盤に多重伝送線を介して接続され、各住戸の異常監視、各住戸への呼出、インターホン通話制御を行うための集合住宅警報監視統合盤と、
この集合住宅警報監視統合盤に、多重伝送線、電源線を通じて接続された警報監視統合盤副受信機とを組み合わせて構成された集合住宅監視通話システムにおいて、
停電時には、それぞれの住戸に設置された住宅情報盤は、上記非常電源装置より電源が供給されて全機能を復旧させるとともに、上記集合住宅警報監視統合盤には、上記バックアップ電源から電源が供給されることによって、いずれかの住宅情報盤から、火災、ガス漏れなどの異常信号を受けたときには、その異常を発生した住居番号を表示部に表示させると同時に、異常警報を出力させ、
上記警報監視統合盤副受信機は、停電となり、内蔵されるバックアップ電源により機能復旧した集合住宅警報監視統合盤より、上記電源線を通じて電源供給が開始され、上記多重伝送線を通じて停電情報を受信したときには、多重伝送線を通じての通信と火災警報以外の他の機能を停止する構成とした集合住宅監視通話システム。
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