JP3553811B2 - シールリップ用発泡ゴム組成物 - Google Patents
シールリップ用発泡ゴム組成物 Download PDFInfo
- Publication number
- JP3553811B2 JP3553811B2 JP3241899A JP3241899A JP3553811B2 JP 3553811 B2 JP3553811 B2 JP 3553811B2 JP 3241899 A JP3241899 A JP 3241899A JP 3241899 A JP3241899 A JP 3241899A JP 3553811 B2 JP3553811 B2 JP 3553811B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- lip
- seal lip
- rubber composition
- foam rubber
- weight
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ベアリングシール、ホィールシール、またはオイルシール等の密封材のリップ摺動部分に凹凸を形成させ、シール性能を向上せしめるシールリップ用ゴム組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
シール性能を向上させる手段として従来では、ゴム材にPTFE樹脂、グラファイト、モリブデン、セルロース繊維等の添加剤を練り込む方法が知られているが、物性低下、ロール加工性等まだまだ解決されなければならない問題を多く抱えている。
また、リップ表面の改質される技術も検討されてきている。
その方法としては、
(1)リップ表面にフッ素コーティング処理する方法.
(2)リップに螺旋状の溝を形成する方法.
などが考えられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら前記のリップ表面を改質する方法は下記に示すように様々な欠点を表わす。
すなわち、前記(1)のリップ表面にフッ素コーティング処理する方法については、コスト面及び成形方法に問題を有し、前記(2)のリップに螺旋状の溝を形成する方法では、回転方向に左右があるためどうしても左右2タイプの製品を必要とし使用箇所に大きな制限を与える。
このようなことから本発明は、今回リップ表面の改質手段で、簡単かつ物性的にも影響されず成形し易い方法としてリップ表面にミクロの凹凸を形成させることを考えてみた。
【0004】
【課題を解決しようとする手段】
本発明はシールのリップ表面の改質方法として、ミクロの凹凸をシールのリップに形成させるために、数々の発泡剤、マイクロスフェアを検討した結果、特定の発泡剤の組合せ及び特定のマイクロスフェアを用いることでシールのリップ面にミクロの凹凸を形成せしめるシールリップ用ゴム組成物を見出した。
【0005】
【発明の実施の形態】
従来、発泡剤として知られているのは、
(a)無機発泡剤(重炭酸ナトリウム、亜硝酸アンモニウム、等)
(b)ニトロソ化合物・・・N,N´−ジニトロソペンタメチレンテトラミン(DPT)が一般
(c)アゾ化合物・・・アゾジカルボンアミド(AZC)、アゾビスイソブチロニトリル(ABIN)
(d)スルホニルヒドラジド化合物・・・ベンゼンスルホニルヒドラジド(BSH)、トルエンスルホニルヒドラジド(TSH)及びそれらの誘導体等がある。
本発明の用途から分解温度が180℃〜200℃の範囲で、かつ微細で独立気泡を形成できるものに限定した。その条件に合う発泡剤として前記(b)のDPTと前記(c)のAZCがある。
ところがDPT単独で使用すると未加硫生地が経時変化し、スコーチタイムが短くなり、発泡しなくなり、AZC単独では逆に未加硫生地のスコーチタイムが長くなり、加硫低下を引き起こす。
そこでDPTとAZCを併用することにより未加硫生地の経時変化を少なくし、安定した微細で独立気泡を持つゴム加硫物を作ることができる。
【0006】
また、中空マイクロスフェアとしてはかなり以前から種々のものが工業化され、南九州に産出するシラスを加工して得られるシラスバルーンや、ホウケイ酸ガラスから得られるマイクロバルーン、アルミナバルーンなどの無機材料、カーボン組成のカーボンスフェアや発泡剤とフェノール樹脂からなるフェノールバルーンなどの有機材料がある。
【0007】
このような種々のマイクロスフェアを検討した結果、ゴム加硫物の断面にミクロの凹凸を形成せしめるのはエクスパーセル社のエクスパンセルのもので、一番均一なものが得られた。
このエクスパンセルは熱膨張性のマイクロスフェアで、温度を上げると外殻のポリマー(塩化ビニリデン・アクリロニトリルコポリマー)が軟化し、内包されたイソブタンがガス化し、真球で内圧のない風船玉のごとく膨れ上がり、平均50μmの中洞が形成される。特に発泡させる温度領域の高いDu551、091が最適である。
【0008】
【実施例】
<実施例1>
ニトリルゴム :100
ステアリンサン : 1
活性亜鉛化 : 5
老化防止剤ODP : 3
MAFカーボン : 60
可塑剤DOP : 10
硫黄 : 0.5
促進剤(A) : 2.0
促進剤(B) : 1.5
セルマイクA(DPT) : 1.5
AZC : 1.5
【0009】
<実施例2>
ニトリルゴム :100
ステアリンサン : 1
活性亜鉛化 : 5
老化防止剤ODP : 3
MAFカーボン : 60
可塑剤DOP : 10
硫黄 : 0.5
促進剤(A) : 2.0
促進剤(B) : 1.5
Du551 : 5
【0010】
ドライ時の回転トルク値を従来のものと比較して表1に示す。
【表1】
従来のものは回転数の増加と共に回転トルク値が低下し、リップがシャフトにだんだん追随しなくなることを示している。ところが、実施例のものは回転数に拘らずほとんど一定の値を維持している。
リップの摺動面にミクロの凹凸が形成されることによって、接触面積が増大してシャフトにより密着し、その結果高い回転トルク値を保持していると考えられる。
Claims (1)
- ニトリルゴム100重量部に対して、
(A)ジニトロソペンタメチレンテトラミン(DPT)とアゾジカルボンアミド(AZC)をそれぞれ1〜3重量部組合せ、
(B)イソブタンを内包した塩化ビニリデン・アクリロニトリルコポリマーで形成された熱膨張性のマイクロスフェアー:5〜10重量部、
(A)もしくは(B)どちらかを含むことを特徴とするシールリップ用発泡ゴム組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3241899A JP3553811B2 (ja) | 1999-02-10 | 1999-02-10 | シールリップ用発泡ゴム組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3241899A JP3553811B2 (ja) | 1999-02-10 | 1999-02-10 | シールリップ用発泡ゴム組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000230067A JP2000230067A (ja) | 2000-08-22 |
JP3553811B2 true JP3553811B2 (ja) | 2004-08-11 |
Family
ID=12358411
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3241899A Expired - Fee Related JP3553811B2 (ja) | 1999-02-10 | 1999-02-10 | シールリップ用発泡ゴム組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3553811B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
GB0003458D0 (en) * | 2000-02-16 | 2000-04-05 | Secr Defence Brit | Rubber structure & method of making the same |
JP6043467B2 (ja) * | 2010-09-27 | 2016-12-14 | 三和化工株式会社 | クロロプレンゴム発泡体及びその製造方法 |
CN102010533A (zh) * | 2010-11-29 | 2011-04-13 | 江苏兴华胶带股份有限公司 | 微孔结构橡胶弹性体的制备方法 |
CN103435868A (zh) * | 2013-08-30 | 2013-12-11 | 安徽金科橡塑制品有限公司 | 一种橡胶发泡弹性垫配方及其制备方法 |
CN103421218A (zh) * | 2013-08-30 | 2013-12-04 | 安徽金科橡塑制品有限公司 | 一种橡胶发泡材料及其制备方法 |
-
1999
- 1999-02-10 JP JP3241899A patent/JP3553811B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2000230067A (ja) | 2000-08-22 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4912588B2 (ja) | エチレン・プロピレン・ジエンゴム連続気泡発泡体 | |
JP4866560B2 (ja) | 高分子成形体および自動車用ウェザーストリップ | |
JP2008001826A (ja) | タイヤトレッド用ゴム組成物 | |
JP3553811B2 (ja) | シールリップ用発泡ゴム組成物 | |
WO2010050628A2 (ja) | 靴底用発泡体ゴム組成物及びアウトソール | |
JP4056250B2 (ja) | タイヤ用ゴム組成物及びその製造方法 | |
WO2017068893A1 (ja) | ゴム組成物並びに架橋ゴム製品及びその製造方法 | |
JP2007314683A (ja) | ゴム組成物 | |
KR20050035094A (ko) | 가황 고무 성형체, 그의 제조 방법 및 성형체의 용도 | |
JPH1135736A (ja) | 氷上摩擦力を高めたタイヤトレッド用ゴム組成物及び空気入りタイヤ | |
JP2004091747A (ja) | タイヤ用ゴム組成物およびその製造方法 | |
JP2012025816A (ja) | タイヤ用ゴム発泡体の製造方法 | |
JP5814785B2 (ja) | シール材用発泡ゴム成形体及びその製造方法 | |
JP4972364B2 (ja) | 自動車用ウェザーストリップおよび自動車用ウェザーストリップの製造方法 | |
JP2003515646A (ja) | 押出しフォーム製品 | |
CN111117078A (zh) | 一种高耐候性气凝胶-发泡橡胶 | |
JP3567263B2 (ja) | 発泡処方ゴム組成物 | |
JP4799896B2 (ja) | 化粧用スポンジパフ | |
JP4263539B2 (ja) | 熱可塑性樹脂の押出成形方法、押出成形物 | |
JPH0812797A (ja) | 自動車用ウェザーストリップ | |
JP2004210934A (ja) | タイヤ用ゴム組成物 | |
JP2018021111A (ja) | ゴム部材及びタイヤ | |
JP2002146074A (ja) | Epdm系加硫発泡体 | |
JP2004250640A (ja) | 化粧用弾性セル構造体及びその製造方法 | |
JP2003171490A (ja) | シール用ゴム発泡体 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Written amendment |
Effective date: 20040113 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Effective date: 20040406 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20040430 |
|
R150 | Certificate of patent (=grant) or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Year of fee payment: 4 Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080514 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090514 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100514 Year of fee payment: 6 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |