JP2003171490A - シール用ゴム発泡体 - Google Patents

シール用ゴム発泡体

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JP2003171490A JP2001372070A JP2001372070A JP2003171490A JP 2003171490 A JP2003171490 A JP 2003171490A JP 2001372070 A JP2001372070 A JP 2001372070A JP 2001372070 A JP2001372070 A JP 2001372070A JP 2003171490 A JP2003171490 A JP 2003171490A
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Takehiro Ui
丈裕 宇井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 加硫発泡により得られるゴム発泡体の発泡形
状の安定性に優れ、歩留まりの良好なシール用ゴム発泡
体を提供すること。 【解決手段】 重量平均分子量(Mw)が10万〜50
万であり、かつ、数平均分子量(Mn)に対する重量平
均分子量(Mw)の比(Mw/Mn)が5以下のエチレ
ン・プロピレン・ジエンゴムを加硫発泡することによっ
て、発泡体密度が0.15g/cm以下で、かつ、エ
チレン・プロピレン・ジエンゴムをシート状に押し出し
て加硫発泡した後の、ゴム発泡体における押し出し方向
の最小長さに対する最大長さの比が1.15以下である
シール用ゴム発泡体を得る。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、シール用ゴム発泡
体、詳しくは、各種の産業製品のシール材として好適に
用いられるシール用ゴム発泡体に関する。 【0002】 【従来の技術】 従来より、例えば、自動車、電気製
品、住宅製品などの各種の産業製品には、各部材の隙間
をシールするためのシール材が用いられている。 【0003】このようなシール材としては、例えば、エ
チレン・プロピレン・ジエンゴム、加硫剤および発泡剤
を含む混和物を、加硫発泡することにより得られるゴム
発泡体が、耐候性、耐寒性、耐熱性、耐薬品性などに優
れ、かつ、安価であることから、広く用いられている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかし、汎用的なエチ
レン・プロピレン・ジエンゴムを用いて混和物を調製
し、その混和物をシート状に押し出した後に加硫発泡す
ると、得られたゴム発泡体の発泡形状が、波を打つなど
安定せず、歩留まりが低下する場合がある。 【0005】本発明は、このような事情に鑑みなされた
ものであって、その目的とするところは、加硫発泡によ
り得られるゴム発泡体の発泡形状の安定性に優れ、歩留
まりの良好なシール用ゴム発泡体を提供することにあ
る。 【0006】 【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明のシール用ゴム発泡体は、重量平均分子量
(Mw)が10万〜50万であり、かつ、数平均分子量
(Mn)に対する重量平均分子量(Mw)の比(Mw/
Mn)が5以下のエチレン・プロピレン・ジエンゴムを
加硫発泡することにより得られ、発泡体密度が0.15
g/cm以下で、かつ、エチレン・プロピレン・ジエ
ンゴムをシート状に押し出して加硫発泡した後の、ゴム
発泡体における押し出し方向の最小長さに対する最大長
さの比が1.15以下であることを特徴としている。 【0007】 【発明の実施の形態】本発明のシール用ゴム発泡体は、
エチレン・プロピレン・ジエンゴム(以下、EPDMと
する。)を加硫発泡することによって得ることができ
る。 【0008】本発明に用いられるエチレン・プロピレン
・ジエンゴム(以下、EPDMとする。)は、エチレ
ン、プロピレンおよびジエン類の共重合によって得られ
るゴムであり、エチレン−プロピレン共重合体に、さら
にジエン類を共重合させて不飽和結合を導入することに
より、加硫剤による加硫を可能としている。 【0009】ジエン類としては、特に限定されないが、
例えば、エチリデンノルボルネン、1,4−ヘキサジエ
ン、ジシクロペンタジエンなどが用いられる。 【0010】そして、本発明に用いられるEPDMは、
重量平均分子量(Mw)が10万〜50万、好ましく
は、20万〜40万であり、かつ、数平均分子量(M
n)に対する重量平均分子量(Mw)の比(Mw/M
n)(以下、単に比(Mw/Mn)とする。)が5以
下、好ましくは、3〜4.5のものが用いられる。 【0011】EPDMの重量平均分子量(Mw)がこれ
より低いと、EPDM自体の生産において市販品として
入手困難であり、一方、これより高いと、発泡体の発泡
形状安定性が低下する。そのため、このような範囲の重
量平均分子量(Mw)のEPDMを配合することで、発
泡体の発泡形状安定性の向上を図ることができる。 【0012】なお、重量平均分子量(Mw)は、公知の
手法により求めることができ、例えば、ゲル浸透クロマ
トグラフィー(GPC)により分子量分布を測定し、そ
の測定結果から、標準ポリスチレン換算としての重量平
均分子量(Mw)を求めることができる。 【0013】そして、EPDMは、このような重量平均
分子量(Mw)の範囲において、その比(Mw/Mn)
が5以下とされている。比(Mw/Mn)がこれより高
いと、発泡体の発泡安定性が低下する。 【0014】なお、比(Mw/Mn)は、公知の手法に
より求めることができ、例えば、ゲル浸透クロマトグラ
フィー(GPC)により分子量分布を測定し、その測定
結果から、標準ポリスチレン換算としての重量平均分子
量(Mw)および数平均分子量(Mn)を求めて、その
比(Mw/Mn)を算出することにより求めることがで
きる。 【0015】また、EPDMの比(Mw/Mn)を調整
するには、適宜公知の方法が用いられる。例えば、エチ
レン、プロピレンおよびジエン類を配位アニオン重合さ
せる時に、チーグラー触媒やその助触媒の種類を適宜選
択することにより、任意の比(Mw/Mn)に調整する
ことができる。なお、比(Mw/Mn)の異なるEPD
Mは、必要に応じて市販されているものを用いることが
できる。 【0016】そして、本発明のシール用ゴム発泡体で
は、このような範囲の重量平均分子量(Mw)および比
(Mw/Mn)のEPDMを用いることで、後述するよ
うに、混和物に調製してシート状に押し出し、それを加
硫発泡する場合に、得られるゴム発泡体の発泡形状が安
定し、その結果、歩留まりの良好なゴム発泡体として得
ることができる。 【0017】なお、本発明に用いられるEPDMは、特
に限定されないが、ムーニー粘度(ML1+4、125
℃)が20〜80であり、ジエン含量が2.5〜11.
5重量%であり、エチレン含有量が50〜70%である
ことが好ましく、重量平均分子量(Mw)および比(M
w/Mn)が上記の範囲のものであれば、種々の種類の
ものから、1種または2種以上を適宜選択して用いるこ
とができる。 【0018】ただし、本発明においては、その目的およ
び用途によっては、得られるゴム発泡体の発泡形状の安
定性を阻害しない範囲であれば、上記の範囲のEPDM
とともに、上記の範囲以外のEPDMを配合してもよい
が、本発明においては、好ましくは、上記の範囲のEP
DMのみが用いられる。 【0019】そして、本発明のシール用ゴム発泡体は、
このようなEPDMに、加硫剤、発泡剤を配合して、加
硫発泡することによって得ることができる。 【0020】加硫剤としては、特に制限されないが、例
えば、硫黄、硫黄化合物類、セレン、酸化マグネシウ
ム、一酸化鉛、酸化亜鉛、有機過酸化物類、ポリアミン
類、オキシム類(例えば、p−キノンジオキシム、p,
p’-ジベンゾイルキノンジオキシムなど)、ニトロソ
化合物類(例えば、p−ジニトロソベンジンなど)、樹
脂類(例えば、アルキルフェノール−ホルムアルデヒド
樹脂、メラミン−ホルムアルデヒド縮合物など)、アン
モニウム塩類(例えば、安息香酸アンモニウムなど)な
どが用いられる。これら加硫剤は、1種または2種以上
を適宜選択して用いることができ、得られたゴム発泡体
の加硫性に起因する物性などの観点から、好ましくは、
硫黄や硫黄化合物類、さらに好ましくは、硫黄が用いら
れる。また、加硫剤の配合割合は、その種類によって加
硫効率が異なるため、適宜選択すればよいが、例えば、
硫黄や硫黄化合物類では、EPDM100重量部に対し
て、0.1〜10重量部、好ましくは、0.5〜3重量
部である。 【0021】また、発泡剤としては、特に制限はない
が、例えば、無機系発泡剤や有機系発泡剤が用いられ
る。無機系発泡剤としては、例えば、炭酸アンモニウ
ム、炭酸水素アンモニウム、炭酸水素ナトリウム、亜硝
酸アンモニウム、水素化ホウ素ナトリウム、アジド類な
どが用いられる。また、有機系発泡剤としては、例え
ば、N−ニトロソ系化合物(N,N’−ジニトロソペン
タメチレンテトラミン、N,N’−ジメチル−N,N’
−ジニトロソテレフタルアミドなど)、アゾ系化合物
(例えば、アゾビスイソブチロニトリル、アゾジカルボ
ン酸アミド、バリウムアゾジカルボキシレートなど)、
フッ化アルカン(例えば、トリクロロモノフルオロメタ
ン、ジクロロモノフルオロメタンなど)、ヒドラジン系
化合物(例えば、パラトルエンスルホニルヒドラジド、
ジフェニルスルホン−3,3’−ジスルホニルヒドラジ
ド、4,4’−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラ
ジド)、アリルビス(スルホニルヒドラジド)など)、
セミカルバジド系化合物(例えば、p−トルイレンスル
ホニルセミカルバジド、4,4’−オキシビス(ベンゼ
ンスルホニルセミカルバジド)など)、トリアゾール系
化合物(例えば、5−モルホリル−1,2,3,4−チ
アトリアゾールなど)などが用いられる。 【0022】なお、発泡剤としては、加熱膨張性の物質
がマイクロカプセル内に封入された熱膨張性微粒子など
を用いてもよく、そのような熱膨張性微粒子としては、
例えば、マイクロスフェア(商品名、松本油脂社製)な
どの市販品を用いてもよい。 【0023】これら発泡剤は、1種または2種以上を適
宜選択して用いることができ、得られるゴム発泡体の発
泡性に起因する物性などの観点から、好ましくは、N−
ニトロソ系化合物などの有機系発泡剤が用いられる。ま
た、発泡剤の配合割合は、例えば、EPDM100重量
部に対して、0.1〜100重量部、好ましくは、1〜
50重量部である。 【0024】また、この加硫発泡においては、加硫を促
進すべく加硫促進剤や、良好な発泡を確保すべく発泡助
剤などを配合することが好ましい。 【0025】加硫促進剤としては、例えば、ジチオカル
バミン酸類(例えば、ジメチルジチオカルバミン酸ナト
リウム、ジエチルジチオカルバミン酸ナトリウム、ジメ
チルジチオカルバミン酸亜鉛、ジエチルジチオカルバミ
ン酸亜鉛など)、チアゾール類(例えば、2―メルカプ
トベンゾチアゾール、ジベンゾチアジルジスルフィドな
ど)、グアニジン類(例えば、ジフェニルグアニジン、
ジ−o−トリルグアニジンなど)、スルフェンアミド類
(例えば、ベンゾチアジル−2−ジエチルスルフェンア
ミド、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフ
ェンアミドなど)、チウラム類(例えば、テトラメチル
チウラムモノスルフィド、テトラメチルチウラムジスル
フィドなど)、キサントゲン酸類(例えば、イソプロピ
ルキサントゲン酸ナトリウム、イソプロピルキサントゲ
ン酸亜鉛など)、アルデヒドアンモニア類(例えば、ア
セトアルデヒドアンモニア、ヘキサメンチレンテトラミ
ンなど)、アルデヒドアミン類(例えば、n−ブチルア
ルデヒドアニリン、ブチルアルデヒドモノブチルアミン
など)、チオウレア類(例えば、ジエチルチオウレア、
トリメチルチオウレアなど)などが用いられる。このよ
うな加硫促進剤は、1種または2種以上を適宜選択して
用いることができ、例えば、加硫速度などの観点から、
ジチオカルバミン酸類とチアゾール類とを併用すること
が好ましい。 【0026】また、加硫促進剤の配合割合は、耐ブルー
ム性、加硫速度などの観点から、例えば、EPDM10
0重量部に対して、0.1〜10重量部、好ましくは、
1〜5重量部である。 【0027】なお、加硫促進剤とは反対に、成形加工性
の調節などを目的として、例えば、有機酸(例えば、無
水フタル酸、安息香酸、サリチル酸など)やアミン類
(例えば、N−ニトロソ−ジフェニルアミン、N−ニト
ロソ−フェニル−β−ナフチルアミンなど)などの加硫
遅延剤を、適宜配合してもよい。 【0028】発泡助剤としては、例えば、尿素系化合
物、サリチル酸系化合物、安息香酸系化合物などが用い
られる。これら発泡助剤は、1種または2種以上を適宜
選択して用いることができ、好ましくは、加硫に対する
影響が少なくかつ低コストであるなどの観点から、尿素
系化合物が用いられる。また、発泡助剤の配合割合は、
例えば、EPDM100重量部に対して、1〜30重量
部、好ましくは、2〜15重量部である。 【0029】さらに、この加硫発泡においては、例え
ば、安定剤、滑剤、補強材、充填剤および軟化剤や、さ
らには必要に応じて、例えば、可塑剤、老化防止剤、酸
化防止剤、顔料、着色剤、防カビ剤および難燃剤などの
公知の添加剤を適宜配合してもよい。 【0030】安定剤としては、例えば、酸化亜鉛などが
好ましく用いられ、その配合量は、EPDM100重量
部に対して、1〜10重量部、好ましくは、3〜5重量
部である。 【0031】滑剤としては、例えば、ステアリン酸やそ
のエステル類などが用いられ、その配合量は、EPDM
100重量部に対して、0.5〜5重量部、好ましく
は、1〜3重量部である。 【0032】補強材としては、例えば、カーボンブラッ
クなどが好ましく用いられ、その配合量は、EPDM1
00重量部に対して、5〜50重量部、好ましくは、1
0〜20重量部である。 【0033】充填剤としては、特に限定されないが、例
えば、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、炭酸マグ
ネシウム、水酸化マグネシウム、酸化カルシウム、ケイ
酸およびその塩類、クレー、タルク、雲母粉、ベントナ
イト、シリカ、アルミナ、アルミニウムシリケート、ア
セチレンブラック、アルミニウム粉などが用いられる。
これら充填剤は、1種または2種以上を適宜選択して用
いることができ、好ましくは、炭酸カルシウムが用いら
れる。充填剤の配合量は、EPDM100重量部に対し
て、80〜200重量部、好ましくは、100〜180
重量部である。 【0034】また、軟化剤としては、特に限定されない
が、例えば、乾性油類や動植物油類(例えば、パラフィ
ン類(パラフィン系オイルなど)、ワックス類、ナフテ
ン類、アロマ類、アマニ油など)、アスファルト類、石
油系オイル類、低分子量ポリマー類、有機酸エステル類
(例えば、フタル酸エステル、リン酸エステル、高級脂
肪酸エステル、アルキルスルホン酸エステルなど)、増
粘付与剤などが用いられる。これら軟化剤は、1種また
は2種以上を適宜選択して用いることができ、好ましく
は、アスファルト類、石油系プロセスオイル、パラフィ
ン系プロセスオイルが用いられる。軟化剤の配合量は、
EPDM100重量部に対して、20〜250重量部、
好ましくは、50〜200重量部である。 【0035】そして、加硫発泡は、例えば、まず、EP
DMおよび公知の添加剤などを適宜選択して配合し、こ
れをニーダ、ミキサーあるいはミキシングロールなどを
用いて混練りすることによって混和物を調製する。な
お、この混練りにおいては、適宜加熱してもよい。次い
で、その混和物に、さらに、加硫剤、発泡剤、加硫促進
剤および発泡助剤を適宜選択して配合し、これをミキシ
ングロールなどを用いてさらに混練りした後に、加熱す
ればよい。 【0036】より具体的には、このような加硫発泡は、
特に制限されず、公知の方法を用いることができ、例え
ば、混和物を、カレンダー成形や押出成形などによっ
て、シート状などに成形して加硫発泡してもよく、ある
いは、射出成形やプレス成形などによって、例えば、凹
凸などの複雑な形状に成形して、加硫発泡してもよい。 【0037】また、このような加硫発泡における加熱温
度は、例えば、配合される加硫剤の加硫開始温度や、配
合される発泡剤の発泡温度などによって、適宜選択され
るが、例えば、450℃以下、好ましくは、100〜3
50℃である。 【0038】このような加硫発泡により、混和物が軟化
する一方で発泡剤が膨張し、均一に発泡構造を形成しつ
つ加硫が進行して、成形時の形状に近い発泡形状の安定
したゴム発泡体が形成される。なお、このような加硫発
泡において、加硫と発泡とを、それぞれ異なる温度条件
において順次行なってもよく、また、発泡倍率の調節な
どを目的として、加圧下に行なってもよい。 【0039】なお、この加硫発泡においては、得られる
ゴム発泡体の発泡倍率(発泡前後の密度比)が、6〜2
0倍、さらには、8〜12倍であることが好ましい。発
泡倍率は、発泡剤の配合割合、加硫発泡時間および温度
などによって調節することができ、また、このような発
泡倍率の調節などによって、得られるゴム発泡体のセル
サイズおよびセルの形態(独立気泡あるいは連続気泡、
および、それらの割合など)を調節することができる。
また、得られるゴム発泡体のセルの形態は、独立気泡の
みでも、連続気泡のみでも、さらには、独立気泡と連続
気泡とが混在していてもよい。 【0040】そして、このようにして得られる本発明の
シール用ゴム発泡体は、その発泡体密度(発泡体の重量
(g)/発泡体の体積(g/cm))が0.15g/
cm 以下、好ましくは、0.06〜0.12g/cm
であり、かつ、EPDMを含む混和物をシート状に押
し出して加硫発泡した後の、ゴム発泡体における押し出
し方向の最小長さに対する最大長さの比が1.15以
下、好ましくは、1.00〜1.10とされる。 【0041】発泡体密度が0.15g/cmを超える
と、圧縮時の反発応力が高くなり、圧縮しずらくなり、
また、ゴム発泡体における押し出し方向の最小長さに対
する最大長さの比が1.15を超えると、発泡体生産時
の歩留りが低下する。 【0042】なお、ゴム発泡体における押し出し方向の
最小長さに対する最大長さの比は、混和物を押出成形機
によってシート状に押し出し、得られたシート状の成形
物から、正方形のサンプルを切り出し、それを加熱によ
り加硫発泡させた後、そのサンプルの押し出し方向にお
ける最大長さ(最大寸法)と最小長さ(最小寸法)とを
測定して、それらの比(最大長さ/最小長さ)をとるこ
とにより求めることができる。 【0043】そして、このようにして得られる本発明の
シール用ゴム発泡体は、混和物をシート状に押し出して
加硫発泡した後も、得られるゴム発泡体の発泡形状が非
常に安定しているので、歩留まりの良好なシール用ゴム
発泡体として得ることができる。 【0044】したがって、本発明のシール用ゴム発泡体
は、防塵、断熱、防音、防振、緩衝、水密および気密な
どを目的とする、例えば、防塵材、断熱材、防音材、防
振材、緩衝材、充填材、止水材などとして、安価に提供
することができ、各種の産業製品のシール材として好適
に用いることができる。 【0045】なお、以上の説明において、「加硫」は、
硫黄による橋架けに限定さることなく、「架橋」と同義
として用いられている。 【0046】 【実施例】以下に実施例および比較例を示し、本発明を
さらに具体的に説明するが、本発明は、何ら実施例およ
び比較例に限定されることはない。 【0047】実施例および比較例 表1に示す配合処方において、まず、種々の重量平均分
子量(Mw)および比(Mw/Mn)のEPDM、酸化
亜鉛、粉末ステアリン酸、カーボンブラック、炭酸カル
シウム、アスファルト、パラフィン系プロセスオイルを
配合し、これを加圧ニーダを用いて混練りすることによ
り混和物Aを調製した。 【0048】次いで、混和物Aに、さらに、硫黄、ジエ
チルジチオカルバミン酸亜鉛、ジメチルジチオカルバミ
ン酸亜鉛、2−メルカプトベンゾチアゾール、ジニトロ
ソペンタメチレンテトラミンおよび尿素系発泡助剤を配
合し、これをミキシングロールを用いて、さらに混練り
することによって、混和物Bを調製した。 【0049】その後、この混和物Bを、45mmφ一軸
押出成形機を用いて、真空下、厚さ5mm、幅150m
mのシート状に押し出し、160℃のオーブンにて30
分加硫発泡させることによりゴム発泡体を得た。 【0050】得られた実施例1、2および比較例1、2
のゴム発泡体の重量(g)および体積(cm)を測定
して発泡体密度(g/cm)を求めるとともに、下記
の方法により、ゴム発泡体における押し出し方向の最小
長さに対する最大長さの比を求めた。その結果を表1に
示す。 【0051】押し出し方向の長さ比(最大長さ/最小長
さ)の測定方法 1)各実施例および比較例について、混和物Bを、上記
したように、厚さ5mm、幅150mmのシート状に押
し出した後に、そのシート状の成形物から100mm×
100mm角のサンプルを切り出した(図1(a)参
照)。 【0052】2)切り出したサンプルを、160℃のオ
ーブンに投入して30分加硫発泡させた後、得られたゴ
ム発泡体について、押し出し方向における最大長さ(最
大寸法)と最小長さ(最小寸法)とを測定して、それら
の比(最大長さ/最小長さ)をとることにより、比を求
めた(図1(b)参照)。 【0053】 【表1】なお、表1中のEPDMの詳細を以下に示す。 【0054】EPDM1:ジエン:エチリデンノルボル
ネン、ジエン含量:6重量%、ムーニー粘度(ML
1+4、125℃):25、エチレン含有量:53%、
重量平均分子量(Mw):2.6×10、比(Mw/
Mn):3.1 EPDM2:ジエン:エチリデンノルボルネン、ジエン
含量:4.3重量%、ムーニー粘度(ML1+4、12
5℃):46、エチレン含有量:67%、重量平均分子
量(Mw):4.0×10、比(Mw/Mn):4.
5 EPDM3:ジエン:エチリデンノルボルネン、ジエン
含量:4重量%、ムーニー粘度(ML1+4、100
℃):44、エチレン含有量:52%、重量平均分子量
(Mw):3.7×10、比(Mw/Mn):10.
1 EPDM4:ジエン:エチリデンノルボルネン、ジエン
含量:9.5重量%、ムーニー粘度(ML1+4、10
0℃):47、エチレン含有量:50%、重量平均分子
量(Mw):4.6×10、比(Mw/Mn):2
5.1 尿素系発泡助剤:商品名「セルペーストK−5」(永和
化成(株)製) 表1から明らかなように、比(Mw/Mn)が5以下の
EPDMが用いられている実施例1、2では、押し出し
方向の比(最大長さ/最小長さ)が1.15以下、すな
わち、1に近く、発泡形状の安定性に優れていることが
わかる。 【0055】 【発明の効果】以上述べたように、本発明のシール用ゴ
ム発泡体は、エチレン・プロピレン・ジエンゴムをシー
ト状に押し出して加硫発泡した後も、得られるゴム発泡
体の発泡形状が非常に安定しているので、歩留まりの良
好なシール用ゴム発泡体として得ることができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】 押し出し方向の長さ比(最大長さ/最小長
さ)の測定方法の説明図であって、(a)は、シート状
の成形物から100mm×100mm角のサンプルを切
り出す状態を、(b)は、サンプルを加硫発泡させた後
に、押し出し方向における最大長さと最小長さとを測定
する状態をそれぞれ示す。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 重量平均分子量(Mw)が10万〜50
    万であり、かつ、数平均分子量(Mn)に対する重量平
    均分子量(Mw)の比(Mw/Mn)が5以下のエチレ
    ン・プロピレン・ジエンゴムを加硫発泡することにより
    得られ、 発泡体密度が0.15g/cm以下で、かつ、エチレ
    ン・プロピレン・ジエンゴムをシート状に押し出して加
    硫発泡した後の、ゴム発泡体における押し出し方向の最
    小長さに対する最大長さの比が1.15以下であること
    を特徴とする、シール用ゴム発泡体。
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