JP3553202B2 - フロントフォーク - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
この発明は、自動二輪車に架装される倒立型のフロントフォークの改良に関する。
【0002】
【従来技術とその課題】
自動二輪車に架装されるフロントフォークは、自動二輪車における前輪側の重量を軽減するために、これを倒立にして架装するのが近年の風潮であり、この倒立型のフロントフォークとしては、従来から種々の提案があるが、例えば、実公平4−52502号公報に開示されたフロントフォークは、車体側アウターチューブ内に車輪側インナーチューブが摺動自在に挿入され、車体側アウターチューブの上端中央には下方に向けてダンパーシリンダを取付け、ダンパーシリンダ内にはピストンを介してピストンロッドを移動自在に挿入し、このピストンロッドの下端を車輪側インナーチューブの底部中央に連結し、さらに、ダンパーシリンダの中間外周部と車輪側インナーチューブの底部との間に懸架スプリングを介装している。
【0003】
それ故、該フロントフォークにあっては、懸架スプリングの上端がダンパーシリンダの中間部の外周に担持される結果、ダンパーシリンダの外周と車輪側インナーチューブの内周との間には懸架スプリングを介在させるためのスペースを必要とすることになり、必然的にダンパーシリンダの外径が懸架スプリングの内径より小さく設定されることになる。
【0004】
しかしながら、フロントフォークの全体径を大きくしないでフロントフォークにおける減衰力特性を向上させ安定化させるためには、ダンパーシリンダの径を可能な限り大きく設定するのが好ましいとされており、この要請に応じるには、上記のような懸架スプリングの取付方法ではこの懸架スプリングに規制されてダンパーシリンダの径を十分に大きく設定できないことになる。
【0005】
そこで、懸架スプリングの上端をダンパーシリンダの下端に担持させるようにすれば、ダンパーシリンダの外周側に懸架スプリングが配在されなくなり、ダンパーシリンダの径を大きく設定することが可能になるが、その場合には、懸架スプリングの全体長さが短くされる傾向になり、その結果、該フロントフォークの最圧縮時に所謂底突きが招来され易くなる不具合が懸念される。
【0006】
この発明は、上記した事情を鑑みて創案されたものであって、その目的とするところは、ダンパーシリンダの径を大きくして減衰力特性の向上と安定化を図る一方で、最圧縮時における底突きを効果的に阻止するに最適となるフロントフォークを提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記した目的を達成するために、この発明の構成を、車体側チューブ内に車輪側チューブを摺動自在に挿入し、車体側チューブに下方に向けてダンパーシリンダを取付け、ダンパーシリンダ内に車輪側チューブから起立するピストンロッドをピストンを介して移動自在に挿入し、ダンパーシリンダと車輪側チューブの底部との間に懸架スプリングを介装してなるフロントフォークにおいて、懸架スプリングが線径及び巻径を大きくする第1のスプリングと、該第1のスプリングより線径及び巻径を小さくしその上部を第1のスプリングの内側に臨在させた第2のスプリングと、からなり、第1のスプリングの上端をダンパーシリンダの下端近傍に担持させ、第2のスプリングの下端を車輪側チューブの底部に支持させる一方で、第1のスプリングの下端と第2のスプリングの上端とをスプリングガイドを介して接続し、第2のスプリングの上端にスプリングガイドに連繋されるオイルロックケースを上下動自在に設けると共に、該オイルロックケースがピストンロッドの外周にスライド自在に挿入されるガイド部から上方に起立されてダンパーシリンダの下端に配設されたオイルロックピースに対向する上方筒部を有してなると共に、該上方筒部がその内底部にクッション部材を有してなり、オイルロックピースがその内部に形成の中空部を外部に連通させる通孔を有してなるとする。
【0008】
【作用】
それ故、該フロントフォークにあっては、第1及び第2のスプリングからなる懸架スプリングがダンパーシリンダの下端近傍より下方に配在されるから、ダンパーシリンダの外周が懸架スプリングと干渉する危惧がなく、その結果、ダンパーシリンダの径を大きく設定して減衰力特性の向上と安定化を可能にする。
【0009】
また、オイルロックケースを第1のスプリングの下端と第2のスプリングの上端とを接続するスプリングガイドに連繋させて、第2のスプリングの上端に設けるようにするから、スプリングガイド及びオイルロックケースを個々にあるいは両方とも異なる効果のものに交換することを可能にする。
【0010】
そして、該フロントフォークの圧縮作動時には、先に、第2のスプリングが圧縮し、次いで、第1のスプリングが圧縮する。
【0011】
第2のスプリングの上端に設けられているオイルロックケースは、該フロントフォーク最圧縮時近くに、その上方筒部と上方のオイルロックピースとの間でクッション効果を発揮する。
【0012】
その際、上方筒部内にオイルロックピースの下端部が嵌合することでクッションが効くと共に、オイルロックピースの下端部がさらに上方筒部内に嵌合することでオイルロックが効くことになり、所定のクッション効果が発揮され底突きが未然に阻止される。
【0013】
また、オイルロックピースが完全に上方筒部内に嵌合するとき、オイルロックピースの下端部が上方筒部の内底部に配在のクッション部材に当たり、オイルロックケースとオイルロックピースとの金属当たりが未然に阻止される。
【0014】
そして、オイルロックピースがその内部に中空部を有するように形成されるから、ダンパの下端、即ち、該フロントフォークにおける下半側寄りの部位における重量の低減化に寄与する。
【0015】
そしてまた、オイルロックピースが有する通孔は、上方筒部内にオイルロックピースの下端部が嵌合する場合に、上方筒部内の作動油を外部たる油室側に流出させるように機能し、従って、該通孔の径の設定如何で上記オイルロック時の油圧を任意に制御し得る。
【0016】
さらに、オイルロックピースが有する通孔は、最圧縮状態から反転して、上方筒部内からオイルロックピースの下端部が抜け出るとき、外部たる油室側からの作動油を上方筒部内に流入させ、該上方筒部内におけるバキューム現象の発現を未然に阻止する。
【0017】
【実施例】
以下、図示した一実施例に基づいて、この発明を説明するが、図示例のフロントフォークは、車体側チューブたるアウターチューブ1内に車輪側チューブたるインナーチューブ2が摺動自在に挿入され、アウターチューブ1とインナーチューブ2内にダンパ3が内蔵されている。
【0018】
ダンパ3は、アウターチューブ1の上端キャップ4の中央に結合されて下方に垂設されたダンパーシリンダ5と、該ダンパーシリンダ5内にピストン6を介して移動自在に挿入された中空なピストンロッド7と、からなり、ピストンロッド7は、その下端がインナーチューブ2の底部に結合されている。
【0019】
ダンパーシリンダ5の下端近傍には、断面L状のスプリング受け8が設けられており、このスプリング受け8とインナーチューブ2の底部たる下端ボトム部9の上面との間に懸架スプリング10が介装され、この懸架スプリング10は、常時ダンパーシリンダ5とアウターチューブ1とを伸び方向に付勢している。
【0020】
ダンパーシリンダ5の上部中央には、下方に向けてパイプ体11が取り付けられており、このパイプ体11の下部には隔壁部材部材12が設けられていて、この隔壁部材12がダンパーシリンダ5の上方に油室13,14を区画するとしている。
【0021】
尚、油室13の上方には、気体室15が設けられている。
【0022】
また、隔壁部材12には、油室13,14を開閉するポート16とリーフバルブ17が設けられ、パイプ体11には、二つの油室13,14を連通するバイパス18が設けられ、このバイパス18中には、外部操作で開度調節するニードルバルブ19が上下動自在に設けられ、リーフバルブ17とニードルバルブで減衰力を発生するようにしている。
【0023】
ダンパ3側のピストン6は、上方の上記油室14と下方の油室20を区画し、二つの油室14,20は、ピストン6に設けた伸圧二つのポート21を開閉する伸側リーフバルブ22と圧側リーフバルブ23を介して連通されている。
【0024】
尚、ピストン6の下方には、クッションスプリング43が設けられている。
【0025】
ピストンロッド7の上部には、二つの油室14,20を連通するバイパス24が形成され、このバイパス24内には開度調整自在にニードルバルブ25が設けられ、ニードルバルブ25は、ピストンロッド7内に挿入したコントロールロッド26と下端のアジャスタ27を介して上下動可能とされている。
【0026】
懸架スプリング10は、この実施例にあって、線径及び巻径を大きくする第1のスプリング28と、該第1のスプリング28より線径及び巻径を小さくする第2のスプリング29と、からなり、第2のスプリング29の上部は、第1のスプリング28の下方内側に挿入されてなるとしている。
【0027】
それ故、フロントフォークの圧縮作動時には、この実施例では、先に、線径及び巻径が小さい第2のスプリング29が圧縮し、その後に、線径及び巻径が大きい第1のスプリング28が圧縮することになるが、線径が逆に設定されて第1のスプリング28の方が先に圧縮するように構成されても良い。
【0028】
上記第1のスプリング28の下端と第2のスプリング29の上端との間には、スプリングガイド30が配在されており、該スプリングガイド30を介して第1のスプリング28の下端と第2のスプリング29の上端とが接続されている。
【0029】
因に、上記スプリングガイド30は、円筒部31と、円筒部31の下端に外方に向けて設けたフランジ部32と、円筒部31の上端に内方に向けて設けた支持片33と、を備えてなり、フランジ部32が第1のスプリング28の下端を支持し、支持片33が第2のスプリング29の上端を支持するとしている。
【0030】
また、第1のスプリング28の上端は、前記スプリング受け8の下端に担持され、第2のスプリング29の下端は、前記ボトム9の上面で担持されている。
【0031】
一方、インナーチューブ2との間で油室Rを区画するピストンロッド7の外周には、オイルロックケース34が上下動自在に配在されるとしており、該オイルロックケース34は、上記スプリングガイド30の支持片33に結合され、懸架スプリング10の伸縮作動に連動してピストンロッド7の外周を上下に移動するとしている。
【0032】
このように、オイルロックケース34をスプリングガイド30に連繋させて、第2のスプリング29の上端に設けるように設定することで、必要に応じてスプリングガイド30及びオイルロックケース34を個々にあるいは両方とも異なる効果のものに交換し得ることになる。
【0033】
また、オイルロックケース34は、ピストンロッドの外周にスライド自在に挿入されるガイド部37と、該ガイド部37から有底円筒状に形成されて上方に向けて起立する上方筒部35と、上記ガイド部37から有頭円筒状に形成されて下方に垂設される下方筒部36と、を有してなる。
【0034】
上方筒部35は、その油室Rの上方に向けての開口をダンパーシリンダ5の下端中央に配設されたオイルロックピース40に対向させており、その内底部にクッション部材38を有している。
【0035】
オイルロックピース40は、この実施例にあって、その内部に中空部40aを有するように形成されて、該オイルロックピース40における重量の低減化を図るとし、該オイルロックピース40を有するダンパ−シリンダ5の下端、即ち、該フロントフォークにおける下半側における重量の低減化に寄与し得るようしている。
【0036】
また、該オイルロックピース40は、上記中空部40aと外部たる油室Rとを連通させる通孔41を有するとしている。
【0037】
上記に対して、下方筒部36は、その油室Rの下方に向けての開口をピストンロッド7の下端外周に配設された油孔桿42に対向させる一方で、その内部と外部たる油室Rとを連通する通孔39を有している。
【0038】
それ故、この実施例にあっては、該フロントフォークの最圧縮時近傍では、先に第2のスプリング29が圧縮されることで、オイルロックケース34における下方筒部36内に下方の油孔桿42が嵌合されることになり、所定のクッション効果が発揮される一方で、次なる第1のスプリング28の圧縮で、オイルロックケース34における上方筒部35内にオイルロックピース40が嵌合されることになり、ここでも所定のクッション効果が発揮されることになる。
【0039】
以上のように形成されたこの実施例に係るフロントフォークは、通常、懸架スプリング10の附勢力によってダンパ3とアウターチューブ1とが互いに伸び方向に付勢されている。
【0040】
この状態から、該フロントフォークが、例えば、圧縮すると、上方の油室14の油がポート21及びパイパス24を介して下方の油室20に流出し、このときに、リーフバルブ23とニードルバルブ25とで圧側の減衰力が発生される。
【0041】
また、このとき、ピストンロッド7の嵌合体積分の油は、上方のポート16とバイパス18を介してリザーバたる油室13に排出され、リーフバルブ17とニードルバルブ19で圧側の減衰力が発生されることになる。
【0042】
上記の圧縮作動時には、懸架スプリング10にあっては、線径及び巻径が小さい第2のスプリング29が先に圧縮し、その後に、線径及び巻径が大きい第1のスプリング28が圧縮する。
【0043】
そして、最圧縮時近傍では、油孔桿42がオイルロックケース34における下方筒部36内に嵌合して所定のクッション効果が発揮される。
【0044】
また、上記油孔桿42とオイルロックケース34との間におけるクッション効果に引き続いて、第1のスプリング28の圧縮でオイルロックケース34における上方筒部35内にダンパーシリンダ5の下端中央に配設したオイルロックピース40が嵌合されることになって、同じく所定のクッション効果が発揮されることになる。
【0045】
即ち、オイルロックピース40の下端部がオイルロックケース34における上方筒部35内に嵌合し、該上方筒部35内の作動油がオイルロックピース40の下端部の外周を交して外部たる油室R内に流出する状況になってクッションが効き、その結果、オイルロックピース40の下降速度が抑制される。
【0046】
また、上記に引き続いて、オイルロックピース40の下端部がさらに上方筒部35内に嵌合すると、該上方筒部35内に作動油が閉じ込められる状況になり、このとき、該上方筒部35内にオイルロックが発生する。
【0047】
その結果、フロントフォークが急激に大きいストロークで圧縮されることになっても、クッション効果が発揮されてオイルロックピース40とオイルロックケース34との間における底突きが未然に防止される。
【0048】
そして、オイルロックピース40が完全に上方筒部35内に開没入される状況になるとき、オイルロックピース40の下端が上方筒部35の内底部に配在のクッション部材38に当接されることになり、所謂金属当たりが未然に阻止されることになる。
【0049】
また、上方筒部35内にオイルロックが発生するとき、該オイルロックピース40がその内部の中空部40aと外部たる油室Rとを連通する通孔41を有してなるから、該通孔41の設定如何で上記オイルロック時の油圧を任意に制御し得ることになる。
【0050】
上記から反転して、該フロントフォークが伸長作動し、オイルロックピース40が上昇して上方筒部35内から該オイルロックピース40の下端部が抜け出ることになるが、このとき、オイルロックピース40に開穿の通孔41を介して外部たる油室Rからの作動油が上方筒部35の内周側に流入し、該上方筒部35内におけるバキューム現象の発現が事前に阻止される。
【0051】
尚、該フロントフォークの伸長作動時には、ダンパーシリンダ5が上昇して、下方の油室20の油がポート21とバイパス24を介して上方の油室14に流出し、リーフバルブ23とニードルバルブ25とで伸側減衰力を発生する。
【0052】
また、ピストンロッド7の退出で上方の油室14内において不足するピストンロッド7の退出体積分の油は、油室13から上方のポート16とバイパス18を介して油室14に補給され、このときにも、リーフバルブとニードルバルブ19による減衰力が発生する。
【0053】
【発明の効果】
以上のように、この発明にあっては、懸架スプリングが線径及び巻径を大きくする第1のスプリングと線径及び巻径を小さくする第2のスプリングとで構成されて、第2のスプリングの上部を第1のスプリングの内側に配置すると共に、第1及び第2のスプリングをスプリングガイドで接続するとしたから、懸架スプリングを一本のスプリングで構成する場合に比較して、懸架スプリングの軸方向の長さを大幅に短かくすることが可能になり、該懸架スプリングの格納スペースを小さくすることが可能になる。
【0054】
その結果、懸架スプリングの上端をダンパーシリンダの下端近傍に取り付けることでダンパーシリンダの外周を懸架スプリングに干渉させないようにすることが可能になり、従って、シリンダ径を太くして減衰力特性を向上させ安定化を図ることが可能になる。
【0055】
また、オイルロックケースを第1のスプリングの下端と第2のスプリングの上端とを接続するスプリングガイドに連繋させて、第2のスプリングの上端に設けるようにするから、スプリングガイド及びオイルロックケースを個々にあるいは両方とも異なる効果のもに交換することが可能になる。
【0056】
そして、オイルロックピースがその内部に中空部を有するように形成されるから、ダンパの下端、即ち、該フロントフォークにおける下半側寄りの部位における重量の低減化に寄与することになる。
【0057】
また、該フロントフォークの最圧縮時近傍では、オイルロックケースを構成する上方筒部内にオイルロックピースの下端部が嵌合することでクッションが効くと共に、オイルロックピースの下端部がさらに上方筒部内に嵌合することでオイルロックが効くことになり、所定のクッション効果が発揮され底突きが未然に阻止される。
【0058】
そして、オイルロックピースが完全に上方筒部内に嵌合するとき、オイルロックピースの下端部が上方筒部の内底部に配在のクッション部材に当たり、オイルロックケースとオイルロックピースとの金属当たりが未然に阻止される。
【0059】
さらに、オイルロックピースが有する通孔は、上方筒部内にオイルロックピースの下端部が嵌合する場合に、上方筒部内の作動油を外部たる油室側に流出させるように機能し、従って、該通孔の径の設定如何で上記オイルロック時の油圧を任意に制御し得ることになる。
【0060】
またさらに、オイルロックピースが有する通孔は、該フロントフォークが最圧縮状態から反転して伸長作動し上方筒部内からオイルロックピースの下端部が抜け出るとき、外部たる油室側からの作動油を上方筒部内に流入させ、該上方筒部内におけるバキューム現象の発現を未然に阻止することになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例に係るフロントフォークの一部縦断正面図である。
【図2】図1の一部拡大断面図である。
【符号の説明】
1 車体側チューブたるアウターチューブ
2 車輪側チューブたるインナーチューブ
5 ダンパーシリンダ
6 ピストン
7 ピストンロッド
10 懸架スプリング
28 第1のスプリング
29 第2のスプリング
30 スプリングガイド
34 オイルロックケース
35 上方筒部
36 下方筒部
37 ガイド部
40 オイルロックピース
40a 中空部
41 通孔
42 油孔桿
【産業上の利用分野】
この発明は、自動二輪車に架装される倒立型のフロントフォークの改良に関する。
【0002】
【従来技術とその課題】
自動二輪車に架装されるフロントフォークは、自動二輪車における前輪側の重量を軽減するために、これを倒立にして架装するのが近年の風潮であり、この倒立型のフロントフォークとしては、従来から種々の提案があるが、例えば、実公平4−52502号公報に開示されたフロントフォークは、車体側アウターチューブ内に車輪側インナーチューブが摺動自在に挿入され、車体側アウターチューブの上端中央には下方に向けてダンパーシリンダを取付け、ダンパーシリンダ内にはピストンを介してピストンロッドを移動自在に挿入し、このピストンロッドの下端を車輪側インナーチューブの底部中央に連結し、さらに、ダンパーシリンダの中間外周部と車輪側インナーチューブの底部との間に懸架スプリングを介装している。
【0003】
それ故、該フロントフォークにあっては、懸架スプリングの上端がダンパーシリンダの中間部の外周に担持される結果、ダンパーシリンダの外周と車輪側インナーチューブの内周との間には懸架スプリングを介在させるためのスペースを必要とすることになり、必然的にダンパーシリンダの外径が懸架スプリングの内径より小さく設定されることになる。
【0004】
しかしながら、フロントフォークの全体径を大きくしないでフロントフォークにおける減衰力特性を向上させ安定化させるためには、ダンパーシリンダの径を可能な限り大きく設定するのが好ましいとされており、この要請に応じるには、上記のような懸架スプリングの取付方法ではこの懸架スプリングに規制されてダンパーシリンダの径を十分に大きく設定できないことになる。
【0005】
そこで、懸架スプリングの上端をダンパーシリンダの下端に担持させるようにすれば、ダンパーシリンダの外周側に懸架スプリングが配在されなくなり、ダンパーシリンダの径を大きく設定することが可能になるが、その場合には、懸架スプリングの全体長さが短くされる傾向になり、その結果、該フロントフォークの最圧縮時に所謂底突きが招来され易くなる不具合が懸念される。
【0006】
この発明は、上記した事情を鑑みて創案されたものであって、その目的とするところは、ダンパーシリンダの径を大きくして減衰力特性の向上と安定化を図る一方で、最圧縮時における底突きを効果的に阻止するに最適となるフロントフォークを提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記した目的を達成するために、この発明の構成を、車体側チューブ内に車輪側チューブを摺動自在に挿入し、車体側チューブに下方に向けてダンパーシリンダを取付け、ダンパーシリンダ内に車輪側チューブから起立するピストンロッドをピストンを介して移動自在に挿入し、ダンパーシリンダと車輪側チューブの底部との間に懸架スプリングを介装してなるフロントフォークにおいて、懸架スプリングが線径及び巻径を大きくする第1のスプリングと、該第1のスプリングより線径及び巻径を小さくしその上部を第1のスプリングの内側に臨在させた第2のスプリングと、からなり、第1のスプリングの上端をダンパーシリンダの下端近傍に担持させ、第2のスプリングの下端を車輪側チューブの底部に支持させる一方で、第1のスプリングの下端と第2のスプリングの上端とをスプリングガイドを介して接続し、第2のスプリングの上端にスプリングガイドに連繋されるオイルロックケースを上下動自在に設けると共に、該オイルロックケースがピストンロッドの外周にスライド自在に挿入されるガイド部から上方に起立されてダンパーシリンダの下端に配設されたオイルロックピースに対向する上方筒部を有してなると共に、該上方筒部がその内底部にクッション部材を有してなり、オイルロックピースがその内部に形成の中空部を外部に連通させる通孔を有してなるとする。
【0008】
【作用】
それ故、該フロントフォークにあっては、第1及び第2のスプリングからなる懸架スプリングがダンパーシリンダの下端近傍より下方に配在されるから、ダンパーシリンダの外周が懸架スプリングと干渉する危惧がなく、その結果、ダンパーシリンダの径を大きく設定して減衰力特性の向上と安定化を可能にする。
【0009】
また、オイルロックケースを第1のスプリングの下端と第2のスプリングの上端とを接続するスプリングガイドに連繋させて、第2のスプリングの上端に設けるようにするから、スプリングガイド及びオイルロックケースを個々にあるいは両方とも異なる効果のものに交換することを可能にする。
【0010】
そして、該フロントフォークの圧縮作動時には、先に、第2のスプリングが圧縮し、次いで、第1のスプリングが圧縮する。
【0011】
第2のスプリングの上端に設けられているオイルロックケースは、該フロントフォーク最圧縮時近くに、その上方筒部と上方のオイルロックピースとの間でクッション効果を発揮する。
【0012】
その際、上方筒部内にオイルロックピースの下端部が嵌合することでクッションが効くと共に、オイルロックピースの下端部がさらに上方筒部内に嵌合することでオイルロックが効くことになり、所定のクッション効果が発揮され底突きが未然に阻止される。
【0013】
また、オイルロックピースが完全に上方筒部内に嵌合するとき、オイルロックピースの下端部が上方筒部の内底部に配在のクッション部材に当たり、オイルロックケースとオイルロックピースとの金属当たりが未然に阻止される。
【0014】
そして、オイルロックピースがその内部に中空部を有するように形成されるから、ダンパの下端、即ち、該フロントフォークにおける下半側寄りの部位における重量の低減化に寄与する。
【0015】
そしてまた、オイルロックピースが有する通孔は、上方筒部内にオイルロックピースの下端部が嵌合する場合に、上方筒部内の作動油を外部たる油室側に流出させるように機能し、従って、該通孔の径の設定如何で上記オイルロック時の油圧を任意に制御し得る。
【0016】
さらに、オイルロックピースが有する通孔は、最圧縮状態から反転して、上方筒部内からオイルロックピースの下端部が抜け出るとき、外部たる油室側からの作動油を上方筒部内に流入させ、該上方筒部内におけるバキューム現象の発現を未然に阻止する。
【0017】
【実施例】
以下、図示した一実施例に基づいて、この発明を説明するが、図示例のフロントフォークは、車体側チューブたるアウターチューブ1内に車輪側チューブたるインナーチューブ2が摺動自在に挿入され、アウターチューブ1とインナーチューブ2内にダンパ3が内蔵されている。
【0018】
ダンパ3は、アウターチューブ1の上端キャップ4の中央に結合されて下方に垂設されたダンパーシリンダ5と、該ダンパーシリンダ5内にピストン6を介して移動自在に挿入された中空なピストンロッド7と、からなり、ピストンロッド7は、その下端がインナーチューブ2の底部に結合されている。
【0019】
ダンパーシリンダ5の下端近傍には、断面L状のスプリング受け8が設けられており、このスプリング受け8とインナーチューブ2の底部たる下端ボトム部9の上面との間に懸架スプリング10が介装され、この懸架スプリング10は、常時ダンパーシリンダ5とアウターチューブ1とを伸び方向に付勢している。
【0020】
ダンパーシリンダ5の上部中央には、下方に向けてパイプ体11が取り付けられており、このパイプ体11の下部には隔壁部材部材12が設けられていて、この隔壁部材12がダンパーシリンダ5の上方に油室13,14を区画するとしている。
【0021】
尚、油室13の上方には、気体室15が設けられている。
【0022】
また、隔壁部材12には、油室13,14を開閉するポート16とリーフバルブ17が設けられ、パイプ体11には、二つの油室13,14を連通するバイパス18が設けられ、このバイパス18中には、外部操作で開度調節するニードルバルブ19が上下動自在に設けられ、リーフバルブ17とニードルバルブで減衰力を発生するようにしている。
【0023】
ダンパ3側のピストン6は、上方の上記油室14と下方の油室20を区画し、二つの油室14,20は、ピストン6に設けた伸圧二つのポート21を開閉する伸側リーフバルブ22と圧側リーフバルブ23を介して連通されている。
【0024】
尚、ピストン6の下方には、クッションスプリング43が設けられている。
【0025】
ピストンロッド7の上部には、二つの油室14,20を連通するバイパス24が形成され、このバイパス24内には開度調整自在にニードルバルブ25が設けられ、ニードルバルブ25は、ピストンロッド7内に挿入したコントロールロッド26と下端のアジャスタ27を介して上下動可能とされている。
【0026】
懸架スプリング10は、この実施例にあって、線径及び巻径を大きくする第1のスプリング28と、該第1のスプリング28より線径及び巻径を小さくする第2のスプリング29と、からなり、第2のスプリング29の上部は、第1のスプリング28の下方内側に挿入されてなるとしている。
【0027】
それ故、フロントフォークの圧縮作動時には、この実施例では、先に、線径及び巻径が小さい第2のスプリング29が圧縮し、その後に、線径及び巻径が大きい第1のスプリング28が圧縮することになるが、線径が逆に設定されて第1のスプリング28の方が先に圧縮するように構成されても良い。
【0028】
上記第1のスプリング28の下端と第2のスプリング29の上端との間には、スプリングガイド30が配在されており、該スプリングガイド30を介して第1のスプリング28の下端と第2のスプリング29の上端とが接続されている。
【0029】
因に、上記スプリングガイド30は、円筒部31と、円筒部31の下端に外方に向けて設けたフランジ部32と、円筒部31の上端に内方に向けて設けた支持片33と、を備えてなり、フランジ部32が第1のスプリング28の下端を支持し、支持片33が第2のスプリング29の上端を支持するとしている。
【0030】
また、第1のスプリング28の上端は、前記スプリング受け8の下端に担持され、第2のスプリング29の下端は、前記ボトム9の上面で担持されている。
【0031】
一方、インナーチューブ2との間で油室Rを区画するピストンロッド7の外周には、オイルロックケース34が上下動自在に配在されるとしており、該オイルロックケース34は、上記スプリングガイド30の支持片33に結合され、懸架スプリング10の伸縮作動に連動してピストンロッド7の外周を上下に移動するとしている。
【0032】
このように、オイルロックケース34をスプリングガイド30に連繋させて、第2のスプリング29の上端に設けるように設定することで、必要に応じてスプリングガイド30及びオイルロックケース34を個々にあるいは両方とも異なる効果のものに交換し得ることになる。
【0033】
また、オイルロックケース34は、ピストンロッドの外周にスライド自在に挿入されるガイド部37と、該ガイド部37から有底円筒状に形成されて上方に向けて起立する上方筒部35と、上記ガイド部37から有頭円筒状に形成されて下方に垂設される下方筒部36と、を有してなる。
【0034】
上方筒部35は、その油室Rの上方に向けての開口をダンパーシリンダ5の下端中央に配設されたオイルロックピース40に対向させており、その内底部にクッション部材38を有している。
【0035】
オイルロックピース40は、この実施例にあって、その内部に中空部40aを有するように形成されて、該オイルロックピース40における重量の低減化を図るとし、該オイルロックピース40を有するダンパ−シリンダ5の下端、即ち、該フロントフォークにおける下半側における重量の低減化に寄与し得るようしている。
【0036】
また、該オイルロックピース40は、上記中空部40aと外部たる油室Rとを連通させる通孔41を有するとしている。
【0037】
上記に対して、下方筒部36は、その油室Rの下方に向けての開口をピストンロッド7の下端外周に配設された油孔桿42に対向させる一方で、その内部と外部たる油室Rとを連通する通孔39を有している。
【0038】
それ故、この実施例にあっては、該フロントフォークの最圧縮時近傍では、先に第2のスプリング29が圧縮されることで、オイルロックケース34における下方筒部36内に下方の油孔桿42が嵌合されることになり、所定のクッション効果が発揮される一方で、次なる第1のスプリング28の圧縮で、オイルロックケース34における上方筒部35内にオイルロックピース40が嵌合されることになり、ここでも所定のクッション効果が発揮されることになる。
【0039】
以上のように形成されたこの実施例に係るフロントフォークは、通常、懸架スプリング10の附勢力によってダンパ3とアウターチューブ1とが互いに伸び方向に付勢されている。
【0040】
この状態から、該フロントフォークが、例えば、圧縮すると、上方の油室14の油がポート21及びパイパス24を介して下方の油室20に流出し、このときに、リーフバルブ23とニードルバルブ25とで圧側の減衰力が発生される。
【0041】
また、このとき、ピストンロッド7の嵌合体積分の油は、上方のポート16とバイパス18を介してリザーバたる油室13に排出され、リーフバルブ17とニードルバルブ19で圧側の減衰力が発生されることになる。
【0042】
上記の圧縮作動時には、懸架スプリング10にあっては、線径及び巻径が小さい第2のスプリング29が先に圧縮し、その後に、線径及び巻径が大きい第1のスプリング28が圧縮する。
【0043】
そして、最圧縮時近傍では、油孔桿42がオイルロックケース34における下方筒部36内に嵌合して所定のクッション効果が発揮される。
【0044】
また、上記油孔桿42とオイルロックケース34との間におけるクッション効果に引き続いて、第1のスプリング28の圧縮でオイルロックケース34における上方筒部35内にダンパーシリンダ5の下端中央に配設したオイルロックピース40が嵌合されることになって、同じく所定のクッション効果が発揮されることになる。
【0045】
即ち、オイルロックピース40の下端部がオイルロックケース34における上方筒部35内に嵌合し、該上方筒部35内の作動油がオイルロックピース40の下端部の外周を交して外部たる油室R内に流出する状況になってクッションが効き、その結果、オイルロックピース40の下降速度が抑制される。
【0046】
また、上記に引き続いて、オイルロックピース40の下端部がさらに上方筒部35内に嵌合すると、該上方筒部35内に作動油が閉じ込められる状況になり、このとき、該上方筒部35内にオイルロックが発生する。
【0047】
その結果、フロントフォークが急激に大きいストロークで圧縮されることになっても、クッション効果が発揮されてオイルロックピース40とオイルロックケース34との間における底突きが未然に防止される。
【0048】
そして、オイルロックピース40が完全に上方筒部35内に開没入される状況になるとき、オイルロックピース40の下端が上方筒部35の内底部に配在のクッション部材38に当接されることになり、所謂金属当たりが未然に阻止されることになる。
【0049】
また、上方筒部35内にオイルロックが発生するとき、該オイルロックピース40がその内部の中空部40aと外部たる油室Rとを連通する通孔41を有してなるから、該通孔41の設定如何で上記オイルロック時の油圧を任意に制御し得ることになる。
【0050】
上記から反転して、該フロントフォークが伸長作動し、オイルロックピース40が上昇して上方筒部35内から該オイルロックピース40の下端部が抜け出ることになるが、このとき、オイルロックピース40に開穿の通孔41を介して外部たる油室Rからの作動油が上方筒部35の内周側に流入し、該上方筒部35内におけるバキューム現象の発現が事前に阻止される。
【0051】
尚、該フロントフォークの伸長作動時には、ダンパーシリンダ5が上昇して、下方の油室20の油がポート21とバイパス24を介して上方の油室14に流出し、リーフバルブ23とニードルバルブ25とで伸側減衰力を発生する。
【0052】
また、ピストンロッド7の退出で上方の油室14内において不足するピストンロッド7の退出体積分の油は、油室13から上方のポート16とバイパス18を介して油室14に補給され、このときにも、リーフバルブとニードルバルブ19による減衰力が発生する。
【0053】
【発明の効果】
以上のように、この発明にあっては、懸架スプリングが線径及び巻径を大きくする第1のスプリングと線径及び巻径を小さくする第2のスプリングとで構成されて、第2のスプリングの上部を第1のスプリングの内側に配置すると共に、第1及び第2のスプリングをスプリングガイドで接続するとしたから、懸架スプリングを一本のスプリングで構成する場合に比較して、懸架スプリングの軸方向の長さを大幅に短かくすることが可能になり、該懸架スプリングの格納スペースを小さくすることが可能になる。
【0054】
その結果、懸架スプリングの上端をダンパーシリンダの下端近傍に取り付けることでダンパーシリンダの外周を懸架スプリングに干渉させないようにすることが可能になり、従って、シリンダ径を太くして減衰力特性を向上させ安定化を図ることが可能になる。
【0055】
また、オイルロックケースを第1のスプリングの下端と第2のスプリングの上端とを接続するスプリングガイドに連繋させて、第2のスプリングの上端に設けるようにするから、スプリングガイド及びオイルロックケースを個々にあるいは両方とも異なる効果のもに交換することが可能になる。
【0056】
そして、オイルロックピースがその内部に中空部を有するように形成されるから、ダンパの下端、即ち、該フロントフォークにおける下半側寄りの部位における重量の低減化に寄与することになる。
【0057】
また、該フロントフォークの最圧縮時近傍では、オイルロックケースを構成する上方筒部内にオイルロックピースの下端部が嵌合することでクッションが効くと共に、オイルロックピースの下端部がさらに上方筒部内に嵌合することでオイルロックが効くことになり、所定のクッション効果が発揮され底突きが未然に阻止される。
【0058】
そして、オイルロックピースが完全に上方筒部内に嵌合するとき、オイルロックピースの下端部が上方筒部の内底部に配在のクッション部材に当たり、オイルロックケースとオイルロックピースとの金属当たりが未然に阻止される。
【0059】
さらに、オイルロックピースが有する通孔は、上方筒部内にオイルロックピースの下端部が嵌合する場合に、上方筒部内の作動油を外部たる油室側に流出させるように機能し、従って、該通孔の径の設定如何で上記オイルロック時の油圧を任意に制御し得ることになる。
【0060】
またさらに、オイルロックピースが有する通孔は、該フロントフォークが最圧縮状態から反転して伸長作動し上方筒部内からオイルロックピースの下端部が抜け出るとき、外部たる油室側からの作動油を上方筒部内に流入させ、該上方筒部内におけるバキューム現象の発現を未然に阻止することになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例に係るフロントフォークの一部縦断正面図である。
【図2】図1の一部拡大断面図である。
【符号の説明】
1 車体側チューブたるアウターチューブ
2 車輪側チューブたるインナーチューブ
5 ダンパーシリンダ
6 ピストン
7 ピストンロッド
10 懸架スプリング
28 第1のスプリング
29 第2のスプリング
30 スプリングガイド
34 オイルロックケース
35 上方筒部
36 下方筒部
37 ガイド部
40 オイルロックピース
40a 中空部
41 通孔
42 油孔桿
Claims (1)
- 車体側チューブ内に車輪側チューブを摺動自在に挿入し、車体側チューブに下方に向けてダンパーシリンダを取付け、ダンパーシリンダ内に車輪側チューブから起立するピストンロッドをピストンを介して移動自在に挿入し、ダンパーシリンダと車輪側チューブの底部との間に懸架スプリングを介装してなるフロントフォークにおいて、懸架スプリングが線径及び巻径を大きくする第1のスプリングと、該第1のスプリングより線径及び巻径を小さくしその上部を第1のスプリングの内側に臨在させた第2のスプリングと、からなり、第1のスプリングの上端をダンパーシリンダの下端近傍に担持させ、第2のスプリングの下端を車輪側チューブの底部に支持させる一方で、第1のスプリングの下端と第2のスプリングの上端とをスプリングガイドを介して接続し、第2のスプリングの上端にスプリングガイドに連繋されるオイルロックケースを上下動自在に設けると共に、該オイルロックケースがピストンロッドの外周にスライド自在に挿入されるガイド部から上方に起立されてダンパーシリンダの下端に配設されたオイルロックピースに対向する上方筒部を有してなると共に、該上方筒部がその内底部にクッション部材を有してなり、オイルロックピースがその内部に形成の中空部を外部に連通させる通孔を有してなることを特徴とするフロントフォーク
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- 1995-04-28 JP JP12909295A patent/JP3553202B2/ja not_active Expired - Fee Related
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