JPH1026165A - 油圧緩衝器 - Google Patents

油圧緩衝器

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Publication number
JPH1026165A
JPH1026165A JP19525596A JP19525596A JPH1026165A JP H1026165 A JPH1026165 A JP H1026165A JP 19525596 A JP19525596 A JP 19525596A JP 19525596 A JP19525596 A JP 19525596A JP H1026165 A JPH1026165 A JP H1026165A
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JP
Japan
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oil chamber
damping valve
cylinder
chamber
valve
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JP19525596A
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English (en)
Inventor
Tsutomu Yoshimoto
勉 吉本
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KYB Corp
Original Assignee
Kayaba Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 一方向流れ型に設定されながら伸側および圧
側の各減衰力を独立に、しかも、圧側の減衰力のみを高
目に補正するようにする。 【解決手段】 シリンダ1のヘッド部1aに上方油室A
からシリンダ1外のリザーバ室Cへ向けての作動油の通
過時に所定の減衰力を発生する減衰バルブ4を有すると
共に、ピストン3に下方油室Bから上方油室Aへ向けて
の作動油の通過時に所定の減衰力を発生する圧側減衰バ
ルブ6を有してなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、油圧緩衝器に関
し、特に、一方向流れ型に設定された油圧緩衝器の改良
に関する。
【0002】
【従来技術とその問題点】一方向流れ型に設定された油
圧緩衝器にあっては、ピストンを介して両方向に作動油
が流れる両方向流れ型に設定された油圧緩衝器に比較し
て、安定した減衰力の発生を期待できる利点がある。
【0003】そして、この一方向流れ型の油圧緩衝器と
しては、たとえば、図4に示す構成のものがあるが、こ
の油圧緩衝器は、シリンダ1内にピストンロッド2の下
端側たる先端側を出没可能に挿通すると共に、該ピスト
ンロッド2の先端にシリンダ1内に摺動可能に収装され
たピストン3を連設してなる。
【0004】該ピストン3は、シリンダ1内に上方油室
Aと下方油室Bを区画形成し、上方油室Aは、シリンダ
1のヘッド部1aに配在の減衰バルブ4を介してシリン
ダ1外のリザーバ室Cに連通し、下方油室Bは、ピスト
ン3に配在のチェック弁3aを介して上方油室Aに連通
するとしている。
【0005】なお、シリンダ1の下端内部には、シリン
ダ1外のリザーバ室Cからの作動油のシリンダ1内の下
方油室Bへの流入を許容するが、その逆に下方油室Bか
らの作動油のリザーバ室Cへの流出を阻止するチェック
弁5が配在されている。
【0006】また、図示しないが、シリンダ1とピスト
ンロッド2との間には、ピストンロッド2をシリンダ1
に対して抜き出す方向、すなわち、該各油圧緩衝器を伸
長方向に附勢する懸架ばねが配在されている。
【0007】それゆえ、上記した従来の油圧緩衝器にあ
っては、シリンダ1内をピストン3が上昇する伸側作動
時に、上方油室Aからの作動油がヘッド部1aに配在の
減衰バルブ4を介してリザーバ室Cに流出する。
【0008】そして、このとき、減衰バルブ4によって
伸側の減衰力が発生され、作動油が不足することになる
下方油室Bには、リザーバ室Cからの作動油がチェック
弁5を介して補給される。
【0009】上記と逆に、シリンダ1内をピストン3が
下降する圧側作動時には、下方油室Bからの作動油がピ
ストン3に配在のチェック弁3aを介して上方油室Aに
流入すると共に、該上方油室Aからの侵入ロッド体積分
に相当する量の作動油が減衰バルブ4を介してリザーバ
室Cに流出することになり、このとき、圧側の減衰力が
発生される。
【0010】その結果、上記した従来の油圧緩衝器にあ
っては、伸側および圧側の各減衰力は、上方油室Aから
の作動油が減衰バルブ4を介してリザーバ室Cに流出す
ることで発生される。
【0011】そして、伸側作動時に、上方油室Aからの
作動油が下方油室Bに流出しないから、すなわち、たと
えば、図示しないが、上方油室Aからの作動油がピスト
ン3に配在の伸側バルブを介して下方油室Bに流出しな
いから、エアレーションの発現を危惧しなくて済むこと
になり、特に、伸側から圧側に切り換わる際における減
衰力が安定されることになる。
【0012】しかしながら、上記した従来の油圧緩衝器
にあっては、伸側および圧側の各減衰力がシリンダ1の
ヘッド部1aに配在された言わば一つの減衰バルブ4に
よって発生されるように構成されているために、伸側お
よび圧側の各減衰力を独立に設定できない不具合があ
る。
【0013】すなわち、上記の油圧緩衝器では、伸側作
動時には上方油室Aの断面積とストロークとの積に相当
する流量の作動油が減衰バルブ4を通過し、圧側作動時
には侵入ロッド体積分に相当する流量の作動油が同じ減
衰バルブ4を通過することになる。
【0014】その結果、伸側および圧側の各減衰力特性
は、減衰バルブ4を通過する作動油の流量の差による相
違として表出されるものの、たとえば、減衰バルブ4を
所望の伸側減衰特性となるように設定すると、圧側減衰
特性も一義的に設定されてしまうことになり、圧側では
所望の減衰特性を得られないことになる。
【0015】この発明は、上記した事情を鑑みて創案さ
れたものであって、その目的とするところは、一方向流
れ型に設定されながら、伸側および圧側の各減衰力を各
々独立に設定し得る油圧緩衝器を提供することである。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、この発明による油圧緩衝器の構成を、シリンダ
の下端内部にリザーバ室からの作動油の流入を許容する
チェック弁を有し、シリンダ内に出没可能に挿通される
ピストンロッドの先端に連設されてシリンダ内に摺動可
能に収装されシリンダ内に上方油室と下方油室を区画形
成するピストンを有し、シリンダのヘッド部に上方油室
からシリンダ外のリザーバ室へ向けての作動油の通過時
に所定の減衰力を発生する減衰バルブを有し、かつ、ピ
ストンに下方油室から上方油室へ向けての作動油の通過
時に所定の減衰力を発生する圧側減衰バルブを有してな
るとする。
【0017】そして、好ましくは、圧側減衰バルブを迂
回するバイパス路が形成されると共に、また、ピストン
ロッドに開穿されて上方油室をリザーバ室に連通させる
透孔が減衰バルブを迂回するバイパス路を形成すると共
に、該各バイパス路における作動油の流量が外部操作に
よって変更可能に設定されてなるとする。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、図示した実施の形態に基づ
いて、この発明を説明するが、図1に示すように、この
発明の一実施の形態による油圧緩衝器は、基本的には、
前記した従来例としての図4に示す油圧緩衝器を改変し
た構造に設定されており、それゆえ、以下の説明にあっ
て、その構成が同様である部分については、図中に同一
の符号を付するのみとして、要する場合を除き、その詳
しい説明を省略する。
【0019】すなわち、この発明の一実施の形態による
油圧緩衝器は、シリンダ1の下端内部にリザーバ室Cか
らの作動油の流入を許容するチェック弁5を有し、シリ
ンダ1内に先端側が出没可能に挿通されるピストンロッ
ド2の先端に連設されてシリンダ1内に摺動可能に収装
されシリンダ1内に上方油室Aと下方油室Bを区画形成
するピストン3を有し、シリンダ1のヘッド部1aに上
方油室Aからシリンダ1外のリザーバ室Cへ向けての作
動油の通過時に所定の減衰力を発生する減衰バルブ4を
有し、かつ、ピストン3に下方油室Bから上方油室Aへ
向けての作動油の通過時に所定の減衰力を発生する圧側
減衰バルブ6を有してなる。
【0020】なお、図示しないが、シリンダ1とピスト
ンロッド2との間には、該ピストンロッド2をシリンダ
1に対して抜き出す方向に、すなわち、該油圧緩衝器を
伸長方向に附勢する懸架ばねが配在されている。
【0021】それゆえ、該油圧緩衝器にあっては、シリ
ンダ1内をピストン3が上昇する伸側作動時に上方油室
Aからの作動油がシリンダ1のヘッド部1aに配在の減
衰バルブ4を介してシリンダ1外のリザーバ室Cに流出
することになる。
【0022】このとき、減衰バルブ4によって伸側の減
衰力が発生されることになり、下方油室Bには、リザー
バ室Cからの作動油がチェック弁5を介して補給され
る。
【0023】そして、シリンダ1内をピストン3が下降
する圧側作動時には、下方油室Bからの作動油がピスト
ン3に配在の圧側減衰バルブ6を介して上方油室Aに流
入すると共に、該上方油室Aからの侵入ロッド体積分に
相当する量の作動油が減衰バルブ4を介してリザーバ室
Cに流出することになり、このときの減衰力は、作動油
が圧側減衰バルブ6および減衰バルブ4を通過すること
によって得られることになる。
【0024】その結果、該油圧緩衝器にあっては、伸側
作動時には減衰バルブ4のみを作動油が通過するが、圧
側作動時には減衰バルブ4だけでなく、圧側減衰バルブ
6をも作動油が通過することになり、したがって、伸側
作動時および圧側作動時に減衰バルブ4を作動油が通過
することになる一方向流れ型に設定されていながら、伸
側および圧側の各減衰力を異なる大きさに設定すること
が可能になる。
【0025】そして、この油圧緩衝器にあって、圧側の
減衰力は、仮に、圧側減衰バルブ6がチェック弁とされ
る場合に比較して、高目の減衰力となる。
【0026】すなわち、上方油室Aにおける油圧をP
1、下方油室Bにおける油圧をP2、シリンダ1の内径
をD、およびピストンロッド2の外径をdとすると、前
記した図4に示す従来の油圧緩衝器では、ピストン3に
チェック弁3aが配在されているから、上方油室Aおよ
び下方油室Bにおける油圧は、減衰バルブ4のクラッキ
ング圧、すなわち、P1となり、このときの伸側減衰力
F1は、 π/4(D×D−d×d)P1 となり、圧側の減衰力F2は、 π/4{D×D×P2−(D×D−d×d)P1} となる。
【0027】そして、図4に示す従来の油圧緩衝器で
は、P1=P2であるから、圧側の減衰力F2は、d×
d×P1となる。
【0028】それに対して、この発明のように、圧側減
衰バルブ6をP2−P1のクラッキング圧の減衰バル
ブ、すなわち、リーフバルブにすると、下方油室Bにお
けるクラッキング圧P2は、P2>P1の関係になり、
したがって、このときの圧側の減衰力F2は、上記のd
×d×P1より大きくなること明らかである。
【0029】したがって、この発明によれば、減衰バル
ブ4のクラッキング圧P1に基づいて圧側減衰バルブ6
のクラッキング圧P2を任意に設定することで、図4に
示す従来の油圧緩衝器に比較して、圧側の減衰力(F
2)を高目に設定し得るのはもちろんのこと、伸側の減
衰力(F1)に対する圧側の減衰力の比を任意に設定し
得ることになる。
【0030】なお、該油圧緩衝器の具体化にあっては、
前記した図4に示す従来の油圧緩衝器におけるピストン
3部分における改変、すなわち、チェック弁3aを圧側
減衰バルブ6に変更するのみで足りることになる。
【0031】以上は、この発明の油圧緩衝器が原理的に
構成された場合の実施の形態に基づいて説明したもので
あるが、この発明の油圧緩衝器は、具体的には、たとえ
ば、自動二輪車に架装されるフロントフォークとして、
以下のように形成される。
【0032】すなわち、該フロントフォークは、図2お
よび図3に示すように、車体(ハンドル)側チューブと
してのアウターチューブ7の下端側内に車軸(車輪)側
チューブとしてのインナーチューブ8の上端側が出没可
能に挿通されてなる。
【0033】そして、インナーチューブ8の軸芯部にシ
リンダ1が起立され、該シリンダ1内に下端側たる先端
側が出没可能に挿通されるピストンロッド2の上端たる
基端がアウターチューブ7の上端における封止部9に連
設されてなるとしている。
【0034】なお、図示する実施の形態にあって、該フ
ロントフォークを伸長方向に附勢する懸架ばね10は、
シリンダ1のヘッド部1aと上記封止部9に隣設された
スペーサを兼ねるばね受11との間に配在されている。
【0035】また、図示しないが、シリンダ1の下端内
部には、図1を参考にすれば、リザーバ室Cからの作動
油の下方油室Bへの流入を許容し、その逆の下方油室B
からの作動油のリザーバ室Cへの流出を阻止するチェッ
ク弁5が配在されている。
【0036】一方、シリンダ1内には、該シリンダ1内
に摺動可能に収装されたピストン3によって上方油室A
と下方油室Bが区画形成されているが、ピストン3は、
図示する実施の形態にあって、ピストンロッド2の下端
たる先端に連設されたサブロッド12の下端に連設され
るとしており、該サブロッド12の下端にはピストン3
の下端面に隣設されるサブピストン13をも連設させて
いる。
【0037】そして、ピストン3の上端面に、すなわ
ち、上方油室A側の端面に圧側減衰バルブ6を配在さ
せ、サブピストン13に開穿の連通孔13aによってピ
ストン3の下端面側と下方油室B側との連通を可能にし
ている。
【0038】ちなみに、図示する実施の形態にあって、
サブロッド12の上端とシリンダ1のヘッド部1a側と
の間に、該フロントフォークの伸切時におけるショック
を緩和する伸切ばね14が介装されている。
【0039】次に、上記シリンダ1のヘッド部1aの内
周側には、上方油室Aからリザーバ室Cへ向けての作動
油の通過時に所定の減衰力を発生する減衰バルブ4が配
在されている。
【0040】それゆえ、該フロントフォークにあって
は、伸側作動時に上方油室Aからの作動油が減衰バルブ
4を介してリザーバ室Cに流出する一方で、圧側作動時
に下方油室Bからの作動油がピストン3に配在の圧側減
衰バルブ6を介して上方油室Aに流入すると共に、該上
方油室Aからの侵入ロッド体積分に相当する量の作動油
が減衰バルブ4を介してリザーバ室Cに流出することに
なる。
【0041】そして、圧側減衰バルブ6が配設されるこ
とで、前記したように、該圧側減衰バルブ6がチェック
弁3a(図4参照)とされる場合に比較して、高目の、
しかもクラッキング圧の設定如何で任意の大きさの圧側
の減衰力の発生が可能とされることになる。
【0042】ちなみに、上記の伸側作動時に下方油室B
で不足することになる作動油は、リザーバ室Cからシリ
ンダ1の下端内部に配在のチェック弁6を介して補給さ
れることになる。
【0043】ところで、図示する実施の形態にあって
は、ピストン3に配在されている圧側減衰バルブ6を迂
回して下方油室Bからの作動油を上方油室Aに流入させ
るバイパス路(符示せず)が形成されると共に、該バイ
パス路における作動油の流量が外部操作によって無段階
に変更可能とされるように設定されている。
【0044】また、ピストンロッド2に開穿されて上方
油室Aをリザーバ室Cに連通させる透孔7aがシリンダ
1のヘッド部1aに配在の減衰バルブ4を迂回して上方
油室Aからの作動油をリザーバ室Cに流出させるバイパ
ス路(符示せず)を形成すると共に、該バイパス路にお
ける作動油の流量が外部操作によって無段階に変更可能
とされるように設定されている。
【0045】少し説明すると、圧側減衰バルブ6を迂回
して下方油室Bからの作動油を上方油室Aに流入させる
バイパス路は、前記サブピストン13とサブロッド12
とにかけて形成されているもので、サブロッド12に形
成されているバイパス路部分には、該バイパス路部分に
おける作動油の流量の無段階の調整を可能にするニード
ルバルブ15が配在されている。
【0046】なお、上記サブピストン13には、上記バ
イパス路における逆流、すなわち、該バイパス路を介し
て上方油室Aからの作動油が下方油室Bに流出すること
を阻止するチェック弁13bが配在されている。
【0047】上記ニードルバルブ15は、下方に隣設さ
れた附勢ばね15aによって図中で上昇方向となる開放
方向に附勢されてなる一方で、上端に隣設されたコント
ロールロッド16によって、その配設位置、すなわち、
上記バイパス路部分におけるバルブ開度が設定されると
している。
【0048】すなわち、コントロールロッド16は、ピ
ストンロッド2の軸芯部に開穿の透孔2a内に上下動可
能に収装されてなるもので、その上端が前記アウターチ
ューブ7の上端を閉塞する封止部9に回動可能に配備さ
れた操作ダイヤル17に回転子17aの介在下に連繋さ
れている。
【0049】そして、操作ダイヤル17が回動される
と、該回動に従って回転子17aが回転しながら上下動
し、該上下動でコントロールロッド16が上下動し、も
ってニードルバルブ15が上下動されることになる。
【0050】そしてまた、ニードルバルブ15が上昇傾
向におかれる場合には、上記バイパス路部分における作
動油の流量が多くなり、したがって、圧側減衰バルブ6
を通過する作動油の流量が減少して、作動油が圧側減衰
バルブ6のみを通過する場合に比較して、圧側の減衰力
が低い状態で発生されることになる。
【0051】一方、上記ニードルバルブ15およびコン
トロールロッド16、さらには、前記回転子17aおよ
び操作ダイヤル17は、図示する実施の形態にあって、
ピストンロッド2の透孔7aと共に上方油室Aからの作
動油を減衰バルブ4を迂回してリザーバ室Cに流出させ
るバイパス路を形成するように設定されている。
【0052】すなわち、まず、ニードルバルブ15は、
図中で上端側となる基端側の軸芯部に空部(符示せず)
を有すると共に、該基端側にサブロッド12に開穿され
て上方油室Aに開口する横孔12aに照準され常時開放
型となる連通孔15bを有していて、ニードルバルブ1
5の上端側の空部と上方油室A側との連通を可能にして
いる。
【0053】次に、ニードルバルブ15の上端に下端が
隣設されるコントロールロッド16は、図示する実施の
形態にあって、ニードルバルブ15の上端側の空部に連
通して作動油の通過を許容する空部16aを有する中空
ロッドに設定されており、上端が前記回転子17aの下
端に当接されている。
【0054】さらに、該回転子17aは、図示する実施
の形態にあって、ほぼ筒状に形成されていて、内周側の
空部(符示せず)を上記コントロールロッド16におけ
る空部16aに連通させている。
【0055】そしてさらに、上記回転子17aに連繋の
前記操作ダイヤル17は、図示する実施の形態にあっ
て、軸芯部に上記バイパス路の一部となる空部(符示せ
ず)を有すると共に、該空部に収装されたニードルバル
ブ18を有してなる。
【0056】該ニードルバルブ18は、図中で上端部と
なる基端部が操作部18aに設定されていて、該操作部
18aの上端がいわゆる操作を可能にするように前記封
止部9の上端にわずかながら突出している。
【0057】そして、上記ニードルバルブ18を配在さ
せるバイパス路部分は、操作ダイヤル17を保持しなが
らピストンロッド2の上端を連設させ封止部9を形成す
るロッド連結部19に開穿のポート19aを介してリザ
ーバ室Cに連通している。
【0058】したがって、上記ニードルバルブ18の回
動操作によってバイパス路における該ニードルバルブ1
8のバルブ開度が変更されてバイパス路における作動油
の流量が変更されることになり、このとき、減衰バルブ
4を通過する作動油の流量が変更されて、該減衰バルブ
4による発生減衰力が変更されることになる。
【0059】なお、図示する実施の形態にあっては、上
記ロッド連結部19が封止部9を形成するキャップ20
に対して上下動可能に連繋されており、該ロッド連結部
19の上下動で前記ばね受11が上下動されて、懸架ば
ね10のイニシャルが変更されるように構成されてい
る。
【0060】
【発明の効果】以上のように、この発明にあっては、伸
側作動時および圧側作動時に共通の減衰バルブを作動油
が通過する一方向流れ型に設定されていながら、伸側と
圧側の各減衰力を独立に設定できるから、該油圧緩衝器
を、たとえば、自動二輪車に架装のフロントフォークあ
るいは四輪車に装備されるショックアブソーバとする場
合に、車種等に応じて伸側および圧側の各減衰力を異な
る値に設定することが可能になる。
【0061】また、この発明にあっては、チェック弁に
代えてピストンに配在される圧側減衰バルブがリーフバ
ルブ等とされることで、所定のクラッキング圧を具有す
るものとすることが可能になり、クラッキング圧の設定
如何で、伸側の減衰力に対して圧側の減衰力を高目に設
定し、また、その際の圧側の減衰力の大きさを任意に設
定できることになる。
【0062】さらに、この発明にあっては、伸側の減衰
力および圧側の減衰力をそれぞれ調整可能とするように
設定されることで、車両の操縦者の好み等に応じて発生
減衰力を調整できることになり、該油圧緩衝器の汎用性
が増大されることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施の形態による油圧緩衝器を示
す概略縦断面図である。
【図2】この発明の他の実施の形態による油圧緩衝器の
上端側を示す部分縦断面図である。
【図3】図2の油圧緩衝器の中間部を示す部分縦断面図
である。
【図4】従来例としての油圧緩衝器を図1と同様に示す
概略縦断面図である。
【符号の説明】
1 シリンダ 1a ヘッド部 2 ピストンロッド 3 ピストン 4 減衰バルブ 5 チェック弁 6 圧側減衰バルブ A 上方油室 B 下方油室 C リザーバ室

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダの下端内部にリザーバ室からの
    作動油の流入を許容するチェック弁を有し、シリンダ内
    に出没可能に挿通されるピストンロッドの先端に連設さ
    れてシリンダ内に摺動可能に収装されシリンダ内に上方
    油室と下方油室を区画形成するピストンを有し、シリン
    ダのヘッド部に上方油室からシリンダ外のリザーバ室へ
    向けての作動油の通過時に所定の減衰力を発生する減衰
    バルブを有し、かつ、ピストンに下方油室から上方油室
    へ向けての作動油の通過時に所定の減衰力を発生する圧
    側減衰バルブを有してなる油圧緩衝器
  2. 【請求項2】 圧側減衰バルブを迂回するバイパス路が
    形成されると共に、該バイパス路における作動油の流量
    が外部操作によって変更可能に設定されてなる請求項1
    の油圧緩衝器
  3. 【請求項3】 ピストンロッドに開穿されて上方油室を
    リザーバ室に連通させる透孔が減衰バルブを迂回するバ
    イパス路を形成すると共に、該バイパス路における作動
    油の流量が外部操作によって変更可能に設定されてなる
    請求項1の油圧緩衝器
JP19525596A 1996-07-08 1996-07-08 油圧緩衝器 Pending JPH1026165A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003014026A (ja) * 2001-06-28 2003-01-15 Kayaba Ind Co Ltd フロントフォーク
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