JPH06221364A - 油圧緩衝器 - Google Patents

油圧緩衝器

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Publication number
JPH06221364A
JPH06221364A JP2745593A JP2745593A JPH06221364A JP H06221364 A JPH06221364 A JP H06221364A JP 2745593 A JP2745593 A JP 2745593A JP 2745593 A JP2745593 A JP 2745593A JP H06221364 A JPH06221364 A JP H06221364A
Authority
JP
Japan
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valve
piston
spool
pressure
cylinder
Prior art date
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Pending
Application number
JP2745593A
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English (en)
Inventor
Akira Kani
旭 可児
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KYB Corp
Original Assignee
Kayaba Industry Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH06221364A publication Critical patent/JPH06221364A/ja
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 所定の減衰力発生が確実に可能になるのは勿
論のこと、所望の減衰力調整が確実に実現可能になり、
しかも、そのコンパクト化及びコストの低廉化が可能に
なって、車両への搭載性と汎用性の向上を期待するに最
適となる油圧緩衝器を提供する。 【構成】 ピストン12に配設の伸側減衰バルブ13が
伸側パイロットバルブ14による油圧制御によって摺動
するスプール131を有してなり、該スプール131の
摺動時に伸側減衰バルブ13のバルブ開度が変更される
ように形成されてなる一方で、伸側パイロットバルブ1
4がピストンロッド15内あるいはその近傍部に配設さ
れてなり、スプール131がシリンダ11内におけるピ
ストン12の圧側摺動時の作動油の流路とされると共
に、圧側パイロットバルブ22を構成するプランジャ2
22が油圧緩衝器の軸線方向に直交する方向に移動され
るように形成されてなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、走行中の車両におけ
る姿勢制御への利用に最適となる油圧緩衝器の改良に関
する。
【0002】
【従来の技術】近年、走行中の車両における姿勢制御
は、車両に搭載の油圧緩衝器における減衰力を所謂スカ
イフック理論によって制御するのが最適とされており、
そのための油圧緩衝器として、例えば、図3に示すよう
なユニフロー型に構成されて減衰バルブで発生減衰力を
制御するものが提案されている。
【0003】即ち、該油圧緩衝器は、シリンダ1内にピ
ストンロッド2の先端側を出没可能に挿通すると共に、
該ピストンロッド2の先端にシリンダ1内に摺動可能に
収装されたピストン3を連設してなる。
【0004】そして、ピストン3がシリンダ1内にロッ
ド側油室R1とピストン側油室R2とを区画形成すると
共に、該ピストン3に配設の伸側チェック弁3aを介し
てピストン側油室R2のロッド側油室R1への連通を可
能にしている。
【0005】また、該油圧緩衝器は、シリンダ1の下端
内部にベースバルブ部4を配設すると共に、シリンダ1
の外周に外筒5を配設してなり、該外筒5とシリンダ1
との間にリザーバ室R3を形成している。
【0006】そして、ベースバルブ部4には圧側チェッ
ク弁4aが配設されていて、該圧側チェック弁4aを介
してリザーバ室R3のピストン側油室R2への連通を可
能にしている。
【0007】一方、該油圧緩衝器は、シリンダ1の上端
側に開穿された油孔1aを介して、ロッド側油室R1が
リザーバ室R3側、即ち、ピストン側油室R2に連通さ
れるとしている。
【0008】そして、このリザーバ室R3を介在させな
がらのロッド側油室R1とピストン側油室R2との連通
路中にソレノイドバルブからなる減衰バルブ6が配設さ
れるとしている。
【0009】即ち、シリンダ1の上端側の外周には、筒
状体7が液密状態に配設されて、ピストン側油室R2に
連通する環状隙間R4が形成されるとすると共に、該環
状隙間R4とリザーバ室R3とを連通するように減衰バ
ルブ6が配設されてなるとしている。
【0010】そして、減衰バルブ6は、ソレノイド6a
への励磁で前進するポペット6bを有してなり、該ポペ
ット6bが環状隙間R4に連通する流入路R5とリザー
バ室R3に連通する流出路R6との間における作動油の
流量を制御し、所定の減衰力を発生させるとしている。
【0011】因に、該減衰バルブ6は、ソレノイド6a
への励磁力に応じてポペット6bの前進量が変更され
る、即ち、発生減衰力の高低を選択し得るように構成さ
れている。
【0012】それ故、この従来例としての油圧緩衝器に
よれば、シリンダ1内にピストンロッド2が没入される
圧側行程時には、シリンダ1内をピストン3が下降する
ことになり、ピストン側油室R2からの作動油がピスト
ン3に配設の伸側チェック弁3aを介してロッド側油室
R1に流入する。
【0013】このとき、ピストン側油室R2の作動油の
ベースバルブ部4を介してのリザーバ室R3側への流入
が圧側チェック弁4aで阻止されているから、所謂ロッ
ド体積分に相当する作動油がロッド側油室R1に流入さ
れ、かつ、ロッド側油室R1からシリンダ1に開穿の油
孔1aを介してシリンダ1外の環状隙間R4に流入され
る。
【0014】そして、環状隙間R4に流入される作動油
は、減衰バルブ6を介してリザーバ室R3に流入され、
減衰バルブ6を作動油が流通するときに、所定の伸側減
衰力が発生されることになる。
【0015】一方、シリンダ1内からピストンロッド2
が突出される伸側行程時には、シリンダ1内をピストン
2が上昇することになり、ロッド側油室R1の作動油が
環状隙間R4に流入されると共に、ピストン側油室R2
において不足する作動油が圧側チェック弁4aを介して
リザーバ室R3から補給される。
【0016】そして、このときにも、環状隙間R4に流
入される作動油が減衰バルブ6を介してリザーバ室R3
に流入されることになり、従って、減衰バルブ6を作動
油が流通するときに、所定の圧側減衰力が発生されるこ
とになる。
【0017】尚、伸側圧側いずれかの行程時に、発生減
衰力を変更するときには、減衰バルブ6におけるソレノ
イド6aへの励磁力を高低変更するように制御すること
で、所望の減衰力調整が実現される。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来の油圧緩衝器にあっては、所謂コンパクト化を望
めずコスト高を招来し易くなる等の不都合が指摘されて
いる。
【0019】即ち、上記従来の油圧緩衝器は、ユニフロ
ー型とされてソレノイドバルブからなる単一の減衰バル
ブ6で伸側及び圧側の各減衰力を制御するように構成さ
れているので、伸側圧側いずれかの減衰力を変更すると
きには、減衰バルブ6におけるソレノイド6aへの励磁
力の切換が必要になると共に、該励磁力の切換が極めて
単時間に実現される必要がある。
【0020】また、上記従来の油圧緩衝器は、ロッド側
油室R1とピストン側油室R2とを連通する所謂連通路
中で直接減衰力を制御するように構成されているから、
減衰バルブ6におけるポペット6bの推力が十分である
ことが必要とされる。
【0021】それ故、上記従来の油圧緩衝器にあって
は、減衰バルブ6たるソレノイドバルブが大型化され易
くなり、その結果、油圧緩衝器全体としてのコンパクト
化が困難になって車両への搭載性を低下させると共に、
製品コストの低廉化が望めずその汎用性の向上を期待で
きなくなる。
【0022】さらに、上記従来の油圧緩衝器は、ユニフ
ロー型に構成されているが故に、ユニフロー型以外の通
常の油圧緩衝器における場合に比較して、その伸縮時に
ピストン3における伸側のチェック弁3a及びベースバ
ルブ部4における圧側チェック弁4aを通過する作動油
の流量を多くする。
【0023】それ故、所謂圧損による負圧が生じ易くな
って、減衰バルブ6部分において発生される減衰力が安
定されなくなり、減衰力の調整自体も完全に実現されな
くなる危惧もある。
【0024】この発明は、前記した事情を鑑みて創案さ
れたものであって、その目的とするところは、所定の減
衰力発生が確実に可能になるのは勿論のこと、所望の減
衰力調整が確実に実現可能になり、しかも、そのコンパ
クト化及びコストの低廉化が可能になって、車両への搭
載性と汎用性の向上を期待するに最適となる油圧緩衝器
を提供することである。
【0025】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、この発明の第1の構成を、シリンダ内における
ピストンの伸側摺動時にシリンダ内に区画形成のロッド
側油室における作動油がピストンに配設の伸側減衰バル
ブを介してシリンダ内に区画形成のピストン側油室に流
出されると共に、伸側減衰バルブがソレノイドバルブか
らなる伸側パイロットバルブによる油圧制御によってそ
のバルブ開度を変更し得るように形成されてなる油圧緩
衝器において、伸側減衰バルブが伸側パイロットバルブ
による油圧制御によって摺動するスプールを有してな
り、該スプールの摺動時に伸側減衰バルブのバルブ開度
が変更されるように形成されてなる一方で、伸側パイロ
ットバルブがピストンロッド内あるいはその近傍部内に
収装されてなり、スプールがシリンダ内におけるピスト
ンの圧側摺動時の作動油の流路とされるように形成され
てなるとする。
【0026】そして、この発明の第2の構成を、シリン
ダ内におけるピストンの圧側摺動時にシリンダ内に区画
形成のピストン側油室における作動油がベースバルブ部
に配設の圧側減衰バルブを介してシリンダ外に区画形成
のリザーバ室に流出されると共に、圧側減衰バルブがソ
レノイドバルブからなる圧側パイロットバルブによる油
圧制御によってそのバルブ開度を変更し得るように形成
されてなる油圧緩衝器において、圧側減衰バルブが圧側
パイロットバルブによる油圧制御によって摺動するスプ
ールを有してなり、該スプールの摺動時に圧側減衰バル
ブのバルブ開度が変更されるように形成されてなる一方
で、圧側パイロットバルブがボトム部あるいはその近傍
部に配設されてなり、該圧側パイロットバルブを構成す
るプランジャが油圧緩衝器の軸線方向に直交する方向に
移動されるように形成されてなるとする。
【0027】
【作用】それ故、高圧側油室からの作動油が減衰バルブ
に及ぶとき、パイロットバルブによる油圧制御で減衰バ
ルブ、即ち、該減衰バルブを構成するスプールの移動が
可能になり、該スプールの移動で高圧側油室からの作動
油が減衰バルブを介して低圧側油室に流出される。
【0028】そして、スプールの移動量がパイロットバ
ルブによって制御されるとき、減衰バルブにおけるバル
ブ開度が制御され、該減衰バルブを通過する作動油の油
圧、即ち、高圧側油室におけるシリンダ圧力が制御され
る。
【0029】その結果、パイロットバルブを構成するソ
レノイドバルブは、パイロットバルブ部における油圧を
制御するのみで、減衰バルブ、即ち、スプールの摺動を
直接制御しない。
【0030】従って、パイロットバルブを構成するソレ
ノイドバルブは、小型のもので足りて、その収容あるい
は配設のために大きい面積や容積を占有しない。
【0031】
【実施例】以下、図示した実施例に基づいて説明する
が、図1は、この発明に係る油圧緩衝器におけるピスト
ン部分の一実施例を示すもので、該油圧緩衝器は、シリ
ンダ11内におけるピストン12の伸側摺動時にシリン
ダ11内に区画形成のロッド側油室R1における作動油
がピストン12に配設の伸側減衰バルブ13を介してシ
リンダ11内に区画形成のピストン側油室R2に流出さ
れると共に、伸側減衰バルブ13が比例ソレノイドバル
ブからなる伸側パイロットバルブ14による油圧制御に
よってそのバルブ開度を変更し得るように形成されてい
る。
【0032】即ち、ピストン12は、ピストンロッド1
5の図中で下端となる先端に連設されていて、シリンダ
11内を摺動し得るように形成されており、その軸芯部
に伸側減衰バルブ13を構成するスプール131をピス
トンロッド15の軸線方向に沿って摺動可能に収装して
いる。
【0033】そして、該スプール131の摺動時に伸側
減衰バルブ13のバルブ開度が変更されるように形成さ
れている。
【0034】少しく説明すると、該スプール131は、
筒状に形成されていて、その肉厚部にはその内外周を連
通する連通孔131aが開穿されており、該連通孔13
1aがピストン12に形成の環状溝12a、同じくピス
トン12に開穿された伸側上流ポート12bを介してロ
ッド側油室R1に連通している。
【0035】また、ピストン12は、ピストン側油室R
2に連通する一方でスプール131の図中で下端側とな
る先端側の外周に対向して開口する伸側下流ポート12
cを有しており、該伸側下流ポート12cは、スプール
131の図中で上昇することになる後退時にスプール1
31の内周側と連通するように設定されている。
【0036】上記スプール131は、図中で下端となる
その先端がピストン12に介装されたストップリング1
32で係止される一方で、図中で上端となるその基端に
隣設されたスプリング133で図中で下方向となる前進
方向に附勢されており、その最下降時にはその内周側と
上記伸側下流ポート12cとの連通を遮断するように設
定されている。
【0037】上記スプリング133は、図中で上端とな
るその後端がピストン12に固着されたキャップ状に形
成のストッパ134に係止されており、該ストッパ13
4の中央にはオリフィス134aが開穿されてなるとし
ている。
【0038】また、上記スプール131の基端も、該ス
プール131に固着されたキャップ状に形成のストッパ
135で閉塞されるように構成されているが、該ストッ
パ135にはオリフィス135aが開穿されている。
【0039】それ故、該オリフィス135aが配在され
ているが故に、スプール131の基端側外部と該スプー
ル131の内周側との間には差圧が生じることになり、
従って、後述する伸側パイロットバルブ14による油圧
制御でスプール131が図中で上下方向に進退し得るこ
とになる。
【0040】そして、図示例では、上記ストッパ134
にもオリフィス134aが配在されてなるとするので、
スプリング133側と伸側パイロットバルブ14側との
間にも差圧を生じることになって、伸側パイロットバル
ブ14による小さい油圧制御でスプール131が図中で
上下方向に進退し得ることになる。
【0041】ところで、伸側パイロットバルブ14は、
ソレノイド141への励磁によって図中で上下方向とな
るピストンロッド15の軸線方向に進退するプランジャ
142を有してなり、該プランジャ142は、その尖端
142aがオリフィス部材143に形成のオリフィス1
43a内に臨在されるとしている。
【0042】上記ソレノイド141は、ピストンロッド
15の図中で下端となる先端の近傍部内に形成された容
室15a内に収装されてなるとし、同じく該容室15a
内に収装されたスプリング145で附勢されて所定位置
に安定されている。
【0043】そして、ソレノイド141から延在される
リード線146が、上記容室15aに連通するようにピ
ストンロッド15の軸芯部に開穿された透孔15b内に
挿通されている。
【0044】尚、図示例にあって、上記オリフィス部材
143は、その軸芯部に上記プランジャ142を挿通さ
せる筒状コア部材144の図中で下端となる先端に固定
的に保持されているとするが、これに代えて、上記筒状
コア部材144の先端に直接形成されているとしても良
い。
【0045】一方、上記筒状コア部材144には、その
内外周を連通する連通孔144aが開穿されており、該
連通孔144aを介しての上記プランジャ142側から
の油圧のピストン側油室R2への解放を可能にしてい
る。
【0046】また、ピストン12には、該ピストン12
の上端部で上記連通孔144aに対向する位置にその内
外周を連通する連通孔12dが開穿されていると共に、
該ピストン12のピストンロッド15に対する螺条部1
2eに上記連通孔12dに連通する縦溝12fが形成さ
れ、該ピストン12の本体肉厚部に上記縦溝に連通しな
がらピストン側油室R2に開口する伸側サブポート12
gが開穿されてなるとしている。
【0047】それ故、上記のように形成された伸側パイ
ロットバルブ14にあっては、プランジャ142の尖端
142aとこれが臨在されるオリフィス143aとの間
に形成される所謂オリフィスが形成されるときには、前
記伸側減衰バルブ13側からの油圧がピストン側油室R
2に解放されることになる。
【0048】そして、このときには、上記オリフィス1
43aを挟んで生じる差圧が上記伸側減衰バルブ13側
における差圧に影響することになり、該伸側減衰バルブ
13におけるスプール131の後退方向への摺動が可能
になる。
【0049】また、プランジャ142のオリフィス14
3aに対する侵入量が小さく抑えられる場合には、該オ
リフィス143a部分を介しての差圧が小さくなり、上
記スプール131の後退量が大きくすることが可能にな
る。
【0050】尚、図示例にあって、ピストン12の下端
内部にはリーフバルブからなる伸側チェック弁16が配
設されているが、該伸側チェック弁16は、ピストン1
2の下端内周に嵌装されたディスク部材17に開穿の圧
側ポート17aを閉塞するように配設され、その背面側
に隣設されたノンリタンスプリング18で附勢されてい
る。
【0051】そして、上記伸側チェック弁16の背面側
は、前記伸側減衰バルブ13におけるスプール131の
先端に対向している。
【0052】それ故、以上のように形成されたこの実施
例に係る油圧緩衝器にあっては、シリンダ11内にピス
トンロッド15が没入される圧側行程時には、シリンダ
11内をピストン12が下降することになり、このと
き、ピストン側油室R2からの作動油が伸側チェック弁
16を介して伸側減衰バルブ13におけるスプール13
1の内周側に流入し、かつ、連通孔131a,環状溝1
2a及び伸側上流ポート12bを介してロッド側油室R
1に流入することになる。
【0053】以上のように、図示例にあっては、伸側減
衰バルブ13を構成するスプール131が圧側摺動時の
作動油の流路にも利用されることになるので、所謂流路
構成が簡単になる。
【0054】また、シリンダ11内からピストンロッド
15が突出される伸側行程時には、シリンダ11内をピ
ストン12が上昇することになり、このとき、ロッド側
油室R1からの作動油が伸側減衰バルブ13を介して、
及び一部の作動油が伸側パイロットバルブ14を介して
ピストン側油室R2に流出されることになり、上記伸側
減衰バルブ13を介しての作動油の流れで所定の減衰
力、即ち、ロッド側油室R1におけるシリンダ圧力が制
御されることになる。
【0055】即ち、伸側パイロットバルブ14における
プランジャ142が最前進されてオリフィス143aが
閉塞される状況のときには、スプール131の基端側に
差圧が生じないので、該スプール131は図示する所謂
全閉状態に置かれ、この限りにおいて作動油の流れ、即
ち、高圧側油室たるロッド側油室R1におけるシリンダ
圧力が変化しない。
【0056】しかし、プランジャ142が僅かでも後退
されて、オリフィス143aに作動油の流れを生じるこ
とになると、該オリフィス143aの前後に差圧を生じ
ることになると共に、伸側減衰バルブ13においてもス
プール131の基端側に差圧を生じることになるので、
該スプール131が後退することになる。
【0057】その結果、スプール131の先端が隣接部
材から離脱して、該スプール131の内周側と伸側下流
ポート12cとが連通されることになり、所謂シリンダ
圧力が解放されることになる。
【0058】従って、伸側パイロットバルブ14におけ
るプランジャ142の進退量、即ち、ソレノイド141
における励磁力を変更することで、該伸側パイロットバ
ルブ14における差圧を変化させ、伸側減衰バルブ13
におけるスプール131の進退量を変化させることが可
能になり、高圧側油室たるロッド側油室R1におけるシ
リンダ圧力を変化させることが可能になる。
【0059】そして、この考案では、伸側減衰バルブ1
3部分における流量制御でシリンダ圧力を制御しない
で、伸側減衰バルブ13部分における差圧、即ち、油圧
制御でシリンダ圧力を制御するようにするので、所謂ピ
ストン速度の遅速如何に拘らず所望のシリンダ圧力の制
御が可能になる。
【0060】図2は、この発明に係る油圧緩衝器におけ
るベースバルブ部部分の一実施例を示すもので、該油圧
緩衝器は、シリンダ11内におけるピストン12(図1
参照)の圧側摺動時にシリンダ11内のピストン側油室
R2における作動油がベースバルブ部19に配設の圧側
減衰バルブ20を介してシリンダ11外に配設の外筒2
1との間に区画形成されるリザーバ室R3に流出される
と共に、圧側減衰バルブ20が比例ソレノイドバルブか
らなる圧側パイロットバルブ22による油圧制御によっ
てそのバルブ開度を変更し得るように形成されている。
【0061】即ち、ベースバルブ部19は、シリンダ1
1及び外筒21の下端を閉塞するように配設されてい
て、その軸芯部に圧側減衰バルブ20を構成するスプー
ル201をシリンダ11の軸線方向に沿って摺動可能に
収装している。
【0062】そして、該スプール201の摺動時に圧側
減衰バルブ20のバルブ開度が変更されるように形成さ
れている。
【0063】尚、図示例にあって、ベースバルブ部19
は、ボトム部を構成するボトム部材23と一体に形成さ
れている。
【0064】少しく説明すると、スプール201は、筒
状に形成されていて、図中で上端となるその先端がベー
スバルブ部19の軸芯部に開穿されピストン側油室R2
に開口する圧側上流ポート19aに対向するように配設
されており、その最上昇時には、ベースバルブ部19に
開穿されリザーバ室R3に連通する圧側下流ポート19
bの開口を閉塞するように設定されている。
【0065】そして、スプール201の最上昇位置は、
その上端がベースバルブ部19に介装されたストップリ
ング202に係止されることで設定されている一方で、
所謂背面側に配設のスプリング203で上昇方向に附勢
されている。
【0066】該スプリング203の上端は、上記スプー
ル201の先端に固着されたキャップ状に形成のストッ
パ204に係止されており、該ストッパ204の中央に
はオリフィス204aが開穿されている。
【0067】また、該スプリング203の下端は、上記
スプール201の下方でベースバルブ部19に固着され
たキャップ状に形成のストッパ205に係止されてお
り、該ストッパ205の中央にはオリフィス205aが
開穿されている。
【0068】それ故、上記オリフィス204aが配在さ
れているが故に、スプール201の先端側上方と該スプ
ール201の内周側との間に差圧を生じることになり、
従って、後述する圧側パイロットバルブ22による油圧
制御でスプール201が図中で上下方向に進退し得るこ
とになる。
【0069】そして、図示例では、上記ストッパ205
にもオリフィス205aが配在されてなるとするので、
スプール201の内周側と下方のボトム部材23に開穿
され圧側パイロットバルブ22側に連通するポート23
a側との間にも差圧を生じることになって、圧側パイロ
ットバルブ22による小さい油圧制御でスプール201
が図中で上下方向に進退し得ることになる。
【0070】ところで、圧側パイロットバルブ22は、
ボトム部材23に螺着されるようにして配在されている
ものであって、ソレノイド221への励磁によって図中
で左右方向となるシリンダ11の軸線方向に直行する方
向に進退するプランジャ222を有してなり、該プラン
ジャ222は、その尖端222aがオリフィス部材22
3に形成のオリフィス223a内に臨在されるとしてい
る。
【0071】尚、図示例にあって、上記オリフィス部材
223は、その軸芯部に上記プランジャ222を挿通さ
せる筒状コア部材224の図中で右端となる先端に固定
的に保持されているとするが、これに代えて、上記筒状
コア部材224の先端に直接形成されているとしても良
い。
【0072】一方、上記筒状コア部材224には、その
内外周を連通する連通孔224aが開穿されており、該
連通孔224aを介してのプランジャ222側からの油
圧の圧側サブポート23bを介してのリザーバ室R3へ
の解放を可能にしている。
【0073】それ故、上記のように形成された圧側パイ
ロットバルブ22にあっては、プランジャ222の尖端
222aとこれが臨在されるオリフィス223aとの間
に形成される所謂オリフィスが形成されるときには、前
記圧側減衰バルブ20側からの油圧がリザーバ室R3に
解放されることになる。
【0074】そして、このときには、上記オリフィス2
23aを挟んで生じる差圧が上記圧側減衰バルブ20側
における差圧に影響することになり、該圧側減衰バルブ
20におけるスプール201の後退方向への摺動が可能
になる。
【0075】また、プランジャ222のオリフィス22
3aに対する侵入量が小さく抑えられる場合には、該オ
リフィス223a部分を介しての差圧が小さくなり、上
記スプール201の後退量が大きくすることが可能にな
る。
【0076】尚、図示例にあって、ベースバルブ部19
の上端には環状リーフバルブからなる圧側チェック弁2
4が配設されているが、該圧側チェック弁24は、ベー
スバルブ部19の上端部に開穿の伸側ポート19cを閉
塞するように配設され、その背面側に隣設されベースバ
ルブ部19の上端外周に嵌装されるキャップ25に係止
されたノンリタンスプリング26で附勢されている。
【0077】そして、上記圧側チェック弁24の背面側
は、シリンダ11内のピストン側油室R2に対向し、上
記伸側ポート19cはこれに連通する横孔19dを介し
てリザーバ室R3に連通している。
【0078】それ故、以上のように形成されたこの実施
例に係る油圧緩衝器にあっては、シリンダ11内からピ
ストンロッド15(図1参照)が突出される伸側行程時
には、シリンダ11内をピストン12が上昇することに
なり、このとき、ピストン側油室R2において不足する
ことになる作動油がリザーバ室R3から横孔19d,伸
側ポート19c及び圧側チェック弁24を介して流入さ
れる。
【0079】また、シリンダ11内にピストンロッド1
5が没入される圧側行程時には、シリンダ11内をピス
トン12が下降することになり、このとき、ピストン側
油室R2からの作動油が圧側減衰バルブ20を介して、
及び一部の作動油が圧側パイロットバルブ22を介して
リザーバ室R3に流出されることになり、上記圧側減衰
バルブ20を介しての作動油の流れで所定の減衰力、即
ち、ピストン側油室R2におけるシリンダ圧力が制御さ
れることになる。
【0080】即ち、圧側パイロットバルブ22における
プランジャ222が最前進されてオリフィス223aが
閉塞される状況のときには、スプール201の基端側に
差圧が生じないので、該スプール201は図示する所謂
全閉状態に置かれ、この限りにおいて作動油の流れ、即
ち、高圧側油室たるピストン側油室R2におけるシリン
ダ圧力が変化しない。
【0081】しかし、プランジャ222が僅かでも後退
されて、オリフィス223aに作動油の流れを生じるこ
とになると、該オリフィス223aの前後に差圧を生じ
ることになると共に、圧側減衰バルブ20においてもス
プール201の基端側に差圧を生じることになるので、
該スプール201が後退することになる。
【0082】その結果、スプール201の先端が隣接部
材から離脱して、該スプール201の上端側と圧側下流
ポート19bとが連通されることになり、所謂シリンダ
圧力が解放されることになる。
【0083】従って、圧側パイロットバルブ20におけ
るプランジャ222の進退量、即ち、ソレノイド221
における励磁力を変更することで、該圧側パイロットバ
ルブ22における差圧を変化させ、圧側減衰バルブ20
におけるスプール201の進退量を変化させることが可
能になり、高圧側油室たるピストン側油室R2における
シリンダ圧力を変化させることが可能になる。
【0084】そして、この考案では、圧側減衰バルブ2
0部分における流量制御でシリンダ圧力を制御しない
で、圧側減衰バルブ20部分における差圧、即ち、油圧
制御でシリンダ圧力を制御するようにするので、所謂ピ
ストン速度の遅速如何に拘らず所望のシリンダ圧力の制
御が可能になる。
【0085】そして、図示例にあっては、圧側パイロッ
トバルブ20におけるプランジャ222がシリンダ11
の軸線方向に直行する方向に進退するように構成したか
ら、該油圧緩衝器が車両に搭載され車両が路面を走行中
に上下動することがあっても、その影響がプランジャ2
22に波及されない利点がある。
【0086】前記した実施例にあっては、伸側パイロッ
トバルブ14及び圧側パイロットバルブ22が、それぞ
れ比例ソレノイドバルブからなるとしているが、少なく
とも所謂パイロット制御部分に影響を与えることがない
限りにおいて、電流または電圧等に比例して所定のプラ
ンジャ推力を発揮し得るものであれば、その種類を問わ
れないこと勿論である。
【0087】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、油圧
緩衝器における減衰力発生部と発生される減衰力を調整
するための部位とが機械的に独立されているので、所定
の減衰力発生が確実発生されるのは勿論のこと、所望の
減衰力調整が確実に実現可能になり、しかも、減衰力調
整部を構成するパイロットバルブにおける構成、特に、
プランジャの推力を左右するソレノイドを小型化するこ
とが可能になる利点がある。
【0088】その結果、この発明によれば、油圧緩衝器
全体のコンパクト化が可能になると共に、製品コストの
低廉化が可能になり、車両への搭載性を向上させると共
に、その汎用性の向上を期待できることになる利点があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例に係る油圧緩衝器の要部を
示す部分縦断面図である。
【図2】他の実施例に係る油圧緩衝器の要部を示す部分
縦断面図である。
【図3】従来例としての油圧緩衝器を一部破断して示す
縦断面図である。
【符号の説明】
11 シリンダ 12 ピストン 13 伸側減衰バルブ 14 伸側パイロットバルブ 15 ピストンロッド 19 ベースバルブ部 20 圧側減衰バルブ 22 圧側パイロットバルブ 23 ボトム部を形成するボトム部材 131,201 スプール 222 プランジャ R1 ロッド側油室 R2 ピストン側油室 R3 リザーバ室

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダ内におけるピストンの伸側摺動
    時にシリンダ内に区画形成のロッド側油室における作動
    油がピストンに配設の伸側減衰バルブを介してシリンダ
    内に区画形成のピストン側油室に流出されると共に、伸
    側減衰バルブがソレノイドバルブからなる伸側パイロッ
    トバルブによる油圧制御によってそのバルブ開度を変更
    し得るように形成されてなる油圧緩衝器において、伸側
    減衰バルブが伸側パイロットバルブによる油圧制御によ
    って摺動するスプールを有してなり、該スプールの摺動
    時に伸側減衰バルブのバルブ開度が変更されるように形
    成されてなる一方で、伸側パイロットバルブがピストン
    ロッド内あるいはその近傍部内に収装されてなり、スプ
    ールがシリンダ内におけるピストンの圧側摺動時の作動
    油の流路とされるように形成されてなることを特徴とす
    る油圧緩衝器
  2. 【請求項2】 シリンダ内におけるピストンの圧側摺動
    時にシリンダ内に区画形成のピストン側油室における作
    動油がベースバルブ部に配設の圧側減衰バルブを介して
    シリンダ外に区画形成のリザーバ室に流出されると共
    に、圧側減衰バルブがソレノイドバルブからなる圧側パ
    イロットバルブによる油圧制御によってそのバルブ開度
    を変更し得るように形成されてなる油圧緩衝器におい
    て、圧側減衰バルブが圧側パイロットバルブによる油圧
    制御によって摺動するスプールを有してなり、該スプー
    ルの摺動時に圧側減衰バルブのバルブ開度が変更される
    ように形成されてなる一方で、圧側パイロットバルブが
    ボトム部あるいはその近傍部に配設されてなり、該圧側
    パイロットバルブを構成するプランジャが油圧緩衝器の
    軸線方向に直交する方向に移動されるように形成されて
    なることを特徴とする油圧緩衝器
JP2745593A 1993-01-22 1993-01-22 油圧緩衝器 Pending JPH06221364A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004092707A (ja) * 2002-08-30 2004-03-25 Kayaba Ind Co Ltd 油圧緩衝器

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JP2004092707A (ja) * 2002-08-30 2004-03-25 Kayaba Ind Co Ltd 油圧緩衝器

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