JP3552216B2 - 硬貨搬送装置及び硬貨入出金装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、硬貨を搬送する硬貨搬送装置及びこの硬貨搬送装置を備える硬貨入出金装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
硬貨を搬送する硬貨搬送装置は、例えば硬貨入出金装置に不可欠な構成要素として設けられている。ここで、硬貨入出金装置というのは、種々の金種が混合した状態で硬貨投入口に一括投入された硬貨を、金種毎に分類して硬貨収納部に収納し、POS(Point Of Sales)端末やECR(Electronic Cash Register)からの指令により釣り銭がある場合には、硬貨収納部内の硬貨を硬貨払出口に払い出すようにした装置である。その一例を図5及び図6に示す。
【0003】
図5及び図6に示す硬貨入出金装置100を硬貨Cの流れに沿って説明する。まず、本体ケース101の右側手前に設けられた上面開口の筐体状の硬貨投入口102から投入された硬貨Cは、硬貨搬送装置103によって、硬貨選別部104へ搬送される。詳しくは、硬貨投入口102の底部に設けられ第一搬送部105を構成する搬送ベルト106によって本体ケース101の奥へ搬送される。そして、硬貨Cは、搬送ベルト106に後続し第二搬送部107を構成する搬送ベルト108に引き渡される過程において、硬貨搬送方向が直角に変換されて、硬貨選別部104へ搬送される。そして、硬貨Cは、硬貨選別部104に設けられた底板109の水平な搬送面109aに、搬送ベルト108によって圧接された状態で搬送される。
【0004】
底板109には、搬送ベルト108に沿わせて、順次穴幅寸法が拡大する金種毎の選別穴110が形成されている。選別穴110は、1円・50円・5円・100円・10円・500円のそれぞれの金種に対応するように6個設けられている。これにより、硬貨Cは、その金種毎に定められた選別穴110より順次落下する。
【0005】
次いで、硬貨Cが選別穴110から落下する位置には、金種毎に仕切板111で区切られた硬貨収納部112が設けられている。これにより、落下した硬貨Cは、硬貨収納部112に収納される。
【0006】
そして、POS端末やECR(ともに図示せず)からの釣銭情報に基づいて、硬貨収納部112に収納された硬貨Cのうち釣銭に該当する金種の硬貨Cが硬貨収納部112の底面から硬貨払出口113まで延出している搬送ベルト114によって搬送され、硬貨払出口113に払い出される。
【0007】
このような硬貨入出金装置100の硬貨投入口102は、硬貨投入口102の硬貨収納容積を大きく取る為に底が深く形成され、その底は、硬貨入出金装置100の下部に位置している。一方、硬貨収納部112も硬貨収納容積を大きく取る為に底が深く形成されており、その上部は、硬貨入出金装置100の上部に位置している。これにより、硬貨選別部104も装置の上部に配置されている。そして、硬貨投入口102の底にある硬貨Cを硬貨入出金装置100の上部にある硬貨選別部104へ搬送する為に、硬貨搬送装置103の搬送ベルト106は、硬貨搬送方向下流側に向かうに従い高さが高くなるような昇斜面の搬送面106aを形成するように傾斜配置されている。そして、搬送面106aの硬貨搬送方向下流側には、水平な搬送面106bが形成されている。これにより、第一搬送部105から第二搬送部107へ硬貨Cが円滑に引き渡される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、硬貨搬送装置103において、昇斜面の搬送面106aから水平な搬送面106bへ硬貨Cが搬送される際には、硬貨Cの傾斜角度が変化し硬貨Cと搬送ベルト106との接触面積が少なくなり、搬送ベルト106に対して硬貨Cが滑ってしまい硬貨Cを搬送することができなくなることがある。また、このように搬送ベルト106に対して硬貨Cが滑った状態で、さらに硬貨搬送方向下流側から硬貨Cが搬送された場合には、硬貨同士が重なり合い硬貨搬送装置103において硬貨Cが詰まるという問題が発生することがある。
【0009】
本発明の第一の目的は、硬貨の搬送不良を防止することである。
【0010】
本発明の第二の目的は、硬貨を確実に選別することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の硬貨搬送装置の発明は、硬貨投入口付近を始点とし硬貨搬送方向下流側に向かうに従い高さが高くなる第一硬貨搬送経路を形成する第一搬送面と、前記第一搬送面上の硬貨を前記第一硬貨搬送経路に沿って搬送する第一搬送部と、前記第一硬貨搬送経路に対して屈曲して続き前記硬貨選別部の硬貨選別位置へ到る第二硬貨搬送経路を形成する第二搬送面と、前記第二搬送面上の硬貨を前記第二硬貨搬送経路に沿って搬送する第二搬送部と、を備え、前記第一搬送面と前記第二搬送面とが同一平面内に配置されている。
【0012】
したがって、硬貨投入口付近の硬貨は、第一硬貨搬送経路、第二硬貨搬送経路に沿って硬貨選別部の硬貨選別位置へ搬送される。このとき、第一硬貨搬送経路を形成する第一搬送面と第二硬貨搬送経路を形成する第二搬送面とが同一平面内に配置されているので、硬貨は一定角度に傾いた状態で搬送される。
【0013】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の硬貨搬送装置において、前記第二搬送面の硬貨搬送方向に対して直交する方向の高さが低い方の側に、前記第二硬貨搬送経路を搬送される前記硬貨の側面を支持して案内する基準面を備える。
【0014】
したがって、第二搬送面上の硬貨は、自重により側面を基準面に沿わせて搬送される。
【0015】
請求項3記載の発明は、請求項2記載の硬貨搬送装置において、前記第二搬送部は、搬送ベルトによって前記硬貨を押圧することにより前記硬貨を前記基準面及び前記第二搬送面に圧接させて搬送する。
【0016】
したがって、硬貨は、基準面に圧接されることにより側面を基準面に沿わせて搬送される。
【0017】
ここで、請求項3記載の硬貨搬送装置において、前記搬送ベルトは、垂直下方に付勢されていてよい(請求項4)。
【0018】
請求項5記載の硬貨入出金装置の発明は、硬貨が投入される硬貨投入口と、請求項1ないし4のいずれか一記載の硬貨搬送装置と、前記硬貨選別位置に搬送された前記硬貨を前記第二硬貨搬送経路に沿って形成された金種毎の選別穴により金種別に選別して落下させる硬貨選別部と、選別落下された前記硬貨を金種別に収納する硬貨収納部と、前記硬貨収納部に収納された前記硬貨を金種毎に硬貨払出位置まで搬送する硬貨払出搬送部と、前記硬貨払出位置に配置され、前記硬貨払出搬送部により搬送された前記硬貨が払い出される硬貨払出口と、を備える。
【0019】
したがって、請求項1記載の硬貨搬送装置を備えた場合には、硬貨投入口の底部の硬貨は、第一硬貨搬送経路、第二硬貨搬送経路に沿って硬貨選別部の硬貨選別位置へ搬送される。このとき、第一硬貨搬送経路を形成する第一搬送面と第二硬貨搬送経路を形成する第二搬送面とが同一平面内に配置されているので、硬貨は一定角度に傾いた状態で搬送される。そして、請求項2,3又は4記載の硬貨搬送装置を備えた場合には、さらに、第二搬送面上の硬貨が自重や押圧により側面を基準面に沿わせて搬送される。
【0020】
請求項6記載の発明は、請求項5記載の硬貨入出金装置において、商品の売上処理を実行する商品販売データ処理装置からの釣銭情報に基づいて前記硬貨を払い出すようにした。
【0021】
したがって、商品の取り引きに伴う金銭の授受が容易になる。
【0022】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の一形態を図1ないし図4に基づいて説明する。本実施の形態は、商品の売上処理を実行する商品販売データ処理装置であるPOS端末(図示せず)に接続されて使用される硬貨入出金装置への適用例である。ここで、図1は硬貨入出金装置を概略的に示す外観斜視図、図2は硬貨入出金装置の内部構造を示す平面図、図3は硬貨搬送装置と硬貨投入口とを示す縦断側面図である。
【0023】
図1〜図3に示すように、硬貨入出金装置1の本体ケース2の右側手前に硬貨C(図4参照)を一括して投入するための上面が開口された筐体状の硬貨投入口3が設けられている。この硬貨投入口3には、光電的に硬貨Cの有無を検出する複数組の投入センサ4が設けられている。硬貨投入口3の底部には、図示しないモータに連結されて駆動される搬送ベルト5が駆動ローラ6と従動ローラ7とに懸け渡されて設けられている。この搬送ベルト5は、エンドレスベルトであって、硬貨搬送方向下流側に向かうに従い高さが高くなるような昇斜面である第一搬送面5aを形成するように傾斜配置されており、この第一搬送面5a上の硬貨Cを硬貨搬送方向へ搬送する。ここで、第一搬送面5aによって硬貨投入口3の底部を始点とする第一硬貨搬送経路8が形成されている。さらに、搬送ベルト5、駆動ローラ6、従動ローラ7によって、第一搬送部9が構成されている。なお、第一硬貨搬送経路8は、前述のように硬貨投入口3の底部を始点とするものに限られるものではなく、硬貨投入口3付近が始点であればよく、例えば硬貨投入口3直後から始まるものでもよい。
【0024】
硬貨投入口3の一端には、投入ローラ10が設けられている。投入ローラ10は、搬送ベルト5の真上に1枚分の硬貨Cが通る隙間をあけて対向配置されている。そして、投入ローラ10は、搬送ベルト5上に硬貨Cが重なった場合には最下層の硬貨C以外の硬貨Cを硬貨投入口3側に戻すように回転方向が定められている。
【0025】
搬送ベルト5の終端部分には、硬貨搬送方向を直角に屈曲して硬貨Cを底板11の第二搬送面11aに圧接させて硬貨選別位置へ搬送する搬送ベルト12が設けられている。即ち、搬送ベルト12は、第二搬送面11a上の硬貨Cを硬貨選別位置へ搬送する。ここで、第二搬送面11aと第一搬送面5aとは、同一面内に配置されている。即ち、第二搬送面11aの硬貨搬送方向に対して直交する方向は傾斜しており、その傾斜は第一搬送面5aの傾斜と同一である。この第二搬送面11aは、第二硬貨搬送経路13を形成している。搬送ベルト12は、エンドレスベルトであって、駆動ローラ14と従動ローラ15とに懸け渡されて設けられ、図示しないモータに連結されて駆動される。そして、搬送ベルト12は、硬貨入出金装置1が水平に設置された状態で、図示しない付勢部材により垂直下方(重力方向)に向けて付勢されている。これにより、搬送ベルト12は、第二搬送面11a上の硬貨Cを押圧し、硬貨Cを第二搬送面11aに圧接させるとともに、硬貨Cの側面を後述する基準面16に圧接させる。
【0026】
第二搬送面11aの硬貨搬送方向に対して直交する方向の高さが低い方の側には、基準面16が設けられている。この基準面16は、第二硬貨搬送経路13を搬送される硬貨Cの側面を支持して案内し、後述する硬貨選別部17の選別穴18から対応する硬貨Cを正しく落下させる為に必要な硬貨Cの搬送基準を得る為のものである。そして、搬送ベルト12は、前述したように基準面16に硬貨Cの側面を圧接させた状態で硬貨Cを搬送する。ここで、底板11、搬送ベルト12、駆動ローラ14、従動ローラ15、基準面16は、第二搬送部19を形成している。
【0027】
そして、第一搬送部9、第二搬送部19により、硬貨投入口3に投入された硬貨Cを硬貨選別位置まで搬送する硬貨搬送装置20が構成されている。
【0028】
次いで、底板11には、搬送ベルト12に沿わせて、即ち、第二硬貨搬送経路13に沿わせて順次穴幅寸法が拡大する金種毎の選別穴18が形成され、ここに硬貨選別位置に位置し、搬送された硬貨を金種別に選別する硬貨選別部17が形成されている。選別穴18は、図2において右から1円・50円・5円・100円・10円・500円のそれぞれの金種に対応するように6個設けられている。本実施の形態では、硬貨選別搬送方向で隣り合う選別穴18同士はそれぞれ連続して形成されており、外見上、一つの穴を形成している。硬貨選別部17は、硬貨Cが搬送されて、所定の外径の選別穴18に到達した際に、金種毎に後述する硬貨収納部21に落下させる。その際、硬貨選別部17は、硬貨Cの基準面16側を底板11の第二搬送面11aにより支持することにより硬貨Cの基準面16側よりも基準面16とは反対側を先に落下させる。そして、各選別穴18には、金種毎に計数センサ22が設けられており、金種毎に硬貨Cの枚数がカウントされる。
【0029】
図4は硬貨入出金装置1に内蔵される硬貨収納部21と硬貨払出搬送部とを示す縦断側面図である。図2及び図4に示すように、硬貨入出金装置1には、選別穴18のそれぞれに連通させて、垂直で互いに平行な複数の仕切板23により金種毎に仕切られた上方開口の硬貨収納部21が設けられている。そして、硬貨収納部21には、仕切板23により仕切られることにより複数の金種別硬貨収納部21a〜21fが並列に形成されている。
【0030】
図4に示すように、この金種別硬貨収納部21a〜21fのそれぞれの底部には、図示しないモータに連結されて駆動される搬送ベルト24が駆動ローラ25と従動ローラ26とに懸け渡されて設けられている。この搬送ベルト24は、エンドレスベルトであって、硬貨払出搬送方向下流側に向かうに従い高さが高くなるような昇斜面である搬送面24aを形成するように傾斜配置されており、この搬送面24a上の硬貨Cを硬貨払出搬送方向へ搬送する。硬貨払出搬送方向は、金種別硬貨収納部21a〜21fの横幅方向に対して直交する方向に設定されている。そして、搬送ベルト24の搬送面24aは、金種別硬貨収納部21a〜21fの底面及び硬貨払出搬送経路27を形成している。ここで、搬送ベルト24、駆動ローラ25、従動ローラ26によって、硬貨払出搬送部28が形成されている。
【0031】
金種別硬貨収納部21a〜21fの出口部には、硬貨Cを一枚毎に分離する分離ローラ29が、搬送ベルト24に対して硬貨C一枚が通過し得る間隔を隔てて配設され、かつ、全ての金種の出口部をそれらの金種毎に横断するように配設されている。
【0032】
さらに、硬貨収納部21の出口部には、所定枚数の硬貨Cを一列に整列させて、待機させる硬貨待機部30が金種毎に設けられている。
【0033】
各搬送ベルト24の先端付近の上部には、それぞれ金種別に硬貨Cを一時的に停止させるとともに必要枚数の硬貨Cを送り出すように動作制御がなされる硬貨シャッタ31が設けられている。これらの硬貨シャッタ31は、一端で搬送ベルト24上の先頭の硬貨Cを押えているが他端に連結されたシャッタソレノイド32により駆動され指定された枚数だけ硬貨Cを払い出すように構成されている。さらに、各硬貨シャッタ31の直後には、金種毎に払い出された硬貨Cの枚数を計数する光センサである払出センサ33が設けられている。
【0034】
搬送ベルト24によって硬貨Cを金種別に落下させる硬貨払出位置には、図1及び図2に示すように、上面が開口された筐体状の硬貨払出口34が配置されている。さらに、本体ケース2の硬貨払出口34の奥側には、表示器35及び各種の操作部36が設けられている。
【0035】
加えて、硬貨入出金装置1には、硬貨入出金装置1内の各部を駆動制御する制御部(図示せず)が設けられている。そして、この制御部は、POS端末の制御部に接続されており、POS端末の制御部の出力情報(釣銭の金額に関する釣銭情報)に基づいて、駆動ローラ25を駆動するモータや硬貨シャッタ31を駆動するシャッタソレノイド32等を駆動制御する。
【0036】
このような構成において、硬貨Cが硬貨投入口3に投入されると、投入センサ4がその硬貨Cを検出し、この検出信号により投入ローラ10、搬送ベルト5,12が駆動される。そして、硬貨投入口3に投入された硬貨Cは、投入ローラ10と搬送ベルト5との間で1枚ずつ分離され一層一列に整列されて搬送される。続いて、硬貨Cは、搬送ベルト5から搬送ベルト12に方向転換されて硬貨選別位置へ搬送される。その後、硬貨選別部17で硬貨Cの金種毎の選別がなされる。すなわち、硬貨Cは、金種に応じて選別穴18から落下し、金種別硬貨収納部21a〜21fに金種別に収納される。そして、選別穴18から落下した硬貨Cは、計数センサ22によりその数がカウントされる。
【0037】
また、硬貨待機部30に硬貨Cがない場合には、搬送ベルト24が駆動されて硬貨待機部30に所定枚数の硬貨Cが常に存在するように動作制御がなされる。
【0038】
次いで、POS端末からの釣銭情報に基づいて、搬送ベルト24が駆動されるとともに、金種毎に硬貨シャッタ31がシャッタソレノイド32によって駆動されるため、硬貨収納部21に収納された硬貨Cのうち釣銭に該当する金種の硬貨Cが必要枚数送り出される。このように送り出された硬貨Cは、硬貨払出口34に払い出される。
【0039】
ここで、硬貨搬送装置20により搬送される硬貨について説明する。硬貨搬送装置20において、硬貨投入口3の底部から硬貨選別位置へ搬送される硬貨Cは、第一搬送面5a及び第二搬送面11a上を搬送されるが、第一搬送面5aと第二搬送面11aとが同一平面内に配置されているので、硬貨Cは傾きを変えずに一定角度に傾けられたまま搬送される。これにより、硬貨Cが不安定な動きをすることがないので、硬貨Cの搬送不良を防止することができる。これにより、搬送装置における硬貨Cの詰まりが防止される。
【0040】
また、第二搬送面11a上の硬貨Cは自重及び搬送ベルト12による押圧により側面を基準面16に沿わせるので、硬貨Cを確実に基準面16に沿わせて搬送することができる。これにより、硬貨を確実に選別することができる。
【0041】
【発明の効果】
請求項1記載の硬貨搬送装置の発明によれば、硬貨投入口付近を始点とし硬貨搬送方向下流側に向かうに従い高さが高くなる第一硬貨搬送経路を形成する第一搬送面と、前記第一搬送面上の硬貨を前記第一硬貨搬送経路に沿って搬送する第一搬送部と、前記第一硬貨搬送経路に対して屈曲して続き前記硬貨選別部の硬貨選別位置へ到る第二硬貨搬送経路を形成する第二搬送面と、前記第二搬送面上の硬貨を前記第二硬貨搬送経路に沿って搬送する第二搬送部と、を備え、前記第一搬送面と前記第二搬送面とが同一平面内に配置されていることにより、硬貨投入口付近の硬貨は、第一硬貨搬送経路、第二硬貨搬送経路に沿って硬貨選別部の硬貨選別位置へ搬送される。このとき、第一硬貨搬送経路を形成する第一搬送面と第二硬貨搬送経路を形成する第二搬送面とが同一平面内に配置されているので、硬貨の傾きを変えずに硬貨を一定角度に傾けたまま搬送することができるので、硬貨を安定して搬送することができ、硬貨の搬送不良を防止することができる。
【0042】
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の硬貨搬送装置において、前記第二搬送面の硬貨搬送方向に対して直交する方向の高さが低い方の側に、前記第二硬貨搬送経路を搬送される前記硬貨の側面を支持して案内する基準面を備えることにより、第二搬送面上の硬貨を自重により側面を基準面に沿わせることができ、硬貨を確実に基準面に沿わせて搬送することができるので、硬貨を確実に選別することができる。
【0043】
請求項3記載の発明によれば、請求項2記載の硬貨搬送装置において、前記第二搬送部は、搬送ベルトによって前記硬貨を押圧することにより前記硬貨を前記基準面及び前記第二搬送面に圧接させて搬送することにより、側面を基準面に確実に沿わせて搬送することができるので、硬貨を確実に選別することができる。
【0044】
請求項4記載の発明によれば、請求項3記載の硬貨搬送装置において、前記搬送ベルトは、垂直下方に付勢されていることにより、側面を基準面に確実に沿わせて搬送することができるので、硬貨を確実に選別することができる。
【0045】
請求項5記載の硬貨入出金装置の発明によれば、硬貨が投入される硬貨投入口と、請求項1ないし4のいずれか一記載の硬貨搬送装置と、前記硬貨選別位置に搬送された前記硬貨を前記第二硬貨搬送経路に沿って形成された金種毎の選別穴により金種別に選別して落下させる硬貨選別部と、選別落下された前記硬貨を金種別に収納する硬貨収納部と、前記硬貨収納部に収納された前記硬貨を金種毎に硬貨払出位置まで搬送する硬貨払出搬送部と、前記硬貨払出位置に配置され、前記硬貨払出搬送部により搬送された前記硬貨が払い出される硬貨払出口と、を備えることにより、請求項1記載の硬貨搬送装置を備えた場合には、硬貨投入口の底部の硬貨は、第一硬貨搬送経路、第二硬貨搬送経路に沿って硬貨選別部の硬貨選別位置へ搬送される。このとき、第一硬貨搬送経路を形成する第一搬送面と第二硬貨搬送経路を形成する第二搬送面とが同一平面内に配置されているので、硬貨の傾きを変えずに硬貨を一定角度に傾けたまま搬送することができるので、硬貨を安定して搬送することができ、硬貨の搬送不良を防止することができる。そして、請求項2,3又は4記載の硬貨搬送装置を備えた場合には、さらに、第二搬送面上の硬貨を自重や押圧により側面を基準面に確実に沿わせて搬送することができるので、硬貨を確実に選別することができる。
【0046】
請求項6記載の発明は、請求項5記載の硬貨入出金装置において、商品の売上処理を実行する商品販売データ処理装置からの釣銭情報に基づいて前記硬貨を払い出すようにしたことにより、商品の取り引きに伴う金銭の授受を容易にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態の硬貨入出金装置を概略的に示す外観斜視図である。
【図2】硬貨入出金装置の内部構造を示す平面図である。
【図3】硬貨搬送装置と硬貨投入口とを示す縦断側面図である。
【図4】硬貨入出金装置に内蔵される硬貨収納部と硬貨払出搬送部とを示す縦断側面図である。
【図5】従来の硬貨入出金装置の内部構造を示す平面図である。
【図6】従来の硬貨搬送装置と硬貨投入口とを示す縦断側面図である。
【符号の説明】
1 硬貨入出金装置
3 硬貨投入口
5a 第一搬送面
8 第一硬貨搬送経路
9 第一搬送部
11a 第二搬送面
12 搬送ベルト
13 第二硬貨搬送経路
16 基準面
17 硬貨選別部
18 選別穴
19 第二搬送部
20 硬貨搬送装置
21 硬貨収納部
28 硬貨払出搬送部
34 硬貨払出口
C 硬貨
Claims (6)
- 硬貨投入口付近を始点とし硬貨搬送方向下流側に向かうに従い高さが高くなる第一硬貨搬送経路を形成する第一搬送面と、
前記第一搬送面上の硬貨を前記第一硬貨搬送経路に沿って搬送する第一搬送部と、
前記第一硬貨搬送経路に対して屈曲して続き前記硬貨選別部の硬貨選別位置へ到る第二硬貨搬送経路を形成する第二搬送面と、
前記第二搬送面上の硬貨を前記第二硬貨搬送経路に沿って搬送する第二搬送部と、
を備え、
前記第一搬送面と前記第二搬送面とが同一平面内に配置されている硬貨搬送装置。 - 前記第二搬送面の硬貨搬送方向に対して直交する方向の高さが低い方の側に、前記第二硬貨搬送経路を搬送される前記硬貨の側面を支持して案内する基準面を備える請求項1記載の硬貨搬送装置。
- 前記第二搬送部は、搬送ベルトによって前記硬貨を押圧することにより前記硬貨を前記基準面及び前記第二搬送面に圧接させて搬送する請求項2記載の硬貨搬送装置。
- 前記搬送ベルトは、垂直下方に付勢されている請求項3記載の硬貨搬送装置。
- 硬貨が投入される硬貨投入口と、
請求項1ないし4のいずれか一記載の硬貨搬送装置と、
前記硬貨選別位置に搬送された前記硬貨を前記第二硬貨搬送経路に沿って形成された金種毎の選別穴により金種別に選別して落下させる硬貨選別部と、
選別落下された前記硬貨を金種別に収納する硬貨収納部と、
前記硬貨収納部に収納された前記硬貨を金種毎に硬貨払出位置まで搬送する硬貨払出搬送部と、
前記硬貨払出位置に配置され、前記硬貨払出搬送部により搬送された前記硬貨が払い出される硬貨払出口と、
を備える硬貨入出金装置。 - 商品の売上処理を実行する商品販売データ処理装置からの釣銭情報に基づいて前記硬貨を払い出すようにした請求項5記載の硬貨入出金装置。
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JP2001282206A JP3552216B2 (ja) | 2001-09-17 | 2001-09-17 | 硬貨搬送装置及び硬貨入出金装置 |
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