JP3552150B2 - カラー表示装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像表示技術に関し、特にフルカラーの画像表示をなす装置及び方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
液晶ディスプレイに代わる低消費電力及び高表示品質並びに薄型化が可能なディスプレイとして、EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイが注目されている。ELディスプレイに用いられるEL素子の発光層に、良好な発光特性を期待することのできる有機化合物を使用したことによって、実用に耐えうる高効率化及び長寿命化が進んだことが背景にある。
【0003】
フルカラーの表示画像は、当該発光層に適用される有機材料を、第1、第2及び第3の原色である赤(R)、緑(G)及び青(B)の発光をなすことのできるものに選定することによって達成することができるし(RGB法)、また、日経エレクトロニクス1996.1.29(No.654)pp.99−103に記載されているような、RGB各々の色変換層を用いたCCM(Color Changing Mediums)法などによっても達成することができる。
【0004】
有機EL素子は、電気的には、図1のような等価回路にて表すことができる。図1から分かるように、有機EL素子は、一方の電極に接続する抵抗成分Rと、これに直列に結合し他方の電極と接続する容量成分Cと、該容量成分に並列に結合するダイオード特性の成分Eとによる構成に置き換えることができる。一般に、有機EL素子は、容量性の発光素子であると考えられる。
【0005】
有機EL素子は、発光駆動電圧が印加されると、先ず、当該素子の電気容量に相当する電荷が電極に変位電流として流れ込み蓄積され、続いて当該素子固有の或る一定の電圧(障壁電圧または発光閾値)を越えると、電極(ダイオード成分Eの陽極側)から発光層を担う有機層に電流が流れ初め、この電流に比例した強度で発光すると考えることができる。
【0006】
図2ないし図4は、このような有機EL素子の発光特性(V−I−L特性)を示したものである。これによれば、発光閾値を超える駆動電圧を有機EL素子に印加すれば当該駆動電圧に応じた電流に比例した発光輝度を呈し、印加される駆動電圧が発光閾値以下であれば駆動電流が流れず発光輝度もゼロに等しいままであることが分かる。
【0007】
かかる有機EL素子を用いたカラーパネルの駆動方法としては、単純マトリクス駆動方式が適用可能であることが知られており、さらに本願と同一の出願人による特開平9−232074号公報には、走査線を切り換える直前に格子状に配された各EL素子の蓄積電荷を放出させるリセット動作を行う駆動法(以下、リセット駆動法と呼ぶ)が開示されている。
【0008】
このリセット駆動法について図5ないし図8を参照して説明する。
画素を担うEL素子E1,1 〜En,m は、格子状に配列され、垂直方向に沿う陽極線A1 〜An と水平方向に沿う陰極線B1 〜Bm との交差位置に対応して一端(上記等価回路のダイオード成分Eの陽極側)が陽極線に、他端(上記等価回路のダイオード成分Eの陰極側)が陰極線に接続される。
【0009】
陰極線走査回路1は、各陰極線の電位を個々に定める機能を有し、より詳しくは、陰極線B1 〜Bm に対応する走査スイッチ5 〜5 が、電源電圧からなる逆バイアス電圧VB (例えば10V)及びアース電位(0V)のうちのいずれか一方を、対応する陰極線に設定する。
陽極ドライブ回路2は、各陽極線を通じて駆動電流を個々に供給する機能を有し、より詳しくは、陽極線A1 〜An に対応して電流源2 〜2 が設けられ、それらの出力電流がドライブスイッチ6 〜6を介して個々に陽極線A1 〜Anに流れるように構成される。
【0010】
陽極線A1 〜An はまた、陽極リセット回路3と接続される。この陽極リセット回路3は、陽極線毎に設けられたシャントスイッチ7 〜7 を有し、該シャントスイッチがオンとされることによって陽極線をアース電位に設定する。
陰極線走査回路1、陽極ドライブ回路2及び陽極リセット回路3の各々は、発光制御回路4によって制御される。発光制御回路4は、図示せぬ画像データ発生系から供給された画像データに応じて当該画像データが担う画像を表示させるべく各回路を制御する。
【0011】
すなわち、陰極線走査回路1に対しては、走査線選択制御信号を発生し、画像データの水平走査期間に対応する陰極線B1 〜Bm のいずれか1つを選択してアース電位に設定し、その他の陰極線は逆バイアス電圧VB が印加されるように走査スイッチ5 〜5 を切り換える制御を行う。したがって走査スイッチ5 〜5 は、水平走査期間毎に順次アース電位に切り換えられる、いわゆる線順次走査に従った切換制御がなされる。アース電位に設定された陰極線は、その陰極線に接続されたEL素子を発光可能とする走査線として機能することとなる。
【0012】
陽極ドライブ回路2は、かかる走査線に対しての発光制御を行う。発光制御回路4は、画像データが示す画素情報に従って当該走査線に接続されているEL素子のどれをどのタイミングでどの程度の時間に亘って発光させるかについてを示すドライブ制御信号(駆動パルス)を発生し、陽極ドライブ回路2に供給する。陽極ドライブ回路2は、この制御信号に応じて、ドライブスイッチ6 〜6 をオンオフ制御し、陽極線A1 〜An を通じて画素情報に応じた該当EL素子への駆動電流の供給をなす。これにより、駆動電流の供給されたEL素子は、当該画素情報に応じた発光をなすこととなる。
【0013】
陽極リセット回路3は、リセット動作を行うためのものである。リセット動作は、発光制御回路4からのリセット制御信号に応じて行われる。陽極リセット回路3は、リセット制御信号が示すリセット対象の陽極線に対応するシャントスイッチ7 〜7 のいずれかをオンしそれ以外はオフとする。
次に、この構成に基づくリセット駆動法の態様について説明する。
【0014】
なお、以下に述べる動作は、陰極線B1 を走査してEL素子E1,1 及びE2,1 を光らせた後、陰極線B2 に走査を移してEL素子E2,2 及びE3,2 を光らせる場合を例に挙げたものである。また、説明を分かり易くするために、光っているEL素子はダイオード記号にて示され、光っていない発光素子はコンデンサ記号にて示される。また、陰極線B1 〜Bm に印加される逆バイアス電圧VB は、装置の電源電圧と同じ10Vとされている。
【0015】
さらに、これも説明を容易とするために、図5ないし図8においては、原色の例えば赤(R)及び緑(G)の発光のみを画素毎になす態様としている。したがってEL素子E1,1 及びE2,1 は、1つの画素を担うR及びGの発光をなし、EL素子E2,2 及びE3,2 も他の1つの画素を担うR及びGの発光をなすものである。
【0016】
先ず、図5においては、走査スイッチ5 が0V側に切り換えられ、陰極線B1 が走査されている。他の陰極線B2 〜Bm には、走査スイッチ5 〜5 により逆バイアス電圧10Vが印加されている。さらに、陽極線A1 及びA2 には、ドライブスイッチ6 及び6 によって電流源2 及び2 が接続されている。また、他の陽極線A3 〜An には、シャントスイッチ7 〜7 によって0Vが与えられている。
【0017】
したがって、図5の場合、EL素子E1,1 とE2,1 のみが順方向にバイアスされ、電流源2 及び2 から矢印のように駆動電流が流れ込み、EL素子E1,1 及びE2,1 のみが発光することとなる。この図5の状態においては、コンデンサにハッチングして示されるEL素子は、それぞれ図示の如き極性に充電されることとなる。この図5の発光状態から、図8に示されるようなEL素子E2,2 及びE3,2 の発光をなす状態に走査を移行する直前に、以下のようなリセット制御が行われる。
【0018】
すなわち、走査が図5の陰極線B1 から図8の陰極線B2 に移行する前に、先ず、図6に示すように全てのドライブスイッチ6 1 〜6 n をオフとするとともに、全ての走査スイッチ51 〜5m と全てのシャントスイッチ71 〜7n を0V側に切り換え、陽極線A1 〜An と陰極線B1 〜Bm の全てを一旦0Vにシャントし、0Vによるオールリセットを掛ける。この0Vによるオールリセットが行われると、陽極線と陰極線の全てが0Vの同電位となるので、各EL素子に充電されていた電荷は図中の矢印で示すようなルートを通って放電し、全てのEL素子の充電電荷が瞬時のうちに0となる。
【0019】
このようにして全てのEL素子の充電電荷を0にした後、今度は図7に示すように、陰極線B2 に対応する走査スイッチ5 のみを0V側に切り換え、陰極線B2 の走査を行う。これと同時に、ドライブスイッチ6 及び6 をして電流源2 及び2 を対応の陽極線に接続せしめるとともに、シャントスイッチ7 ,7 〜7 をオンとし、陽極線A1 ,A4 〜An に0Vを与える。
【0020】
このようなスイッチの切り換えによって陰極線B2 の走査が行われると、上述したように全てのEL素子の充電電荷は0とされているので、次に発光させるべきEL素子E2,2 とE3,2 には、図7中に矢印で示したような複数のルートで充電電流が一気に流れ込み、それぞれのEL素子の寄生容量Cが瞬時に充電されることとなる。
【0021】
すなわち、EL素子E2,2 には、電流源2 →ドライブスイッチ6 →陽極線A2 →EL素子E2,2 →走査スイッチ5 のルートで充電電流が流れ込むだけでなく、走査スイッチ5 →陰極線B1 →EL素子E2,1 →EL素子E2,2 →走査スイッチ5 のルート、走査スイッチ5 →陰極線B3 →EL素子E2,3 →EL素子E2,2 →走査スイッチ5 のルート、・・・・・、走査スイッチ5 →陰極線Bm →EL素子E2,m →EL素子E2,2 →走査スイッチ5 のルートによっても同時に充電電流が流れ込み、EL素子E2,2 は、これら複数ルートによる豊富な充電電流によって発光閾値まで瞬時に充電されるので、図8に示す発光の定常状態に瞬時に移行できることとなる。
【0022】
また、EL素子E3,2 も、やはり図7に示されるように複数ルートによる豊富な充電電流によって発光閾値まで瞬時に充電されるので、図8に示す発光の定常状態に瞬時に移行できる。
以上述べたように、このリセット駆動法によれば、次の走査線の発光制御に移行する前に、陰極線と陽極線の全てが一旦アース電位である0Vに接続されてリセットされるので、次の走査線に切り換えられた際に、発光閾値までの充電を速くし、切り換えられた走査線上の発光すべきEL素子の発光の立ち上がりを早くすることができる。
【0023】
なお、発光させるべきEL素子E2,2 及びE3,2 以外の他のEL素子についても、図7中に矢印で示したようなルートでそれぞれ充電が行われるが、これらの充電方向は逆バイアス方向であるので、EL素子E2,2 及びE3,2 以外の他のEL素子が誤発光することはない。
また、図5〜図8の例では、駆動源として電流源2 〜2 を用いた場合を挙げているが、電圧源を用いても同様に実現することができる。
【0024】
さらに、リセット駆動法は、上述したような0VによるEL素子のオールリセットをなす態様だけでなく、他の所定電圧によるリセットとする態様で実現しても良いし、必要なEL素子についてのリセットをなす態様で実現しても良いことが、特開平9−232074号公報に開示されている。
ここで、図7によって示される走査切換直後の状態では、発光させるべき1つのカラー画素を形成するEL素子E2,2 及びE3,2 には、発光閾値と目される約VB [V](本例では10V)の電圧が掛けられ、逆バイアス電圧源からの電流の流れ込みにより瞬時に充電されドライブスイッチ6 ,6 がオンとなってから直ちに発光できるような準備がなされるようにしている。
【0025】
かかる準備は、赤色発光をなすEL素子E2,2 に対しても、緑色発光をなすEL素子E3,2 に対しても同様になされるものである。すなわち、赤用EL素子E2,2 及び緑用EL素子E3,2 共に同一の逆バイアス電圧が印加されるので、これによる各素子への瞬時充電量は同じとなる。つまり、上述した先願公報に記載のリセット駆動法は、1つの画素を担うRGBの各EL素子に対しどれも同等の逆バイアス電圧及び瞬時充電量を与えるようにしている。
【0026】
しかしながら、RGB3つのEL素子は、それぞれ固有の発光特性を持つものであり、より詳しくは、先の図3及び図4に示したグラフにおいてその特性曲線の立ち上がり閾値が各々異なるものである。
故に、図5ないし図8における赤用EL素子E2,2 及び緑用EL素子E3,2 に走査切換直後の状態において同一の逆バイアス電圧を印加すると、一方は瞬時充電量が適正であっても他方は不適正であったり、一方は瞬時充電量が足りない反面他方は過剰であったりするといった状態になってしまう。こうなると、RGBで同時に瞬時輝度の階調制御上のリニアリティを保つことができなくなる。
【0027】
この点につき詳述すると、図9は、これまで説明したリセット駆動法による発光制御モードの態様と、当該モードに対応して陽極ドライブ回路2におけるドライブスイッチに個々に制御信号として供給されうる駆動パルスの態様とを示している。
図9に示されるように、発光制御モードは、陰極線B1 〜Bm のうちのいずれかをアクティブにする期間である走査モードと、これに後続して図6の如き動作をなす期間であるリセットモードとに分けることができる。かかる走査モードとリセットモードは、画像データの1水平走査期間(1H)毎に行われる。
【0028】
走査モードにおいて駆動パルスが高レベルを呈している間は、当該駆動パルスに対応するドライブスイッチ6 〜6 のうちの1つがオンとされ、該当のEL素子の発光が継続する。このときEL素子に供給される駆動電流は、一定の値を呈する。
したがって、駆動パルスの高レベル期間が長ければ長い程EL素子の発光時間が長く、発光輝度を大ならしめることができる。故に、駆動パルス幅を長くすることにより明状態を作り、駆動パルス幅を短くすることにより暗状態を作ることができ、もって多段階の階調制御を達成することができる。
【0029】
このような階調制御において、実際にEL素子に印加される電圧波形を分析すると、図10及び図11の如くなる。
図10は、走査回路1からの逆バイアス電圧VB が当該EL素子の発光に必要な順方向駆動電圧VD よりも小さいときにEL素子に印加される電圧波形を示している。
【0030】
これによれば、リセット後は逆バイアス電圧VB によって立ち上がりエッジを呈するものの、逆バイアス電圧VB が駆動電圧VD よりも小さいが故に、駆動電圧VD までの当該素子における充電が足りず、ドライブ回路2からの供給電流がその充電を後から追って補償するような形で逆バイアス電圧VB の値から印加電圧が徐々に上昇することとなる。駆動電圧VD に達した後は、駆動パルスが低レベルに立ち下がるまで安定した一定値の電圧がEL素子に印加される。
【0031】
これに対して図11は、逆バイアス電圧VB が駆動電圧VD よりも大きいときにEL素子に印加される電圧波形を示している。
これによれば、リセット後は逆バイアス電圧VB によって立ち上がりエッジを呈するものの、逆バイアス電圧VB が駆動電圧VD よりも大きいが故に、過剰な印加電圧を当該素子に与えてしまう結果となり、ドライブ回路2からの駆動電流の供給においてその過剰分を後から追って吸収するような形で逆バイアス電圧VB の値から印加電圧が徐々に下降することとなる。この場合も、駆動電圧VD に達した後は駆動パルスが低レベルに立ち下がるまで安定した一定値の電圧がEL素子に印加される。
【0032】
ここで、図10及び図11にドットを付した部分は、それぞれ逆バイアス電圧VB の供給に際して生じる印加電圧の不足分及び過剰分に相当する。EL素子は、不足分については、駆動電圧VD に対応する輝度よりも小さい輝度にて発光し(或いは非発光となる)、過剰分については、駆動電圧VD に対応する輝度よりも大きな輝度にて発光することとなる。
【0033】
したがって、図9のように駆動パルスのパルス幅を変えることによって最大階調から最小階調まで線形的に輝度の制御をなさんとしても、このような不足分及び過剰分による非線形な発光がなされてしまうこととなる。これにより、発光輝度の階調のリニアリティが損なわれてしまう結果となる。
かかる不足分及び過剰分は、原色の1つ、例えば赤用のEL素子についてだけ無くすことは容易である。しかしながら、図5ないし図8の構成は、異なる原色発光をなすEL素子各々に対して同等の逆バイアス電圧を供給するものであるので、或る原色の発光をなすEL素子には適正な逆バイアス電圧を供給することができても、他の原色の発光をなすEL素子には不適正な逆バイアス電圧を供給してしまうこととなる。
【0034】
また、不足分及び過剰分は、それらを相殺するべくEL素子に流す駆動電流のレベルを変えることによっても補償可能ではあるが、図9に示したような発光時間の長短によって輝度階調をなすいわゆるPWM(パルス幅変調)による手法においては瞬時輝度を一定とすることが必要条件である。つまり、PWM法は、一定の輝度の持続時間を変えることによって線形的な階調を得ることを期待するものであり、輝度が変動している状況では本来的に階調を線形とすることはできないのである。
【0035】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述した点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、R,G,Bの発光素子各々につき発光輝度の階調を線形に保つことのできるカラー表示装置及びカラー表示方法を提供することにある。
【0036】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明による一態様の表示装置は、第1、第2及び第3の原色光に基づいてカラー表示をなすカラー表示装置であって、複数の第1電極線と、前記複数の第1電極線と間隙をもって交差する複数の第2電極線と、前記水平走査周期毎に前記複数の第1電極線のうちのいずれかを選択し、選択した前記第1電極線に所定電圧を印加するとともに、各前記水平走査周期内に前記複数の第2電極線の各々に所定電圧を印加する駆動部と、マトリクス状に配置されかつ各々が前記複数の第1電極線のうちのいずれか1つと前記複数の第2電極線のうちのいずれか1つとに接続されている複数の発光素子とを有し、前記複数の発光素子は、前記駆動部により前記第1及び第2電極線を介して供給される順方向電圧に応じて第1、第2及び第3の原色光をそれぞれ発する第1、第2及び第3の発光素子群からなり、前記駆動部は、前記発光素子群毎に異なる第1、第2及び第3の逆方向電圧をそれぞれ前記第1、第2及び第3の発光素子群に供給する電圧源を備えることを特徴としている。
【0037】
この態様の表示装置において、前記発光素子は、前記順方向電圧が印加されることにより発光可能とする駆動電流が流れかつ前記逆方向電圧が印加されることによって当該駆動電流が遮断される特性を有することが好ましい
【0038】
また、前記複数の第2電極線は、前記第1、第2及び第3の発光素子群毎に独立に設けられた電極線からなるようにしても良い。
その場合、前記発光素子は、前記順方向電圧が印加されることにより発光可能とする駆動電流が流れかつ前記逆方向電圧が印加されることによって当該駆動電流が遮断される特性を有し、前記駆動部は、前記第2電極線に、前記第1、第2及び第3の発光素子毎に前記順方向電圧を供給可能とすることができる。
【0039】
さらに、各画素形成ブロックは、互いに隣接して配された前記第1、第2及び第3の発光素子の組によって構成され、前記駆動部は、前記複数の第1電極線のうち、前記水平走査周期毎に、前記画素形成ブロックの前記第1、第2及び第3の発光素子にそれぞれ接続されている3つの電極線を選する手段と、前記第1、第2及び第3の発光素子に前記順向電圧が供給されるよう選択された前記3つの電極線に所定電圧を印加する第2の電圧源とを備えるものとすることが可能である。
また、上記目的を達成するために、本発明による他の態様の表示装置は、第1、第2及び第3の原色光に基づいてカラー表示をなすカラー表示装置であって、複数の第1電極線と、前記複数の第1電極線と間隙をもって交差する複数の第2電極線と、前記水平走査周期毎に前記複数の第1電極線のうちのいずれかを選択し、選択した前記第1電極線に所定電圧を印加するとともに、各前記水平走査周期内に前記複数の第2電極線の各々に所定電圧を印加する駆動部と、マトリクス状に配置されかつ各々が前記複数の第1電極線のうちのいずれか1つと前記複数の第2電極線のうちのいずれか1つとに接続されている複数の発光素子とを有し、前記複数の発光素子は、前記駆動部により前記第1及び第2電極線を介して供給される順方向電圧に応じて第1、第2及び第3の原色光をそれぞれ発する第1、第2及び第3の発光素子群からなり、前記駆動部は、互いに異なる第1の逆方向電圧と第2の逆方向電圧とをそれぞれ前記第1の発光素子群と前記第2及び第3の発光素子群とに供給する電圧源を備えることを特徴としている。
【0040】
この態様の表示装置において、前記発光素子は、前記順方向電圧が印加されることにより発光可能とする駆動電流が流れかつ前記逆方向電圧が印加されることによって当該駆動電流が遮断される特性を有することが好ましい
【0041】
また、前記複数の第2電極線は、前記第1の発光素子のみに接続される電極線と、前記第2及び第3の発光素子みに接続される電極線とを含むようにすることもできる。
さらに、前記発光素子は、前記順方向電圧が印加されることにより発光可能とする駆動電流が流れかつ前記逆方向電圧が印加されることによって当該駆動電流が遮断される特性を有し、前記駆動部は、前記第2電極線に、前記第1の発光素子に対する前記順方向電圧と前記第2及び第3の発光素子に対する前記順方向電圧とを個別に供給可能とすることもできる。
【0042】
また、各画素形成ブロックは、互いに隣接して配された前記第1、第2及び第3の発光素子の組によって構成され、前記駆動部は、前記複数の第1電極線のうち、前記水平走査周期毎に、前記画素形成ブロックの前記第1、第2及び第3の発光素子にそれぞれ接続されている3つの電極線を選する手段と、前記第1、第2及び第3の発光素子に前記順向電圧が供給されるよう選択された前記3つの電極線に所定電圧を印加する第2の電圧源とを備えるようにすることも可能である。
上述の態様において、前記駆動部は、前記複数の第1電極線のうち、非選択の電極線に前記逆方向電圧を給することとしても良い。
【0043】
また、前記発光素子には、有機EL素子が採用可能である。
また、前記第1の原色光を赤色光とし、前記第2の原色光を緑色光とし、前記第3の原色光を青色光とすることができる。
また、前記第1、第2及び第3の発光素子は、それぞれ赤色光、緑色光、青色光を発光するものとした、RGB法に準ずる形態とすることもできる。
【0044】
これとは異なり、前記第1、第2及び第3の発光素子は、それぞれ、光を赤色光、緑色光、青色光へ変換する色変換層を備えるものとした、CCM法に準ずる形態とすることもできる。
また、上記の各形態の表示装置は、前記複数の発光素子の発光及び非発光のタイミングを示す制御信号を発生する発光制御回路と、前記制御信号に応じて前記複数の第2電極線にアース電位を印加するリセット回路と、を備えていてもよい。
なおさらに付言すれば、上述した各態様の表示装置は、本発明の思想を逸脱しない限り、方法や行程の態様で表すことは可能である。
【0045】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図12は、本発明の一実施例によるカラー表示装置の概略的な構成を示している。
図12において、基本的に図5ないし図8の構成と異なる点は、走査線となりうる陰極線をRGB各々につき独立させ、これに接続するための逆バイアス電圧源もRGB各々につき独立させる点である。
【0046】
さらに本実施例においては、ドライブ線(陽極線)もRGB各々につき独立させ、これに接続する駆動源(定電流源)もRGB各々につき独立させている。
詳述すると、第2電極線である陽極線AR1,AG1,AB1,AR2,AG2,AB2,…,ARn,AGn,ABnと第1電極線である陰極線BR1,BG1,BB1,BR2,BG2,BB2,…,BRm,BGm,BBmとは、各EL素子の一方の電極(図1の等価回路におけるダイオード成分Eの陽極とみなされる側の端子)と他方の電極(同等価回路におけるダイオード成分Eの陰極とみなされる側の端子)とがそれぞれ接続し易い形態で、例えば互いに直交するように配列される。
【0047】
陽極線AR1,AR2,…,ARnと陰極線BR1,BR2,…,BRmは、赤色(R)の発光をなす有機EL素子R1,1 ,R2,1 ,…,Rn,m を専ら接続するためのマトリクスを形成し、陽極線AG1,AG2,…,AGnと陰極線BG1,BG2,…,BGmは、緑色(G)の発光をなす有機EL素子G1,1 ,G2,1 ,…,Gn,m を専ら接続するためのマトリクスを形成し、陽極線AB1,AB2,…,ABnと陰極線BB1,BB2,…,BBmは、青色(B)の発光をなす有機EL素子B1,1 ,B2,1 ,…,Bn,m のみを接続するためのマトリクスを形成する。有機EL素子R1,1 〜Rn,m は第1の発光素子に、有機EL素子G1,1 〜Gn,m は第2の発光素子に、有機EL素子B1,1 〜Bn,m は第3の発光素子にそれぞれ相当する。
【0048】
かかるマトリクスにおいては、互いに隣接するRGB3つのEL素子が組をなして1つのカラー画素ブロックが形成される。図12においては、点線にて囲まれたRGBのEL素子の組がそれぞれカラー画素を形成しており、これらの画素は格子状に配列されることとなる。
陰極線走査回路10は、各陰極線の電位を個々に定める機能を有するものであるが、RGB各々についての逆バイアス電圧源(或いは各々につき独立した電圧供給をなす回路)を有してRGBそれぞれに適合する逆バイアス電圧VBR,VBG,VBBを、対応する陰極線に供給するようにしている。
【0049】
より詳しくは、陰極線BR1,BR2,…,BRmに対応する走査スイッチ1R 〜1R が、赤色発光EL素子R1,1 ,R2,1 ,…,Rn,m に適正な逆バイアス電圧VBR 及びアース電位(0V)のうちのいずれか一方を、当該対応する陰極線に設定し、陰極線BG1,BG2,…,BGmに対応する走査スイッチ1G 〜1G が、緑色発光EL素子G1,1 ,G2,1 ,…,Gn,m に適正な逆バイアス電圧VBG及びアース電位(0V)のうちのいずれか一方を、当該対応する陰極線に設定する。また、陰極線BB1,BB2,…,BBmに対応する走査スイッチ1B 〜1B が、青色発光EL素子B1,1 ,B2,1 ,…,Bn,m に適正な逆バイアス電圧VBB 及びアース電位(0V)のうちのいずれか一方を、当該対応する陰極線に設定する。
【0050】
陽極ドライブ回路2は、各陽極線を通じて駆動電流を各EL素子に個々に供給する機能を有するものであるが、RGB各々について駆動電流の値を設定可能なようにしている。
より詳しくは、陽極線AR1,AR2,…,ARnに対応して電流源2R 〜2R が設けられ、それらの出力電流がドライブスイッチ6R 〜6を介して個々に陽極線AR1〜ARnに流れるように構成される。また、陽極線AG1,AG2,…,AGnに対応して電流源2G 〜2G が設けられ、それらの出力電流がドライブスイッチ6G 〜6Gを介して個々に陽極線AG1〜AGnに流れるように構成される。さらに陽極線AB1,AB2,…,ABnに対応して電流源2B 〜2B が設けられ、それらの出力電流がドライブスイッチ6B 〜6Bを介して個々に陽極線AB1〜ABnに流れるように構成される。
【0051】
陽極線AR1,AG1,AB1,AR2,AG2,AB2,…,ARn,AGn,ABnはまた、陽極リセット回路30と接続される。この陽極リセット回路30は、陽極線毎に設けられたシャントスイッチ3R ,3G ,3B ,3R ,3G ,3B ,…,3R ,3G ,3B を有し、該シャントスイッチがオンとされることによって陽極線をアース電位に設定する。
【0052】
陰極線走査回路10、陽極ドライブ回路20及び陽極リセット回路30の各々は、発光制御回路40によって制御される。発光制御回路40は、図示せぬ画像データ発生系から供給された画像データに応じて当該画像データが担う画像を表示させるべく各回路を制御するが、RGBそれぞれに対して独立した発光をなさしめる点で、先の図5ないし図8に記載のものとは異なる。
【0053】
すなわち、陰極線走査回路10に対しては、走査線選択制御信号を発生し、画像データの水平走査期間に対応する陰極線のいずれかを選択するが、かかる走査線選択制御信号は、隣接するRGB1組の走査線毎に走査スイッチを切換制御する。例えば、画像データの1フィールドにおける第1水平走査期間に対応する走査線として3つの陰極線BR1,BG1,BB1を選ぶべく、走査スイッチ1R1 ,1G1 ,1B1 の3つを同時にアース電位側に切り換えて当該3つの陰極線をアース電位に設定するとともに、その他の走査スイッチを逆バイアス電源側に切り換えて他の陰極線には逆バイアス電圧が印加されるような制御がなされる。
【0054】
このように、走査回路10においては、水平走査期間毎に隣接するRGB3つの陰極線の組が順次アース電位に切り換えられる線順次走査の制御がなされる。アース電位に設定された陰極線は、その陰極線に接続されたEL素子を発光可能とする走査線として機能することとなる。
陽極ドライブ回路20は、かかる走査線に対しての発光制御を行う。発光制御回路40は、画像データが示す画素情報に従って当該走査線に接続されているEL素子のどれをどのタイミングでどの程度の時間に亘って発光させるかについてを示すドライブ制御信号(駆動パルス)を発生し、陽極ドライブ回路20に供給する。陽極ドライブ回路20は、この制御信号に応じて、ドライブスイッチ6R 〜6B をオンオフ制御し、陽極線AR1 〜ABnを通じて画素情報に応じた該当EL素子への駆動電流の供給をなす。これにより、駆動電流の供給されたEL素子は、当該画素情報に応じた発光をなすこととなる。
【0055】
但し、本実施例によるドライブ回路20は、RGBそれぞれに対して独立した発光をなさしめる点で、先の図5ないし図8に記載のドライブ回路2とは異なる。すなわち、発光制御回路40が発生するドライブ回路20への制御信号は、隣接するRGB1組の陽極線毎にドライブスイッチを切換制御する。例えば、画像データの1フィールドにおける第1水平走査期間内の先頭画素を発光させる場合、上述のように陰極線BR1,BG1,BB1がアクティブとなっている状態で、当該先頭画素に対応する陽極線として3つの陽極線AR1,AG1,AB1を選ぶべく、ドライブスイッチ6R ,6G ,6B の3つを同時にオンとして当該3つの陽極線に駆動電流を供給せしめるとともに、その他のドライブスイッチをオフとして他の陽極線には駆動電流が遮断されるような制御がなされる。
【0056】
こうすることにより、陰極線BR1,BG1,BB1及び陽極線AR1,AG1,AB1
に接続されているEL素子R1,1,G1,1,B1,1,を発光させることができ、これらRGBの発光による1つのカラー画素の表示処理が達成されることとなる。
上述したような、走査回路10とドライブ回路20のRGB3系統の動作により、図12に点線枠で示されるような画素の単位でRGBの発光を行うことができる。
【0057】
陽極リセット回路30は、先述したようなリセット動作を行うためのものである。リセット動作は、発光制御回路40からのリセット制御信号に応じて行われる。陽極リセット回路30は、リセット制御信号が示すリセット対象の陽極線に対応するシャントスイッチ3R 〜3B のいずれかをオンしそれ以外はオフとする。
【0058】
以上のような構成によれば、RGB各々につき独立してEL素子を発光駆動させることができるので、リセット駆動法における走査切換直後の状態(図7参照)において発光させるべき1つのカラー画素を形成するRGB3つのEL素子には、個々に適正な逆バイアス電圧及び瞬時充電量を与えることができる。これにより、従来においては期待することのできなかった、RGBで同時に瞬時輝度の階調制御上のリニアリティの保持を達成することができる。
【0059】
この点につき詳述すると、本実施例によれば、先の図9に示したような多段階の階調制御において実際にEL素子に印加される電圧波形は、図13のように表すことができる。
図13において、実線は赤色発光のEL素子に印加される電圧の波形を示し、一点鎖線は緑色発光の、点線は青色発光のEL素子に印加される電圧の波形を示している。
【0060】
この図から分かるように、走査回路10において、赤色発光専用に設けられた駆動源によって逆バイアス電圧VBRがEL素子の赤色発光に必要な順方向駆動電圧VDRと等しく設定されるので、発光されるべき赤色のEL素子(R1,1 ,R2,1 ,…,Rn,m )への充電に不足も過多も生じることなく、ドライブ回路20から後続して供給される駆動電流により印加電圧が極端に変動することがない。そして駆動電圧VDRに達した後は、駆動パルスが低レベルに立ち下がるまで安定した一定値の電圧がEL素子に印加されることとなる。
【0061】
また、緑色発光や青色発光についても同様に、逆バイアス電圧VBG,VBBがEL素子の緑色発光,青色発光に必要な順方向駆動電圧VDG,VDBと等しく設定されるので、発光されるべきEL素子への充電に不足も過多も生じることなく、ドライブ回路20から後続して供給される駆動電流により印加電圧が極端に変動することがない。そして駆動電圧VDG,VDBに達した後は、駆動パルスが低レベルに立ち下がるまで安定した一定値の電圧がEL素子に印加されることとなる。
【0062】
したがって、RGBの各EL素子に対して、先の図10及び図11に示したようなドット部の如き素子印加電圧の不足分及び過剰分による非線形な発光を生じることがないので、発光輝度の階調のリニアリティを、RGB各々につき同時に保つことができる。
故に、本実施例は、瞬時輝度を一定とすることが必要条件であるPWMによる階調手法に好適であり、かかる手法により期待される線形的な階調を損なうことがない。
【0063】
しかも、輝度階調の正確さだけでなく、RGB各々につき発光駆動系が独立しているので、温度補償をなす際にも、RGB個別に逆バイアス電圧や駆動電流の値を調整することができて好ましい。
なお、上記実施例においては、リセット駆動法に基づく制御態様を説明したが、通常のマトリクス駆動法に基づく制御態様に改変することも可能である。
【0064】
また、上記実施例においては、RGBの各々を独立した逆バイアス電圧供給系及び駆動源にて発光制御する態様を説明したが、逆バイアス電圧供給系だけを独立させることができる。この思想は、本発明の比較的上位の技術思想に相当するものと言える。
また、順方向電圧を印加したときの輝度特性がGとRとでほぼ同様の場合には、逆バイアス電圧供給系及び/または駆動源を、Rについてのみ独立させ、G,Bについては共通とするようにしても良い。この場合、図14に示されるようなグラフに基づいて駆動電圧が定まる。
【0065】
図14は、素子印加電圧Vに対する発光輝度Lの特性を示しており、V=20[V]時の赤用EL素子とV=15[V]時の緑及び青用EL素子は、同様の発光輝度を呈するものとして表されている。
緑及び青用EL素子は、このようなV−L特性において同等の発光をなすものとみなすことができるので、上記逆バイアス電圧VBRのみを1つの電圧源にて発生し、他の逆バイアス電圧VBG及びVBBを同一の電圧源にて発生するようにすることも可能である。
【0066】
さらに、上記実施例においては、RGB法による表示装置につき説明したが、本発明はこれに限らず、CCM法による表示装置にも適用可能である。この場合、図15に示されるようなグラフに基づいて駆動電圧が定まる。
図15は、素子印加電圧Vに対する発光輝度Lの特性を示している。
CCM法は、同種のEL素子による発光光を赤色、緑色及び青色の光にそれぞれ変換する色変換層をディスプレイパネルに設けてフルカラー表示をなすものであり、赤色光の色変換層に対応して設けられたEL素子、緑色光の色変換層に対応して設けられたEL素子、青色光の色変換層に対応して設けられたEL素子の各駆動電圧は、図15に示されるドットに対応して定められる。
【0067】
故に、このドット位置に対応して各EL素子に与える逆バイアス電圧が設定されるようにすれば良い。
また、上記実施例においては、有機EL素子を用いた装置につき説明したが、本発明は、他のEL素子やこれに等価な素子に全く適用できないということはない。
【0068】
この他にも、上記各実施例においては種々の手段または行程を限定的に説明したが、当業者の設計可能な範囲にて適宜改変することも可能である。
【0069】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、R,G,Bの発光素子各々につき発光輝度の階調を線形に保つことのできるカラー表示装置及びカラー表示方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】有機EL素子の等価回路を示す図である。
【図2】大略的にEL素子の駆動電流−発光輝度特性を示すグラフである。
【図3】大略的にEL素子の駆動電圧−駆動電流特性を示すグラフである。
【図4】大略的にEL素子の駆動電圧−発光輝度特性を示すグラフである。
【図5】従来のEL素子を用いた表示装置の構成及びこれに適用されるリセット駆動法を説明するための第1のブロック図である。
【図6】従来のEL素子を用いた表示装置の構成及びこれに適用されるリセット駆動法を説明するための第2のブロック図である。
【図7】従来のEL素子を用いた表示装置の構成及びこれに適用されるリセット駆動法を説明するための第3のブロック図である。
【図8】従来のEL素子を用いた表示装置の構成及びこれに適用されるリセット駆動法を説明するための第4のブロック図である。
【図9】リセット駆動法による発光制御モードの態様及び階調制御の態様を示すタイムチャートである。
【図10】従来例において逆バイアス電圧が不足する場合のEL素子に実際に印加される電圧の概略的波形図である。
【図11】従来例において逆バイアス電圧が過剰となる場合のEL素子に実際に印加される電圧の概略的波形図である。
【図12】本発明の一実施例によるカラー表示装置の概略的な構成を示すブロック図である。
【図13】図12のカラー表示装置において適正な逆バイアス電圧に設定されている場合のEL素子に実際に印加される電圧の概略的波形図である。
【図14】本発明の一実施例の改変例を説明するための、素子印加電圧−発光輝度特性を示すグラフである。
【図15】本発明の一実施例の他の改変例を説明するための、素子印加電圧−発光輝度特性を示すグラフである。
【符号の説明】
10 陰極線走査回路
1R 〜1R ,1G 〜1G ,1B 〜1B 走査スイッチ
VBR 赤色発光用逆バイアス電圧
VBG 緑色発光用逆バイアス電圧
VBB 青色発光用逆バイアス電圧
20 陽極線ドライブ回路
2R 〜2R ,2G 〜2G ,2B 〜2B 電流源
6R 〜6 ,6G 〜6G ,6B 〜6B ドライブスイッチ
30 陽極線リセット回路
3R 〜3R ,3G 〜3G ,3B 〜3B シャントスイッチ
1,1 ,R2,1 ,…,Rn,m 赤色発光EL素子
1,1 ,G2,1 ,…,Gn,m 緑色発光EL素子
1,1 ,B2,1 ,…,Bn,m 青色発光EL素子
40 発光制御回路

Claims (16)

  1. 第1、第2及び第3の原色光に基づいてカラー表示をなすカラー表示装置であって、
    数の第1電極線と、
    前記複数の第1電極線と間隙をもって交差する複数の第2電極線と、
    前記水平走査周期毎に前記複数の第1電極線のうちのいずれかを選択し、選択した前記第1電極線に所定電圧を印加するとともに、各前記水平走査周期内に前記複数の第2電極線の各々に所定電圧を印加する駆動部と、
    トリクス状に配置されかつ各々が前記複数の第1電極線のうちのいずれか1つと前記複数の第2電極線のうちのいずれか1つとに接続されている複数の発光素子とを有し、
    前記複数の発光素子は、前記駆動部により前記第1及び第2電極線を介して供給される順方向電圧に応じて第1、第2及び第3の原色光をそれぞれ発する第1、第2及び第3の発光素子群からなり、
    前記駆動部は、前記発光素子群毎に異なる第1、第2及び第3の逆方向電圧をそれぞれ前記第1、第2及び第3の発光素子群に供給する電圧源を備えることを特徴とするカラー表示装置。
  2. 前記発光素子は、前記順方向電圧が印加されることにより発光可能とする駆動電流が流れかつ前記逆方向電圧が印加されることによって当該駆動電流が遮断される特性を有することを特徴とする請求項1記載のカラー表示装置。
  3. 前記複数の第2電極線は、前記第1、第2及び第3の発光素子群毎に独立に設けられた電極線からなることを特徴とする請求項1または2記載のカラー表示装置。
  4. 前記発光素子は、前記順方向電圧が印加されることにより発光可能とする駆動電流が流れかつ前記逆方向電圧が印加されることによって当該駆動電流が遮断される特性を有し、
    前記駆動部は、前記第2電極線に、前記第1、第2及び第3の発光素子毎に前記順方向電圧を供給可能であることを特徴とする請求項3記載のカラー表示装置。
  5. 各画素形成ブロックは、互いに隣接して配された前記第1、第2及び第3の発光素子の組によって構成され、
    前記駆動部は、前記複数の第1電極線のうち、前記水平走査周期毎に、前記画素形成ブロックの前記第1、第2及び第3の発光素子にそれぞれ接続されている3つの電極線を選する手段と、前記第1、第2及び第3の発光素子に前記順向電圧が供給されるよう選択された前記3つの電極線に所定電圧を印加する第2の電圧源とを備えることを特徴とする請求項1ないしのうちのいずれか1項に記載のカラー表示装置。
  6. 第1、第2及び第3の原色光に基づいてカラー表示をなすカラー表示装置であって、
    数の第1電極線と、
    前記複数の第1電極線と間隙をもって交差する複数の第2電極線と、
    前記水平走査周期毎に前記複数の第1電極線のうちのいずれかを選択し、選択した前記第1電極線に所定電圧を印加するとともに、各前記水平走査周期内に前記複数の第2電極線の各々に所定電圧を印加する駆動部と、
    トリクス状に配置されかつ各々が前記複数の第1電極線のうちのいずれか1つと前記複数の第2電極線のうちのいずれか1つとに接続されている複数の発光素子とを有し、
    前記複数の発光素子は、前記駆動部により前記第1及び第2電極線を介して供給される順方向電圧に応じて第1、第2及び第3の原色光をそれぞれ発する第1、第2及び第3の発光素子群からなり、
    前記駆動部は、互いに異なる第1の逆方向電圧と第2の逆方向電圧とをそれぞれ前記第1の発光素子群と前記第2及び第3の発光素子群とに供給する電圧源を備えることを特徴とするカラー表示装置。
  7. 前記発光素子は、前記順方向電圧が印加されることにより発光可能とする駆動電流が流れかつ前記逆方向電圧が印加されることによって当該駆動電流が遮断される特性を有することを特徴とする請求項6記載のカラー表示装置。
  8. 前記複数の第2電極線は、前記第1の発光素子のみに接続される電極線と、前記第2及び第3の発光素子みに接続される電極線とを含むことを特徴とする請求項6または7記載のカラー表示装置。
  9. 前記発光素子は、前記順方向電圧が印加されることにより発光可能とする駆動電流が流れかつ前記逆方向電圧が印加されることによって当該駆動電流が遮断される特性を有し、
    前記駆動部は、前記第2電極線に、前記第1の発光素子に対する前記順方向電圧と前記第2及び第3の発光素子に対する前記順方向電圧とを個別に供給可能であることを特徴とする請求項8記載のカラー表示装置。
  10. 各画素形成ブロックは、互いに隣接して配された前記第1、第2及び第3の発光素子の組によって構成され、
    前記駆動部は、前記複数の第1電極線のうち、前記水平走査周期毎に、前記画素形成ブロックの前記第1、第2及び第3の発光素子にそれぞれ接続されている3つの電極線を選する手段と、前記第1、第2及び第3の発光素子に前記順向電圧が供給されるよう選択された前記3つの電極線に所定電圧を印加する第2の電圧源とを備えることを特徴とする請求項6ないしのうちのいずれか1項に記載のカラー表示装置。
  11. 前記駆動部は、前記複数の第1電極線のうち、非選択の電極線に前記逆方向電圧を給することを特徴とする請求項5または10記載のカラー表示装置。
  12. 前記発光素子は、有機EL素子であることを特徴とする請求項1ないし11のうちいずれか1つに記載のカラー表示装置。
  13. 前記第1の原色光は、赤色光であり、前記第2の原色光は、緑色光であり、前記第3の原色光は、青色光であることを特徴とする請求項1ないし12のうちいずれか1つに記載のカラー表示装置。
  14. 前記第1、第2及び第3の発光素子は、それぞれ赤色光、緑色光、青色光を発光することを特徴とする請求項1ないし13のうちいずれか1つに記載のカラー表示装置。
  15. 前記第1、第2及び第3の発光素子は、それぞれ、光を赤色光、緑色光、青色光へ変換する色変換層を備えることを特徴とする請求項1ないし13のうちいずれか1つに記載のカラー表示装置。
  16. 前記複数の発光素子の発光及び非発光のタイミングを示す制御信号を発生する発光制御回路と、
    前記制御信号に応じて前記複数の第2電極線にアース電位を印加するリセット回路と、
    を備えることを特徴とする請求項1ないし15のうちのいずれか1項に記載のカラー表示装置。
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