JP3551990B2 - ケース内の袋不良検出装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、段ボールケース等のケースに収納した粉体または粒体等を袋詰めした袋詰製品の密閉状態を点検するためのケース内の袋不良検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、薬剤、例えば農薬の粉体または水和剤等を袋詰めして製品として出荷、輸送するときに、工場においては、薬剤の袋への充填、袋の封緘および袋を整形してA式段ボールケース,ラップランドケース,カートンケース等の段ボールケースにケース詰めするという作業が行われている。袋体は容量が通常50g〜3Kgくらいの量の薬剤を充填できる大きさで、材質はプラスチックフィルムをラミネートした紙、プラスチックフィルム、アルミ箔ラミネートクラフト紙およびアルミ箔ラミネートプラスチックフィルムなどが使用されている。
【0003】
このように袋体はラミネート紙やプラスチックフィルムからなるため、過度の衝撃を部分的に与えたりすると破れる場合がある。このような衝撃による袋の破れは、薬剤の袋への充填から袋詰製品の箱詰めまでの間のいずれかの所で発生するため、作業員が全工程を絶えずチェックすることは不可能である。すなわち、シール不良および破袋による不良等の確認は、▲1▼一定時間ごとに巡回監視するシステムでは見落としが避けられない。▲2▼チェック直後に発生した不良袋は次のチェックの時までわからないため、発見した時点で前のチェック製品まで遡って製品のチェックを行わなければならない。▲3▼ケース詰め時に発生する破袋はそのままケースに入ってしまい、チェックできないという問題点を含んでいる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、不良袋詰製品を含むケースを出荷した場合、ケースの隙間から漏出する臭い粉塵の発生により、製品を取り扱う輸送者や使用者が安全衛生場面で影響を受けるだけでなく、環境への影響も懸念されるものである。また、不良袋詰製品を含むケースが見つかると、前後の包装ロットのケースを回収して不良品がないかケースを開封してチェックする必要があり、大変な労力を要していた。そこで、従来は不良袋詰製品の混入の疑いがある場合、ケースの両側面またはケース上面と底面とを平手で数回叩き、内外フラップ間から発塵があれば不良袋入りとして判断し労力の軽減を図っていた。
【0005】
しかしながら、ケースの数が多くなると、作業者の疲労が蓄積され、浮遊した粉塵等によって細かな判定が難しくなり、また、作業員が長時間、同じ場所にいることによって防護服へ粉塵が付着することとなり、作業時に身体を動かすことによって防護服についた粉塵等が舞い上がり正確な判定ができなくなる虞がある。
【0006】
本発明は、チェック作業を機械化し、出荷用のケースに収納した袋詰製品の良否を、ケースを開封しないままチェックするようにした袋不良検出装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するために、袋詰製品を収納した段ボールケース等のケースの対向面を叩くための一対の叩きアームと該叩きアームを作動させる作動手段とからなるケース叩き機と、ケースの隙間から漏出する粉塵を集塵する集塵フードと、該集塵フードに連結した吸引ダクトと、吸引ダクトの中間部の位置に設けた粉塵測定器と、該粉塵測定器に接続された判定・警報装置とからなることを特徴とする。
【0008】
また、上記構成において、ケース叩き機が、ケースの対向面を叩くための一対の叩きアームを互いのアームの叩き部がケースに当接するように付勢するスプリングと、該付勢力に抗して該叩き部をケース面より引き離して放す手段とからなることを特徴とする。
【0009】
さらに、ケースを搬送する搬送装置と、ケースを所定位置に停止させる位置決め手段とを設けたことを特徴とする。
【0010】
【作用】
本発明は上記のように構成したものであり、ケースの対向面を一対の叩きアームで叩き、叩くことによりケースの隙間から漏出した粉塵を集塵フードで収集し、吸引ダクトを通して外部に放出させるが、途中で粉塵測定器によって検出測定される。判定・警報装置は発塵量をチェックし、許容値を越えたときは警報を鳴らし、不良ケースをライン外に出する。
【0011】
一対の叩きアームはその先端叩き部がスプリングによってケースに接するようになっているが、作動手段によって先端叩き部をケース面より引き離し待機状態にしている。この両先端の間にケースを置き、作動手段を働かせると叩きアームの叩き部が引き離され引き戻されてケースを叩くことになる。ケース内の袋詰製品に袋不良があるとケースの隙間から粉塵が漏出する。
【0012】
また、工場においては、搬送装置によってケースを連続的に搬送し、ケースを所定位置、すなわち搬送路上あるいは搬送路から取り出した位置に静止させ、袋不良検出装置で粉塵の発生量をチェックするという工程にする。
【0013】
【実施例】
以下、本発明の実施例を添付図面に基づいて説明する。まず、図6に示すように、被検査物であるケース1の内部は粉体等を充填した袋詰製品2が中仕切り3によって区画されて詰められている。ケース1は上部4枚のフラップのうち、巾の狭いフラップ4’2枚を折り曲げ、その後に、巾の広いフラップ4を折り曲げたフラップ4’に重ねて糊付けし、テープ5で止める(図1参照)。実施例では、袋詰製品2の封緘口は二重構造で2回折り曲げて糊付けされる。
【0014】
図1および図3に示すように、ケース1はローラコンベア(搬送装置)6によって搬送され、光電管(透過型あるいは、反射型)7によってケース1を所定位置に停止させるようになっている。ケース1の停止位置のローラ8は前後箇所のローラ9よりも大径にされ、ローラ8間には、底部アーム10と側部アーム11からなるL字状の2本のアーム12が回動自在に設置され、駆動装置13によってアーム12を90度回転してケース1を搬送路から外すケース反転機14が設けられている。これら底部アーム10と側部アーム11の端部は折り曲げてストッパ部10a,11aを形成させている。
【0015】
図1に示すように、搬送路に沿ったケース反転機14の上方には、ケース叩き機15が設置され、このエアシリンダ(作動手段)16のロッド17が下方に伸縮自在とされており、ロッド17の先端にはガイドレール18に支持された押圧板19が取付けられている。押圧板19の下方には一対の叩きアーム20が設けられている。叩きアーム20は中間部で交差し、交差箇所が軸支され(軸21)、互いのアーム上端にはローラ22が取付けられている。軸21より下方には一対の叩きアーム20にその両端部を固定した縮みスプリング23が張設され、スプリングが収縮しているときに叩きアーム20の高さ方向の長さが大きくなり、上端のローラ22を押圧板19と接触させている。したがって、ケース叩き機15の待機状態はロッド17を伸ばして一対の叩きアーム20を開かせている。また、叩きアーム20の交差箇所より下方には手形状の張り板24(図4参照)が設けられ、先端にバランスウエイト25が設けられている。図中、右側の叩きアーム20はカバー26で上方、側方が覆われている。なお、作動手段として電磁コイル式のものを使用しても良い。
【0016】
また、図4、図5に示すように、ケース反転機15が回転して側部アーム11が底辺になったときのケース位置に対して、搬送方向の両側面に向けて集塵フード27が設けられ、集塵フード27はケース1に合わせて大きさや間隔が調節される。また、図2に示すように、集塵フード27と連設するダクト28の端部には吸引ファン29が設けられ、ダクト28の途中に粉塵測定器30が取付けられている。粉塵測定器30の出力端は、判定・警報装置31に接続されている。判定・警報装置31には発塵量を目視するメーター32と警報ブザー33、警報ランプ34が備え付けられ、ローラコンベア6、ケース叩き機15の停止信号を出力するようになっており、また、警報解除ボタン35、停止解除ボタン36が取付けられている。
【0017】
次に作用を説明する。
まず、使用する袋詰製品2では、折り曲げたときに厚みの異なる箇所ができ、糊付けが均一にならず、わずかな通気孔が形成されることがあり、若干の発塵はいくつかの袋で見受けられる。したがって、初期の発塵量と袋不良による発塵量とが混じるので、その分を加味して許容値を決める。設定は赤指針つまみで目盛りに合わせ、信号レベルを調節する。また、検出する粉剤や水和剤の種類により分散性が異なり発塵量も異なるため、製品ごとに許容値が設定される。
【0018】
ケース叩き機15は搬送方向に対して側面からケース1に衝撃を与えるので、ケース1はテープ止めが前後になるように送られ、叩いたときにフラップ4のわずかな隙間が開放しやすい向きになる。
【0019】
輸送されてきたケース1が光電管により検知されると、検出信号を出力してローラコンベア6を停止させる(あるいはケース1を止めるストッパを作動させる)。続けてL字状のアーム12を90度回転させケース1を搬送路外に90度回転させてケース1の上面と底面が両側になるように位置させる。ケース1が搬送路外に置かれるとこれによってスイッチがオンとなりケース叩き機15が作動する。
【0020】
ケース叩き機15はエアシリンダ16を働かせてロッド17を縮ませ、押圧板19を上方に移動させると、スプリング23の戻り力と叩きアーム20に設けたバランスウエイト25の相乗効果で一対の叩きアーム20が急激に互いに近接し、一対の叩きアーム20間に位置するケース1のケース上面とケース底面を、叩きアーム20に設けた張り板24により均等な力で叩くことになる。さらに、エアシリンダ16を働かせてロッド17を伸ばし、一対の叩きアーム20を開かせて、再度、ケース1を叩かせこれを数回繰り返す。ケース1を叩く力は弱過ぎると粉塵がわずかしか漏出しないので判定が困難になり、強過ぎるとケース自体の破損となるため、通常は片面約20kg程度の力で叩くことが望ましく、スプリング23の強弱やバランスウエイト25により調節する。
【0021】
このように、ケース1を数回叩くとフラップ4間から粉塵が発生する。粉塵はケース1の両妻側に設置した集塵フード27に吸引され、粉塵測定器30で発塵量が測定され、判定・警報装置31でケース内の不良袋の有無が判定される。発塵量が許容値を越えると袋の破損があることが判り、警報ランプ34が点灯し、警報ブザー33が鳴り、ローラコンベア6が停止する。
【0022】
ケース1内に不良袋があると判定したときにはその原因を取り除く。この間、搬送・梱包ラインは停止するが、警報と同時に不良ケースをライン外へ流し、ローラコンベアを停止せずにチェックを続行するシステムにしても良い。
不良ケースの確認の後、手動により警報ブザー33の解除ボタン35とコンベアの停止解除ボタン36を押してリセットする。
【0023】
このように、従来技術では人力で袋詰製品やその包装ケースを叩くと、力の加減が難しく包装時のシール不充分などによる許容し得るわずかな発塵量(初期値)と袋の欠陥による孔とからの発塵量が特定されず、また、人によってやり方が異なるので伝授することができなく熟練を要していたが、本発明による装置では、箱詰めした後のケースを叩くので、袋詰製品に伝わる刺激は偏らずに全面に亙り、通気孔の距離が粉塵を出にくくさせ、ストレートな欠陥孔では容易に粉塵が流出する。粉塵はダクト28を通って外部に放出されるので機械周辺が清潔に保たれ、作業環境を良くすることができる。また、ケース単位でチェックするので一度に数個の袋詰製品をチェックでき、能率も良い。
【0024】
上記構成において、ローラコンベア6の代わりにベルトコンベアを使用した場合は、アーム12は使用せず、ベルトの側方にベルトを横断可能な伸縮ロッドを備えた押出装置を設ける方が設置しやすい。この場合の作動手順は、搬送されてきたケース1を押出装置の前で止め、伸縮ロッドでケース1の側部を押してケース叩き機15の下方に移動させることになる。また、光電管の代わりに近接スイッチを使用しても良い。
【0025】
試験例として、不良袋を含む不良ケース240個と良ケース760個を合わせた1000個のケースを用意し、これらケースをランダムに搬送してチェックした結果について述べる。
袋詰製品は、アプロードパダンモンカット粉剤DL、レルダンアプロードモンカット粉剤DL、フジワンスミチオンバッサ粉剤(いずれも商品名)の3品目の薬剤をクラフト紙二重袋(側巾100mm×正面巾150mm×高さ340mm)に詰め、製品入り袋(側巾100mm×正面巾150mm×高さ150mm)とした。そして、袋詰製品に軸径3mmと5mmのプラスドライバーを製品入り袋の上から、袋正面(表)のラベル貼体側から見て▲1▼表の右下角,▲2▼表の左下角,▲3▼裏の右下角,▲4▼裏の左下角とそれぞれ突き刺し不良袋を用意した。ケースには、7個の正常袋と1個の不良袋を任意の位置に入れた。また、粉塵測定器30にはレーザーダストモニターLD−1型(柴田科学機械株式会社製)を使用した。
以上の設定でチェックを行なったところ、不良ケース240個全てが許容値を越え、検出率は100%であった。また、粉剤にかえて水和剤についても同様の検査を行ったが、同様の結果を得た。
【0026】
このほか、本発明装置は、図7に示すように、ケース1を搬送路上に載せたまま、ケース内の不良袋の有無を判定するものとすることができる。この構成は集塵フード27が搬送路上に回動自在に設けられ、ケース叩き機15は搬送路上方に設置される。この構成はベルトコンベアに容易に設置できる。
【0027】
【発明の効果】
本発明は、以上のように構成したものであるので、袋詰製品を収納したケースを開封することなく、ケース内の農薬等の包装袋の破袋を検出することができるので、チェック漏れを防ぐことができ、作業員の労力を軽減することができる。また、噴出した粉塵等が滞留しないので環境の大幅な改善が得られるものである。そして、工場における生産ラインの中に組み込むことにより、より効率的にケース内の不良袋の検出が行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による実施例の袋不良検出装置の正面図である。
【図2】図1に示す袋不良検出装置の検出部を示す構成図である。
【図3】図1に示すケースの搬送路を示す斜視図である。
【図4】図1に示す袋不良検出装置の側面図である。
【図5】図1に示す袋不良検出装置の作動時の正面図である。
【図6】図1に示すケースの内部を示す斜視図である。
【図7】図1に示す袋不良検出装置の変形例を示す正面図である。
【符号の説明】
1 ケース
2 袋詰製品
6 搬送装置
14 位置決め手段
16 駆動装置
20 叩きアーム
23 スプリング
27 集塵フード
28 ダクト
29 吸引ファン
30 粉塵測定器
31 判定・警報装置
【産業上の利用分野】
本発明は、段ボールケース等のケースに収納した粉体または粒体等を袋詰めした袋詰製品の密閉状態を点検するためのケース内の袋不良検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、薬剤、例えば農薬の粉体または水和剤等を袋詰めして製品として出荷、輸送するときに、工場においては、薬剤の袋への充填、袋の封緘および袋を整形してA式段ボールケース,ラップランドケース,カートンケース等の段ボールケースにケース詰めするという作業が行われている。袋体は容量が通常50g〜3Kgくらいの量の薬剤を充填できる大きさで、材質はプラスチックフィルムをラミネートした紙、プラスチックフィルム、アルミ箔ラミネートクラフト紙およびアルミ箔ラミネートプラスチックフィルムなどが使用されている。
【0003】
このように袋体はラミネート紙やプラスチックフィルムからなるため、過度の衝撃を部分的に与えたりすると破れる場合がある。このような衝撃による袋の破れは、薬剤の袋への充填から袋詰製品の箱詰めまでの間のいずれかの所で発生するため、作業員が全工程を絶えずチェックすることは不可能である。すなわち、シール不良および破袋による不良等の確認は、▲1▼一定時間ごとに巡回監視するシステムでは見落としが避けられない。▲2▼チェック直後に発生した不良袋は次のチェックの時までわからないため、発見した時点で前のチェック製品まで遡って製品のチェックを行わなければならない。▲3▼ケース詰め時に発生する破袋はそのままケースに入ってしまい、チェックできないという問題点を含んでいる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、不良袋詰製品を含むケースを出荷した場合、ケースの隙間から漏出する臭い粉塵の発生により、製品を取り扱う輸送者や使用者が安全衛生場面で影響を受けるだけでなく、環境への影響も懸念されるものである。また、不良袋詰製品を含むケースが見つかると、前後の包装ロットのケースを回収して不良品がないかケースを開封してチェックする必要があり、大変な労力を要していた。そこで、従来は不良袋詰製品の混入の疑いがある場合、ケースの両側面またはケース上面と底面とを平手で数回叩き、内外フラップ間から発塵があれば不良袋入りとして判断し労力の軽減を図っていた。
【0005】
しかしながら、ケースの数が多くなると、作業者の疲労が蓄積され、浮遊した粉塵等によって細かな判定が難しくなり、また、作業員が長時間、同じ場所にいることによって防護服へ粉塵が付着することとなり、作業時に身体を動かすことによって防護服についた粉塵等が舞い上がり正確な判定ができなくなる虞がある。
【0006】
本発明は、チェック作業を機械化し、出荷用のケースに収納した袋詰製品の良否を、ケースを開封しないままチェックするようにした袋不良検出装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するために、袋詰製品を収納した段ボールケース等のケースの対向面を叩くための一対の叩きアームと該叩きアームを作動させる作動手段とからなるケース叩き機と、ケースの隙間から漏出する粉塵を集塵する集塵フードと、該集塵フードに連結した吸引ダクトと、吸引ダクトの中間部の位置に設けた粉塵測定器と、該粉塵測定器に接続された判定・警報装置とからなることを特徴とする。
【0008】
また、上記構成において、ケース叩き機が、ケースの対向面を叩くための一対の叩きアームを互いのアームの叩き部がケースに当接するように付勢するスプリングと、該付勢力に抗して該叩き部をケース面より引き離して放す手段とからなることを特徴とする。
【0009】
さらに、ケースを搬送する搬送装置と、ケースを所定位置に停止させる位置決め手段とを設けたことを特徴とする。
【0010】
【作用】
本発明は上記のように構成したものであり、ケースの対向面を一対の叩きアームで叩き、叩くことによりケースの隙間から漏出した粉塵を集塵フードで収集し、吸引ダクトを通して外部に放出させるが、途中で粉塵測定器によって検出測定される。判定・警報装置は発塵量をチェックし、許容値を越えたときは警報を鳴らし、不良ケースをライン外に出する。
【0011】
一対の叩きアームはその先端叩き部がスプリングによってケースに接するようになっているが、作動手段によって先端叩き部をケース面より引き離し待機状態にしている。この両先端の間にケースを置き、作動手段を働かせると叩きアームの叩き部が引き離され引き戻されてケースを叩くことになる。ケース内の袋詰製品に袋不良があるとケースの隙間から粉塵が漏出する。
【0012】
また、工場においては、搬送装置によってケースを連続的に搬送し、ケースを所定位置、すなわち搬送路上あるいは搬送路から取り出した位置に静止させ、袋不良検出装置で粉塵の発生量をチェックするという工程にする。
【0013】
【実施例】
以下、本発明の実施例を添付図面に基づいて説明する。まず、図6に示すように、被検査物であるケース1の内部は粉体等を充填した袋詰製品2が中仕切り3によって区画されて詰められている。ケース1は上部4枚のフラップのうち、巾の狭いフラップ4’2枚を折り曲げ、その後に、巾の広いフラップ4を折り曲げたフラップ4’に重ねて糊付けし、テープ5で止める(図1参照)。実施例では、袋詰製品2の封緘口は二重構造で2回折り曲げて糊付けされる。
【0014】
図1および図3に示すように、ケース1はローラコンベア(搬送装置)6によって搬送され、光電管(透過型あるいは、反射型)7によってケース1を所定位置に停止させるようになっている。ケース1の停止位置のローラ8は前後箇所のローラ9よりも大径にされ、ローラ8間には、底部アーム10と側部アーム11からなるL字状の2本のアーム12が回動自在に設置され、駆動装置13によってアーム12を90度回転してケース1を搬送路から外すケース反転機14が設けられている。これら底部アーム10と側部アーム11の端部は折り曲げてストッパ部10a,11aを形成させている。
【0015】
図1に示すように、搬送路に沿ったケース反転機14の上方には、ケース叩き機15が設置され、このエアシリンダ(作動手段)16のロッド17が下方に伸縮自在とされており、ロッド17の先端にはガイドレール18に支持された押圧板19が取付けられている。押圧板19の下方には一対の叩きアーム20が設けられている。叩きアーム20は中間部で交差し、交差箇所が軸支され(軸21)、互いのアーム上端にはローラ22が取付けられている。軸21より下方には一対の叩きアーム20にその両端部を固定した縮みスプリング23が張設され、スプリングが収縮しているときに叩きアーム20の高さ方向の長さが大きくなり、上端のローラ22を押圧板19と接触させている。したがって、ケース叩き機15の待機状態はロッド17を伸ばして一対の叩きアーム20を開かせている。また、叩きアーム20の交差箇所より下方には手形状の張り板24(図4参照)が設けられ、先端にバランスウエイト25が設けられている。図中、右側の叩きアーム20はカバー26で上方、側方が覆われている。なお、作動手段として電磁コイル式のものを使用しても良い。
【0016】
また、図4、図5に示すように、ケース反転機15が回転して側部アーム11が底辺になったときのケース位置に対して、搬送方向の両側面に向けて集塵フード27が設けられ、集塵フード27はケース1に合わせて大きさや間隔が調節される。また、図2に示すように、集塵フード27と連設するダクト28の端部には吸引ファン29が設けられ、ダクト28の途中に粉塵測定器30が取付けられている。粉塵測定器30の出力端は、判定・警報装置31に接続されている。判定・警報装置31には発塵量を目視するメーター32と警報ブザー33、警報ランプ34が備え付けられ、ローラコンベア6、ケース叩き機15の停止信号を出力するようになっており、また、警報解除ボタン35、停止解除ボタン36が取付けられている。
【0017】
次に作用を説明する。
まず、使用する袋詰製品2では、折り曲げたときに厚みの異なる箇所ができ、糊付けが均一にならず、わずかな通気孔が形成されることがあり、若干の発塵はいくつかの袋で見受けられる。したがって、初期の発塵量と袋不良による発塵量とが混じるので、その分を加味して許容値を決める。設定は赤指針つまみで目盛りに合わせ、信号レベルを調節する。また、検出する粉剤や水和剤の種類により分散性が異なり発塵量も異なるため、製品ごとに許容値が設定される。
【0018】
ケース叩き機15は搬送方向に対して側面からケース1に衝撃を与えるので、ケース1はテープ止めが前後になるように送られ、叩いたときにフラップ4のわずかな隙間が開放しやすい向きになる。
【0019】
輸送されてきたケース1が光電管により検知されると、検出信号を出力してローラコンベア6を停止させる(あるいはケース1を止めるストッパを作動させる)。続けてL字状のアーム12を90度回転させケース1を搬送路外に90度回転させてケース1の上面と底面が両側になるように位置させる。ケース1が搬送路外に置かれるとこれによってスイッチがオンとなりケース叩き機15が作動する。
【0020】
ケース叩き機15はエアシリンダ16を働かせてロッド17を縮ませ、押圧板19を上方に移動させると、スプリング23の戻り力と叩きアーム20に設けたバランスウエイト25の相乗効果で一対の叩きアーム20が急激に互いに近接し、一対の叩きアーム20間に位置するケース1のケース上面とケース底面を、叩きアーム20に設けた張り板24により均等な力で叩くことになる。さらに、エアシリンダ16を働かせてロッド17を伸ばし、一対の叩きアーム20を開かせて、再度、ケース1を叩かせこれを数回繰り返す。ケース1を叩く力は弱過ぎると粉塵がわずかしか漏出しないので判定が困難になり、強過ぎるとケース自体の破損となるため、通常は片面約20kg程度の力で叩くことが望ましく、スプリング23の強弱やバランスウエイト25により調節する。
【0021】
このように、ケース1を数回叩くとフラップ4間から粉塵が発生する。粉塵はケース1の両妻側に設置した集塵フード27に吸引され、粉塵測定器30で発塵量が測定され、判定・警報装置31でケース内の不良袋の有無が判定される。発塵量が許容値を越えると袋の破損があることが判り、警報ランプ34が点灯し、警報ブザー33が鳴り、ローラコンベア6が停止する。
【0022】
ケース1内に不良袋があると判定したときにはその原因を取り除く。この間、搬送・梱包ラインは停止するが、警報と同時に不良ケースをライン外へ流し、ローラコンベアを停止せずにチェックを続行するシステムにしても良い。
不良ケースの確認の後、手動により警報ブザー33の解除ボタン35とコンベアの停止解除ボタン36を押してリセットする。
【0023】
このように、従来技術では人力で袋詰製品やその包装ケースを叩くと、力の加減が難しく包装時のシール不充分などによる許容し得るわずかな発塵量(初期値)と袋の欠陥による孔とからの発塵量が特定されず、また、人によってやり方が異なるので伝授することができなく熟練を要していたが、本発明による装置では、箱詰めした後のケースを叩くので、袋詰製品に伝わる刺激は偏らずに全面に亙り、通気孔の距離が粉塵を出にくくさせ、ストレートな欠陥孔では容易に粉塵が流出する。粉塵はダクト28を通って外部に放出されるので機械周辺が清潔に保たれ、作業環境を良くすることができる。また、ケース単位でチェックするので一度に数個の袋詰製品をチェックでき、能率も良い。
【0024】
上記構成において、ローラコンベア6の代わりにベルトコンベアを使用した場合は、アーム12は使用せず、ベルトの側方にベルトを横断可能な伸縮ロッドを備えた押出装置を設ける方が設置しやすい。この場合の作動手順は、搬送されてきたケース1を押出装置の前で止め、伸縮ロッドでケース1の側部を押してケース叩き機15の下方に移動させることになる。また、光電管の代わりに近接スイッチを使用しても良い。
【0025】
試験例として、不良袋を含む不良ケース240個と良ケース760個を合わせた1000個のケースを用意し、これらケースをランダムに搬送してチェックした結果について述べる。
袋詰製品は、アプロードパダンモンカット粉剤DL、レルダンアプロードモンカット粉剤DL、フジワンスミチオンバッサ粉剤(いずれも商品名)の3品目の薬剤をクラフト紙二重袋(側巾100mm×正面巾150mm×高さ340mm)に詰め、製品入り袋(側巾100mm×正面巾150mm×高さ150mm)とした。そして、袋詰製品に軸径3mmと5mmのプラスドライバーを製品入り袋の上から、袋正面(表)のラベル貼体側から見て▲1▼表の右下角,▲2▼表の左下角,▲3▼裏の右下角,▲4▼裏の左下角とそれぞれ突き刺し不良袋を用意した。ケースには、7個の正常袋と1個の不良袋を任意の位置に入れた。また、粉塵測定器30にはレーザーダストモニターLD−1型(柴田科学機械株式会社製)を使用した。
以上の設定でチェックを行なったところ、不良ケース240個全てが許容値を越え、検出率は100%であった。また、粉剤にかえて水和剤についても同様の検査を行ったが、同様の結果を得た。
【0026】
このほか、本発明装置は、図7に示すように、ケース1を搬送路上に載せたまま、ケース内の不良袋の有無を判定するものとすることができる。この構成は集塵フード27が搬送路上に回動自在に設けられ、ケース叩き機15は搬送路上方に設置される。この構成はベルトコンベアに容易に設置できる。
【0027】
【発明の効果】
本発明は、以上のように構成したものであるので、袋詰製品を収納したケースを開封することなく、ケース内の農薬等の包装袋の破袋を検出することができるので、チェック漏れを防ぐことができ、作業員の労力を軽減することができる。また、噴出した粉塵等が滞留しないので環境の大幅な改善が得られるものである。そして、工場における生産ラインの中に組み込むことにより、より効率的にケース内の不良袋の検出が行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による実施例の袋不良検出装置の正面図である。
【図2】図1に示す袋不良検出装置の検出部を示す構成図である。
【図3】図1に示すケースの搬送路を示す斜視図である。
【図4】図1に示す袋不良検出装置の側面図である。
【図5】図1に示す袋不良検出装置の作動時の正面図である。
【図6】図1に示すケースの内部を示す斜視図である。
【図7】図1に示す袋不良検出装置の変形例を示す正面図である。
【符号の説明】
1 ケース
2 袋詰製品
6 搬送装置
14 位置決め手段
16 駆動装置
20 叩きアーム
23 スプリング
27 集塵フード
28 ダクト
29 吸引ファン
30 粉塵測定器
31 判定・警報装置
Claims (3)
- 袋詰製品を収納した段ボールケース等のケースの対向面を叩くための一対の叩きアームと該叩きアームを作動させる作動手段とからなるケース叩き機と、ケースの隙間から漏出する粉塵を集塵する集塵フードと、該集塵フードに連結した吸引ダクトと、吸引ダクトの中間部の位置に設けた粉塵測定器と、該粉塵測定器に接続された判定・警報装置とからなることを特徴とするケース内の袋不良検出装置。
- ケース叩き機が、ケースの対向面を叩くための一対の叩きアームを互いのアームの叩き部がケースに当接するように付勢するスプリングと、該付勢力に抗して該叩き部をケース面より引き離して放す手段とからなることを特徴とする請求項1記載のケース内の袋不良検出装置。
- ケースを搬送する搬送装置と、ケースを所定位置に停止させる位置決め手段とを設けたことを特徴とする請求項1記載のケース内の袋不良検出装置。
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