JP3551460B2 - 電子楽器 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は電子楽器に関し、特に発音すべき楽音を制御する電子楽器に関する。
【0002】
【従来の技術】
自然楽器はタッチに応じて発生する楽音を変化させる。鍵盤楽器は押鍵速度により音量が変化し、打楽器は叩く速度により音量が変化する。また、これらの自然楽器は、タッチに応じて音量のみでなく音の立上がり特性や音色も変化させる。
【0003】
電子楽器もタッチに応じて楽音を変化させることが望まれる。異なる音色の楽音波形を複数波形メモリに記憶させ、押鍵速度に応じて異なる波形を読み出す電子楽器が特公昭62−53837号公報で提案されている。
【0004】
図4は、異なる音色の楽音波形を記憶する波形メモリの構成を表す概念図である。波形メモリは、例えばff、f、mf、mp、p、ppの6つの音量に対応して異なる音色波形を記憶している。電子楽器は、演奏者が押鍵する速度ITに応じて、6つの音量に対応する音色波形の内の1つを決定する。
【0005】
押鍵速度ITが小さければ、小さい音量(pp)の音色波形を選択し、押鍵速度ITが大きければ、大きい音量(ff)の音色波形を選択する。このように押鍵速度に応じて音色波形を変えることにより、タッチに応じて変化する楽音を発生させることができる。読み出された音色波形は、その後エンベロープが付与されてサウンドシステムにて発音される。
【0006】
打楽器は、通常1つの音高を持ち、他の音と重ねて発音させるような演奏は少ないので、1つ1つの音をよく聞き分けられ易い。例えば、演奏者が同じ強さのつもりで打楽器を叩いたとしてもわずかに異なる音で発音されるのが普通である。演奏者が同じ強さのつもりで電子打楽器を叩いたとしても、全く同じ音を発生するよりは微妙に異なる音色の音を発音する方が自然であると感じる場合が多い。
【0007】
しかし、電子楽器においては、音量の区分が上述のように6種類程度であれば押鍵速度ITがほとんど同じ場合には波形メモリから全く同じ波形が読み出されて発音されるので、不自然さが目立つ場合がある。特に、特定の音高しか持たないパーカッション系の打楽器において不自然さが目立つ。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
従来の電子楽器では、ほぼ同じタッチで打楽器を叩いたり鍵盤楽器を押鍵したりすると、全く同じ音色の楽音が発音され、その不自然さが目立つことがある。
【0009】
本発明の目的は、自然な楽音を発音させることができる電子楽器を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の一観点による電子楽器は、発音情報を出力する発音情報出力手段と、発音情報出力手段が出力する発音情報から演奏の操作力(IT)を検出する操作力検出手段と、楽音信号を発生する複数の発音チャンネルと、発音情報出力手段が出力する発音情報を前記複数の発音チャンネルの内の1つの発音チャンネル(CH)に対応させる発音チャンネル決定手段と、発音チャンネル決定手段にて決定される発音チャンネル(CH)の一部情報に応じて、操作力(IT)の大小関係には依らない楽音指定信号を生成する楽音指定信号生成手段と、楽音指定信号に応じて発音チャンネルで発生する楽音信号を変化させる変化手段とを有する。
本発明の他の観点による電子楽器は、発音情報を出力する発音情報出力手段と、発音情報出力手段が出力する発音情報から演奏の操作力(IT)を検出する操作力検出手段と、楽音信号を発生する複数の発音チャンネルと、発音情報出力手段が出力する発音情報を複数の発音チャンネルの内の1つの発音チャンネル(CH)に対応させる発音チャンネル決定手段と、発音チャンネル決定手段にて決定される発音チャンネル(CH)または操作力検出手段にて検出される操作力(IT)の一部情報に応じて、操作力(IT)の大小関係には依らない楽音指定信号を生成する楽音指定信号生成手段と、操作力が所定値以上のときのみ、楽音指定信号に応じて発音チャンネルで発生する楽音信号を変化させる変化手段とを有する。
【0011】
【作用】
発音毎に変化する楽音指定信号を発音チャンネル情報または操作力(IT)の一部情報から生成して、発音チャンネルで生成する楽音信号を変化させることにより、操作力(IT)の大小関係には依らずに異なる楽音信号を生成することができる。
【0012】
【実施例】
図1は、本発明の実施例による楽音合成回路を含む電子楽器の全体システム構成を示すブロック図である。
【0013】
鍵盤1は、演奏を行うための複数の鍵を有し、押鍵や離鍵等の操作が行われると、ノートオン信号、ノートオフ信号、音高情報、押鍵速度(イニシャルタッチ)、押鍵圧力(アフタタッチ)等の鍵操作情報等の演奏信号を出力する。
【0014】
ドラムパッド3は、マレット等で叩くための1または2以上のパッドを有し、パッドが叩かれると、その打撃力や打撃位置等の演奏信号を出力する。
MIDI入力インタフェイス2は、ノートオン信号やノートオフ信号等の同様の演奏信号を表すMIDI信号を外部機器から受ける。
【0015】
音色設定回路4は、予め設定されている音色の中から演奏者が選択を行うための複数の音色スイッチを有する。演奏者が音色スイッチを押すと、音色設定回路4は押されたスイッチに対応する音色情報TCを発音情報検出回路5に供給する。音色情報TCは、鍵盤1、ドラムパッド3およびMIDI入力インタフェイス2のそれぞれに対して独立に設定される。
【0016】
発音情報検出回路5は、音色設定回路4から音色情報TCを受け、鍵盤1、ドラムパッド3およびMIDI入力インタフェイス2の発音指示手段から発音指示情報を入力し、押鍵速度または打撃力を表すタッチ情報ITおよび音の高さを表す音高情報KCを検出する。発音情報検出回路5は、また、検出されたタッチ情報ITおよび音高情報KCを有する楽音信号に対して、割り当てる発音チャンネルの番号CHも決定する。音色情報TC、タッチ情報IT、音高情報KCおよび発音チャンネル番号CH等の発音情報は楽音合成回路6に供給される。
【0017】
ここで、発音情報検出回路5は、音色情報TCと発音チャンネル番号CHを非同期に出力する。非同期とは、複数の発音チャンネルが時分割チャンネルで構成されている場合、時分割チャンネルに同期して常に音色情報TC等の発音情報を送出するのではなく、鍵盤1等の発音指示手段から発音情報が検出されたときに1度だけ送出することを表す。
【0018】
楽音合成回路6は、音色情報TC、タッチ情報IT、音高情報KC等の発音情報を受け取り、受け取ったチャンネル番号CHに応じた発音チャンネルへの割り当てを行った上で楽音信号の合成を行う。生成された楽音信号は、発音チャンネル番号CHに応じた時分割チャンネルの信号EWDとして、エフェクト回路7に出力される。ここで、* 印の付いた信号は、発音チャンネル毎のタイムスロットを持つ時分割多重化の信号であることを示す。
【0019】
エフェクト回路7は、供給された楽音信号EWDに対して時分割でエフェクトを付与し、エフェクトが付与された楽音信号FWDを出力する。エフェクトは、例えばリバーブ、ピッチチェンジまたはディストーションである。
【0020】
サウンドシステム8は、アキュムレータとD/A変換器とスピーカを有する。アキュムレータは、エフェクト回路7から供給されたエフェクト付与済みの時分割楽音信号FWDから、複数発音チャンネルに割り当てられているそれぞれの楽音信号を合成する。合成された楽音信号は、D/A変換器において、ディジタル信号からアナログ信号に変換される。変換されたアナログ楽音信号は、スピーカから発音される。
【0021】
図2は、図1の電子楽器を構成する楽音合成回路6の詳細な構成を示すブロック図である。
インタフェイス11は、図1の発音情報検出回路5から供給された音色情報TC、タッチ情報IT、音高情報KC、発音チャンネル番号CH等を受け取り、発音チャンネル数の数だけ設けられたレジスタ群の対応するものに記憶する。各発音チャンネル単位のレジスタに記憶された音色情報TC、タッチ情報IT、音高情報KC等は、発音チャンネル単位の時分割信号に変換され、時分割の音色情報TC、タッチ情報IT、音高情報KC等が生成され、エンベロープ生成回路17に出力される。
【0022】
エンベロープ生成回路17は、供給される音色情報TC、タッチ情報IT、音高情報KC等に応じて楽音の立上がりや減衰の形状を決めるエンベロープEDを生成する。エンベロープEDは、各発音チャンネルの楽音のエンベロープを制御する信号である。
【0023】
アドレス生成回路12は、インタフェイス11から受ける時分割音高情報KCに応じて、楽音波形メモリ16からの時分割読み出し速度信号I,Fを発生する。読み出し速度は、クロックφのタイミングを基にして決定され、音高情報KCが高ければ読み出し速度は速くなり、音高情報KCが低ければ読み出し速度は遅くなる。生成される読み出し速度は、整数部情報Iと小数部情報Fとからなる。
【0024】
整数部情報Iは、メモリ読出制御回路14に供給され、楽音波形メモリ16からの読み出し速度を決定する情報である。小数部情報Fは、補間回路15に供給され、メモリ読出制御回路14が読み出した楽音波形値を補間する速度を決定する情報である。
【0025】
偶数/奇数判断回路13は、インタフェイス11からタッチ情報ITを受け取り、各発音チャンネルにおけるタッチ情報ITがそれぞれ偶数であるか奇数であるかの判断を行う。タッチ情報は、タッチを表現するのに十分なビット数を有し、その偶奇はほぼランダムに発生する。
【0026】
偶数/奇数判断回路13は、発音チャンネルのタッチ情報ITの最下位ビットのみをイネーブルにした信号OEをメモリ読出制御回路14に出力する。
メモリ読出制御回路14は、インタフェイス11にて生成される音色情報TC、タッチ情報ITおよび音高情報KCに加えて偶数/奇数情報OEに応じて、楽音波形メモリ16から読み出すアドレス情報ADを決定する。
【0027】
各発音チャンネルの偶数/奇数情報OEは、0であれば偶数を示す信号であり、1であれば奇数を示す信号である。つまり、タッチ情報ITの最下位ビットが0であれば偶数を示す信号を出力し、最下位ビットが1であれば奇数を示す信号を出力する。
【0028】
タッチ情報ITは、十分きめ細かなエンベロープを発生することができる分解能を有する。演奏者が、同じタッチのつもりで演奏しても、タッチ情報ITの最下位ビットまで同じ値にすることはほぼ不可能である。したがって、偶数/奇数情報OEは見かけ上ランダムに決定される。
【0029】
メモリ読出制御回路14は、音色情報TC、タッチ情報ITおよび音高情報KCに応じて楽音波形メモリ16から読み出しを行う基本的楽音波形を決定する。
【0030】
楽音波形メモリ16は、音色情報TC、タッチ情報TC、音高情報KCに応じて偶数用波形メモリと奇数用波形メモリの2つの波形メモリを有する。偶数用波形メモリと奇数用波形メモリは、同じ発音情報に対して生成される音色波形にばらつきをもたせるために、お互いに微妙に異なる音色波形を記憶している。偶数用波形メモリのアドレスと奇数用波形メモリのアドレスは最上位ビットだけが異なる。最上位ビットに対して1または0を設定することによって、偶数用波形メモリまたは奇数用波形メモリのどちらかが選択される。
【0031】
メモリ読出制御回路14は、音色情報TC、タッチ情報ITおよび音高情報KCに応じて楽音波形メモリ16から読み出すアドレスを決定し、そのアドレスの最上位ビットを偶数/奇数情報OEに応じて1または0に決定してアドレス情報ADを生成する。
【0032】
メモリ読出制御回路14は、楽音波形メモリ16のアドレスADから波形メモリ値DATAを読み出す。偶数/奇数情報OEが偶数のときには、楽音波形メモリの内の偶数用波形メモリから読み出しを行い、偶数/奇数情報OEが奇数のときには、楽音波形メモリの内の奇数用波形メモリから読み出しを行う。
【0033】
メモリ読出制御回路14は、楽音波形メモリ16から読み出した1つの位相の波形値WDとその次の位相の波形値NWDの2つの値を補間回路15に供給する。補間回路15は、波形メモリ値WDとその次の位相の波形メモリ値NWDの間の補間値IWDを生成する。補間値IWDは、アドレス生成回路12にて生成される速度Fに応じて、波形メモリ値WDとNWDの間の直線補間を行うことにより生成される。生成された補間値IWDは、乗算回路18に供給される。
【0034】
乗算回路18は、補間された波形値IWDと、エンベロープ生成回路17にて生成されたエンベロープEDとの乗算を行うことにより、エンベロープが付与された楽音信号EWDが生成される。生成された楽音信号EWDは、図1のエフェクト回路7に供給され、エフェクトが付与される。
【0035】
なお、図1のMIDI入力インタフェイス2が、シーケンサ等の外部機器からMIDI信号を受ける場合には、タッチ情報は簡単化されていることが多い。例えば、mfの演奏であればタッチ情報ITは63であるというようにタッチ情報が特定の値に統一されてしまう。このようにタッチ情報ITの区分が粗くなると、偶数/奇数判断回路13が生成する偶数/奇数情報OEにはランダム性がなくなってしまう。
【0036】
そこで、偶数/奇数判断回路13は、タッチ情報ITが偶数であるか奇数であるかを判断する代わりに、発音チャンネル番号CHが偶数または奇数のどちらであるのかを判断してもよい。発音チャンネル数は、通常8、16、32等の数であり、チャンネル指定はほぼランダムに行われる。したがって、チャンネル番号の偶奇もほぼランダムに生じる。
【0037】
発音チャンネル番号CHを用いる場合、図2のインタフェイス11は、発音チャンネル番号CHを受けて、時分割の発音チャンネル番号信号CHを生成し、タッチ情報ITの代わりに発音チャンネル番号CHを偶数/奇数判断回路13に供給する。偶数/奇数判断回路13は、各発音チャンネル番号CHが偶数であるか奇数であるかを判断し、偶数/奇数情報OEを生成する。メモリ読出制御回路14は、偶数/奇数情報OEに応じて楽音波形メモリ16の偶数用波形メモリまたは奇数用波形メモリのどちらかから波形を読み出す。
【0038】
図1の発音情報検出回路5は、発音チャンネルが例えば32チャンネルある場合、鍵盤1、ドラムパッド3またはMIDI入力インタフェイス2から発音情報を検出した後、発音情報に対して0から31までの発音チャンネル番号の内のどれか1つを決定する。発音チャンネル番号CHは、音色情報TC、タッチ情報IT、音高情報KCとは無関係に決定され発音毎に変化するので、シーケンサ等の装置から発音情報を検出した場合にも、偶数/奇数判断回路はランダム性のある偶数/奇数情報OEを出力することができる。
【0039】
図3は、偶数用波形メモリと奇数用波形メモリを有する楽音波形メモリを表す概念図である。
波形メモリ20は、例えばタッチ情報ITの大きさに応じて異なる音色波形を有する。タッチ情報ITは、鍵盤楽器の押鍵速度または打楽器の打撃速度等に対応し、タッチ情報ITが大きいほど大きな楽音が発音される。波形メモリ20は、タッチ情報ITが小さな値から順に、pp、p、mp、mf、f、ffの6種類の音色波形を有する。
【0040】
6種類の波形は、それぞれさらに偶数用波形20Aと奇数用波形20Bに別れている。偶数用波形20Aは、pp、p、mp、mf、f、ffの波形を有し、奇数用波形20Bは、pp、p、mp、mf、f、ffの波形を有する。
【0041】
偶数用波形ppと奇数用波形ppは、共にppの同じタッチ情報ITの波形メモリに対応するが、微妙に異なる音色波形であり、人間には何となく異なる楽音であることが感じられる程度の違いである。同様に、p、mp、mf、f、ffについても、微妙に異なる音色波形が偶数用波形メモリ20Aと奇数用波形メモリ20Bのそれぞれに記憶されている。
【0042】
タッチ情報ITまたは発音チャンネル番号CHが偶数であるときには、偶数用波形メモリ20Aの中から、タッチ情報ITまたは発音チャンネル番号CHが奇数であるときには、奇数用波形メモリ20Bの中から、それぞれタッチ情報ITの値に応じた波形メモリが読み出される。
【0043】
音色波形は、タッチ情報ITまたは発音チャンネル番号CHに応じて、偶数用波形メモリ20Aまたは奇数用波形メモリ20Bのどちらから読み出されるかに規則性はない。したがって、実質的に同等の楽音データが供給されても、微妙に異なる音色波形が読み出されて自然な楽音が発音される。
【0044】
なお、波形メモリ20を、偶数用波形メモリ20Aと奇数用波形メモリ20Bの2つに分割する場合について説明したが、3つ以上に分割してもよい。また、音の強弱記号pp〜ffの全てに対して偶数用波形メモリ20Aと奇数用波形メモリ20Bを用いる場合を述べたが、演奏者の注意を引きやすい強い音に対してのみに2つのメモリを準備したり、3つ以上のメモリを用いて変化をより複雑にしてもよい。
【0045】
図5は、図1の発音情報検出回路5の動作を示すフローチャートである。ステップS1から処理はスタートし、レジスタ類の初期化等の初期設定を行う。
ステップS2では、音色設定回路から発音させる楽音の音色情報TCを読み込む。ステップS3では、鍵盤、ドラムパッド、MIDI入力インタフェイスからの入力データをスキャンする。入力データに発音データが含まれていれば、押鍵速度や打撃速度等を示すタッチ情報ITと音の高さを示す音高情報KCを検出する。
【0046】
ステップS4では、スキャンされた入力データの中に発音データが含まれているか否かを調べる。発音データが含まれていれば、ステップR5において使用されていない発音チャンネルの中から1つの発音チャンネル番号CHを割り当てる。後着優先処理により発音チャンネルが割り当てられる。すなわち、空いているチャンネルがない時は最先の発音または最も減衰した音のチャンネルが打ち消され、新たな音に割り当てられる。ステップS6では、発音チャンネル番号CH、音高情報KC、タッチ情報IT、音色情報TCを楽音合成回路に送出し、ステップS8へ進む。
【0047】
ステップS4において、スキャンされた入力データの中に発音データが含まれていないと判断されたときは、ステップS7へ進みその他の発音データ処理を行い、ステップS8へ進む。
【0048】
ステップS8では、必要に応じて各種レジスタのクリア等のその他必要な処理を行った後に、ステップS2へ戻り以上の処理を繰り返す。
以上のように、割り当てられた発音チャンネルの番号CH、または鍵盤・ドラムパッド・MIDI入力インタフェイスから検出されたタッチ情報ITの最下位ビットというランダム性のある情報を用いて楽音を微妙に変化させることができる。このようにして、乱数などを生成する回路を別個用意することなしに、自然な楽音の発生を実現することができる。
【0049】
本実施例では、音色情報TC、タッチ情報IT、音高情報KCを用いて読み出す波形を変化させると共に、押鍵毎に決まる偶数/奇数情報OEに応じてさらに微妙に異なる音色波形を読み出すので、特に、パーカッション音などのように特定の音高しか持たず、重ねて発音させることが少ない電子楽器において、自然な発音に聞こえる効果が大きい。
【0050】
なお、図2においてメモリ読出制御回路14が、波形メモリを読み出すためのアドレス情報ADを決定していたが、もっと上位の段階で読み出す波形を決定してもよい。例えば、図1における発音情報検出回路5において、タッチ情報ITおよび発音チャンネル番号CHが決まるので、発音情報検出回路5で読み出す波形を決定してもよい。この場合、波形の決定は、音色情報を所定の値に設定することによって実現できる。例えば、所定のタッチ情報ITにおける偶数用波形メモリの音色情報をTC120として、奇数用波形メモリの音色情報をTC121として設定しておき、タッチ情報ITが検出されたときには、偶数または奇数を判断してTC120またはTC121のどちらかを音色情報として決定する。このように音色情報を決定すれば、従来の楽音合成回路をそのまま利用することができるという利点がある。
【0051】
また、本発明は波形メモリ方式の音源に限られず、その他様々な音源方式に適用することができる。波形メモリ方式の場合も、楽音信号形成は上述の例に限らない。例えば、線形補間以外の補間を用いることもできる。
【0052】
以上実施例に沿って本発明を説明したが、本発明はこれらに制限されるものではない。例えば、種々の変更、改良、組合わせ等が可能なことは当業者に自明であろう。
【0053】
【発明の効果】
ほとんど変わらない演奏操作が行われて、ほぼ同じ発音指示信号が検出されても、操作力(IT)の大小関係には依らずに異なる楽音信号を生成することができる。全く同じ楽音信号が連続して生成されることがなく、自然な楽音信号が生成される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例による楽音合成回路を含む電子楽器の全体システム構成を示すブロック図である。
【図2】図1の電子楽器を構成する楽音合成回路の詳細な構成を示すブロック図である。
【図3】偶数用波形メモリと奇数用波形メモリを有する楽音波形メモリを表す概念図である。
【図4】従来の波形メモリの構成を表す概念図である。
【図5】図1の発音情報検出回路の動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 鍵盤、 2 MIDI入力インタフェイス、 3 ドラムパッド、 4 音色設定回路、 5 発音情報検出回路、 6 楽音合成回路、 7 エフェクト回路、 8 サウンドシステム、 11 インタフェイス、12 アドレス生成回路、 13 偶数/奇数判断回路、 14 メモリ読出制御回路、 15 補間回路、 16 楽音波形メモリ、 17 エンベロープ生成回路、 18 乗算回路、 20 波形メモリ、 20A 偶数用波形メモリ、 20B 奇数用波形メモリ、 TC 音色情報、
IT タッチ情報、 KC 音高情報、 CH 発音チャンネル番号

Claims (3)

  1. 発音情報を出力する発音情報出力手段(1,2,3)と、
    前記発音情報出力手段が出力する発音情報から演奏の操作力(IT)を検出する操作力検出手段(5)と、
    楽音信号を発生する複数の発音チャンネルと、
    前記発音情報出力手段が出力する発音情報を前記複数の発音チャンネルの内の1つの発音チャンネル(CH)に対応させる発音チャンネル決定手段(5)と、
    前記発音チャンネル決定手段にて決定される発音チャンネル(CH)の一部情報に応じて、前記操作力(IT)の大小関係には依らない楽音指定信号を生成する楽音指定信号生成手段(13)と、
    前記楽音指定信号に応じて前記発音チャンネルで発生する楽音信号を変化させる変化手段(14,16)と
    を有する電子楽器。
  2. 発音情報を出力する発音情報出力手段(1,2,3)と、
    前記発音情報出力手段が出力する発音情報から演奏の操作力(IT)を検出する操作力検出手段(5)と、
    楽音信号を発生する複数の発音チャンネルと、
    前記発音情報出力手段が出力する発音情報を前記複数の発音チャンネルの内の1つの発音チャンネル(CH)に対応させる発音チャンネル決定手段(5)と、
    前記発音チャンネル決定手段にて決定される発音チャンネル(CH)または前記操作力検出手段にて検出される操作力(IT)の一部情報に応じて、該操作力(IT)の大小関係には依らない楽音指定信号を生成する楽音指定信号生成手段(13)と、
    前記操作力が所定値以上のときのみ、前記楽音指定信号に応じて前記発音チャンネルで発生する楽音信号を変化させる変化手段(14,16)と
    を有する電子楽器。
  3. 前記変化手段(14,16)が、各々が複数の楽音波形を記憶する複数の楽音波形バンクを有する波形メモリ(16)と、前記操作力(IT)に応じて前記波形メモリが記憶している複数の楽音波形バンクの内から1つの楽音波形バンクを指定し、その指定される楽音波形バンクの中から前記楽音指定信号生成手段にて生成される楽音指定信号に応じて1つの楽音波形を指定して読み出す楽音波形読み出し手段(14)と
    を含む請求項1乃至2記載の電子楽器。
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