JP3551066B2 - カラー画像形成装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数のレーザ走査ユニットを備え、複数の感光体を各々走査するカラー画像形成装置に関し、特に、各感光体に形成される画像の副走査方向のレジストレーションを制御するカラー画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、電子写真技術を採用した画像形成装置においては、像担持体としての感光体を帯電器により帯電し、この感光体に画像情報に応じた光照射を行って潜像を形成し、この潜像を現像器によって現像した後にシート材等に転写して画像を形成することが行われている。
【0003】
一方、画像のカラー化に伴って、前述のような各画像形成プロセスがなされる画像形成ステーションを複数備えて、シアン像,マゼンタ像,イエロー像、および好ましくはブラック像の各色像をそれぞれの像担持体に形成し、各像担持体の転写位置にてシート材に各色像を重ねて転写することによりフルカラー画像を形成するタンデム方式のカラー画像形成装置も提案されている。このようなタンデム方式のカラー画像形成装置は、各色ごとにそれぞれの画像形成部を有するため、高速化に有利である。
【0004】
しかしながら、タンデム方式のカラー画像形成装置では、異なる画像形成部で形成された各画像の位置合わせ(レジストレーション)を如何に良好に行うかの点で問題点を有している。なぜならば、シート材に転写された4色の画像形成位置のずれは、最終的には色ずれとして、または色調の変化として現れてくるからである。
【0005】
そこで、予め色ずれの基準となるパターン(以下、「レジストレーションパターン」という。)を描画し、複数のセンサによってレジストレーションパターンを検出(色ずれ検出)し、その結果からずれ量を算出し、そのずれ量に応じて各画像の位置合わせ(色ずれ補正)を行うようにしている。
【0006】
以下、従来のカラー画像形成装置の動作、色ずれ検出動作について説明する。
【0007】
ここで、図14は従来のカラー画像形成装置の構成を示す説明図、図15は図14のカラー画像形成装置における駆動系の制御構造を示すブロック図、図16は図14のカラー画像形成装置における色ずれ検出部の構成を示す説明図、図17は図14のカラー画像形成装置における中間転写ベルト上のレジストレーションパターンと色ずれ検出部の配置を示す説明図である。
【0008】
図14に示すように、本実施の形態のカラー画像形成装置には4つの画像形成ステーションPa,Pb,Pc,Pdが配置されている。そして、各画像形成ステーションPa,Pb,Pc,Pdは像担持体としての感光体120a,120b,120c,120dを有している。
【0009】
感光体120a,120b,120c,120dの周囲には、各感光体120a,120b,120c,120dの表面を一様に所定の電位に帯電させる帯電手段121a,121b,121c,121d、帯電された感光体120a,120b,120c,120d上に特定色の画像データに対応したレーザ光122a,122b,122c,122dを照射して静電潜像を形成する走査光学系である露光手段122、感光体120a,120b,120c,120d上に形成された静電潜像を顕像化する現像手段123a,123b,123c,123d、感光体120a,120b,120c,120d上に顕像化されたトナー像を無端状の中間転写ベルト(中間転写体)126に転写する転写手段124内の転写器124a,124b,124c,124d、感光体120a,120b,120c,120dから中間転写ベルト126にトナー像を転写した後に感光体120a,120b,120c,120dに残っている残留トナーを除去するクリーニング手段125a,125b,125c,125dがそれぞれ配置されている。
【0010】
ここで、中間転写ベルト126は、図示する場合においては、矢印A方向へ周回動する。また、画像形成ステーションPa,Pb,Pc,Pdでは、それぞれブラック画像,シアン画像,マゼンタ画像,イエロー画像が形成される。そして、感光体120a,120b,120c,120dに形成された各色の単色画像が中間転写ベルト126上に順次重ね転写されてフルカラー画像が形成される。
【0011】
中間転写ベルト126の回動方向に対して画像形成ステーションPa,Pb,Pc,Pdの下流側には、各色により形成されるトナー像間のずれを調べるための色ずれ検出部(以下、「センサユニット」という。)133が配置されている。なお、このセンサユニット133については後述する。
【0012】
装置の下部には、印字用紙などのシート材129が収納された給紙カセット128が設けられている。そして、シート材129は、給紙ローラ127により給紙カセット128から1枚ずつ用紙搬送路に送り出される。
【0013】
用紙搬送路上には、中間転写ベルト126の外周面と所定量にわたって接触し、この中間転写ベルト126上に形成されたカラー画像をシート材129に転写するシート材転写ローラ130,シート材129上に転写されたカラー画像をローラの狭持回転に伴う圧力と熱とによってシート材129に定着する加熱ローラ131aを備えた定着器131が配置されている。
【0014】
このような構成のカラー画像形成装置において、まず画像形成ステーションPaの帯電手段121aおよび露光手段122により感光体120a上に画像情報のブラック成分色の潜像が形成される。この潜像はブラックトナーを有する現像手段123aによりブラックトナー像として可視像化され、転写器124aにより中間転写ベルト126上にブラックトナー像として転写される。
【0015】
一方、ブラックトナー像が中間転写ベルト126に転写されている間に、画像形成ステーションPbではシアン成分色の潜像が形成され、続いて現像手段123bでシアントナーによるシアントナー像が顕像化される。そして、先の画像形成ステーションPaでブラックトナー像の転写が終了した中間転写ベルト126にシアントナー像が画像形成ステーションPbの転写器124bにて転写され、ブラックトナー像と重ね合わされる。
【0016】
以下、マゼンタトナー像,イエロートナー像についても同様な方法で画像形成が行われ、中間転写ベルト126に4色のトナー像の重ね合わせが終了すると、給紙ローラ127により給紙カセット128から給紙されたシート材129上にシート材転写ローラ130によって4色のトナー像が一括転写される。そして、転写されたトナー像は定着器131でシート材129に加熱定着され、このシート材129上にフルカラー画像が形成される。
【0017】
なお、転写が終了したそれぞれの感光体120a,120b,120c,120dはクリーニング手段125a,125b,125c,125dで残留トナーが除去され、引き続き行われる次の像形成に備えられる。
【0018】
図15に示すように、駆動系の制御は、装置全体の動作を制御するCPU等の制御手段101の制御信号に応じてモータ回転制御手段102が駆動モータ103を起動し、その回転数を制御を行って回転駆動の制御を行う。ここで、駆動伝達手段104は、駆動モータ103の回転軸からギヤ等により取り出された駆動力を回転移動手段105に伝達するもので、これによって、感光体120a,120b,120c,120d、中間転写ベルト126、加熱ローラ131aといった回転移動手段105が回転駆動される。
【0019】
駆動モータ103として公知のステッピングモータ(図示せず)が使用されている場合には、モータ回転制御手段102は、回転数に対応した周波数の制御信号を出力して駆動モータ103の回転数の制御を行う。また、駆動モータ103としてDCモータ(図示せず)が使用されている場合には、モータ回転制御手段102は、たとえばPLL制御方式で駆動モータ103の回転数の制御を行う。すなわち、回転する駆動モータ103であるDCモータの回転数に比例した周波数を発生するFG信号132を検出し、基準となるクロック周波数(図示せず)に対してFG信号132の位相および周波数が一致するように制御し、定速回転制御を行うものである。
【0020】
以上のような構成でカラー画像が形成されるが、電源オン時、各々の画像形成ステーションPa,Pb,Pc,Pdの交換時、カラー画像形成装置の設置状態あるいは機内の温度変化等による各画像形成ステーションPa,Pb,Pc,Pdの位置ずれや走査光学系の取り付けずれ等により色ずれが発生し、これが主走査方向の位置ずれや副走査方向の位置ずれ等となって現れる。
【0021】
そこで、電源オン時、各々の画像形成ステーションPa,Pb,Pc,Pdの交換時および機内の温度変化毎に色ずれ検出ならびに補正動作が行われる。
【0022】
ここで、図16に示すように、センサユニット133は、イメージセンサ(以下、「CCD」という。)134、ランプ等の光源135、および光源135から中間転写ベルト126に照射した光の反射光をCCD134に結像するためのセルフォックレンズアレイ136からなる。そして、図17に示すように、センサユニット133はCCD134内の画素134a,134bが中間転写ベルト126の回動方向Aと直交する位置に配置され、露光手段122の走査開始位置付近と走査終了位置付近の2箇所に設置されている。
【0023】
以上のようなセンサユニット133の構成において、色ずれの検出動作について説明する。
【0024】
前述の印字動作と同様に、予め決められた直線や図形等のレジストレーションパターン(たとえば、中間転写ベルト126の回動方向Aと直交する線上に形成された、露光手段122の走査開始位置を含む直線と走査終了位置を含む直線)137,138,139,140を、予め決められた間隔で各色毎にトナー像として転写し、センサユニット133a,133bにて各色の位置ずれ(色ずれ)量を測定する。たとえば主走査方向(図17のA方向に対して垂直方向)の位置ずれは、図17に示すように、中間転写ベルト126上の各色のレジストレーションパターン137,138,139,140がセンサユニット133a内のCCD137aを通過するときに、各色の主走査方向の書き出し開始位置を検出し、予め決められた設計値との誤差を位置ずれとして検出する。また、副走査方向(図17のA方向)の位置ずれは、図17に示すように、中間転写ベルト126上の各色のレジストレーションパターン137,138,139,140がセンサユニット133a内のCCD137aを通過する時間T1と予め決められた設計値との時間差(ΔT1=T−T1、Tは予め決められた設計値)と搬送速度vから各色の位置ずれ(ΔY1=ΔT1・v)を演算することで求められる。さらに、他のスキュー誤差(主走査方向の傾斜)や主走査方向倍率誤差(主走査方向の印字領域幅の誤差)においても、それぞれに対応する所定の形状のレジストレーションパターンを形成し、検出・演算を行うことで求められる。
【0025】
次に、このようにして検出された各種の色ずれに対する補正動作について説明する。
【0026】
主走査方向の位置ずれは、主走査方向の書き出し開始位置を決定する露光手段122の画像データ書き出しタイミングを各色に対して独立に制御することによって、主走査方向の書き出し開始位置が補正される。また、副走査方向の印字領域を示す副走査方向の書き込みタイミング信号を各色に対して独立に制御することによって副走査方向の印字領域が制御され、副走査方向の位置ずれが補正される。さらに、スキュー誤差や主走査方向倍率誤差について、画像処理技術を用いた補正が行われる。
【0027】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記のレジストレーション調整における副走査方向の位置ずれに対する補正は、各色に対して一定の大きさの位置ずれを検出して補正する(以下、「DC成分の補正」という。)方式を採っているため、各色に対して周期的に変動する位置ずれに対する補正(以下、「AC成分の補正」という。)を行うことができない。
【0028】
ここで、AC成分の位置ずれは、各色の感光体表面の速度変動や、中間転写ベルト表面の速度変動等に起因して発生する。各色の感光体表面の速度変動は、駆動を行う駆動モータの回転変動や、駆動モータの駆動力を伝達する伝達ギヤ列で発生するピッチむらやギヤの偏心回転による速度変動、あるいは感光体自体の偏心回転による速度変動等に起因するもので、感光体の周長を変動周期として各色それぞれのAC成分の変動位相がばらつくことによって発生する。また、中間転写ベルト表面の速度変動は、駆動を行う駆動モータの回転変動や、駆動モータの駆動力を伝達する伝達ギヤ列で発生するピッチむらやギヤの偏心回転による速度変動、あるいは駆動ローラ等の偏心回転等に起因して発生し、中間転写ベルトの周長を変動周期として発生する。
【0029】
そして、このような感光体や中間転写ベルトの速度変動によるAC成分の位置ずれによって副走査方向の位置ずれが発生し、印字品質が劣化するという問題点を有していた。
【0030】
そこで、本発明は、副走査方向のAC成分の位置ずれを低減することのできるカラー画像形成装置を提供することを目的とする。
【0031】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決するために、本発明のカラー画像形成装置は、現像剤を担持可能な複数
の像担持手段と、前記像担持手段上の現像剤を転写して保持する転写手段と、前記転写手段上に形成された各色のレジストレーションパターンの位置ずれを検出する色ずれ検出部と、前記像担持手段毎に設けられそれぞれの前記感光体を回転駆動する駆動手段と、前記駆動手段をそれぞれ回転駆動制御して複数の前記像担持手段を相互に独立して回転駆動する複数の駆動制御手段と、前記像担持手段の回転位相を検出する位相検出手段と、前記位相検出手段により検出された回転位相に基づき、基準となる像担持手段の回転位相に対する他の像担持手段の回転位相の位相差を打ち消すように前記回転制御手段を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、前記回転制御手段により基準となる駆動手段を起動後、他の駆動手段を順次起動することを特徴とする構成としたものである。
【0032】
これにより、複数の感光体の回転位相が精度よく制御されて副走査方向のAC成分の位置ずれを低減することが可能になり、印字品質を向上させることができる。
また、感光体の回転位相を容易に制御することができる。
【0033】
本発明の請求項1に記載の発明は、現像剤を担持可能な複数の像担持手段と、
前記像担持手段上の現像剤を転写して保持する転写手段と、前記転写手段上に形成された各色のレジストレーションパターンの位置ずれを検出する色ずれ検出部と、前記像担持手段毎に設けられそれぞれの前記感光体を回転駆動する駆動手段と、前記駆動手段をそれぞれ回転駆動制御して複数の前記像担持手段を相互に独立して回転駆動する複数の駆動制御手段と、前記像担持手段の回転位相を検出する位相検出手段と、前記位相検出手段により検出された回転位相に基づき、基準となる像担持手段の回転位相に対する他の像担持手段の回転位相の位相差を打ち消すように前記回転制御手段を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、前記回転制御手段により基準となる駆動手段を起動後、他の駆動手段を順次起動することを特徴とするカラー画像形成装置であり、複数の感光体の回転位相が精度よく制御されて副走査方向のAC成分の位置ずれを低減することが可能になるという作用を有する。また、感光体の回転位相を容易に制御することができる。
【0034】
本発明の請求項2に記載の発明は、請求項1記載のカラー画像形成装置において、前記回転制御手段が、PLL制御により前記駆動手段の回転数制御を行い、前記制御手段は前記回転制御手段に入力されるPLL制御の基準となる基準クロックの位相を制御することを特徴とする発明であり、像担持手段の回転位相を精度よく制御することが可能になるという作用を有する。
【0035】
本発明の請求項3に記載の発明は、PLL制御の基準となる基準クロックの位相制御は、全ての前記駆動手段を回転させた状態で行うことを特徴とする請求項2記載のカラー画像形成装置であり、感光体を回転させた状態でその回転位相を精度よく制御することが可能になるという作用を有する。
【0036】
本発明の請求項4に記載の発明は、請求項1記載のカラー画像形成装置であって、前記制御手段は、前記位相検出手段により検出された回転位相に基づき、基準となる像担持手段の回転位相に対する他の像担持手段の回転位相を遅らせるように前記回転制御手段を制御することを特徴とする請求項1記載のカラー画像形成装置であり、感光体の回転位相を精度よく制御することが可能になるという作用を有する。
【0037】
本発明の請求項5に記載の発明は、請求項1記載のカラー画像形成装置であって、前記制御手段は、複数の前記駆動手段の起動タイミングを制御して前記駆動手段および前記像担持手段の回転位相の補正を行う第1のステップと、複数の前記駆動手段を回転させた状態で前記回転制御手段に入力する基準クロックの位相を制御して前記駆動手段及び前記像担持手段の回転位相の補正を行う第2のステップとを実行する発明であり、感光体の回転位相を容易に精度よく短時間で制御することが可能になるという作用を有する。
【0046】
以下、本発明の実施の形態について、図1から図13を用いて説明する。なお、本実施の形態において、既に説明した従来のカラー画像形成装置と同一の構成および動作については図示および説明は省略されている。
【0047】
図1は本発明の一実施の形態であるカラー画像形成装置における感光体の駆動回路を示すブロック図、図2は図1のCPUによるKのホーム信号に対するYMC各色のホーム信号の位相ずれ時間の設定値の演算手順とその処理を示すフローチャート、図3はKCMY各色のホーム信号における立ち下がりタイミングから副走査位置ずれのAC成分のピーク位置との位相ずれ時間を検出したタイミングチャート、図4はKCMY各色の副走査方向の位置ずれのAC成分の位相を合わせたときにおけるKのホーム信号に対するCMY各色のホーム信号の位相ずれ時間TmemC,TmemM,TmemYを検出したタイミングチャート、図5は図1のCPUによる副走査方向の位置ずれのAC成分の補正動作の全体処理を示すフローチャート、図6は図1のカラー画像形成装置における各色感光体の駆動モータの起動タイミング制御による副走査AC成分補正処理を示すフローチャート、図7は図1のカラー画像形成装置におけるイニシャル処理を行っていない場合での駆動モータの起動・停止タイミング制御を示すタイミングチャート、図8は図1のカラー画像形成装置におけるイニシャル処理を行っている場合での駆動モータの起動・停止タイミング制御を示すタイミングチャート、図9は図1のKの駆動モータを起動した後に起動する各色駆動モータの時間間隔TdelayC(設定値),TdelayM(設定値),TdelayY(設定値)の再計算処理を示すタイミングチャート、図10は図1のPLL制御回路に入力される基準クロックの位相補正動作を示すタイミングチャート、図11は図1のPLL制御回路に入力される基準クロックの位相制御による副走査方向のAC成分の補正処理を示すフローチャート、図12は図1のKの感光体に対する他の感光体の位相が各位相ずれ時間の設定値より全て進んでいる場合における各ホーム信号のタイミングチャート、図13は図1のKの感光体に対する他の感光体の位相が各位相ずれ時間の設定値よりより遅れている感光体が存在する場合における各ホーム信号のタイミングチャートである。
【0048】
図1において、感光体11〜14は、既に説明した図14において、それぞれブラックK,シアンC,マゼンタM,イエローYの各画像形成ステーションPa,Pb,Pc,Pd内に備わる感光体120a,120b,120c,120dと同一のものである。
【0049】
このような感光体11〜14の表面にホーム位置検出用に配置された1つの磁気パターン(図示せず)とそれを検出するためのホール素子(図示せず)とから構成され、ホール素子の出力を感光体1回転周期内のホーム信号として出力して各感光体11〜14の回転位相を検出する感光体位相検出手段21〜24が設けられている。そして、感光体位相検出手段21〜24からは、感光体11〜14のKのホーム信号31,Cのホーム信号32,Mのホーム信号33,Yのホーム信号34がそれぞれ出力される。これらのホーム信号31,32,33,34はCPU(制御手段)9に入力され、これによりCPU9は感光体11〜14の回転位相を検出する。
【0050】
各感光体11〜14を相互に独立してそれぞれ回転駆動するために駆動モータ41〜44が設けられている。この駆動モータ41〜44は公知のDCモータが使用され、内部に回転速度を検出するホール素子(図示せず)が備えられており、このホール素子からの周波数信号FG1〜FG4がPLL(フェーズ・ロック・ループ)制御回路51〜54にそれぞれ入力される。
【0051】
PLL制御回路51〜54には、クロック発生器61で発生された装置の電気的動作の基本クロックであるシステムクロックSCKを分周器71〜74で分周した基準クロックCK1〜CK4と、CPU9から駆動モータ41〜44それぞれの回転のON/OFF制御を行うためのON/OFF制御信号CTL1〜CTL4が入力されている。そして、それぞれのPLL制御回路51〜54は、入力される基準クロックCK1〜CK4と周波数信号FG1〜FG4に対して位相および周波数が一致するように駆動モータ41〜44の回転速度を制御し、これにより、駆動モータ41〜44は基準クロック周波数に対応する一定速度で回転する。
【0052】
また、CPU9からそれぞれ独立に設定された期間分のワンショットパルスを発生させるパルス発生手段81〜84が設けられており、ワンショットパルスの長さ(有効期間)は、システムクロックSCKの周期の整数倍で設定される。なお、ワンショットパルスは、分周器71〜74の分周動作を停止するディセーブル(Disable)信号として分周器71〜74に入力される。
【0053】
さらに、図14における色ずれ検出部133と同様の色ずれ検出部8から検出された各色の周期的な変動成分であるAC成分の検出結果と、感光体位相検出手段21〜24から検出されたそれぞれの感光体11〜14回転位相の検出結果に基づいて、CPU9によりKのホーム信号31に対するYMC各色のホーム信号32〜34の位相ずれ時間の設定値を演算し、その演算結果を記憶する不揮発性メモリ(メモリ)7が設けられている。
【0054】
不揮発性メモリ7は、好ましくは、EEPROM(電気的書込み・消去可能なROM)やフラッシュメモリ等が使用できるが、電源をOFFしてもデータが消失しないメモリであれば何れのメモリを使用してもよい。また、バックアップ電池等により、電源をOFFしてもデータが消失しない機構を設けてあれば、SRAM等のメモリを使用してもよい。
【0055】
CPU9は、感光体位相検出手段によりそれぞれの感光体11〜14の回転位相を検出し、それぞれの駆動モータ41〜44の回転のON/OFF制御を行うためのCTL1〜CTL4のタイミング制御を行い、また、パルス発生手段81〜84および分周器71〜74によるPLL制御回路51〜54に入力する基準クロックCK1〜CK4の位相制御を行うことにより、不揮発性メモリ7に記憶されている所定の位相ずれ時間で各色感光体11〜14が回転するように制御する。
【0056】
以上のように構成された本実施の形態における感光体11〜14の駆動回路において、その動作を図2〜図13のタイミングチャートとフローチャートを用いて説明する。
【0057】
まず、図2のフローチャートを用いて、CPU9によるKのホーム信号に対するYMC各色のホーム信号の位相ずれ時間の設定値の演算手順とその処理について説明する。
【0058】
副走査方向の位置ずれのAC成分を検出するために、まず感光体11によりKのレジストレーションパターンを中間転写ベルト126の形成する(S1)。このレジストレーションパターン137〜140は、図17に示すように、中間転写ベルト126の進行方向Aと直交する線上に、露光手段122の走査開始位置を含む直線と走査終了位置を含む直線を、予め決められた間隔で、トナー像を順次に転写して形成する。
【0059】
次に、色ずれ検出部8によりレジストレーションパターン137〜140を検出し、副走査方向の位置ずれのAC成分の検出を行う(S2)。すなわち、図17に示すように、レジストレーションパターン137〜140がセンサユニット133a内のCCD137aを通過する時間T1と予め決められた設計値との時間差(ΔT1=T−T1、Tは予め決められた設計値)と搬送速度vより各色の位置ずれ(ΔY1=ΔT1・v)を演算することで検出する。そして、この演算を個々のレジストレーションパターン137〜140毎に順次行い、副走査方向の位置ずれを検出する。検出した副走査方向の位置ずれは、感光体11表面の速度変動や中間転写ベルト126表面の速度変動等に起因して発生するAC成分を含んでいる。そこで、感光体11の速度変動に起因するAC成分のみを抽出するために、検出データにバンド・パス・フィルタ等のフィルタ処理を施す。このようにすれば、図3に示すように、Kに対応した感光体11の速度変動成分をKのAC成分に示すように検出することができる。このAC成分は、感光体11の偏心等による速度変動を示すために、1回転周期Topcで変動する。
【0060】
次に、Kの感光体位相検出手段21からのKのホーム信号31から感光体11の回転位相を検出し、前述の色ずれ検出部8により検出した副走査方向の位置ずれのAC成分のピーク位置との位相ずれ時間を検出する(S3)。具体的には、図3に示すように、Kのホーム信号31は、Kに対応した感光体11の1回転周期Topcに1度Loレベルとなり、またKの副走査方向の位置ずれのAC成分も1回転周期Topcで変動し、Kのホーム信号31の立ち下がりタイミングからKの副走査位置ずれのAC成分のピーク位置との位相ずれ時間TacKを検出する。
【0061】
次に、全色について上記のS1〜S3までの処理を終了しているかどうかを判断する(S4)。ここではまだ、CMYについてホーム信号の立ち下がりタイミングから副走査位置ずれのAC成分のピーク位置との位相ずれ時間の検出処理を行っていないので、順次CMYについての検出処理を行い、同様にしてCについてTacC,MについてTacM、YについてTacYをそれぞれ検出する。
【0062】
次に、各色の副走査方向の位置ずれのAC成分の位相を合わせたときの、Kのホーム信号に対するCMY各色のホーム信号の位相ずれ時間TmemC,TmemM,TmemYを演算し、これらを不揮発性メモリ7に記憶する(S5)。具体的には、図4に示すように、演算は、TmemCについて、TacK<TacCのとき、TmemC=Topc−(TacC−TacK)、TacK>TacCのとき、TmemC=TacK−TacCにより算出し、図4の場合はTacK<TacCの演算式を用いて算出する。
【0063】
同様にTmemMについて、TacK<TacMのとき、TmemM=Topc−(TacM−TacK)、TacK>TacMのとき、TmemM=TacK−TacMにより算出し、図4の場合はTacK<TacMの演算式を用いて算出する。
【0064】
同様にTmemYについて、TacK<TacYのとき、TmemY=Topc−(TacY−TacK)、TacK>TacYのとき、TmemY=TacK−TacYにより算出し、図4の場合はTacK>TacYの演算式を用いて算出する。
【0065】
以上のようにして求めたTmemC,TmemM,TmemYの各位相ずれ時間の設定値を不揮発性メモリ7に記憶し、副走査方向の位置ずれのAC成分補正(以下、必要に応じて「副走査AC成分補正」という。)動作を行うときに読み出す。
【0066】
次に、図5のフローチャートを用いて、CPU9による副走査方向の位置ずれのAC成分の補正動作の全体処理について説明する。
【0067】
副走査AC成分補正を行うために、まずCPU9によるKのホーム信号31に対するYMC各色のホーム信号32〜34の位相ずれ時間の設定値TmemC,TmemM,TmemYの設定処理が終了しているかどうかを判断し(S11)、設定処理を行っていないならば、前述の図3に示すS1〜S5までの処理を行う(S13)。また、すでに設定値TmemC,TmemM,TmemYの設定処理を行った後であれば、不揮発性メモリ7から設定値TmemC,TmemM,TmemYを読み込み(S12)、読み込んだ設定値に基づいて各色感光体11〜14の位相を補正して、副走査AC成分補正動作を行う(S14)。
【0068】
このように、一度、Kのホーム信号31に対するYMC各色のホーム信号32〜34の位相ずれ時間の設定値TmemC,TmemM,TmemYの設定処理(S1〜S5の処理)を行えば、次回からは不揮発性メモリ7から補正データを読み込むだけで副走査AC成分の補正処理S14を行えばよく、処理の短縮化が図れる。
【0069】
次に、図6のフローチャートを用いて、各色の感光体11〜14の駆動モータ41〜44の起動タイミング制御による副走査AC成分補正処理について説明する。
【0070】
まず、電源投入後の各画像ステーションPa,Pb,Pc,Pd内の感光体11〜14のクリーニング、定着手段31内の加熱ローラ131aの温度制御、各種の色ずれの検出・補正動作等を含むイニシャル処理が終了しているかどうかを判断し(S21)、イニシャル処理を行っていないならば、Kの駆動モータ41を起動後、各CMY駆動モータ42〜44を順次に所定の時間間隔(デフォルト値)をおいて起動する(S26)。
【0071】
具体的には、図7に示すように、Kの駆動モータ41のON/OFF制御信号CTL1をLoにして起動し、次に所定の時間間隔TdelayC(デフォルト値)後に、Cの駆動モータのON/OFF制御信号CTL2をLoにして起動し、同様にして、TdelayM(デフォルト値)、TdelayY(デフォルト値)後にそれぞれ駆動モータ43,44をそれぞれ起動する。ここで、Kの駆動モータ41に対してCMY各駆動モータ42〜44を所定時間ずらして起動するのは、駆動モータ41〜44は起動時に大電流が流れるため、同時起動による起動電流の増大を防ぎ、電源(図示せず)の負担を低減し、電源容量の増大化を防ぐためである。このように、各駆動モータ41〜44が感光体11〜14の周期Topc以上の時間間隔をあけて順次に起動するようにTdelayC(デフォルト値)、TdelayM(デフォルト値)、TdelayY(デフォルト値)を設定することにより、各駆動モータ41〜44の起動が同時に発生しないようにすることができる。
【0072】
駆動モータ41〜44を起動した後、KCMY各色のホーム信号31〜34から感光体11〜14の回転位相を検出し、Kのホーム信号31を基準としたときのCMY各色のホーム信号32〜34の位相遅れ時間TiniC,TiniM,TiniYを検出する(S27)。なお、この状態において各種色ずれの検出処理を行い、前述のKのホーム信号31に対するYMC各色のホーム信号32〜34の位相ずれ時間の設定値の演算とその処理(S1〜S5)も行う。
【0073】
次に、駆動モータ41〜44を停止する場合、まずKの駆動モータ41のON/OFF制御信号CTL1をHiにして停止し、次に前述した起動時と同様に、所定の時間間隔TdelayC(デフォルト値)後に、Cの駆動モータのON/OFF制御信号CTL2をHiにして停止し、同様にして、TdelayM(デフォルト値)、TdelayY(デフォルト値)後にそれぞれ駆動モータ43,44をそれぞれ停止する(S28)。なお、Kの駆動モータ41に対してCMY各駆動モータ42〜44を所定時間ずらして停止するのは、停止後の感光体11〜14の位相関係を起動前と同じ状態に保持するためである。
【0074】
次に、S27で検出したTiniC,TiniM,TiniYおよび不揮発性メモリ7に記憶されているTmemC,TmemM,TmemYの各位相ずれ時間の設定値を用いて、感光体11〜14が不揮発性メモリ7に記憶されている所定の位相ずれ時間の設定値TmemC,TmemM,TmemYで回転するように、Kの駆動モータ41を起動した後に起動する各色の駆動モータ42〜44の所定の時間間隔TdelayC(設定値)、TdelayM(設定値)、TdelayY(設定値)を演算して再設定する(S29)。すなわち、TdelayC(設定値)=TdelayC(デフォルト値)−TiniC+TmemC、TdelayM(設定値)=TdelayM(デフォルト値)−TiniM+TmemM、TdelayY(設定値)=TdelayY(デフォルト値)−TiniY+TmemYとして演算を行い、次回の駆動モータ41〜44は、Kの駆動モータ41を起動した後に、各CMY駆動モータ42〜44を順次に所定の時間間隔TdelayC(設定値)、TdelayM(設定値)、TdelayY(設定値)をおいて起動する。
【0075】
S21おいてイニシャル処理を行っているならば、Kの駆動モータ41を起動した後、各CMY駆動モータ42〜44を順次に所定の時間間隔TdelayC(設定値)、TdelayM(設定値)、TdelayY(設定値)をおいて起動する(S22)。
【0076】
具体的には、図8に示すように、Kの駆動モータ41のON/OFF制御信号CTL1をLoにして起動し、次に所定の時間間隔TdelayC(設定値)後にCの駆動モータのON/OFF制御信号CTL2をLoにして起動し、同様にして、TdelayM(設定値)、TdelayY(設定値)後にそれぞれ駆動モータ43,44をそれぞれ起動する。
【0077】
感光体11〜14は、Kに対応した感光体11に対して所定の位相ずれ時間の設定値TmemC,TmemM,TmemYで回転するが、負荷変動による駆動モータ41〜44の起動時間や停止時間の変動によって僅かに変動する。このため、駆動モータ41〜44の起動後、KCMY各色のホーム信号31〜34から感光体11〜14の回転位相を検出し、Kのホーム信号31を基準としたときのCMY各色のホーム信号32〜34の位相遅れ時間TsetC,TsetM,TsetYを検出し(S23)、次回の起動タイミングを再計算する。TsetC,TsetM,TsetYについて、TsetC≒TmemC、TsetM≒TmemM、TsetY≒TmemYの関係が成立する。なお、この状態において従来例で説明した印字動作を行う。
【0078】
次に、駆動モータ41〜44を停止する。ここでは、まずKの駆動モータ41のON/OFF制御信号CTL1をHiにして停止し、前述の起動時と同様に、所定の時間間隔TdelayC(設定値)後にCの駆動モータのON/OFF制御信号CTL2をHiにして停止し、同様にして、TdelayM(設定値)、TdelayY(設定値)後にそれぞれ駆動モータ43,44をそれぞれ停止する(S24)。Kの駆動モータ41に対してCMY各駆動モータ42〜44を所定時間ずらして停止するのは、停止後の感光体11〜14の位相関係を起動前と同じ状態に保持するためである。
【0079】
次に、S23において検出したTsetC,TsetM,TsetYおよび不揮発性メモリ7に記憶されているTmemC,TmemM,TmemYの各位相ずれ時間の設定値を用いて、Kの駆動モータ41を起動した後に起動する各色の駆動モータ42〜44の所定の時間間隔TdelayC(設定値)、TdelayM(設定値)、TdelayY(設定値)を再計算して次回の起動タイミングを再設定する(S25)。
【0080】
ここで、CについてのTdelayC(設定値)の再設定について具体的に説明する。通常、TmemC−TsetCは、Cの駆動モータ42の起動タイミングの制御によってほぼ0に近い値となり、その絶対値はTopc/2を超えることはない。したがって、図9(a)に示すように、−Topc/2<TmemC−TsetC<Topc/2のとき、TdelayC(設定値)=TdelayC(設定値)+TmemC−TsetCとして起動タイミングを再設定する。
【0081】
しかし、図9(b)に示すように、TmemC≒Topcの状態で、起動タイミング制御による補正後にCのホーム信号32が位相が遅れる方向にずれた場合、TsetC≒0となり、TmemC−TsetC>TopcC/2となる。したがって、TmemC−TsetC>Topc/2のとき、TdelayC(設定値)=TdelayC(設定値)+TmemC−TsetC−Topcとして起動タイミングを再設定する。
【0082】
また、図9(c)に示すように、TmemC≒0の状態で、起動タイミング制御による補正後にCのホーム信号32が位相が進む方向にずれた場合、TsetC≒Topcとなり、TmemC−TsetC<−TopcC/2となる。したがって、TmemC−TsetC<−Topc/2のとき、TdelayC(設定値)=TdelayC(設定値)+TmemC−TsetC+Topcとして起動タイミングを再設定する。同様に、MについてのTdelayM(設定値)とYについてのTdelayY(設定値)についても演算して求め、再設定を行う。
【0083】
次回の駆動モータ41〜44の起動においては、Kの駆動モータ41を起動した後に各CMY駆動モータ42〜44を順次に所定の時間間隔TdelayC(設定値)、TdelayM(設定値)、TdelayY(設定値)をおいて起動し、S22〜S25までの処理を繰り返して行うことにより、駆動モータ41〜44までの起動タイミング制御を行い、副走査AC成分補正を行うことができる。
【0084】
次に、図10〜図13のフローチャートとタイミングチャートを用いて、各色の駆動モータ41〜44のPLL基準クロックCK1〜CK4の位相制御による副走査AC成分補正処理について説明する。
【0085】
前述した各色の感光体11〜14の駆動モータ41〜44の起動タイミング制御による副走査AC成分補正処理に対して、本補正処理は、駆動モータ41〜44の回転中にそれぞれの回転位相を制御することで感光体11〜14の位相制御を行い、副走査AC成分補正処理を行う。
【0086】
なお、ここでは、Kの駆動モータ41の回転位相を制御する場合での、Kの駆動モータ41を制御するPLL制御回路51に入力する基準クロックCK1の位相制御について説明する。但し、MCYの各色についても同様に行われる。
【0087】
図10に示すように、Kに対応するパルス発生手段81がシステムクロックSCKの周期またはその整数倍の所定の補正周期Tに相当する1ショットパルスを出力するように、CPU9によりパルス発生手段81に設定が行われる。このとき、分周器71では、1ショットパルス(補正周期T)が出力されている期間は分周動作が禁止されるので、1ショットパルス出力後においては、PLL制御回路51に入力される基準クロックCK1は、位相がTだけずれて遅れた状態になる。この動作をn回繰返すことにより、図示するように、トータルでn×Tに相当する期間分、基準クロックCK1の位相がずれる。
【0088】
PLL制御回路51は、基準クロックCK1に周波数信号FG1を同期させるため、駆動モータ41の回転速度を一時的に低下させる。これにより、周波数信号FG1の周波数が一時的に低下するが、PLL制御の結果、駆動モータ41の回転位相が補正周期n×Tだけずれる。したがって、駆動モータ41に駆動される感光体11の位相も補正周期n×Tだけずれる。
【0089】
以上のような補正周期n×Tの基準クロックCK1の補正動作を、さらにm回繰り返すことによって、時間m×n×Tだけ感光体11の位相をずらすことができる。このようにして、感光体11の位相を補正周期Tを最小単位として制御することができる。同様にして、基準クロックCK2、基準クロックCK3、基準クロックCK4についても行い、感光体12〜14の位相を制御することができる。
【0090】
図11のフローチャートを用いて、PLL制御回路に入力する基準クロックの位相制御による副走査方向のAC成分の補正処理について説明する。
【0091】
まず各色の駆動モータ41〜44を起動し、図12に示すように、KCMY各色のホーム信号31〜34から感光体11〜14の回転位相を検出し、Kのホーム信号31を基準としたときのCMY各色のホーム信号32〜34の位相遅れ時間TphC,TphM,TphYを検出する(S31)。
【0092】
次に、不揮発性メモリ7に記憶されているTmemC,TmemM,TmemYの各位相ずれ時間の設定値を用いて、各色に対して検出されたTphC,TphM,TphYとの差TsubC,TsubM,TsubYを演算する(S32)。すなわち,TsubC=TmemC−TphC,TsubM=TmemM−TphM,TsubY=TmemY−TphYとして演算する。
【0093】
次に,TsubC,TsubM,TsubYの中で負のものがあるか判断し(S33)、負のものがない場合、図12に示すように、Kの感光体11に対する他の感光体12〜14の位相が、所定の各位相ずれ時間の設定値TmemC,TmemM,TmemYより全て進んでいるので、基準クロックCK2、基準クロックCK3、基準クロックCK4の位相をTsubC,TsubM,TsubYだけ遅らせて、Kの感光体11に対して他の感光体12〜14が所定の各位相ずれ時間の設定値TmemC,TmemM,TmemYで回転するように制御する(S34)。
【0094】
S33おいて,TsubC,TsubM,TsubYの中で負のものがある場合、図13に示すように、Kの感光体11に対する他の感光体12〜14の位相が、所定の各位相ずれ時間の設定値TmemC,TmemM,TmemYより遅れている感光体が存在する。なお、図13の場合は、Cの感光体12とMの感光体13がこれに該当している。そこで、まずKの感光体11に対して最も位相が遅れている感光体の位相が、Kの感光体11に対して所定の各位相ずれ時間の設定値で回転するように、TsubC,TsubM,TsubYの中の最小値min(TsubC,TsubM,TsubY)を検出し(負の値)、その絶対値だけ基準クロックCK1の位相を遅らせてKの感光体11の位相を遅らせる(S35)。ここで、図13の場合には、Kの感光体11に対して最も位相が遅れているCの感光体12がKの感光体11に対する所定の位相ずれ時間の設定値TmemCで回転するように、TsubCの絶対値だけKの感光体11の位相を遅らせる。
【0095】
次に、基準クロックCK2、基準クロックCK3、基準クロックCK4の位相をそれぞれTsubC−min(TsubC,TsubM,TsubY)、TsubM−min(TsubC,TsubM,TsubY)、TsubY−min(TsubC,TsubM,TsubY)だけ遅らせて、Kの感光体11に対して他の感光体12〜14が所定の各位相ずれ時間の設定値TmemC,TmemM,TmemYで回転するように制御する(S36)。
【0096】
以上のように、各色の駆動モータ41〜44の回転中にそれぞれのPLL基準クロックCK1〜CK4の位相制御を行うことにより駆動モータ41〜44の回転位相を制御することで、感光体11〜14の位相制御を行って副走査AC成分の補正を行うことができる。
【0097】
さらに、前述した各色の感光体11〜14の駆動モータ41〜44の起動タイミング制御による副走査AC成分補正処理(S21〜S29)を行う第1のステップと、駆動モータ41〜44を起動して回転した状態での駆動モータ41〜44のPLL基準クロックCK1〜Ck4の位相制御による副走査AC成分補正処理(S31〜S36)を行う第2のステップとを併用して行うことにより、より短時間に精度の高い副走査AC成分補正処理を行うことができる。
【0098】
以上のように説明したKのホーム信号31に対するYMC各色のホーム信号32〜34の位相ずれ時間の設定処理や副走査AC成分補正処理を、装置の電源投入後や、複数の画像ステーションPa,Pb,Pc,Pdの何れかの交換あるいは調整後や、印字動作中に印字用紙が装置内を正常に搬送されずに紙詰まりを起こした印字用紙を取り除くジャム処理後や、印字動作開始前等に行うことにより、さまざまな要因で感光体11〜14のAC成分の速度変動による回転位相がばらついても、その補正制御を行うことができる。
【0099】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、複数の感光体の回転位相が精度よく制御されて、副走査方向のAC成分の位置ずれを低減することが可能になるという有効な効果が得られる。
【0100】
これにより、印字品質を向上させることが可能になるという有効な効果が得られる。
【0101】
また、レジストレーションパターンの検出値を記憶するメモリを備えれば、各色のレジストレーションパターンについての検出処理回数を削減することが可能になるという有効な効果が得られる。
【0102】
基準となる駆動モータを起動した後に残りの駆動モータを順次起動して感光体の回転位相の補正を行うようにすれば、感光体の回転位相を容易に制御することが可能になるという有効な効果が得られる。
【0103】
モータ回転制御手段がPLL制御により駆動モータの回転数制御を行い、制御手段がモータ回転制御手段に入力されるPLL制御の基準となる基準クロックの位相を制御することで感光体の回転位相の補正を行うようにすれば、感光体の回転位相を精度よく制御することが可能になるという有効な効果が得られる。
【0104】
基準クロックの位相制御を全ての駆動モータを回転させた状態で行うようにすれば、感光体を回転させた状態でその回転位相を精度よく制御することが可能になるという有効な効果が得られる。
【0105】
何れかの感光体を基準に基準クロックの位相を制御して当該感光体に対して他の各感光体の位相を遅らせる方向に制御して感光体の回転位相を制御するようにすれば、感光体の回転位相を精度よく制御することが可能になるという有効な効果が得られる。
【0106】
基準クロックを分周器で生成してこの基準クロックの位相を制御するようにすれば、感光体の回転位相を精度よく制御することが可能になるという有効な効果が得られる。
【0107】
基準クロックの位相制御を、システムクロックを最小単位として行うようにすれば、システムクロックの精度でPLL制御の基準クロックの位相を制御することが可能になるという有効な効果が得られる。
【0108】
複数の駆動モータの起動タイミングを制御して駆動モータおよび感光体の回転位相の補正を行う第1のステップと、複数の駆動モータを回転させた状態でモータ回転制御手段に入力する基準クロックの位相を制御して駆動モータおよび感光体の回転位相の補正を行う第2のステップとを実行するようにすれば、感光体の回転位相を容易に精度よく短時間で制御することが可能になるという有効な効果が得られる。
【0109】
感光体の回転位相の補正を、装置の電源投入後に行うようにすれば、電源投入前に何れかの感光体の回転位相がずれても、補正の行われた適正な回転位相で回転するように制御することが可能になるという有効な効果が得られる。
【0110】
感光体の回転位相の補正を、感光体および現像手段を含んで構成される何れかの画像ステーションの交換あるいは調整後に行うようにすれば、何れかの感光体の回転位相がずれても、補正の行われた適正な回転位相で回転するように制御することが可能になるという有効な効果が得られる。
【0111】
感光体の回転位相の補正を、紙詰まりを起こした印字用紙を取り除くジャム処理後に行うようにすれば、ジャム処理によって何れかの感光体の回転位相がずれても、補正の行われた適正な回転位相で回転するように制御することが可能になるという有効な効果が得られる。
【0112】
感光体の回転位相の補正を、印字動作開始前に行うようにすれば、待機中に何れかの感光体の回転位相がずれても、補正の行われた適正な回転位相で回転するように制御することが可能になるという有効な効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態であるカラー画像形成装置における感光体の駆動回路を示すブロック図
【図2】図1のCPUによるKのホーム信号に対するYMC各色のホーム信号の位相ずれ時間の設定値の演算手順とその処理を示すフローチャート
【図3】KCMY各色のホーム信号における立ち下がりタイミングから副走査位置ずれのAC成分のピーク位置との位相ずれ時間を検出したタイミングチャート
【図4】KCMY各色の副走査方向の位置ずれのAC成分の位相を合わせたときにおけるKのホーム信号に対するCMY各色のホーム信号の位相ずれ時間TmemC,TmemM,TmemYを検出したタイミングチャート
【図5】図1のCPUによる副走査方向の位置ずれのAC成分の補正動作の全体処理を示すフローチャート
【図6】図1のカラー画像形成装置における各色感光体の駆動モータの起動タイミング制御による副走査AC成分補正処理を示すフローチャート
【図7】図1のカラー画像形成装置におけるイニシャル処理を行っていない場合での駆動モータの起動・停止タイミング制御を示すタイミングチャート
【図8】図1のカラー画像形成装置におけるイニシャル処理を行っている場合での駆動モータの起動・停止タイミング制御を示すタイミングチャート
【図9】図1のKの駆動モータを起動した後に起動する各色駆動モータの時間間隔TdelayC(設定値),TdelayM(設定値),TdelayY(設定値)の再計算処理を示すタイミングチャート
【図10】図1のPLL制御回路に入力される基準クロックの位相補正動作を示すタイミングチャート
【図11】図1のPLL制御回路に入力される基準クロックの位相制御による副走査方向のAC成分の補正処理を示すフローチャート
【図12】図1のKの感光体に対する他の感光体の位相が各位相ずれ時間の設定値より全て進んでいる場合における各ホーム信号のタイミングチャート
【図13】図1のKの感光体に対する他の感光体の位相が各位相ずれ時間の設定値よりより遅れている感光体が存在する場合における各ホーム信号のタイミングチャート
【図14】従来のカラー画像形成装置の構成を示す説明図
【図15】図14のカラー画像形成装置における駆動系の制御構造を示すブロック図
【図16】図14のカラー画像形成装置における色ずれ検出部の構成を示す説明図
【図17】図14のカラー画像形成装置における中間転写ベルト上のレジストレーションパターンと色ずれ検出部の配置を示す説明図
【符号の説明】
7 不揮発性メモリ(メモリ)
8 色ずれ検出部
9 CPU(制御手段)
11〜14 感光体
21〜24 感光体位相検出手段
41〜44 駆動モータ
51〜54 PLL制御回路
61 クロック発生器
71〜74 分周器
81〜84 パルス発生手段
Claims (5)
- 現像剤を担持可能な複数の像担持手段と、
前記像担持手段上の現像剤を転写して保持する転写手段と、
前記転写手段上に形成された各色のレジストレーションパターンの位置ずれを検出する色ずれ検出部と、
前記像担持手段毎に設けられそれぞれの前記感光体を回転駆動する駆動手段と、
前記駆動手段をそれぞれ回転駆動制御して複数の前記像担持手段を相互に独立して回転駆動する複数の駆動制御手段と、
前記像担持手段の回転位相を検出する位相検出手段と、
前記位相検出手段により検出された回転位相に基づき、基準となる像担持手段の回転位相に対する他の像担持手段の回転位相の位相差を打ち消すように前記回転制御手段を制御する制御手段とを備え、
前記制御手段は、前記回転制御手段により基準となる駆動手段を起動後、他の駆動手段を順次起動することを特徴とするカラー画像形成装置。 - 前記回転制御手段は、PLL制御により前記駆動手段の回転数制御を行い、前記制御手段は前記回転制御手段に入力されるPLL制御の基準となる基準クロックの位相を制御することを特徴とする請求項1記載のカラー画像形成装置。
- PLL制御の基準となる基準クロックの位相制御は、全ての前記駆動手段を回転させた状態で行うことを特徴とする請求項2記載のカラー画像形成装置。
- 前記制御手段は、前記位相検出手段により検出された回転位相に基づき、基準となる像担持手段の回転位相に対する他の像担持手段の回転位相を遅らせるように前記回転制御手段を制御することを特徴とする請求項1記載のカラー画像形成装置。
- 前記制御手段は、複数の前記駆動手段の起動タイミングを制御して前記駆動手段および前記像担持手段の回転位相の補正を行う第1のステップと、複数の前記駆動手段を回転させた状態で前記回転制御手段に入力する基準クロックの位相を制御して前記駆動手段及び前記像担持手段の回転位相の補正を行う第2のステップとを実行することを特徴とする請求項1記載のカラー画像形成装置。
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