JP3550952B2 - 壁埋め込み式手洗い装置のカウンター取り付け構造 - Google Patents

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、手洗い装置を壁内に埋設した壁埋め込み式手洗装置において、手洗い装置の側方に壁に沿ってカウンターを水平に架設して取り付ける構造に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
従来、図６に示すように手洗い器１を収納キャビネット２に組み込んだ手洗い装置３を収納キャビネット２が壁４内に埋設されるように取り付け、手洗い器１の両側で上記壁４面に沿ってカウンター５を水平に架設している。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記従来例にあっては、カウンター５の長手方向の端面を手洗い器１の手洗いボウル１ａの側面に当接するようにカウンター５を取り付けているためにカウンター５の長手方向の端部と手洗いボウル１ａの側面との間に隙間ができたりしやすくて見映えが悪いという問題があった。
【０００４】
本発明は叙述の点に鑑みてなされたものであって、カウンターの長手方向の端部と手洗いボウルの側面との間に隙間ができないようにして見映えをよくできる壁埋め込み式手洗い装置のカウンター取り付け構造を提供するにある。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明の請求項１の壁埋め込み式手洗い装置のカウンター取り付け構造は、手洗い器１を収納キャビネット２に組み込んだ手洗い装置３を収納キャビネット２が壁４内に埋設されるように壁４に取り付け、手洗い装置３の側方に壁４に沿ってカウンター５を水平に架設し、手洗い器１の手洗ボウル１ａの側部の下部に凹部６を設けると共に収納キャビネット２の側板２ａに手洗いボウル１ａの凹部６に連続する切欠部７を設け、カウンター５の長手方向の手洗い器１側の端部の前側に端部に行くに従ってカウンター５の奥行き幅が広くなるようにするための張り出し部８を設け、壁４面から凹部６の前端までの寸法とカウンター５の手洗い器側の端部の奥行き幅が同じになるようにカウンター５の手洗い器側の端部を切断してカウンター５の手洗い器側の端部の幅を壁４面から凹部６の前端までの寸法に合わせ、カウンター５の手洗い器１側の端部を凹部６及び切欠部７に隙間なく納めて成ることを特徴とする。カウンター５の長手方向の手洗い器側の端部を手洗いボウル１ａの側面の凹部６に納めることにより、カウンター５の手洗い器側の端部と手洗いボウル１ａの側面との間に隙間ができなく、見映えをよくできる。また収納キャビネット２の深さより壁４の埋め込み寸法が浅くて、収納キャビネット２の前部が壁４面より突出するように収納キャビネット２が埋設されても、凹部６と切欠部７とに亙るようにカウンター５の長手方向の手洗い器側の端部を納めることでカウンター５の手洗い器側の端部と手洗いボウル１ａの側部や収納キャビネット２の側板２ａとの間に隙間ができないようにできて外観よくできる。またカウンター５の長手方向の手洗い器側の端部が側板２ａの切欠部７に収まることにより、カウンター５の手洗い器側の端部を切り欠き加工したりしなくて納めることができて容易に施工できる。また収納キャビネット２の壁４への埋め込み深さが変わって壁４面から凹部６の前端までの寸法が変わっても、カウンター５の手洗い器側の端部の奥行き方向の幅を上記寸法に簡単に合わせことができ、凹部６の前端とカウンター５の手洗い器側の端部の前端との間に隙間ができないようにカウンター５の手洗い器側の端部を凹部６及び切欠部７に納めることができる。これにより収納キャビネット２の埋め込み寸法が変わっても見映えよくできる。
【０００６】
また本発明の請求項２の壁埋め込み式手洗い装置のカウンターの取り付け構造は、請求項１において、手洗いボウル１ａの凹部６の下の縁部９でカウンター５を支持するようにしたことを特徴とする。手洗いボウル１ａにてカウンター５の手洗い器側の端部を支持できる。
【０００７】
【発明の実施の形態】
まず、図１乃至図３に示す全体的な構造から述べる。手洗い装置３は収納キャビネット２の上下方向の中間部分に手洗い器１を組み込んで形成されている。手洗い器１は手洗いボウル１ａに水栓１ｂを設けて形成されており、手洗いボウル１ａの下部が前方に突出している。本例の場合、手洗いボウル１ａ内の奥側には物置き台１０を設けてあり、手洗い行為で使用する物を物置き台１０に載せることができるようになっている。収納キャビネット２の手洗い器１の上下には上収納空間と下収納空間を設けてあり、上収納空間の前面の開口には開閉自在な上蓋１１を設けてあり、下収納空間の前面の開口には開閉自在な下蓋１２を設けてある。手洗いボウル１ａの両側の下部には洗面ボウル１ａの前後方向に長い凹部６を内側に凹没するように形成してある。この凹部６は下方も後端も開口している。また本例の場合、収納キャビネット２の両側の側板２ａにも上記凹部６に連続するように切欠部７を設けてある。
【０００８】
この手洗い装置３は、例えば図１に示すようにトイレルーム１３に設置されるものである。トイレルーム１３には便器１４やロータンク１５を設置してあり、便器１４の後方の壁１６には換気窓１７を設けてある。便器１４の側方の壁４には上記手洗い装置３が収納キャビネット２を壁４に埋設するように壁４に取り付けてある。図に示すものでは、壁４の厚さが薄くて収納キャビネット２の深さＡの方が壁の埋め込み寸法Ｂより大きく、収納キャビネット２の前部が壁４面より前方に突出している。手洗い装置３の手洗い器１の両側で壁４面に沿って水平にカウンター５が架設され、カウンター５がブラケット１８にて支持される。つまり、カウンター５は手洗いボウル１ａの一方の側面と後方の壁１６との間に亙るように壁４に沿って配置されると共に手洗いボウル１ａの他方の側面と前方の壁と間に亙るように壁４に沿って配置される。カウンター５の手洗いボウル１ａ側の端部が手洗いボウル１ａの凹部６及び切欠部７に挿入される。これによりカウンター５の端部と手洗いボウル１ａの側面や側板２ａの側面との間に隙間ができなく、見映えよくなる。図に示すものでは、収納キャビネット２の側板２ａにも切欠部７を設けてあるために収納キャビネット２の前部が壁４面より前方に突出するものでも、カウンター５の端部を手洗いボウル１ａの凹部６に納めるのと同様に納めることができる。またカウンター５の長手方向の端部を手洗いボウル１ａの凹部６と側板２ａの切欠部７に亙って納めることができるために収納キャビネット２の深さＡに対する壁４の埋め込み深さＢが変わっても、凹部６や切欠部７内でカウンター５の端部をカウンター５の奥行きの幅方向に移動するだけで対応することができる。
【０００９】
またカウンター５の奥行き方向の幅が長手方向に亙って同じであると、収納キャビネット２の埋め込み寸法Ｂが変わっても対応できるようにする場合カウンター５の前縁と凹部６の前端との間にＥ寸法の隙間（図３）ができることがあるが、本発明は図４に示すようにこれをなくすものである。カウンター５の一方の端部の前側に端部に向かって徐々に奥行き方向の幅が広くなるようにするための直角三角形状の張り出し部８を設けてある。これにより収納キャビネット２の壁４への埋め込み寸法Ｂが変わって壁４面から凹部６の前端までの寸法が変わっても、カウンター５の端部の奥行き方向の幅を上記寸法に簡単に合わせことができ、凹部６の前端とカウンター５の端部の前端との間に隙間ができないようにカウンター５の端部を凹部６及び切欠部７に納めることができる。つまり、壁４面から凹部６の前端までの長さがＦで、凹部６や切欠部７の深さがＧのとき、上記Ｆ寸法に合わせてカウンター５の長手方向と平行な切断線Ｈで切断し、切断し始めたＪ点からＧ寸法離れた位置でカウンター５の長手方向と直交する方向に切断線Ｋで切断する。このようにすることで、壁４面から凹部６の前端まで寸法とカウンター５の端部の奥行き方向を幅を合わせることができ、カウンター５の端部を凹部６及び切欠溝７に隙間なく納めることができる。また図４の符号Ｌに示すような切断線で他方の端部を切断すると、施工する場所に応じてカウンター５の長手方向の長さを合わせることができる。
【００１０】
また図５は他の例を示すものである。手洗いボウル１ａの側面に凹部６を設けるが、この凹部６は下方に開口していなくて凹部６の下に縁部９を設けてある。そしてカウンター５の端部を凹部６に嵌合したとき、カウンター５の端部の下面を縁部９で支持できるようになっている。
【００１１】
【発明の効果】
本発明の請求項１の発明は、叙述の如く手洗い器の手洗ボウルの側部の下部に凹部を設けると共にカウンターの手洗い器側の端部を凹部内に納めているので、カウンターの長手方向の手洗い器側の端部を手洗いボウルの側面の凹部に納めることでカウンターの手洗い器側の端部と手洗いボウルの側面との間に隙間ができなく、見映えをよくできるものであり、また収納キャビネットの側板に手洗いボウルの凹部に連続する切欠部を設け、凹部と切欠部とにカウンターの手洗い器側の端部を納めているので、収納キャビネットの深さより壁の埋め込み寸法が浅くて、収納キャビネットの前部が壁面より突出するように収納キャビネットが埋設されても、凹部と切欠部とに亙るようにカウンターの長手方向の手洗い器側の端部を納めることでカウンターの端部と手洗いボウルの側部や収納キャビネットの側板との間に隙間ができないようにできて外観よくできるものであり、またカウンターの長手方向の手洗い器側の端部が側板の切欠部に収まることにより、カウンターの手洗い器側の端部を切り欠き加工したりしなくて納めることができて容易に施工できるものであり、さらにカウンターの長手方向の手洗い器側の端部の前側に端部に行くに従ってカウンターの奥行き幅が広くなるようにするための張り出し部を設け、壁面から凹部の前端までの寸法とカウンターの手洗い器側の端部の奥行き幅が同じになるようにカウンターの手洗い器側の端部を切断してカウンターの手洗い器側の端部の幅を壁面から凹部の前端までの寸法に合わせ、カウンターの手洗い器側の端部を凹部及び切欠部に隙間なく納めているので、収納キャビネットの壁への埋め込み深さが変わって壁面から凹部の前端までの寸法が変わっても、カウンターの手洗い器側の端部の奥行き方向の幅を上記寸法に簡単に合わせことができ、凹部の前端とカウンターの手洗い器側の端部の前端との間に隙間ができないようにカウンターの手洗い器側の端部を凹部及び切欠部に納めることができるものであって、収納キャビネットの埋め込み寸法が変わっても見映えよくできるものである。
【００１２】
また本発明の請求項２の発明は、請求項１において、手洗いボウルの凹部の下の縁部でカウンターを支持するようにしたので、手洗いボウルにてカウンターの手洗い器側の端部を支持できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の壁埋め込み式手洗い装置の全体的な構造を示す斜視図である。
【図２】同上の平面から見た一部切欠断面図である。
【図３】図２のＸ−Ｘ線断面図である。
【図４】本発明の要部を示し、（ａ）はカウンターを説明する平面図、（ｂ）はカウンター板と手洗いボウルの関係を説明する平面図である。
【図５】同上の他例を説明する一部切欠側面図である。
【図６】従来例を説明する平面から見た断面図である。
【符号の説明】
１ 手洗い器
１ａ 手洗いボウル
２ 収納キャビネット
２ａ 側板
３ 手洗い装置
４ 壁
５ カウンター
６ 凹部
７ 切欠部
８ 張り出し部
９ 縁部
１０ 物置き台

Claims (2)

1. 手洗い器を収納キャビネットに組み込んだ手洗い装置を収納キャビネットが壁内に埋設されるように壁に取り付け、手洗い装置の側方に壁に沿ってカウンターを水平に架設し、手洗い器の手洗ボウルの側部の下部に凹部を設けると共に収納キャビネットの側板に手洗いボウルの凹部に連続する切欠部を設け、カウンターの長手方向の手洗い器側の端部の前側に端部に行くに従ってカウンターの奥行き幅が広くなるようにするための張り出し部を設け、壁面から凹部の前端までの寸法とカウンターの手洗い器側の端部の奥行き幅が同じになるようにカウンターの手洗い器側の端部を切断してカウンターの手洗い器側の端部の幅を壁面から凹部の前端までの寸法に合わせ、カウンターの手洗い器側の端部を凹部及び切欠部に隙間なく納めて成ることを特徴とする壁埋め込み式手洗い装置のカウンター取り付け構造。
2. 手洗いボウルの凹部の下の縁部でカウンターを支持するようにしたことを特徴とする請求項１に記載の壁埋め込み式手洗い装置のカウンター取り付け構造。

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