JP3550929B2 - 対話型ハイパーテキスト情報参照システムにおける参照回数計数装置及び方法 - Google Patents

対話型ハイパーテキスト情報参照システムにおける参照回数計数装置及び方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、対話型ハイパーテキスト情報参照システムにおいて、特に、参照されたハイパーテキスト情報の参照回数を詳細に計数する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
対話型ハイパーテキスト情報参照システムは、例えば、ネットワーク間のネットワークとしてのインターネットなどの広域分散環境下での商品販売,輸入代行等のサービスの提供、又は、閉じたネットワークとしてのイントラネットにおける共有資源の提供等に利用されている。
【0003】
インターネット等を用いて各種サービス(以下「対象物」という)を提供する場合、各対象物の参照回数の累計を示す統計データは、その対象物の提供を継続するか否かを判断する上で重要である。このため、図10に示すように、各対象物毎(図においては対象物A,B,C毎)に提供開始時点から現時点までの参照回数の累計を計数するカウンタが設けられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、インターネット等においては、図10に示すように、ある対象物から他の対象物への参照を可能にすべく、各対象物間の関係を関連付けるリンク(A→B,A→C,B→C)が張られているのが一般的である。従って、特定の対象物の提供を継続するか否かを判断する他に、目的とする対象物がどの対象物から参照されたのか、或いは、どの対象物からの参照回数が多いかといった統計データに基づいて、対象物間に張られたリンクを継続するか否かを判断することが重要となってくる。
【0005】
具体的な一例を挙げると、電子商店街において複数の商品情報を複数の宣伝媒体に掲載する場合、各商品毎にどの宣伝媒体が最も宣伝効果が高いかを知ることができれば、宣伝効果の高い宣伝媒体の利用度を上げるための対策を施したり、また、宣伝効果の低い宣伝媒体への掲載を中止するなどの意思決定に資することができる。
【0006】
しかしながら、従来の対話型ハイパーテキスト情報参照システムにおいては、各対象物毎にしか利用回数を計数していなかったため、どの宣伝媒体の宣伝効果が最も高いかを判断することができず、販売戦略等を決定する上で必ずしも十分ではなかった。
そこで、本発明は以上のような従来の問題点に鑑み、対話型ハイパーテキスト情報参照システムにおいて、参照されたハイパーテキスト情報の参照回数を詳細に計数することで、販売戦略等を決定する上で有益な情報を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
このため、請求項1記載の発明は、ハイパーテキスト情報を管理するサーバと、該サーバと相互通信しつつハイパーテキスト情報を参照するクライアントと、該ハイパーテキスト情報の参照回数の累計を計数する参照回数計数手段と、を含んで構成される対話型ハイパーテキスト情報参照システムにおける情報参照回数計数装置であって、前記参照回数計数手段は、前記ハイパーテキスト情報の参照経路毎に計数を行う構成とした。
【0008】
ここで、「ハイパーテキスト情報の参照経路毎」とは、あるハイパーテキスト情報から他のハイパーテキスト情報へのリンク情報毎、例えば、ハイパーテキスト情報A,B,Cがありこれらが相互にリンクが張られていた場合、A→B,A→C,B→A、B→C,C→A,C→Bの6通りの夫々の経路をいう。
かかる構成によれば、クライアントからハイパーテキスト情報を参照するときに、各参照経路毎にハイパーテキスト情報の参照回数の累計が計数される。従って、各ハイパーテキスト情報毎に参照回数の累計を計数していただけでは判断することができなかった、参照経路毎の参照回数、換言すれば、参照経路毎の参照頻度の大小を判断することができ、ハイパーテキスト情報間に張り巡らされたどのリンクが重要であるかを判断することが可能となる。
【0009】
請求項2記載の発明は、ハイパーテキスト情報を管理するサーバと、該サーバと相互通信しつつハイパーテキスト情報を参照するクライアントと、該ハイパーテキスト情報の参照回数の累計を計数する参照回数計数手段と、を含んで構成される対話型ハイパーテキスト情報参照システムにおける情報参照回数計数装置であって、前記クライアントは、前記参照回数計数手段に対してハイパーテキスト情報の参照経路を通知する参照経路通知手段を含み、該参照回数計数手段は、通知されたハイパーテキスト情報の参照経路に基づいてハイパーテキスト情報の参照経路毎に計数を行う構成とした。
【0010】
かかる構成によれば、クライアントからハイパーテキスト情報を参照するときに、クライアントに含まれる参照経路通知手段が、参照回数計数手段に対してハイパーテキスト情報の参照経路を通知する。そして、この参照経路の通知を受けた参照回数計数手段は、各参照経路毎にハイパーテキスト情報の参照回数の累計を計数する。従って、従来のシステムに対して、各参照経路毎にハイパーテキスト情報の累計を計数する機能を付加するには、クライアントに参照経路通知手段を含ませると共に、参照回数計数手段を設けるだけで良いので、システムの変更に伴うコストアップが極力抑制される。さらに、システムの中核部分の変更がないため、信頼性の低下を来すことがない。
【0011】
請求項3記載の発明は、前記参照回数計数手段は、所定時間毎の前記ハイパーテキスト情報の参照回数の累計を時系列に所定数計数する構成とした。
かかる構成によれば、ハイパーテキスト情報の参照経路毎の参照回数を時系列的に所定数取得することとなるので、各参照経路毎に参照回数が増加傾向にあるのか、或いは、減少傾向にあるのかといった判断をすることが可能となる。従って、どの参照経路が重要であるかをより適切に判断でき、例えば、ある参照経路における参照回数が減少傾向にある場合には、このある参照経路、即ち、ハイパーテキスト情報における特定のリンクの維持を中止して経費等の削減を図ることができる。
【0012】
請求項4記載の発明は、ハイパーテキスト情報の管理及び参照要求に対応するサーバと、該ハイパーテキスト情報の参照回数の累計を計数する参照回数計数手段と、を含んで構成される対話型ハイパーテキスト情報参照システムにおける情報参照回数計数装置であって、前記参照回数計数手段は、前記ハイパーテキストの参照経路に基づいてハイパーテキスト情報の参照経路毎に計数を行う構成とした。
【0013】
かかる構成によれば、サーバに対してハイパーテキスト情報の参照要求を出したときに、ハイパーテキスト情報の各参照経路毎に参照回数の累計の計数が行われる。従って、各ハイパーテキスト情報毎に参照回数の累計を計数していただけでは判断することができなかった、参照経路毎の参照回数、換言すれば、参照経路毎の参照頻度の大小を判断することができ、ハイパーテキスト情報間に張り巡らされたどのリンクが重要であるかを判断することが可能となる。
【0014】
請求項5記載の発明は、ハイパーテキスト情報を蓄積したデータベースシステムに対して該ハイパーテキスト情報を参照するクライアントと、該ハイパーテキスト情報の参照回数の累計を計数する参照回数計数手段と、を含んで構成される対話型ハイパーテキスト情報参照システムにおける情報参照回数計数装置であって、前記クライアントは、前記参照回数計数手段に対してハイパーテキスト情報の参照経路を通知する参照経路通知手段を含む構成とした。
【0015】
かかる構成によれば、クライアントからデータベースシステムに対してハイパーテキスト情報を参照したときに、クライアントに含まれる参照経路通知手段がハイパーテキスト情報の参照経路を参照回数計数手段に通知する。この参照経路の通知を受けた参照回数計数手段は、各参照経路毎にハイパーテキスト情報の参照回数の累計を計数する。従って、従来のシステムに対して、各参照経路毎にハイパーテキスト情報の累計を計数する機能を付加するには、クライアントに参照経路通知手段を含ませると共に、参照回数計数手段を設けるだけで良いので、システムの変更に伴うコストアップが極力抑制される。さらに、システムの中核部分の変更がないため、信頼性の低下を来すことがない。
【0016】
請求項6記載の発明は、前記参照経路通知手段は、前記クライアントがハイパーテキスト情報を参照したとき、参照したハイパーテキスト情報と共に転送されてくるプログラムである構成とした。
かかる構成によれば、参照経路通知手段は、クライアントがハイパーテキスト情報を参照したときに、参照したハイパーテキスト情報と共に転送されてくるプログラムであるので、従来のシステムに対してハイパーテキスト情報の各参照経路毎の累計の回数を行う機能を付加するためには、クライアントを変更する必要がない。特に、1つのサーバに対して多数のクライアントがハイパーテキスト情報の参照を行う場合、システム変更に伴う必要経費の増大が極力抑制される。
【0017】
請求項7記載の発明は、前記参照経路通知手段は、前記クライアントに前もって組み込まれているプログラムである構成とした。
かかる構成によれば、参照経路通知手段は、クライアントに前もって組み込まれているプログラムであるので、このプログラムによって通知されるハイパーテキスト情報の参照経路を受け取って、ハイパーテキスト情報の各参照経路毎の参照回数の累計を計数する参照回数計数手段のみを設けるだけで良く、特に、1つのサーバに対して多数のクライアントがハイパーテキスト情報の参照を行う場合、システム変更に伴う必要経費の増大が極力抑制される。
【0018】
請求項8記載の発明は、ハイパーテキスト情報を管理する管理工程と、該管理工程と相互通信しつつハイパーテキスト情報を参照する参照工程と、該ハイパーテキスト情報の参照回数の累計を計数する参照回数計数工程と、を含んで構成される対話型ハイパーテキスト情報参照システムにおける情報参照回数計数方法であって、前記参照工程は、前記参照回数計数工程に対してハイパーテキスト情報の参照経路を通知する参照経路通知工程を含み、該参照回数計数工程は、通知されたハイパーテキスト情報の参照経路に基づいてハイパーテキスト情報の参照経路毎に計数を行う構成とした。
【0019】
かかる構成によれば、参照工程からハイパーテキスト情報を参照するときに、参照工程に含まれる参照経路通知工程が、参照回数計数工程に対してハイパーテキスト情報の参照経路を通知する。そして、この参照経路の通知を受けた参照回数計数工程は、各参照経路毎にハイパーテキスト情報の参照回数の累計を計数する。従って、従来のシステムの工程に対して、各参照経路毎にハイパーテキスト情報の累計を計数する機能を付加するには、参照工程に参照経路通知工程を含ませると共に、参照回数計数工程を設けるだけで良いので、システムの変更に伴うコストアップが極力抑制される。さらに、システムの中核部分の変更がないため、信頼性の低下を来すことがない。
【0020】
請求項9記載の発明は、ハイパーテキスト情報を管理するサーバ機能と、該サーバ機能と相互通信しつつハイパーテキスト情報を参照するクライアント機能と、該ハイパーテキスト情報の参照回数の累計を計数する参照回数計数機能と、を実現するための対話型ハイパーテキスト情報参照システムにおける情報参照回数計数プログラムを記録した媒体であって、前記参照回数計数機能は、前記ハイパーテキスト情報の参照経路毎に計数を行う構成とした。
【0021】
ここで、「媒体」とは、各種情報を確実に記録できかつ必要に応じて確実に取り出すことが可能なものをいい、具体的には、紙カード(パンチカード),紙テープ,磁気テープ,磁気ディスク,磁気ドラム,ICカード等がある。
かかる構成によれば、ハイパーテキスト情報を管理するサーバ機能、ハイパーテキスト情報を参照するクライアント機能、及び、ハイパーテキスト情報の参照経路毎に参照回数の累計を計数する参照回数計数機能を実現するためのプログラムを媒体に記録したので、このプログラムを記録した媒体があれば、多数のサーバ及びクライアントに対して前記各機能を持たせることが可能となる。
【0022】
請求項10記載の発明は、ハイパーテキスト情報を管理するサーバ機能と、該サーバ機能と相互通信しつつハイパーテキスト情報を参照するクライアント機能と、該ハイパーテキスト情報の参照回数の累計を計数する参照回数計数機能と、を実現するための対話型ハイパーテキスト情報参照システムにおける情報参照回数計数プログラムを記録した媒体であって、前記クライアント機能は、前記参照回数計数機能に対してハイパーテキスト情報の参照経路を通知する参照経路通知機能を含み、該参照回数計数機能は、通知されたハイパーテキスト情報の参照経路に基づいてハイパーテキスト情報の参照経路毎に計数を行う構成とした。
【0023】
かかる構成によれば、ハイパーテキスト情報を管理するサーバ機能、ハイパーテキスト情報を参照するクライアント機能、ハイパーテキスト情報の参照経路毎に参照回数の累計を計数する参照回数計数機能、及び、クライアント機能に含まれ参照回数計数機能に対して参照経路を通知する参照経路通知機能を実現するためのプログラムを媒体に記録したので、このプログラムを記録した媒体があれば、多数のサーバ及びクライアントに対して前記各機能を持たせることが可能となる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、添付された図面を参照して本発明を詳述する。
図1は、本発明に係る情報参照回数計数装置を、WWWサーバ(World Wide Webサーバ)及びクライアント側のブラウザから構成されるインターネット上で実現した一実施例のシステム構成を示している。ここで、WWWサーバー及びクライアントは、少なくともCPUとメモリとを備え、メモリ上のプログラムを実行する計算機である。
【0025】
WWWサーバ1で提供される対象物A〜Fは、Hyper Text Markup Languageで記述された文書(以下「HTML文書」という)であり、他の対象物への参照を可能にすべく各対象物間の関係を関連付けるリンク(A→C,A→D,B→D,C→E,D→E,D→F)が張られている。なお、対象物A〜Fを示すHTML文書は、例えば、WWWサーバ1を構成するハードディスク等の補助記憶装置2に記録されており、サーバソフト3を介して参照,更新等が行われる。
【0026】
また、WWWサーバ1には、現在の日付及び時刻を計測する時刻計測手段4と、対象物が参照された時刻,参照者及び参照経路(例えば、A→C)を記録するアクセスログ記録手段5と、各リンク毎に対象物の参照回数の累計を計数する参照回数計数手段6と、が設けられている。アクセスログ記録手段5は、例えば、WWWサーバ1を構成する図示しないRAM等のメモリ、或いは、ハードディスク等の補助記憶装置上に構築することができる。
【0027】
一方、クライアント7側のブラウザ8には、参照者名(クライアント名),現在表示している対象物を識別する名前及び次に参照する対象物(即ち、参照される対象物)を識別する名前等を表わす参照情報を、参照回数計数手段6に通知する参照情報通知手段9(参照経路通知手段)が付加されている。参照情報通知手段9は、例えば、Java(商標名)アプレット,ActiveXコントロール,HTML文書に組み込まれたフォーム等のプログラムによって構築することができる。
【0028】
ここで、WWWサーバ1を構成する参照回数計数手段6は、図2に示すように、計数条件(詳細は後述する)を設定する計数条件設定部10と、設定された計数条件及び参照情報通知手段9から通知された参照情報に基づき計数対象を判断する計数対象判断部11と、通知された参照情報に基づき関連(リンク)を判断する関連判断部12と、計数対象及び関連に基づき対象物の参照回数の累計を更新するデータ更新部13と、各関連毎に創設時からの参照回数の累計14a及び計数時間毎の最新の参照回数を所定数記録する配列14bからなる参照回数記憶部14と、を含んで構成されている。
【0029】
計数条件として計数条件設定部10には、WWWサーバ1全体に対して、所定の計数時間を指定する計数時間L及び各計数時間毎に計数した参照回数をいくつ記録するかを指定する要素数N等が設定される。従って、参照回数記録部14の配列14bは、N個の要素を有する配列となる。また、計数対象判断部11は、参照情報及び計数条件に基づいて参照回数記憶部14の配列14bの何番目の要素をインクリメントするかを判断し、関連判断部12は、参照情報に基づいて計数対象となる関連を判断する。なお、計数時間L及び要素数Nは、WWWサーバ1全体の共通データとしてだけではなく、例えば、各対象物毎に設定しても良いし、また、各リンク毎に設定しても良い。
【0030】
そして、サーバソフト3とブラウザ8とは、HTTP(Hyper Text Transfer Protocol)と呼ばれる通信プロトコルを介して接続されており、サーバソフト3は、ブラウザ8から送られてくるUniform Resource Locator(インターネット上の情報源にアクセスするときに使用するプロトコルと情報の所在場所を指定する記述方法。以下「URL」という)に応答して、ブラウザ8にHTML文書を転送する。また、ブラウザ8に付加された参照情報通知手段9は、対象物の参照が行われると、参照情報を参照回数計数手段6に通知し、この参照情報を受け取った参照回数計数手段6が、各関連毎に参照回数のインクリメント等を行う。
【0031】
ここで、具体例をもって、参照回数計数手段6における計数条件設定部10及び参照回数記憶部14の内容を簡単に説明する。前提として図3(a) のように、対象物としてのHTML文書(foo1.html ,foo2.html ,foo3.html )があり、foo1.html →foo2.html 及びfoo1.html →foo3.html のリンクが張られている場合を考える。
【0032】
図3(b) に示すように、計数条件設定部10には、例えば、計数時間として7日(1週間)、要素数として6を設定する。即ち、7日間(1週間)の参照回数を6個の要素からなる配列14bに順次記憶させることとなり、この配列14bには最新の42日間(6週間)の参照回数が記録されることとなる。一方、参照回数記憶部14には、リンクfoo1.html →foo2.html 及びfoo1.thml →foo2.html 毎に少なくとも、リンクの創設時刻、リンク創設時からの参照回数の累計14a、6個の要素からなる配列14bが設定される。
【0033】
次に、WWWサーバ1側及びクライアント7側の処理内容について、図4の処理流れ図及び図5〜図9のフローチャートを参照しつつ説明する。
先ず、図4の処理流れ図を参照しつつ、HTML文書の参照回数の計数処理の概要を説明する。この流れ図では、ブラウザ8において対象物foo1.html から対象物foo2.html を参照したときの処理が示されている。
【0034】
クライアント7側のブラウザ(hoge)8からWWWサーバ1側のサーバソフト3に対して、参照しようとするHTML文書を指定するURL(http://www.hoge.com/foo1.html )が送付される(処理▲1▼)。サーバソフト3は送付されたURLに対して、HTML文書を蓄積しているデータベース等の補助記憶装置2から参照しようとするHTML文書を検索し、この検索結果(foo1.hmlt )10及びブラウザ8の参照情報を参照回数計数手段6に自動的に送付するJavaアプレット等の参照情報通知手段(sendinfo.class)9をブラウザ8に返送する(処理▲2▼)。検索結果10及び参照情報通知手段9を返送されたブラウザ8は、検索結果たるHTML文書10を表示すると共に、表示されたHTML文書10に参照情報通知手段9を付加する。なお、参照情報通知手段9は、Javaアプレットに限らず、例えば、返送されたHTML文書10に組み込まれたフォーム,ActiveXコントロール,ブラウザ8に前もって組み込まれたアプリケーションプログラム等であっても良い。
【0035】
ブラウザ8において表示されているHTML文書(foo1.hmlt )から関連するHTML文書(foo2.html )の参照が行われると、参照情報通知手段9は、参照者名(hoge),参照元(foo1.html )及び参照先(foo2.html )を少なくとも含む参照情報を、WWWサーバ1側の参照回数計数手段6に送付する(処理▲3▼)。参照情報を受け取った参照回数計数手段6は、HTML文書の参照回数の計数処理を行った後、参照情報通知手段9に計数終了通知を返送する(処理▲4▼)。
【0036】
そして、ブラウザ8からサーバソフト3に対して、新たに参照しようとするHTML文書(foo2.html )を指定するURL(http://www.hoge.com/fool2.html)が送付され(処理▲5▼)、サーバソフト3からブラウザ8に対して、検索結果(fool2.thml)及び参照情報送付手段(sendinfo.class)が返送される(処理▲6▼)。その後は、前述した処理が繰り返される。
【0037】
図5は、WWWサーバ1におけるHTML文書の参照回数計数処理のための各種オプション設定処理内容を示すフローチャートである。このルーチンは、参照回数計数処理を実行する前の初期化時,対象物の追加時,オプションの変更時等に実行される。
ステップ1(図では、「S1」と略記する。以下同様)では、計数条件としての計数時間L及び要素数Nに関するオプションの設定が実行される。具体的には、計数時間L及び要素数Nを全体で共通とすべく1つ設定するか、各対象物毎に夫々設定するか、或いは、各関連毎に夫々設定するかを指定する。
【0038】
ステップ2では、計数時間L及び要素数Nに関するオプションに基づく分岐処理を実行し、共通設定とする場合(共通)にはステップ3へと進み、対象物別設定とする場合(対象物別)にはステップ4へと進み、関連別設定とする場合(関連別)にはステップ5へと進む。
ステップ3では、共通データとしての計測時間L及び要素数Nを設定する。
【0039】
ステップ4では、各対象物毎に計測時間L及び要素数Nを設定する。
ステップ5では、各関連毎に計測時間L及び要素数Nを設定する。
ステップ6では、同一参照者から同一関連に対して参照があったときに、これを重複カウントするか否か、即ち、重複カウントチェックを行うか否かを指定する。
【0040】
ステップ7では、重複カウントチェックをするか否かに基づく分岐処理を実行し、重複カウントチェックを行う場合(Yes)にはステップ8へと進み、重複カウントチェックを行わない場合(No)には本ルーチンを終了する。
ステップ8では、重複カウントチェックを実行するときに参照する重複アクセス判定時間D(詳細は後述する)を設定し、本ルーチンを終了する。
【0041】
図6は、WWWサーバ1のサーバソフト3において、ブラウザ8からURLが送付されたときに実行される処理内容を示すフローチャートである。なお、この処理は、図4における処理▲2▼及び処理▲6▼に相当し、また、管理工程に相当する。
ステップ11では、送付されたURLに基づいてデータベース等の補助記憶装置2を検索する。
【0042】
ステップ12では、検索結果たるHTML文書10及び参照情報通知手段9をブラウザ8に返送する。
図7は、WWWサーバ1の参照回数計数手段6に対して、参照情報通知手段9から参照情報(参照者名Name,参照元Rs,参照先Rd)が送付されたとき、即ち、計数要求が送付されたときに実行される計数処理内容を示すフローチャートである。なお、この計数処理は、図4における処理▲4▼の一部に相当し、また、参照回数計数工程並びに機能に相当する。
【0043】
ステップ21では、時刻計測手段4から現在の時刻Tcを読み込む。
ステップ22では、通知された参照情報から、参照者名Name,参照元Rs,参照先Rdを抽出する。
ステップ23では、計数要求がされた関連R(参照元Rs→参照先Rd)の創設時刻T,計数時間L及び重複アクセス判定時間Dを読み込む。
【0044】
ステップ24では、重複カウントチェックを行うか否かに基づく分岐処理を実行し、重複カウントチェックを行う場合(Yes)にはステップ25へと進み、重複カウントチェックを行わない場合(No)にはステップ27へと進む。
ステップ25では、現時点から重複アクセス判定時間D内に、同一参照者Nameから同一関連R(Rs→Rd)の参照があったか否かを、アクセスログ記録手段5から検索する。
【0045】
ステップ26では、アクセスログ記録手段5への検索が成功(即ち、重複アクセス判定時間D内に参照があった)したか否かに基づく分岐処理を実行し、検索が成功した場合(Yes)にはステップ29へと進み、検索が失敗した場合(No)にはステップ27へと進む。ここで、「検索が失敗した」とは、エラーが生じたことを指すのではなく、検索対象が存在しなかったことをいう。
【0046】
ステップ27では、関連R(Rs→Rd)の創設時刻T,現在の時刻Tc,計数時間Lに基づいて次式により、参照回数をインクリメントする配列14bの要素番号iを算出する。
i=(Tc−T)/L
なお、本実施例のように、計数情報を配列によって時系列的に記録している場合には、配列の最後の要素まで使用したときには、(1) 配列の要素を1つづつ前にずらし、T=T+Lとするか、或いは、(2) 先頭の配列要素に上書きし、その値を1にする、等の処理を実行する。
【0047】
ステップ28では、関連R(Rs→Rd)に基づいて計数対象を決定し、関連Rの創設時からの累計計数情報をインクリメントすると共に、要素番号iに基づいて時系列的に表わされた計数情報をインクリメントする。
ステップ29では、時刻Tcに参照者Nameから関連R(Rs→Rd)の参照があったことを、アクセスログ記録手段5に記録する。
【0048】
ステップ30では、計数処理が終了した旨を参照情報通知手段9に通知する。
図8は、ブラウザ8において対象物の参照を行うときの対象物参照処理内容を示すフローチャートである。この対象物参照処理は、ブラウザ8において特定の対象物を表示させようとして対象物の指定を行ったときに実行される。なお、この処理は、図4における処理▲1▼及び処理▲5▼に相当し、また、参照工程に相当する。
【0049】
ステップ31では、参照対象物を指定するURLを作成する。
ステップ32では、URLをサーバソフト3に送付する。
ステップ33では、サーバソフト3から参照対象物であるHTML文書及び参照情報通知手段の返送があったか否かに基づく分岐処理を実行し、HTML文書等の返送があった場合(Yes)にはステップ34へと進み、HTML文書等の返送がない場合(No)には待機する。即ち、この処理は、HTML文書等の返送を待つための処理を実行している。
【0050】
ステップ34では、返送されてきたHTML文書を図示しないディスプレイ等の表示装置に表示し、本ルーチンを終了する。
図9は、ブラウザ8に表示されているHTML文書から他のHTML文書が参照されたときに、ブラウザ8に付加された参照情報通知手段9が、WWWサーバ1側の参照回数計数手段6に参照情報を通知する参照情報通知処理内容を示すフローチャートである。なお、この参照情報通知処理は、図4における処理▲3▼に相当し、また、参照経路通知工程並びに機能に相当する。
【0051】
ステップ41では、ブラウザ8から参照者名Nameを取得する。具体的には、ブラウザが公開しているインターフェースを使用して参照者名Nameを取得することができる。
ステップ42では、表示されているHTML文書から対象物を識別する名前Rsを取得する。例えば、参照情報通知手段9をJavaアプレットで実現した場合には、JavaScript言語が用意している関数によって名前Rsを取得することができる。
【0052】
ステップ43では、新たに参照しようとする他のHTML文書である対象物を識別する名前Rdを取得する。この名前Rdも、例えば、参照情報通知手段9をJavaアプレットで実現した場合には、JavaScript言語が用意している関数によって取得することができる。
ステップ44では、WWWサーバ1側の参照回数計数手段6に通知する参照情報(参照者名Name,参照元Rs,参照先Rd)の組を生成する。
【0053】
ステップ45では、参照回数計数手段6に対して参照情報(Name,Rs,Rd)を送付する。
以上説明した各処理からなる情報参照回数計数装置によれば、クライアント7のブラウザ8から対象物を参照すると、WWWサーバ1のサーバソフト3からJavaアプレット等のプログラムから構成される参照情報通知手段9が、参照した対象物と共にブラウザ8に転送されてくる。そして、ブラウザ8に表示されている対象物から他の対象物を参照すると、参照情報通知手段9が参照回数計数手段6に対して自動的に参照経路等の参照情報を通知する。この参照情報を受けた参照回数計数手段6は、参照情報に基づいて、各対象物毎に創設時からの参照回数の累計を計数すると共に、各参照経路毎に所定時間毎の参照回数の累計を計数する。
【0054】
従って、従来の対話型ハイパーテキスト情報参照システムに対して、各参照経路毎の参照回数計数機能を付加するのに、WWWサーバ1に対して参照回数計数手段6の計数処理、及び、参照情報通知手段9の転送処理を追加するだけで良く、クライアント7側の変更を伴わないので、システム変更を容易に行うことができる。特に、1つのWWWサーバ1に対して多数のクライアント7が接続されている場合には、システムの変更がWWWサーバ1においてのみ必要となるので、変更に伴うコスト増加を極力抑制することができる。
【0055】
また、対象物の参照経路毎の参照回数を時系列的に所定数計数しているので、各参照経路毎に参照回数が増加傾向にあるのか、或いは、減少傾向にあるのかといった判断をすることが可能となる。そして、この判断に基づき対象物間に張られたリンクを維持すべきか否かを判断することができる。
さらに、システムの中核部分の変更を伴わないため、信頼性の低下を回避することができる。
このような機能を実現するプログラムを、例えば、紙カード(パンチカード),紙テープ,磁気テープ,磁気ディスク,磁気ドラム,ICカード等の記録媒体に記録しておけば、本発明に係る情報参照計数プログラムを流通させることができ、かかる記録媒体を取得した者は容易に情報参照計数装置を構築することが可能となる。
【0056】
なお、本実施例においては、各対象物毎の参照回数の計数をリアルタイムで行っていたが、例えば、アクセスログ記録手段5に記録されている対象物のアクセス状況に基づき、所定時間毎に一括してバッチ処理を行っても良い。また、所定時間毎の参照回数は、本実施例のような配列ではなく、例えば、補助記憶装置上のファイルに順次出力しても良いし、プリンタによって紙の上に順次出力するようにしても良い。
【0057】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1又は請求項4記載の発明によれば、各参照経路毎の参照頻度の大小を判断することができ、ハイパーテキスト情報間に張り巡らされたどのリンクが重要であるかを判断することが可能となる。
請求項2,請求項5又は請求項8記載の発明によれば、システムの中核部分の変更を伴わず、各参照経路毎にハイパーテキスト情報の累計を計数する機能を付加することができるので、システムの信頼性の低下及びコストアップを極力抑制することができる。
【0058】
請求項3記載の発明によれば、各参照経路毎に参照回数が増加傾向にあるのか、或いは、減少傾向にあるのかといった判断をすることが可能となる。
請求項6記載の発明によれば、クライアントの変更を伴わず、各参照経路毎にハイパーテキスト情報の累計を計数する機能を付加することができるので、システムの信頼性の低下及びコストアップを極力抑制することができる。
【0059】
請求項7記載の発明によれば、ハイパーテキスト情報の各参照経路毎の参照回数の累計を計数する参照回数計数手段のみを設けるだけで、各参照経路毎にハイパーテキスト情報の累計を計数する機能を付加することができるので、システム変更に伴う必要経費の増大が極力抑制される。
請求項9又は請求項10記載の発明によれば、本発明に係る情報参照計数プログラムを流通させることができ、かかる記録媒体を取得した者は容易に情報参照計数装置を容易に構築することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る情報参照回数計数装置の一実施例を示すシステム構成図である。
【図2】同上における参照回数計数手段の詳細を示すブロック図である。
【図3】同上の参照回数計数手段の具体例を示す図で、(a) は対象物のリンク状態を示し、(b) は設定されるデータ具体例を示す。
【図4】情報参照回数計数処理の処理を示す処理流れ図である。
【図5】WWWサーバにおける初期設定処理内容を示すフローチャートである。
【図6】サーバソフトにおける処理内容を示すフローチャートである。
【図7】参照回数計数手段における処理内容を示すフローチャートである。
【図8】ブラウザにおける対象物参照処理内容を示すフローチャートである。
【図9】参照情報通知手段における処理内容を示すフローチャートである。
【図10】従来の対話型ハイパーシステム情報参照システムのシステム構成図である。
【符号の説明】
1・・・WWWサーバ
2・・・補助記憶装置
3・・・サーバソフト
6・・・参照回数計数手段
7・・・クライアント
8・・・ブラウザ
9・・・参照情報通知手段
14b・・・配列

Claims (2)

  1. 参照者がクライアントマシンを通して所定のハイパーテキスト情報を参照した場合の参照者と参照元・参照先と、前記クライアントマシンからの参照回数計数要求に基づいて計数した参照回数と前記参照回数計数要求受信時の現在時刻を格納するためのアクセスログ記録手段と、
    クライアントマシンから参照回数計数要求を受信した場合、前記アクセスログ記録手段から既に格納されている参照者と参照元・参照先を抽出すると共に、現在時刻を抽出する手段と、
    前記現在時刻より所定時間内に同一参照者から参照元と参照先が同じ参照があった場合を除いて参照回数の計数を行う手段と、
    前記計数時の現在時刻と参照者・参照元・参照先・参照回数を前記アクセスログ記録手段に格納する手段
    を備えたことを特徴とする参照回数計数装置。
  2. クライアントマシンから参照回数計数要求を受信した場合、参照者がクライアントマシンを通して所定のハイパーテキスト情報を参照した場合の参照者と参照元・参照先と、前記クライアントマシンからの参照回数計数要求に基づいて計数した参照回数と前記参照回数計数要求受信時の現在時刻を格納するためのアクセスログ記録手段から既に格納されている参照者と参照元・参照先を抽出すると共に、現在時刻を抽出するステップと、
    前記現在時刻より所定時間内に同一参照者から参照元と参照先が同じ参照があった場合を除いて参照回数の計数を行うステップと、
    前記計数時の現在時刻と参照者・参照元・参照先・参照回数を前記アクセスログ記録手段に格納するステップ
    を備えたことを特徴とする参照回数計数方法。
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