JP3550720B2 - 電子機器の扉支持構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、ビデオデッキやディスクプレーヤ等の電子機器の扉を支持するための電子機器の扉支持構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、一般に、ビデオデッキやディスクプレーヤ等の電子機器には、非使用時に操作部等を覆うための扉を設けたものがある。このような電子機器の扉支持構造としては、例えば、板金製の軸支持体で扉の両端に突出した支点軸をそれぞれ支持し、一対の軸支持体で両端から支えて扉を回動可能に支持した構造のものがある。
【0003】
上記軸支持体は、支点軸が回動自在に嵌合される軸受穴を有する板金をL字形に曲げることによって形成されている。そして、扉の両端から突出する支点軸に軸受穴を嵌合し、一対の軸支持体で支点軸をそれぞれ支持することによって、扉が筐体に対して回動可能に構成されている。
【0004】
上記扉及び筐体の材質としては、一般に合成樹脂が用いられ、支点軸及び軸支持体の材質としては構造用鋼等の金属が用いられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したような従来の電子機器の扉支持構造においては、軸支持体及び支点軸が共に金属製の部材からなり、板金を曲げて形成した軸支持体を軸受に用いて金属製の支点軸を回動自在に支持する構造になっていた。このため、軸支持体を製造するために板金の曲げ加工が必要であったばかりでなく、支点軸を軸受穴に挿入した状態で軸支持体を筐体に固定しなければならないことから扉の組立性が悪いという課題があった。しかも、扉の開閉時には金属製の軸支持体と金属製の支点軸とが擦れ合うため、その際に擦れ合う音が発生し易いという課題があった。
【0006】
また、従来の他の扉支持構造としては、U字形の軸受部を有する軸支持体を合成樹脂で形成し、この軸支持体と板金製の押え板とで軸受部材を構成したものがあり、軸支持体と押え板とで支点軸を挟み込むようにして支持している。
【0007】
ところが、このような従来の扉支持構造にあっては、金属製の支点軸が合成樹脂製の軸支持体の軸受部を離れた部分で金属製の押え板に接触するため、周方向の一部において金属同士が擦れ合うことになり、この際に上記と同様の金属同士が擦れ合う音が発生する。これに加えて、軸支持体の耐摩耗性に問題が生じる恐れがあるため、グリース等の潤滑剤を軸受部に塗布している場合がある。これは、一般に、軸支持体はフロントパネル等の筐体に一体成形されており、この軸支持体のみを耐摩耗性に優れた合成樹脂で形成することが困難なことによるものであり、このような問題を解決するため、上記のように軸受部に潤滑剤を塗って支点軸の回動時における摩擦抵抗を減少させ、もって、軸受部の耐摩耗性の低下を抑制している。
【0008】
また、扉の回動中心である支点軸が電気回路の近傍に設定されているような場合、この支点軸の近傍に他の金属製部材が存在すると、蓄積された静電気が金属製部材の相対移動によって飛び易くなる。このため、静電気の飛び出しによって電気回路の電気部品の破壊が心配されるという課題もある。
【0009】
本発明は、このような従来の課題に鑑みてなされたものであり、扉の回動中心である支点軸を2つの合成樹脂製部材で支持することにより、扉の開閉時に金属の擦れる音が生ずることがなく、しかも、組立性に優れた電子機器の扉支持構造を提供する。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上述したような課題等を解決し、上記目的を達成するために、例えば、図1〜図6に示すように、電子機器の操作部5,20等を非使用時に覆う扉2を、電子機器の筐体1に支点軸12を介して回動可能に支持した電子機器の扉支持構造であって、筐体1の内側に、U字形の軸受部を有する合成樹脂製の一対の軸支持部材8a,8bを形成すると共に、軸支持部材8a,8bとは別体の部材により、U字形の軸受部15を有する合成樹脂製の軸保持部材14を形成し、軸支持部材8a,8b及び軸保持部材14を互いの軸受部10,15を噛み合わせるように配置して両軸受部10,15で軸受穴を形成し、その軸受穴で支点軸12を支持すると共に、支点軸12を扉2の端面に形成した軸支持穴18に挿入支持してなる電子機器の扉支持構造において、筐体1の内側に形成された軸支持部材8a,8bは横方向に所定の間隔をあけて互いに平行をなすように形成され、U字形の切欠きが設けられた2枚の軸受片9からなり、軸保持部材14は互いに所定間隔あけて平行に設けられU字形の切欠きが設けられた3枚の軸受片14aと、その3枚の軸受片14aが固定された上面部14bと、その上面部14bの一端側に連続し且つ3枚の軸受片14aと平行に設けられた端面部14cを有し、軸支持部材8a,8bの2枚の軸受片9と軸保持部材14の3枚の軸受片14aを噛み合せるように配置して支点軸12を支持すると共に、端面部14cで支点軸12の軸方向への移動を制限するように構成したことを特徴としている。
【0011】
また、本発明の電子機器の扉支持構造は、軸保持部材14が、軸支持部材8a,8bよりも耐摩耗性の大きな合成樹脂で形成されてなる構成にするとよい。
【0012】
更に、本発明の電子機器の扉支持構造は、支点軸12が、扉2の端面に固定されてなる構成にすることができる。
【0013】
そして、本発明の電子機器の扉支持構造は、支点軸12に、扉2の動きを抑制するダンパー手段が形成されてなる構成にしてもよい。
【0014】
更に又、本発明の電子機器の扉支持構造は、例えば、図1、図2及び図4に示すように、軸保持部材14は、支点軸12の基端を押圧して先端を扉2の軸支持穴18に挿入する案内部14dと、支点軸12の基端を受けて抜け止めする端面部14cとを有してなる構成にするとよい。
【0015】
【作用】
本発明は、上述のように構成したことにより、U字形の切欠きが設けられた2枚の軸受片9からなる合成樹脂製の軸支持部材8a,8bのU字形の軸受部10と、U字形の切欠きが設けられた3枚の軸受片14aからなる合成樹脂製の軸保持部材14のU字形の軸受部15とで軸受穴を形成し、この軸受穴で支持した支点軸12の一端を3枚の軸受片14aが固定された上面部14bの一端側に連続し且つ3枚の軸受片14aと平行に設けられた端面部14cで支持すると共に、支点軸12の他端を扉2の端面に形成した軸支持穴18に挿入することにより、組立作業が容易であり、製造コストの軽減を図ることができると共に、扉の回動時に金属の擦れる音を発生することがない。
【0016】
また、軸保持部材14を形成する合成樹脂を軸支持部材8a,8bを形成する合成樹脂よりも耐摩耗性の大きなものにすることにより、支点軸12を支持する軸受部の強度を高め、優れた耐摩耗性を有する扉支持構造を構成することができる。
【0017】
更に、支点軸12を扉2の端面に固定することにより、扉支持構造の簡素化を図り、組立性に優れた扉支持構造を構成することができる。
【0018】
そして、支点軸12にダンパー手段を形成することにより、扉2の回動動作を緩やかに且つスムーズに行うことができる。
【0019】
更に又、軸保持部材14に案内部14dと端面部14cを設けることにより、支点軸12の組立作業が容易になると共に、組立後の支点軸12の抜けを防止することができる。
【0020】
【実施例】
以下、本発明の電子機器の扉支持構造の実施例を、図面を参照して説明する。図1〜図6は本発明の一実施例を示すもので、電子機器の一具体例を示すビデオデッキのフロントパネルとその扉に適用したものである。
【0021】
筐体の一具体例を示すフロントパネル1は、図1〜図4に示すように、前面に扉2を収容するための凹陥部3を有し、この凹陥部3は上面から下面まで達しており、これにより凹陥部3の両側に前方に突出する膨出部1a,1bを形成している。この凹陥部3の正面には、図3に示すように、ビデオカセットを挿入するためのカセット挿入口4と、このカセット挿入口4の両側に配された各種の操作スイッチや表示灯等を有する操作部5とが設けられている。そして、凹陥部3の両側面の下部には、後述する支点軸12がそれぞれ挿通される貫通孔6,6が設けられている。7は、ダイカストによって貫通孔6を同時成形するため凹陥部3の側面の内面に設けた凹みである。
【0022】
これらフロントパネル1の貫通孔6,6に関連して、図1及び図4に示すように、各膨出部1a,1bの内側に形成された凹部内には、左右対象に一対の軸支持部材8a,8bを形成している。これらの軸支持部材8a,8bは、左右の膨出部1a,1bの各前面板の内側において後方へ突出するように設けた2枚の軸受片9,9からなり、2枚の軸受片9,9は横方向に所定間隔あけて互いに平行をなすように形成されている。
【0023】
更に、各軸受片9,9には後方に開口するU字形の切欠きからなる軸受部10を設けており、これら軸受部10の底部の半円形部分の中心が貫通孔6の中心と一致するように設定されている。そして、2枚の軸受片9,9の間の外側には、上下方向に対向するように2個のねじ止め用の凸部11,11を設けている。
【0024】
このような軸支持部材8a,8bの各軸受部10には、それらの中心に軸心線を一致させるように金属製の丸棒からなる支点軸12,12がそれぞれ挿入される。そして、軸支持部材8a,8bとの間で支点軸12を挟むように軸保持部材14,14がそれぞれ取り付けられる。
【0025】
この軸保持部材14は、図6等に示すように、互いに所定間隔あけて平行に設けられた3枚の軸受片14aと、この3枚の軸受片14aが固定された上面部14bと、この上面部14bの一側端に連続し且つ3枚の軸受片14aと平行に設けられた端面部14cと、この端面部14cの下端に連続し且つ斜め下方に展開された案内部14dと、上面部14bの軸受片14a側に設けられた凸部14eとから構成されている。そして、3枚の軸受片14aには、上面部14bと反対側に開口するU字形の切欠きからなる軸受部15が、中心方向に重なりあうように設けられている。これにより、組立時の隣合う軸受片14a間には、軸支持部材8a(又は8b)の軸受片9がそれぞれ介在される。
【0026】
また、軸保持部材14の2個の凸部14eは、3枚の軸受片14aのうち中央に位置する軸受片14aの外側に対称をなすように設定されており、その中心には挿通孔16が設けられている。これらの凸部14eは、軸支持部材8a(又は8b)に軸保持部材14を重ね合わせた際に、フロントパネル1の凸部11と一致する位置に設けられている。そして、軸保持部材14を軸支持部材8a(又は8b)に重ねて軸受片14aの軸受部15を軸受片9の軸受部10に噛み合わせることにより、両軸受部10,15の底部の半円形部分が互いに向き合って円形となり、これによって支点軸12を支持するための軸受穴を形成している。
【0027】
このように形成された軸受穴は、図5に示すように、支点軸12の直径よりも若干大径に設定し、その外周に所定幅の微細な隙間Sができるようにして、支点軸12の回動を許容する。この隙間Sは、上記凸部11,14eの少なくとも一方の高さを適宜調整することによって容易に形成することができる。そして、固定ねじ17を凸部14eの挿通孔16に貫通して先端のねじ部を凸部11の孔に螺合することにより、軸保持部材14がフロントパネル1にねじ止めされる。
【0028】
このようにして軸支持部材8a,8bと軸保持部材14との間に回動自在に保持された支点軸12の先端は、凹陥部3の両側から貫通孔6を貫通して当該凹陥部3内に突出する。そして、支点軸12の先端は凹陥部3内において、扉2の端面に設けた軸支持穴18に軽い圧入状態で挿入され、これにより、当該扉2が支点軸12を介してフロントパネル1に回動可能に支持される。
【0029】
この扉2は、図1及び図6に示すように、適当な厚みを有する四角形の板状体からなり、その内面には扉側の操作部20が設けられている。この扉2の両側の端面には、互いの中心を一致させるように有底の軸支持穴18,18がそれぞれ設けられている。
【0030】
上記フロントパネル1及び扉2に用いて好適な合成樹脂としては、例えば、高衝撃性ポリスチレン(HIPS)やアクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂(ABS樹脂)を挙げることができ、また、後述する耐摩耗性に優れた合成樹脂としては、例えば、ポリアセタール(POM)を挙げることができる。
【0031】
このような構成を有する扉支持構造によれば、例えば、次のような作業工程を経て、フロントパネル1に対する扉2の取り付け・取り外し作業を極めて簡単に行うことができる。即ち、まず、フロントパネル1の凹陥部3内に扉2を嵌め込み、当該扉2の両端面に設けた軸支持穴18,18を、凹陥部3の両側面に設けた貫通孔6,6にほぼ一致させる。
【0032】
次に、フロントパネル1の両端の各凹部内に設けた軸支持部材8a,8bの軸受片9の軸受部10に支点軸12をそれぞれ嵌め込む。この場合、各軸支持部材8a,8bは、互いに平行とされた2枚の軸受片9,9で形成されていて、軸受部10の底部に設けた半円形部分の円弧の中心が貫通孔6の中心と一致しているため、支点軸12を嵌め込むだけで、その軸心線を貫通孔6の中心に位置合わせすることができる。
【0033】
次いで、各軸支持部材8a,8bに軸保持部材14をそれぞれ重ね合わせ、軸支持部材8a,8bの軸受片9に軸保持部材14の軸受片14aを噛み合わせるように配置する。これにより、両軸受片9,14aの軸受部10,15によって円形の軸受穴が形成され、この軸受穴に支点軸12が軸支される。
【0034】
この際、軸保持部材14を軸支持部材8a,8bに重ね合わせて行くと、まず、支点軸12の一端が軸保持部材14の案内部14dに当接し、この案内部14dにガイドされて支点軸12が内側に移動する。これにより、支点軸12が貫通孔6を貫通して凹陥部3内に突出し、その先端が貫通孔6に対向設置された扉2の軸支持穴18内に軽い圧入状態で挿通される。
【0035】
従って、軸保持部材14を嵌め込むことにより、軸支持部材8a,8bに適当に置かれた支点軸12を自動的に軸方向へ移動させて扉2の軸支持穴18に嵌合することができる。しかも、軸保持部材14を軸支持部材8a,8bに重ね合わせた後、支点軸12の一端には軸受片9,14aと平行な端面部14cが臨むため、予め支点軸12を適当な長さに設定しておくことにより、軸方向への移動を制限して支点軸12の抜けを防止することができる。
【0036】
この後、固定ねじ17を締め込み、軸保持部材14をフロントパネル1に固定することにより、支点軸12の取付作業が完了する。このようにして支点軸12をフロントパネル1に固定することにより、フロントパネル1の前面に設けた凹陥部3内に扉2が回動可能に支持される。そして、図2に示す非使用時には、フロントパネル1の前面に設けた操作部5が扉2によって覆われる。一方、図3に示す使用時には、上部を引いて扉2を前側に倒すことにより、扉2が開かれて、フロントパネル1の操作部5と扉2の内面に設定された操作部20とが共に露出される。
【0037】
また、扉2の取り外し作業は、上記取り付け作業と逆の作業によって行うことができる。即ち、固定ねじ17を緩めて軸保持部材14を取り外した後、支点軸12を抜いて軸支持穴18の係合を解除するだけで簡単に行うことができる。
【0038】
従って、本実施例によれば、扉2の取り付け・取り外し作業を極めて簡単に行うことができ、この種の扉支持構造における組立性の向上を図ることができる。しかも、支点軸12は合成樹脂製の軸受片9,14aによって回動可能に支持されているため、従来のように金属製の部品同士が擦れ合うことがない。このため、支点軸12の支持部分から金属の擦れる音が発生することがなく、音による不快感を生ずることなくスムーズに扉2の開閉動作を行うことができる。
【0039】
また、図示しないが、上記軸支持部材8a,8bは、フロントパネル1等の筐体とは別体の部材によって別個に作ることができる。このように軸支持部材がフロントパネル1とは別体の部材である場合には、例えば、固定ねじ等の固定手段や接着剤等の固着手段を用いて、別体の軸支持部材をフロントパネル1等に固定するようにする。この場合には、フロントパネル1及びその型材の形状を簡単なものにすることができるばかりでなく、フロントパネル1に用いられた合成樹脂とは特性の異なる別個の合成樹脂を用いることができる。
【0040】
特に、別体の軸支持部材の材質として、フロントパネル1に用いられる合成樹脂よりも耐摩耗性に優れた合成樹脂を選択することにより、軸受部分の耐摩耗性を大幅に向上することができる。そして、共に合成樹脂で構成される軸支持部材8a,8b及び軸保持部材14のうち、いずれか一方に耐摩耗性の優れた材料を用いることにより、優れた耐摩耗性を有する軸受を構成することができる。更に、合成樹脂製の部品は板金よりも自由な形状をとることができるため、強度が高く、組立性に優れた軸受を構成できると共に、精度及び製造コスト的にも板金より有利な軸受が得られる。
【0041】
また、図示しないが、支点軸12の端部にダンパー手段の一具体例を示すオイルダンパーを設けることにより、扉2の開閉動作を緩やかに、しかもスムーズに行うことができる。更に、上記実施例では、支点軸12を扉2と別体に構成した例について説明したが、支点軸を扉と一体的に形成してもよく、この場合によっても上記実施例と同様の効果を得ることができる。更に又、上記実施例においては、扉2の軸支持穴18に支点軸12を軽く圧入し、扉2と支点軸12を一体的に回動可能に構成した例について説明したが、軸支持穴18に支点軸12を緩く挿入し、支点軸12に対して扉2を回動可能に構成してもよいことは勿論である。
【0042】
以上説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、例えば、軸支持部材8a,8bの軸受片9を3枚として軸保持部材14の軸受片14aを2枚としてもよく、また、1枚とすることもできる。また、扉2は、電子機器の操作部以外の、例えば、電子機器の正面全体を覆う等の扉であってもよい。このように、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更できるものである。
【0043】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、U字形の切欠きが設けられた2枚の軸受片からなる合成樹脂製の軸支持部材のU字形の軸受部と、U字形の切欠きが設けられた3枚の軸受片からなる合成樹脂製の軸保持部材のU字形の軸受部とで円形の軸受穴を形成し、この軸受穴で支持した支点軸の一端を3枚の軸受片が固定された上面部の一端側に連続し且つ3枚の軸受片と平行に設けられた端面部で支持すると共に、支点軸の他端を扉の端面に形成した軸支持穴に挿入支持する構成としたため、組立作業が容易であって製造コストの軽減を図ることができると共に、扉の回動時に金属の擦れる音を発生することがない電子機器の扉支持構造を提供することができる。
【0044】
しかも、合成樹脂製の部品は板金よりも自由な形状をとることができるため、強度が高く、組立性に優れた軸受を構成できると共に、精度及び製造コスト的にも板金より有利な扉支持構造が得られる。更に、扉の回動中心である支点軸が合成樹脂で覆われ、支点軸の近傍には他の金属が存在することがないため、蓄積された静電気の飛び出しを抑制することができ、従って、近くに設置される電気部品が静電気の飛び出しによって破壊されるのを防止することができる。
【0045】
また、軸保持部材を形成する合成樹脂を軸支持部材を形成する合成樹脂よりも耐摩耗性の大きなものにすることにより、支点軸を支持する軸受部の強度を高め、優れた耐摩耗性を有する扉支持構造を提供することができる。
【0046】
更に、支点軸を扉に固定することにより、扉支持構造の簡素化を図り、組立性に優れ、コスト軽減にも寄与し得る扉支持構造を提供することができる。
【0047】
そして、支点軸にダンパー手段を形成することにより、扉の開閉動作を緩やかに、しかもスムーズに行うことができる扉支持構造を提供することができる。
【0048】
更に又、軸保持部材に案内部と端面部を設けることにより、支点軸の組立作業が容易になると共に、組立後には、支点軸の抜け防止を図ることができる扉支持構造を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すもので、一部を破断した状態の背面側から見た分解斜視図である。
【図2】図1の組立状態を示す正面側から見た斜視図である。
【図3】図2の扉を開いた状態を示す斜視図である。
【図4】図2の横断面図である。
【図5】図4のA−A線部分の拡大断面図である。
【図6】本発明に係る軸保持部材の一実施例を示す下面側から見た斜視図である。
【符号の説明】
1 フロントパネル(筐体)
2 扉
3 凹陥部
5,20 操作部
6 貫通孔
8a,8b 軸支持部材
9,14a 軸受片
10,15 軸受部
11,14e 凸部
12 支点軸
14 軸保持部材
14c 端面部
14d 案内部
16 挿通孔
18 軸支持穴

Claims (5)

  1. 電子機器の操作部等を非使用時に覆う扉を、上記電子機器の筐体に支点軸を介して回動可能に支持した電子機器の扉支持構造であって
    上記筐体の内側に、U字形の軸受部を有する合成樹脂製の一対の軸支持部材を形成すると共に、上記軸支持部材とは別体の部材により、U字形の軸受部を有する合成樹脂製の軸保持部材を形成し、上記軸支持部材及び上記軸保持部材を互いの軸受部を噛み合わせるように配置して両軸受部で軸受穴を形成し、上記軸受穴で上記支点軸を支持すると共に、当該支点軸を上記扉の端面に形成した軸支持穴に挿入支持してなる電子機器の扉支持構造において、
    上記筐体の内側に形成された軸支持部材は横方向に所定の間隔をあけて互いに平行をなすように形成され、U字形の切欠きが設けられた2枚の軸受片からなり、
    上記軸保持部材は互いに所定間隔あけて平行に設けられU字形の切欠きが設けられた3枚の軸受片と、該3枚の軸受片が固定された上面部と、該上面部の一端側に連続し且つ該3枚の軸受片と平行に設けられた端面部を有し、
    上記軸支持部材の2枚の軸受片と上記軸保持部材の3枚の軸受片を噛み合せるように配置して上記支点軸を支持すると共に、上記端面部で上記支点軸の軸方向への移動を制限するように構成したことを特徴とする電子機器の扉支持構造。
  2. 請求項1記載の電子機器の扉支持構造において、
    上記軸保持部材が、上記軸支持部材よりも耐摩耗性の大きな合成樹脂で形成されてなることを特徴とする電子機器の扉支持構造。
  3. 請求項1記載の電子機器の扉支持構造において、
    上記支点軸が、上記扉の端面に固定されてなることを特徴とする電子機器の扉支持構造。
  4. 請求項1記載の電子機器の扉支持構造において、
    上記支点軸に、上記扉の動きを抑制するダンパー手段が形成されてなることを特徴とする電子機器の扉支持構造。
  5. 請求項1記載の電子機器の扉支持構造において、
    上記軸保持部材は、上記支点軸の基端を押圧して先端を上記扉の軸支持穴に挿入する案内部と、上記支点軸の基端を受けて抜け止めする端面部とを有してなることを特徴とする電子機器の扉支持構造。
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