JP3548991B2 - 放熱基板及びその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、大面積を有する放熱基板とその製造方法に関し、詳しくは、金属酸化物半導体電界効果型トランジスタ(MOSFET)、IGBT等のパワー半導体、又は、電気鉄道車両や電気自動車等に用いられる大容量整流器に搭載される大面積放熱基板とその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、電気鉄道車両、および電気自動車に使用される大容量の整流器の冷却が重要な課題となり、これらの整流器および関連部品を搭載し、冷却装置に接合するための比較的大型の放熱部材に対する要求が出てきた。この放熱部材には、熱伝導の観点からアルミニウムや銅等の金属材料が考えられるが、これら材料は熱膨張係数が大きく、整流器主材であるシリコンやシリコンを組みつけた窒化アルミニウム基板等の絶縁材料と接合する場合、ハンダ付けによる接合や、繰り返し使用時の熱変化により、熱膨張係数の差による熱歪により部材が変形したり破損する恐れが有る。それゆえ、熱膨張係数が半導体やセラミック絶縁材料に近くしかも熱伝導の優れた材料が求められている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上述の整流器に要求される用途と同種の物性は、これら整流器に限らず半導体素子を搭載するセラミックパッケージの放熱基板にも、従来からも要求されてきたものである。
【0004】
特に、ピングリッドアレイ等アルミナ系セラミックと銀ロー付けにて接合される放熱基板の場合は、890〜900℃と接合温度が高く、冷却時の熱歪みによるセラミック材の変形、破損に対し、より厳しい温度条件で組み立てられるため、アルミナ、べリリア等のセラミック材と熱膨張係数の近い特性を持つことが、良好な熱伝導を有する事にも増して材料選定の条件となっている。これを満たすものとして、タングステン(W)と銅(Cu)の複合材(以下、W−Cu複合材と呼ぶ)が提案され、汎用されている。このW−Cu複合材の製造方法は、W粉末に有機質のバインダーを添加混合し、これを金型内で型押した後、水素等の還元雰囲気中で加熱し、有機バインダーを蒸発・分解・除去して粉末集合体を得る。この粉末集合体を還元雰囲気中で焼結して、所定の空孔率を持つW多孔体を得、これに銅の融点以上の還元雰囲気中で銅を染み込ませて(以下、含浸と呼ぶ)、W−Cu複合体(含浸材)を得る方法がとられている。
【0005】
一方、セラミックを構成材料に用いるIC(集積回路)パッケージ用の放熱基板は、前述の熱歪みの問題を避けるため、アルミナ、べリリア等と熱膨張係数を近似させる必要があり、銅を質量比10〜15%含浸させたW−Cu複合材が使用されている。
【0006】
また上記の質量比の銅を含浸させるW多孔体を経済的に製造するため、1200〜1350℃という比較的低温でW多孔体を得るため、及び銅の含浸を容易ならしむる目的で、熱伝導は最も望ましい値よりは低くなるが、少量のニッケル等の添加されたW粉末が使用される場合が多い。
【0007】
ところで、大容量の整流器関連部品を搭載し、ラジエーター等の冷却装置に接続される放熱基板の場合、整流器(Si)やシリコンを組みつけた窒化アルミ基板との接合には半田等の低融点材料が使用されるため、前述のセラミック製の半導体パッケージの場合に比べ熱膨張係数の整合性に対する許容範囲が広くなる。
【0008】
大容量整流器は、半導体素子に比べ使用時に格段に大きな熱を伴うため、放熱部材の選定には熱伝導の良否がより重要な要素となる。併せて大型且つ軽量の部材が要求される。
【0009】
このため、前述の半導体素子を搭載するパッケージに用いられるCu−W複合材は、特性及び製造方法の両面で必ずしも、大容量整流器の用途には適合しない。さらにまた、本来の物性を現出させ、工業的にも実用性のある方法でなければならない。
【0010】
一方、プレス加工で仕上げる製品には、ホーニング仕上げのままでは、外表皮の精度を充分満足させ難いのは自明である。圧延工程を必要最小限に行なう事で、精度も向上出来、製品をより造り易くするばかりか、本来的にプレス加工がより容易になれば大変有効である。
【0011】
元々の、この方法では造り難かった大面積でない一般的なサイズ、即ちマイクロ波パッケージの如くの放熱基板への応用は、本材料の利便性向上のための課題を充分解決できると期待させるものである。
【0012】
先に述べた放熱基板としてよく用いられているCu−Wは、W多孔体にCuを溶浸しているため、通常、Cu含有量が10〜20重量%が主で、熱膨張係数が6〜7×10−6/K、熱伝導率210〜250W/m・Kと優れた特性を有するが、部品の軽薄短小が進む今日、密度が大きく重いという欠陥は次第に重大な要因となる。また、切断による加工方法のため厚みを薄くできないこと(0.5mm限度)、大面積化(B5版相当以上)ができないこともネックとなっている。
【0013】
また、Mo焼結多孔体(特開平6−13494号、参照)にCuを溶浸した15〜20重量%Cu−Moも市販されているが、Cu−W同様厚みや大面積化に問題があり、また、決して安価とは言い難い。
【0014】
電気自動車や電気鉄道車両に使用されるパワー半導体用には大型基板が使われ、一般的な半導体パッケージよりも大きな熱が発生するため、放熱性、熱膨張係数の基板等との整合性、反りが最重要の特性となる。
【0015】
基板のサイズとしては、厚みが2〜4mmで、98〜375cm2のものを大型基板といい、一般的なパソコン等に使われるMPU用の基板2.2〜25cm2と比べ十倍以上の面積の違いがある。
【0016】
既に、公知のCu−Mo複合材(本願出願人の製品の商品名「TT−RCM(登録商標)」で、以下の説明において、Cu粉末とMo粉末の混合粉末の焼結法により得られたCu−Mo複合材をRCMと呼ぶ)は、Cu含有量が40質量%(RCM40と示す)以上のものについてであり、加えてCu含有量によって圧延できる素材(焼結体)厚みが異なり、特に、パワー半導体に適当とされるCu含有量が40質量%以下の領域については、大型基板を製造することは困難である。
【0017】
そこで、本発明の一技術的課題は、電気鉄道車両や電気自動車等に使用される、大容量整流器に搭載される大面積を備えた放熱基板を提供することにある。
【0018】
また、本発明のもう一つの技術的課題は、前記放熱基板を製造する方法を提供することにある。
【0019】
また、本発明のさらにもう一つの技術的課題は、製造が簡単で、熱膨張係数が半導体やセラミック絶縁体に近く、しかも熱伝導性の優れた大面積を有する放熱基板を提供することにある。
【0020】
また、本発明の他の技術的課題は、前記放熱基板の製造方法を提供することにある。
【0021】
また、本発明のもう一つの他の技術的課題は、工程の多さ、複維さによるコストを低減でき、また、外観から分かる形状では、従来の放熱基板と明らかな相違のない経済的に有利な大面積を備えた放熱基板を提供することにある。
【0022】
さらに、本発明のさらにもう一つの他の技術的課題は、前記放熱基板を製造する方法を提供することにある。
【0023】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、Mo粉末から35〜70%の相対密度を有する圧粉体を焼結することなく用意し、当該圧粉体に銅(Cu)を含浸させることにより、質量比で20〜60%の銅(Cu)を含むCu−Mo複合基板を製造することを特徴とする放熱基板の製造方法が得られる。
【0024】
また、本発明によれば、Mo粉末に予めCu粉末を5質量%以下の割合で混合した35〜70%の相対密度を有する圧粉体を焼結することなく用意し、当該圧粉体に銅を含浸させることにより、質量比で20〜60%の銅(Cu)を含浸してなるCu−Mo複合基板を製造することを特徴とする放熱基板の製造方法が得られる。
【0025】
また、本発明によれば、前記放熱基板の製造方法において、前記圧粉体は、平均粒径( FSSS)2〜6μmのMo粉末を、油圧プレス機で5トン/cm 2 以下の圧力で成形されたものであることを特徴とする放熱基板の製造方法が得られる。
【0026】
また、本発明によれば、前記放熱基板の製造方法において、前記圧粉体は、平均粒径(FSSS)2〜6μmのMo粉末を、静水圧(CIP)プレス機で5トン/cm 2 以下の圧力で成形されたものであることを特徴とする放熱基板の製造方法が得られる。
【0027】
また、本発明によれば、前記いずれか一つの放熱基板の製造方法において、前記銅の含浸は、水素還元性雰囲気で1083〜1300℃の温度で行われることを特徴とする放熱基板の製造方法が得られる。
【0028】
また、本発明によれば、前記いずれか一つの放熱基板の製造方法によって製造されている放熱基板であって、前記Cu−Mo複合基板中のMo粒子のアスペクト比(最長径/最短径)が2以下であることを特徴とする放熱基板が得られる。
【0029】
また、本発明によれば、モリブデン(Mo)粉末から35〜70%の相対密度を有する圧粉体を焼結することなく用意し、当該圧粉体に銅を含浸させることにより、質量比で20〜60%のCu(Cu)を含むCu−Mo放熱基板の製造方法によって製造された放熱基板、または、モリブデン(Mo)の粉末に予めCu粉末を5質量%以下の割合で混合した35〜70%の相対密度を有する圧粉体を焼結することなく用意し、当該圧粉体に銅を含浸させることにより、質量比で20〜60%の銅(Cu)を含浸してなるCu−Mo放熱基板の製造方法によって製造された放熱基板のいずれかの放熱基板であって、熱膨張係数7〜12×10 −6 /K、熱伝導率170〜280W/m・K、ヤング率170〜240GPa、密度10g/cm 3 以下の特性を備えていることを特徴とする放熱基板が得られる。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
【0031】
まず、本発明の原理について説明する。
【0032】
本発明による、20質量%Cu含浸Mo(以下、Mo圧粉体にCuを含浸する含浸法によって得られたCu−Mo複合材を本願出願人の商品名でPCMと呼び、Cuの含有質量%とともにPCM20と示す)では、熱伝導率が170W/m・Kと多少低くなるが、放熱性としては実用に耐え得る値である。
【0033】
また、熱膨張係数は7×10−6/KとSiとより近い値となり、基板との整合性が良くなり、クラックや亀裂等の品質上の不安がなくなる上、剛性が大きくなるため反りの発生程度が小さくなるという利点がある。
【0034】
そこで、熱伝導率重視とするか、あるいは熱膨張係数や剛性を重視とするかは用途次第であり、その選択肢が増える。
【0035】
一方、40〜60質量%Cu−Mo複合材(TT−RCM40〜60)は、特に、RCM60の熱膨張係数は12.3×10−6/Kと大きいが、熱伝導率が286W/m・Kと高く、ガリウムヒ素(GaAs)用の放熱基板として汎用されている。
【0036】
しかし、RCMは、CuとMo粒子が非常に細かく均一に混在されている、いわゆる分散強化型複合材であり、加工性がPCMよりもやや劣ることが、製造上コストが高くなる等が弱点である。
【0037】
本発明のように、銅の含有量が質量比20%を越える複合材を得るには、銅を含浸させるMo多孔体として、見かけ密度6.7(g/cm3)以下の多孔体を用意する必要がある。しかし、慣習的に行われてきた方法では、これは困難である。
【0038】
本発明では、モリブデン粉末に有機質バインダーを添加することなく、油圧プレス成形法或いは静水圧成形法を用い所定の空孔率を有する圧粉体を造り、この圧粉体に銅を含浸させてMo−Cu複合材をつくる造り方を、鋭意テストを繰り返すことにより得ることができたものである。尚、適切なモリブデンの粉末調整と加圧成形方法が選択される。
【0039】
また、本発明に原料として用いられるモリブデンの金属粉末は、工業的に用いられるモリブデンの金属粉末であり、これはモリブデン酸化物原料を水素にて還元し得られる。本発明においては、粉末冶金における一般的な注意事項を施すことは当然である。さらに、この粉末の特性は還元温度、水素分圧、水分圧等が主な支配因子で、これから造られる圧粉体は更に圧粉体の成形圧力により、その空隙の在り方含む特性がコントロールされる。
【0040】
本発明において、原料モリブデン粉の粒度は、FSSS粒度で2〜6μmの範囲である。そのように限定した理由は、圧粉体の加熱前後の特性は、粒度が細かすぎると嵩(ボリューム)も増え所望の見掛け密度を得るために成形圧力を上昇させると含浸した後にモリブデン粒子同志の凝集が起こり易いばかりか、プレス機の負荷も多く不都合であるからである。この臨界的な最小粒度は、凡そ1.8μmで、これ以上の2.0μmでは、問題無かった。
【0041】
一方、粒度が粗すぎると、成形性も低下するし、取り扱いでも圧粉体の周辺が崩れ易い。この臨界的な最大粒度は、凡そ6.5μmであった。
【0042】
また、本発明において、銅含浸の際の温度は、1083(好ましくは1150)〜1300℃の範囲である。その理由は、この温度範囲が、空孔も無く、9mmまでの複合体を安定して得る事が分かった。さらに加えてこの温度域が上述のそれぞれの圧粉体に無理な変形を生じ難く良好な条件となる。
【0043】
また、放熱基板用材料は、圧延によって加工度を上げれば、次第に圧延加工による組織が特にモリブデンの結晶粒子の形状に現われてくる。ある限度をこえれば、本発明による材料の予見できる特徴の、例えば、異方性が出現する事になる。
【0044】
本発明において、圧延加工は少なくても40%を越えない範囲なら一般的なサイズの放熱基板の所望特性を損なわずに製造することができた。ただ、望ましくは30%以内の加工度で行なうことで、比較的コストの掛かる圧延工程を少なくできる上、1〜2mm程度の薄い放熱基板も賄えることが判明した。
【0045】
また、本発明において、圧延による加工度40%を越えない範囲が好ましいとしたのは、40%を越えると言わばモリブテンの粒径における最長径と最短径の比率を3ないし4以上となり、本発明の材料特性及び経済性の優位性を損なうからである。この場合、熱間圧延により大きな加工度を採る必要はなく、むしろ冷間あるいは400度以下の温間領域で加工をすることで熱間作業の防熱、安全、衛生に関する配慮が殆ど不要になり量産規模の工程として有効である。
【0046】
更に、本発明において、圧延加工の後に、プレス加工を行ったところ、比較的小さい加工度の段差を有する形状(キャビテイー型)において、プレス圧力の減少及び僅かではあるがヘアクラックの発生安定性において優れていることが見出だされた。
【0047】
また、本発明のような放熱基板において、めっきは欠かせない表面処理である。銅、モリブデンがそれぞれ化学的性質を大きく異にしている事から、含浸後ホーニングだけでは、微小なボイドや銅含浸ムラの無い安定しためっきの条件は狭い範囲でしかなかった。しかし、本発明においては、僅かながらでも圧延加工を施すことにより、この安定性が著しく向上することか判った。
【0048】
以上のことにより、本発明によれば、充分利便性のある一般の小さな放熱基板も供給可能と成しえた。
【0049】
一方、先述したマイクロ波パッケージ等のような小さいサイズの放熱基板のものは、当然板厚の薄いものも多く、しかも単に平板形状でない異形形状品のプレス加工によるものを求められる事も多い。その場合は、先に得られた本発明の基板にさらなる圧延加工を施して板厚を薄くしても特性上は支障無いことは当然である。但し、本発明では、量産性、即ち、経済性を重視しており、このように圧延加工比率を増せば次第にその経済性は損なわれることになるは、いうまでも無い。
【0050】
次に、圧粉体を製造するためのプレス圧力について述べる。
図1に示すように、油圧プレス機で、Mo粒径と圧力の関係を鋭意検討した結果、Cuを含浸できる領域、いわゆるPCMの作製可能領域が判明した。また、熱伝導率が170W/m・K以上であれば実用に耐え得ることや、熱膨張係数も12×10−6/K程度までならマイクロ波用半導体へ応用され得ることから、30〜40質量%Cuを含浸したMo圧粉体(PCM30〜40)から20〜60質量%Cuを含浸したMo圧粉体(PCM20〜60)へ適用範囲を広げることによって、用途を格段に広げられるメリットが生ずる。つまり、図1によると、粒度2〜6μmのMo粉末とプレス圧力を1〜5トン/cm2の範囲で調整することにより、いわゆるPCM20〜60を製造することができる。
【0051】
なお、Mo粒径が1μmの場合、油圧プレス機あるいは静水圧プレス(CIP)機のいずれを用いてもプレス成形性が悪い上、プレス体のMoどうしの隙間が狭く、Cu含浸時の収縮も大きく、Cuの含浸性も悪いため、所定の量が入り込まない。また、Mo粒径が6μmを超えるものについては、還元温度を高くしなければならず、耐火材の消耗が激しく、さらに還元(チャージ)量を多くせねばならず未還元が発生し易い等という問題があり、Mo粉末の製造自体が難しい上、プレス成形性も非常に悪く実用性に欠ける。
【0052】
したがって、油圧プレス機及び静水圧プレス(CIP)機でのプレス圧力については、1トン/cm2未満では、成形後のハンドリング性が悪く、又5トン/cm2を超えると耐性から油圧プレス機は特殊となり一般的でなく、また、その圧力に耐え得る金型の材質も特殊鋼を用いなくてはならず汎用性に欠ける。
【0053】
また、静水圧プレス(CIP)機によるプレス圧力との関係については、CIPは油圧よりも成形性がよいため、10〜20%低めに設定することができる。
【0054】
しかし、一般的なCIP圧力は、3トン/cm2が汎用限界であるが、用途(特に、サイズ)に応じて使い分けをすればよく、以下の製造例においては、CIP圧力2.3トン/cm2のものも用いられているが、実用上、CIP圧力2トン/cm2以下でPCM30(Cuの質量比30%以下)が好ましい。含浸の際のポイントとしては、Mo粉末は酸化し易く、酸化していてはCuとの濡れ性が低下(毛細管現象が低下)し、所望するCuが入らなくなるため、還元性の強い水素雰囲気で圧粉体を500〜1000℃で還元することにある。本発明では、連続炉を使って行なっているので、還元、含浸の工程が同時に含まれているので、特に製造コストが高くなるという問題はない。
【0055】
PCM50〜60とCu含有量の多いものを製造する際は、2μm程度の細かいMo粉末を1〜1.5トン/cm2の低い圧力で作れるが、粉末が細かい故、収縮等の影響でCu合浸量をコントロールするには若干の熟練を要する。そこで、予め1〜5質量%のCu粉末をMo粉末に混合した粉末で圧粉体を作り、Cuを含浸することによりCu含有量の多い領域のPCMを容易に製造することができるようになる。Cu粉が予め少量入っていることにより、Mo粉とのつなぎの役割を果たすので成形を保ち易くなり、またCuの領域も確保でき、Cuの含浸が促進されるため、Mo平均粒径を3〜4μm(汎用粒径)、圧力を1.5〜2トン/cm2(汎用圧力)とできる。さらに、Mo平均粒径を2μmから4μmグレードにすることにより、原料コストを大幅に下げられるメリットも生ずる。
【0056】
図2はTT−RCMとPCMの製造工程の比較を示す図である。
【0057】
RCMはCu粉末とMo粉末を所定の割合で配合した後、十分均一混合する。そして、油圧あるいはCIPにより粉末成形し、焼結した後、圧延するという工程で製造される。それに対し、本発明のPCMは、Mo粉末を油圧、あるいは、CIPにより成形したその圧粉体にCuを含浸した後、圧延するものであり、RCMより製造工程が一工程簡略され、製造コストが安くなる上、緻密化したCu−Mo複合材が製造できる。
【0058】
また、図3は、PCM35とRCM40の厚さ(T)1mmの金属組織の比較を示す図である。ミクロ的に観ると、PCM35はCuの割合が少ないにも拘らず、Mo粒子間のCuの占める割合が多くなっている。これが含浸法の特徴であり、加工性をより良くしている一因である。
【0059】
従って、PCMは、冷間圧延あるいは、400℃以下の温間圧延が可能である。含浸体素材の厚みが、5mm以下ならば冷間圧延で90%の加工ができる。しかし、素材厚みが10mm程度の場合となると、150〜400℃の加熱が必要である。
【0060】
なぜなら、図4に示すように、Cuは、150℃で引張強度や硬さが低下し始め、400℃まで急激に低下し、伸び率は、逆に同温度領域で急激に増加する。これによって、加工性が良くなるためであり、圧延の際には、その効果が大きく表れる。尚、図5は、丸善出版の金属データブック(古河電工時報)から抜粋したデータであるが、「純銅」として代表される無酸素銅、電気銅、及びリン脱酸銅のいずれも150〜400℃で急激な遷移領域を持つことが判り、PCMの含浸原料には酸素銅あるいは電気銅を用いているため適用できる。
【0061】
RCMも同様の効果があると思われるが、Cuの一領域に占める面積がPCMより小さいため、その効果は僅かである。
【0062】
プレスによる塑性加工性についても同様のことが言える。例えば、キャビティ型の放熱基板をプレス加工により製作すると、RCM40はクラックが入り易いのに対し、PCM35はCu含有量が少ないにも拘らず、そのようなクラックが入り難い故、加工性はRCMより有益である。
【0063】
それでは、本発明の実施の形態による放熱基板の製造例について説明する。
【0064】
(例1)
平均粒径4μmのMo粉末を油圧プレス機で4.5トン/cm2の荷重を掛け、厚み(T)5×80×185mmの圧粉体を作った。この圧粉体の相対密度は、70%であった。この圧粉体の上部にMoの質量比で25%分のCu板を載せ、水素還元性雰囲気炉において、1300℃でCuを溶融、染み込ませた(含浸した)圧粉体を得た。ここで、以下の説明において、このように、Mo圧粉体にCuを含浸したものを単に含浸体と呼ぶ。
含浸体のサイズは、T4.6×77×179mmであり、Cu含浸量はICP(Inductively Coupled Plasma)発光分析装置で測定した結果、20.5質量%(PCM20)、相対密度は97%であった。この含浸体の表面を液体ホ−ニングにより平坦処理し、400℃に設定したホットプレートで温めながら、圧下率10%以下で圧延を繰り返しT3mmまで加工した。この板のMo粒子のアスペクト比(最長径/最短径)を測定したところ、ほぼ2であり、熱膨張係数の異方性は8%であった。熱伝導率は170W/m・K、ヤング率は240GPaであった。
【0065】
また、この板を100×150mmサイズの金型で打ち抜き加工を行なったが、側面や表面にはクラックや割れ等の不良はなく良好であった。また、これに3μm電解Niめっきを施した後、水素雰囲気中にて850℃×20分処理したが、めっきの膨れ、変色、染み、ムラ等の不良はなかった。更に、Agロー(BAg−8)付けした後、密着強度を測定したところ、5kg/mm2の強度が得られた。
【0066】
(例2)
平均粒径3μmのMo粉末に対し、質量比で2%分の平均粒径8μmの電解Cu粉を混合した。この混合粉末をCIPで、2.3トン/cm2の荷重を掛け、厚み(T)5.5×180×185mmの圧粉体を作った。この時の相対密度は70%であった。この圧粉体の上部にMoの質量比で25%分のCu板を載せ、水素還元性雰囲気炉において1300℃でCuを含浸した。含浸体のサイズはT5×160×179mmであり、Cu含浸量は20.3質量%(PCM20)、相対密度は97%であった。この含浸体の表面を液体ホ−ニングにより平坦処理し、400℃に設定したホットプレートで温めながら、圧下率10%以下で圧延を繰り返しT3×260×179mmまで加工した。各々の特性は、例1とほぼ同じ値であった。
【0067】
また、この板を240×150mmサイズの金型で打ち抜き加工を行ない、360cm2の面積を有する大型基板ができた。なお、側面や表面にはクラックや割れ等の不良はなく、良好であった。また、この打ち抜き板に3μm電解Niめっきを施した後、例1と同様の熱処理し、密着強度を測定した結果、剥がれや膨れ等の不良は、生じず、良好で、4.8kg/mm2の密着強度が得られ、充分なことが判明した。以上のように、大面積で所望した特性を有する高信頼性放熱基板ができた。
【0068】
(例3)
平均粒径2μmのMo粉末を油圧プレス機で1.2トン/cm2の荷重を掛け、厚み(T)11×80×185mmの圧粉体を作った。この時の相対密度は35%であった。この圧粉体の上部にMoの質量比で63%分のCu板を載せ、水素還元性雰囲気炉において、1150℃でCuを含浸した。この時のサイズはT10×75×174mmであり、Cu合浸量は58.8質量%(PCM60)であった。
【0069】
この含浸体の表面を液体ホ−ニングにより処理し、250℃に設定したホットプレートで温めながら、圧下率10%以下で圧延を繰り返し、T1mmまで加工した。この圧延板の平均熱膨張係数は12×10−6/K、熱伝導率は280W/m・K、ヤング率は170GPaであった。
【0070】
また、この板を15×24mmサイズの部品に打ち抜いたが、側面や表面にクラックや割れ等は発生せず良好にできた。また、打ち抜き部品をNiめっきした後、例1と同様の熱処理をし、密着強度を測定した結果、剥がれや膨れ等の不良は生じず良好で、4.6kg/mm2であった。
【0071】
(例4)
平均粒径3μmのMo粉末に対し、質量比で5%分の平均粒径8μmの電解Cu粉を乾式で混合した。この混合粉末を油圧プレス機で1.8トン/cm2の荷重を掛け、厚み(T)11×80×185mmの圧粉体を作った。この時の相対密度は50%であった。この圧粉体の上部に、Moの質量比で58%分のCu板を載せ、水素還元性雰囲気炉において1150℃でCuを含浸した。この時のサイズは、T10×75×174mmであり、Cu含浸量は59.6質量%(PCM60)であった。この含浸体を例2と同様の製造工程でT1mmまで加工し、同様に打ち抜き、Niめっきした後、例1と同様の熱処理をし、密着強度を測定した結果、剥がれや膨れ等の不良は生じず、良好で、4.8kg/mm2の密着強度が得られ充分なことがわかった。また、各々の特性は、例3と同じで、放熱基板としての有用性が得られた。
【0072】
(例5)
平均粒径4μmのMo粉末を油圧プレス機で1.5トン/cm2の荷重を掛け厚み(T)5×80×185mmの圧粉体を作った。この圧粉体の相対密度は60%であった。この圧粉体の上部にMoの質量比で38%分のCu板を載せ、水素還元性雰囲気炉において、1300℃でCuを含浸した。含浸体のサイズは、T4.6×77×179mmであり、Cu含浸量は、35.5質量%(PCM35)、相対密度は98%であった。この含浸体を例1と同様の処理をし、300℃に設定したホットプレートで温めながら、圧下率10%以下で圧延を繰り返しT0.8mmまで加工した。この圧延板の平均熱膨張係数は8.5×10−6/K、熱伝導率は200W/m・K、ヤング率は220GPaであり、放熱基板として有用な素材ができた。
【0073】
(例6)
例5で作製したPCM35のT0.8×□30mmの板を用い、図5(a)及び図5(b)に示すような凹部13の内径□15mm、押し込み深さ(D)0.35mmで常温にてプレス加工によりキャビティ型の基板を作製した。この時の雄型と雌型のクリアランスは25μmで、雄型の突端にR0.2mmを付けた金型を使って加工を行なった。
【0074】
比較として、TT−RCM40の同じ板厚のものも同様の加工を行なった結果、PCM35は段差部にクラックや亀裂等の不良はなく、しかも凹部底面は素子を搭載しても十分平坦な精度のある形状に加工できたが、RCM40は参照符号10で示される部分に小さい亀裂が見られ、組成の近い領域で比較するとPCMの加工性の良さが判った。
【0075】
(例7)
本発明の例7による大面積放熱基板を次のように製造した。
【0076】
市販の篩されたモリブデン粉を、上下に鉄板を配置し、全体をゴムケースに入れ、静水圧プレス(CIP)により1.8トン/cm2の圧力で、155×255×3.3mmあるいは5.3mmに成形する。
【0077】
所定の形状の銅板の上に先のモリブデン圧粉体を乗せ、水素雰囲気の熱処理炉の中で、1100℃程度から徐々に昇温し1150〜1300℃とする。この温度は、粉末の粒度により、例えば、2〜6μm(JIS H2116によるFsss法測定値)の範囲で細かい程低温とし粗い程高温とする。処理最終の温度は、実質的に銅が十分に溶ける温度が必要で、1150℃以上が欠かせない。また、構体の変形を来たす事は避けねばならず、プレス圧力の高くする条件下の場合、銅は含浸されにくく高温が良いが、実験の結果より1300℃を超えてはならないことが判明している。
【0078】
次いで、表面のわずかな余剰銅、および表面の形状精度を得るため、ホーニング加工を行う。5μm以上のニッケルめっきを施し3及び5mm厚の製品とした。仕上がり寸法250mmの長さ方向の反りは、何れも65±5μmミクロンの範囲に納まっており、大容量のインバーターに組み込んだ処充分な接合安定性が得られた。
【0079】
また、熱膨張係数の異方性は、鍛造品よりは若干劣り±0.75×10−6/Kとなったが実用上充分性能が得られた。熱伝導率の異方性については、10W/m・Kであった。また、粉末のプレス圧力に対する銅含浸量、熱伝導率、及び熱膨張係数の測定結果を、下記表1に示した。9mmの製品板厚まで製作できた。尚、この放熱基板を搭載した装置は変形、構成部品の剥離、ワレに対して高い信頼性を有していることが分かった。
【0080】
【表1】
また、ここで、断面組織を観察したところ、銅とモリブデンは均一に分布されていたと共に巨大な粒子を含まずプレスによる加工はスムーズに行え且つ、周辺部のチッピングも起こさず、電気鉄道自動車や電気自動車に用いる大容量整流器に搭載可能であることも判った。
【0081】
しかし、上記表1に示した数値の内、熱膨張係数が約9は、ギリギリの許容域で、しかもプレス体の取扱の最中で割れやすく実用上好ましく無い。CIPによるプレス圧力2.3トン/cm2では、熱伝導率が200W/m・Kを割る上組織上、モリブデンの凝集が観られた。これは銅を徐々に昇温して、含浸しているにも拘わらずモリブデンの焼結が起きてしまい、また粉末の適正範囲を選択していても変わらず不都合である。したがって、CIPによるプレス圧力としては2トン/cm2が実用上の上限と判明した。
【0082】
(例8)
本発明の例8による大面積放熱基板を次のように製造した。
【0083】
市販の篩されたモリブデン粉からの圧粉体を銅板にはさみ、熱処理して、ホーニング加工までを、例7と同様に行った。次に、板厚5mmの素材を300℃の温間条件で、3回ないしは6回に分けて圧延加工を施し3mm迄加工した。表面は清浄で凹凸もなく、プレス加工した仕上げ面となんら変わらぬ精度になった。
【0084】
さらにニッケルめっきを施したところ、水素中アニールをおこなった後の検査で、フクレ、ボイド、色ムラ等生じることなく正常な仕上がりと為しえた。また、組織を観察したところ、モリブデンの粒径における最長径と最短径の比率はほぼ2であった。
【0085】
(例9)
本発明の例8と同様の加工により、3mmから2.1mmの板材を作成した。外径□30、凹部段差0.25、凹部内径□15、裏面平坦の放熱基板を、雄型の突端形状R0.2、雌型と雄型のクリアランスを片側25μmとり、常温にてプレス加工したところ、段差部のクラックもなく、しかも凹段部底面は素子を搭載しても充分平坦な精度のある形状に加工出来た。もちろんめっきも例8と同様なんら問題もなく正常な仕上がりになった。
【0086】
一方、比較の為に、銅とモリブデンを混合、焼結、圧延を施してなる銅/モリブデン複合材で、銅の含有率が40%の場合について行なったところ、容易に2.1mmの板材は準備できた。
【0087】
しかし、例8と同様のプレス加工を行なったところ、段部の底部コーナーに段差と平行にヘアクラックのあることが顕微鏡検査で検出された。
【0088】
この時、モリブデンの最長径と最短径の比率をはかったところ2.7であった。また、クラックは圧延方向と直角に加工された部分に発生しており、モリブデンの形状に起因していると思われる。
【0089】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、電気鉄道車両や電気自動車に使用される、大容量整流器に搭載される大面積を有する放熱基板を提供することができる。
【0090】
また、本発明によれば、汎用的に利用されているW−Cu複合材料のごとき、有機質のバインダー等の添加を行わず、またバインダー除去のための熱処理も不要であり、極めて経済的に複合材を製造でき、モリブデンの圧粉体に質量比で20〜60%の銅を含浸させ、しかもこの外の処理は極めて少なく、熱膨張係数が半導体やセラミック絶縁体に近く、しかも熱伝導性の優れた材料を得る大面積を有する放熱基板とその製造方法が得られる。
【0091】
さらに、本発明によれば、圧粉体、所謂粉末を所定の条件でプレス成形しただけの物へ銅を含浸させる事で、焼結や圧延、あるいは鍛造のように、銅の不均一分布(銅の融点近傍での揺れ)をコントロールしたり、工程の多さ、複雑さによるコスト低減でき、また、外観から分かる形状では明らかに相違のない経済的に有利な大面積を有する放熱基板とその製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】Mo粒径とプレス圧力との関係を示す図である。
【図2】素材製造工程の概略を示す図である。
【図3】PCM35とRCM40の厚み1mmにおける金属組織の比較を示す電子顕微鏡写真である。
【図4】各種純銅板(50%圧延1mm)の機械的性質におよぼす焼なまし温度の影響を示す図である。
【図5】(a)は本発明の例6による異形状放熱基板の平面図である。
(b)は(a)の異形状放熱基板の断面図である。
Claims (6)
- Mo粉末から35〜70%の相対密度を有する圧粉体を焼結することなく用意し、当該圧粉体に銅(Cu)を含浸させることにより、質量比で20〜60%の銅(Cu)を含むCu−Mo複合基板を製造することを特徴とする放熱基板の製造方法。
- Mo粉末に予めCu粉末を5質量%以下の割合で混合した35〜70%の相対密度を有する圧粉体を焼結することなく用意し、当該圧粉体に銅を含浸させることにより、質量比で20〜60%の銅(Cu)を含浸してなるCu−Mo複合基板を製造することを特徴とする放熱基板の製造方法。
- 請求項1又は2記載の放熱基板の製造方法において、前記圧粉体は、平均粒径(FSSS)2〜6μmのMo粉末を、油圧プレス機又は静水圧(CIP)プレス機で5トン/cm 2 以下の圧力で成形されたものであることを特徴とする放熱基板の製造方法。
- 請求項1〜3の内のいずれか一つに記載の放熱基板の製造方法において、前記銅の含浸は、水素還元性雰囲気で1083〜1300℃の温度で行われることを特徴とする放熱基板の製造方法。
- 請求項1〜4の内のいずれか一つに記載された放熱基板の製造方法によって製造されている放熱基板であって、前記Cu−Mo複合基板中のMo粒子のアスペクト比(最長径/最短径)が2以下であることを特徴とする放熱基板。
- モリブデン(Mo)粉末から35〜70%の相対密度を有する圧粉体を焼結することなく用意し、当該圧粉体に銅を含浸させることにより、質量比で20〜60%のCu(Cu)を含むCu−Mo放熱基板の製造方法によって製造された放熱基板、または、モリブデン(Mo)の粉末に予めCu粉末を5質量%以下の割合で混合した35〜70%の相対密度を有する圧粉体を焼結することなく用意し、当該圧粉体に銅を含浸させることにより、質量比で20〜60%の銅(Cu)を含浸してなるCu−Mo放熱基板の製造方法によって製造された放熱基板のいずれかの放熱基板であって、熱膨張係数7〜12×10 −6 /K、熱伝導率170〜280W/m・K、ヤング率170〜240GPa、密度10g/cm 3 以下の特性を備えていることを特徴とする放熱基板。
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