JPH08186204A - ヒートシンク及びその製造方法 - Google Patents

ヒートシンク及びその製造方法

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JPH08186204A
JPH08186204A JP9313695A JP9313695A JPH08186204A JP H08186204 A JPH08186204 A JP H08186204A JP 9313695 A JP9313695 A JP 9313695A JP 9313695 A JP9313695 A JP 9313695A JP H08186204 A JPH08186204 A JP H08186204A
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heat
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mounting
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JP9313695A
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Inventor
Akira Mishima
彰 三島
Yasunao Kai
安直 甲斐
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Nippon Tungsten Co Ltd
Original Assignee
Nippon Tungsten Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 半導体素子との間で熱膨張差が少なく、熱放
散特性に優れたヒートシンクを得る。 【構成】 半導体素子の熱膨張率に近似した材料ででき
た搭載部材1と、熱伝導及び熱放散特性に優れた材料で
できた放熱部材2とを備え、搭載部材1と放熱部材2が
密に直接結合している。搭載部材1には、W単体,Mo
単体,14〜35体積%のCuを含むCu−W複合体,
14〜35体積%のCuを含むCu−Mo複合体等が使
用される。このヒートシンクは、搭載部材をセットした
容器に放熱部材用材料を充填し、非酸化性雰囲気中で放
熱部材用材料の融点以上に加熱することにより製造され
る。 【効果】 直接結合面を介して搭載部材1と放熱部材2
とが密に直接結合されるため、半導体素子で発生した熱
が搭載部材1から放熱部材2に効率よく伝達され、熱放
散性が向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特に発熱量が大きな半
導体が搭載される基板材料等のヒートシンク及びその製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体搭載用の基板材料としては、搭載
される半導体素子との間の熱応力に起因して亀裂や剥離
等の欠陥が接合界面に発生することを抑制するため、半
導体素子に比較的近似した熱膨張係数を持つことが要求
される。また、半導体素子で発生した熱を外部に放散さ
せ、定格温度以下に半導体素子を維持して正常動作を行
わせるため、良好な熱放散性を持つことも要求される。
このような要求から、W,Mo,コバール,42アロイ
等の金属材料やアルミナ,ベリリア等のセラミックス材
料が半導体素子搭載用基板材料として従来から使用され
ている。また、特に高熱伝導性が要求されるものには、
各種銅合金が使用される場合がある。ところで、近年の
半導体集積技術の進歩は著しく、その一環として半導体
素子の大型化や高密度化が急速に進められている。半導
体素子の大型化,高密度化に伴って、半導体素子で発生
する熱量も増加している。そのため、半導体素子を搭載
する基板材料に対しても、半導体素子及びその外周部材
と熱膨張率が近似するだけでなく、半導体素子で発生し
た熱量をより効率よく外部に放散させるため、一層高い
熱伝導性を持つことが要求されるようになってきた。
【0003】この要求に応えるものとして、たとえばC
u,Ag等の熱伝導性に優れた成分及びW,Mo等を含
有する焼結体を電極としてSi素子と銅製端子板との間
に介在さること(特開昭50−62776号公報),粉
末冶金の1手法である溶浸法によってW粉末焼結体中に
Cuを含浸させた材料を半導体素子搭載用基板材料とし
て使用すること(特開昭59−21032号公報),層
状のCu−W複合体をホットプレスにより製造すること
(特開平2−142683号公報)等が提案されてい
る。また、Cu−W系傾斜機能材料をヒートシンクとし
て使用することも知られている(平成2年5月15日発
行の日刊工業新聞第20面)。これらの焼結材料におい
ては、Cu,Ag等の含有量を調節することによって、
基板の熱膨張率及び熱伝導性を任意に選ぶことができ
る。そのため、搭載しようとする半導体素子の材質及び
パッケージの形状,大きさに応じて最適のCu,Ag含
有量の焼結体を使用するとき、半導体素子に近似した熱
膨張率を持ち、熱伝導性に優れた半導体素子搭載用基板
が得られることが予想される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】W,Mo,Cu−W複
合体,Cu−Mo複合体等のヒートシンクでは、半導体
素子との熱膨張,熱伝導,端面リーク等を改善すべく材
料の選択が行われている。これらの特性は、何れも搭載
基板としての用途から要求される。しかし、大型化,高
機能化に対応すべく集積密度が高くなるほど半導体素子
に発生する熱量が多くなり、所定の機能を維持する上で
発生したジュール熱を如何にして系外に排出するかが従
来にも増して重要な問題となる。この点、熱伝導及び熱
放散特性が一層向上した基板材料が望まれている。本発
明は、このような要望に応えるべく案出されたものであ
り、半導体素子に近似した熱膨張をもつ搭載部用材料と
熱伝導性に優れた熱放散部用材料とを密に複合すること
により、特に高密度半導体素子の搭載に適したヒートシ
ンクを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明のヒートシンク
は、その目的を達成するため、半導体素子の熱膨張率に
近似した材料でできた搭載部と、熱伝導及び熱放散特性
に優れた材料でできた放熱部とを備え、搭載部と放熱部
が密に直接結合していることを特徴とする。搭載部に
は、W単体,14〜35体積%のCuを含むCu−W複
合体,Mo単体,14〜35体積%のCuを含むCu−
Mo複合体,8〜24体積%のCuと6〜11体積%の
Niと残部WからなるW系合金等が使用される。W単体
又はMo単体を搭載部として使用するとき、熱伝導に有
害な空孔の影響を抑制するうえで、理論密度が97%以
上の材料を使用することが好ましい。放熱部用材料とし
ては、Cu,Cu合金,Ag,Ag合金,Al,Al合
金等が使用される。
【0006】本発明のヒートシンクは、半導体素子の熱
膨張率に近似した材料でできた搭載部材と、熱伝導及び
熱放散特性に優れた放熱部材用材料とを濡れ性の低い容
器に収容し、非酸化性雰囲気中で放熱部材の融点以上に
加熱することにより製造される。この加熱により、搭載
部材と放熱部材との界面に溶浸接合層又は直接結合面が
形成される。放熱部材用材料としては、粉末状,顆粒状
及び/又は小片状で熱伝導性に優れたCu,Cu合金,
Ag,Ag合金等が使用される。放熱部材用材料は、た
とえば搭載部材をセットした黒鉛製又はセラミックス製
の容器の空間部に充填された後、必要に応じて全体を加
圧成形し、放熱部材用材料の融点以上に加熱することに
より搭載部材に直接結合される。W多孔質体又はMo多
孔質体を用いて放熱部材と接合するときに溶浸又は浸透
によりCuを含ませ、搭載部材用材料として使用すると
き、放熱部材に接合される前の空隙率を14〜35体積
%の範囲に維持することが好ましい。また、搭載部材が
接合された放熱部材は、必要に応じ鍛造加工によって所
定形状に成形される。或いは、周面等にネジ切り加工を
施し、周辺機器に対する取付けを容易にすることもでき
る。
【0007】Cu−W複合体又はCu−Mo複合体を搭
載部材用材料として使用するとき、14〜35体積%の
Cuを含むCu−W複合体,14〜35体積%のCuを
含むCu−Mo複合体又は8〜24体積%のCuと6〜
11体積%のNiと残部WからなるW系合金等が好まし
い。多孔質体を使用する場合、Cu含有量が14体積%
未満では、W又はMoスケルトン内の空間が閉空間にな
りCuが浸透できなくなるので、均質な複合体が得られ
ない。逆に、35体積%を超えるCu含有量では、熱膨
張率が大きくなり、搭載用基板として好ましくない。搭
載部材に予めNi,Fe,Co等のコーティングを施す
とき、搭載部材と放熱部材との相互拡散が促進され、一
層強固な結合が形成される。鉄系金属のコーティングに
は、めっき,溶射,蒸着,CVD,PVD等の適宜の方
法が採用される。
【0008】搭載部材を放熱部材に接合した後、電子機
器に組み込まれる際に周辺機器との兼ね合いに適した形
状になるように、ヒートシンクを鍛造加工等で成形して
も良い。たとえば、搭載部材1及びその周辺が突出する
ように放熱部材2の両側を下向き2段に屈曲させた形状
(図6a),放熱部材2の両側を下向きに曲げた形状
(図6b),放熱部材2の両側を薄肉化した形状(図6
c)等がある。鍛造加工では、ヒートシンク材を鍛造型
に入れ、プレスすることによって屈曲成形等を行う。こ
のとき、ヒートシンク材又は鍛造型を、室温〜200℃
の温度範囲に保持しておく必要がある。加工度の大きい
ものは、成形に際しクラック等の欠陥が放熱部材に生じ
る可能性があるため、軟化させた状態で一度に或いは数
度に分けて屈曲成形等を行う。加工度の小さいものは、
室温でも可能であるが、加熱した方が加工性が良好にな
る。放熱部材は、この鍛造加工によって加工硬化され、
鍛造後の変形抵抗が向上し、形状が安定する。更に、切
削加工性も硬質化に伴って向上するため、鍛造加工は後
加工を有利にする。また、放熱部材2の側面等にネジ切
り加工を施し、装着を容易にするネジ部8を形成するこ
とも可能である。この場合にも、放熱部材2の材質がC
u,Cu合金,Ag,Ag合金,Al,Al合金等であ
るため、ネジ部8は容易に形成される。
【0009】本発明に従ったヒートシンクは、搭載部材
と放熱部材とを溶浸接合等の直接結合によって一体化さ
せたものである。搭載部材及び放熱部材は、半導体デバ
イスの構造を考慮し、図1〜4に示すように各種の形態
で組み合わされる。図1は、放熱部材2の表面よりも搭
載部材1の表面が一段高く設定した形態であり、表面部
にのみ搭載部材1を設けたもの(a),搭載部材1の下
部を放熱部材2に埋没させたもの(b),放熱部材2を
貫通して搭載部材1を設けたもの(c)等がある。図2
は、搭載部材1及び放熱部材2の表面が同一平面上に位
置させた形態であり、放熱部材2に搭載部材1を埋め込
んだもの(a),放熱部材2を貫通して搭載部材1を設
けたもの(b)等がある。図3は、搭載部材1の一部を
突出させた形態であり、搭載部材1の下部を放熱部材2
に埋没させたもの(a),放熱部材2を貫通して搭載部
材1を設けたもの(b)等がある。図4は、搭載部材1
の表面を放熱部材2の表面よりも低く維持した形態であ
り、放熱部材2に形成した凹部に搭載部材1を収容した
もの(a),放熱部材2を貫通して搭載部材1を設けた
もの(b)等がある。
【0010】何れの組合せ形態を採用するかは、作成し
ようとする半導体デバイスの構造や製造プロセス等を考
慮して適宜定められる。また、W単体又はMo単体とC
u−W複合体又はCu−Mo複合体とを積層したものを
搭載部材として使用することも可能である。何れの組合
せ形態にあっても、搭載部材1と放熱部材2とは、接合
界面に隙間,空隙等がないように直接結合されている。
搭載部材1が放熱部材2に直接結合されているので、接
合界面を介した搭載部材1から放熱部材2への熱伝達が
効率の良いものとなる。強固な直接結合は、半導体デバ
イスの昇温に起因した熱応力によって接合界面に亀裂等
の欠陥が発生することも防止する。また、熱伝導率を低
下させる空孔が接合界面にないので、搭載部材1から放
熱部材2への熱伝達も円滑に行われる。
【0011】搭載部材1と放熱部材2との直接結合は、
溶融拡散接合法によって得られる。たとえば、図1
(b)に示した構造を持つヒートシンクを製造する場
合、図5(a)に示すように、溶融金属に対する濡れ性
が低い黒鉛製又はセラミックス製の容器4が使用され
る。容器4の底面に設けた凹部に搭載部材1をセット
し、容器4内空間部に放熱部材用材料5を充填する。こ
のとき、凹部表面と搭載部材1との間に生じる隙間は、
可能な限り小さくする。放熱部材用材料5としては、C
u,Cu合金,Ag,Ag合金等が使用される。搭載部
材1及び放熱部材用材料5を収容した容器4は、窒素ガ
ス又は水素ガス等の非酸化性雰囲気に保持し、放熱部材
用材料5の融点以上に加熱される。ただし、水素ガス
は、加熱時にCu中に吸収されることから、加熱処理後
の吸蔵水素を除去する工程が必要とされる場合がある。
この点から、雰囲気ガスとしては窒素ガス,アルゴンガ
ス等の不活性ガスが好ましい。
【0012】加熱によって溶融した放熱部材用材料5
は、搭載部材1を鋳ぐるむように取り囲み、搭載部材1
と密に一体化する。このとき、半導体素子が搭載される
搭載部材1の表面は、濡れ性の低い容器1の内面に接触
しているため、溶融した放熱部材用材料5で覆われるこ
とはない。また、予め搭載部材1の搭載面以外の表面に
Fe,Ni,Co等の鉄系金属のコーティングを施して
おくと、搭載部材1と放熱部材2との相互拡散が促進さ
れ、一層強固で密な結合界面が形成される。容器4の底
面に設けた凹部に搭載部材1をセットする方式では、放
熱部材2を搭載部材1に一体化させた後で、得られたヒ
ートシンクを容器4から取り出しにくいことがある。こ
のような場合には、図5(b)に示すように、放熱部材
2の表面から突出する搭載部材1の突出高さに等しい厚
みをもつ耐熱性スペーサ6を使用することが好ましい。
【0013】耐熱性スペーサ6には、搭載部材1のサイ
ズに相当する開口部が設けられており、開口部に搭載部
材1を差し込むことによって搭載部材1が位置決めされ
る。耐熱性スペーサ6には、容器4と同様に溶融金属に
対する濡れ性の低い黒鉛,セラミックス等が使用され
る。耐熱性スペーサ6の使用により、加熱接合により放
熱部材2と一体化された搭載部材1の取出しが容易にな
る。また、同様な目的をもって、容器4の側壁内面にも
耐熱性スペーサ7を介在させることができる。耐熱性ス
ペーサ6,7の使用は、容器4として使用可能な材質に
対する制限も緩和する。すなわち、溶融金属に対する濡
れ性の如何を考慮することなく、専ら耐熱性及び高温強
度を重点とした容器材質の選択が可能になる。また、耐
熱性スペーサ6,7の配置形態によって、同じ内部形状
をもつ容器4を使用した場合にあっても、得られるヒー
トシンクの形状を自由に変更できる。更に、最終形状に
近い形状のものが得られるので、機械加工を要する部分
を少なくすることができる。
【0014】このように本発明に従ったヒートシンク
は、半導体素子が搭載される部分と熱放散部とを別の材
料で作成しているため、半導体素子との接触を良好に維
持しながら、半導体素子で発生した熱を効率よく放散さ
せる。しかも、搭載部及び放熱部が強固に且つ密に接合
しているので、接合界面に存在しがちな空孔等に起因し
た熱伝達率の低下がなく、搭載部から放熱部に効率よく
熱が伝達される。また、放熱部が加工性に優れたCu,
Ag等の材質であるため、最終形状に近いヒートシンク
が容易に製造され、得られたヒートシンクも軽量化され
る。
【0015】
【実施例】
実施例1:搭載部材として、5mm×5mm×2mmの
W製焼結体を粉末冶金法で作成した。この搭載部材は、
密度が理論値の99%であった。底面に深さ1mmの凹
部が形成された容器4に、図5(a)に示すように搭載
部材1をセットし、容器4の内部空間にCuの小片を放
熱部材用材料5として充填した。全体を窒素ガス雰囲気
中に保持し、1300℃に加熱した。加熱によって溶融
したCuの一部は搭載部材1の表層部に原子間距離に近
接した直接結合が形成された。直接結合面を介して搭載
部材1と放熱部材2とが強固に且つ密に結合されてお
り、接合界面に空孔等の欠陥が検出されなかった。この
ようにして得られたヒートシンクの放熱特性を試験し
た。試験は、ヒートシンクを100℃に加熱した後、空
冷することにより、搭載部の温度低下、すなわち冷却速
度を測定し、冷却速度の如何で放熱特性を判定した。冷
却速度は、全てがWよりなるヒートシンクを同一条件下
で試験した場合に比較して、20%も早い値を示した。
この対比から明らかなように、本実施例で得られたヒー
トシンクは、非常に優れた熱放散性をもっていることが
判る。また、搭載部材1は、Siの熱膨張係数に近似し
ているため、高温になっても接触抵抗等の変動による悪
影響はみられなかった。
【0016】実施例2:空隙率が20体積%のW圧粉体
及び20体積%Cu−80体積%Wの複合体の2種類の
搭載部材を予め製作し、実施例1と同様に加熱して搭載
部材1と放熱部材2が一体化させ、本発明に従った2種
類のヒートシンクを得た。各ヒートシンクの放熱特性
を、実施例1と同様に調査した。また、比較のため、全
体が20体積%Cu−80体積%Wであるヒートシンク
を使用した。比較試料の冷却速度は、本発明に従ったヒ
ートシンクに比較して、冷却速度が約5%遅かった。実
施例1及び2においては、各試料に熱容量差があるもの
の、本発明に従ったヒートシンクの方が放熱効果が大き
いことが判る。このように本発明に従ったヒートシンク
は、何れも優れた熱放散特性を呈し、搭載された半導体
素子の昇温が効果的に抑制される。
【0017】実施例3:空隙率が20体積%のW圧粉体
及び20体積%Cu−80体積%W複合体の12種類の
搭載部材を予め作製し、実施例1と同じ条件下で加熱し
て搭載部材1と放熱部材2を一体化させた。次いで、2
00℃に加熱して型鍛造を行い、図6(a)に示すよう
な本発明に従った2種類のヒートシンクを得た。この場
合には、型鍛造だけで正確な形状を出すことができ、切
削加工を大幅に軽減又は省略できた。これに対し、全体
を20体積%Cu−80体積%W複合体で作製し、図6
(a)の形状をもつヒートシンクを作製した。この場合
には、切削加工によって形状を出す必要があることか
ら、歩留りが低くなった。また、本発明品に比較して、
重量が3〜4割も重いものであった。
【0018】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明のヒート
シンクは、半導体素子に熱膨張係数が近似したW,Mo
等を含む搭載部材と熱放散特性に優れた金属からなる放
熱部材とを密に直接結合している。そのため、両者の接
合界面には、熱伝導や熱伝達に開き影響を及ぼす空孔等
がなく、半導体素子から搭載部に伝達された熱は効率よ
く放熱部を介して外部に放散される。したがって、特に
高密度集積した半導体素子であっても、接合部で熱抵抗
の変動を招くことなく、所期の特性を十分に発揮でき
る。また、本発明に従った製造法によるとき、搭載部材
に放熱部材が直接接合するため、ろう付けやホットプレ
ス等の工程が省略され、放熱特性に優れたヒートシンク
が容易に製造される。しかも、高価なW,Mo等の使用
料が少なく、軽量で加工性に優れていることから、発熱
量の大きな高機能素子の搭載基板として適したものとな
る。更に、機械加工を要する部分を少なくすることもで
きるという利点もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 放熱部表面から搭載部表面が突出したヒート
シンクの3例
【図2】 搭載部表面及び放熱部表面が同一平面上にあ
るヒートシンクの2例
【図3】 搭載部が部分的に突出したヒートシンクの2
【図4】 搭載部が窪んでいるヒートシンクの2例
【図5】 ヒートシンクの製造を説明する図であり、容
器底面に設けた凹部に搭載部材をセットした例(a)及
び耐熱性スペーサを使用した例(b)
【図6】 搭載部材が接合された放熱部に鍛造加工(a
〜c)及びネジ切り加工(d)を施し、所定の形状に成
形した例
【符号の説明】
1:搭載部材 2:放熱部材 4:容器 5:放
熱部材用材料 6,7:耐熱性スペーサ 8:ネジ

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体素子の熱膨張率に近似した材料で
    できた搭載部と、熱伝導及び熱放散特性に優れた材料で
    できた放熱部とを備え、搭載部と放熱部が密に直接結合
    しているヒートシンク。
  2. 【請求項2】 搭載部がW単体,14〜35体積%のC
    uを含むCu−W複合体,Mo単体又は14〜35体積
    %のCuを含むCu−Mo複合体又は8〜24体積%の
    Cuと6〜11体積%のNiと残部WからなるW系合金
    である請求項1記載のヒートシンク。
  3. 【請求項3】 搭載部が理論密度97%以上のW又はM
    o単体である請求項1又は2記載のヒートシンク。
  4. 【請求項4】 放熱部がCu,Cu合金,Ag,Ag合
    金,Al又はAl合金である請求項1記載のヒートシン
    ク。
  5. 【請求項5】 半導体素子の熱膨張率に近似した材料で
    できた搭載部材と、熱伝導及び熱放散特性に優れた放熱
    部材用材料とを濡れ性の低い容器に収容し、非酸化性雰
    囲気中で放熱部材用材料の融点以上に加熱することによ
    り、搭載部材と放熱部材との間に直接結合面を形成する
    ヒートシンクの製造方法。
  6. 【請求項6】 黒鉛製又はセラミックス製の容器に搭載
    部材をセットし、容器の空間部に粉末状,顆粒状及び/
    又は小片状の放熱部材用材料を充填し、放熱部材用材料
    の融点以上に加熱する請求項5記載の製造方法。
  7. 【請求項7】 予め形成した搭載部材を容器内にセット
    し、容器の空間部に粉末状の放熱部材用材料を充填した
    後、放熱部材用材料を加圧成形し、搭載部材に放熱部材
    を加熱接合する請求項5記載の製造方法。
  8. 【請求項8】 搭載部材として、放熱部材に接合される
    前の空隙率が14〜35体積%のW単体又はMo単体を
    使用する請求項5〜7の何れかに記載の製造方法。
  9. 【請求項9】 搭載部材として、14〜35体積%のC
    uを含むCu−W複合体又は14〜35体積%のCuを
    含むCu−Mo複合体又は8〜24体積%のCuと6〜
    11体積%のNiと残部WからなるW系合金を使用する
    請求項5〜7の何れかに記載の製造方法。
  10. 【請求項10】 搭載部材として、予めFe系金属のコ
    ーティングを施したW単体,Mo単体,Cu−W複合体
    又はCu−Mo複合体を使用する請求項5〜9の何れか
    に記載の製造方法。
  11. 【請求項11】 請求項5〜10の何れかに記載の方法
    で搭載部材が接合された放熱部材を所定形状に鍛造加工
    するヒートシンクの製造方法。
  12. 【請求項12】 請求項5〜10の何れかに記載の方法
    で搭載部材が接合された放熱部材をネジ切り加工するヒ
    ートシンクの製造方法。
JP9313695A 1994-11-02 1995-03-27 ヒートシンク及びその製造方法 Pending JPH08186204A (ja)

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