JP3548666B2 - 液晶コントローラおよび液晶表示装置 - Google Patents

液晶コントローラおよび液晶表示装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶表示装置、特に単純マトリクス型の液晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
互いに直交する走査電極とデータ電極との交点に画素を配置し、当該画素の透過率を前記走査電極および前記データ電極に各々印加された電圧の差の2乗平均に応じて変化させる、いわゆる単純マトリクス表示形のSTN(Super−twisted nematic)方式を用いた液晶表示装置では、最適なコントラストを得るための駆動フレーム周波数が液晶材料の応答時間によって異なる。
【0003】
一般に、液晶材料の応答時間(表示オンへの立上り時間と表示オフへの立下り時間とを加算した時間)が300msでは、駆動フレーム周波数90〜120Hzで、最適なコントラストが得られるといわれている。
【0004】
また、前記応答時間が150msでは駆動フレーム周波数150Hzで、そして、前記応答時間が100msでは駆動フレーム周波数180Hz以上で、それぞれ最適なコントラストが得られるといわれている。
【0005】
これ等の駆動フレーム周波数は、CRT(Cathode−ray tube)ディスプレイやTFT(Thin film transistor)液晶ディスプレイの駆動フレーム周波数60〜75Hzに比べて高い。
【0006】
したがって、CRTディスプレイやTFT液晶ディスプレイ用の表示信号を、STN液晶ディスプレイ用の表示信号に変換するためには、表示データを保存するためのフレームメモリを用いて駆動フレーム周波数を変換しなければならない。
【0007】
ところで、STN液晶ディスプレイでは、液晶ディスプレイを構成する各画素に対して表示オン・オフの2値情報(1ビットデータ)を与える駆動方法が主流である。
【0008】
このため、STN液晶ディスプレイを中間階調で表示するためには、特別な処理が必要になる。この処理を実現する方式として、数フレーム周期を1周期とし、当該1周期中における各画素の表示オン・オフの割合を、フレーム周期単位で設定することで、中間階調を表示するフレーム・レイト・コントロール(FRC)方式がある。
【0009】
図29は、従来のFRC方式による中間階調処理の一例を説明するための図である。
【0010】
図29に示す例では、4フレーム周期を1周期とし、表示画面のある大きさのマトリクス毎に、表示オンと表示オフとからなるパターン(以下、FRCパターンと称する)を、1フレーム周期単位で切り替えている。
【0011】
STN方式を用いた液晶表示装置において、上記説明した駆動フレーム周波数変換処理と、FRC方式による中間階調処理とを実現する装置は、通常、液晶コントローラと呼ばれている。
【0012】
図30および図31は、従来の液晶コントローラの概略ブロック図である。
【0013】
図30に示す液晶コントローラは、駆動フレーム周波数変換処理に先だって、中間階調処理を実行するタイプのものである。
【0014】
先ず、R、G、Bの各色につき、1画素あたりnビットの階調データ(通常、6ビットデータ)を入力インターフェース51で受け付ける。
【0015】
次に、階調処理部52にて、受け付けた階調データにしたがい、FRC方式による中間階調処理を実行して1ビットの表示オン・オフデータを生成し、フレームメモリ53に書き込む。
【0016】
その後、液晶出力表示データの駆動フレーム周波数に同期して表示オン・オフデータをフレームメモリ53から読み出すことで、フレーム周波数を変換し、液晶出力インターフェース54を介してSTN液晶ディスプレイ(不図示)へ出力する。
【0017】
一方、図31に示す液晶コントローラは、中間階調処理に先だって、フレーム周波数変換処理を実行するタイプのものである。
【0018】
先ず、R、G、Bの各色につき、1画素あたりnビットの階調データ(通常、6ビットデータ)を入力インターフェース51で受け付ける。その後、この階調データをフレームメモリ53に書き込む。
【0019】
次に、液晶出力表示データの駆動フレーム周波数に同期して階調データをフレームメモリ53から読み出すことで、フレーム周波数を変換し、その後、階調処理部52により、読み出した階調データにしたがい中間階調処理を実行して1ビットの表示オン・オフデータを生成する。
【0020】
そして、液晶出力インターフェース54を介してSTN液晶ディスプレイ(不図示)へ出力する。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、図30および図31に示す上記従来の液晶コントローラでは、以下に示すような問題がある。
【0022】
▲1▼図30に示す従来の液晶コントローラでは、入力信号のフレーム周波数(通常、60〜75Hz)で、表示オン・オフデータを書き込んでいる。したがって、フレームメモリ53から表示オン・オフデータを液晶出力表示データのフレーム周期で読み出しても、表示オン・オフデータ(FRCパターン)の切り替え周波数自体は、入力信号のフレーム周波数と同じになってしまう。
【0023】
たとえば、入力信号のフレーム周波数を60Hz、液晶表示データのフレーム周波数を120Hzとした場合、60Hz周期でフレームメモリ53に書き込まれた表示オン・オフデータが、120Hz周期で2回連続で読み出されることになる。したがって、表示オン・オフデータが次のデータに切り替わる周期は、入力信号のフレーム周波数60Hzとなる。
【0024】
このため、FRCパターンの切り替えが視認され、中間階調表示部分が流れたり、ちらついている様に見えてしまう。
【0025】
▲2▼図31に示す従来の液晶コントローラでは、駆動フレーム周波数変換後に中間階調処理を行うので、FRCパターンの切り替え周波数はSTN液晶ディスプレイへ出力される駆動フレーム周波数と同じになる。したがって、FRCパターンの切り替えが視認されて、中間階調表示部分が流れたり、ちらついている様に見えるといった現象は低減される。
【0026】
しかしながら、図31に示す従来の液晶コントローラでは、フレームメモリ53にnビットの階調データを書き込んでいる。このため、1ビットの表示オン・オフデータを書き込む場合に比べ、フレームメモリ53の容量を大きくしなければならない、また、1ビットの表示オン・オフデータをフレームメモリから読み出す場合に比べ、データ幅が大きくなるため、液晶コントローラをLSI化するには、ピン数の多い高価なパッケージを使用しなければならない。
【0027】
また、表示画面を上下に分割して同時に駆動するいわゆるデュアルスキャン方式のSTN液晶ディスプレイに対して、図30および図31に示す中間階調表示を行う液晶コントローラを用いると、上下画面にわたって中間階調表示を行った場合に、上下画面の境界線近傍の画素において、下画面の画素の表示オン・オフが上画面の画素の表示オン・オフより先に切り替わってしまい、この結果、上下画面の境界線においてFRC表示の干渉縞が動いて見えることがあるという問題もある。
【0028】
さらに、図30および図31に示す液晶コントローラに入力するnビットの階調データを、A/Dコンバータを用いて、CRTディスプレイ用のアナログ表示データから生成する場合、A/Dコンバータの量子化誤差により、階調データ、特に最下位ビットの階調データが変動してしまうことがある。この場合、たとえば、ある中間階調率のべたぬり表示を行った場合に、当該中間階調率に前後する階調率のFRCパターンが混合してしまい、干渉縞やちらつきなどの画質劣化が発生するという問題もある。
【0031】
発明の的は、CRTディスプレイ用のアナログ表示データから生成したデジタル階調データを入力信号とする場合に、アナログ表示データをデジタル階調データに変換する際に生じる量子化誤差により、中間階調表示の画質劣化が発生するのを抑制することができる液晶コントローラおよび液晶表示素を提供することにある。
【0043】
【課題を解決するための手段】
本発明は、
アナログ階調信号を量子化することで生成した画素単位の階調データにしたがい、各画素毎に、液晶ディスプレイへ出力する出力信号の複数フレーム周期中における当該画素の表示オン・オフ切り替えパターンを設定して、当該液晶ディスプレイの中間階調表示を行う液晶コントローラであって、
すべての階調データに対応する表示オン・オフ切り替えパターンは、
当該表示オン・オフ切り替えパターンに対応する階調データが表す階調率よりも1段階小さな階調率を表す階調データに対応する表示オン・オフ切り替えパターンのすべての表示オンを含み、さらに表示オンが追加されたパターンであることを特徴とする。
【0044】
ここで、アナログ階調信号とは、たとえばCRT(Cathord Ray Turbe)用の表示データなどである。
【0045】
本発明は、前記の構成により、出力信号の1フレーム分の表示オン・オフデータについて、階調データの値の変動による各画素の表示オン・オフの切り替わりを、表示オンとなっている画素と、表示オフとなっている画素との配置関係を極端に変化させることなく、滑らかに行うことができる。
【0046】
これにより、CRTディスプレイ用のアナログ表示データなどのアナログ階調信号から生成したデジタル階調データを入力信号とする場合に、アナログ階調信号をデジタル階調データに変換する際に生じる量子化誤差により、中間階調表示の画質劣化が発生するのを抑制することができる。
【0047】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の第一実施形態について説明する。
【0048】
図1は本発明の第一実施形態である液晶コントローラの概略ブロック図である。
【0049】
図1に示す液晶コントローラは、互いに直交する走査電極とデータ電極との交点に画素を配置し、当該画素の透過率を走査電極およびデータ電極に各々印加された電圧の差の2乗平均に応じて変化させる単純マトリクス表示形の液晶ディスプレイであって、表示画面を上下に分割して同時に駆動するいわゆるデュアルスキャン方式のSTN液晶ディスプレイ用のものである。表示画面の解像度は1024×768ドットのいわゆるXGAとする。
【0050】
図1において、符号1はFRC方式の中間階調処理を行うFRC処理部、符号2、12はデータ幅変換部、符号3、10はラインメモリ群、符号4、9はデータセレクタ兼データ幅変換部、符号5、6はフレームメモリリード/ライト制御部、符号7、8は駆動フレーム周波数変換用のフレームメモリ、符号11はデータセレクタ、符号13、14はラインメモリリード/ライト制御部、そして符号15は同期信号生成部である。
【0051】
また、図1において、RA、RBは1画素あたり6ビットのR(赤)階調データ、GA、GBは1画素あたり6ビットのG(緑)階調データ、そして、BA、BBは1画素あたり6ビットのB(青)階調データである。ここで、RA、GA、BAは、奇数番目の画素についての各色の階調データ、RB、GB、BBは、偶数番目の画素についての各色の階調データであるとする。
【0052】
DotCKは階調データに同期した同期信号、Hsyncは水平期間の切り替えを示す水平同期信号、Vsyncは垂直(フレーム)期間の切り替えを示す垂直同期信号(フレーム周期信号)、DispTMGは有効表示期間を示す信号である。
【0053】
OAはSTN液晶ディスプレイの上画面に対応した12ビットパラレルの液晶表示データ、OBは下画面に対応した12ビットパラレルの液晶表示データである。
【0054】
CL2は液晶表示データに同期した同期信号、CL1は水平期間の切り替えを示す水平同期信号、FLMはフレーム期間(垂直期間)の切り替えを示すフレーム周期信号(垂直同期信号)である。
【0055】
なお、本実施形態において、STN液晶ディスプレイへ出力するフレーム周期信号FLMの周波数は、入力信号のフレーム周期信号Vsyncの周波数の2.5倍に設定してある。したがって、入力信号の2フレーム期間で、出力信号の5フレーム期間が完了することになる。
【0056】
そこで、本実施形態では、入力信号の2フレーム期間を単位として、メモリフレーム7、8へのアクセス制御を行うようにしている。
【0057】
次に、図1に示す各部について詳細に説明する。
【0058】
まず、同期信号生成部15について説明する。
【0059】
同期信号生成部15は、液晶コントローラに入力されたDotCK、Hsync、VsyncおよびDispTMGを基に、FLM、CL1、CL2、およびその他の制御信号(例えばリード/ライトクロック)を生成する。
【0060】
ここで、液晶コントローラの入力信号であるDotCK、Hsync、Vsync、DispTMGのタイミングは、たとえば、図26に示すような、日立製作所(株)発行の日立LCDコントローラ/ドライバLSIデータブック、1001頁記載の信号に準じるものを用いることができる。
【0061】
また、同期信号生成部15で生成されるCL2、CL1、FLMのタイミングは、たとえば、図27および図28に示すような、同データブック、1028頁記載のCL2、CL1、FLM信号に準じるものを用いることができる。
【0062】
次に、FRC処理部1について説明する。
【0063】
FRC処理部1は、液晶コントローラに入力された階調データRA、RB、GA、GB、BA、BB各々について、1画素あたり3種類の表示オン・オフデータを生成する。これにより、1フレーム分の階調データから3フレーム分の表示オン・オフデータ、すなわち3つのFRCパターンを生成する。
【0064】
FRC処理部1は、各階調データ(RA、RB、GA、GB、BA、BB)毎にFRC処理回路を設けている。
【0065】
FRC処理回路は、対応する階調データについて、1画素当たり3種類の表示オン・オフデータを生成する。
【0066】
図2はFRC処理回路101の概略ブロック図である。
【0067】
ここで、符号101〜104はFRCデコーダ、符号105はVsyncカウンタ、106はライトデータセレクタである。
【0068】
Vsyncカウンタ105はVsyncを計数して2ビットのVsyncカウント値を出力する。したがって、Vsyncカウント値の取りうる値は0〜3である。
【0069】
FRCデコーダ101〜104は、入力されたある画素の階調データにつき、当該階調データの値に応じた表示オン・オフデータを生成する。
【0070】
図3はFRCデコーダ101〜104の概略ブロック図である。
【0071】
FRCデコーダ101〜104は、1画素あたりの階調データのビット数(6ビット)に各々対応した64種類のFRCパターンを生成するための表示オン・オフデータを生成するFRCパターン生成器107と、入力されたある画素の階調データの値にしたがい、FRCパターン生成器107で生成された64種類の表示オン・オフデータの中から1つのデータを選択するセレクタ108と、でなる。
【0072】
ここで、FRCデコーダ101〜104各々が出力する表示オン・オフデータの関係について説明する。
【0073】
図4は、FRCデコーダ101〜104から出力される表示オン・オフデータおよびフレームメモリ7、8のリード/ライト制御を説明するためのタイミング図である。
【0074】
ここで、FRC処理データAとはFRCデコーダ101から出力される表示オン・オフデータ、FRC処理データBとはFRCデコーダ102から出力される表示オン・オフデータ、FRC処理データCとはFRCデコーダ103から出力される表示オン・オフデータ、そしてFRC処理データDとはFRCデコーダ104から出力される表示オン・オフデータを示している。また、D−FN(Nは整数)は、Nフレーム目で出力されるべきFRCパターンを構成する表示オン・オフデータを意味する。
【0075】
図4に示すように、FRCデコーダ101で生成した表示オン・オフデータがNフレーム目で出力されるべきFRCパターンを構成するものであるとした場合、FRCデコーダ102はN+1フレーム目で出力されるべきFRCパターンを構成するための表示オン・オフデータを、FRCデコーダ103はN+2フレーム目で出力されるべきFRCパターンを構成するための表示オン・オフデータを、そして、FRCデコーダ104はN+3フレーム目で出力されるべきFRCパターンを構成するための表示オン・オフデータを生成する。
【0076】
また、各FRCデコーダ101〜104は、Vsyncカウンタ105から出力されたVsyncカウント値が1つインクリメントされる毎に、2フレーム先のフレームで出力されるべきFRCパターンを構成する表示オン・オフデータを生成するとともに、Vsyncカウント値がリセットされる毎に、すなわちVsyncカウント値が「3」から「0」に切り替わる毎に、4フレーム先のフレームで出力されるべきFRCパターンを構成する表示オン・オフデータを生成する。
【0077】
なお、本実施形態では、FRC処理の1周期(以下、この周期をFRC周期とも称する)内に含まれるフレーム(Vsync)数と等しい数のFRCパターンを生成するようにしている。
【0078】
これは、たとえばFRC周期内に含まれるフレーム数が10であるとした場合、以下に示す要領で、FRCデコーダ101〜104を設定すればよい。
【0079】
FRCデコーダ101のFRCパターン生成器107が備える、階調データビット数に各々対応した64種類の階調パターン生成器各々が、FRCデコーダ101に入力されたVsync、Hsync、およびDotckで特定される画素について、FRC周期内に含まれるフレームのうち、1番目(Vsyncカウント値=0)、3番目(Vsyncカウント値=1)、5番目(Vsyncカウント値=2)、および7番目(Vsyncカウント値=3)のフレームで出力されるべきFRCパターンを構成するための表示オン・オフデータを、Vsyncカウント値に応じて生成するように設定する。
【0080】
FRCデコーダ102のFRCパターン生成器107が備える、階調データビット数に各々対応した64種類の階調パターン生成器各々が、FRCデコーダ101に入力されたVsync、Hsync、およびDotckで特定される画素について、FRC周期内に含まれるフレームのうち、2番目(Vsyncカウント値=0)、4番目(Vsyncカウント値=1)、6番目(Vsyncカウント値=2)、および8番目(Vsyncカウント値=3)のフレームで出力されるべきFRCパターンを構成するための表示オン・オフデータを、Vsyncカウント値に応じて生成するように設定する。
【0081】
FRCデコーダ103のFRCパターン生成器107が備える、階調データビット数に各々対応した64種類の階調パターン生成器各々が、FRCデコーダ101に入力されたVsync、Hsync、およびDotckで特定される画素について、FRC周期内に含まれるフレームのうち、3番目(Vsyncカウント値=0)、5番目(Vsyncカウント値=1)、7番目(Vsyncカウント値=2)、および9番目(Vsyncカウント値=3)のフレームで出力されるべきFRCパターンを構成するための表示オン・オフデータを、Vsyncカウント値に応じて生成するように設定する。
【0082】
FRCデコーダ104のFRCパターン生成器107が備える、階調データビット数に各々対応した64種類の階調パターン生成器各々が、FRCデコーダ101に入力されたVsync、Hsync、およびDotckで特定される画素について、FRC周期内に含まれるフレームのうち、4番目(Vsyncカウント値=0)、6番目(Vsyncカウント値=1)、8番目(Vsyncカウント値=2)、および10番目(Vsyncカウント値=3)のフレームで出力されるべきFRCパターンを構成するための表示オン・オフデータを、Vsyncカウント値に応じて生成するように設定する。
【0083】
FRCデコーダ101〜104から出力される表示オン・オフデータの関係をより分かり易く説明するために、表示画面を構成する各画素の階調データによって、当該マトリクスが図5に示すようなFRCパターンをとなる場合を考える。
【0084】
ここで、P−FNは、N番目のフレームで出力されるべきFRCパターンを示している。
【0085】
なお、図5に示すFRCパターンは、10フレームを1FRC周期として、フレーム単位で、FRCパターンを切り替えた構成になっている。したがって、P−F11〜P−F16に示すFRCパターンは、P−F1〜P−F6に示すFRCパターンを同じものである。
【0086】
この場合、各デコーダ101〜104は、入力された各画素について、図6に示すようなFRCパターンを構成するための表示オン・オフデータを生成するように設定すればよい。
【0087】
ここで、FRCパターンAとはFRCデコーダ101から出力される表示オン・オフデータによって構成されるFRCパターン、FRCパターンBとはFRCデコーダ102から出力される表示オン・オフデータによって構成されるFRCパターン、FRCパターンCとはFRCデコーダ103から出力される表示オン・オフデータによって出力されるFRCパターン、そしてFRCパターンDとはFRCデコーダ104から出力される表示オン・オフデータによって構成されるFRCパターンを示している。
【0088】
図2に戻って説明を続ける。
【0089】
ライトデータセレクタ106は、Vsyncカウンタ105から出力されたVsyncカウント値にしたがい、FRCデコーダ101〜104から出力された4つのFRCパターンを各々構成する表示オン・オフデータの中から、3つのFRCパターンを各々構成する表示オン・オフデータを選択する。
【0090】
具体的には、図4に示すように、Vsyncカウント値が偶数(「0」または「2」)の場合、FRCデコーダ101から出力された表示オン・オフデータ(このデータは1番目のFRCパターン(1st)を構成するものとする)、FRCデコーダ102から出力される表示オン・オフデータ(このデータは2番目のFRCパターン(2nd)を構成するものとする)、FRCデコーダ103から出力された表示オン・オフデータ(このデータは3番目のFRCパターン(3rd)を構成するものとする)を選択する。
【0091】
一方、Vsyncカウント値が奇数(「1」または「3」)の場合、FRCデコーダ102から出力された表示オン・オフデータ(このデータは4番目のFRCパターン(4th)を構成するものとする)、FRCデコーダ103から出力された表示オン・オフデータ(このデータは5番目のFRCパターン(5th)を構成するものとする)、FRCデコーダ104から出力された表示オン・オフデータ(このデータは6番目のFRCパターン(6th)を構成するものとする)を選択する。
【0092】
上述したように、本実施形態のFRC処理部1では、液晶コントローラに入力された各階調データ(RA、RB、GA、GB、BA、BB)毎に、図2に示すFRC処理回路を設けている。
【0093】
したがって、FRC処理部1は、階調データRA、RB、GA、GB、BA、BB各々について、1フレーム分の階調データから3フレーム分の表示オン・オフデータ(1st、2nd、3rd、あるいは4th、5th、6th)、すなわち3つのFRCパターンを生成することができる。
【0094】
すなわち、1フレーム期間内に、3種類のFRCパターンを各々構成する表示オン・オフデータ各々が、R、G、Bの各色毎に、2ビットパラレルで出力されることになる。
【0095】
次に、表示データ幅変換部2について説明する。
【0096】
表示データ幅変換部2は、R、G、Bの各色毎に2ビットパラレルでFRC処理部1から出力された、3種類の表示オン・オフデータ(1st、2nd、3rdあるいは4th、5th、6th)を、各々16ビットパラレルの表示オン・オフデータに変換する。
【0097】
図7は図1に示す表示データ幅変換部2での処理を説明するためのタイミング図である。
【0098】
ここで、PRAは階調データRAに対応する表示オン・オフデータ、PRBは階調データRBに対応する表示オン・オフデータ、PGAは階調データGAに対応する表示オン・オフデータ、PGBは階調データGBに対応する表示オン・オフデータ、PBAは階調データBAに対応する表示オン・オフデータ、そして、PBBは階調データBBに対応する表示オン・オフデータである。
【0099】
また、RN、GN、BN(Nは整数)は、N番目の画素の階調データに対応する表示オン・オフデータであること示している。
【0100】
なお、図7では、説明を簡単にするために、R、G、Bの各色毎に2ビットパラレルで出力された、3種類の表示オン・オフデータ(1st、2nd、3rdあるいはあるいは4th、5th、6th)のうち、いずれか1種類の表示オン・オフデータについての処理のみを示している。
【0101】
表示データ幅変換部2は、図7に示すように、FRC処理部1から出力された各色の表示オン・オフデータを、R0、G0、B0、R1、G1、B1、R2、・・・というように、画素の順番に且つ画素内の各色順番がR、G、Bとなるように、並び替えを行う。そして、複数データ分(ここでは、16データ分)をパラレルで出力する。
【0102】
なお、このような処理は、例えばバッファ等を複数用い、表示オン・オフデータの当該バッファへの書き込みおよび読み出しを制御することで、実現できる。
【0103】
次に、ラインメモリ群3およびラインメモリリード/ライト制御部13について説明する。
【0104】
ラインメモリ群3は、図1に示すように、16ビットバス幅のラインメモリが複数並列に接続されて構成されている。
【0105】
ラインメモリリード/ライト制御部13は、表示データ幅変換部2から出力された、3種類の16ビットパラレルの表示オン・オフデータ(1st、2nd、3rdあるいは4th、5th、6th)を、各々順次2ライン分ずつ書き込み、2Hsync後に読み出す。
【0106】
この際、ラインメモリからの読み出しクロックが、ラインメモリへの書き込みクロックより速くなるように制御する。
【0107】
次に、データセレクタ兼データ幅変換部4について説明する。
【0108】
図8はデータセレクタ兼データ幅変換部4での表示オン・オフデータ出力バス幅変換処理を説明するためのタイミング図、図9および図10はデータセレクタ兼データ幅変換部4での表示オン・オフデータ順序並び替え処理を説明するためのタイミング図である。
【0109】
データセレクタ兼データ幅変換部4は、図8に示すように、ラインメモリ群3から読み出された16ビットパラレルの表示オン・オフデータを8ビットパラレルの表示オン・オフデータに変換している。
【0110】
ところで、本実施形態では、上述したように、ラインメモリリード/ライト制御部13は、表示オン・オフデータのラインメモリ群3からの読み出しクロックが、ラインメモリ群3への書き込みクロックよりも速くなるように制御している。
【0111】
これにより、図8に示すように、データセレクタ兼データ幅変換部4でデータ幅変換された表示オン・オフデータの転送速度が、ラインメモリ群3へ入力する表示オン・オフデータの転送速度の4/3倍になるようにしてある。
【0112】
なお、図8では、説明を簡単にするために、ラインメモリ群3から2ライン分単位で読み出された、3種類の表示オン・オフデータ(1st、2nd、3rdあるいは4th、5th、6th)のうち、いずれか1種類の表示オン・オフデータについての処理のみを示している。
【0113】
また、データセレクタ兼データ幅変換部4は、図9および図10に示すように、ラインメモリ群3から2ライン分単位で読み出され、その後、データ幅が8ビットパラレルに変換された3種類の表示オン・オフデータ(1st、2nd、3rdあるいは4th、5th、6th)の順序並び替えを行い、偶数ライン目の表示オン・オフデータ1st−Lと、奇数ライン目の表示オン・オフデータ2nd−Lとに変換する。そして、次の2Hsync期間で出力する。
【0114】
ここで、図9は、ラインメモリ群3から2ライン分単位で読み出された3種類の表示オン・オフデータが、1st、2ndおよび3rdの場合を示しており、これらのデータが、偶数ライン目の表示オン・オフデータ1st−Lと、奇数ライン目の表示オン・オフデータ2nd−Lとに変換され、次の2Hsync期間で出力されている例を示している。
【0115】
また、図10は、ラインメモリ群3から2ライン分単位で読み出された3種類の表示オン・オフデータが、4th、5thおよび6thの場合を示しており、これらのデータが、偶数ライン目の表示オン・オフデータ1st−Lと、奇数ライン目の表示オン・オフデータ2nd−Lとに変換され、次の2Hsync期間で出力されている例を示している。
【0116】
ところで、図9および図10に示すように、データセレクタ兼データ幅変換部4から出力される表示オン・オフデータ1st−L、2nd−Lの転送速度は、ラインメモリ群3へ入力する表示オン・オフデータの転送速度の3/2倍になっている。
【0117】
すなわち、図8で示した、ラインメモリ群3へ入力する表示オン・オフデータの転送速度に対するデータ幅変換された表示オン・オフデータの転送速度4/3倍よりも速くなっている。
【0118】
この理由は、入力有効表示データの転送期間以外の期間である、いわゆる水平帰線(ブランキング)期間があることを想定しているためである。
【0119】
たとえば、STN液晶ディスプレイの表示画面の解像度が1024×768ドットのいわゆるXGAを用いた場合、入力信号に水平帰線期間を64DotCK分以上設け、フレームメモリ7、8へ書き込むデータには水平帰線期間を設けないように設定する。
【0120】
この場合、
(512+水平帰線期間のドット数64)×2Hsync×4/3≧512×3Hsync
の関係式が成り立つ。
【0121】
ここで、512とは、1Hsync期間のDotCK数1024を表示オン・オフデータのビット数2で割った値である。また、4/3は、データ幅変換された表示オン・オフデータの転送速度に対するラインメモリ群3へ入力する表示オン・オフデータの転送速度の割合4/3を示している。
【0122】
上記の関係式から、2Hsync期間で3ライン分の表示オン・オフデータを読み出すことができることが分かる。
【0123】
次に、フレームメモリリード/ライト制御部5、6について説明する。
【0124】
フレームメモリリード/ライト制御部5、6は、フレームメモリ7およびフレームメモリ8へのリード/ライト動作を2Vsync毎に交互に切り替える。
【0125】
具体的には、図4に示すように、Vsyncカウント値が「0」または「1」のときに、フレームメモリ7がライト状態、フレームメモリ8がリード状態になるように制御するとともに、Vsyncカウント値が「2」または「3」のときに、フレームメモリ7がリード状態、フレームメモリ8がライト状態になるように制御する。
【0126】
上述したように、データセレクタ兼データ幅変換部4は、図9および図10に示すように、8ビットパラレルの3種類の表示オン・オフデータ(1st、2nd、3rdあるいは4th、5th、6th)の順序並び替えを行い、偶数ライン目の表示オン・オフデータ1st−Lと、奇数ライン目の表示オン・オフデータ2nd−Lとに変換して、次の2Hsync期間で出力している。
【0127】
したがって、フレーム7にはVsyncカウント値が「0」または「1」のときに、また、フレーム8にはVsyncカウント値が「0」または「1」のときに、それぞれ、偶数ライン目の8ビットパラレル表示オン・オフデータ1st−Lおよび奇数ライン目の8ビットパラレル表示オン・オフデータ2nd−L(合計16ビットパラレルの表示オン・オフデータ)が書き込まれることになる。
【0128】
これにより、フレーム7、8には、2Vsync期間で6フレーム分の表示オン・オフデータが書き込まれることになる。
【0129】
ここで、図11に、フレームメモリ7、8における表示オン・オフデータの格納場所の一例を示す。
【0130】
上述したように、本実施形態では、液晶コントローラは、画面を上下に分割して同時に駆動するいわゆるデュアルスキャン方式のSTN液晶ディスプレイ用のものを想定している。
【0131】
そこで、図11に示す例では、画面を構成する画素の表示オン・オフデータを、上画面側と、下画面側とに分けて、フレームメモリ7、8に格納するようにしている。
【0132】
また、上下画面各々につき、フレーム単位で、表示オン・オフデータを格納するようにしている。図11において、たとえば1stとは1番面のフレームを構成する表示オン・オフデータ群、2ndとは2番目のフレームを構成する表示オン・オフデータ群を示している。
【0133】
このような、フレームメモリ7、8の格納場所の割り当ては、VsyncおよびHsyncを参照することで、実現可能である。
【0134】
なお、フレームメモリ7、8としては、たとえば、日立製作所(株)製のHM5216165(日立製作所(株)発行のICメモリデータブック953頁〜1000頁に記載)を用いることができる。
【0135】
次に、データセレクタ兼データ幅変換部9について説明する。
【0136】
データセレクタ兼データ幅変換部9は、表示オン・オフデータをフレームメモリ7、8へ書き込んだ際の転送速度の4/5倍の転送速度で、当該表示オン・オフデータを転送できるように、当該表示オン・オフデータのフレームメモリ7、8からの読み出しタイミングを調節する。
【0137】
図12はフレームメモリ7、8からの表示オン・オフデータ読み出しタイミングを、フレームメモリ7、8へのライトクロックおよびリードクロックを時間軸にとって表したタイミング図である。
【0138】
なお、実際には、フレームメモリ7、8各々から、2Vsync期間毎に、同時に2ライン分(1ラインが8ビットパラレル)の表示オン・オフデータが交互に読み出されるが、ここでは、分かり易いように、1ライン分の表示オン・オフデータについてタイミングのみを示している。
【0139】
また、データセレクタ兼データ幅変換部9は、フレーム7、8から、上画面側の表示オン・オフデータと、下画面側の表示オン・オフデータとを、交互に2ライン分ずつ読み出す。
【0140】
図13はフレームメモリ7、8のいずれか一方からの表示オン・オフデータ読み出しタイミングをHsyncおよびCL1を時間軸にとって表したタイミング図である。ここで、N+384.LINE以降が下画面側のラインの表示オン・オフデータを示している。
【0141】
なお、上述したように、フレーム7、8には、データセレクタ兼データ幅変換部4により、2Vsync期間で6フレーム分の表示オン・オフデータが書き込まれるが、データセレクタ兼データ幅変換部9が次の2Vsync期間で読み出す表示オン.オフデータは、図13に示すタイミング図により5フレーム分となる。
【0142】
具体的には、図4に示すように、Vsyncカウント値が「0」または「1」のとき、フレームメモリ8から、2nd、3rd、4th、5th、6thの順でフレームの表示オン・オフデータをリードする。また、Vsyncカウント値が「2」または「3」のとき、フレームメモリ7から、1st、2nd、3rd、4th、5thの順でフレームの表示オンオフデータをリードする。
【0143】
ここで、図13に示すように、入力信号の水平期間Hsyncと液晶出力データの水平期間CL1との割合は、4Hsyncに対して5CL1となっている。これは、図12に示すように、フレームメモリ7、8から読み出した表示オン・オフデータの転送速度を、当該表示オン・オフデータをフレームメモリ7、8へ書き込んだ際の転送速度(2Vsyncで6フレーム分)の4/5倍にしたためであるが、この結果、液晶出力データの駆動フレーム周波数FLMは、
入力信号の駆動フレーム周波数Vsync×5/4×2(上下2画面駆動)
=2.5Vsync
となる。したがって、STN液晶ディスプレイへ出力する駆動フレーム周波数は、入力信号の駆動フレーム周波数の2.5倍になる。
【0144】
さらに、データセレクタ兼データ幅変換部9は、フレーム7、8から、交互に2ライン分ずつ読み出した、上画面側の表示オン・オフデータおよび下画面側の表示オン・オフデータ各々について、データ幅を8ビットパラレルから16ビットパラレルに変換する。
【0145】
図1では、フレーム7から読み出した上画面側の表示オン・オフデータおよび下画面側の表示オン・オフデータに対応する16ビットパラレル表示オン・オフデータを1st−L´、フレーム8から読み出した上画面側の表示オン・オフデータおよび下画面側の表示オン・オフデータに対応する16ビットパラレル表示オン・オフデータを2nd−L´で示している。
【0146】
次に、ラインメモリ群10およびラインメモリリード/ライト制御部14について説明する。
【0147】
ラインメモリ群10は、図1に示すように、16ビットバス幅のラインメモリA〜Dが設けられて構成されている。
【0148】
ラインメモリリード/ライト制御部14は、データセレクタ兼データ幅変換部9から出力された16ビットパラレル表示オン・オフデータ1st−L´、2nd−L´の書き込みおよび読み出しを制御する。
【0149】
また、データセレクタ兼データ幅変換部9から出力された16ビットパラレル表示オン・オフデータ1st−L´、2nd−L´のうち、所定ラインに対応する表示オン・オフデータを、ラインメモリ群10をスルーさせてデータセレクタ11に出力する。
【0150】
図14は表示オン・オフデータのラインメモリ群10への書き込みおよび読み出し処理と、データセレクタ11へ出力される表示オン・オフデータとのタイミングを示したタイミング図である。
【0151】
図14に示すように、データセレクタ兼データ幅変換部9からは、16ビットパラレル表示オン・オフデータ2ライン分が、上画面側と下画面側とで、交互に出力される。
【0152】
ラインメモリリード/ライト制御部14は、データセレクタ兼データ幅変換部9から順次出力された、16ビットパラレル表示オン・オフデータ2ライン分のラインメモリ群への書き込みおよび読み出しを制御することで、ラインメモリ群10の出力端子a〜eのうちのいずれか2つから、上画面側のラインの表示オン・オフデータと、下画面側の前記上画面側のラインに対応するラインの表示オン・オフデータとを、同時に出力させる。
【0153】
上記処理を図14を用いて具体的に説明する。
【0154】
▲1▼まず、データセレクタ兼データ幅変換部9から同時に送られてきた上画面側の表示オン・オフデータである1ライン目の表示オン・オフデータ1−Lineと、2ライン目の表示オン・オフデータ2−Lineとを、各々ラインメモリA、ラインメモリBに書き込む。
【0155】
▲2▼次に、データセレクタ兼データ幅変換部9から同時に送られてきた下画面側の表示オン・オフデータである385ライン目の表示オン・オフデータ385−Lineと、386ライン目の表示オン・オフデータ386−Lineとについて、385−Lineをスルーさせて出力端子eから出力するとともに、386−LineをラインメモリCに書き込む。
【0156】
また、385−Lineの出力端子eからの出力に同期させて、ラインメモリAに書き込んだ1−Lineを読み出し、出力端子aから出力させる。
【0157】
▲3▼次に、データセレクタ兼データ幅変換部9から同時に送られてきた上画面側の表示オン・オフデータである3ライン目の表示オン・オフデータ3−Lineと、4ライン目の表示オン・オフデータ4−Lineとを、各々ラインメモリA、ラインメモリDに書き込む。
【0158】
これと同時に、ラインメモリBに書き込んだ2−LineとラインメモリCに書き込んだ386−Lineを読み出して、各々出力端子b、cから同時に出力させる。
【0159】
上記▲1▼〜▲3▼と同様の処理を繰り返すことで、上画面側のラインの表示オン・オフデータと、下画面側のラインの表示オン・オフデータとを、同時に出力する。
【0160】
次に、データセレクタ11について説明する。
【0161】
データセレクタ11は、図1に示すように、ラインメモリ群10の出力端子a〜eのいずれか2つから同時に出力された、上画面側のラインの表示オン・オフデータと、下画面側のラインの表示オン・オフデータとについて、上画面側のラインのものは出力端子fから、そして下画面側のラインのものは出力端子gから出力するように制御する。
【0162】
次に、データ幅変換部12について説明する。
【0163】
データ幅変換部12は、データセレクタ11から出力された上画面側のラインの表示オン・オフデータおよび下画面側のラインの表示オン・オフデータ各々について、データ幅を、STN液晶ディスプレイ用の12ビットパラレルに変換する。
【0164】
この上下画面用の12ビットパラレルデータ(合計24ビット)は、同期信号生成部15で生成したCL1、CL2およびFLMとともに、STN液晶ディスプレイ(不図示)へ出力される。
【0165】
本発明の第一実施形態では、入力信号の1フレーム期間内で、出力信号の3フレーム分の表示オン・オフデータをフレームメモリ7、8に書き込み、書き込んだ3フレーム分の表示オン・オフデータを、出力信号のフレーム周期FLMに同期させて順次読み出している。
【0166】
このようにすることで、フレームメモリ7、8に書き込まれるデータは、FRC処理が行われた1ビットの表示オン・オフデータとなるので、フレームメモリアクセス時のデータバス幅を、フレームメモリ1個につき16本に低減することができる。
【0167】
また、3フレーム分の表示オン・オフデータを、入力信号の1フレーム期間内に順次書き込むことで、入力フレーム周波数の2.5倍で出力される出力信号のフレーム周期FLM毎にFRCパターンを切り替えることができる。
【0168】
したがって、本発明の目的である、中間階調表示部分の流れを軽減し、かつLSI化に際してピン数の増大を抑えることができる。
【0169】
さらに、入力信号の1フレーム期間を単位として、フレームメモリ7、8に各込まれるデータのビット総数は、1フレームを構成する画素数×3フレーム×1ビットである。
【0170】
これに対し、6ビットの階調データを直接フレームメモリに書き込んだ場合、入力信号の1フレーム期間内に、フレームメモリに各込まれるデータのビット総数は、1フレームを構成する画素数×6ビットである。
【0171】
したがって、階調データをフレームメモリに直接書き込む場合に比べ、メモリ容量を節約することができる。
【0172】
次に、本発明の第二実施形態について説明する。
【0173】
図15は本発明の第二実施形態である液晶コントローラの概略ブロック図である。
【0174】
図15に示す液晶コントローラは、図1に示す第一実施形態のものと同様に、画面を上下に分割して同時に駆動するいわゆるデュアルスキャン方式のSTN液晶ディスプレイ用のものである。表示画面の解像度は1024×768ドットのいわゆるXGAとする。
【0175】
図15において、符号1aはFRC方式の中間階調処理を行うFRC処理部、符号5a、6aはフレームメモリリード/ライト制御部、符号9aはデータセレクタ兼データ幅変換部である。
【0176】
なお、その他の構成は、図1に示す第一実施形態のものと同じであるので、同じ符号を付すことでその詳細な説明を省略する。
【0177】
図1に示す第一実施形態の液晶コントローラでは液晶出力データの駆動フレーム周波数FLMが、入力信号(階調データ)のフレーム周波数Vsyncの2.5倍としたが、図15に示す本実施形態の液晶コントローラでは、液晶出力データの駆動フレーム周波数FLMが、入力信号(階調データ)のフレーム周波数Vsyncの3倍としている。
【0178】
したがって、入力信号の1フレーム期間で、出力信号の3フレーム期間が完了することになる。
【0179】
そこで、本実施形態では、入力信号の1フレーム期間を単位として、メモリフレーム7、8へのアクセス制御を行うようにしている。
【0180】
次に、本実施形態の、図1に示す第一実施形態の液晶コントローラとは異なる構成について、詳細に説明する。
【0181】
まず、FRC処理部1aについて説明する。
【0182】
FRC処理部1aは、液晶コントローラに入力された階調データRA、RB、GA、GB、BA、BB各々について、1画素あたり3種類の表示オン・オフデータを生成する。これにより、1フレーム分の階調データから3フレーム分の表示オン・オフデータ、すなわち3つのFRCパターンを生成する。
【0183】
FRC処理部1aは、各階調データ(RA、RB、GA、GB、BA、BB)毎にFRC処理回路を設けている。
【0184】
FRC処理回路は、対応する階調データについて、1画素当たり3種類の表示オン・オフデータを生成する。
【0185】
図16はFRC処理回路の概略ブロック図である。
【0186】
ここで、符号101a〜103aはFRCデコーダ、符号105aはVsyncカウンタである。
【0187】
Vsyncカウンタ105aはVsyncを計数して1ビットのVsyncカウント値を出力する。したがって、Vsyncカウント値の取りうる値は0〜1である。
【0188】
FRCデコーダ101a〜103aは、入力されたある画素の階調データにつき、当該階調データの値に応じた表示オン・オフデータを生成する。
【0189】
図17はFRCデコーダ101a〜103aの概略ブロック図である。
【0190】
FRCデコーダ101〜103aは、1画素あたりの階調データのビット数(6ビット)に各々対応した64種類のFRCパターンを生成するための表示オン・オフデータを生成するFRCパターン生成器107aと、入力されたある画素の階調データの値にしたがい、FRCパターン生成器107aで生成された64種類の表示オン・オフデータの中から1つのデータを選択するセレクタ108aと、でなる。
【0191】
ここで、FRCデコーダ101a〜103a各々が出力する表示オン・オフデータの関係について説明する。
【0192】
図18は、FRCデコーダ101a〜103aから出力される表示オン・オフデータおよびフレームメモリ7、8のリード/ライト制御を説明するためのタイミング図である。
【0193】
ここで、FRC処理データAとはFRCデコーダ101aから出力される表示オン・オフデータ、FRC処理データBとはFRCデコーダ102aから出力される表示オン・オフデータ、そしてFRC処理データCとはFRCデコーダ103aから出力される表示オン・オフデータを示している。また、D−FN(Nは整数)は、Nフレーム目で出力されるべきFRCパターンを構成する表示オン・オフデータを意味する。
【0194】
図18に示すように、FRCデコーダ101aで生成した表示オン・オフデータがNフレーム目で出力されるべきFRCパターンを構成するものであるとした場合、FRCデコーダ102aはN+1フレーム目で出力されるべきFRCパターンを構成するための表示オン・オフデータを、そして、FRCデコーダ103aはN+2フレーム目で出力されるべきFRCパターンを構成するための表示オン・オフデータを生成する。
【0195】
また、各FRCデコーダ101a〜103aは、Vsyncカウンタ105aから出力されたVsyncカウント値が変わる毎に、3フレーム先のフレームで出力されるべきFRCパターンを構成する表示オン・オフデータを生成する。
【0196】
上述したように、本実施形態のFRC処理部1aでは、液晶コントローラに入力された各階調データ(RA、RB、GA、GB、BA、BB)毎に、図16に示すFRC処理回路を設けている。
【0197】
したがって、FRC処理部1aは、階調データRA、RB、GA、GB、BA、BB各々について、1フレーム分の階調データから3フレーム分の表示オン・オフデータ、すなわち3つのFRCパターンを生成することができる。
【0198】
すなわち、1フレーム期間内に、3種類のFRCパターンを各々構成する表示オン・オフデータ各々が、R、G、Bの各色毎に、2ビットパラレルで出力されることになる。
【0199】
次に、フレームメモリリード/ライト制御部5a、6aについて説明する。
【0200】
フレームメモリリード/ライト制御部5a、6aは、フレームメモリ7およびフレームメモリ8へのリード/ライト動作を1Vsync毎に交互に切り替える。
【0201】
具体的には、図18に示すように、Vsyncカウント値が「0」のときに、フレームメモリ7がライト状態、フレームメモリ8がリード状態になるように制御するとともに、Vsyncカウント値が「1」のときに、フレームメモリ7がリード状態、フレームメモリ8がライト状態になるように制御する。
【0202】
次に、データセレクタ兼データ幅変換部9aについて説明する。
【0203】
データセレクタ兼データ幅変換部9aは、表示オン・オフデータをフレームメモリ7、8へ書き込んだ際の転送速度と同じ転送速度で、当該表示オン・オフデータを転送できるように、当該表示オン・オフデータのフレームメモリ7、8からの読み出しタイミングを調節する。
【0204】
図19はフレームメモリ7、8からの表示オン・オフデータ読み出しタイミングを、フレームメモリ7、8へのライトクロックおよびリードクロックを時間軸にとって表したタイミング図である。
【0205】
なお、実際には、フレームメモリ7、8各々から、2Vsync期間毎に、同時に2ライン分(1ラインが8ビットパラレル)の表示オン・オフデータが交互に読み出されるが、ここでは、分かり易いように、1ライン分の表示オン・オフデータについてタイミングのみを示している。
【0206】
また、データセレクタ兼データ幅変換部9aは、フレーム7、8から、上画面側の表示オン・オフデータと、下画面側の表示オン・オフデータとを、交互に2ライン分ずつ読み出す。
【0207】
図20はフレームメモリ7、8のいずれか一方からの表示オン・オフデータ読み出しタイミングをHsyncおよびCL1を時間軸にとって表したタイミング図である。ここで、N+384.LINE以降が下画面側のラインの表示オン・オフデータを示している。
【0208】
ここで、入力信号の水平期間Hsyncと液晶出力データの水平期間CL1との割合は、4Hsyncに対して6CL1となっている。これは、図19に示すように、フレームメモリ7、8から読み出した表示オン・オフデータの転送速度を、当該表示オン・オフデータをフレームメモリ7、8へ書き込んだ際の転送速度(1Vsyncで3フレーム分)と同じにしたためであるが、この結果、液晶出力データの駆動フレーム周波数FLMは、
入力信号の駆動フレーム周波数Vsync×6/4×2(上下2画面駆動)
=3Vsync
となる。したがって、STN液晶ディスプレイへ出力する駆動フレーム周波数は、入力信号の駆動フレーム周波数の3倍になる。
【0209】
さらに、データセレクタ兼データ幅変換部9aは、フレーム7、8から、交互に2ライン分ずつ読み出した、上画面側の表示オン・オフデータおよび下画面側の表示オン・オフデータ各々について、データ幅を8ビットパラレルから16ビットパラレルに変換する。
【0210】
図15では、フレーム7から読み出した上画面側の表示オン・オフデータおよび下画面側の表示オン・オフデータに対応する16ビットパラレル表示オン・オフデータを1st−L´、フレーム8から読み出した上画面側の表示オン・オフデータおよび下画面側の表示オン・オフデータに対応する16ビットパラレル表示オン・オフデータを2nd−L´で示している。
【0211】
本発明の第二実施形態では、入力信号の1フレーム期間内で、3フレーム分の表示オン・オフデータをフレームメモリ7、8に書き込み、書き込んだ3フレーム分の表示オン・オフデータを、出力信号のフレーム周期FLMに同期させて順次読み出している。
【0212】
このようにすることで、フレームメモリ7、8に書き込まれるデータは、FRC処理が行われた1ビットの表示オン・オフデータとなるので、フレームメモリアクセス時のデータバス幅を、フレームメモリ1個につき16本に低減することができる。
【0213】
また、3フレーム分の表示オン・オフデータを、入力信号の1フレーム期間内に順次書き込むことで、入力フレーム周波数の3倍で出力される出力信号のフレーム周期FLM毎にFRCパターンを切り替えることができる。
【0214】
さらに、フレームメモリに格納するデータが、1画素あたり3ビットになる。
【0215】
したがって、中間階調表示部分の流れを軽減し、かつLSI化に際してピン数の増大を抑えることができる。
【0216】
また、6ビットの階調表示データ全てをフレームメモリに書き込む場合に比べ、メモリ容量を少なくすることができる。
【0217】
なお、上記の第一および第二実施形態では、液晶出力データのフレーム周波数を入力信号のフレーム周波数の2.5倍、3倍にするものについて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、たとえば、液晶出力データのフレーム周波数を入力信号のフレーム周波数の2倍にするものについても、上記の第一および第二実施形態と同様の考え方で実現可能である。
【0218】
また、上記の第一および第二実施形態では、いわゆるデュアルスキャン方式のSTN液晶ディスプレイ用の液晶コントローラについて説明したが、本発明は、単純マトリクス型の液晶ディスプレイ用の液晶コントローラとして広く適用可能である。
【0219】
ところで、上記の第一および第二実施形態の液晶コントローラは、LSIで構成してもよい。この場合、LSIで構成した液晶コントローラを、フレームメモリと共に、液晶ドライバが配置されるプリント基板上やパネルの裏側などの液晶モジュール内に配置すればよい。
【0220】
このようにすることで、液晶モジュールのインターフェースは、複数ビットの階調情報を有するデジタルRGB、すなわちTFT液晶のインターフェースと同じにすることができる。さらに、本発明第1および第2の実施の液晶コントローラはフレームメモリを内蔵する構成であってもよく、この場合、更なる省スペース化を図ることができる。
【0221】
また、上記の第一および第二実施形態において、同じ機能を有する構成要素を共用させることで、1つの液晶コントローラで上記第一および第二実施形態に対応することができるようにしてもよい。この場合、上記第一および第二実施形態のモード切り替えを、たとえば、信号入力端子等で行える構成にすればよい。
【0222】
次に、本発明の第三実施形態について説明する。
【0223】
上述したように、従来の液晶コントローラでは、いわゆるデュアルスキャン方式のSTN液晶ディスプレイに対して、上下画面にわたって中間階調表示を行った場合、上下画面の境界線においてFRC表示の干渉縞が動いて見えることがあるという問題がある。
【0224】
この干渉縞の原因を、図21を用いて説明する。
【0225】
図21は、従来の液晶コントローラで、デュアルスキャン方式のSTN液晶ディスプレイに対して上下画面にわたってFRCパターンを表示した場合に発生する干渉縞を説明するための図である。
【0226】
ここでは、縦線のFRCパターンがフレーム毎に移動する様子を示している。
【0227】
図21に示すように、STN液晶ディスプレイでは、ライン順にスキャンされるため、下画面の先頭ラインがすでにスキャンされている時でも、上画面の最終ラインがまだスキャンされておらず、前フレームのパターンが残っている。
【0228】
この結果、下画面の縦線がやや先に移動して見え、上画面と下画面で表示データの見え方に連続性がなくなってしまう。
【0229】
これが、上下画面の境界線において干渉縞が動いて見える現象の原因となる。
【0230】
本実施形態の液晶コントローラは、上記の問題を解決するためのものであり、図22に示すように、下画面のFRCパターンを上画面よりも1フレーム遅れて出力させるようにしている。
【0231】
図23は本発明の第三実施形態である液晶コントローラの主要な構成を示したブロック図である。
【0232】
ここで、符号21は上画面用FRC処理部、符号22は下画面用FRC処理部、符号23はパターンセレクタ、符号24はパターンセレクタ制御部である。
【0233】
本実施形態の液晶コントローラは、図1に示す本発明の第一実施形態の液晶コントローラにおいて、FRC処理部1に代えて図23に示す構成を設けた構成となっている。
【0234】
したがって、本実施形態の図23に示す構成以外の構成は、図1に示す第一実施形態のものと同様であるので、その詳細な説明を省略する。
【0235】
上画面用FRC処理部21、下画面用FRC処理部22は、図1に示す第一実施形態のものと基本的に同様である。ただし、下画面用FRC処理部22は、上画面用FRC処理部1に対して1フレーム分遅れた表示オン・オフデータを生成するように設定してある。
【0236】
パターンセレクタ制御部24は、入力信号DispTMGがアクティブになった直後から、入力信号Hsyncのクロック数をカウントする。そして、カウント数が会長データの解像度の半分になるまで(たとえば解像度1024×768ドットのXGAでは、0〜384カウントまで)は、パターンセレクタ23に、上画面用FRC処理部21の出力を選択させる。
【0237】
一方、カウント数が解像度の半分になった後(たとえば解像度1024×768ドットのXGAでは、385〜768カウント)は、パターンセレクタ23に、下画面用FRC処理部22の出力を選択させる。
【0238】
なお、Hsyncのカウント数は、Vsyncでリセットさせる。
【0239】
本実施形態では、前記の構成により、下画面のFRCパターンを上画面よりも1フレーム遅れて出力させることができる。これにより、上下画面の境界線において干渉縞が動いて見えるのを防止することができる。
【0240】
なお、本実施形態では、図23に示す構成を、本発明の第一実施形態に適用したものについて説明したが、この構成は、通常のデュアルスキャン型STN液晶コントローラに適用することを可能である。
【0241】
次に、本発明の第四実施形態として、上記の第一乃至第三実施形態の液晶コントローラを用いた液晶表示装置について説明する。
【0242】
図24は本発明の第四実施形態である液晶表示装置の概略構成図である。
【0243】
ここで、符号25はA/Dコンバータ、符号26は上記説明した本発明の第一乃至第三実施形態の液晶コントローラ、符号27は上記説明したフレームメモリ7、8としての機能を有するフレームメモリ、符号28はデュアルスキャン型のSTN液晶ディスプレイである。
【0244】
A/Dコンバータ25は、CRTモニタで使用されるR(赤)、G(緑)、B(青)のアナログ表示データを基に、1画素につき6ビットの階調データRA、RB、GA、GB、BA、BBを生成する。
【0245】
具体的には、R、G、Bのアナログ表示データを画素単位で抽出し、これ等を6ビットの階調データに変換する。そして、これ等の階調データによって特定される画素の順番が偶数の場合はRA、GA、BAに出力し、奇数の場合はRB、GB、BBに出力する。
【0246】
ここで、画素の順番は、DotCKにしたがってインクリメントし、Vsyncにしたがってリセットするようなカウンタを設けることで求めることができる。
【0247】
なお、図24に示す液晶表示装置において、入力信号がTFT液晶のインターフェースと同じである場合、すなわち複数ビットの階調情報を有するデジタルRGBである場合は、上記のA/Dコンバータ25は不要である。
【0248】
ところで、上述したように、A/Dコンバータ25でアナログ表示データを量子化すると、量子化誤差により、階調データ、特に最下位ビットの階調データが変動してしまうことがある。この場合、たとえば、ある中間階調率のべたぬり表示を行った場合に、当該中間階調率に前後する階調率のFRCパターンが混合してしまい、干渉縞やちらつきなどの画質劣化が発生するという問題がある。
【0249】
本発明等は、様々な実験を行った結果、上述した画質劣化が、隣り合う中間階調率のFRCパターンの模様が大きく異なる程顕著に発生し、近似してくる程小さくなることを確認した。
【0250】
そこで、本実施形態では、上記の問題を解決するためのに、A/Dコンバータ25を用いてアナログ表示データをデジタル階調データに変換する場合、液晶コントローラで生成するFRCパターンを以下のように設定している。
【0251】
図25は本発明の第四実施形態で生成するFRCパターンを説明するための図である。
【0252】
本実施形態では、図25に示すように、階調率が1段階アップするときには、現階調率のFRCパターンにおける表示オン・オフの配置を崩さず、表示オンを追加していくパターンとした。また、フレームが変わっても常にこの関係を保つようにFRCパターンを設定した。
【0253】
このようにすることで、CRTディスプレイ用のアナログ表示データから生成したデジタル階調データを入力する場合において、アナログ表示データをデジタル階調データに変換する際に生じる量子化誤差により、中間階調表示の画質劣化が発生するのを抑制することができる。
【0254】
ところで、通常、FRCのパターンは、表示オンとオフとの中点に位置する階調率を境として、反転パターンを使うことが多い。このため、境界点となる階調率において、表示オン/オフの配置が大きく変化してしまい、画質劣化が発生しやすい。
【0255】
したがって、単純に反転パターンを使用するのではなく、水平方向、あるいは垂直方向にパターン全体をシフトするなど、境界点においてもできるだけ表示オン/オフの配置を崩さないことが重要である。
【0258】
【発明の効果】
発明よれば、CRTディスプレイ用のアナログ表示データから生成したデジタル階調データを入力信号とする場合に、アナログ表示データをデジタル階調データに変換する際に生じる量子化誤差により、中間階調表示の画質劣化が発生するのを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施形態である液晶コントローラの概略ブロック図である。
【図2】図1に示すFRC処理部1で用いる回路の概略ブロック図である。
【図3】図2に示すFRCデコーダ101〜104の概略ブロック図である。
【図4】図3に示すFRCデコーダ101〜104から出力される表示オン・オフデータおよび図1に示すフレームメモリ7、8のリード/ライト制御を説明するためのタイミング図である。
【図5】図3に示すFRCデコーダ101〜104から出力される表示オン・オフデータの関係をより分かり易く説明するための図であり、液晶ディスプレイに表示されるFRCパターンの一例を示した図である。
【図6】図5に示すようなFRCパターンを構成するために、FRCデコーダ101〜104で生成される表示オン・オフデータによって構成されるFRCパターンを示した図である。
【図7】図1に示す表示データ幅変換部2での処理を説明するためのタイミング図である。
【図8】図1に示すデータセレクタ兼データ幅変換部4での表示オン・オフデータ出力バス幅変換処理を説明するためのタイミング図である。
【図9】図1に示すデータセレクタ兼データ幅変換部4での表示オン・オフデータ順序並び替え処理を説明するためのタイミング図である。
【図10】図1に示すデータセレクタ兼データ幅変換部4での表示オン・オフデータ順序並び替え処理を説明するためのタイミング図である。
【図11】図1に示すフレームメモリ7、8の、表示オン・オフデータの格納場所の一例を示した図である。
【図12】図1に示すフレームメモリ7、8からの表示オン・オフデータ読み出しタイミングを、フレームメモリ7、8へのライトクロックおよびリードクロックを時間軸にとって表したタイミング図である。
【図13】図1に示すフレームメモリ7、8のいずれか一方からの表示オン・オフデータ読み出しタイミングをHsyncおよびCL1を時間軸にとって表したタイミング図である。
【図14】表示オン・オフデータの図1に示すラインメモリ群10への書き込みおよび読み出し処理と、図1に示すデータセレクタ11へ出力される表示オン・オフデータとのタイミングを示したタイミング図である。
【図15】本発明の第二実施形態である液晶コントローラの概略ブロック図である。
【図16】図15に示すFRC処理部1aで用いるFRC処理部の概略ブロック図である。
【図17】図16に示すFRCデコーダ101a〜103aの概略ブロック図である。
【図18】図17に示すFRCデコーダ101a〜103aから出力される表示オン・オフデータおよび図15に示すフレームメモリ7、8のリード/ライト制御を説明するためのタイミング図である。
【図19】図15に示すフレームメモリ7、8からの表示オン・オフデータ読み出しタイミングを、フレームメモリ7、8へのライトクロックおよびリードクロックを時間軸にとって表したタイミング図である。
【図20】図15に示すフレームメモリ7、8のいずれか一方からの表示オン・オフデータ読み出しタイミングをHsyncおよびCL1を時間軸にとって表したタイミング図である。
【図21】従来の液晶コントローラで、デュアルスキャン方式のSTN液晶ディスプレイに対して上下画面にわたってFRCパターンを表示した場合に発生する干渉縞を説明するための図である。
【図22】本発明の第三実施形態によるFRCパターンの変化を説明するための図である。
【図23】本発明の第三実施形態である液晶コントローラの主要な構成を示したブロック図である。
【図24】本発明の第四実施形態である液晶表示装置の概略構成図である。
【図25】本発明の第四実施形態で生成するFRCパターンを説明するための図である。
【図26】液晶コントローラの入力信号であるDotCK、Hsync、Vsync、DispTMGのタイミングの一例を説明するためのタイミング図である。
【図27】図1及び図15に示す同期信号生成部15で生成されるCL2、CL1、FLMのタイミングの一例を説明するためのタイミング図である。
【図28】図1及び図15に示す同期信号生成部15で生成されるCL2、CL1、FLMのタイミングの一例を説明するためのタイミング図である。
【図29】従来のFRC方式による中間階調処理の一例を説明するための図である。
【図30】従来の液晶コントローラの概略ブロック図である。
【図31】従来の液晶コントローラの概略ブロック図である。
【符号の説明】
1、1a FRC処理部
2 データ幅変換部
3、10 ラインメモリ群
4、9、9a データセレクタ兼データ幅変換部
5、5a、6、6a フレームメモリリード/ライト制御部
7、8、27 フレームメモリ
11 データセレクタ
12 データ幅変換部
13、14 ラインメモリリード/ライト制御部
15 同期信号生成部
21 上画面用FRC処理部
22 下画面用FRC処理部
23 パターンセレクタ
24 パターンセレクタ制御部
25 A/Dコンバータ
26 液晶コントローラ
28 液晶ディスプレイパネル
101〜104、101a〜104a FRCデコーダ
105、105a Vsyncカウンタ
106 ライトデータセレクタ
107、107a FRCパターン生成器
108、108a セレクタ

Claims (2)

  1. アナログ階調信号を量子化することで生成した画素単位の階調データにしたがい、各画素毎に、液晶ディスプレイへ出力する出力信号の複数フレーム周期中における当該画素の表示オン・オフ切り替えパターンを設定して、当該液晶ディスプレイの中間階調表示を行う液晶コントローラであって、
    すべての階調データに対応する表示オン・オフ切り替えパターンは、
    当該表示オン・オフ切り替えパターンに対応する階調データが表す階調率よりも1段階小さな階調率を表す階調データに対応する表示オン・オフ切り替えパターンのすべての表示オンを含み、さらに表示オンが追加されたパターンであることを特徴とする液晶コントローラ。
  2. 単純マトリックス表示形の液晶ディスプレイと、
    アナログ階調信号を量子化して、画素単位の階調データに変換する変換手段と、
    アナログ階調信号を量子化することで生成した画素単位の階調データにしたがい、各画素毎に、液晶ディスプレイへ出力する出力信号の複数フレーム周期中における当該画素の表示オン・オフ切り替えパターンを設定して、当該液晶ディスプレイの中間階調表示を行う液晶コントローラと、
    を備え、
    すべての階調データに対応する表示オン・オフ切り替えパターンは、
    当該表示オン・オフ切り替えパターンに対応する階調データが表す階調率よりも1段階小さな階調率を表す階調データに対応する表示オン・オフ切り替えパターンのすべての表示オンを含み、さらに表示オンが追加されたパターンであることを特徴とする液晶表示装置。
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