JP3619973B2 - カラーパネルディスプレイ装置及び画像情報の処理方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はカラーパネルディスプレイ装置にかかり、特に画像情報に応じて駆動されて光透過率が変化する複数の画素から構成される表示部と、その画像情報に応じてそれぞれ独立にオンオフ制御可能なR、G、B各色のバックライト光源とを備えたカラーパネルディスプレイ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、パーソナルコンピュータなどのOA機器やテレビジョンなどの家電製品の軽量、薄型化にともない、ディスプレイ装置についても軽量化、薄型化が要求されている。そのため、従来より普及しているCRTに代わるものとして、液晶表示装置(LCD)などの軽量、薄型のフラットパネル型ディスプレイの開発が進められている。
【0003】
これらのフラットパネル型ディスプレイに要求される技術的項目の1つとしてフルカラー化が挙げられる。たとえば、TFT方式のカラーLCDは、アクティブマトリックス方式を採用することによりカラー化を実現している。かかるTFT方式によれば、ドット単位でパルス駆動してもコンデンサによってメモリ効果を持たせることにより、高いデューティー駆動が可能となり、コントラストの優れたLCDを提供することが可能である。しかしながら、VGA仕様の多くのTFTを必要とするため、コスト高と製造上の歩留まりの悪さという問題点を抱えて今日に至っている。
【0004】
一方、STN方式では、単純マトリックス方式を採用することによりカラー化を実現し、低コストのカラーLCDを提供することに成功している。しかしながら、フレーム速度が遅く混色が生じやすい上、コントラストが悪いという問題点を有している。そこで、高コントラストと高速フレーム表示を実現するために、たとえば、2重マトリックス電極駆動方式や、時分割駆動方式などの各種駆動方式が提案されている。また、大きな選択パルスの代わりに小さなパルスを分散させて、全ラインを同時走査して、解像度を下げずに高コントラストと高フレーム表示の実現を試みたアクティブアドレッシング駆動方式なども提案されている。
【0005】
ところで、従来のカラーLCDの多くは、TFT方式にせよSTN方式にせよ、R(赤)、G(緑)、B(青)の3原色から成るカラーフィルタを用いたカラーフィルタ方式を採用している。そして、たとえばRを点灯する場合には、Rの領域を透過とし、G、Bの領域を非透過とすることによりカラー表示を行っている。しかしながら、単純に考えても、カラーフィルタ方式の場合には、R、G、B領域ごとにそれぞれ対応する画素が必要なため、白黒表示の場合の3倍の画素を駆動せねばならない。そのため、高解像度の画像を得るためには、非常に微細な加工が要求される上、駆動技術も複雑化し、またカラーフィルタ自体の透過率を向上させねばならず、さらにカラーバランス調整が困難であるなど、解決すべき問題点を多く抱えている。
【0006】
そこで、最近では、たとえば特開平4−338996号公報に開示されているようなR、G、B各色のそれぞれ独立した光源を順次周期的に点灯し、その点灯周期に同期して各画素にそれぞれ対応する色信号を加えることにより、フルカラーの画像を得ることが可能なR、G、B各色の光源を利用した3色バックライト方式のカラーパネルディスプレイが提案されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来のカラーフィルタ方式では、R、G、B信号をパラレルデータのまま処理することが可能なので、たとえばR信号で高輝度の画像を表示したい場合には、G信号、B信号の挙動とは無関係に、LCDの駆動回路中のコンデンサのメモリ効果を利用することにより、画素のR領域に画像データを重ね書きすることが可能であり、容易に高いコントラストのカラー映像を得ることが可能であった。
【0008】
しかしながら、3色バックライト方式では、一旦カラー画像情報をR、G、B各色の画像情報が所定の時間周期で順次切り替わるシリアルデータに変換した後、各色のシリアルデータの切り替わり周期に同期させて、R、G、B各色のバックライトを順次点灯させることによりカラー化を実現している。そのため、図11に示すように、たとえばR信号で高輝度の画像を表示したい場合であっても、R信号により所定の画素領域の液晶をオンにしても、次の周期でG信号、B信号によりオフにされてしまうので、高い透過光量が得られず、高コントラストのカラー画像を得ることができなかった。そして、かかる動作性能は、STN方式でカラー化を実現する場合に、特に顕著に現れるため、その解決が希求されていた。
【0009】
本発明は、3色バックライト方式でパネルディスプレイのカラー化を実現しようとする場合に直面する上記のような問題点に鑑みて成されたものであり、したがって、本発明の目的は、画素の駆動信号を改良することにより、各画素のフレーム応答性能を高め、高コントラストのカラー映像を得ることが可能であり、特にSTN方式のLCDに最適な新規かつ改良されたカラーパネルディスプレイ装置を提供することである。
【0010】
また本発明の別の目的は、画像情報を高速に展開し、LCDに対する情報転送速度の高速化を図ることが可能な、新規かつ改良されたカラーパネルディスプレイ装置を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は、画像情報に応じて駆動されて光透過率が変化する複数の画素から構成される表示部と、その画像情報に応じてそれぞれ独立にオンオフ制御可能なR、G、B各色のバックライト光源とを備えた新規かつ改良された3色バックライト方式のディスプレイ装置を提供する。そして、本発明の第1の観点によれば、上記ディスプレイ装置に、カラー画像情報をR、G、B各色の画像情報が所定の時間周期で順次切り替わるシリアルデータに変換する手段と、各時間周期内のR、G、B各色のシリアルデータをそれぞれ所定範囲内の複数の画素を駆動するR、G、B各色の描画データに変換する手段と、R、G、B各色の描画データに基づいて、各時間周期内において複数回繰り返して所定範囲内にある複数の画素を駆動する手段とを設けている。その場合に、画像情報から獲得される階調情報に応じて、各時間周期内において所定範囲内にある複数の画素を駆動する回数を制御する手段をさらに設けることが好ましい。
【0012】
また本発明の別の観点によれば、上記ディスプレイ装置に、カラー画像情報をR、G、B各色の画像情報が所定の時間周期で順次切り替わるシリアルデータに変換する手段と、各時間周期内のR、G、B各色のシリアルデータをL個にパラレルに展開する第1データバス手段と、所定範囲内のM×N個の画素それぞれについて順次、各画素に対応するL個のパラレルデータをL個のアドレスに同時に書き込むことにより、M×N個の画素情報から成るL個の描画データを格納するメモリ手段と、L個の描画データからK個の描画データを選択する選択手段と、メモリ手段から、選択されたK個の描画データを、それぞれ、M個の画素情報ずつN回に分けて読み出す第2データバス手段と、読み出されたK個の描画データにより所定範囲内のM×N個の画素を時間周期内においてK回駆動する駆動手段とを設けている。そして、その場合に、選択手段は、前記画像情報から獲得される階調情報に応じて描画データを選択する回数Kを決定することが可能である。
【0013】
さらに本発明の別の観点によれば、上記ディスプレイ装置は、カラー画像情報をR、G、B各色の画像情報が所定の時間周期で順次切り替わるシリアルデータに変換する手段と、各時間周期内のR、G、B各色のシリアルデータを要求される全階調数(L)にパラレルに展開する第1データバス手段と、所定範囲内のM×N個の画素それぞれについて順次、各画素に対応するL個のパラレルデータをL個のアドレスに同時に書き込むことにより、M×N個の画素情報から成るL個の描画データを格納するメモリ手段と、メモリ手段から、読み出す描画データに要求される階調数(K)の描画データを、それぞれ、M個の画素情報ずつN回に分けて読み出す第2データバス手段と、読み出されたK個の描画データにより所定範囲内のM×N個の画素を時間周期内においてK回駆動する駆動手段とを備えている。
【0014】
さらにまた本発明の別の観点によれば、エリアの異なる少なくとも3つのアドレスを有するメモリを介して画像情報を処理するに際して、パラレルに展開するデータエリアのアドレスのみを全アドレス有効にし、残余のアドレスにより指定されたデータをパラレルに処理することを特徴とする、画像情報の処理方法が提供される。その場合に、書き込み動作時と読み出し動作時とで、全アドレス有効にするデータエリアが異なるように構成することが可能である。
【0015】
本発明によれば、たとえばNTSC方式の通常のコンポジット信号が、R、G、B各色の色データに分離され、これらの色データが所定の周期で切り替わるシリアルデータに変換される。なお、ここではR信号に代表させて本発明の動作を説明することにする。まず、シリアルデータの各周期に含まれるR信号から所定の範囲、たとえば、640×480ドットの画像を上下2分割駆動する場合に、640×240ドット分のR色描画データを形成する。そして、この描画データに基づいて、各周期内で複数回反復して上記範囲内の画素を駆動することにより、液晶を大きく動かすことが可能となり、高い輝度を得ることができる。なお、画素を駆動する回数を階調情報に応じて調整することにより、たとえば高い輝度が必要な場合には駆動回数を増やし、低い輝度で十分な場合には駆動回数を減らすことにより、画像に階調差を生じさせることが可能となり、高コントラストの画像を得ることができる。
【0016】
本発明の動作をより具体的に説明する。上記のようにシリアルデータに変換されたR信号は、第1データバス手段により、要求される全階調数(たとえば、L=256)に応じてパラレルに展開される。そして256のデータがそれぞれ別個の階調アドレスを有するメモリに格納されることにより、256個の640×240ドット分のR色描画データが形成される。次いで、このように一旦メモリ内にR色描画データを形成してから、各ラインアドレスに応じて一度に640ドット分ずつ240回データを読み出すことにより、1回分のR色描画データが、一度に1ドットずつ640×240回データを読み出す必要のある従来の順次読み出し動作よりも遥かに高速に読み出される。そして、本発明によれば、このように高速に読み出された各R色描画データが、各色フレーム内において、T/256時間にわたり複数回(最高で256回)読み出され、画素を駆動するので、総駆動時間(T)は等しくとも、単にT時間にわたり1回だけ画素を駆動する従来の方式に比較して、遥かに広いダイナミックレンジの液晶動作量を得ることが可能である。従って、従来の方式に比較して、高コントラストの画像を得ることが可能である。なお、画素を駆動する回数を階調数に応じて選択することにより(たとえば全階調の場合には256回駆動、1/2階調の場合には128回駆動)、階調差を表現することも可能である。
【0017】
また、本発明に基づいて構成された画像情報の処理方法によれば、たとえばラインアドレスとデータセレクタアドレスにより管理される各画素に関する表示情報を、階調別の表示データとして階調アドレスにより階調化して格納することが可能なメモリ群を準備する。それにより、図10に模式的に示すように、書き込み動作時には、階調アドレスを全アドレス有効にして、8ビットデータをデコードし、たとえば256本のデータバスに展開した後に、ラインドレス(0〜239)とデータセレクタアドレス(0〜639)の指定により、各階調アドレスに対応して256ビット分がパラレルに書き込まれる。これに対して、読み出し動作時には、データセレクタアドレスを全アドレス有効にして、階調アドレス(0〜255)とラインアドレス(0〜239)の指定により、各ライン分の表示データをパラレルに読み出すことができる。
【0018】
以上のように、この方法によれば、エリアの異なる3種類のアドレスを、動作別に組み合わせて、パラレルに展開したいデータエリアのアドレスを全アドレス有効にすることにより、1回のクロックタイミングに同時に多量なデータを処理することが可能となり、LCDへの情報転送速度を高速化し、LCD駆動のレスポンスを高めることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について説明する。
【0020】
1.フレームの定義
まず、図1を参照しながら、本発明に基づいて構成されるカラーディスプレイ装置の動作(以下、繰り返し表示方式と称する。)の基本的概念について説明する。繰り返し表示方式においては、(1)映像フレーム、(2)色フレーム、(3)表示フレームの3種類の性質の異なるフレーム周波数が用意されるているので、これらのフレームの概念から説明する。
【0021】
(1)映像フレーム
この映像フレームは、最も大きなフレーム単位であり、たとえば40〜50Hz(20〜25mS)程度の周波数(時間周期)である。NTSC方式のコンポジット信号は、R、G、B各色の色データに分離した後に、R、G、B各色の画像情報を、後述する色フレームの時間周期で順次切り替わるシリアルデータに変換される。そして、映像フレームは、このシリアルデータのうちのR、G、B各色1回分の色フレーム時間周期の合計時間として定義される。この映像フレーム内において、R画像、G画像、B画像が視覚的に合成されてカラー画像として認識されるため、この映像フレームをカラー画像として十分な品質を得ることが可能な程度に設定することにより、以下に述べる色フレーム、表示フレームの時間周期を決定することができる。
【0022】
(2)色フレーム
色フレームは、上述のように構成されたシリアルデータ内で、各色に関する情報が切り替わる時間周期である。また、映像フレームとの関係で言えば、色フレームは、映像フレームをR、G、B各色の画像情報を表示させるために3つに割り振った時間周期であり、たとえば映像フレームを40〜50Hz(20〜25mS)程度に設定したい場合には、色フレームは120Hz〜150Hz(6.6mS〜8.3mS)程度の周波数(時間周期)である。従って、この色フレームが長ければ、以下に述べる表示フレームによる繰り返し表示回数が増えるため、液晶の変化量のダイナミックレンジを広げ、高コントラストの映像を得ることが可能である。しかし、色フレームが長すぎると、視覚的にはフリッカとして認識されるため好ましくない。従って、実際には、色フレームは、フリッカやコントラストなどの各種パラメータの調整値として設定する必要がある。なお、従来の3色バックライト方式では、この色フレームの調整により画質の向上を図っていたため、得られるコントラストには自ずと限界があり、特にSTN方式に適用した場合には、満足のいくカラー画像を得ることができなかった。この点、本発明による繰り返し表示方式では、以下に述べる表示フレームの概念を取り入れることにより、より高いコントラストの画像を得ることができる。
【0023】
(3)表示フレーム
さて、本発明によれば、R、G、B各色のシリアルデータから得られた各色の画像情報は、所定範囲(以下、描画範囲と称する。)、たとえば、640×480ドットの画像を上下2分割駆動する場合には640×240ドット分の画素を駆動する描画データに変換される。そして、この表示フレームは、上記色フレーム内において、この描画データを用いて上記描画範囲の画素を1回駆動する時間として定義される。従って、この表示フレームの時間周期が長いほど、描画範囲を拡大することが可能である。しかしながら、後述するように、本発明による繰り返し表示方式は、各色の色フレーム範囲内で、この表示フレーム単位で複数回描画を行うことにより積算される液晶の変化量を拡大し、高コントラストの画像を得ようとするものなので、表示フレームの時間周期をが短ければ、それだけ描画回数も増加することにより、より高いコントラストを得ることが可能である。また、後述するように、この繰り返し表示方式では、表示フレームによる描画回数を調整することにより、階調差をつけることを意図しているため、表示フレームの時間周期を短縮して描画回数を増やすことにより、階調数を増加させることができる。従って、表示フレームの時間周期を決定するにあたっては、描画範囲、コントラスト、階調数などの各種パラメータを考慮する必要がある。たとえば、全256階調で表現する場合には、1回の色フレーム中に256回の表示フレームを挿入する必要があり、たとえば、色フレームを120Hz〜150Hz(6.6mS〜8.3mS)と設定した場合には、表示フレームは30KHz〜38KHz(26μS〜33μS)程度の周波数(時間周期)である。
【0024】
2.繰り返し表示方式の基本動作
次に図2を参照しながら、本発明に基づいて構成された繰り返し表示方式のディスプレイ装置の動作について説明する。本発明の要旨は、駆動信号に対する液晶の動作性能が、立ち上がり時には積分特性を示し、立ち下がり時には微分特性を示すことに着目し、総駆動時間が同じであれば、総駆動時間にわたり連続的に液晶を駆動した結果生じる液晶の動作量よりも、総駆動時間を分割し複数回にわたり繰り返し液晶を駆動することにより、各駆動時間に行われた液晶の動作量の積算値の方を高くすることにある。
【0025】
従来の3色バックライト方式では、動作信号をTx時間だけオンとし、その間(t0〜t2)液晶を駆動した後、動作信号をオフとし、液晶を自然減衰させることにより、t0〜t3の表示オン期間を得ていた。従って、従来の動作信号での液晶の動作量Y1は、下記の数(1)で表せる。
【0026】
【数1】
【0027】
これに対して、繰り返し表示方式では、各駆動時間(Ta、Tb、…)は短いものの、液晶の立ち上がり時の動作レスポンスの良好な部分(Y2)を繰り返し用いているので、従来の方式と総時間数は同じでも(TX=Ta+Tb+、…、+Tn)、積算された液晶の動作量Y4としては、従来の液晶動作量Y1よりも大きな値を得ることができる。すなわち、繰り返し表示方式での各駆動時間内の液晶の立ち上がり量Y2は下記の数(2)で表される。
【0028】
【数2】
【0029】
また繰り返し表示方式での各駆動時間内の液晶の立ち下がり量Y3は、下記の数(3)で表される。
【0030】
【数3】
【0031】
従って、総時間(TX=Ta+Tb+、…、+Tn)内で得られる液晶の動作の積算量Y4は、下記の数(4)で表される。以上の結果より、Y4>Y1となるので、本発明による繰り返し表示方式によれば、同じオン時間であれば、従来の方式よりも遥かに大きな液晶の動作量を得ることが可能である。すなわち、図1に即して説明すれば、表示フレームの時間周期を各駆動時間(Ta、Tb、…+Tn)の合計であるTxとして設定し、各色フレームの時間周期内で複数回にわたり繰り返し表示を行うことにより、各色フレーム内で従来の方式に比較して遥かに高い液晶の動作量を得ることが可能となる。
【0032】
【数4】
【0033】
3.繰り返し表示方式による階調表現
本発明によれば、各色フレーム内での表示フレームによる描画回数を調整することにより、表示階調を表現することが可能である。
【0034】
すなわち、本発明の繰り返し表示方式によれば、図3に示すように、液晶駆動信号のオンオフタイミングを調整することにより、液晶の積算動作量を調整することが可能となる。たとえば、全ての表示フレームにおいて描画を行うことにより液晶の動作を飽和点にまでに到達させる、全階調の表示を行うことが可能である。またその半分の回数の表示フレームにおいて描画を行うことにより、液晶の動作を動作効率1にまで到達させることが可能な1/2階調の描画を行うことが可能となる。さらにその半分の回数の表示フレームにおいて描画を行うことにより、液晶の動作を動作効率2にまで到達させることが可能な1/4階調の描画を行うことができる。このように、本発明によれば、各色フレーム内での表示フレームによる描画回数を調整することにより、表示階調を表現することが可能である。
【0035】
なお表示階調を制御する場合には、階調データに応じて同じ描画情報を複数回読み出して表示を行うことも可能である。ただし、後述するように階調アドレスにより管理される描画情報を全階調数だけ予め準備しておき、階調情報に応じて各描画情報を順次読み出して表示を行うことにより、より高速なフレーム応答を得ることができる。また、後述するように、所定の回数の表示フレームをセットとして、そのセットの組合わせとして階調を表示することも可能である。たとえば256の階調アドレスを有するメモリにより描画情報を管理する場合には、256段階の階調データを設定し、その中から任意の回数の描画情報を読み出すように構成することも可能であるが、32回分の表示フレームを1セットとして8段階の階調データを構成し、8階調のカラー表示を行うことも可能である。
【0036】
4.システム構成
本発明に基づく繰り返し表示方式によるカラーディスプレイ装置のシステム構成の一実施例を図4〜図8に示す。ただし、当業者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範囲内において各種システム構成を設計することが可能であり、それらのシステム構成についても当然に本発明の技術的範囲に属することは言うまでもない。
【0037】
本実施例の構成では、16.6mS毎に入力されるNTSC方式の通常のコンポジット信号をRGBセレクタ10により色分割し、かつ色フレーム毎にR、G、B各色が周期的に切り替わるRGBシリアルデータに変換した後、A/D変換器12により8ビットの2値データに変換される。次いで、各色フレームに含まれる各色の1画面分の表示データはL/Uセレクタ14によりそれぞれ上下画面を表す上部画面表示データと下部画面表示データとに分割され、それぞれデータセレクタ16U及びデータセレクタ16Dに送られる。たとえば、640×480ドットの表示を行う場合には、上下各描画領域としてそれぞれ640×240ビットの画面表示データがデータセレクタ16U、16Dに送られる。なお、STNC信号の垂直同期と水平同期とはタイミングデコーダ18によりカウントされ、各種信号の同期をとるために用いられる。
【0038】
さて、データセレクタ16U、16Dに送られた画像データは、データセレクタ16U、16Dにより画面上の位置に応じて、第1データバス20U、20Dを介して必要な階調数分、たとえば256にパラレルに展開され、アドレスカウンタ22U、22Dから送られるラインアドレス信号及び階調アドレス信号に応じて、データ構成RAM群24U、24Dに展開される。結果として、1つの映像フレーム分の画像情報に関してR、G、B各色の色フレームにつき256の階調アドレスに管理される640×240ビット分の画像データが格納されることになる。なお、データ構成RAM群24U、24Dへの書き込みタイミングについては、図7に示すような動作タイミングで実施することが可能である。
【0039】
この点を図5及び図6を参照しながら詳述する。なお、図5には、1画素分のメモリ構成が示されており、図6には、データ構成RAM群24U、24Dにそれぞれ展開されたデータの配列とデータの内容が示されている。図5に示すように、1画素分の画像データはR、G、B各色について、データセレクタ24から第1データバス20により階調数に応じて256にパラレルに展開され、それぞれ階調アドレスカウンタ22aに管理される256の格納位置に格納される。なお、これらの画素データの1画面上での位置情報はラインアドレスカウンタ22bにより管理されている。このようにして、データ構成RAM群24U、24Dには、図6に示すように、640のデータセレクトエリア及び240のラインアドレスにより規定される各画素領域につき、それぞれ256の階調アドレス分だけ、画像情報が展開され格納されることになる。そして、この様子を模式的に示したのが図1であり、各画像データが各色フレームにつき階調分だけ表示フレームとして重ねられて格納される様子が示されている。
【0040】
以上のようにして、データ構成RAM群24U、24Dに格納された画像データは第2データバス手段26U、26Dにより、ラインカウンタ28U、28Dによりカウントされて1回に1ラインずつ240ライン分読み出されて、640×480ドットの表示領域を有する上下各液晶表示部30U、30Dの各画素を駆動することが可能である。そして、その際に、本発明による繰り返し表示方式によれば、各画面の階調情報に応じて、図3に示すように、読み出す画像データが格納されている階調アドレスを指定することにより、必要な数の画像情報が順次読み出される。このようにシステムを構成することにより、従来の方式に比較して液晶の動作量を拡大するとともに、液晶動作の階調化を図り、さらに表示部への高速の情報転送を実現することが可能である。なお、データ構成RAM群24U、24Dからの読み出しタイミングについては、図8に示すような動作タイミングで実施することが可能である。また、より具体的な表示動作のタイミングについては、図9を参照しながら後述する。
【0041】
5.繰り返し表示方式の表示動作タイミング
次に、以上のように構成された、本発明による繰り返し表示方式を実施可能なシステムの表示動作の一例について、図9に示すタイミングチャートを参照しながら説明する。なお、図9に示す実施例では、説明を簡略にするために、32ドット(4ビット×8クロック)×32ドットの描画領域にカラー表示を行うものとする。
【0042】
たとえば、100nSのパルス信号をドットクロック信号として制御を行う場合には、1パルス(100nS)で1ドット分の4ビットのデータ表示を行うことができるので、32ドットの1ライン分のデータ表示させるためには、800nSが必要である。このようにして、1ラインずつ32ライン分表示することにより1画面分の画像情報を表示することが可能であり、この動作に要する時間周期が本発明によれば表示フレームとして設定されることは既に説明したとおりである。そして、本実施例の場合は、表示フレームとして25.6μSが必要である。さらに、本発明によれば、この表示フレームを256回反復して、6.55mSの色フレームを構成し、描画を繰り返し表示することにより、高いコントラストを得ることが可能である。また階調を表現するために、本実施例では、256回分の表示フレームをさらに819.2μS分、32セットの表示フレームごとに8段階の階調データを設定し、階調アドレスにより描画回数を管理させる構成を採用している。なお、本実施例では、32回の連続する表示フレームを1セットにして階調データを構成しているが、それぞれ、1+8n番目、2+8n番目、…8+8n番目(ただし、n=0、1、…31)ごとの表示フレームを1セットにして階調データを構成することも可能であることは言うまでもない。このようにして、256回分の表示フレームによりR、G、B各色の色フレームが構成され、R、G、B各色の色フレームを1回ずつ表示させることにより19.66mS分の映像フレームが構成され、結果的に、高いコントラストで、所望の階調を有するカラー映像が、高いレスポンスで表示されるのである。
【0043】
なお、以上の実施例では、液晶表示装置(LCD)を例に挙げて本発明の説明を行ったが、本発明はかかる実施例に限定されるものではない。本発明は、3色バックライト方式のあらゆるパネルディスプレイに応用することが可能であり、たとえば本願出願人にかかる磁性流体ディスプレイ(特願平5−191787号、特願平5−270063号、特願平6−156816号)などのパネルディスプレイによりカラー表示を行う場合にも好適に適用できる。また、本発明方法はSTN方式のLCDに特に好適に採用されるものであるが、本発明はSTN方式に限らず、TFT方式、ECB方式、強誘電性方式、フィールド順次方式などの各種方式のLCDに対しても適用することができる。
【0044】
【発明の効果】
本発明は以上のように構成されているので、以下に説明するような優れた効果を奏することが可能である。
【0045】
(1)繰り返し表示方式による液晶の動作速度の高速化
本発明によれば、各色フレーム内で1画面分の画像データを複数回重ね書きし、液晶を間欠的に複数回に分けて駆動するので、液晶を連続的に駆動した場合に比較して、液晶の動作速度を高速化し、大きな動作量を確保し、結果として短い各色フレーム内で高いコントラストの映像を得ることができる。
【0046】
(2)繰り返し表示方式の表示回数制御による液晶動作の階調化
本発明によれば、各色フレーム内で1画面分の画像データを重ね書きする回数を調整することにより、短い各色フレーム内で階調差を表現することが可能である。すなわち、高い輝度を得たい場合には、繰り返し表示回数を増やし、より低い輝度で十分な場合には、繰り返し表示回数を減らすことにより、階調差を表現することができる。
【0047】
(3)LCDに対する情報転送の高速化
本発明のシステム構成の一実施例によれば、ラインアドレスとデータセレクタアドレスにより管理される各画素に関する表示情報を、階調別の表示データとして階調アドレスにより階調化して格納することが可能なメモリ群を準備している。従って、図10に模式的に示すように、書き込み動作時には、階調アドレスを全アドレス有効にして、8ビットデータをデコードし、たとえば256本のデータバスに展開した後に、ラインドレス(0〜239)とデータセレクタアドレス(0〜639)の指定により、各階調アドレスに対応して256ビット分がパラレルに書き込まれる。これに対して、読み出し動作時には、データセレクタアドレスを全アドレス有効にして、階調アドレス(0〜255)とラインアドレス(0〜239)の指定により、各ライン分の表示データをパラレルに読み出す。
【0048】
以上のように、本発明では、エリアの異なる3種類のアドレスを、動作別に組み合わせて、パラレルに展開したいデータエリアのアドレスを全アドレス有効にすることにより、1回のクロックタイミングに同時に多量なデータを処理することが可能となり、LCDへの情報転送速度を高速化し、LCD駆動のレスポンスを高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例において採用される映像フレーム、色フレーム、表示フレームの概念を説明する説明図である。
【図2】本発明による繰り返し表示方式を採用したディスプレイ装置の一実施例に関する液晶の動作を説明する説明図である。
【図3】本発明による繰り返し表示方式を採用したディスプレイ装置の一実施例に関する表示階調表現を説明する説明図である。
【図4】本発明による繰り返し表示方式を採用したディスプレイ装置の駆動回路の一実施例を示すシステム構成図である。
【図5】図4に示すシステムに適用可能な1画素分のメモリ構成を示すシステム構成図である。
【図6】図4に示すシステムに適用可能なメモリ群に展開されたデータの配列とデータの内容を示す説明図である。
【図7】図4に示すシステムに適用可能なメモリの書き込み動作のタイミングを示すタイミングチャートである。
【図8】図4に示すシステムに適用可能なメモリの読み出し動作のタイミングを示すタイミングチャートである。
【図9】本発明による繰り返し表示方式を採用したディスプレイ装置のさらに別の実施例の表示動作を示すタイミングチャートである。
【図10】本発明による画像情報の処理方法の概略を示す説明図である。
【図11】従来の3色バックライト方式の色スイッチの動作タイミングを示すタイミングチャートである。
【符号の説明】
10 RGBセレクタ
12 A/D変換器
14 L/Uセレクタ
16 データセレクタ
18 タイミングデコーダ
20 第1データバス
22 アドレスカウンタ
24 データ構成RAM群
26 第2データバス
28 ラインカウンタ
30 液晶表示部
Claims (6)
- 画像情報に応じて駆動されて光透過率が変化する複数の画素から構成される表示部と、その画像情報に応じてそれぞれ独立にオンオフ制御可能なR、G、B各色のバックライト光源とを備えたディスプレイ装置において、カラー画像情報をR、G、B各色の画像情報が所定の時間周期で順次切り替わるシリアルデータに変換する手段と、
前記各時間周期内のR、G、B各色のシリアルデータをそれぞれ所定範囲内の複数の画素を駆動するR、G、B各色の描画データに変換する手段と、
前記R、G、B各色の描画データに基づいて、前記各時間周期内において、略一定の間隔を隔てた所定数の表示フレームから選択された1または2以上の表示フレームで画素をオンオフ駆動する手段と、
を備えたことを特徴とするカラーパネルディスプレイ装置。 - さらに前記画像情報から獲得される階調情報に応じて、前記各時間周期内において前記所定範囲内にある複数の画素を駆動する回数を制御する手段を設けたことを特徴とする、請求項1に記載のカラーパネルディスプレイ装置。
- 画像情報に応じて駆動されて光透過率が変化する複数の画素から構成される表示部と、その画像情報に応じてそれぞれ独立にオンオフ制御可能なR、G、B各色のバックライト光源とを備えたディスプレイ装置において、
カラー画像情報をR、G、B各色の画像情報が所定の時間周期で順次切り替わるシリアルデータに変換する手段と、
前記各時間周期内のR、G、B各色のシリアルデータを全階調数L個にパラレルに展開する第1データバス手段と、
所定範囲内の横所定画素M×縦所定画素N個の画素それぞれについて順次、各画素に対応する全階調数L個のパラレルデータを全階調数L個のアドレスに同時に書き込むことにより、横所定画素M×縦所定画素N個の画素情報から成る全階調数L個の描画データを格納するメモリ手段と、
前記全階調数L個の描画データから階調数K個の描画データを選択する選択手段と、
前記メモリ手段から、選択された階調数K個の描画データを、それぞれ、横所定画素M個の画素情報ずつ縦所定画素N回に分けて読み出す第2データバス手段と、
読み出された階調数K個の描画データにより所定範囲内の横所定画素M×縦所定画素N個の画素を前記時間周期内において、略一定の間隔を隔てた全階調数L個の表示フレームから選択された階調数K回の表示フレームで画素をオンオフ駆動する手段と、
を備えたことを特徴とするカラーパネルディスプレイ装置。 - 前記選択手段は、前記画像情報から獲得される階調情報に応じて描画データを選択する回数階調数Kを決定することを特徴とする、請求項3に記載のカラーパネルディスプレイ。
- 画像情報に応じて駆動されて光透過率が変化する複数の画素から構成される表示部と、その画像情報に応じてそれぞれ独立にオンオフ制御可能なR、G、B各色のバックライト光源とを備えたディスプレイ装置において、
カラー画像情報をR、G、B各色の画像情報が所定の時間周期で順次切り替わるシリアルデータに変換する手段と、
前記各時間周期内のR、G、B各色のシリアルデータを要求される全階調数Lにパラレルに展開する第1データバス手段と、
所定範囲内の横所定画素M×縦所定画素N個の画素それぞれについて順次、各画素に対応する全階調数L個のパラレルデータを全階調数L個のアドレスに同時に書き込むことにより、横所定画素M×縦所定画素N個の画素情報から成る全階調数L個の描画データを格納するメモリ手段と、
前記メモリ手段から、読み出す描画データに要求される階調数Kの描画データを、それぞれ、横所定画素M個の画素情報ずつ縦所定画素N回に分けて読み出す第2データバス手段と、
読み出された階調数K個の描画データにより所定範囲内の横所定画素M×縦所定画素N個の画素を前記時間周期内において、略一定の間隔を隔てた全階調数L個の表示フレームから選択された階調数K回の表示フレームで画素をオンオフ駆動手段と、
を備えたことを特徴とするカラーパネルディスプレイ装置。 - 前記ディスプレイ装置は、STN方式の液晶表示装置であることを特徴とする、請求項1、2、3、4又は5のいずれかに記載のカラーパネルディスプレイ装置。
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