JP3548298B2 - 位置ずれ計測方法及びそれを用いた位置ずれ計測装置 - Google Patents

位置ずれ計測方法及びそれを用いた位置ずれ計測装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は位置ずれ計測方法及びそれを用いた位置ずれ計測装置に関し、特に、半導体基板上に微細な回路パターンを位置合わせをして重ね焼き付けをした時に、各焼き付け時の回路パターン同士が感光体上でどれ程正確に重ね合わされているかを計測する半導体素子製造用の露光装置による位置合わせの正確さを計測する場合に好適に応用できるものである。
【0002】
【従来の技術】
特開平4−212002号公報に於いては半導体基板上に重ね焼付けを行った回路パターンのずれを検出する際に二周波レーザーを光源として用いヘテロダイン干渉法を用いて計測する装置が開示されている。同公報では重ね焼きの際に同時に形成した回折格子を利用して2つの回折光のビート信号の位相差を検出して2つの回折格子間の相対的位置ずれを計測している。かかるレーザーを光源とする位置ずれ計測装置では、装置の電源を投入してからレーザーヘッドに対して十分なウォーミングアップ時間をおいてから計測を開始するか、又はレーザーヘッドを昼夜を問わず連続運転させておいて、装置を定常状態に保ち、もって安定な計測性能を得ることで高精度の計測を実現していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
一般に市販のレーザーヘッドのウォーミングアップ時間は30分程で良いとされている。しかし、上記公報で提案している位置ずれ計測装置の如く高精度、高分解能の位置ずれ計測装置では、レーザー光源の安定性への要求が厳しくなり、30分程度のウォーミングアップ時間では不十分となり、更に長時間のウォーミングアップ時間を必要とし、計測装置の稼働時間に制約を来していた。
【0004】
又環境の変化に対して計測装置の精度も敏感に変化することになり、計測値の再現性が低下する課題も生じていた。
【0005】
図9は二周波レーザーを光源として2つの回折格子間の相対的位置ずれを回折光のヘテロダイン干渉を利用して測定する場合のずれ計測値の経時特性の説明図である。図中、横軸は時間を示し、縦軸は回折格子のずれの計測値を示している。本来この2つの回折格子は相対的位置ずれ△X=△Y=0で形成されているものであり、計測値も0でなければならない。しかしながらレーザー光の照射ビームにドリフト性の変動や周波数の変動が残っていると回折格子への照射ビームは本来の計測位置からずれた位置を照射する。即ち2つの回折格子を偏心して照射することになる。この状態で2つの回折格子の位置ずれを測定すれば△X、△Yは0を示さずに或る値を示すことになる。いわば見かけのずれ(計測装置の経時的計測誤差)を示すことになる。
【0006】
同図はこの見かけのずれが時間の経過と共に0になる様子を示すものである。同図において時刻Oは二周波レーザー光源を起動して数10分のウォーミングアップの後、二周波レーザーが一応定常状態になった時刻である。一般に市販の二周波レーザー光源にはこの定常状態を確認できる表示器や信号出力を備えているので、時刻Oを確認できる。
【0007】
時刻Oから時刻Aまでの間、即ち区間OAでは計測値が激しく変動する。次に区間ABでは、変動は一時安定している。しかし区間BCでは計測値の変動は再び大きくなる。そして区間CDでは計測値の変動は収まり、見かけのずれは殆ど0になり安定になる。
【0008】
従って二周波レーザーを光源とする位置ずれ計測装置ではレーザー光源が一応定常状態になっても更に長時間ウォーミングアップを続け、完全にドリフト性変動が無くなってから計測を開始しなければならなかった。この事情はレーザーを光源とする高精度の計測装置については略同様である。
【0009】
本発明は、位置ずれ計測装置上に相対的ずれ量が既知の2つの回折格子より構成される安定度モニタ用マークを設け、又半導体基板上にも相対的ずれ量が既知の2つの回折格子より構成される参照マークを設け、安定度モニタ用マークの計測値で光源の安定度をモニタすることにより、適切な頻度で安定度モニタ用マークの計測及び参照マークの見かけのずれ値をチェックし、目的の計測マークの見かけの計測値から参照マークの見かけのずれ値を補正することによって、レーザー光源中に僅かのドリフト性変動がある場合でも、常に精度の高い、安定したずれ計測値の得られる位置ずれ計測方法及びそれを用いた位置ずれ計測装置の提供を目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明の計測方法は、
物体の情報を計測する計測方法において、
前記情報の計測誤差の時間的変化を測定するステップと、
該測定された計測誤差の時間的変化に基づいて、前記計測誤差を測定する頻度を決定するステップと、
前記決定された頻度で前記計測誤差を測定し、且つ前記情報の計測値を最新の前記計測誤差により補正するステップとを有することを特徴としている。
請求項2の発明は請求項1の発明において、
前記計測誤差の時間的変化率をa、目標計測精度をcとすると、前記計測誤差を測定する時間間隔Tを
T≦a/c
に設定するステップを有することを特徴としている。
【0011】
請求項3の発明の計測方法は、
2物体の位置ずれを計測する計測方法において、
予め位置ずれ量が知れた2つの参照物体の位置ずれを計測することによって前記2物体の位置ずれの計測誤差の時間的変化を測定するステップと、
該測定された計測誤差の時間的変化に基づいて、前記計測誤差を測定する頻度を決定するステップと、
前記決定された頻度で前記計測誤差を測定し、且つ前記2物体の位置ずれの計測値を最新の前記計測誤差により補正するステップとを有することを特徴としている。
請求項4の発明は請求項3の発明において、
前記計測誤差の時間的変化率をa、目標位置ずれ計測精度をcとすると、前記計測誤差を測定する時間間隔Tを
T≦a/c
に設定するステップを有することを特徴としている。
【0012】
請求項5の発明の位置ずれ計測方法は、
半導体基板に回折格子で構成されるアライメントマークと共に重ね焼きされた2つの前記回路パターンの位置ずれを、2つの前記アライメントマークで構成される計測マークの計測値としてヘテロダイン干渉法により位置ずれ計測装置を用いて計測する際、
前記位置ずれ計測装置に相対的ずれ量が既知の2つの回折格子より構成される安定度モニタ用マークを設け、前記半導体基板に相対的ずれ量が既知の2つの回折格子より構成される参照マークを設け、前記安定度モニタ用マークを計測して、その計測値から前記位置ずれ計測装置の光源の安定度を判定し、該光源の安定度に応じて前記安定度モニタ用マーク及び前記参照マークの計測頻度を決定し、該決定された計測頻度で計測された前記参照マークの計測値を使用して前記計測マークの計測値を補正することを特徴としている。
請求項6の発明は請求項5の発明において、
前記光源の安定度の判定は安定度モニタ用マークの計測値の時間当たりの変化率によって行うことを特徴としている。
【0013】
請求項7の発明の位置ずれ計測装置は、
2物体の位置ずれを検出する位置ずれ計測装置において、
予め位置ずれ量が知れた2つの参照物体の位置ずれの計測値を記憶する手段と、
該記憶された前記2つの参照物体の位置ずれの計測値によって、前記2物体の位置ずれの計測誤差の時間的変化を算出する手段と、
該算出された計測誤差の時間的変化に基づいて、前記計測誤差を測定する頻度を決定する手段と、
該決定された頻度で測定された最新の前記計測誤差により、前記2物体の位置ずれの計測値を補正する手段とを有することを特徴としている。
請求項8の発明は請求項7の発明において、
前記計測誤差の時間的変化率をa、目標位置ずれ計測精度をcとすると、前記計測誤差を測定する時間間隔Tを
T≦a/c
に設定する手段を有することを特徴としている。
【0014】
請求項9の発明の位置ずれ計測装置は、
半導体基板に形成された2つの回折格子の位置ずれを、該2つの回折格子より成る計測マークの計測値として、レーザーを光源とするヘテロダイン干渉法によって計測する位置ずれ計測装置において、
前記半導体基板を支持する半導体基板支持部上に設けた、位置ずれ量が既知の2つの回折格子より成る安定度モニタ用マークと、
該安定度モニタ用マークの計測値を記憶する計測値記憶部と、
該計測値記憶部に記憶している安定度モニタ用マークの計測値を用いて前記レーザー光源の安定度を算出する演算手段と、
前記計測マークの計測値の補正情報を与える補正手段とを有し
前記レーザー光源の安定度に応じて前記安定度モニタ用マークの計測頻度を決定し、前記補正手段を用いて前記計測マークの計測値を補正することを特徴としている。
請求項10の発明は請求項9の発明において、
前記レーザー光源の安定度の判定は2つの時刻の前記安定度モニタ用マークの計測値を用いて演算する時間当たりの前記安定度モニタ用マークの計測値の変化率であることを特徴としている。
請求項11の発明は請求項9又は10の発明において、
前記レーザー光源の起動時以後の前記安定度モニタ用マークの計測値の標準的経時特性を記憶する標準値記憶部を有し、
前記安定度モニタ用マークの計測値が前記標準的経時特性に対して所定の幅の中にあるか否かを判定し、これによって前記レーザー光源の異常を検出することを特徴としている。
請求項12の発明は請求項9〜11のいずれか1項の発明において、
前記補正手段は、前記半導体基板に形成した位置ずれ量が既知の2つの回折格子より成る参照マークを有し、
前記レーザー光源の安定度に応じて該参照マークの計測頻度を決定し、該参照マークの計測値を用いて前記計測マークの計測値を補正することを特徴としてい る。
請求項13の発明は請求項9〜12のいずれか1項の発明において、
補助照明光源と、該補助照明光源からの光束を位置ずれ計測領域に照射する照射手段と、該位置ずれ計測領域の画像を取り込む画像入力手段と、該取り込んだ画像を記憶する観察画像蓄積部とを有し、
前記レーザー光源の安定度に応じて前記補助照明光源からの光束で前記位置ずれ計測領域を照射して、前記画像入力手段を介して前記観察画像蓄積部へ画像を取り込み、該取り込んだ画像を用いて位置ずれ計測の制御を行うことを特徴としている。
【0020】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の実施例1の要部構成図である。本実施例は位置ずれ計測装置を半導体素子製造装置に適用して、重ね合わせ精度の測定を行うものである。
【0021】
図2は図1の安定度モニタ用マーク、参照マーク、計測マークの形状説明図、図3は図1の半導体基板支持部10に載置された半導体基板11の斜視図、図4は図1の計測マークの説明図である。
【0022】
図中、M は例えば2つの回折格子より構成される図2(A)に示すパターンを持ち、半導体基板支持部10上で半導体基板11に隣接した位置に形成している。即ちこのパターンでは2つの回折格子の相対的ずれ△X=△Yは0として構成されている。以後この2つの回折格子M を「安定度モニタ用マーク」と、安定度モニタ用マークの相対的位置ずれの計測を「安定度モニタ用マークの計測」と、その計測値(即ち計測装置の計測誤差)を「安定度モニタ用マークの計測値」と呼称する。
【0023】
は例えば2つの回折格子より構成される図2(A)に示す安定度モニタ用マークM と同じパターンを持ち、半導体基板11上に半導体プロセスによって、予め焼き付けて形成している。以後この2つの回折格子M を「参照マーク」と、この参照マークM の相対的位置ずれの計測を「参照マークの計測」と、その計測値を「参照マークの計測値」と呼称する。なお、参照マークM は補正手段の一要素を構成している。
【0024】
i,j はアライメントマークであり、これは図2(B)に示す様に回折格子のパターンを持ち、図4に示すように半導体基板11上への回路パターン焼き付け1回毎に回路パターン焼き付けと同時に焼き付けて形成している。下付字 はi回目の半導体プロセスを意味し、jは1つの半導体基板11中で第j番目のショット(焼き付け)を意味する。従って、アライメントマークMi,j は1ショットの焼き付け範囲の周辺部にこれまでの焼き付け回数nに対応する個数が所定の間隔をおいて形成されている。
【0025】
そこで半導体基板11上に重ね焼き付けされている回路パターン同士が感光体上でどれ程正確に重ね合わされているかを計測する場合には第i−1プロセスで焼き付けたアライメントマークMi−1,j と第iプロセスで焼き付けたアライメントマークMi,j とのずれを計測する。即ち図2(B)に示すアライメントマークMi−1,j とアライメントマークMi,j との相対的ずれを計測する。以後この2つの回折格子を「計測マーク」と、この2つの回折格子の相対的位置ずれの計測を「計測マークの計測」と、その計測値を「計測マークの計測値」と呼称する。
【0026】
1は二周波レーザー光源(レーザー光源)であり、光ヘテロダイン干渉計測用の光源である。2は補助照明光源であり、位置ずれ計測領域を後記の計測制御部からの制御信号S14によって照明する。3は第1の照射手段であり、レーザー光源1の光束からヘテロダイン干渉に適した少なくとも2つの光束を形成し、後記のマーク部分(位置ずれ計測領域)を所定の入射角で以て照射する。13は第2の照射手段であり、補助照明光源2からの光束で以て位置ずれ計測領域を照射する。
【0027】
14は受光光学系であり、マークである回折格子からの所定回折光31で以て構成される光ビームを受光し、光ヘテロダイン干渉によって得られるビート信号S1を出力する。12は画像入力手段であり、位置ずれ計測領域の画像を取り込み画像信号S13として後記の観察画像蓄積部へ出力する。4は信号処理系であり、受光光学系14からのビート信号S1を処理してその位相情報から相対的位置ずれ量を算出して計測値S2として出力する。なお、受光光学系14及び信号処理系4は各々検出手段の一要素を構成している。
【0028】
5は計測値記憶部であり、信号処理系4からの計測値S2と共に計測対象の種類及び必要に応じて計測時刻を記憶する。6は差分器(演算手段)であり、計測値記憶部5中の2つの安定度モニタ用マークM の計測値S3,S4を用いて単位時間当たりの安定度モニタ用マークM の計測値の変化率を計算して、演算結果S7を出力する。7は標準値記憶部であり、予め安定度モニタ用マークM の計測値の標準的経時計測特性を記憶させてある。
【0029】
8は比較器(比較手段)であり、安定度モニタ用マークM の計測値S5と標準値記憶部7中の安定度計測マークの計測値の標準データS6との比較を行い比較結果S8を出力している。9は計測制御部であり、装置全体の制御を行うと共に装置各部分からの情報を基に装置の精度維持、計測制御や演算を行う。
【0030】
10は半導体基板支持部材、11は半導体基板、15は二周波レーザー光源1から出射したレーザー光、16は補助照明光源2からの照明光、30はレーザー照射光、31はマークからの回折光、40は補助光の照射光、41は位置ずれ計測領域からの補助光の反射光である。
【0031】
33は位置合わせ機構(XYテーブル)、34は観察画像蓄積部である。
【0032】
本実施例の動作を説明する。ただし、照射手段、受光光学系については特開平4−212002号公報に開示しているものを使用するので、ここでは説明を省略する。
二周波レーザー光源1から出射したレーザー光15は第1の照射手段3を経由して、照射光30となって所定の位置ずれ計測領域をスポット状に照射する。一方、位置合わせ機構33は計測制御部9からの制御信号S12を受け、照射光30のビームスポットの位置に計測しようとしているマークをおおよそ位置合わせする。この時観察画像蓄積部34は照射光30のビームスポット付近の画像を取り込み、この画像を利用してマークの位置合わせの際に、所望の位置への追い込みと位置合わせ確認を行う。
【0033】
一般的にマークの位置合わせが完了すれば、該マークが計測位置に位置しており、更にこの位置には照射光30のビームスポットが来ているので、回折光31が受光光学系14に入射する。そして受光光学系14の中で重ね合わせ精度情報を有する電気信号に変換されて、ビート信号S1を出力する。
【0034】
信号処理系4はビート信号S1を受け取り、その位相情報を利用して計測値を算出し計測値S2を出力する。
【0035】
ここで計測値について説明する。
【0036】
安定度モニタ用マークM の計測値は△X ,△Y である。これは前記のようにレーザー光源1が全く定常状態になっていれば本来0と計測されるべきものが、レーザー光源1のドリフト性変動や波長性の変動が残っておれば、それに起因して0ではない値を示す。本実施例では安定度モニタ用マークM の計測値を使用して計測値の単位時間当たりの変化率を算出して光源の安定度をモニタしている。
【0037】
参照マークM の計測値は△X ,△Y であり、これは見かけのずれ値である。これは計測マークMi−1,j 、Mi,j の計測時の誤差を除去するために、計測動作中に計測制御部9からの制御信号により時々計測している。
【0038】
計測マークMi−1,j 、Mi,j の計測値は△xi,j ,△yi,j であり、これは見かけの計測値である。
【0039】
従って計測値S2としては(△X ,△Y )、(△X ,△Y )、(△xi,j ,△yi,j )がある。一方、計測制御部9は計測時刻tとマーク識別番号を計測値記憶部5へ制御信号S9によって与える。そして計測値S2は必要に応じて計測時刻tとマーク識別番号と共に、計測値記憶部5に蓄積記憶する。
【0040】
又、計測制御部9は今計測したものが計測マークMi−1,j 、Mi,j の見かけの計測値△xi,j ,△yi,j である場合は、この計測値と参照マークM の見かけのずれ値△X ,△Y を計測値記憶部5から信号S15として取り込み、次式の演算を行い、
△Xi,j =△xi,j −△X (1)
△Yi,j =△yi,j −△Y (2)
計測マークMi−1,j 、Mi,j のずれ計測値△Xi,j ,△Yi,j として計測値記憶部5へ制御信号S9に乗せて送り、記憶する。
【0041】
従って、計測値記憶部5で蓄積記憶される計測値は
▲1▼安定度モニタ用マークM の経時計測値 △XM,t ,△YM,t ・・
▲2▼参照マークM の計測値(見かけのずれ値) △X ,△Y
▲3▼計測マークMi−1,j 、Mi,j のずれ計測値 △Xi,j ,△Yi,j
これは第jショットの部分について第i番目の半導体プロセスにおける焼き付けパターンと第i−1番目の半導体プロセスにおける焼き付けパターンの重ね合わせ誤差である。
の3種類ある。
【0042】
標準値記憶部7には、安定度モニタ用マークM の計測値の標準的経時特性(△XM,T ,△YM,T ・・・・)を標準データとして予め記憶させてある。つまり計測制御部9から標準値記憶部7に対して、二周波レーザー光源1を起動してからの時間tを、制御信号S10により与えると、標準値記憶部7はこの時間t(=T)に対応する安定度モニタ用マークM の測定値の標準データを標準値記憶部7から選択して、標準データS6として比較器8へ出力する。
【0043】
そして計測制御部9からの制御信号S9によって、計測値記憶部5が蓄積しているデータの中から、2つの安定度モニタ用マークMM,t の計測値(△XM,t1、△YM,t1)、(△XM,t2、△YM,t2)を選び出し、計測値S3、S4として差分器6へ出力する。計測値S3とS4は、比較的近接した時刻t1,t2に計測されたデータである。これによって差分器6は次式の演算を行う。
【0044】
【数1】
Figure 0003548298
この演算結果S7は、或る近接した二つの時刻(t1〜t2)間の、安定度モニタ用マークM の計測値の変化率を示す。
【0045】
一方、比較器8は計測値記憶部5より、安定度モニタ用マークM の最近の計測値S5(△XM,t 、△YM,t )を受け取り、標準値記憶部7から得た標準データS6(△XM,T 、△YM,T )に対してある巾の中にあるか否かを判定し、
その結果を比較結果S8として計測制御部9へ出力する。もし標準データに対して大きくずれておれば、計測制御部9はレーザー光源1に何らかの異常があると判断し、装置外部に警告を発する。
【0046】
差分器6の演算結果S7(ζ,η)と、比較器8の比較結果S8を受けた計測制御部9は、補助照明光源2を点灯・消灯したり、安定度モニタ用マークM や参照マークM を計測する頻度を増減する。
【0047】
図5〜図8は実施例1の動作を表すフローチャートである。
【0048】
図5は本装置を起動してから半導体基板の第1ショットについて計測を始めるまでのフローチャートである。先ず処理10で本実施例の装置の電源を投入すると、処理11で装置各部の初期化処理を行う。例えば電子回路の動作モードセット等の電気的初期化処理や、位置合わせ機構の原点出し等の機械的処理が行われる。次に処理12では、二周波レーザー光源1が定常状態になるまで待つ。一般に市販の二周波レーザーには定常状態を確認できる表示器や信号出力を備えているので、確認は容易である。
【0049】
二周波レーザー光源1はウォーミングアップが終われば、おおむね安定状態になる。しかし、前記のように出射光の方向変動については、ドリフト性変動と振動性変動の両方が、ウォーミングアップ後も存在する。一般的には、ドリフト性変動は、数時間経過すれば殆ど無くなるが、この間に半導体基板上のビームスポット位置が移動する。この結果装置起動後の数時間はドリフト性変動によりマーク位置合わせの際にビームスポットが所定の位置からずれて照射されるため、所定の位置を観測している観察画像に照明ムラが発生し、位置合わせ確認や追い込みが出来なくなる。
【0050】
しかし、本実施例ではドリフト性変動が収まっていない状態でも位置合わせ確認や追い込みを可能としている。
【0051】
先ず処理13で半導体基板11を半導体基板支持部10にセットする。
【0052】
次に実施例1の装置は処理14で補助照明光源2を点灯する。これはレーザー光源1にドリフト性変動が残っており、レーザー光がマークの部分を偏芯して照明している場合でも、補助照明光源2によってマークを均一に照明し、マークの位置合わせや追い込みを確実に行えるようにする為である。次に処理15で安定度モニタ用マークM を計測位置に位置合わせして、処理16で位置ずれ計測に不要な補助照明光源2を消灯して、処理17で安定度モニタ用マークM の1回目の測定を行う。
【0053】
次に処理18から処理21まででもう1度安定度モニタ用マークM を計測する。
【0054】
以上の2回の安定度モニタ用マークM の測定によってこのマークの計測値の変化率を求められることになった。
【0055】
これから半導体基板11上の各ショットの重ね合わせ誤差の計測がスタートする。先ず処理22においてj=0とセットして、処理23に進む。ここでは全ショットの計測が終わったか否かの判断であるが、当然NOであり、処理は24へ進みjを1増やして第1ショットの計測に進む。処理25では最近の2つの時刻t1とt2の安定度モニタ用マークM の測定値を用い、変化率ζ、ηを計算する。
【0056】
処理26において変化率ζ、ηの値によってA1〜A4に分岐する。すなわち変化率ζ、ηの値を4つの領域に分けており、変化率が最も大きい領域にあればフローはA1に分岐し、変化率ζ、ηの値がその次の領域にあればフローはA2に分岐し、以下A3,A4 へと分岐する。
【0057】
今の場合、変化率ζ、ηの値が最も大きい領域にあったとしてフローがA1に進んだとする。この場合は図6に示す様に第jショットのずれ計測に際して、毎回補助照明光源2を点灯してマークを照明し、又毎回のずれ計測の前に安定度モニタ用マークM 及び参照マークM の計測を行う。
【0058】
このフローを説明する。処理101において補助照明光源2を点灯する。これはレーザー光源1のドリフト性変動が飽和していない段階ではレーザー光源1のビームスポットが測定マークの中心から偏心しており、これが為にレーザー光の照明によって観察画像を取り込もうとすれば画像の一部が欠けたりして、位置合わせや追い込みが出来なくなるので、補助照明光源2によって測定マークを照明し、位置合わせや追い込みを確実にするためである。次いで処理102で安定度モニタ用マークM を計測位置に位置合わせして、処理103で計測に不要な補助照明光源2を消灯して、処理104で安定度モニタ用マークM を計測して計測値△XM,t 、△YM,t を得る。
【0059】
次に処理105から処理108までは参照マークM について同じ処理を繰り返し、見かけのずれ値△X ,△Y を得る。
【0060】
次に処理109から処理112までは計測マークMi−1,j ,Mi,j について同じ処理を繰り返し、見かけの計測値△xi,j ,△yi,j を得る。そして処理113において(1)、(2)の演算を行い、ずれ計測値△Xi,j ,△Yi,j を得て、第1ショットの計測を終わる。そして図5のフローのB 点に移り、ジョブ終了の判断及び次測定の為の変化率の計算、分岐へと進む。
【0061】
A1のフローはレーザー光源1のドリフト性変動が激しい場合、毎回安定度モニタ用マークM 及び参照マークM の測定を行い、1個のショットのずれ計測を行う度に変化率ζ、ηをこまめにチェックし、参照マークM の見かけのずれ値△X ,△Y も毎回計測していることを示している。
【0062】
もし変化率ζ、ηが2番目に大きい領域にあれば、フローはA2へ分岐する。図7のA2のフローについて説明する。この場合は変化率ζ、ηがある程度小さくなっていて二周波レーザー光源1の出射方向のドリフト性変動が略飽和して、レーザー光がマーク部分を確実に照明しているので補助照明光源2が不要になっている。そこで図7に示す様に補助照明2は使用せず、基本的に1回の安定度モニタ用マークM 及び参照マークM の測定を行って、2個のショットのずれ測定を行う。
【0063】
処理201と202では安定度モニタ用マークM の測定をする。前記のA1のフローとの違いは、補助照明光源2を点灯していない点である。
【0064】
次に処理203と204とで参照マークM の測定を行い見かけのずれ値△X ,△Y を得る。
【0065】
そして、処理205と206とで第jショットの重ね合わせ誤差の測定を行う。即ち計測マークMi−1,j ,Mi,j について位置合わせ、測定を行いみかけの計測値△xi,j ,△yi,j を得る。そして処理207において(1)、(2)の演算を行いずれ計測値△Xi,j ,△Yi,j を得て、第jショットの計測を終わる。
【0066】
次に判断208において全ショットの計測が終わったか否かの判断を行い、計測ジョブの終了又は継続へ別れる。
【0067】
継続する場合は処理209へ進む。ここではjを1進め、処理210と211で第jショットのずれの測定を行う。即ち計測マークMi−1,j ,Mi,j について位置合わせ、測定を行い見かけの計測値△xi,j ,△yi,j を得る。そして処理212において(1)、(2)の演算を行いずれ計測値△Xi,j ,△Yi,j を得て、第jショットの計測を終わる。そして図5のフローのB 点に移り、ジョブ終了の判断及び次測定の為の変化率の計算、分岐へと進む。
【0068】
以上の様にA2のフローではドリフト性変動が略飽和しているので、補助照明光源2も点灯せず、1回の安定度モニタ用マークM 及び参照マークM の測定で2ショットのずれ測定を行っているので、A1のフローを採る場合よりもスループットが向上する。
【0069】
もし変化率ζ、ηが3番目に大きい領域にあれば、フローはA3へ分岐する。図8のA3のフローについて説明する。この場合はA2のフローと似ているが、A2の場合よりもレーザーのドリフト性変動が更に飽和しているので基本的に1回の安定度モニタ用マークM 及び参照マークM の測定を行って、3個のショットのずれ測定を行っている。
【0070】
従ってA2の場合よりも更にスループットが向上する。
【0071】
A4のフローについては説明を省くが、更にドリフト性変動が飽和しているので、1回の安定度モニタ用マークM 及び参照マークM の測定によって4ショット或はそれ以上の数のショットの測定を行うフローにすれば良い。
【0072】
図10〜図13は本発明の実施例2の説明図である。本実施例は、位置ずれ計測装置を半導体素子製造装置に適用して、重ね合わせ精度の測定を行うものである。図10は本実施例の光学系概略図、図11は照射光と計測マークの配置を示す図、図12はウエハ上の測定を行うマークの配置を示す図であり、図13は、温度変化と位相差検出器の出力の関係を示す図である。
【0073】
図12は、ウエハ上に配置されている実際に測定を行うマークの配置の一部を示した図である。重ね合わせ精度の測定は、図11に示すように相対位置ずれ量が既知の2つの回折格子対からなる参照マーク48,49について測定を行い、得られる測定値を基準値とし、次に第iレイヤと第i−1レイヤのずれ量を計測する計測マーク50,51に対して測定を行い、得られる測定値をずれ量測定値としている。そして、ずれ量測定値から基準値を比較することにより、測定光学系の固有収差あるいはウエハの面内回転による測定誤差が除去された真のずれ量測定値を得ることができる。通常、参照マーク48,49に対し1回の測定を行い、得られる基準値を演算器64に蓄積した後、ウエハ11上の複数の位置に配置された計測マークを順次計測し、これらの計測値と基準値を比較することにより、ウエハ上の各計測マーク位置での真のずれ量測定値を得る。
【0074】
図10,図11を用いて測定の原理及び流れを説明する。
【0075】
図10において、二周波レーザー光源1からは、同じ光軸上にあって偏光面が互いに直交し、わずかに周波数が異なる2つの光42,43が発せられる。ここで光42は p偏光の光、光43は s偏光の光とする。光42の複素振幅をE 、 光43の複素振幅をE とすると、複素振幅E,E は次の式で表される。
【0076】
= A exp{ i ω t } ・・・・・・(10)
= B exp{ i ω t } ・・・・・・(11)
ここで A,Bは振幅、ω,ω は角周波数である。2つの光42,43はミラー44により偏向され、レンズ45を通過して、偏光ビームスプリッタ46(以下PBS46)に入射する。PBS46に入射した2つの光はビームスプリット面で偏光方向の違いにより、2つの方向に分割される。PBS46のビームスプリット面を透過した p偏光の光42はミラー47で偏向され、ウエハ11上の参照マーク48,49、計測マーク50,51を照射する。
【0077】
一方、PBS46のビームスプリット面で反射した s偏光の光43はミラー52で偏向され、同様にウエハ11上の参照マーク48,49、計測マーク50,51を照射する。
【0078】
図11のように、光42,43は計測マーク50,51で反射回折され、光42については−1次の回折光53,54、光43については+1次の回折光55,56が図10のミラー57以下の検出系に入射する。これらの回折光のうち、回折光53,55はウエハ上の計測マーク50から得られる光、回折光54,56はウエハ上の計測マーク51から得られる光である。4つの回折光53,54,55,56の複素振幅を式で表すと以下のようになる。
【0079】
= A・exp{ i( ω t −φ)} ・・・・・・(12)
= A・exp{ i( ω t −φ)} ・・・・・・(13)
= B・exp{ i( ω t +φ)} ・・・・・・(14)
= B・exp{ i( ω t +φ)} ・・・・・・(15)
ここでE は回折光53、E は回折光54、E は回折光55、E は回折光56に対応する。また A ,A ,B ,Bは各回折光の振幅、φ,φ は計測マーク50,51の基準位置からのずれ量 x , xに相当する位相量で、
φ = 2π・x/ p ・・・・・・(16)
φ = 2π・x/ p ・・・・・・(17)
である。
【0080】
図10で4つの回折光53〜56はミラー57により偏向され、レンズ58を通過して偏光板59で偏光面が揃えられた後、回折光はレンズ58に関して計測マーク50,51と共役位置に設置したエッジミラー60により、計測マーク50からの回折光53,55と、計測マーク51からの回折光54,56に分離される。エッジミラー60を透過した回折光53,55はレンズ61により光検出器62に結像され、光電変換される。
【0081】
同様に、エッジミラー60を反射した回折光54,56はレンズ63により光検出器64に結像され、光電変換される。光検出器62から得られるビート信号I 及び光検出器64から得られるビート信号I を式で表すと
= A + B +2Acos{2π( ω −ω)t + 2φ} ・・・・(18)
= A + B +2Acos{2π( ω −ω)t + 2φ} ・・・・(19)
となる。
【0082】
+ B , A + B は直流成分、2A , 2A は振幅である。ビート信号I , Iの位相差Δφを位相差検出器65により求めると
Δφ= 2 (φ −φ) ・・・・・・(20)
となり、Δφより計測マーク50,51の光ヘテロダイン検出手段による相対位置ずれ量 x は、
= x −x= pΔφ/4π ・・・・・・(21)
として求めることができる。
【0083】
以上に説明した測定の原理及び測定の流れは計測マークについて述べたが、参照マークについての測定の原理及び測定の流れも同様である。
【0084】
いまここで、本実施例で述べている重ね合わせ精度測定機が置かれている雰囲気中の温度が時間と共に変化すれば、それに応じて位相差検出器65の出力が変化する。しかし、雰囲気中の温度変化により位相差検出器65の出力が変化すれば、参照マーク48,49を測定した時刻と計測マーク50,51を測定した時刻の間隔が長くなれば、基準値とずれ量測定値を比較して得られる真のずれ量測定値は不確かな値となる。ここで、雰囲気中の温度変化を温度測定機67でモニタし、演算器66で単位時間当りの温度変化率を求め、予め演算器66に蓄積された単位時間当りの温度変化率と位相差検出器の出力値の変化率を比較し、参照マークの測定頻度を決定する。そして演算器66よりウエハステージ68に対して参照マークの測定時に、参照マークが測定位置にセットされるようにウエハステージ68の移動命令を出す。例えば、図13に示すように重ね合わせ精度測定機が置かれている雰囲気中の温度が時間と共に変化したとする。領域1の区間は温度変化率が大きく、それに連れて位相差検出器65の出力も変化している。この様な場合はその温度変化率に応じて参照マーク48,49の測定を増やすようにし、領域2のように雰囲気中の温度が安定しているときは参照マーク48,49の測定回数を少なくすれば高精度かつ効率の良い測定が可能となる。
【0085】
ここで、計測マークを何個測定する毎に参照マークを測定するかという参照マークの測定頻度mは次のような計算で決定される。1マーク当りの測定時間をt、単位時間当りの位相差検出器の温度変化による出力値の変化率をc、目標測定精度をaとすると、
0<m<a/(t×c) (mは整数)
となる。
【0086】
または、参照マークを何時間毎に測定する頻度T(時間)は、
T≦a/c
となる。
【0087】
【発明の効果】
本発明は以上の構成により、位置ずれ計測装置上に相対的ずれ量が既知の2つの回折格子より構成される安定度モニタ用マークを設け、又半導体基板上にも相対的ずれ量が既知の2つの回折格子より構成される参照マークを設け、安定度モニタ用マークの計測値で光源の安定度をモニタすることにより、適切な頻度で安定度モニタ用マークの計測及び参照マークの見かけのずれ値をチェックし、目的の計測マークの見かけの計測値から参照マークの見かけのずれ値を補正することによって、レーザー光源中に僅かのドリフト性変動がある場合でも、常に精度の高い、安定したずれ計測値の得られる位置ずれ計測方法及びそれを用いた位置ずれ計測装置を達成している。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の概略構成図
【図2】安定度モニタ用マーク、参照マーク、計測マークの形状説明図
【図3】図1の基板支持部に載置された半導体基板の斜視図
【図4】図1の計測マーク説明図
【図5】実施例1の動作フローチャート1
【図6】実施例1の動作フローチャート2
【図7】実施例1の動作フローチャート3
【図8】実施例1の動作フローチャート4
【図9】実施例1の安定度モニタ用マークの計測値の経時特性
【図10】本発明の実施例2の概略構成図
【図11】図10の一部分の説明図
【図12】図10の一部分の説明図
【図13】重ね合わせ精度測定機の雰囲気中の温度と時間変化との説明図
【符号の説明】
1 二周波レーザー光源
2 補助照明光源
3 第1の照射手段
4 信号処理系
5 計測値記憶部
6 差分器
7 標準値記憶部
8 比較器
9 計測制御部
10 半導体基板支持部
11 半導体基板
12 画像入力手段
13 第2の照射手段
14 受光光学系
15 レーザー光
16 補助照明光
30 レーザー光の照射光
31 回折光
33 位置合わせ機構
34 観察画像蓄積部
40 補助光の照射光
41 補助光の反射光
安定度モニタ用マーク
参照マーク
i,j アライメントマーク
i−1,j 、Mi,j 計測マーク
S1 ビート信号
S2 計測値
S3 記憶部から読み出された時刻t1における安定度モニタ用マークM の計測値(△XM,t1,△YM,t1
S4 記憶部から読み出された時刻t2における安定度モニタ用マークM の計測値(△XM,t2,△YM,t2
S5 記憶部から読み出された最近の安定度モニタ用マークM の計測値(△XM,t ,△YM,t
S6 標準値記憶部から読み出された安定度モニタ用マークM の標準データ(△XM,T ,△YM,T
S7 差分器の演算結果
S8 比較器の比較結果
S9 計測値記憶部の動作を制御する制御信号
S10 標準値記憶部の制御信号
S11 観察画像蓄積部の制御信号
S12 位置合わせ機構の制御信号
S13 計測ビームが照射されている付近の画像信号
S14 補助照明光源の制御信号

Claims (13)

  1. 物体の情報を計測する計測方法において、
    前記情報の計測誤差の時間的変化を測定するステップと、
    該測定された計測誤差の時間的変化に基づいて、前記計測誤差を測定する頻度を決定するステップと、
    前記決定された頻度で前記計測誤差を測定し、且つ前記情報の計測値を最新の前記計測誤差により補正するステップとを有することを特徴とする計測方法。
  2. 前記計測誤差の時間的変化率をa、目標計測精度をcとすると、前記計測誤差を測定する時間間隔Tを
    T≦a/c
    に設定するステップを有することを特徴とする請求項1記載の計測方法。
  3. 2物体の位置ずれを計測する計測方法において、
    予め位置ずれ量が知れた2つの参照物体の位置ずれを計測することによって前記2物体の位置ずれの計測誤差の時間的変化を測定するステップと、
    該測定された計測誤差の時間的変化に基づいて、前記計測誤差を測定する頻度を決定するステップと、
    前記決定された頻度で前記計測誤差を測定し、且つ前記2物体の位置ずれの計測値を最新の前記計測誤差により補正するステップとを有することを特徴とする計測方法。
  4. 前記計測誤差の時間的変化率をa、目標位置ずれ計測精度をcとすると、前記計測誤差を測定する時間間隔Tを
    T≦a/c
    に設定するステップを有することを特徴とする請求項3記載の計測方法。
  5. 半導体基板に回折格子で構成されるアライメントマークと共に重ね焼きされた2つの前記回路パターンの位置ずれを、2つの前記アライメントマークで構成される計測マークの計測値としてヘテロダイン干渉法により位置ずれ計測装置を用いて計測する際、
    前記位置ずれ計測装置に相対的ずれ量が既知の2つの回折格子より構成される安定度モニタ用マークを設け、前記半導体基板に相対的ずれ量が既知の2つの回 折格子より構成される参照マークを設け、前記安定度モニタ用マークを計測して、その計測値から前記位置ずれ計測装置の光源の安定度を判定し、該光源の安定度に応じて前記安定度モニタ用マーク及び前記参照マークの計測頻度を決定し、該決定された計測頻度で計測された前記参照マークの計測値を使用して前記計測マークの計測値を補正することを特徴とする位置ずれ計測方法。
  6. 前記光源の安定度の判定は安定度モニタ用マークの計測値の時間当たりの変化率によって行うことを特徴とする請求項5記載の位置ずれ計測方法。
  7. 2物体の位置ずれを検出する位置ずれ計測装置において、
    予め位置ずれ量が知れた2つの参照物体の位置ずれの計測値を記憶する手段と、
    該記憶された前記2つの参照物体の位置ずれの計測値によって、前記2物体の位置ずれの計測誤差の時間的変化を算出する手段と、
    該算出された計測誤差の時間的変化に基づいて、前記計測誤差を測定する頻度を決定する手段と、
    該決定された頻度で測定された最新の前記計測誤差により、前記2物体の位置ずれの計測値を補正する手段とを有することを特徴とする位置ずれ計測装置。
  8. 前記計測誤差の時間的変化率をa、目標位置ずれ計測精度をcとすると、前記計測誤差を測定する時間間隔Tを
    T≦a/c
    に設定する手段を有することを特徴とする請求項7の位置ずれ計測装置。
  9. 半導体基板に形成された2つの回折格子の位置ずれを、該2つの回折格子より成る計測マークの計測値として、レーザーを光源とするヘテロダイン干渉法によって計測する位置ずれ計測装置において、
    前記半導体基板を支持する半導体基板支持部上に設けた、位置ずれ量が既知の2つの回折格子より成る安定度モニタ用マークと、
    該安定度モニタ用マークの計測値を記憶する計測値記憶部と、
    該計測値記憶部に記憶している安定度モニタ用マークの計測値を用いて前記レーザー光源の安定度を算出する演算手段と、
    前記計測マークの計測値の補正情報を与える補正手段とを有し
    前記レーザー光源の安定度に応じて前記安定度モニタ用マークの計測頻度を決定し、前記補正手段を用いて前記計測マークの計測値を補正することを特徴とする位置ずれ計測装置。
  10. 前記レーザー光源の安定度の判定は2つの時刻の前記安定度モニタ用マークの計測値を用いて演算する時間当たりの前記安定度モニタ用マークの計測値の変化率であることを特徴とする請求項9記載の位置ずれ計測装置。
  11. 前記レーザー光源の起動時以後の前記安定度モニタ用マークの計測値の標準的経時特性を記憶する標準値記憶部を有し、
    前記安定度モニタ用マークの計測値が前記標準的経時特性に対して所定の幅の中にあるか否かを判定し、これによって前記レーザー光源の異常を検出することを特徴とする請求項9又は10記載の位置ずれ計測装置。
  12. 前記補正手段は、前記半導体基板に形成した位置ずれ量が既知の2つの回折格子より成る参照マークを有し、
    前記レーザー光源の安定度に応じて該参照マークの計測頻度を決定し、該参照マークの計測値を用いて前記計測マークの計測値を補正することを特徴とする請求項9〜11のいずれか一項記載の位置ずれ計測装置。
  13. 補助照明光源と、該補助照明光源からの光束を位置ずれ計測領域に照射する照射手段と、該位置ずれ計測領域の画像を取り込む画像入力手段と、該取り込んだ画像を記憶する観察画像蓄積部とを有し、
    前記レーザー光源の安定度に応じて前記補助照明光源からの光束で前記位置ずれ計測領域を照射して、前記画像入力手段を介して前記観察画像蓄積部へ画像を取り込み、該取り込んだ画像を用いて位置ずれ計測の制御を行うことを特徴とする請求項9〜12のいずれか一項記載の位置ずれ計測装置。
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