JP2638528B2 - 位置合わせ方法 - Google Patents

位置合わせ方法

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JP2638528B2
JP2638528B2 JP6314725A JP31472594A JP2638528B2 JP 2638528 B2 JP2638528 B2 JP 2638528B2 JP 6314725 A JP6314725 A JP 6314725A JP 31472594 A JP31472594 A JP 31472594A JP 2638528 B2 JP2638528 B2 JP 2638528B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は半導体製造装置用の露光
装置、特にステップアンドリピート方式で感応基板上の
ショット領域を露光する装置に好適な位置合わせ方法に
関し、さらには露光用の原版となるマスクやレチクルと
露光対象となる半導体ウェハ等との精密な相対位置合わ
せを行う方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ICやLSI等の半導体装置は急
速に微細化、高密度化が進み、これを製造する装置、特
にマスクやレチクルの回路パターンを半導体ウェハに形
成された回路パターン上に重ね合わせて転写する露光装
置にも増々、高精度なものが要求されてきている。マス
クの回路パターンとウェハ上の回路パターンとは例えば
0.1μm以内の精度で重ね合わせることが要求され、
このため現在、その種の露光装置はマスクの回路パター
ンをウェハ上の局所領域(例えば1チップ分)に露光し
たら、ウェハを一定距離だけ歩進(ステッピング)させ
ては再びマスクの回路パターンを露光することを繰り返
す、所謂ステップアンドリピート方式の装置、特に縮小
投影型の露光装置(ステッパー)が主流になっている。
このステップアンドリピート方式では、ウェハを2次元
移動するステージに載置してマスクの回路パターンの投
影像に対して位置決めするため、その投影像とウェハ上
の各チップとを精密に重ね合わせることができる。ま
た、縮小型露光装置の場合、マスクやレチクルに設けら
れた位置合わせ用のマークと、ウェハ上のチップに付随
したマークとを投影レンズを介して直接観察又は検出し
て位置合わせするスルーザレンズ方式のアライメント方
法と、投影レンズから一定距離だけ離して設けた位置合
わせ用の顕微鏡を使ってウェハ全体の位置合わせを行っ
た後、そのウェハを投影レンズの直下に送り込むオフア
クシス方式のアライメント方法との2つの方法がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】一般にスルーザレンズ
方式はウェハ上の各チップ毎に位置合わせすることか
ら、重ね合わせ精度は高くなるものの1枚のウェハの露
光処理時間が長くなるという問題がある。オフアクシス
方式の場合は、一度ウェハ全体の位置合わせが完了した
ら、チップの配列に従ってウェハをステッピングさせる
だけなので、露光処理時間は短縮される。しかしなが
ら、各チップ毎の位置合わせを行わないため、ウェハの
伸縮、ウェハのステージ上の回転誤差、ステージ自体の
移動の直交度等の影響で必ずしも満足な重ね合わせ精度
が得られなかった。
【0004】一方、スルーザレンズ方式のアライメント
系を持つ投影露光装置を用いた位置合わせ方法として、
例えば特開昭59−54225号公報には、ウエハ上の
複数のチップ領域のうち代表的ないくつかのチップ領域
に対して予めマスクとのアライメントを行い、そのアラ
イメント結果(チップ領域に設けられたマークの検出結
果)に基づいてウエハ上のチップ領域の配列の特性(傾
向)を求めてからステップアンドリピート方式でウエハ
を移動させる位置合わせ方法も提案されている。この方
法であれば、露光時にウエハ上の各チップ毎のアライメ
ントを行わなくてもよいため、1枚のウエハの処理時間
もそれ程長くならない。
【0005】しかしながら、上記公報に開示されたよう
に、ウエハ上の代表的なチップ領域のみに対してアライ
メント(マーク位置の検出)を行う場合、そのチップ領
域に付設されたマーク検出の精度が劣化すると、それ以
降に決定されたチップ領域の配列特性は極めて信頼性の
ないものとなってしまう。そのようなマーク検出の精度
劣化は、ウエハの加工プロセスにより生じたマークの変
形やマークへのゴミの付着等によって偶発的に起こるも
のである。
【0006】そこで本発明は、ウェハ等の感応基板上に
配列された複数のチップ(ショット領域)の全てについ
て、マスク等のパターン像の露光位置でのアライメント
のためのマーク検出をすることなく、代表的なショット
領域に対してのみマーク検出を行いつつ、プロセスの影
響によるマーク変形等で生じる精度劣化を防止した位置
合わせ方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、本発明は所定の配列座標系(αβ)に従って2次元
に配列される複数のショット領域(Cn)と該複数のシ
ョット領域の各々に付設されるアライメント用のマーク
(SXn、SYn)とが形成された感応基板(WA)を
2次元的に移動可能なステージ(3)上に載置し、該ス
テージを露光手段(R、1)の所定の露光中心(AX)
に対して移動させて露光手段からのパターン像(Pr)
が感応基板のショット領域に重ね合わせ露光されるよう
に位置合わせする方法に適用される。
【0008】そして本発明では感応基板上の複数のショ
ット領域のうち互いに隣接しない4つ以上のm個のショ
ット領域を、アライメント用の特定ショット領域として
指定する段階と、露光手段の露光中心から所定距離だけ
離れた位置に検出領域(LXS、LYS)を有し、マー
クの位置情報を光電的に計測するマーク位置計測手段
(9、10、30〜38、41〜48)を使って、m個
の特定ショット領域の各々に付設されたマークが所定の
順番で次々に検出領域に導かれて光電的に計測されるよ
うに、ステージの移動を指示する段階とが実行される。
【0009】さらに本発明では、マーク位置計測手段に
よるマークの位置計測に精度劣化が生じた場合は、その
精度劣化が生じたマークの付設された特定ショット領域
の隣に位置するショット領域のマークの位置情報をステ
ージの移動とマーク位置計測手段とにより追加実測する
段階を設け、追加実測が行われたときは、精度劣化した
マーク位置情報を無視して、計m個のマーク位置情報を
使って感応基板上の露光すべきショット領域の各々が露
光手段の露光中心に対してアライメントされるようなス
テージの移動位置を決定する段階と、その決定された移
動位置に従ってステージを順次移動させて重ね合わせ露
光を行う段階とを実行するようにした。
【0010】
【作用】本発明においては、ウエハ等の感応基板上に形
成された複数のチップパターン(ショット)領域のうち
代表的なm個を予め指定し、指定されたショット領域の
各々に付設されたマークの位置を計測する際、その計測
精度が劣化するようなショット領域については、その近
傍に隣接した代わりのショット領域に対してマーク位置
計測の実測を行うようにした。このため、予め指定され
た代表的なショット領域のマークが加工プロセスの影響
によってたまたま変形していたり、またはそのマークに
たまたまゴミが付着していたりして、本来の計測精度が
得られないままショット配列の特性(線形伸縮誤差、残
存回転誤差、直交度誤差、オフセット誤差)を決定する
ことが防止され、より高い信頼性をもつマーク位置情報
を使ってショット配列の特性を決定することが可能とな
る。
【0011】
【実施例】図1は本発明の方法を実施するのに好適な縮
小投影型露光装置の概略的な構成を示す斜視図である。
投影原版となるレチクルRは、その投影中心が投影レン
ズ1の光軸を通るように位置決めされて、装置に装着さ
れる。投影レンズ1はレチクルRに描かれた回路パター
ン像を1/5、又は1/10に縮小して、ウェハWA上
に投影する。ウェハホルダー2はウェハWAを真空吸着
するとともにx方向とy方向に2次元移動するステージ
3に対して微小回転可能に設けられている。駆動モータ
4はステージ3上に固定され、ウェハホルダー2を回転
させる。また、ステージ3のx方向の移動はモータ5の
駆動によって行われ、y方向の移動はモータ6の駆動に
よって行われる。ステージ3の直交する2辺には、反射
平面がy方向に伸びた反射ミラー7と、反射平面がx方
向に伸びた反射ミラー8とが各々固設されている。レー
ザ光波干渉測長器(以下単にレーザ干渉計と呼ぶ)9は
反射ミラー8にレーザ光を投射して、ステージ3のy方
向の位置(又は移動量)を検出し、レーザ干渉計10は
反射ミラー7にレーザ光を投射して、ステージ3のx方
向の位置(又は移動量)を検出する。投影レンズ1の側
方には、ウェハWA上の位置合わせ用のマークを検出
(又は観察)するために、オフアクシス方式のウェハア
ライメント顕微鏡(以下、WAMと呼ぶ)20、21が
設けられている。尚、WAM21は図1では投影レンズ
1の後にあり、図示されていない。WAM20、21は
それぞれ投影レンズ1の光軸AXと平行な光軸を有し、
x方向に細長く伸びた帯状のレーザスポット光YSP、
θSPをウェハWA上に結像する。(スポット光YS
P、θSPは図1では図示せず。)これらスポット光Y
SP、θSPはウェハWA上の感光剤(フォトレジス
ト)を感光させない波長の光であり、本実施例では微小
な振幅でy方向に振動している。そしてWAM20、2
1はマークからの散乱光や回折光を受光する光電素子
と、その光電信号をスポット光の振動周期で同期整流す
る回路とを有し、スポット光θSP(YSP)のy方向
の振動中心に対するマークのy方向のずれ量に応じたア
ライメント信号を出力する。従ってWAM20、21は
所謂スポット光振動走査型の光電顕微鏡と同等の構成の
ものである。
【0012】さて、本装置には投影レンズ1を介してウ
ェハWA上のマークを検出するレーザステップアライメ
ント(以下LSAと呼ぶ)光学系が設けられている。不
図示のレーザ光源から発生して、不図示のエクスパンダ
ー、シリンドリカルレンズ等を通ってきたレーザ光束L
Bはフォトレジスト感光させない波長の光で、ビームス
プリッター30に入射して2つの光束に分割される。そ
の一方のレーザ光束はミラー31で反射され、ビームス
プリッター32を通過して、結像レンズ群33で、横断
面が帯状のスポット光になるように収束された後、レチ
クルRと投影レンズ1との間に回路パターンの投影光路
を遮光しないように配置された第1折り返しミラー34
に入射する。第1折り返しミラー34はレーザ光束をレ
チクルRに向けて上方反射する。そのレーザ光束はレチ
クルRの下側に設けられて、レチクルRの表面と平行な
反射平面を有するミラー35に入射して、投影レンズ1
の入射瞳の中心に向けて反射される。ミラー35からの
レーザ光束は投影レンズ1によって収束され、ウェハW
A上にx方向に細長く伸びた帯状のスポット光LYSと
して結像される。スポット光LYSはウェハWA上でx
方向に伸びた回折格子状のマークを相対的にy方向に走
査して、そのマークの位置を検出するために使われる。
スポット光LYSがマークを照射すると、マークから回
折光が生じる。それら光情報は再び投影レンズ1、ミラ
ー35、ミラー34、結像レンズ群33、及びビームス
プリッター32に戻り、ビームスプリッタ32で反射さ
れて、集光レンズと空間フィルターから成る光学素子3
6に入射する。この光学素子36はマークからの回折光
(1次回折光や2次回折光)を透過させ、正反射光(0
次回折光)を遮断して、その回折光をミラー37を介し
て光電素子38の受光面に集光する。光電素子38は集
光した回折光の光量に応じた光電信号を出力する。以
上、ミラー31、ビームスプリッタ32、結像レンズ群
33、ミラー34,35、光学素子36、ミラー37、
及び光電素子38は、ウェハWA上のマークのy方向の
位置を検出するスルーザレンズ方式のアライメント光学
系(以下Y−LSA系と呼ぶ)を構成する。
【0013】一方、ビームスプリッター30で分割され
た別のレーザ光束は、ウェハWA上のマークのx方向の
位置を検出するスルーザレンズ方式のアライメント光学
系(以下X−LSA系と呼ぶ)に入射する。X−LSA
系はY−LSA系と全く同様に、ミラー41、ビームス
プリッター42、結像レンズ群43、ミラー44,4
5、光学素子46、ミラー47、及び光電素子48から
構成され、ウェハWA上にy方向に細長く伸びた帯状の
スポット光LXSを結像する。
【0014】主制御装置50は光電素子38、48から
の光電信号、WAM20、21からのアライメント信
号、及びレーザ干渉計9、10からの位置情報とを入力
して、位置合わせのための各種演算処理を行うととも
に、モータ4、5、6を駆動するための指令を出力す
る。この主制御装置50はマイクロコンピュータやミニ
コンピュータ等の演算処理部を備えており、その演算処
理部にはウェハWAに形成された複数のチップCPの設
計位置情報(ウェハWA上のチップ配列座標値等)が記
憶されている。
【0015】図2は上記WAM20、21とY−LSA
系、X−LSA系によるスポット光θSP、YSP、L
YS、LXSの投影レンズ1の結像面(ウェハWAの表
面と同一)における配置関係を示す平面図である。図2
において、光軸AXを原点とする座標系xyを定めたと
き、x軸とy軸はそれぞれステージ3の移動方向を表
す。図2中、光軸AXを中心とする円形の領域はイメー
ジフィールドifであり、その内側の矩形の領域はレチ
クルRの有効パターン領域の投影像Prである。スポッ
ト光LYSはイメージフィールドif内で投影像Prの
外側の位置で、かつx軸上に一致するように形成され、
スポット光LXSもイメージフィールドif内で投影像
Prの外側の位置で、かつy軸上に一致するように形成
される。一方、2つのスポット光θSP、YSPの振動
中心はx軸からy方向に距離Y0 だけ離れた線分(x軸
と平行)LL上に一致するように、かつそのx方向の間
隔DxがウェハWAの直径よりも小さな値になるように
定められている。本装置では、スポット光θSP、YS
Pはy軸に対して左右対称に配置されており、主制御装
置50は光軸AXの投影点に対するスポット光θSP、
YSPの位置に関する情報を記憶している。また、主制
御装置50は、光軸AXの投影点に対するスポット光L
YSのx方向の中心位置(距離Xl)とスポット光LX
Sのy方向の中心位置(距離Yl)に関する情報も記憶
している。
【0016】次に、この装置を使った本発明による位置
合わせ方法を装置の動作とともに図3のフローチャート
図を使って説明する。尚、この位置合わせはウェハWA
の第2層目以降について行われるものであり、ウェハW
A上にはチップと位置合わせ用のマークとがすでに形成
されている。まず、ウェハWAはステップ100で不図
示のプリアライメント装置を使って、ウェハWAの直線
的な切欠き(フラット)が一定の方向に向くように粗く
位置決めされる。ウェハWAのフラットは図1に示した
ように、x軸と平行になるように位置決めされる。
【0017】次にステップ101ではウェハWAはステ
ージ3のウェハホルダー2上に搬送され、フラットがx
軸と平行を保つようにウェハホルダー2上に載置され、
真空吸着される。そのウェハWAには例えば図4に示す
ように複数のチップCnがウェハWA上の直交する配列
座標αβに沿ってマトリックス状に形成されている。配
列座標αβのα軸はウェハWAのフラットとほぼ平行で
ある。図4では複数のチップCnのうち、代表して配列
座標αβのウェハWAのほぼ中心を通るα軸上に一列に
並んだチップC0 〜C6 のみを表してある。各チップC
0 〜C6 にはそれぞれ4つの位置合わせ用のマークG
Y、Gθ、SX、SYが付随して設けられている。
【0018】今、チップC0 〜C6 の中央のチップC3
の中心を配列座標αβの原点としたとき、α軸上にはα
方向に線状に伸びた回折格子状のマークSY0 〜SY6
が、夫々チップC0 〜C6 の右脇に設けられている。ま
た、チップC3 の中心を通るβ軸上にはβ方向に線状に
伸びた回折格子状のマークSX3 がチップC3 の下方に
設けられ、他のチップC0 、C1 、C2 、C4 、C5
6 についても同様にチップの中心を通りβ軸と平行な
線分上にマークSX0 〜SX2 、SX4 〜SX 6 が設け
られている。これらマークSYn 、SXn はそれぞれス
ポット光LYS、LXSによって検出されるものであ
る。
【0019】また各チップC0 〜C6 の下方にはウェハ
WAの全体の位置合わせ(グローバルアライメント)を
行うために使われるマークGY0 〜GY6 、Gθ0 〜G
θ6が設けられている。これらマークGYn 、Gθn
α軸と平行な線分上にα方向に線状に伸びた回折格子上
のパターンで形成されている。さらにα方向に一列に並
んだチップC0 〜C6 のうち、例えば左端のチップC0
のマークGY0 と右端のチップC6 のマークGθ6 との
α方向の間隔が、WAM20、21によるスポット光θ
SP、YSPの間隔DXと一致するように定められてい
る。
【0020】すなわち本実施例では離れた2ヶ所のマー
クGY0 とマークGθ6 を使ってオフアクシス方式でウ
ェハWAのグローバルアライメントを行う。このためそ
の他のマークGY1 〜GY6 、マークGθ0 〜Gθ5
本来不要であり、なくてもよい。要はウェハWAのα軸
と平行な(又は一致した)線分上にα方向に細長く伸び
た2つのマークが間隔DXだけ離れて存在すればよい。
【0021】さて、主制御装置50はプリアライメント
装置からウェハWAを受けるときのステージ3の位置情
報、その位置から、マークGY0 、Gθ6 がそれぞれW
AM21、20の検出(観察)視野内に位置するまでの
ステージ3の移動方向と移動量等の情報を装置固有の定
数として予め記憶している。そこで次のステップ102
において、主制御装置50は、まずモータ5、6を駆動
して、マークGY0 がWAM21の検出視野内に位置す
るように、ステージ3を位置決めする。その後、スポッ
ト光YSPの振動中心がマークGY0 のy方向の中心と
一致するように、主制御装置50はWAM21からのア
ライメント信号とレーザ干渉計9からの位置情報とに基
づいてステージ3をy方向に精密に位置決めする。スポ
ット光YSPの振動中心とマークGY0 の中心とが一致
したら、その状態が維持されるように主制御装置50は
モータ6をWAM21からのアライメント信号でサーボ
(フィードバック)制御したまま、マークGθ6 がWA
M20のスポット光θSPによって検出されるようにモ
ータ4を駆動してウェハホルダー2を回転させる。さら
に主制御装置50はスポット光θSPの振動中心とマー
クGθ6 のy方向の中心とが一致するように、WAM2
0からのアライメント信号でモータ4をサーボ制御す
る。
【0022】以上の一連の動作により、スポット光YS
PとマークGY0 が一致し、スポット光θSPとマーク
Gθ6 が一致し、ステージ3の移動座標系、すなわち座
標系xyに対するウェハWAの配列座標αβの回転ずれ
が補正されるとともに、座標系xyと配列座標αβのy
方向(β方向)の位置に関する対応付け(規定)が完了
する。
【0023】次にウェハWA上の中心部分に位置するチ
ップC3 のマークSX3 がX−LSA系のスポット光L
XSによって走査されるように、ステージ3を位置決め
した後、x方向に移動させる。この際主制御装置50は
光電素子48からの時系列的な光電信号とレーザ干渉計
10からの位置情報とに基づいて、マークSX3 がスポ
ット光LXSと一致したときのウェハWAのx方向の位
置を検出して記憶する。これによって、座標系xyと配
列座標αβのx方向(α方向)の位置に関する対応付け
が完了する。尚、このx方向の対応付けは、露光動作の
直前にX−LSA系を使う場合は不要である。
【0024】以上の動作により、オフアクシス方式のア
ライメントを主としたウェハWAのグローバルアライメ
ント(配列座標αβの座標系xyへの対応付け)が終了
する。そして従来の方法であればウェハWA上の各チッ
プの配列設計値(配列座標αβにおけるチップの中心座
標値)に基づいて、主制御装置50はレーザ干渉計9、
10からの位置情報を読み取ってレチクルRの投影像P
rがチップに重なり合うようにステージ3のステップア
ンドリピート方式による位置決め(アドレッシング)を
行った後そのチップに対して露光(プリント)を行う。
【0025】ところが、グローバルアライメントの完了
までに、アライメント検出系の精度、各スポット光の設
定精度、あるいはウェハWA上の各マークの光学的、形
状的な状態(プロセスの影響)による位置検出精度のば
らつき等によって誤差を生じ、ウェハWAのチップは座
標系xyに従って精密に位置合わせ(アドレッシング)
されるとは限らない。そこで本発明の実施例においては
その誤差(以下ショット・アドレス誤差と呼ぶ)を次の
4つの要因から生じたものとする。
【0026】(1)ウェハの回転;これは例えばウェハ
WAを回転補正する際、位置合わせの基準となる2つの
スポット光YSPとθSPとの位置関係が正確でなかっ
たために生じるものであり、座標系xyに対する配列座
標αβの残存回転誤差量θで表される。 (2)座標系xyの直交度;これはステージ3のモータ
5、6による送り方向が正確に直交していないこととに
より生じ、直交度誤差量wで表される。
【0027】(3)ウェハのx(α)方向とy(β)方
向の線形伸縮;これはウェハWAの加工プロセスによっ
てウェハWAが全体的に伸縮することがある。このた
め、チップの設計上の配列座標値に対して実際のチップ
位置がα、β方向に微小量だけずれることになり、特に
ウェハWAの周辺部で顕著になる。このウェハ全体の伸
縮量はα(x)方向とβ(y)方向とについてそれぞれ
Rx、Ryで表される。ただし、RxはウェハWA上の
x方向(α方向)の2点間の距離の実測値と設計値の
比、RyはウェハWA上のy方向(β方向)の2点間の
距離の実測値と設計値の比で表すものとする。従って、
Rx、Ryがともに1のときは伸縮なしである。
【0028】(4)x(α)方向、y(β)方向のオフ
セット;これは、アライメント系の検出精度ウェハホル
ダー2の位置決め精度等により、ウェハWAが全体的に
x方向とy方向に微小量だけずれることにより生じ、オ
フセット量Ox、Oyで表される。さて、図4にはウェ
ハWAの残存回転誤差量θと、ステージ3の直交度誤差
量wを誇張して表してある。
【0029】この場合、直交座標系xyは実際は微小量
wだけ傾いた斜交座標系xy’になり、ウェハWAは直
交座標系xyに対してθだけ回転したものになる。上記
(1)〜(4)の誤差要因が加わった場合、設計上で座
標位置(Dxn、Dyn)のショット(チップ)につい
て実際に位置決めすべきショット位置(Fxn、Fy
n)は以下のように表される。ただしnは整数でショッ
ト(チップ)番号を表す。
【0030】
【数1】
【0031】ここでwはもともと微小量であり、θもグ
ローバルアライメントにより微小量に追い込まれている
から、一次近似を行うと式(1)は式(2)で表され
る。
【0032】
【数2】
【0033】この式(2)より、各ショット位置におけ
る設計値からの位置ずれ(εxn、εyn)は式(3)
で表される。
【0034】
【数3】
【0035】さて、式(2)を行列の演算式に書き直す
と、以下のようになる。
【0036】
【数4】Fn=A・Dn+O ・・(4) ただし、
【0037】
【数5】
【0038】
【数6】
【0039】
【数7】
【0040】
【数8】
【0041】そこで実際のショット(チップ)位置がマ
ークの検出により測定され、その実測値がHnとして検
出されたとき、位置決めすべきショット位置Fnとの位
置ずれ、すなわちアドレス誤差En(=Hn−Fn)を
最小にするように誤差パラメータA(変換行列)、O
(オフセット)を決定する。そこで評価関数として最小
二乗誤差をとるものとすると、アドレス誤差Eは式
(9)で表わされる。
【0042】
【数9】
【0043】そこで、アドレス誤差Eを最小にするよう
に誤差パラメータA,Oを決定する。ただし式(9)で
mはウエハWAの複数のチップのうち実測したチップの
数を表わす。さて誤差パラメータA,Oを求める際に、
最小二乗法を用いるものとすると、このままでは演算量
が多いため、誤差パラメータO(Ox,Oy)は別に前
もって決めておくものとする。オフセット量(Ox,O
y)はウエハWAのグローバルなオフセット値であるの
で、ウエハWA上の実測したチップ位置Hnの数mで設
計値(Dxn,Dyn)に対するアドレス誤差を平均化
した値にするとよい。
【0044】
【数10】
【0045】
【数11】
【0046】ところで位置決めすべきショット位置Fn
と実測値Hnとの誤差Enのうち、x方向の成分Exn
は、式(4)〜式(8)から、
【0047】
【数12】Exn=Hxn−Fxn =Hxn−a11Dxn−a12Dyn−Ox・・(12) となり、誤差Enのy方向の成分Eynは同様に、
【0048】
【数13】Eyn=Hyn−Fyn =Hyn−a21Dxn−a22Dyn−Oy・・(13) となる。そこで式(9)の誤差Eを最小にするように誤
差パラメータAを決定すると、要素a11,a12,a21
22は以下のようになる。
【0049】
【数14】
【0050】
【数15】
【0051】
【数16】
【0052】
【数17】
【0053】要素a11,a12,a21,a22が求まれば、
式(6)より線形伸縮量Rx,Ry,残存回転誤差量
θ、直交度誤差量wはただちに求められる。 Rx=a11 ・・・(18) Ry=a22 ・・・(19) θ=a21/Ry=a21/a22 ・・・(20) w=−(a21/Ry)−(a12/Rx) =−(a21/a22)−(a12/a11)・・・(21) 従って誤差パラメータA,Oを決定するためには、グロ
ーバルアライメント終了後ウエハWA上のいくつか(4
つ以上)のチップについて、X−LSA、Y−LSA系
を用いてマークSXn,SYnの位置を実測して実測値
(Hxn、Hyn)を求めるとともに、実測したチップ
の設計値(Dxn,Dyn)を使って、式(10),
(11),(14)〜(17)の演算を行えばよい。そ
こで、図3のフローチャート図に戻って動作の説明を続
ける。主制御装置50はグローバルアライメントが終了
した後、ウエハWAの複数のチップの位置を計測する。
まずステップ103で主制御装置50はX−LSA系の
スポット光LXSが図4中の左端のチップC0 に付随し
たマークSX0 と平行に並ぶように、配列設計値に基づ
いてステージ3を位置決めした後、マークSX0 がスポ
ット光LXSを横切るようにステージ3をx方向に一定
量だけ移動(走査)する。
【0054】この移動の間、主制御装置50は光電素子
48の時系列的な光電信号の波形をレーザ干渉計10か
らのx方向の位置情報に対応付けて記憶し、波形状態か
らマークSX0 とスポット光LXSとがx方向に関して
一致した時点の位置x0 を検出する。次に主制御装置5
0はステップ104でY−LSA系のスポット光LYS
がチップC0 に付随したマークSY0 と平行に並ぶよう
に配列設計値に基づいてステージ3を位置決めする。そ
の後、マークSY0 がスポット光LYSを横切るように
ステージ3をy方向に一定量だけ移動する。
【0055】このとき主制御装置50は光電素子38の
時系列的な光電信号の波形をレーザ干渉計9からのy方
向の位置情報と対応付けて記憶し、波形状態からマーク
SY 0 とスポット光LYSとがy方向に関して一致した
時点の位置y0 を検出する。そして主制御装置50はス
テップ105でm個のチップについて同様の位置検出を
行なったか否かを判断して、否のときはステップ106
に進み、ウエハWA上の別のチップまで配列設計値に基
づいてステージ3を移動させ、ステップ103から再び
同様の位置検出動作を繰り返す。
【0056】本実施例では、例えば図5に示すように配
列座標αβの各軸上に沿ってウエハWAの中心からほぼ
等距離に位置する4つのチップC0 ,C6 ,C7 ,C8
と中央のチップC3 の計5つのチップの各々についてス
テップ103、104の位置検出が行われるものとす
る。従ってステップ105でm=5と判断された時点で
主制御装置50には、5つの実測値(Hxn,Hyn)
が記憶されることになる。すなわち、 (Hx1 ,Hy1 )=(x0 ,y0 )・・・チップC0 (Hx2 ,Hy2 )=(x3 ,y3 )・・・チップC3 (Hx3 ,Hy3 )=(x6 ,y6 )・・・チップC6 (Hx4 ,Hy4 )=(x7 ,y7 )・・・チップC7 (Hx5 ,Hy5 )=(x8 ,y8 )・・・チップC8 の5つの実測値が順次検出される。
【0057】さらにこの5つの実測値を検出するとき、
あるチップの実測値がそのチップの設計値(Dxn,D
yn)にくらべて大きく異なっていた場合、例えばグロ
ーバルアライメントによって決まる位置決め精度の2倍
以上、異なっていた場合には、そのチップでの実測値を
無視し、例えばそのチップの隣のチップについてマーク
位置の実測を行う。これは実測しようとしたチップのマ
ークが加工プロセスによってたまたま変形した場合、そ
のマークにゴミが付着していた場合、そのマークの光学
像のコントラスト(回折光の発生強度)が弱く、光電信
号のS/N比が低い場合等に生じる位置計測の精度劣化
を補うためであり、このような追加的な実測が本発明の
特徴的な手順として実行される。
【0058】尚、位置計測の精度劣化を補う方法として
は、あらかじめ6つ以上のチップ、例えば図5中で配列
座標のαβの4つの象現の各々に位置するチップに加え
て、計9つのチップについて位置計測を行ない、その9
つの実測値の中から各チップの設計値(Dxn,Dy
n)に最も近い順に5つの実測値を選びだす方法、又
は、単に設計値(Dxn,Dyn)と大きく異なる実測
値(Hxn,Hyn)を以降の演算処理に使わないよう
にする方法等がある。
【0059】次に主制御装置50はステップ107にお
いて先の式(10),(11)、及び式(14)〜(1
7)に基づいて誤差パラメータA,Oを決定する。この
決定にあたって、主制御装置50は上記5つの実測値を
検出した各チップの5つの設計値を予め選出しており、
その設計値(Dxn,Dyn)を以下のように記憶して
いるものとする。
【0060】 (Dx1 ,Dy1 )=(x0',y0')・・・チップC0 (Dx2 ,Dy2 )=(x3',y3')・・・チップC3 (Dx3 ,Dy3 )=(x6',y6')・・・チップC6 (Dx4 ,Dy4 )=(x7',y7')・・・チップC7 (Dx5 ,Dy5 )=(x8',y8')・・・チップC8 また実際の誤差パラメータA,Oの決定に先立って、5
つのチップの各位置計測(所謂、ステップアライメン
ト)が終る毎に、例えば図3のステップ106でステー
ジ3を移動している間に、式(10),(11),(1
4)〜(17)の一部の演算を同時に実行していくこと
ができる。すなわち、式(10),(11),(14)
〜(17)の中で各チップ毎のデータ(実測値、設計
値)の代数和を表わす演算要素については、1つのチッ
プの実測(ステップアライメント)が終了する毎に順次
加算する。その演算要素は以下の通りである。
【0061】
【数22】
【0062】さらにこれら演算要素のうち、ウエハWA
上の実測すべきチップが予め決まっていて、変更がない
場合は、設計値(Dxn,Dyn)のみを含む演算要素
について図3中のステップ103,104,105,1
06の実行前に算出しておくこともできる。このように
実測値の計測動作と平行して、一部の演算を行っていけ
ば、総合的なアライメント時間はそれほど長くはならな
い。そして、5つの実測値が得られた段階で主制御装置
50は上記演算要素の結果を使って、式(10),(1
1)でオフセット量(Ox,Oy)を算出した後、その
オフセット値と上記演算要素の結果を使ってさらに式
(14)〜(17)で配列の要素a11,a12,a21,a
22を算出する。
【0063】以上の演算動作により、誤差パラメータ
A,Oが決定されるので、主制御装置50の次のステッ
プ108で先の式(4)を使って、ウエハWAの各チッ
プについて位置決めすべき位置、すなわち誤差パラメー
タによって補正されたショットアドレス(Fxn,Fy
n)を算出し、記憶手段(半導体メモリ)上に、設計値
(Dxn,Dyn)に対して補正されたチップの配列マ
ップ(ショットアドレス表)を作成する。この配列マッ
プは例えばチップC0 に対しては位置(Fx0 ,F
0 )、チップC1 に対しては位置(Fx1 ,F
1 )、・・・・・という具合に、チップの番号に対応
して、各位置データを記憶している。
【0064】次に主制御装置50は図3のステップ10
9において、記憶された配列マップに従ってステップア
ンドリピート方式でステージ3を位置決め(アドレッシ
ング)する。これによってウエハWA上のチップとレチ
クルRの投影像Prとが正確に重なり合い、次のステッ
プ110でそのチップに投影像Prを露光(プリント)
する。
【0065】そしてステップ111でウエハWA上の全
チップの露光が完了していないときは、再びステップ1
09から同様にステップアンドリピート動作を繰り返
す。このステップ111でウエハWA上の全チップの露
光が終了したと判断されたら、次のステップ112でウ
エハWAのアンロードを行ない、一枚のウエハの露光処
理がすべて終了する。
【0066】以上、本発明の実施例からも明らかなよう
に、ウエハWA上でステップアライメントするチップの
数が多い程、計測精度は向上するが、それだけ計測時間
が増大する。そのため計測時間の短縮化と計測精度の向
上との兼ね合いから、ステップアライメントするチップ
は図5に示したような配置の5つに選ぶことが望まし
い。しかしながら、重ね合わせ露光する回路パターンの
最小線幅がそれほど細くなく(例えば2〜5μm)、あ
まり計測精度をあげる必要がない場合等には、ウエハW
A上の互いに離れた3つのチップ(例えばC0 ,C6
7 )についてステップアライメント(チップの位置計
測)を行えば十分であり、計測時間はより短縮される。
【0067】また、ステップアライメントの際、各チッ
プのx方向とy方向の位置をともに検出するのではな
く、ステップアライメントする複数のチップに付随した
マークSXnの夫々を、X−LSA系のスポット光LX
Sで一括に相対走査(ステージスキャン)して、各チッ
プのx方向の位置のみを検出した後、各チップのマーク
SYnの夫々をY−LSA系のスポット光LYSで一括
走査して各チップのy方向の位置を検出するようにして
もよい。このようにすると、チップの配列上の同一列又
は同一行に実測すべきチップが複数個存在するときに
は、個々のチップ毎にx方向とy方向の位置検出をとも
に行うよりも高速な位置計測が期待できる。
【0068】また主制御装置50は不図示のキーボード
装置から、ウエハWA上のどのチップについてステップ
アライメントするかを任意に選択するようなデータを入
力するようにすれば、ウエハWAの処理条件により変化
する表面状態(特にマーク形状)に対して、よりフレキ
シブルに対応でき、位置計測の精度向上が期待できる。
【0069】また式(10),(11)を使ったオフセ
ット量(Ox,Oy)の決定にあたっては、例えばウエ
ハWAの中心から指定範囲内にあるチップの位置計測結
果だけを用いるようにしてもよい。その指定範囲として
は例えばウエハWAの直径の半分の直径を有する円内に
定めたり、その範囲の大きさをウエハWAにチップやマ
ークを形成したときの露光装置(縮小投影型、等倍プロ
ジェクション、プロキシミテイ等のステッパー)の精度
特性に応じて任意に可変したりするとよい。
【0070】また本実施例では、ウエハWAの全チップ
について式(4)を適用して、ステップアンドリピート
方式のアドレッシングを行うようにしたが、ウエハWA
の表面をいくつかの領域(ブロック)に分割し、個々の
ブロック毎に最適なアライメントを行なう、所謂ブロッ
クアライメントにおいても全く同様に式(4)を適用す
ることができる。
【0071】例えば図5において、配列座標αβの各象
現内に位置する4つのチップと、図示の5つのチップC
0 ,C3 ,C6 ,C7 ,C8 との計9つのチップについ
てステップアライメントを行なって、各チップの位置の
実測値を検出した後、配列座標αβの各象現毎に式(1
0),(11),(14)〜(17)を使って誤差パラ
メータA,Oを決定し、さらに式(4)を使って、位置
(Fxn,Fyn)を算出するようにする。
【0072】例えば配列座標のαβの第1象現のブロッ
クについては、第1象現内の1つのチップと、チップC
3 ,C6 ,C7 との4つのチップの実測値を使って式
(4)を決定し、第2象現内のブロックについては第2
象現内の1つのチップとチップC0 ,C3 ,C7 との4
つのチップの実測値を使って式(4)を決定する。そし
て、実際の露光のときは、各ブロック毎に決定された式
(4)からのショット位置(Fxn,Fyn)に基づい
て、ウエハWA上のチップを投影像Prと位置合せす
る。
【0073】このようにすると、ウエハ上での非線形要
素による位置検出、位置合せの不良が低減するととも
に、従来のブロックアライメントとは異なり、平均化要
素を残したままブロック化できるので、各ブロック内で
の重ね合せ精度がどのチップでもほぼ平均しているとい
う利点がある。そればかりでなく、ステッパー以外の露
光装置、特にミラー投影露光装置との混用の際にも大き
な利点を得ることができる。
【0074】一般にミラー投影露光装置で焼かれたウエ
ハのチップ配列は、湾曲していることが多い。そこでス
テッパーにより、そのウエハに重ね合せ露光を行なう場
合(混用;ミックス・アンド・マッチ)、上記のような
ブロックアライメントを行なえば、各ブロック内ではチ
ップ配列の湾曲が無視できる程、小さくなるため、ウエ
ハ全面に渡って極めて重ね合せ精度の高い焼き付けが可
能となる。
【0075】以上、本発明の実施例に好適な露光装置に
おいては、レーザのスポット光をウエハWA上のマーク
に照射して、マーク(チップ)の位置を検出したが、ス
ポット光をウエハWA上で単振動させたり、等速直線走
査させたりするアライメント系、又はレチクルR上のマ
ークとウエハWA上のマークとを、レチクルRの上方に
配置した顕微鏡対物レンズを介して観察(検出)して位
置合せを行なう、所謂ダイ・バイ・ダイアライメント光
学系を使った露光装置でも全く同様に実施できる。
【0076】この場合、ダイ・バイ・ダイアライメント
時にレチクルRを位置合せのためにx,y方向に微動さ
せないものとすれば、レチクルR上のマークの投影像
が、本実施例のスポット光LXS,LYSに相当するこ
とになる。またレチクルRを微動させる方式のもので
は、まずレチクルRを原点位置に正確に合せて設定す
る。そして複数のチップのステップアライメント(実
測)の際、配列設計値にしたがってステージをステッピ
ングさせた後、レチクルRのマークと実測すべきチップ
のマークとが所定の位置関係になるようにレチクルRを
微動し、レチクルRの原点からのx,y方向への移動量
を検出することによって、そのチップの位置の実測値
(Hxn,Hyn)を算出することができる。
【0077】また本実施例ではオフセット量(Ox,O
y)を別に単独に求めるようにして演算処理の簡素化を
計ったが、式(9)のアドレス誤差Eを最小にするよう
な誤差パラメータA,Oを厳密な演算処理によって算出
してもよいことは言うまでもない。
【0078】
【発明の効果】以上本発明によれば、ウエハ等の感応基
板上の複数のチップパターンのすべてに対して、位置合
せの誤差が平均的に小さくなり、1枚の感光基板から取
れる良品チップの数が多くなり、半導体素子の生産性を
向上させることができる。また、プロセスの影響やゴミ
の影響によって精度劣化するようなアライメントショッ
トでの実測をさけて、感応基板上の3つ以上m個のチッ
プ(ショット領域)の各々の位置を必ず実測(ステップ
アライメント)しているので、ショット領域の配列の決
定の信頼性が向上する。また同形状のマークを使った位
置計測が複数回繰り返されるので、検出系の機械的、電
気的なランダム誤差が低減されるとともに、位置検出用
のアライメントセンサー(顕微鏡)の感度のバラつきを
統計的な処理で押さえることになり、総合的なアライメ
ント精度が向上する。
【0079】尚、本発明は縮小投影型の露光装置に限ら
ず、ステップアンドリピート方式の露光装置、例えば等
倍の投影型ステッパーやプロキシミテイタイプのステッ
パー(X線露光装置)等に広く応用できるものである。
また露光装置以外でも半導体ウエハや複数のチップパタ
ーンを有するフォトマスク等を検査する装置(欠陥検
査、プローバ等)でチップ毎にステップアンドリピート
方式で検査視野やプローブ針等の基準位置に位置合せす
るものにおいても、同様に本発明を実施することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例に好適な縮小投影型露光装
置の概略的な構成を示す斜視図
【図2】 図1の装置におけるアライメント系の各検
出中心の位置関係を示す平面図
【図3】 本発明の位置合せ方法を使った全体的な動
作手順を表わすフローチャート図
【図4】 図1の装置を使って、位置合せ、及び露光
するのに好適なウエハの平面図
【図5】 ステップアライメントするチップの位置を
示すウエハの平面図である。
【主要部分の符号の説明】 WA・・・ウエハ、CP,
Cn・・・チップ、αβ・・・配列座標、103,10
4・・・ステップアライメントによる実測工程、107
・・・誤差パラメータを決定する工程、108,10
9,110,111・・・補正された実際のチップ配列
座標に沿ってステップアンドリピート方式で位置決めす
る工程。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定の配列座標系に従って2次元配列され
    る複数のショット領域と該複数のショット領域の各々に
    付設されるアライメント用のマークとが形成された感応
    基板を2次元的に移動可能なステージ上に載置し、該ス
    テージを露光手段の所定の露光中心に対して移動させて
    該露光手段からのパターン像が前記感応基板のショット
    領域に重ね合わせ露光されるように位置合わせする方法
    において、 (a)前記感応基板上の複数のショット領域のうち互いに
    隣接しない4つ以上のm個のショット領域をアライメン
    ト用の特定ショット領域として指定する段階と; (b)前記露光手段の露光中心から所定距離だけ離れた位
    置に検出領域を有し、前記マークの位置に応じた検出情
    報を光電的に取得するマーク位置検出手段を使って、前
    記m個の特定ショット領域の各々に付設されたマークが
    所定の順番で次々に前記検出領域に導かれて光電的に検
    出されるように前記ステージの移動を指示する段階と; (c)前記マーク位置検出手段によるマークの検出情報に
    精度劣化が生じた場合は、その精度劣化が生じたマーク
    の付設された特定ショット領域の隣に位置するショット
    領域のマークを前記マーク位置検出手段により追加実測
    する段階と; (d)該追加実測が行われたときは、精度劣化したマーク
    の検出情報を無視して計m個のマークの検出情報を使っ
    て前記感応基板上の露光すべきショット領域の各々が前
    記露光手段の露光中心に対してアライメントされるよう
    な前記ステージの移動位置を決定する段階と; (e)該決定された移動位置に従って前記ステージを順次
    移動させて前記重ね合わせ露光を実行する段階とを含む
    ことを特徴とする位置合わせ方法。
  2. 【請求項2】複数のショット領域が規則的に配列された
    感光基板を保持して2次元移動可能なステージと、前記
    ショット領域の各々にマスクのパターン像を投影する投
    影光学系と、該投影光学系を通して前記感光基板上のシ
    ョット領域に付随したアライメント用のマークを光電検
    出し、その光電信号に基づいて該マークの位置に応じた
    検出情報を取得するマーク検出手段と、該取得されたマ
    ークの検出情報に基づいて決まる座標位置、又は設計上
    で予め定められている座標位置に基づいて前記ステージ
    の移動位置を制御する移動制御手段とを備えた投影露光
    装置を使って、前記感光基板を前記マスクのパターン像
    に対して位置合わせする方法において、 (a)前記感光基板上の複数のショット領域のうち互いに
    隣り合わない3つ以上のm個の特定ショット領域をアライ
    メントショットとして予め指定する段階と; (b)該m個の特定ショット領域の各々に付随したマーク
    が前記マーク検出手段によって順次検出されるような前
    記ステージの移動位置を前記移動制御手段に指示する段
    階と; (c)前記マーク検出手段が前記特定ショット領域のマー
    クを光電検出したときの光電信号が精度劣化して前記マ
    ークの位置に応じた検出情報が正しく取得できないとき
    は、該精度劣化を起こす特定ショット領域の隣に位置し
    た隣接ショット領域のマークが前記マーク検出手段によ
    って追加検出されるような前記ステージの移動位置を前
    記移動制御手段に指示する段階と; (d)前記特定パターン領域および前記隣接パターン領域
    の各々から正しく取得された各マークの検出情報に基づ
    いて、前記感光基板上の投影露光すべきパターン領域が
    前記マスクのパターン像と位置合わせされるような前記
    ステージの移動位置を算出する段階とを含むことを特徴
    とする位置合わせ方法。
  3. 【請求項3】回路パターン像を投影露光する投影光学系
    の下で2次元移動するステージ上に、複数のショット領
    域が規則的に形成された感光基板を保持し、前記感光基
    板上のいくつかのショット領域に付随した各マークを光
    電検出するマーク検出手段からの光電信号に基づいて各
    マークの位置に応じた検出情報を取得し、該マークの検
    出情報に基づいて前記ステージが露光時に位置すべき露
    光座標位置を決定することによって、前記感光基板上の
    各ショット領域を前記回路パターン像に位置合わせする
    方法において、 (a)前記感光基板上の複数のショット領域の中から、前
    記露光座標位置を決定するのに必要な数mよりも多い数
    の前記マークの検出情報が得られるように互いに隣り合
    わない複数の特定ショット領域をアライメントショット
    として指定する段階と; (b)該指定された複数の特定ショット領域の各々に付随
    したマークが前記マーク検出手段によって所定の順番で
    順次検出されるような前記ステージの移動位置を指示す
    る段階と; (c)前記マーク検出手段からの光電信号に基づいて前記
    特定ショット領域の各々のマークの位置に応じた検出情
    報を取得するとともに該取得された各マークの検出情報
    を所定の基準と比べて、正しく取得された少なくともm
    個のマークの検出情報を選択する段階と; (d)該選択された少なくともm個のマークの検出情報を
    使って、前記感光基板上の各ショット領域が前記回路パ
    ターン像と重ね合わせされるような前記ステージの露光
    座標位置を算出する段階とを含むことを特徴とする位置
    合わせ方法。
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