JP3548295B2 - 処理剤供給装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば補充タンク等への処理剤の補給をするようにした処理剤供給装置に関し、例えば、写真プリンタとプロセッサとを組み合わせたプリンタプロセッサ等に採用できるものである。
【0002】
【従来の技術】
ラボで使用される自動現像機(例えば、フィルムプロセッサ、プリンタプロセッサ等)では、フィルムやカラーペーパーの処理が行われている。
【0003】
フィルムやカラーペーパーは、発色現像、漂白定着、水洗及び安定などの処理液や水の入った複数の処理槽内を搬送されることで処理される。
【0004】
従来の一般的な液補充方法は、先ず、処理液の入れられた容器(ボトル)の蓋を手で取り外し、その後、容器を手で持ちながら斜めに傾け、容器の口から流出する処理液を補充槽の処理液投入口の中へと投入していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
そのため、従来の補充方法では次のような問題があった。
(1) 補充槽の蓋を開け、容器の蓋を開けて補充するため、処理剤の異臭がする。
(2) 補充槽の蓋を開けるため、補充槽内の処理剤が蒸発し易い。
【0006】
本発明は上記事実を考慮し、処理剤の異臭の発生がなく、貯留部の処理剤の蒸発も少ない処理剤供給装置を提供することが目的である。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、貯留部に処理剤を供給する処理剤供給装置であって、内部に貯留した処理剤を流出させる口部と内外を連通する貫通孔を有する蓋との間で前記貫通孔を閉塞する閉塞部材を挟持装着した容器を装填する装填部と、前記貯留部に設けられ、前記容器の前記蓋部を挿入可能とする孔と、前記孔を遮蔽する遮蔽手段と、前記貯留部の内部に設けられ、前記装填部に装填された前記容器の前記閉塞部材を開き、前記容器内の前記処理剤を前記貯留部に投入させる開口手段と、を備えたことを特徴としている。
【0008】
請求項1に係る処理剤供給装置の作用を以下に説明する。
処理剤を貯留部に投入しないときには、貯留部と装填部との間を遮蔽手段で遮蔽する。これにより、貯留部に貯留された処理剤の蒸発が防止される。
【0009】
一方、貯留部に貯留された処理剤の量が減少し、処理剤を補充する場合には、以下のようにして補充を行う。
【0010】
先ず、処理剤の貯留された容器を装填部に装填する。容器を装填部に装填するのでオペレーターは容器を持ち続ける必要が無い。
【0011】
容器を装填部に装填した後、遮蔽手段による孔の遮蔽を取りやめて、容器の蓋部分を挿入し、その後、貯留部の内部に設けた開口手段によって容器の閉塞部材を開き、容器内の処理剤を貯留部に投入する。遮蔽手段による孔の遮蔽を取りやめることによって形成される開口部分は、容器の蓋部分が挿入されるので、実質的に閉塞された状態となり、貯留部の蒸発及び異臭の発生が抑えられる。
【0012】
処理剤の投入終了後には、再び貯留部と装填部との間を遮蔽手段で遮蔽する。
ここで、貯留部に投入する処理剤は、液体であればどのようなものでも良く、薬液、水、油等でも良く、これらに微粒子(粉等)を分散させたようなものでも良く、液体以外の錠剤、カプセル、粉末等の固形物であっても良い。
【0013】
また、貯留部とは、具体的には、例えば、感光材料の自動現像機に設けられる発色現像、漂白定着、水洗水及び安定浴液などの処理液や水が貯留されて、感光材料の処理を行う槽や、これらの槽に処理液を補充する補充タンク等のことである。
【0014】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の処理剤供給装置において、前記遮蔽手段は、前記容器の移動によって押圧されて開くシャッタを備えていることを特徴としている。
【0015】
請求項2に係る処理剤供給装置の作用を以下に説明する。
請求項2に係る処理剤供給装置では、容器が開口手段の方向に移動されると、シャッタが押圧されて開き、その後開口手段により容器の閉塞部材が開かれる。処理剤の投入後、容器を反対方向に移動するとシャッタが閉じる。
【0016】
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の処理剤供給装置において、前記遮蔽手段は、前記孔を遮蔽するシャッタと、前記シャッタを駆動する駆動手段と、を備えていることを特徴としている。
【0017】
請求項3に係る処理剤供給装置の作用を以下に説明する。
請求項3に係る処理剤供給装置では、処理剤を投入する際に駆動手段でシャッタを開き、処理剤の投入後にシャッタを閉めて貯留部を密閉できる。
【0018】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の処理剤供給装置において、前記装填部は装填した前記容器を前記開口手段と接離する方向に移動する移動手段を備え、前記シャッタは、前記装填部に装填された前記容器の前記開口手段側への移動動作開始以降に開放することを特徴としている。
【0019】
請求項4に係る処理剤供給装置の作用を以下に説明する。
請求項4に係る処理剤供給装置では、装填部に装填された容器が移動手段により開口手段側に移動され、容器の移動動作開始以降にシャッタが開かれる。その後、開口手段により容器の閉塞部材が開かれる。
【0020】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の処理剤供給装置において、前記シャッタは、前記容器の反開口手段側への移動動作中に閉止されることを特徴としている。
【0021】
請求項5に係る処理剤供給装置の作用を以下に説明する。
請求項5に係る処理剤供給装置では、処理剤を投入し終わった容器が反開口手段側へ移動している最中に、シャッタが閉じられる。
【0022】
請求項6に記載の発明は、請求項2乃至請求項5の何れか1項に記載の処理剤供給装置において、前記装填部が取り付けられ前記貯留部を開閉可能な開閉蓋を備え、前記シャッタは、前記開閉蓋により前記貯留部が密閉された以降に開放することを特徴としている。
【0023】
請求項6に係る処理剤供給装置の作用を以下に説明する。
請求項6に係る処理剤供給装置では、先ず、開閉蓋を開く。次に、装填部に容器を装填し、開閉蓋を閉める。開閉蓋を閉めた後にシャッタを開放して処理剤の投入を行う。処理剤の投入後にシャッタを閉止する。その後、開閉蓋を開けて空の容器を外し、開閉蓋を閉める。
【0024】
【発明の実施の形態】
[第1の実施形態]
図1には本発明の第1の実施形態に係る処理剤供給装置が適用されたプリンタプロセッサ10の概略が示されており、図2にはプリンタプロセッサ10の斜視図が示されている。
【0025】
図1に示すように、このプリンタプロセッサ10のプリンタ部を構成する写真焼付部12は、感光材料としての印画紙Pが収納されたペーパマガジン14を装填できるような構造となっている。
【0026】
このペーパマガジン14の図1上、左上側には、印画紙Pの先端部付近が巻き掛けられる駆動ローラ16が回転自在に支持されており、写真焼付部12内の図示しないモータの駆動力をこの駆動ローラ16が受けて回転する。また、駆動ローラ16に対向した位置には、印画紙Pを介して一対のニップローラ18が配置されている。この為、駆動ローラ16がこれらニップローラ18との間で印画紙Pを挟持して、印画紙Pを写真焼付部12内へ送り出すことになる。
【0027】
他方、写真焼付部12内には、上下一対の刃からなると共にモータ20によりこの刃が移動されるカッタ22が設置されており、ペーパマガジン14から出て来た印画紙Pをこのカッタ22が即座に切断することになる。
【0028】
図1上、カッタ22に対して右側である印画紙Pの搬送方向下流側には、上面が水平方向(図1上、左右方向)に沿うように形成された支持台46が配置されている。この支持台46とカッタ22との間には、無端ベルト44が巻き掛けられる巻掛ローラ52が水平方向(図1上、紙面に対して直交する方向)に配置されている。また、この巻掛ローラ52の上側には、巻掛ローラ52との間で無端ベルト44を挟持するニップローラ54が配置されている。
【0029】
この支持台46に対して印画紙Pの搬送方向下流側には、無端ベルト44が巻き掛けられる案内ローラ56が位置している。この案内ローラ56に隣接した位置には、下面側が巻掛ローラ52上面側とほぼ同一の高さとなるような押さえローラ58が配置されており、この押さえローラ58が無端ベルト44の外周を押圧している。
【0030】
すなわち、図1に示すように、この部分の無端ベルト44をS字状としている。さらに、無端ベルト44は、案内ローラ56の下側でテンションローラ62へ巻き掛けられて、逆三角形の移動軌跡が形成されている。そして、案内ローラ56は、図示しないモータの駆動力によって駆動回転され、無端ベルト44を図1上、時計回転方向に回転させる。
【0031】
一方、無端ベルト44にはその全域に亘って多数の小孔(図示せず)が形成されており、この無端ベルト44の一部が載置される支持台46の上面には、無端ベルト44の小孔に対応して多数の孔部(図示せず)が形成されている。さらに、この支持台46の内部は空洞状に形成されており、無端ベルト44の幅方向両端に対応して形成された一対の連通ダクト66(図上、一方のみ示す)がこの支持台46に接続されている。これらの連通ダクト66は、支持台46の下側を通過する無端ベルト44の部分を迂回して無端ベルト44の下方へと至り、吸引ファン68が設けられたファンボックス70へと接続されている。
【0032】
他方、図1に示される如く、支持台46上を移動する無端ベルト44の上部には、イーゼル装置64が設けられており、縁有画像を印画紙P上に焼付露光する場合に、このイーゼル装置64内の図示しない可動片で印画紙Pの周囲を覆うようになっている。
【0033】
また、プリンタプロセッサ10の外枠を構成するケーシング10A外であってイーゼル装置64の直上の位置には、光を拡散する拡散ボックス28が配置されており、その右隣に、それぞれ光路への挿入フィルタ量を変え得るよう移動可能なC、M、Yの3組のフィルタから構成されるCCフィルタ24が配置されている。従って、このCCフィルタ24に隣合って位置する光源26から照射された光線がCCフィルタ24を通過した後、拡散ボックス28により拡散されつつ屈曲されて、直下に送られることになる。そして、このケーシング10Aの上面に載置されているネガキャリア30上のネガフィルムNをこの光線が透過する。
【0034】
さらに、写真焼付部12内に設置されたガイドレール32に、支持板34が水平方向(図1上、紙面に対して直交する方向)に移動可能に支持されており、前記光線の光軸線S上にそれぞれ配置されるようにプリズム36及びズームレンズ38がこの支持板34に取り付けられている。
【0035】
従って、ネガフィルムNを透過して露光光線となった光線は、プリズム36を通過した後、さらに拡大倍率を変更可能なズームレンズ38を通過してイーゼル装置64の下に位置する印画紙P上に、ネガフィルムNの画像を結像させる。
【0036】
また、写真焼付部12内には、ネガフィルムNの濃度を測定する例えば色フィルタとCCD等の光センサにより構成される濃度測定器40が配置されており、プリズム36により水平方向に屈曲された光線がこの濃度測定器40に送られるようになっている。この濃度測定器40は、図示しないコントローラに接続されており、濃度測定器40によって測定されたデータ及び、作業者によりキー入力されたデータに基づいて、焼付露光時の露光補正値が設定される。
【0037】
さらに、ズームレンズ38とイーゼル装置64の間の光路には、CCフィルタ24で色と強度が調光されネガフィルムNを透過した光を、所定時間の間焼付露光するブラックシャッタ41が設けられている。
【0038】
以上のような構造に写真焼付部12がなっている為、ペーパマガジン14から送り出された印画紙Pは、カッタ22で所望長さに切断された後に、無端ベルト44に乗せられて露光光線の光軸線S上の位置である画像焼付位置へと搬送される。そして、光源26側からの露光光線がプリズム36及びズームレンズ38等を介して印画紙Pに到達し、ブラックシャッタ41が所定時間開くことにより、ネガフィルムNに記録された画像が印画紙P上に焼付露光され、この画像が焼き付けられた部分が画像部分となる。
【0039】
この際、支持台46内の空気は、連通ダクト66を介して無端ベルト44のループ内から幅方向両端へ抜け出し、吸引ファン68で吸引されて外部へ吹き出されるので、支持台46内が負圧となる。この負圧は支持台46の孔部、無端ベルト44の小孔を介して無端ベルト44上の印画紙Pへと伝達され、印画紙Pが矢印Aで示すように、無端ベルト44へ吸引される。この為、印画紙Pが単に無端ベルト44に乗せられるだけでなく、無端ベルト44側に吸引されるので、印画紙Pが、確実に無端ベルト44により搬送されると共に、画像焼付位置上で水平状態に配置されることになる。
【0040】
さらに、画像の焼付露光が終了した印画紙Pは、案内ローラ56と押さえローラ58との間に挟持されて、その搬送方向が水平方向から垂直方向へと変更されて垂直方向に送り出される。この後、印画紙Pの搬送経路を表す経路Kで示されるように、印画紙Pは、複数対のローラによって構成される搬送路60を介して、現像、漂白定着、水洗及び乾燥の各処理を行うプロセッサ部72へ搬送される。以上でネガフィルムNの画像1コマ分の焼付露光処理が終了する。これを繰り返すことにより、焼付露光処理された印画紙Pが1枚づつ順次プロセッサ部72に搬送される。
【0041】
このプロセッサ部72の内の処理槽としての現像槽74には現像液が溜められていて、印画紙Pをこの現像液に浸して現像処理を行う。現像処理された印画紙Pは現像槽74と隣接する処理槽としての漂白定着槽76へ搬送される。漂白定着槽76には漂白定着液が溜められていて、印画紙Pをこの漂白定着液に浸して漂白処理及び定着処理を行う。定着処理された印画紙Pは、漂白定着槽76に隣接すると共にそれぞれ水洗水が溜められた複数の処理槽としての水洗槽からなる水洗部78へ搬送され、印画紙Pを水洗槽内の水洗水に浸して水洗処理を行う。
【0042】
水洗処理された印画紙Pは水洗部78の上部に位置する乾燥部80へ搬送される。乾燥部80は、印画紙Pの搬送経路の下側に配置されたチャンバ82側より矢印B方向に沿って送風される熱風に印画紙Pをさらして、印画紙Pを乾燥させる。
【0043】
乾燥部80に対して印画紙Pの搬送方向下流側には複数対のローラによって構成される搬送路84が配設されており、乾燥処理が終了して乾燥部80から排出された印画紙Pは、これら複数対のローラにそれぞれ挟持されてプリンタプロセッサ10の外部へ排出され、積み重ねられる。
【0044】
尚、上記の現像槽74、漂白定着槽76及び水洗槽は、プロセッサ部72内に設置された複数の貯留部としての補充タンク112よりそれぞれ処理剤としての現像補充液、漂白定着補充液、水洗補充水及び安定補充液が送られて、それぞれの槽内の液へ補充されるようになっている。
【0045】
次に、図3に示すように、各処理槽の内の現像槽74を例として液の補充の為の構造を説明する。
【0046】
現像槽74は、補充タンク112の下部寄りに形成される排出口112Aとパイプ114を介して接続されている。そして、現像槽74内における印画紙Pの現像処理により使用されて劣化してくる現像液を予め規定された量だけ補充して、現像液の活性化が図れるように、この補充タンク112内に処理剤である現像補充液が一旦貯留されている。さらに、排出口112Aとパイプ114の一端側との間に、補充タンク112側から現像槽74側に現像補充液を送る為の補充手段である補充ポンプ116が配置されており、この補充ポンプ116は、ACモータ(図示せず)によりその回転軸を回転されるようになっている。
【0047】
そして、この補充タンク112の上下方向中程の位置には、予め定められた第1の規定量を超える量の現像補充液が補充タンク112内に残っているか否かを検出し得るフロートスイッチ118が配置されており、このセンサとなるフロートスイッチ118が補充タンク112内の現像補充液の液面を検出し得ることになる。
【0048】
一方、これら補充ポンプ116及びフロートスイッチ118は制御装置120にそれぞれ接続されている。この為、制御装置120は、ACモータの回転動作時間から検出することのできる補充ポンプ116の回転軸の回転量を基に、現像槽74側に送られた現像補充液の量を把握でき、さらに、フロートスイッチ118からの液面検出信号により現像補充液の残量を把握することができる。
【0049】
また、制御装置120は、表示装置となるモニタ122(図2にも示す)に接続されていて、補充タンク112への補充液の供給のメッセージ等をモニタ122に表示し得るようになっている。
【0050】
本実施形態では、補充タンク112内の補充液が不足した際に、図4に示す補充キット202をケーシング10Aの上部正面側に設けた補充部200にセットして補充液を注ぎ込むことになっている。
【0051】
図4に示すように、本実施形態の補充キット202は、段ボール箱204に、現像補充液の貯留された容器としてのボトル203、漂白補充液の貯留された容器としてのボトル205、定着補充液の貯留された容器としてのボトル207及び安定浴補充液の貯留された容器としてのボトル209を収容している。
【0052】
ボトル203,205,207,209は、耐薬品性に優れた合成樹脂で形成されている。
【0053】
なお、ボトル203,205,207,209は、各々の容量が異なっているのみであるので、以下にボトル203を代表して構造を説明する。
【0054】
図5に示すように、ボトル203は細径の円筒状の首部分208を備えており、首部分208には一対のフランジ212が形成されている。なお、ボトル203,205,207,209の各々の首部分208は、図4に示すように段ボール箱204に形成された孔210から突出している。
【0055】
この首部分208には、蓋としてのキャップ214が取り付けられている。図6に示すように、首部分208の外周部分には、フランジ212よりも先端側に雄ねじ216が形成されており、この雄ねじ216にはキャップ214の雌ねじ218が螺合している。
【0056】
キャップ214の中央には、外側から内側にかけて径が減少する錐状の貫通孔220が同軸的に形成されている。なお、貫通孔220の最小径部分の内径は、首部分208の口部の内径と略同一である。
【0057】
図5に示すように、首部分208の先端とキャップ214の内側の底部(図6の214A)との間には、円形の閉塞部材222の外周付近が挟持されており、これによって首部分208の口部が閉塞されている。
【0058】
閉塞部材222は、耐薬品性に優れた可撓性材料(合成樹脂、ゴム等)のシートで形成されており、本実施形態では、発泡ビニールシートを円形に打ち抜いたものを使用している。
【0059】
図2に示すように、補充部200はケーシング10Aの上部正面側の角部に設けられ、開閉可能な開閉蓋224を備えている。
【0060】
なお、開閉蓋224を閉めた状態は、図7に実線で示されており、開閉蓋224を開けた状態は、図5(及び図7の想像線)に示されている。また、開閉蓋224を閉めると、補充タンク112は密閉されることになる。
【0061】
図4及び図7に示すように、ケーシング10Aの上部には、ボトル203,205,207,209の各首部分208と対応する位置に、キャップ214の外径よりも若干大き目に内径が設定された孔211,213,215,217が形成されており、これらの孔211,213,215,217は、各々補充タンク112の上部に位置しており、倒立させたボトル203,205,207,209のキャップ214が挿入可能となっている。
【0062】
図7及び図9に示すように、補充タンク112の内部上面には、ケーシング10Aに固定された軸260まわりに開閉するシャッタ262が取り付けられている。
【0063】
このシャッタ262は、図示しない捩じりコイルスプリングによって図の時計回り方向に付勢されている。シャッタ262は、通常時に補充タンク112の内面に密着して孔211を閉塞しており、キャップ214が補充タンク112の内方に向けて進入すると内側に押し開かれるようになっている。
【0064】
なお、シャッタ262は、ゴムや樹脂でも良いし金属でも良く、材料は特に選ばないが、処理剤によって腐蝕しない材質が好ましい。
【0065】
また、本実施形態では設けていないが、密閉性をさらに向上するために、シャッタ262或いは孔211,213,215,217の縁部分に弾性体のパッキンなどを設けても良い。
【0066】
また、シャッタ262には、補充タンク112の外側に山型突起264が形成されており、キャップ214が引き抜かれる際に、シャッタ262の先端が引っ掛からないようになっている。
【0067】
補充タンク112の内部側面には、開口手段としての開口突起234が取り付けられている。本実施形態の開口突起234は、軸直角断面が十字状をしており、先端がテーパー状に形成されている。
【0068】
図5に示すように開閉蓋224の内側には、補充キット202を装填する装填部としてのホルダー236が設けられている。このホルダー236は、首部分支持部238と底部支持部240とを備えている。
【0069】
首部分支持部238は、開閉蓋224の内面224Aに取り付けられたリニアガイド242に支持されており、開閉蓋224の内面224Aに沿ってスライド可能となっている。
【0070】
首部分支持部238はL字状に形成されており、開閉蓋224の内面224Aと直角に配置される支持部238Aの先端側には、図4に示すようにU字状の切欠245,247,249,251が形成されている。切欠245にはボトル203のフランジ212とフランジ212との間の首部分208が挿入され、切欠247にはボトル205のフランジ212とフランジ212との間の首部分208が挿入され、切欠249にはボトル207のフランジ212とフランジ212との間の首部分208が挿入され、切欠251にはボトル209のフランジ212とフランジ212との間の首部分208が挿入されるようになっている。
【0071】
ところで、段ボール箱204に形成される各孔210は、段ボール箱204をホルダー236に正規に装填する際のホルダー236側の端面からの位置が一部異なっており、これに対応して切欠245,247,249,251の深さも異なっている。
【0072】
したがって、段ボール箱204を反対側に向けてホルダー236に装填しようとした場合、首部分208と切欠245,247,249,251の底部の位置とが全て一致しないので、装填方向が間違っていることが分かる。なお、孔211,213,215,217の間隔を不等間隔にして、これに対応して切欠245,247,249,251の間隔を不等間隔にしても良く、このようにしても段ボール箱204の誤装填を防止することができる。
【0073】
図8に示すように、首部分支持部238には、開閉蓋224の内面224Aと平行に配置される側部238Bにナット246が取り付けられている。一方、開閉蓋224の内面224Aには、ギア付きモータ248が取り付けられている。このギア付きモータ248の回転軸には、ナット246に螺合するねじ250が取り付けられており、ねじ250を回転させるとナット246の取り付けられた首部分支持部238がスライドするようになっている。なお、このギア付きモータ248は、制御装置120(図8では図示せず)に接続されており、図示しないボタンを押すことによって作動するようになっている。
【0074】
なお、リニアガイド242、ねじ250、ナット246、ギア付きモータ248及び制御装置120によって、本発明の移動手段が構成されている。
【0075】
一方、底部支持部240は、開閉蓋224の内面224Bに取り付けられた複数のスプリング252によって弾性的に支持されている。
【0076】
次に、本実施例の作用を説明する。
例えば、現像槽74内で印画紙Pが現像処理されると、これに合わせて補充ポンプ116が作動して、補充タンク112に一旦貯められた現像補充液を現像槽74側に送って、現像槽74内での処理に使用されて劣化した量の現像補充液を補充する。なお、これらは漂白定着液、安定浴液においても同様である。
【0077】
補充タンク112内での液面が所定量以下になると、これをフロートスイッチ118が検出し、補充液の補充タンク112への供給の指示がモニタ122に表示される。
【0078】
次に、補充タンク112へ補充液を補充する際の手順を説明する。
(1) 先ず、開閉蓋224を開放する(図4参照)。
(2) 次に、補充キット202の向きを確認して補充キット202をホルダー236の底部支持部240に載せ、ボトル203,205,207,209のフランジ212とフランジ212との間の首部分208を切欠245,247,249,251に挿入して補充キット202をホルダー236の奥まで押し込む(図5参照)。
【0079】
なお、補充キット202の装填方向が逆であると、全ての首部分208が切欠245,247,249,251の奥まで挿入出来ないため装填方向の間違いが分かる。
(3) 次に、開閉蓋224を閉止する(図7参照)。
(4) 図示しない補充開始用の押しボタンを押す。
【0080】
これにより、ギア付きモータ248が回転し、補充キット202が開口突起234に向けて移動し、図9に示すようにキャップ214が捩じりコイルスプリングの力に抗してシャッタ262を押し開けて、開口突起234の先端が閉塞部材222を押圧する。さらに、開口突起234は閉塞部材222を貫くので、挟持されている閉塞部材222は一部分が外れてボトル内側に開かれる。
【0081】
これにより、ボトル203の現像補充液が発色現像液の貯留された補充タンク112に補充され、ボトル205の漂白補充液が漂白補充液の貯留された補充タンク112に補充され、ボトル207の定着補充液が定着液の貯留された補充タンク112に補充され、ボトル209の安定浴補充液が安定浴液の貯留された補充タンク112に補充される。
(5) 所定時間が経過し、補充液が全て排出されると、ギア付きモータ248が逆転し、首部分支持部238が開口突起234から離れる方向に移動して元の位置に戻り、孔211,213,215,217は捩じりコイルスプリングに付勢されたシャッタ262によって塞がれる。
(6) 補充が終了すると、モニタ122に補充が終了したことを示すメッセージが表示され、また、ブザー121で、補充が完了をしたことを知らせる。
(7) その後、開閉蓋224を開け、補充キット202を取り外して開閉蓋224を閉めれば補充作業は終了となる。
【0082】
次に、本実施形態の効果を述べる。
(1) 液投入時に補充液が外に跳ねないので、オペレーター等に補充液が付着することがない。
(2) 液投入時に、ボトル203,205,207,209を手で保持し続ける必要がないためオペレーターの負担にならない。
(3) 補充キット202をセットして開閉蓋224を閉め、ボタンを押した後は、補充液の補充が自動的に行われるので、オペレーターがつきっきりになる必要がなく、補充終了までオペレーターは他の作業に専念でき、時間を有効活用できる。
(4) 補充液投入時にのみシャッタ262が開かれ、しかも補充液投入時には孔211,213,215,217にボトル203,205,207,209の首部分208が挿入されて孔211,213,215,217の開口面積が少なくなるので補充タンク112がほぼ密閉状態となり、補充液の蒸発が防止できる。なお、補充液投入時には、開閉蓋224が閉止されているので、補充液の投入最中に処理液の異臭がしない。
【0083】
また、補充液投入時に補充タンク112がほぼ密閉状態とされ、補充液の蒸発が防止されているので、補充液投入後に開閉蓋224を開放した際にも異臭は少ない。
【0084】
なお、本実施形態では、シャッタ262をキャップ214で押し開けるようにしたが、シャッタ262にレバー等を取り付け、このレバーにホルダー236を当てて開くようにしても良い。
[第2の実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。なお、第1の実施形態と同一構成に関しては同一符号を付し、その説明は省略する。
【0085】
図10に示すように、本実施形態では、各補充タンク112の上部内壁面にソレノイド266が取り付けられている。ソレノイド266の可動鉄心266Aには、シャッタ268が取り付けられている。孔211,213,215,217は、通常時はシャッタ268で閉塞されており、ソレノイド266に電流が流されて可動鉄心266Aが矢印C方向に移動することにより開口するようになっている。なお、ソレノイド266は、制御装置120(図10では図示せず)に接続されており、制御装置120によって駆動が制御されている。
【0086】
また、ケーシング10Aの上部には、レバー270付きのマイクロスイッチ272が設けられている。本実施形態では、開閉蓋224が正規の位置に閉止された場合に開閉蓋224の先端付近がレバー270を押して、マイクロスイッチ272がオンするようになっており、マイクロスイッチ272がオンすることにより、ギア付きモータ248が回転して自動的に液補充が開始するようになっている。
【0087】
次に、補充タンク112へ補充液を補充する際の手順を説明する。
(1) 先ず、開閉蓋224を開放する。
(2) 次に、補充キット202の向きを確認して補充キット202をホルダー236の底部支持部240に載せ、ボトル203,205,207,209のフランジ212とフランジ212との間の首部分208を切欠245,247,249,251に挿入して補充キット202をホルダー236の奥まで押し込む。
(3) 次に、開閉蓋224を閉止する。これにより、マイクロスイッチ272がオンし、ギア付きモータ248が回転し、補充キット202が開口突起234に向けて移動する。ここで、シャッタ268はギア付きモータ248が回転して補充キット202の移動が開始した後で、キャップ214がシャッタ268の所定寸法手前に接近した際に開かれる。
【0088】
さらに補充キット202が移動し、開口突起234の先端が閉塞部材222を押圧し閉塞部材222は一部分が外れてボトル内側に開かれる。
【0089】
これにより、ボトル203の現像補充液が発色現像液の貯留された補充タンク112に補充され、ボトル205の漂白補充液が漂白補充液の貯留された補充タンク112に補充され、ボトル207の定着補充液が定着液の貯留された補充タンク112に補充され、ボトル209の安定浴補充液が安定浴液の貯留された補充タンク112に補充される。
(4) 所定時間が経過し、補充液が全て排出されると、ギア付きモータ248が逆転し、首部分支持部238が開口突起234から離れる方向に移動して元の位置に戻る。ここで、シャッタ268は、キャップ214が孔211,213,215,217から所定寸法離れた時に閉められる(完全に元の位置に戻る前にしめられる。)。
(5) 補充が終了すると、モニタ122に補充が終了したことを示すメッセージが表示され、また、ブザー121で、補充が完了をしたことを知らせる。
(6) その後、開閉蓋224を開け、補充キット202を取り外して開閉蓋224を閉めれば補充作業は終了となる。
【0090】
本実施形態では、液補充開始用のボタンを押す必要がないので、その分操作が簡単になる。その他の効果は、第1の実施形態と同様である。
【0091】
なお、本実施形態では、センサとしてマイクロスイッチ272を用い、開閉蓋224の閉止を検出することでシャッタ268を開けるようにしたが、ホルダー236の移動をセンサで検出してシャッタ268を開けるようにしても良く、補充キット202の移動開始を検出してシャッタ268を開けるようにしても良い。また、シャッタ268を開けるトリガーとしてのセンサの種類、方式(機械式、光式等)は限定されない。
【0092】
また、シャッタ268は、モータ等で駆動しても良く、スライドして開閉させるのでは無く、第1の実施形態のように回動により開閉させても良い。
【0093】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に記載の処理剤供給装置は上記の構成としたので、処理剤の蒸発を抑え、異臭の発生を抑えることができるという優れた効果を有する。
【0094】
請求項2に記載の処理剤供給装置は上記の構成としたので、シャッタを容易に開閉できるという優れた効果を有する。
【0095】
請求項3に記載の処理剤供給装置は上記の構成としたので、シャッタを容易に開閉でき、また、シャッタの開閉の自動化を図れるという優れた効果を有する。
【0096】
請求項4に記載の処理剤供給装置は上記の構成としたので、シャッタの開かれている時間を短く出来、蒸発をより少なくできるという優れた効果を有する。
【0097】
請求項5に記載の処理剤供給装置は上記の構成としたので、蒸発をより一層少なくすることができるという優れた効果を有する。
【0098】
また、請求項6に記載の処理剤供給装置は上記の構成としたので、処理剤投入最中の異臭を確実に防止できるという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】プリンタプロセッサの概略構成図である。
【図2】プリンタプロセッサの斜視図である。
【図3】現像槽及び補充タンクの構成図である。
【図4】補充キット及び補充部の斜視図である。
【図5】補充キットがホルダーに装填された開閉蓋の断面図である。
【図6】ボトルの分解図である。
【図7】補充キットがホルダーに装填されて閉止された補充部の断面図である。
【図8】図5とは異なる部分の開閉蓋の断面図である。
【図9】閉塞部材が開かれた状態を示すキャップ付近の断面図である。
【図10】ロック解除状態のロック機構付近の断面図である。
【符号の説明】
120 制御装置(移動手段)
203 ボトル(容器)
205 ボトル(容器)
207 ボトル(容器)
209 ボトル(容器)
214 キャップ(蓋)
220 貫通孔
224 開閉蓋
234 開口突起(開口手段)
236 ホルダー(装填部)
242 リニアガイド(移動手段)
246 ナット(移動手段)
248 ギア付きモータ(移動手段)
250 ねじ(移動手段)
262 シャッタ
266 ソレノイド(駆動手段)
268 シャッタ
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば補充タンク等への処理剤の補給をするようにした処理剤供給装置に関し、例えば、写真プリンタとプロセッサとを組み合わせたプリンタプロセッサ等に採用できるものである。
【0002】
【従来の技術】
ラボで使用される自動現像機(例えば、フィルムプロセッサ、プリンタプロセッサ等)では、フィルムやカラーペーパーの処理が行われている。
【0003】
フィルムやカラーペーパーは、発色現像、漂白定着、水洗及び安定などの処理液や水の入った複数の処理槽内を搬送されることで処理される。
【0004】
従来の一般的な液補充方法は、先ず、処理液の入れられた容器(ボトル)の蓋を手で取り外し、その後、容器を手で持ちながら斜めに傾け、容器の口から流出する処理液を補充槽の処理液投入口の中へと投入していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
そのため、従来の補充方法では次のような問題があった。
(1) 補充槽の蓋を開け、容器の蓋を開けて補充するため、処理剤の異臭がする。
(2) 補充槽の蓋を開けるため、補充槽内の処理剤が蒸発し易い。
【0006】
本発明は上記事実を考慮し、処理剤の異臭の発生がなく、貯留部の処理剤の蒸発も少ない処理剤供給装置を提供することが目的である。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、貯留部に処理剤を供給する処理剤供給装置であって、内部に貯留した処理剤を流出させる口部と内外を連通する貫通孔を有する蓋との間で前記貫通孔を閉塞する閉塞部材を挟持装着した容器を装填する装填部と、前記貯留部に設けられ、前記容器の前記蓋部を挿入可能とする孔と、前記孔を遮蔽する遮蔽手段と、前記貯留部の内部に設けられ、前記装填部に装填された前記容器の前記閉塞部材を開き、前記容器内の前記処理剤を前記貯留部に投入させる開口手段と、を備えたことを特徴としている。
【0008】
請求項1に係る処理剤供給装置の作用を以下に説明する。
処理剤を貯留部に投入しないときには、貯留部と装填部との間を遮蔽手段で遮蔽する。これにより、貯留部に貯留された処理剤の蒸発が防止される。
【0009】
一方、貯留部に貯留された処理剤の量が減少し、処理剤を補充する場合には、以下のようにして補充を行う。
【0010】
先ず、処理剤の貯留された容器を装填部に装填する。容器を装填部に装填するのでオペレーターは容器を持ち続ける必要が無い。
【0011】
容器を装填部に装填した後、遮蔽手段による孔の遮蔽を取りやめて、容器の蓋部分を挿入し、その後、貯留部の内部に設けた開口手段によって容器の閉塞部材を開き、容器内の処理剤を貯留部に投入する。遮蔽手段による孔の遮蔽を取りやめることによって形成される開口部分は、容器の蓋部分が挿入されるので、実質的に閉塞された状態となり、貯留部の蒸発及び異臭の発生が抑えられる。
【0012】
処理剤の投入終了後には、再び貯留部と装填部との間を遮蔽手段で遮蔽する。
ここで、貯留部に投入する処理剤は、液体であればどのようなものでも良く、薬液、水、油等でも良く、これらに微粒子(粉等)を分散させたようなものでも良く、液体以外の錠剤、カプセル、粉末等の固形物であっても良い。
【0013】
また、貯留部とは、具体的には、例えば、感光材料の自動現像機に設けられる発色現像、漂白定着、水洗水及び安定浴液などの処理液や水が貯留されて、感光材料の処理を行う槽や、これらの槽に処理液を補充する補充タンク等のことである。
【0014】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の処理剤供給装置において、前記遮蔽手段は、前記容器の移動によって押圧されて開くシャッタを備えていることを特徴としている。
【0015】
請求項2に係る処理剤供給装置の作用を以下に説明する。
請求項2に係る処理剤供給装置では、容器が開口手段の方向に移動されると、シャッタが押圧されて開き、その後開口手段により容器の閉塞部材が開かれる。処理剤の投入後、容器を反対方向に移動するとシャッタが閉じる。
【0016】
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の処理剤供給装置において、前記遮蔽手段は、前記孔を遮蔽するシャッタと、前記シャッタを駆動する駆動手段と、を備えていることを特徴としている。
【0017】
請求項3に係る処理剤供給装置の作用を以下に説明する。
請求項3に係る処理剤供給装置では、処理剤を投入する際に駆動手段でシャッタを開き、処理剤の投入後にシャッタを閉めて貯留部を密閉できる。
【0018】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の処理剤供給装置において、前記装填部は装填した前記容器を前記開口手段と接離する方向に移動する移動手段を備え、前記シャッタは、前記装填部に装填された前記容器の前記開口手段側への移動動作開始以降に開放することを特徴としている。
【0019】
請求項4に係る処理剤供給装置の作用を以下に説明する。
請求項4に係る処理剤供給装置では、装填部に装填された容器が移動手段により開口手段側に移動され、容器の移動動作開始以降にシャッタが開かれる。その後、開口手段により容器の閉塞部材が開かれる。
【0020】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の処理剤供給装置において、前記シャッタは、前記容器の反開口手段側への移動動作中に閉止されることを特徴としている。
【0021】
請求項5に係る処理剤供給装置の作用を以下に説明する。
請求項5に係る処理剤供給装置では、処理剤を投入し終わった容器が反開口手段側へ移動している最中に、シャッタが閉じられる。
【0022】
請求項6に記載の発明は、請求項2乃至請求項5の何れか1項に記載の処理剤供給装置において、前記装填部が取り付けられ前記貯留部を開閉可能な開閉蓋を備え、前記シャッタは、前記開閉蓋により前記貯留部が密閉された以降に開放することを特徴としている。
【0023】
請求項6に係る処理剤供給装置の作用を以下に説明する。
請求項6に係る処理剤供給装置では、先ず、開閉蓋を開く。次に、装填部に容器を装填し、開閉蓋を閉める。開閉蓋を閉めた後にシャッタを開放して処理剤の投入を行う。処理剤の投入後にシャッタを閉止する。その後、開閉蓋を開けて空の容器を外し、開閉蓋を閉める。
【0024】
【発明の実施の形態】
[第1の実施形態]
図1には本発明の第1の実施形態に係る処理剤供給装置が適用されたプリンタプロセッサ10の概略が示されており、図2にはプリンタプロセッサ10の斜視図が示されている。
【0025】
図1に示すように、このプリンタプロセッサ10のプリンタ部を構成する写真焼付部12は、感光材料としての印画紙Pが収納されたペーパマガジン14を装填できるような構造となっている。
【0026】
このペーパマガジン14の図1上、左上側には、印画紙Pの先端部付近が巻き掛けられる駆動ローラ16が回転自在に支持されており、写真焼付部12内の図示しないモータの駆動力をこの駆動ローラ16が受けて回転する。また、駆動ローラ16に対向した位置には、印画紙Pを介して一対のニップローラ18が配置されている。この為、駆動ローラ16がこれらニップローラ18との間で印画紙Pを挟持して、印画紙Pを写真焼付部12内へ送り出すことになる。
【0027】
他方、写真焼付部12内には、上下一対の刃からなると共にモータ20によりこの刃が移動されるカッタ22が設置されており、ペーパマガジン14から出て来た印画紙Pをこのカッタ22が即座に切断することになる。
【0028】
図1上、カッタ22に対して右側である印画紙Pの搬送方向下流側には、上面が水平方向(図1上、左右方向)に沿うように形成された支持台46が配置されている。この支持台46とカッタ22との間には、無端ベルト44が巻き掛けられる巻掛ローラ52が水平方向(図1上、紙面に対して直交する方向)に配置されている。また、この巻掛ローラ52の上側には、巻掛ローラ52との間で無端ベルト44を挟持するニップローラ54が配置されている。
【0029】
この支持台46に対して印画紙Pの搬送方向下流側には、無端ベルト44が巻き掛けられる案内ローラ56が位置している。この案内ローラ56に隣接した位置には、下面側が巻掛ローラ52上面側とほぼ同一の高さとなるような押さえローラ58が配置されており、この押さえローラ58が無端ベルト44の外周を押圧している。
【0030】
すなわち、図1に示すように、この部分の無端ベルト44をS字状としている。さらに、無端ベルト44は、案内ローラ56の下側でテンションローラ62へ巻き掛けられて、逆三角形の移動軌跡が形成されている。そして、案内ローラ56は、図示しないモータの駆動力によって駆動回転され、無端ベルト44を図1上、時計回転方向に回転させる。
【0031】
一方、無端ベルト44にはその全域に亘って多数の小孔(図示せず)が形成されており、この無端ベルト44の一部が載置される支持台46の上面には、無端ベルト44の小孔に対応して多数の孔部(図示せず)が形成されている。さらに、この支持台46の内部は空洞状に形成されており、無端ベルト44の幅方向両端に対応して形成された一対の連通ダクト66(図上、一方のみ示す)がこの支持台46に接続されている。これらの連通ダクト66は、支持台46の下側を通過する無端ベルト44の部分を迂回して無端ベルト44の下方へと至り、吸引ファン68が設けられたファンボックス70へと接続されている。
【0032】
他方、図1に示される如く、支持台46上を移動する無端ベルト44の上部には、イーゼル装置64が設けられており、縁有画像を印画紙P上に焼付露光する場合に、このイーゼル装置64内の図示しない可動片で印画紙Pの周囲を覆うようになっている。
【0033】
また、プリンタプロセッサ10の外枠を構成するケーシング10A外であってイーゼル装置64の直上の位置には、光を拡散する拡散ボックス28が配置されており、その右隣に、それぞれ光路への挿入フィルタ量を変え得るよう移動可能なC、M、Yの3組のフィルタから構成されるCCフィルタ24が配置されている。従って、このCCフィルタ24に隣合って位置する光源26から照射された光線がCCフィルタ24を通過した後、拡散ボックス28により拡散されつつ屈曲されて、直下に送られることになる。そして、このケーシング10Aの上面に載置されているネガキャリア30上のネガフィルムNをこの光線が透過する。
【0034】
さらに、写真焼付部12内に設置されたガイドレール32に、支持板34が水平方向(図1上、紙面に対して直交する方向)に移動可能に支持されており、前記光線の光軸線S上にそれぞれ配置されるようにプリズム36及びズームレンズ38がこの支持板34に取り付けられている。
【0035】
従って、ネガフィルムNを透過して露光光線となった光線は、プリズム36を通過した後、さらに拡大倍率を変更可能なズームレンズ38を通過してイーゼル装置64の下に位置する印画紙P上に、ネガフィルムNの画像を結像させる。
【0036】
また、写真焼付部12内には、ネガフィルムNの濃度を測定する例えば色フィルタとCCD等の光センサにより構成される濃度測定器40が配置されており、プリズム36により水平方向に屈曲された光線がこの濃度測定器40に送られるようになっている。この濃度測定器40は、図示しないコントローラに接続されており、濃度測定器40によって測定されたデータ及び、作業者によりキー入力されたデータに基づいて、焼付露光時の露光補正値が設定される。
【0037】
さらに、ズームレンズ38とイーゼル装置64の間の光路には、CCフィルタ24で色と強度が調光されネガフィルムNを透過した光を、所定時間の間焼付露光するブラックシャッタ41が設けられている。
【0038】
以上のような構造に写真焼付部12がなっている為、ペーパマガジン14から送り出された印画紙Pは、カッタ22で所望長さに切断された後に、無端ベルト44に乗せられて露光光線の光軸線S上の位置である画像焼付位置へと搬送される。そして、光源26側からの露光光線がプリズム36及びズームレンズ38等を介して印画紙Pに到達し、ブラックシャッタ41が所定時間開くことにより、ネガフィルムNに記録された画像が印画紙P上に焼付露光され、この画像が焼き付けられた部分が画像部分となる。
【0039】
この際、支持台46内の空気は、連通ダクト66を介して無端ベルト44のループ内から幅方向両端へ抜け出し、吸引ファン68で吸引されて外部へ吹き出されるので、支持台46内が負圧となる。この負圧は支持台46の孔部、無端ベルト44の小孔を介して無端ベルト44上の印画紙Pへと伝達され、印画紙Pが矢印Aで示すように、無端ベルト44へ吸引される。この為、印画紙Pが単に無端ベルト44に乗せられるだけでなく、無端ベルト44側に吸引されるので、印画紙Pが、確実に無端ベルト44により搬送されると共に、画像焼付位置上で水平状態に配置されることになる。
【0040】
さらに、画像の焼付露光が終了した印画紙Pは、案内ローラ56と押さえローラ58との間に挟持されて、その搬送方向が水平方向から垂直方向へと変更されて垂直方向に送り出される。この後、印画紙Pの搬送経路を表す経路Kで示されるように、印画紙Pは、複数対のローラによって構成される搬送路60を介して、現像、漂白定着、水洗及び乾燥の各処理を行うプロセッサ部72へ搬送される。以上でネガフィルムNの画像1コマ分の焼付露光処理が終了する。これを繰り返すことにより、焼付露光処理された印画紙Pが1枚づつ順次プロセッサ部72に搬送される。
【0041】
このプロセッサ部72の内の処理槽としての現像槽74には現像液が溜められていて、印画紙Pをこの現像液に浸して現像処理を行う。現像処理された印画紙Pは現像槽74と隣接する処理槽としての漂白定着槽76へ搬送される。漂白定着槽76には漂白定着液が溜められていて、印画紙Pをこの漂白定着液に浸して漂白処理及び定着処理を行う。定着処理された印画紙Pは、漂白定着槽76に隣接すると共にそれぞれ水洗水が溜められた複数の処理槽としての水洗槽からなる水洗部78へ搬送され、印画紙Pを水洗槽内の水洗水に浸して水洗処理を行う。
【0042】
水洗処理された印画紙Pは水洗部78の上部に位置する乾燥部80へ搬送される。乾燥部80は、印画紙Pの搬送経路の下側に配置されたチャンバ82側より矢印B方向に沿って送風される熱風に印画紙Pをさらして、印画紙Pを乾燥させる。
【0043】
乾燥部80に対して印画紙Pの搬送方向下流側には複数対のローラによって構成される搬送路84が配設されており、乾燥処理が終了して乾燥部80から排出された印画紙Pは、これら複数対のローラにそれぞれ挟持されてプリンタプロセッサ10の外部へ排出され、積み重ねられる。
【0044】
尚、上記の現像槽74、漂白定着槽76及び水洗槽は、プロセッサ部72内に設置された複数の貯留部としての補充タンク112よりそれぞれ処理剤としての現像補充液、漂白定着補充液、水洗補充水及び安定補充液が送られて、それぞれの槽内の液へ補充されるようになっている。
【0045】
次に、図3に示すように、各処理槽の内の現像槽74を例として液の補充の為の構造を説明する。
【0046】
現像槽74は、補充タンク112の下部寄りに形成される排出口112Aとパイプ114を介して接続されている。そして、現像槽74内における印画紙Pの現像処理により使用されて劣化してくる現像液を予め規定された量だけ補充して、現像液の活性化が図れるように、この補充タンク112内に処理剤である現像補充液が一旦貯留されている。さらに、排出口112Aとパイプ114の一端側との間に、補充タンク112側から現像槽74側に現像補充液を送る為の補充手段である補充ポンプ116が配置されており、この補充ポンプ116は、ACモータ(図示せず)によりその回転軸を回転されるようになっている。
【0047】
そして、この補充タンク112の上下方向中程の位置には、予め定められた第1の規定量を超える量の現像補充液が補充タンク112内に残っているか否かを検出し得るフロートスイッチ118が配置されており、このセンサとなるフロートスイッチ118が補充タンク112内の現像補充液の液面を検出し得ることになる。
【0048】
一方、これら補充ポンプ116及びフロートスイッチ118は制御装置120にそれぞれ接続されている。この為、制御装置120は、ACモータの回転動作時間から検出することのできる補充ポンプ116の回転軸の回転量を基に、現像槽74側に送られた現像補充液の量を把握でき、さらに、フロートスイッチ118からの液面検出信号により現像補充液の残量を把握することができる。
【0049】
また、制御装置120は、表示装置となるモニタ122(図2にも示す)に接続されていて、補充タンク112への補充液の供給のメッセージ等をモニタ122に表示し得るようになっている。
【0050】
本実施形態では、補充タンク112内の補充液が不足した際に、図4に示す補充キット202をケーシング10Aの上部正面側に設けた補充部200にセットして補充液を注ぎ込むことになっている。
【0051】
図4に示すように、本実施形態の補充キット202は、段ボール箱204に、現像補充液の貯留された容器としてのボトル203、漂白補充液の貯留された容器としてのボトル205、定着補充液の貯留された容器としてのボトル207及び安定浴補充液の貯留された容器としてのボトル209を収容している。
【0052】
ボトル203,205,207,209は、耐薬品性に優れた合成樹脂で形成されている。
【0053】
なお、ボトル203,205,207,209は、各々の容量が異なっているのみであるので、以下にボトル203を代表して構造を説明する。
【0054】
図5に示すように、ボトル203は細径の円筒状の首部分208を備えており、首部分208には一対のフランジ212が形成されている。なお、ボトル203,205,207,209の各々の首部分208は、図4に示すように段ボール箱204に形成された孔210から突出している。
【0055】
この首部分208には、蓋としてのキャップ214が取り付けられている。図6に示すように、首部分208の外周部分には、フランジ212よりも先端側に雄ねじ216が形成されており、この雄ねじ216にはキャップ214の雌ねじ218が螺合している。
【0056】
キャップ214の中央には、外側から内側にかけて径が減少する錐状の貫通孔220が同軸的に形成されている。なお、貫通孔220の最小径部分の内径は、首部分208の口部の内径と略同一である。
【0057】
図5に示すように、首部分208の先端とキャップ214の内側の底部(図6の214A)との間には、円形の閉塞部材222の外周付近が挟持されており、これによって首部分208の口部が閉塞されている。
【0058】
閉塞部材222は、耐薬品性に優れた可撓性材料(合成樹脂、ゴム等)のシートで形成されており、本実施形態では、発泡ビニールシートを円形に打ち抜いたものを使用している。
【0059】
図2に示すように、補充部200はケーシング10Aの上部正面側の角部に設けられ、開閉可能な開閉蓋224を備えている。
【0060】
なお、開閉蓋224を閉めた状態は、図7に実線で示されており、開閉蓋224を開けた状態は、図5(及び図7の想像線)に示されている。また、開閉蓋224を閉めると、補充タンク112は密閉されることになる。
【0061】
図4及び図7に示すように、ケーシング10Aの上部には、ボトル203,205,207,209の各首部分208と対応する位置に、キャップ214の外径よりも若干大き目に内径が設定された孔211,213,215,217が形成されており、これらの孔211,213,215,217は、各々補充タンク112の上部に位置しており、倒立させたボトル203,205,207,209のキャップ214が挿入可能となっている。
【0062】
図7及び図9に示すように、補充タンク112の内部上面には、ケーシング10Aに固定された軸260まわりに開閉するシャッタ262が取り付けられている。
【0063】
このシャッタ262は、図示しない捩じりコイルスプリングによって図の時計回り方向に付勢されている。シャッタ262は、通常時に補充タンク112の内面に密着して孔211を閉塞しており、キャップ214が補充タンク112の内方に向けて進入すると内側に押し開かれるようになっている。
【0064】
なお、シャッタ262は、ゴムや樹脂でも良いし金属でも良く、材料は特に選ばないが、処理剤によって腐蝕しない材質が好ましい。
【0065】
また、本実施形態では設けていないが、密閉性をさらに向上するために、シャッタ262或いは孔211,213,215,217の縁部分に弾性体のパッキンなどを設けても良い。
【0066】
また、シャッタ262には、補充タンク112の外側に山型突起264が形成されており、キャップ214が引き抜かれる際に、シャッタ262の先端が引っ掛からないようになっている。
【0067】
補充タンク112の内部側面には、開口手段としての開口突起234が取り付けられている。本実施形態の開口突起234は、軸直角断面が十字状をしており、先端がテーパー状に形成されている。
【0068】
図5に示すように開閉蓋224の内側には、補充キット202を装填する装填部としてのホルダー236が設けられている。このホルダー236は、首部分支持部238と底部支持部240とを備えている。
【0069】
首部分支持部238は、開閉蓋224の内面224Aに取り付けられたリニアガイド242に支持されており、開閉蓋224の内面224Aに沿ってスライド可能となっている。
【0070】
首部分支持部238はL字状に形成されており、開閉蓋224の内面224Aと直角に配置される支持部238Aの先端側には、図4に示すようにU字状の切欠245,247,249,251が形成されている。切欠245にはボトル203のフランジ212とフランジ212との間の首部分208が挿入され、切欠247にはボトル205のフランジ212とフランジ212との間の首部分208が挿入され、切欠249にはボトル207のフランジ212とフランジ212との間の首部分208が挿入され、切欠251にはボトル209のフランジ212とフランジ212との間の首部分208が挿入されるようになっている。
【0071】
ところで、段ボール箱204に形成される各孔210は、段ボール箱204をホルダー236に正規に装填する際のホルダー236側の端面からの位置が一部異なっており、これに対応して切欠245,247,249,251の深さも異なっている。
【0072】
したがって、段ボール箱204を反対側に向けてホルダー236に装填しようとした場合、首部分208と切欠245,247,249,251の底部の位置とが全て一致しないので、装填方向が間違っていることが分かる。なお、孔211,213,215,217の間隔を不等間隔にして、これに対応して切欠245,247,249,251の間隔を不等間隔にしても良く、このようにしても段ボール箱204の誤装填を防止することができる。
【0073】
図8に示すように、首部分支持部238には、開閉蓋224の内面224Aと平行に配置される側部238Bにナット246が取り付けられている。一方、開閉蓋224の内面224Aには、ギア付きモータ248が取り付けられている。このギア付きモータ248の回転軸には、ナット246に螺合するねじ250が取り付けられており、ねじ250を回転させるとナット246の取り付けられた首部分支持部238がスライドするようになっている。なお、このギア付きモータ248は、制御装置120(図8では図示せず)に接続されており、図示しないボタンを押すことによって作動するようになっている。
【0074】
なお、リニアガイド242、ねじ250、ナット246、ギア付きモータ248及び制御装置120によって、本発明の移動手段が構成されている。
【0075】
一方、底部支持部240は、開閉蓋224の内面224Bに取り付けられた複数のスプリング252によって弾性的に支持されている。
【0076】
次に、本実施例の作用を説明する。
例えば、現像槽74内で印画紙Pが現像処理されると、これに合わせて補充ポンプ116が作動して、補充タンク112に一旦貯められた現像補充液を現像槽74側に送って、現像槽74内での処理に使用されて劣化した量の現像補充液を補充する。なお、これらは漂白定着液、安定浴液においても同様である。
【0077】
補充タンク112内での液面が所定量以下になると、これをフロートスイッチ118が検出し、補充液の補充タンク112への供給の指示がモニタ122に表示される。
【0078】
次に、補充タンク112へ補充液を補充する際の手順を説明する。
(1) 先ず、開閉蓋224を開放する(図4参照)。
(2) 次に、補充キット202の向きを確認して補充キット202をホルダー236の底部支持部240に載せ、ボトル203,205,207,209のフランジ212とフランジ212との間の首部分208を切欠245,247,249,251に挿入して補充キット202をホルダー236の奥まで押し込む(図5参照)。
【0079】
なお、補充キット202の装填方向が逆であると、全ての首部分208が切欠245,247,249,251の奥まで挿入出来ないため装填方向の間違いが分かる。
(3) 次に、開閉蓋224を閉止する(図7参照)。
(4) 図示しない補充開始用の押しボタンを押す。
【0080】
これにより、ギア付きモータ248が回転し、補充キット202が開口突起234に向けて移動し、図9に示すようにキャップ214が捩じりコイルスプリングの力に抗してシャッタ262を押し開けて、開口突起234の先端が閉塞部材222を押圧する。さらに、開口突起234は閉塞部材222を貫くので、挟持されている閉塞部材222は一部分が外れてボトル内側に開かれる。
【0081】
これにより、ボトル203の現像補充液が発色現像液の貯留された補充タンク112に補充され、ボトル205の漂白補充液が漂白補充液の貯留された補充タンク112に補充され、ボトル207の定着補充液が定着液の貯留された補充タンク112に補充され、ボトル209の安定浴補充液が安定浴液の貯留された補充タンク112に補充される。
(5) 所定時間が経過し、補充液が全て排出されると、ギア付きモータ248が逆転し、首部分支持部238が開口突起234から離れる方向に移動して元の位置に戻り、孔211,213,215,217は捩じりコイルスプリングに付勢されたシャッタ262によって塞がれる。
(6) 補充が終了すると、モニタ122に補充が終了したことを示すメッセージが表示され、また、ブザー121で、補充が完了をしたことを知らせる。
(7) その後、開閉蓋224を開け、補充キット202を取り外して開閉蓋224を閉めれば補充作業は終了となる。
【0082】
次に、本実施形態の効果を述べる。
(1) 液投入時に補充液が外に跳ねないので、オペレーター等に補充液が付着することがない。
(2) 液投入時に、ボトル203,205,207,209を手で保持し続ける必要がないためオペレーターの負担にならない。
(3) 補充キット202をセットして開閉蓋224を閉め、ボタンを押した後は、補充液の補充が自動的に行われるので、オペレーターがつきっきりになる必要がなく、補充終了までオペレーターは他の作業に専念でき、時間を有効活用できる。
(4) 補充液投入時にのみシャッタ262が開かれ、しかも補充液投入時には孔211,213,215,217にボトル203,205,207,209の首部分208が挿入されて孔211,213,215,217の開口面積が少なくなるので補充タンク112がほぼ密閉状態となり、補充液の蒸発が防止できる。なお、補充液投入時には、開閉蓋224が閉止されているので、補充液の投入最中に処理液の異臭がしない。
【0083】
また、補充液投入時に補充タンク112がほぼ密閉状態とされ、補充液の蒸発が防止されているので、補充液投入後に開閉蓋224を開放した際にも異臭は少ない。
【0084】
なお、本実施形態では、シャッタ262をキャップ214で押し開けるようにしたが、シャッタ262にレバー等を取り付け、このレバーにホルダー236を当てて開くようにしても良い。
[第2の実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。なお、第1の実施形態と同一構成に関しては同一符号を付し、その説明は省略する。
【0085】
図10に示すように、本実施形態では、各補充タンク112の上部内壁面にソレノイド266が取り付けられている。ソレノイド266の可動鉄心266Aには、シャッタ268が取り付けられている。孔211,213,215,217は、通常時はシャッタ268で閉塞されており、ソレノイド266に電流が流されて可動鉄心266Aが矢印C方向に移動することにより開口するようになっている。なお、ソレノイド266は、制御装置120(図10では図示せず)に接続されており、制御装置120によって駆動が制御されている。
【0086】
また、ケーシング10Aの上部には、レバー270付きのマイクロスイッチ272が設けられている。本実施形態では、開閉蓋224が正規の位置に閉止された場合に開閉蓋224の先端付近がレバー270を押して、マイクロスイッチ272がオンするようになっており、マイクロスイッチ272がオンすることにより、ギア付きモータ248が回転して自動的に液補充が開始するようになっている。
【0087】
次に、補充タンク112へ補充液を補充する際の手順を説明する。
(1) 先ず、開閉蓋224を開放する。
(2) 次に、補充キット202の向きを確認して補充キット202をホルダー236の底部支持部240に載せ、ボトル203,205,207,209のフランジ212とフランジ212との間の首部分208を切欠245,247,249,251に挿入して補充キット202をホルダー236の奥まで押し込む。
(3) 次に、開閉蓋224を閉止する。これにより、マイクロスイッチ272がオンし、ギア付きモータ248が回転し、補充キット202が開口突起234に向けて移動する。ここで、シャッタ268はギア付きモータ248が回転して補充キット202の移動が開始した後で、キャップ214がシャッタ268の所定寸法手前に接近した際に開かれる。
【0088】
さらに補充キット202が移動し、開口突起234の先端が閉塞部材222を押圧し閉塞部材222は一部分が外れてボトル内側に開かれる。
【0089】
これにより、ボトル203の現像補充液が発色現像液の貯留された補充タンク112に補充され、ボトル205の漂白補充液が漂白補充液の貯留された補充タンク112に補充され、ボトル207の定着補充液が定着液の貯留された補充タンク112に補充され、ボトル209の安定浴補充液が安定浴液の貯留された補充タンク112に補充される。
(4) 所定時間が経過し、補充液が全て排出されると、ギア付きモータ248が逆転し、首部分支持部238が開口突起234から離れる方向に移動して元の位置に戻る。ここで、シャッタ268は、キャップ214が孔211,213,215,217から所定寸法離れた時に閉められる(完全に元の位置に戻る前にしめられる。)。
(5) 補充が終了すると、モニタ122に補充が終了したことを示すメッセージが表示され、また、ブザー121で、補充が完了をしたことを知らせる。
(6) その後、開閉蓋224を開け、補充キット202を取り外して開閉蓋224を閉めれば補充作業は終了となる。
【0090】
本実施形態では、液補充開始用のボタンを押す必要がないので、その分操作が簡単になる。その他の効果は、第1の実施形態と同様である。
【0091】
なお、本実施形態では、センサとしてマイクロスイッチ272を用い、開閉蓋224の閉止を検出することでシャッタ268を開けるようにしたが、ホルダー236の移動をセンサで検出してシャッタ268を開けるようにしても良く、補充キット202の移動開始を検出してシャッタ268を開けるようにしても良い。また、シャッタ268を開けるトリガーとしてのセンサの種類、方式(機械式、光式等)は限定されない。
【0092】
また、シャッタ268は、モータ等で駆動しても良く、スライドして開閉させるのでは無く、第1の実施形態のように回動により開閉させても良い。
【0093】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に記載の処理剤供給装置は上記の構成としたので、処理剤の蒸発を抑え、異臭の発生を抑えることができるという優れた効果を有する。
【0094】
請求項2に記載の処理剤供給装置は上記の構成としたので、シャッタを容易に開閉できるという優れた効果を有する。
【0095】
請求項3に記載の処理剤供給装置は上記の構成としたので、シャッタを容易に開閉でき、また、シャッタの開閉の自動化を図れるという優れた効果を有する。
【0096】
請求項4に記載の処理剤供給装置は上記の構成としたので、シャッタの開かれている時間を短く出来、蒸発をより少なくできるという優れた効果を有する。
【0097】
請求項5に記載の処理剤供給装置は上記の構成としたので、蒸発をより一層少なくすることができるという優れた効果を有する。
【0098】
また、請求項6に記載の処理剤供給装置は上記の構成としたので、処理剤投入最中の異臭を確実に防止できるという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】プリンタプロセッサの概略構成図である。
【図2】プリンタプロセッサの斜視図である。
【図3】現像槽及び補充タンクの構成図である。
【図4】補充キット及び補充部の斜視図である。
【図5】補充キットがホルダーに装填された開閉蓋の断面図である。
【図6】ボトルの分解図である。
【図7】補充キットがホルダーに装填されて閉止された補充部の断面図である。
【図8】図5とは異なる部分の開閉蓋の断面図である。
【図9】閉塞部材が開かれた状態を示すキャップ付近の断面図である。
【図10】ロック解除状態のロック機構付近の断面図である。
【符号の説明】
120 制御装置(移動手段)
203 ボトル(容器)
205 ボトル(容器)
207 ボトル(容器)
209 ボトル(容器)
214 キャップ(蓋)
220 貫通孔
224 開閉蓋
234 開口突起(開口手段)
236 ホルダー(装填部)
242 リニアガイド(移動手段)
246 ナット(移動手段)
248 ギア付きモータ(移動手段)
250 ねじ(移動手段)
262 シャッタ
266 ソレノイド(駆動手段)
268 シャッタ
Claims (6)
- 貯留部に処理剤を供給する処理剤供給装置であって、
内部に貯留した処理剤を流出させる口部と内外を連通する貫通孔を有する蓋との間で前記貫通孔を閉塞する閉塞部材を挟持装着した容器を装填する装填部と、
前記貯留部に設けられ、前記容器の前記蓋部を挿入可能とする孔と、
前記孔を遮蔽する遮蔽手段と、
前記貯留部の内部に設けられ、前記装填部に装填された前記容器の前記閉塞部材を開き、前記容器内の前記処理剤を前記貯留部に投入させる開口手段と、
を備えたことを特徴とする処理剤供給装置。 - 前記遮蔽手段は、前記容器の移動によって押圧されて開くシャッタを備えていることを特徴とする請求項1に記載の処理剤供給装置。
- 前記遮蔽手段は、前記孔を遮蔽するシャッタと、前記シャッタを駆動する駆動手段と、を備えていることを特徴とする請求項1に記載の処理剤供給装置。
- 前記装填部は装填した前記容器を前記開口手段と接離する方向に移動する移動手段を備え、
前記シャッタは、前記装填部に装填された前記容器の前記開口手段側への移動動作開始以降に開放することを特徴とする請求項3に記載の処理剤供給装置。 - 前記シャッタは、前記容器の反開口手段側への移動動作中に閉止されることを特徴とする請求項4に記載の処理剤供給装置。
- 前記装填部が取り付けられ前記貯留部を開閉可能な開閉蓋を備え、前記シャッタは、前記開閉蓋により前記貯留部が密閉された以降に開放することを特徴とする請求項2乃至請求項5の何れか1項に記載の処理剤供給装置。
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