JP3548048B2 - 車両走行路用ルーバーユニット - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本願発明は、自動車道路あるいは鉄道のトンネル出入口や掘割形状の開口部などに設置され、調光、吸音、遮音および換気の機能を発揮する車両走行路用ルーバーユニットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
車両走行路用のルーバーは、翼状のルーバー部材を車両進行方向に多数並列させて構成されており、例えばトンネルの出入口などで、野外の輝度とトンネル内の輝度の差を緩和するなど、主として調光を目的として開発されている。
【0003】
特公昭57−40288号公報には、自動車道路用ルーバーとして、傾斜する平板状のルーバー部材を、傾斜面に光線が投射されるよう南方から北方に向けて多数並列させて架設し、それらのルーバー部材およびこれと直交して配された垂直障壁板に透光細孔を形成し、調光機能の向上を図ったものが記載されている。
【0004】
また、特公昭58−10523号公報には、平板をくの字あるいは横向きのW字状に屈曲させたルーバー部材を同様に南方から北方に向けて多数並列させて架設し、それらのルーバー部材およびこれと直交して配された垂直障壁板に透光細孔を形成したものが記載されている。
【0005】
また、このような車両走行路用ルーバーの音響効果や遮光を考慮した研究としては、山本貢平、山下充康「自動車道ルーバーの音響効果」、日本騒音制御工学会技術発表会講演論文集、昭和60年9月、第205〜208頁があり、同文献には、くの字形の断面形状のルーバー部材の下半分に開孔率30%程度のパネルによる箱状部を形成し、その内側に吸音材としてのグラスウールを挿入したものが記載されている。
【0006】
この他、例えば実公平6−47932号公報には、ルーバー部材として、くの字状断面の中空屈折箱体の前部屈折板と後部屈折板に多数の透孔を設け、内部にグラスウールやロックウール等の吸音材を充填したものが記載されている。
【0007】
また、実用化されているものとしては、ステンレスまたはアルミ製のパンチング板からなる平板状の中空箱体の内側にグラスウール等の吸音材を充填してなるルーバー部材を傾斜させて多数並列配置したもの等がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
従来の中空箱状体の内側に吸音材を充填する形式では、吸音機能を遮音機能を内側の吸音材に期待しており、その場合、箱状体表面の開口率と吸音性能の関係が検討課題となっている。
【0009】
また、中空箱状体自体は、ルーバー部材としての剛性を確保する他、くの字状としたり、傾斜させることで、一般のルーバーと同様、調光、遮光機能や換気機能を持たせるように工夫されている。
【0010】
しかし、従来、この種の中空箱状体の内側に吸音材を充填する形式では、中空箱状体の材料として、通常、ステンレス製等のパンチング板が用いられており、開口率の面で言えば、30〜45%程度のものが用いられている。
【0011】
その場合、走行車両が発生する騒音のうち、ルーバー部材のパンチング板の表面に当たった音は一部は内側に反射され、一部は反射しながらルーバー部材間から外部に抜け、また一部は反射後、透孔を通じて中空箱状体の内部を通過することになる。
【0012】
本願発明は、中空箱状体の内側に吸音材を充填する形式のルーバー部材について、主として吸音性、遮音性の面からさらに改良を図ったものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本願の請求項1に係る発明は、枠部材の内側に翼状のルーバー部材を車両方向に間隔をおいて多数枚並列配置してなる車両走行路用ルーバーユニットにおいて、前記ルーバー部材として、中空箱状体と、前記中空箱状体の内部に充填した吸音材とからなるルーバー部材を用い、前記中空箱状体は、前面および後面が車両進行方向に凸となる円弧状または放 物線状の滑らかな曲線の断面を形成し、かつ前面と後面との間隔が高さ方向中央部で大きく、上下方向に向かって徐々に小さくなるようにし、さらに前記中空箱状体の車両進行方向における少なくとも片面の全部または一部を格子状または網状の部材で形成したことを特徴とするものである。
【0014】
枠部材の最も一般的な形態は、鋼材などからなる帯板材を長方形に枠組したものであるが、外形その他特に限定されず、端部をトンネル出入口部や掘割道路の構造体部分等に架設できるものであればよい。また、必要に応じ中間に桁材などを加えて補強することができる。
【0015】
中空箱状体の内部に充填される吸音材としては、従来、用いられているグラスウール、ロックウール等を用いることができ、これらは通常、樹脂製のフィルムに詰めた状態で中空箱状体に収納される。
【0016】
また、請求項1に係る発明では、ルーバー部材の前後面が円弧状または放物線状の滑らかな曲面形状を有することで、換気における気流の乱れが少なく、通気性が良い。また、通気性が良いことに加え、滑らかな曲面であることから埃やゴミがルーバー部材間に溜まり難く、その分、面倒なメンテナンスが不要となる。
【0017】
さらに、そのルーバー部材の前後面の間隔が高さ方向中央部で大きく、上下方向に向かって徐々に小さくなるように形成されているため、ルーバーユニットの上下部での開口間隔が大きくなることから、自然光により、ルーバーで覆われる内部がより明るくなり、またよりスムーズな換気性能、整流効果が得られる。
【0018】
また、通気性が良く、埃やゴミがが溜まり難いことから、ルーバー部材間の間隔を小さく設定することができ、直射日光の遮断や調光に関する設計の自由度が高く、吸音性や遮音性の面でも有利となる。
【0019】
なお、ルーバー部材の前後面が円弧状または放物線状の滑らかな曲面形状をなすというのは、必ずしも全体が円弧、放物線である場合に限定されず、例えば下端あるいは上端の一部が直線状となるような場合、さらに上下端部に上面および下面という形で水平面を有する場合なども含まれる。ただし、全体としてルーバー部材間を通過する気流をできるだけ乱さない滑らかな形状となるようにする。
【0020】
最も一般的な形態としては、前面および後面の鉛直断面が円弧面となる場合が挙げられ、その場合、ルーバー部材の車両進行方向前面の曲率が後面の曲率より大きくなるようにすることで、前面と後面との間隔が高さ方向中央部で大きく、上下方向に向かって徐々に小さくなる。
【0021】
中空箱状体は、上記吸音材を内部に保持し、かつルーバー部材の外殻を構成するのに十分な剛性を有する必要があり、全体を格子状または網状の部材で構成することもできるが、例えば片面はステンレス製あるいはアルミ製のパンチング板とし、もう一方の面を格子状または網状の部材としたり、ルーバー部材の下方にあたる部分のみ両面または片面について格子状または網状の部材としてもよい。
【0022】
例えば、ルーバーユニットの上部あるいは片面に、直接、雨水が当たったり、外からのゴミや埃が入る場合には、その部分についてはパンチング板としたり、あるいは開口のないものを用い、雨水等が直接当たらない部分を格子状または網状の部材とし、その部分における吸音性を高めることが考えられる。
【0023】
格子状または網状の部材は、具体的には例えば縦横の鋼棒あるいは帯鋼を格子状に結合したものや、各種金属材料の金網、あるいはエキスパンドメタルなどであり、その他、必要な強度が得られるものであれば合成樹脂製のものなどでもよい。
【0024】
格子状または網状の部材は、走行車両の発生する騒音等をほとんど反射せずに、内部の吸音材による吸音効果、遮音効果が期待できるため、従来のパンチング板等に比べ高い吸音、遮音効果が期待できる。
【0025】
本願の請求項2に係る発明は、枠部材の内側に翼状のルーバー部材を車両方向に間隔をおいて多数枚並列配置してなる車両走行路用ルーバーユニットにおいて、前記ルーバー部材として、中空箱状体と、前記中空箱状体の内部に充填した吸音材とからなるルーバー部材を用い、前記中空箱状体は、前面および後面が車両進行方向に凸となる円弧状または放物線状の滑らかな曲線の断面を形成し、かつ前面と後面との間隔が高さ方向中央部で大きく、上下方向に向かって徐々に小さくなるようにし、さらに前記中空箱状体の車両進行方向における少なくとも片面の全部または一部を格子状または網状の部材で補強された吸音性シートで形成したことを特徴とするものである。
【0026】
請求項2は、請求項1の構成に、吸音性シートを付加した構造となっているが、請求項1では格子状または網状の部材に音を通過させることを期待しているのに対し、請求項2に係る発明ではルーバー部材の表面に位置する吸音性シートでの積極的な吸音を図っている。
【0027】
ただし、この場合も、中空箱状体の内部にはグラスウールやロックウール等の吸音材が充填されており、吸音性シートを通過した音はさらに内部の吸音材により吸音あるいは遮音されるようになっている。
【0028】
また、請求項2における格子状または網状の部材は、ルーバー部材の外殻を形成するに当たり、吸音性シートの補強材としても機能している。なお、吸音性シートは、格子状または網状の部材の内側または外側、あるいは両側に設けられ、1枚に限らず、吸音効果を増すため複数枚重ねてもよい。
【0029】
請求項3は、請求項2に係る車両走行路用ルーバーユニットにおいて、吸音性シートがガラス繊維製のシートである場合を限定したものである。
ガラス繊維製のシートは、吸音性シートとしては、比較的安価であり、中空箱状体を構成する格子状または網状の部材に対し、接着剤等で容易に貼り付けることができ、また複数枚重ねて貼り付けることもできる。
【0030】
請求項4は、請求項2に係る車両走行路用ルーバーユニットにおいて、吸音性シートがアルミ繊維製のシートである場合を限定したものである。
アルミ繊維製のシートは、細いアルミ繊維をプレスするなどして容易に製作することができ、吸音性、通気性を備え、ガラス繊維製のシートと同様に扱うことができる。
【0031】
請求項5は、請求項1、2、3または4に係る車両走行路用ルーバーユニットにおいて、格子状または網状の部材の代表例として、これらの部材がステンレス製または防錆処理を施した金属製の金網である場合を限定したものである。
【0032】
請求項6に係る発明は、枠部材の内側に翼状のルーバー部材を車両方向に間隔をおいて多数枚並列配置してなる車両走行路用ルーバーユニットにおいて、前記ルーバー部材として、中空箱状体と、前記中空箱状体の内部に充填した吸音材とからなるルーバー部材を用い、前記中空箱状体は、前面および後面が車両進行方向に凸となる円弧状または放物線状 の滑らかな曲線の断面を形成し、かつ前面と後面との間隔が高さ方向中央部で大きく、上下方向に向かって徐々に小さくなるようにし、さらに前記中空箱状体の車両進行方向における少なくとも片面の全部または一部を中空箱状体を形成するための所要の剛性を有する多孔質吸音材で形成したことを特徴とするものである。
【0033】
請求項2〜4に係る発明では、吸音性シート自体には、中空箱状体を形成するための剛性を期待していないのに対し、請求項6は中空箱状体を形成する部材の少なくとも一部が多孔質吸音材として、中空箱状体を形成するための所要の剛性を有する場合である。
【0034】
そのような多孔質吸音材としては、例えば請求項7に挙げた発泡アルミ板があるが、吸音性、通気性を備え、かつ必要な剛性を有するものであれば、特に限定されない。なお、ここでいう多孔質吸音材とは、発泡体など、材料自体が多孔質で吸音性を有するものを指し、パンチング板のように透孔を設けるものとは異なる。
【0035】
請求項8は、請求項1〜7のいずれか1項に係る車両走行路用ルーバーユニットにおいて、多数枚並列配置した前記ルーバー部材について、車両進行方向後方のルーバー部材の中央部の一部が、車両進行方向前方のルーバー部材の上下後端部を結ぶ鉛直線上の前方側へ入り込む配置とすることで、車両走行路に直射日光が入らないようにしてある場合を限定したものである。
【0036】
上述したように、本願発明の車両走行路用ルーバーユニットは、ルーバー部材の前後面の間隔が高さ方向中央部で大きく、上下方向に向かって徐々に小さくなるように形成されていることで、換気性能、整流効果に優れているため、ルーバー部材間の間隔を直射日光が遮断される程度まで小さく設定することができる。
【0037】
【発明の実施の形態】
図1は本願の請求項1、8に係る車両走行路用ルーバーユニットの一実施形態を示したもので、ルーバーユニット1は、縦桁2aおよび横桁2bを長方形に組んだ枠部材2の内側に外形が円弧状の断面形状を有する翼状のルーバー部材3を、車両進行方向に多数枚並列配置してパネル状に形成したものである。
【0038】
このようなパネル状に形成されたルーバーユニット1は、例えば図8に示す掘割道路11の場合、その開口部上に架設され、調光、吸音、遮音および換気のためのルーバーを構成する。
【0039】
この例で、各ルーバー部材3は、前面の曲率が後面の曲率より大きく、その断面において車両進行方向に凸となる滑らかな曲面に形成され、全体として三日月形の中空箱状体を構成し、図2に示すようにその内側にグラスウール等の吸音材4が充填されている。
【0040】
このように、ルーバー部材3を高さ方向中央部で幅が広く、上下両端部で幅が狭くなるようにしたのは、上下端でルーバー部材3間の間隔が広がり、ルーバー部材3間からの空気の流入がスムーズになることと、ルーバー部材3どうしの間隔が同じ場合に調光面でより明るくなることを図ったものである。
【0041】
また、この例では、図2に示すように、隣り合うルーバー部材3について、車両進行方向後方のルーバー部材3の中央部の一部、すなわち前方に突出した部分が、車両進行方向前方のルーバー部材3の上下端の後方端部を結ぶ鉛直線上の内側(前方)へ入り込む配置とすることで、車両走行路に直射日光が入らないようにしている。
【0042】
また、図2では、ルーバー部材3を構成する中空箱状体について、車両走行方向後面側 を図3に示すような格子状部材5、前面側を図4に示すようなパンチング板6としている。
【0043】
この例で、格子状部材5側は、雨水等が直接当たることが少なく、またゴミなども侵入し難いことから、格子状部材5でも特に支障はなく、また格子状部材5であることから走行車両の発生する騒音等が反射される率が極めて低く、内部に充填した吸音材4の機能を十分に発揮させることができる。
【0044】
これに対し、パンチング板6側はトンネルあるいは堀割道路などの外側に面しているため、あまり開口率の大きくないパンチング板6としているもので、場合によったらパンチング板6の代わりに開口のないパネルを用い、その表面に例えばシート状の吸音材を貼り付けるといったことも考えられる。
【0045】
また、図2では、上述のように、ルーバー部材3を構成する中空箱状体について、車両走行方向後面側を格子状部材5、前面側をパンチング板6としているが、後述する図5〜図7のように格子状部材5やエキスパンドメタル5a、ガラス繊維製シート8あるいはアルミ繊維製シート9、発泡アルミ板10などをその一部または全部に用いて中空箱状体を形成することができる。
【0046】
また、ルーバー部材3は、車両進行方向に凸となるように配置することで、トンネル出入口部分や掘割道路の天井に適用した場合、下を通過する走行車両によって天井部分下面には車両進行方向の気流が生じ、ルーバー部材3がその気流を捉え、排ガスなどといっしょに外部へ排出し、空気を自然循環させる形で新鮮な空気を外部から取り入れ、換気効果を高めることができる。
【0047】
図5は、本願の請求項3に係る車両走行路用ルーバーユニットに用いるルーバー部材3の一実施形態を示したもので、ルーバー部材3を構成する中空箱状体の車両進行方向における少なくとも片面の全部または一部を格子状部材5で補強されたガラス繊維製シート8で形成することとした場合である。
【0048】
この場合は、図3の格子状部材5だけの場合のような雨水の浸入等の問題がないので、ルーバー部材3の中空箱状体全体に適用することも可能である。
また、図5(b) ではガラス繊維製シート8を格子状部材5の片面に貼り付けた場合を示しているが、両面に貼り付けてもよく、また吸音性能を増すため、複数枚重ねて貼り付けてもよい。
【0049】
図6は、本願の請求項4に係る車両走行路用ルーバーユニットに用いるルーバー部材3の一実施形態を示したもので、ルーバー部材3を構成する中空箱状体の車両進行方向における少なくとも片面の全部または一部を格子状部材5で補強されたアルミ繊維製シート9で形成することとした場合である。
【0050】
基本的な考え方は図5のものと同様であり、図6(b) ではアルミ繊維製シート9を金網としてのエキスパンドメタル5aの両面に貼り付けているが、片面のみでもよい。
【0051】
図7は、本願の請求項7に係る車両走行路用ルーバーユニットに用いる発泡アルミ板10を示したものである。図5、図6の例では、格子状部材5またはエキスパンドメタル5aが吸音性シートの補強材としても機能していたが、発泡アルミ板10は通気性、吸音性を備えつつ、それ自体である程度の剛性が確保できるため、発泡アルミ板10で中空箱状体の一部または全部を形成し、その内側にグラスウール等の吸音材4を充填するといったことが可能となる。
【0052】
【発明の効果】
(1) 本願発明の車両走行路用ルーバーユニットでは、ルーバー部材を構成する中空箱状体の前後面が滑らかな曲面形状をなし、かつルーバー部材間の上下の開口間隔が大きいことで、換気における通気性が良く、また埃やゴミがルーバー部材間に溜まり難く、メンテナンスが容易である。また、ルーバー部材間の間隔を小さくすることができ、ルーバー部材の曲面形状と相まって、直射日光を遮り、調光の自由度も高い。
【0053】
(2) 本願の請求項1に係る車両走行路用ルーバーユニットでは、ルーバー部材を構成する中空箱状体の少なくとも片面の一部または全部が格子状または網状の部材で形成されているため、その部分での音の反射がほとんどなく、内部に充填したグラスウール等の吸音材のによる吸音、遮音性能を十分に発揮させることができる。
【0054】
(3) 本願の請求項2〜4に係る車両走行路用ルーバーユニットでは、ルーバー部材を構成する中空箱状体の内部の吸音材による吸音、遮音効果に加え、中空箱状体表面での吸音効果が期待でき、またその部分での音の反射がほとんどない。また、透孔がないため、雨水やゴミなどの内部への侵入が防止できる。この他、吸音性シートがフィルムなどに詰められた内部の吸音材を保護する機能があり、遮光によりグラスウール等の劣化を防止し、美感の上でも優れている。
【0055】
(4) 本願の請求項6、7に係る車両走行路用ルーバーユニットでは、ルーバー部材を構成する中空箱状体の少なくとも片面の一部または全部が、発泡アルミ板などの所要の剛性を有する多孔質吸音材で形成されているため、特に格子状部材や網状部材で補強することなく、上記(3) と同様の効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の車両走行路用ルーバーユニットの一実施形態(請求項1、8に対応)を示したもので、(a) は車両進行方向における鉛直断面図、(b) は底面図である。
【図2】図1の実施形態におけるルーバー部材の形状と車両進行方向との関係を示す説明図である。
【図3】図1の実施形態におけるルーバー部材を構成する格子状部材を車両進行方向後方から見た図である。
【図4】図1の実施形態におけるルーバー部材を構成するパンチング板を車両進行方向前方から見た図である。
【図5】本願の請求項3に対応するルーバー部材の一実施形態において、ガラス繊維製シートを取り付けた状態を示したもので、(a) がその部分の正面図、(b) が側面図である。
【図6】本願の請求項4に対応するルーバー部材の一実施形態において、アルミ繊維製シートを取り付けた状態を示したもので、(a) がその部分の正面図、(b) が側面図である。
【図7】本願の請求項7に対応するルーバー部材に用いられる発泡アルミ板を示したもので、(a) は正面図、(b) は側面図である。
【図8】本願発明の車両走行路用ルーバーユニットを掘割道路の開口上部に用いた場合のルーバーユニット架設位置を示したもので、(a) は道路と直角方向の鉛直断面図、(b) は平面図である。
【符号の説明】
1…ルーバーユニット、2…枠部材、2a…縦桁、2b…横桁、3…ルーバー部材、4…吸音材、5…格子状部材、5a…エキスパンドメタル、6…パンチング板、7…透孔、8…ガラス繊維製シート、9…アルミ繊維製シート、10…発泡アルミ板、11…掘割道路
Claims (8)
- 枠部材の内側に翼状のルーバー部材を車両方向に間隔をおいて多数枚並列配置してなる車両走行路用ルーバーユニットにおいて、前記ルーバー部材として、中空箱状体と、前記中空箱状体の内部に充填した吸音材とからなるルーバー部材を用い、前記中空箱状体は、前面および後面が車両進行方向に凸となる円弧状または放物線状の滑らかな曲線の断面を形成し、かつ前面と後面との間隔が高さ方向中央部で大きく、上下方向に向かって徐々に小さくなるようにし、さらに前記中空箱状体の車両進行方向における少なくとも片面の全部または一部を格子状または網状の部材で形成したことを特徴とする車両走行路用ルーバーユニット。
- 枠部材の内側に翼状のルーバー部材を車両方向に間隔をおいて多数枚並列配置してなる車両走行路用ルーバーユニットにおいて、前記ルーバー部材として、中空箱状体と、前記中空箱状体の内部に充填した吸音材とからなるルーバー部材を用い、前記中空箱状体は、前面および後面が車両進行方向に凸となる円弧状または放物線状の滑らかな曲線の断面を形成し、かつ前面と後面との間隔が高さ方向中央部で大きく、上下方向に向かって徐々に小さくなるようにし、さらに前記中空箱状体の車両進行方向における少なくとも片面の全部または一部を格子状または網状の部材で補強された吸音性シートで形成したことを特徴とする車両走行路用ルーバーユニット。
- 前記吸音性シートがガラス繊維製のシートである請求項2記載の車両走行路用ルーバーユニット。
- 前記吸音性シートがアルミ繊維製のシートである請求項2記載の車両走行路用ルーバーユニット。
- 前記格子状または網状の部材がステンレス製または防錆処理を施した金属製の金網である請求項1、2、3または4記載の車両走行路用ルーバーユニット。
- 枠部材の内側に翼状のルーバー部材を車両方向に間隔をおいて多数枚並列配置してなる車両走行路用ルーバーユニットにおいて、前記ルーバー部材として、中空箱状体と、前記中空箱状体の内部に充填した吸音材とからなるルーバー部材を用い、前記中空箱状体は、前面および後面が車両進行方向に凸となる円弧状または放物線状の滑らかな曲線の断面を形成し、かつ前面と後面との間隔が高さ方向中央部で大きく、上下方向に向かって徐々に小さくなるようにし、さらに前記中空箱状体の車両進行方向における少なくとも片面の全部または一部を中空箱状体を形成するための所要の剛性を有する多孔質吸音材で形成したことを特徴とする車両走行路用ルーバーユニット。
- 前記多孔質吸音材が発泡アルミ板である請求項6記載の車両走行路用ルーバーユニット。
- 多数枚並列配置した前記ルーバー部材について、車両進行方向後方のルーバー部材の中央部の一部が、車両進行方向前方のルーバー部材の上下後端部を結ぶ鉛直線上の前方側へ入り込む配置とすることで、車両走行路に直射日光が入らないようにしてある請求項1〜7のいずれか1項に記載の車両走行路用ルーバーユニット。
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