JP3546435B2 - 苗箱の土落し装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は播種する際に苗箱の縁に付いた土を払い落す装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
田植機用の苗を育成する苗箱は上面が開放した底の浅い方形の箱体で、底面に多数の孔を有する。この苗箱に土を均一の厚さに入れて播種し、その上に薄く覆土してから灌水する。
【0003】
こうした播種済みの苗箱は高く積み上げて発芽室に運び入れここで温湿度を管理しながら発芽させるのであるが、播種作業の際に苗箱の開口縁に付いた土をそのまま落さずに積み重ねると、上下の苗箱の間に土が挾まり上の苗箱が傾いて倒壊するおそれがある。
【0004】
このため苗箱を積み上げる前に、縁の土を全部払い落す必要がある。
【0005】
従来は苗箱を横方向に送る搬送ベルトの上方にブラシを回転自在に架設し、苗箱をベルトに乗せてブラシの下をくぐり抜けさせることにより、縁に付いた土をブラシで払い落していた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ここで回転ブラシは搬送ベルトの上を跨ぐように横断して取付けるが、従来はブラシの両端の軸受部が固定していたため、搬送ベルトの送りが詰ったり播種不良の苗箱が送り込まれてこれを除去する必要を生じた場合に、ブラシの下に苗箱が進入してしまうと容易に取り除くことができないという問題点があった。
【0007】
本発明はこの問題点を改良し、苗箱がブラシの下に進入した状態でも必要があれば容易にこれをベルトの外に取り出せるようにすることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、土入れした苗箱を移送する苗箱送り手段を挟んだ両側位置に土落しブラシの回転軸の両端を支承する左右の支承部を設け、苗箱送り手段の上方に土落しブラシを横架すると共に、土落しブラシを苗箱送り手段の左右一側方の支承部を支点にして他側方の支承部を苗箱送り手段の上方を開放する位置まで旋回自在に取付けて成る苗箱の土落し装置である。
【0009】
【作用】
移送中の苗箱が苗箱送り手段の途中で詰って停止したり、或いは播種不良の苗箱が供給されるなどして、土落しブラシの下に入った苗箱を取り除く必要がある場合、土落しブラシを苗箱送り手段の左右一側方の支承部を支点にして他側方の支承部を苗箱送り手段の上方を開放する位置まで旋回することにより、土落しブラシ全体が苗箱送り手段の左右一側方に移動し、苗箱送り手段の上方を開放する。そして、元々土落しブラシの下にあった苗 箱送り手段上の苗箱をそのまま上方へ取り出す。
【0010】
【実施例】
図1〜図4は本発明を実施した苗箱aの積み重ね装置の概略を示す。
【0011】
田植機用の苗を量産して米の生産者に分配する育苗センタでは、省力化のため播種済みの苗箱aを高く積み上げて機械力で発芽室に運び込む。
【0012】
1はその苗箱積重ね装置で、2基の苗箱支持アーム2,2を有する。このアーム2,2には上下方向に昇降したり前後方向に進退する支持アーム駆動機構3,3を連結する(図4参照)。4はこの支持アーム駆動機構3,3を支持する支柱である。
【0013】
5は苗箱昇降器で、その上部取出口を苗箱送り台6を介して苗箱支持アーム2,2の上方の苗箱受取り器7,7に接続する。8は支持アーム駆動機構3,3のモータを示す。
【0014】
9は苗箱送り手段に相当する苗箱横送りベルトで、その終端を苗箱昇降器5の下部取入口に接続する。ベルトの代りにチェンでもよい。
【0015】
この苗箱横送りベルト9の上方に、ベルト9の送り方向と直交する方向に回転自在な土落しブラシ10を横架する。11は泥除けを兼ねた底面が開放のブラシケース(ブラシ支承手段)で、ケースの相対する両側板に土落しブラシ10の回転軸の両端を支承し、さらに前記両側板の一方を蝶板12により苗箱横送りベルト9の支持枠の一側に取付けると共に、他方の側板を磁石製の止め具13により前記支持枠の反対側に着脱自在に止着する。
【0016】
14は積み重ねた状態の苗箱aを苗箱支持アーム2,2より引き取る進退自在な苗箱取出しアームで、15はその駆動機構を示す。16は苗箱取出しアーム14に連設する苗箱待機台で、その一辺に沿いトロッコレール17を2本平行に敷設する。18はトロッコで、トロッコレール17上を走行し終点の発芽室19に行きつく。
【0017】
そして土入れ、播種、覆土及び灌水の諸工程を終えた播種済みの苗箱aを苗箱横送りベルト9の始端側より供給し、ベルトに乗せて土落しブラシ10の下を通過させる。苗箱通過中、土落しブラシ10は苗箱aの開口縁に接触しその摩擦で遊転し、開口縁に付着した土を払い落す。なおブラシ10を動力で回転させてもよい。
【0018】
土落し後、苗箱aは苗箱昇降器5の下部取入口内に進入し、苗箱昇降器5により上昇してその上部取出口より苗箱送り台6を経て苗箱積重ね装置1の苗箱受取り器7の上に仮受けされ、ここより苗箱支持アーム2,2に置いた台車20の上に積載される。
【0019】
このように播種済みの苗箱aが順次土落しされて苗箱支持アーム2,2の台車20の上に積み重ねられる度に、苗箱支持アーム2,2は苗箱1枚の高さだけ下降する。
【0020】
所定枚数の苗箱aを積み重ね終えたら最下点まで下降した苗箱支持アーム2,2が前進する。苗箱取出しアーム14は前端に上向きの係止突条を有し、これで苗箱支持アーム2上の台車20の後部を係止して後退しながら台車20をアーム14上に引き出す。
【0021】
引き出された苗箱aは、台車20ごと玉突き式に苗箱待機台16上を移動しトロッコ18の上に押し出され、トロッコ18により発芽室19に運び込まれる。
【0022】
ここで苗箱昇降器5もしくは苗箱積重ね装置1が故障し、苗箱aが苗箱横送りベルト9の途中で詰まった場合、これを取り除かねばならない。また播種工程に事故が生じ播種不良の苗箱aがベルト9に供給された場合にも、これを取り除かねばならない。
【0023】
このような場合、磁石製の止め具13を取り外し、ブラシケース11を蝶板12を支点に上方に旋回して起立し、土落しブラシ10の下を開放して苗箱aを途中で取り除く(図2参照)。これにより土落しブラシ10の下に入った苗箱も簡単に取り除くことができる。
【0024】
次に図5〜図10は、苗箱積重ね装置1より発芽室19へ苗箱aを移送する苗箱移送系の別の例を示す。
【0025】
ここに示す苗箱移送系では、前記の苗箱取出しアーム14やトロッコ18の代りに専用のパレット21を使用する。
【0026】
パレット21は、苗箱積重ね装置1の2基の支持アーム2,2より供給される苗箱を一挙に積載するスペースを有する。
【0027】
パレット21は、その方形のメインフレーム22の上部に3本1組の苗箱受け枠23を2組配列すると共に、メインフレーム22の底面左右両辺には角筒体のフォークガイド24を一体的に固着して形成する。25は積載した苗箱aの荷くづれを防ぐ支持枠で、苗箱搭載後その下端をメインフレーム22の外周に溶接する短い止めパイプ26に挿入して固定する。
【0028】
27は苗箱積重ね装置1の正面側に設置したパレット移送装置で、その2本の無端チェン28,28の上に空のパレット21を載せて苗箱積重ね装置1の正面に移動し、このパレット21の上に苗箱支持アーム2,2より苗箱を供給する。このとき苗箱支持アーム2,2はパレット21の隣接する苗箱受け枠23と23の中間に挿入した後下降して苗箱を受け枠23の上に置く(図6参照)。
【0029】
苗箱積重ね装置1の正面に位置する無端チェン28,28の内部には、ばね29の弾力により支持したチェン押し上げ体30を昇降自在に設置し、無端チェン28上のパレット21が空のときはパレット21をパレット移送装置27の主フレーム31の上辺より上方に押し上げる。パレット21に苗箱aを積載すると、その重量でばね29が縮小してチェン押し上げ体30が沈降し、パレット21の底面が主フレーム31の上辺に接触する。これにより無端チェン28に過大な重量が加わるのを防ぐ。
【0030】
パレット21に苗箱を積載したら図示しないフォークリフトの2本のフォークをパレット21のフォークガイド24に挿入し発芽室へ移送する。
【0031】
使用済みの空のパレット21は図10に示すように段重ねに積んで格納保管する。このとき上のパレット21のフォークガイド24が下のパレット21の苗箱受け枠23の中間に嵌合するため、全体の高さを低くできるばかりでなく積んだパレットが滑って落ちるという危険がない。
【0032】
図11は苗箱aに自動的に播種する播種機の断面図である。この種の播種機は従来より知られているが(例えば特開平2−219509号公報または特開昭63−313506号公報)、従来は芒や枝梗の付いた籾が多量に混入した場合、これが回転ブラシ40により排出され切れずにその手前に停滞して播種精度を低下する原因になっていた。
【0033】
図11の播種機はこれを改良したもので、回転ブラシ40の上半部外周に沿い下向きに湾曲したブラシカバー41を取付け、回転ブラシ40にかき出された芒付きの籾をこのブラシカバー41との間で挾むようにすくいあげて確実に排出する。このため播種ロール42には正しく籾が供給され播種精度が向上する。図中、43は籾ホッパー,44は小径ブラシ,45はフォーク,46はロールガイドをそれぞれ示す。
【0034】
【発明の効果】
要するに本発明によれば、移送中の苗箱が苗箱送り手段の途中で詰って停止したり、或いは播種不良の苗箱が供給されるなどして、土落しブラシの下に入った苗箱を取り除く必要がある場合、土落しブラシ全体を苗箱送り手段の左右一側方に移動させて苗箱送り手段の上方を開放することにより、苗箱送り手段の他側方から土落しブラシが邪魔にならずに元々土落しブラシの下にあった苗箱送り手段上の苗箱をそのまま上方へ取り除くことができる。
【0035】
また従来、土落しブラシの下に入った苗箱を取り除くには、そのままブラシの下を通過させるか逆に手前に苗箱を引き戻さなければならず、土落しブラシの前方または後方に苗箱の長さだけの空きスペースを必要としたが、本発明によれば土落しブラシの下の苗箱をその位置からそのまま上方に取り出せるので、従来の空きスペースの必要がなく、苗箱送り手段の送り方向の長さを短く形成でき省スペースに寄与するという効果も生ずる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施した苗箱積重ね装置の概略を示す全体正面図である。
【図2】図1の要部の側面図である。
【図3】図1の平面図である。
【図4】図1の全体側面図である。
【図5】苗箱積重ね装置の別の例の概略平面図である。
【図6】図5の側面図である。
【図7】図5のパレットが空のときの無端チェンの要部拡大断面図である。
【図8】図5のパレットに苗箱を載置したときの無端チェンの要部拡大断面図である。
【図9】図5のパレットの使用状態の斜視図である。
【図10】図5のパレットの保管状態の正面図である。
【図11】播種機の断面図である。
【符号の説明】
a 苗箱
1 苗箱積重ね装置
2 苗箱支持アーム
5 苗箱昇降器
7 苗箱受取り器
9 苗箱横送りベルト
10 土落しブラシ
11 ブラシケース
12 蝶板
13 止め具
14 苗箱取出しアーム
17 トロッコレール
18 トロッコ
19 発芽室
21 パレット
22 メインフレーム
23 苗箱受け枠
24 フォークガイド
27 パレット移送装置
28 無端チェン
29 ばね
30 チェン押し上げ体
40 回転ブラシ
41 ブラシカバー
42 播種ロール
【産業上の利用分野】
本発明は播種する際に苗箱の縁に付いた土を払い落す装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
田植機用の苗を育成する苗箱は上面が開放した底の浅い方形の箱体で、底面に多数の孔を有する。この苗箱に土を均一の厚さに入れて播種し、その上に薄く覆土してから灌水する。
【0003】
こうした播種済みの苗箱は高く積み上げて発芽室に運び入れここで温湿度を管理しながら発芽させるのであるが、播種作業の際に苗箱の開口縁に付いた土をそのまま落さずに積み重ねると、上下の苗箱の間に土が挾まり上の苗箱が傾いて倒壊するおそれがある。
【0004】
このため苗箱を積み上げる前に、縁の土を全部払い落す必要がある。
【0005】
従来は苗箱を横方向に送る搬送ベルトの上方にブラシを回転自在に架設し、苗箱をベルトに乗せてブラシの下をくぐり抜けさせることにより、縁に付いた土をブラシで払い落していた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ここで回転ブラシは搬送ベルトの上を跨ぐように横断して取付けるが、従来はブラシの両端の軸受部が固定していたため、搬送ベルトの送りが詰ったり播種不良の苗箱が送り込まれてこれを除去する必要を生じた場合に、ブラシの下に苗箱が進入してしまうと容易に取り除くことができないという問題点があった。
【0007】
本発明はこの問題点を改良し、苗箱がブラシの下に進入した状態でも必要があれば容易にこれをベルトの外に取り出せるようにすることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、土入れした苗箱を移送する苗箱送り手段を挟んだ両側位置に土落しブラシの回転軸の両端を支承する左右の支承部を設け、苗箱送り手段の上方に土落しブラシを横架すると共に、土落しブラシを苗箱送り手段の左右一側方の支承部を支点にして他側方の支承部を苗箱送り手段の上方を開放する位置まで旋回自在に取付けて成る苗箱の土落し装置である。
【0009】
【作用】
移送中の苗箱が苗箱送り手段の途中で詰って停止したり、或いは播種不良の苗箱が供給されるなどして、土落しブラシの下に入った苗箱を取り除く必要がある場合、土落しブラシを苗箱送り手段の左右一側方の支承部を支点にして他側方の支承部を苗箱送り手段の上方を開放する位置まで旋回することにより、土落しブラシ全体が苗箱送り手段の左右一側方に移動し、苗箱送り手段の上方を開放する。そして、元々土落しブラシの下にあった苗 箱送り手段上の苗箱をそのまま上方へ取り出す。
【0010】
【実施例】
図1〜図4は本発明を実施した苗箱aの積み重ね装置の概略を示す。
【0011】
田植機用の苗を量産して米の生産者に分配する育苗センタでは、省力化のため播種済みの苗箱aを高く積み上げて機械力で発芽室に運び込む。
【0012】
1はその苗箱積重ね装置で、2基の苗箱支持アーム2,2を有する。このアーム2,2には上下方向に昇降したり前後方向に進退する支持アーム駆動機構3,3を連結する(図4参照)。4はこの支持アーム駆動機構3,3を支持する支柱である。
【0013】
5は苗箱昇降器で、その上部取出口を苗箱送り台6を介して苗箱支持アーム2,2の上方の苗箱受取り器7,7に接続する。8は支持アーム駆動機構3,3のモータを示す。
【0014】
9は苗箱送り手段に相当する苗箱横送りベルトで、その終端を苗箱昇降器5の下部取入口に接続する。ベルトの代りにチェンでもよい。
【0015】
この苗箱横送りベルト9の上方に、ベルト9の送り方向と直交する方向に回転自在な土落しブラシ10を横架する。11は泥除けを兼ねた底面が開放のブラシケース(ブラシ支承手段)で、ケースの相対する両側板に土落しブラシ10の回転軸の両端を支承し、さらに前記両側板の一方を蝶板12により苗箱横送りベルト9の支持枠の一側に取付けると共に、他方の側板を磁石製の止め具13により前記支持枠の反対側に着脱自在に止着する。
【0016】
14は積み重ねた状態の苗箱aを苗箱支持アーム2,2より引き取る進退自在な苗箱取出しアームで、15はその駆動機構を示す。16は苗箱取出しアーム14に連設する苗箱待機台で、その一辺に沿いトロッコレール17を2本平行に敷設する。18はトロッコで、トロッコレール17上を走行し終点の発芽室19に行きつく。
【0017】
そして土入れ、播種、覆土及び灌水の諸工程を終えた播種済みの苗箱aを苗箱横送りベルト9の始端側より供給し、ベルトに乗せて土落しブラシ10の下を通過させる。苗箱通過中、土落しブラシ10は苗箱aの開口縁に接触しその摩擦で遊転し、開口縁に付着した土を払い落す。なおブラシ10を動力で回転させてもよい。
【0018】
土落し後、苗箱aは苗箱昇降器5の下部取入口内に進入し、苗箱昇降器5により上昇してその上部取出口より苗箱送り台6を経て苗箱積重ね装置1の苗箱受取り器7の上に仮受けされ、ここより苗箱支持アーム2,2に置いた台車20の上に積載される。
【0019】
このように播種済みの苗箱aが順次土落しされて苗箱支持アーム2,2の台車20の上に積み重ねられる度に、苗箱支持アーム2,2は苗箱1枚の高さだけ下降する。
【0020】
所定枚数の苗箱aを積み重ね終えたら最下点まで下降した苗箱支持アーム2,2が前進する。苗箱取出しアーム14は前端に上向きの係止突条を有し、これで苗箱支持アーム2上の台車20の後部を係止して後退しながら台車20をアーム14上に引き出す。
【0021】
引き出された苗箱aは、台車20ごと玉突き式に苗箱待機台16上を移動しトロッコ18の上に押し出され、トロッコ18により発芽室19に運び込まれる。
【0022】
ここで苗箱昇降器5もしくは苗箱積重ね装置1が故障し、苗箱aが苗箱横送りベルト9の途中で詰まった場合、これを取り除かねばならない。また播種工程に事故が生じ播種不良の苗箱aがベルト9に供給された場合にも、これを取り除かねばならない。
【0023】
このような場合、磁石製の止め具13を取り外し、ブラシケース11を蝶板12を支点に上方に旋回して起立し、土落しブラシ10の下を開放して苗箱aを途中で取り除く(図2参照)。これにより土落しブラシ10の下に入った苗箱も簡単に取り除くことができる。
【0024】
次に図5〜図10は、苗箱積重ね装置1より発芽室19へ苗箱aを移送する苗箱移送系の別の例を示す。
【0025】
ここに示す苗箱移送系では、前記の苗箱取出しアーム14やトロッコ18の代りに専用のパレット21を使用する。
【0026】
パレット21は、苗箱積重ね装置1の2基の支持アーム2,2より供給される苗箱を一挙に積載するスペースを有する。
【0027】
パレット21は、その方形のメインフレーム22の上部に3本1組の苗箱受け枠23を2組配列すると共に、メインフレーム22の底面左右両辺には角筒体のフォークガイド24を一体的に固着して形成する。25は積載した苗箱aの荷くづれを防ぐ支持枠で、苗箱搭載後その下端をメインフレーム22の外周に溶接する短い止めパイプ26に挿入して固定する。
【0028】
27は苗箱積重ね装置1の正面側に設置したパレット移送装置で、その2本の無端チェン28,28の上に空のパレット21を載せて苗箱積重ね装置1の正面に移動し、このパレット21の上に苗箱支持アーム2,2より苗箱を供給する。このとき苗箱支持アーム2,2はパレット21の隣接する苗箱受け枠23と23の中間に挿入した後下降して苗箱を受け枠23の上に置く(図6参照)。
【0029】
苗箱積重ね装置1の正面に位置する無端チェン28,28の内部には、ばね29の弾力により支持したチェン押し上げ体30を昇降自在に設置し、無端チェン28上のパレット21が空のときはパレット21をパレット移送装置27の主フレーム31の上辺より上方に押し上げる。パレット21に苗箱aを積載すると、その重量でばね29が縮小してチェン押し上げ体30が沈降し、パレット21の底面が主フレーム31の上辺に接触する。これにより無端チェン28に過大な重量が加わるのを防ぐ。
【0030】
パレット21に苗箱を積載したら図示しないフォークリフトの2本のフォークをパレット21のフォークガイド24に挿入し発芽室へ移送する。
【0031】
使用済みの空のパレット21は図10に示すように段重ねに積んで格納保管する。このとき上のパレット21のフォークガイド24が下のパレット21の苗箱受け枠23の中間に嵌合するため、全体の高さを低くできるばかりでなく積んだパレットが滑って落ちるという危険がない。
【0032】
図11は苗箱aに自動的に播種する播種機の断面図である。この種の播種機は従来より知られているが(例えば特開平2−219509号公報または特開昭63−313506号公報)、従来は芒や枝梗の付いた籾が多量に混入した場合、これが回転ブラシ40により排出され切れずにその手前に停滞して播種精度を低下する原因になっていた。
【0033】
図11の播種機はこれを改良したもので、回転ブラシ40の上半部外周に沿い下向きに湾曲したブラシカバー41を取付け、回転ブラシ40にかき出された芒付きの籾をこのブラシカバー41との間で挾むようにすくいあげて確実に排出する。このため播種ロール42には正しく籾が供給され播種精度が向上する。図中、43は籾ホッパー,44は小径ブラシ,45はフォーク,46はロールガイドをそれぞれ示す。
【0034】
【発明の効果】
要するに本発明によれば、移送中の苗箱が苗箱送り手段の途中で詰って停止したり、或いは播種不良の苗箱が供給されるなどして、土落しブラシの下に入った苗箱を取り除く必要がある場合、土落しブラシ全体を苗箱送り手段の左右一側方に移動させて苗箱送り手段の上方を開放することにより、苗箱送り手段の他側方から土落しブラシが邪魔にならずに元々土落しブラシの下にあった苗箱送り手段上の苗箱をそのまま上方へ取り除くことができる。
【0035】
また従来、土落しブラシの下に入った苗箱を取り除くには、そのままブラシの下を通過させるか逆に手前に苗箱を引き戻さなければならず、土落しブラシの前方または後方に苗箱の長さだけの空きスペースを必要としたが、本発明によれば土落しブラシの下の苗箱をその位置からそのまま上方に取り出せるので、従来の空きスペースの必要がなく、苗箱送り手段の送り方向の長さを短く形成でき省スペースに寄与するという効果も生ずる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施した苗箱積重ね装置の概略を示す全体正面図である。
【図2】図1の要部の側面図である。
【図3】図1の平面図である。
【図4】図1の全体側面図である。
【図5】苗箱積重ね装置の別の例の概略平面図である。
【図6】図5の側面図である。
【図7】図5のパレットが空のときの無端チェンの要部拡大断面図である。
【図8】図5のパレットに苗箱を載置したときの無端チェンの要部拡大断面図である。
【図9】図5のパレットの使用状態の斜視図である。
【図10】図5のパレットの保管状態の正面図である。
【図11】播種機の断面図である。
【符号の説明】
a 苗箱
1 苗箱積重ね装置
2 苗箱支持アーム
5 苗箱昇降器
7 苗箱受取り器
9 苗箱横送りベルト
10 土落しブラシ
11 ブラシケース
12 蝶板
13 止め具
14 苗箱取出しアーム
17 トロッコレール
18 トロッコ
19 発芽室
21 パレット
22 メインフレーム
23 苗箱受け枠
24 フォークガイド
27 パレット移送装置
28 無端チェン
29 ばね
30 チェン押し上げ体
40 回転ブラシ
41 ブラシカバー
42 播種ロール
Claims (1)
- 土入れした苗箱を移送する苗箱送り手段を挟んだ両側位置に土落しブラシの回転軸の両端を支承する左右の支承部を設け、苗箱送り手段の上方に土落しブラシを横架すると共に、土落しブラシを苗箱送り手段の左右一側方の支承部を支点にして他側方の支承部を苗箱送り手段の上方を開放する位置まで旋回自在に取付けて成る苗箱の土落し装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP06328893A JP3546435B2 (ja) | 1993-02-26 | 1993-02-26 | 苗箱の土落し装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP06328893A JP3546435B2 (ja) | 1993-02-26 | 1993-02-26 | 苗箱の土落し装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06245817A JPH06245817A (ja) | 1994-09-06 |
JP3546435B2 true JP3546435B2 (ja) | 2004-07-28 |
Family
ID=13224994
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP06328893A Expired - Fee Related JP3546435B2 (ja) | 1993-02-26 | 1993-02-26 | 苗箱の土落し装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3546435B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102826389A (zh) * | 2012-09-14 | 2012-12-19 | 深圳市华星光电技术有限公司 | 具有自动平衡配重装置的堆垛机及其配重方法 |
CN110116176A (zh) * | 2018-02-06 | 2019-08-13 | 四川合一电气科技有限公司 | 硅钢片集料装置 |
-
1993
- 1993-02-26 JP JP06328893A patent/JP3546435B2/ja not_active Expired - Fee Related
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CN102826389A (zh) * | 2012-09-14 | 2012-12-19 | 深圳市华星光电技术有限公司 | 具有自动平衡配重装置的堆垛机及其配重方法 |
CN110116176A (zh) * | 2018-02-06 | 2019-08-13 | 四川合一电气科技有限公司 | 硅钢片集料装置 |
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JPH06245817A (ja) | 1994-09-06 |
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