JP3385677B2 - 苗取上げ機 - Google Patents

苗取上げ機

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JP3385677B2
JP3385677B2 JP28172993A JP28172993A JP3385677B2 JP 3385677 B2 JP3385677 B2 JP 3385677B2 JP 28172993 A JP28172993 A JP 28172993A JP 28172993 A JP28172993 A JP 28172993A JP 3385677 B2 JP3385677 B2 JP 3385677B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、地面上に苗箱を並べて
育成されているマット苗を所定のカセット式苗枠に取り
込むための専用機に関するものである。 【0002】 【従来の技術】田植え作業には、ハウス内で育成されて
いる苗を移植圃場へ運搬する作業や苗を田植機に積み込
む作業を伴う。一般に、苗の運搬および田植機への積込
みは次の方法で行う。まず、育成ハウス内で地面に並べ
られた状態にある苗箱を取り上げ、これをハウス外に搬
出してトラック等の荷台に載せる。次に、苗箱を載せた
トラックを移植圃場まで移動させ、トラックの荷台から
苗箱を下ろし、それを畦上等に一旦に並べる。そして、
苗箱が並べられている畦に田植機を横づけし、畦上の苗
箱を田植機に運び上げ、苗箱内のマット苗を苗載台に装
填する。苗を取り出した後の空箱は畦上等に戻してお
く。また、予備苗は苗箱ごと田植機に搭載しておき、必
要に応じて苗載台に苗を補給する。なお、場合によって
は、トラックの荷台から直接苗箱を田植機に運び上げる
こともある。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】このような一連の作業
の中で、育苗ハウス内の苗箱取上げ作業は大きな労力を
費やす作業である。なぜなら、苗箱を地面上に並べて育
苗すると、苗の根が苗箱の底部に設けられている多数の
孔から土中に伸長して地面に苗箱が張り付いた状態とな
るため、苗箱を地面から引き剥すのに大きな力を必要と
するからである。また、灌水により、苗箱内の床土が多
くの水を保持し、更に地面が泥状になってその泥が多く
苗箱に付着して、取り上げる苗箱の重量が重くなってし
まうこともその要因となっている。このように、育苗ハ
ウス内の苗箱取上げ作業は大きな労力を費やす作業であ
るにもかかわらず、これまで機械化されておらず、運搬
作業者が1枚1枚苗箱を取り上げているのが現状であ
る。 【0004】また、苗載台への苗の装填に伴う田植機へ
の苗箱の運び上げ作業や苗箱からの苗の抜き出し作業
も、作業者が苗箱を1枚づつ手に取って行わねばならず
非常に煩わしい作業である。 【0005】稲作経営規模の拡大化、作業に従事する人
の高齢化が進む状況にあっては、この苗箱取上げ作業の
機械化、苗積込み作業の簡略化を図ることが、田植え作
業全体の省力化及び効率化、作業負担の軽減化を進める
上で重要な課題となっている。 【0006】 【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は次のような構成とした。すなわち、本発明
にかかる苗箱取上げ機は、地面に並べられている苗箱を
機体上に取り込む苗箱取込み装置と、機体上に取り込ん
だ苗箱から苗を取り出す苗抜出し装置と、苗箱から抜き
出した苗を所定のカセット苗枠に収容する苗収容装置
具備することを特徴としている。 【0007】 【作用】地面に並べられている苗箱を苗箱取込み装置が
機体上に取込み、その取込んだ苗箱から苗抜出し装置が
苗を抜き出し、さらに、その抜き出した苗を苗移し装置
が所定のカセット苗枠に移す 【0008】地面に並べた苗箱で育成された苗をカセッ
ト苗枠に収容する作業を人手によらず機械で行うことが
できるので、作業能率が向上するとともに、作業者の負
担が軽減される。 【0009】さらに、前記カセット苗枠を田植機の苗載
台に装着できるようにし、その装着したカセット苗枠の
苗を植付部にそのまま供給するように構成すれば、苗載
台への苗積込み作業が簡略化される。 【0010】 【実施例】本発明の1実施例を図1乃至図10に基づい
て具体的に説明する。 【0011】この苗取上げ機は、前後進可能な走行装置
1、地面に並べられている苗箱を機体上に取り込む苗箱
取込み装置2、取り込んだ苗箱から苗を抜き出し、その
抜き出した苗を所定のカセット苗枠に収容する苗抜出し
・収容装置3、苗を抜き出した後の空の苗箱を所定の空
箱収納枠に段積み状に積み上げる空箱積上げ装置4等で
構成されている。 【0012】以下、この苗箱取上げ機の各部について詳
述する。 【0013】機体を構成するフレームは、機体の後部に
設けた走行ミッションケース5と、その前面部に固着し
た後側フレーム6と、その前端に固着した中間部ミッシ
ョンケース7と、その前面部に固着した前側フレーム8
と、その前端に固着した搬送ミッションケース9と、こ
れらの左右両側に配したサイドフレーム10,10で主
たる骨格を形成している。そして、サイドフレーム1
0,10の後部に固着した苗枠台フレーム11が設けら
れ、その上に苗枠台12が設置されている。また、搬送
ミッションケース9とサイドフレーム10,10に固着
したステップフレーム13が設けられ、その上にステッ
プ14が設置されている。ステップ14は網目板で構成
され、その上方からその下方を見通せるので、ステップ
14の下側の苗箱取込み装置2の状況をステップ14上
から確認できる。 【0014】ステップフレーム13の後側上にはエンジ
ンEが搭載されている。エンジンEはエンジンカバー1
5で覆われており、該エンジンカバーの上に操縦座席1
6が取り付けられている。また、操縦座席16の前側に
は、ステップ14上の操縦者が機体前方に落ちるのを防
止するループ状のガードフレーム17が設けられてい
る。このガードフレーム17は、その下端部がステップ
フレーム13の前端部に固着されている。さらに、ステ
ップフレーム13の前側左右両側部に、乗車の際の足場
となる乗車ステップ18,18が固着して設けられてい
る。 【0015】走行装置1は、クローラ型の走行装置とし
て構成されている。具体的には、走行ミッションケース
5の左右側から突出させたクローラ駆動軸19,19に
クローラ駆動輪20,20が取り付けられ、搬送ミッシ
ョンケース9の左右側から突出させたクローラ転動軸2
1,21にクローラ転動輪22,22が取り付けられ、
左右両側の前記クローラ駆動輪20,20とクローラ転
動輪22,22とにそれぞれクローラ23,23が巻き
掛けられている。そして、クローラ23,23の接地部
を上側から転動自在に支持する接地部支持輪24,…
が、フレーム6,8に遊転自在に支持されている。 【0016】苗箱取込み装置2は、苗箱C,…を地面上
から機体上へ搬送する第一苗箱搬送装置25と、該第一
苗箱搬送装置から引き継いで苗箱C,…を苗抜出し・収
容装置3へ搬送する第二苗箱搬送装置26を備えてい
る。また、第二苗箱搬送装置26の後側には、苗を抜き
取った後の空箱を空箱積上げ装置4へ搬送する空箱搬送
装置52が設けられている。これら第一、第二苗箱搬送
装置25,26および空箱搬送装置52は、縦方向に並
んだ苗箱(苗箱の長手方向が機体の進行方向を向いてい
る)を並列に4枚搬送することができる。第一苗箱搬送
装置25の搬送傾斜角度よりも第二苗箱搬送装置26の
搬送傾斜角度の方が小さく、かつ空箱搬送装置52は水
平になっている。 【0017】第一苗箱搬送装置25の前端部に近接して
その前側には、地面上の苗箱C,…の底面下に潜り込ん
で該苗箱をすくい上げる楔状の苗箱すくい具27が並列
に4対設けられ、さらに、第一苗箱搬送装置25と第二
苗箱搬送装置26との搬送引継ぎ位置には、搬送される
苗箱C,…の底部に付着した土をかき落とす土落とし装
置28が設けられている。 【0018】よって、この苗箱取込み装置2は、機体前
方に隣接して縦向きに並べ置かれた苗箱C,…を4列一
緒に各一枚づつ順次地面上から引き上げて搬送し、その
搬送途中で苗箱に付着した泥土をかき落とし、その苗箱
を苗抜出し・収容装置3まで搬送し、さらに苗を抜き取
った後の空箱を空箱積上げ装置4へ搬送するするように
構成されている。 【0019】前記第一苗箱搬送装置25は以下に示す構
成となっている。搬送ミッションケース9の左右両側に
第一搬送駆動軸29が突出し、その軸の左右両端がステ
ップフレームの前側縦フレーム13a,13aに固着の
ブラケット30,30に設けた軸受部に回転自在に支持
されている。そして、第一搬送駆動軸29の左右両側に
は、4個の第一搬送駆動ローラ31,…が一体回転する
ように取り付けられ、さらに、各ローラの左右外側に第
一搬送フレーム32,…が回動自在に取り付けられてい
る。第一搬送フレーム32,…の前端部は第一連結軸3
3で連結され、該第一連結軸に4個の第一搬送従動ロー
ラ34,…が遊転自在に取り付けられている。そして、
これら第一搬送駆動ローラ31,…と第一搬送従動ロー
ラ34,…とに、ラグ付きベルトである第一搬送ベルト
35,…が巻き掛けられている。また、第一搬送フレー
ム32,…の前端には、4対の苗箱すくい具27,…
が、第一搬送従動ローラ34,…の前側に位置するよう
にして着脱可能に取り付けられている。 【0020】苗箱すくい具27は、それらを地面に接地
あるいは若干地面下にもぐりこませた状態において、そ
の側面視外形の上側先端側が低位で後側が高位となり、
かつ下側が水平状でその後端側が上方に傾斜している。
これにより、この苗箱すくい具27,…を地面上に並べ
られた苗箱Cの底面下に若干潜り込んだ状態で前方に進
ませれば、苗箱Cは苗箱すくい具27の上縁側に沿って
地面から引き剥されてゆく。そして、その引き剥された
苗箱Cは前記第一苗箱搬送装置25によって後方へ搬送
されてゆく。 【0021】なお、苗箱が左右に位置ずれした状態で苗
箱すくい具27,…にすくい上げられた場合、後記苗箱
搬送ガイド板36,…によってその苗箱の左右位置が適
正に修正される。 【0022】さらに、第一苗箱搬送装置25の各第一搬
送ベルト35,…は、第一搬送駆動軸29を回動中心と
して前側が上下するよう各々独立に作動させられる構成
となっている。具体的には、まず、アクチュエータとし
ての油圧シリンダ37,…が設けられている。油圧シリ
ンダ37,…のシリンダ部後端が前側フレーム8上に固
着したブラケットに横軸を介して枢支され、油圧シリン
ダ37,…のピストン部前端が前側フレーム8上に回動
自在に支持された回動軸38,…に一体のアーム38
a,…に横軸を介して連結されている。さらに、各回動
軸38,…の外側部に一体回動するように取り付けられ
た第一連動アーム39,…の各アーム先端部と、第一搬
送駆動軸29の左右に回動自在に取り付けられた第二連
動アーム40,…の各アーム先端部がロッド41,…で
それぞれ連結されている。そして、第二連動アーム4
0,…と一体に設けられたスイングアーム40a,…
が、一対の第一搬送フレーム32,…間を連結する第二
連結軸42,…に回動自在に連結されている。 【0023】よって、油圧シリンダ37のピストン部が
シリンダ部に引っ込み作動すると、前記リンク構成部の
連動により、スイングアーム40aが第一搬送駆動軸2
9を中心として先端側が上動するよう回動し、それと一
体的に第一搬送フレーム32,32および第一搬送ベル
ト35が第一搬送駆動軸29を中心として先端側が上動
するよう回動し、苗箱すくい具27,27が上動する。
また、油圧シリンダ37のピストン部がシリンダ部から
突出作動すると、前記リンク構成部の連動により、スイ
ングアーム40aが第一搬送駆動軸29を回動中心とし
てそのアーム先端部が下動するよう回動し、それと一体
的に第一搬送フレーム32,32および第一搬送ベルト
35が第一搬送駆動軸29を回動中心として先端部が下
動するよう回動して、苗箱すくい具27,27が下動す
る。以上の動作は、各組の第一搬送ベルト35および苗
箱すくい具27,27ごと個別に独立して行われる。 【0024】苗箱すくい具27,…の先端位置が走行装
置1のクローラ23,23の底面位置よりも下位に位置
する状態にして機体を前進させると、苗箱すくい具2
7,…の先端が地面上に置かれた苗箱C,…の底面下に
潜り込み、苗箱をすくい上げるよう作用する。また、路
上走行時等は、苗箱すくい具27,…の先端位置が地面
よりも上位に位置する状態に回動させ、苗箱すくい具2
7,…の先端が地面に潜り込まないようにする。 【0025】第一苗箱搬送装置25の搬送速度は、走行
装置1の走行速度よりも速い速度に設定されている。こ
れにより、苗箱取上げ作業時において、第一苗箱搬送
25によって搬送される苗箱C,…がその前側で苗箱
すくい具27,…により取り込まれる苗箱C,…に対し
ブレーキ作用を与えないので、走行装置1のスリップや
取り上げる苗箱列を乱すことがない。 【0026】第二苗箱搬送装置26は、中間部ミッショ
ンケース7の左右両側に突出する第二搬送駆動軸43の
左右両側に一体回転するよう取り付けられた第二搬送駆
動ローラ44,…と、搬送ミッションケース9の上部に
回動自在に支持された第二搬送従動軸45の左右に取り
付けられた第二搬送従動ローラ46,…とにラグ付きの
第二搬送ベルト47,…が巻き掛けられて構成されてい
る。 【0027】土落し装置28は、土落しブラシ48が苗
箱取込み装置2の搬送方向に対して逆方向に回転し、そ
の回転する土落しブラシ48が搬送される苗箱C,…の
底面に接触して土落し作用するように設けられている。
土落しブラシ48は、搬送ミッションケース9の左右両
側に突出させた土落し駆動軸49の左右両側部の軸外周
に放射方向へ硬質のブラシ毛を多数固着させて全体がロ
ール状に形成されたものとなっていて、その土落し作用
するロール状ブラシ部が苗箱搬送ガイド板36,…の間
を端から端まで設けられ、その苗箱搬送ガイド36,…
間を搬送される苗箱C,…の全底面に対し均等に土落し
作用を施す。なお、土落し駆動軸49の左右軸端部は、
前記前側縦フレーム13a,13aに回動自在に支持さ
れている。 【0028】苗箱搬送ガイド板36,…は、第一苗箱搬
送装置25、第二苗箱搬送装置26および空箱搬送装置
52によって構成される4列の搬送路を左右から挟み込
むように設けられている。なお、苗箱搬送ガイド36,
…は、苗枠台フレーム11およびステップフレーム13
に固着して設けられている。また、苗箱搬送ガイド板3
6,…が第一苗箱搬送装置25の途中から設けられて、
そのガイド板前端部が取り込もうとする苗箱の左右一方
側に隣接して並べ置かれている苗箱Cn,…の苗に大き
く接触することがないので、両端の苗箱搬送ガイド板3
6,…が隣接苗箱Cn,…の苗に損傷を与えることを回
避できる。 【0029】空箱搬送装置52は、走行ミッションケー
ス5から突設したチエンケース5aおよび支持部材(図
示省略)に回転自在に支持され、チエンケース5a内の
チエンを介して駆動される空箱搬送駆動軸53の左右両
側に一体回転するよう取り付けられた空箱搬送駆動ロー
ラ54,…と、昇降フレーム60に設けた軸受部に回転
自在に支持された空箱搬送従動軸55の左右に取り付け
られた空箱搬送従動ローラ56,…とにラグ付きの空箱
搬送ベルト57,…が巻き掛けられて構成されている。 【0030】苗抜出し・収容装置3は、正面視門形の昇
降フレーム60が中間部ミッションケース7の左右側部
に固着して設けられ、この昇降フレーム60の垂直部6
0a,60aに沿ってバケット61が昇降するととも
に、このバケット61が前後中間部を中心に上下に回動
するように構成されている。バケット61は、仕切り板
61a,…によって縦4面に仕切られており、その各面
に苗箱1枚分の苗が保持されるようになっている。ま
た、バケット61の先端部は、切込み61b,…によっ
て各苗保持面ごとに分離している。 【0031】バケット61の昇降作動は、前側フレーム
8上に搭載された電動モータ62により駆動される。モ
ータ62の出力軸に取り付けたプーリ63と、モータ6
2の後方に配した昇降駆動軸64に取り付けたプーリ6
5とに伝動ベルト66が巻き掛けられている。昇降駆動
軸64は左右水平に設けた軸で、その昇降フレーム垂直
部60a,60aの下方に位置する部分に昇降駆動スプ
ロケット67’,67’が取り付けられている。また、
昇降フレーム垂直部60a,60aの上端部には昇降従
動スプロケット67,67が取り付けられている。そし
て、昇降駆動スプロケット67’,67’と昇降従動ス
プロケット67,67の間にチエン68,68が巻き掛
けられている。チエン68,68は有端のチエンの両端
を連結具69,69で連結してループ状に形成したもの
で、その連結具69,69にバケット61が取り付けら
れている。連結具69,69に支承されている各一対の
ローラ69a,69b,69a,69bが昇降フレーム
垂直部60a,60aの内壁に沿って転動するようにな
っているので、バケット61が前後にずれることがな
く、しかも円滑に上下動する。 【0032】バケット61は、左右の連結具69,69
から内向きに突出させた支持軸70,70に軸受71,
71を介して回動自在に取り付けられている。さらに、
バケット61の側板から突設したアーム72,72と連
結具69,69の間にエアシリンダ73,73が設けら
れており、該エアシリンダを伸縮作動させることによ
り、バケット61の上下角度が変わるようになってい
る。 【0033】また、バケット61の前側で第二苗箱搬送
装置26の上方に、第二苗箱搬送装置26の終端位置に
送られてきた苗箱内の苗の搬送方向先端側を苗Nをめく
り上げる抵抗棒75が設けられている。この抵抗棒75
は、ステップフレーム13の背面部に上下に回動自在に
枢支されたアーム76,76の先端部間に支持されてい
る。アーム76,76はトルクバネ77によって下向き
に付勢されており、常時は抵抗棒75が下側に位置し、
その抵抗棒75が第二苗箱搬送装置26によって搬送中
の苗箱C内の苗Nに後側から当接して抵抗を付与し、床
土部が苗箱Cの底部から浮き上がるように苗の先端側を
めくり上げる作用をする。 【0034】抵抗棒75によって先端側がめくり上げら
れた状態で苗が第二苗箱搬送装置26によって後方へ搬
送されることにより、その苗が前下がりの傾斜状態で昇
降フレーム60の最下部で待機中のバケット61にすく
い取られる。バケット61が苗箱内の苗を最後まですく
い取ったならば、バケット61が水平状態に回動し、後
述する苗収容動作に移る。その苗収容動作時、バケット
61が上昇する際には、図3において鎖線で示すよう
に、該バケットによって抵抗棒75が押し上げられるの
で、抵抗棒75が上昇動作の障害とはならない。 【0035】バケット61が苗箱内の苗を最後まですく
い取ったことは、第二苗箱従動軸45に設けたトルクセ
ンサ78によって検出される。すなわち、バケット61
が苗箱内の苗を最後まですくい取ると、図6に示すよう
にバケット61の先端が苗箱Cの前側縁部Caに当接す
るため、第二搬送ベルト47の駆動力が大きくなり、ト
ルクセンサ78の検出値が大きくなるのである。 【0036】苗枠台12の上には、所定個数(例えば5
個)のカセット苗枠85,…を積み重ねて保持する苗枠
支持体80が着脱自在に載置される。苗枠支持体80
は、図7に示すように、前上りに傾斜した台座81と、
該台座の後端中央から上に伸ばされた支柱82とからな
り、台座81の上に前上り傾斜状態でカセット苗枠8
5,…を載せ、これらカセット苗枠を支柱82が後側か
ら支える構造となっている。支柱上端部82aは前方に
湾曲したフック状に形成され、この部分を引っ掛けて苗
枠支持体80ごとをクレーン等で吊り下げられるように
なっている。また、支柱上端部82aと台座81の前端
中央部との間に、カセット苗枠85,…が前方に位置ず
れするのを防止するゴムバンド83を張ることができる
ようになっている。 【0037】カセット苗枠85は、左右の側板86,8
6と仕切板87,87,87と後板88によって上面4
面に仕切られており、その各面が苗箱1枚分の苗をちょ
うど収容することのできる広さとなっている。側板8
6,86の上部は側板1枚の厚み分だけ外側に張り出し
た係合部87,87として形成されているとともに、側
板86,86の外面下部にこの係合部87,87の形状
に対応する係合縁88,88が形成されており、上側の
カセット苗枠の係合部87,87と下側のカセット苗枠
の係合縁88,88を係合させることにより、上下のカ
セット苗枠が適正な位置関係で重ね合わされるようにな
っている。台座81の左右両側部にも、カセット苗枠の
係合部87,87と同形状の係合部81a,81aが形
成されており、最下段のカセット苗枠の係合縁88,8
8にはこの台座の係合部81a,81aが係合するよう
になっている。 【0038】バケット61は以下に示す苗収容動作を行
う。昇降フレーム60の最下部で第二苗箱搬送装置26
によって搬送されてくる苗箱C,…から苗N,…をすく
い取ったバケット61は、まず、前下がり状態から水
平状態に回動し、苗N,…を安定状態に保持する。そ
して、1回目は、最下段のカセット苗枠85(1)より
も若干高い位置まで上昇し、そこで前上り状態に回
動して保持している苗N,…をカセット苗枠85(1)
内に滑り込ませる。カセット苗枠85には後板88が設
けられているので、滑り込んできた苗N,…がカセット
苗枠の各苗載部を通り過ぎて後方へ落下することがな
い。苗N,…を解放したバケット61は、前下がり状態
に回動し、そのまま昇降フレーム60の最下部まで下降
し、次の苗箱を待つ。2回目は、下から2番目のカセッ
ト苗枠85(2)よりも若干高い位置まで上昇し、そこ
で前上り状態に回動して保持している苗N,…をカセッ
ト苗枠85(2)内に滑り込ませる。以下、同様の動作
を繰り返し、各段のカセット苗枠85(1〜5)内に苗
を収容する。 【0039】各段のカセット苗枠85(1〜5)に苗
N,…が満載されたなら、支柱上端部82aと台座81
の前端中央部との間にゴムバンド83を張り、カセット
苗枠85,…を苗枠支持体80に固定する。そして、苗
枠支持体80を苗枠台12から外し、その苗枠支持体8
0ごとトラック等に積み込み、圃場へ運搬する。前述の
如く、フック状の支柱上端部82aを利用してクレーン
等で苗枠支持体80を吊り下げることができるので、ト
ラック等への積込みおよび積降し作業が容易である。 【0040】図13に示す田植機110のように、カセ
ット苗枠85ごと苗を苗載台111にセットできるよう
に構成すると、田植機への苗の積込みや苗補給作業が容
易になる。また、苗枠支持体80を固定できる機体の適
所に予備苗フレーム112,112を設け、予備苗とし
てのカセット苗枠85,…を苗枠支持体80に保持させ
たまま機体に装着できるように構成してもよい。 【0041】空箱積上げ装置4は、苗枠台12の後部に
並列4枚の苗箱が通ることのできる長方形の空箱押上口
90が形成され、その空箱押上口の下側に油圧シリンダ
91によって昇降させる空箱押上板92が設けられてい
る。また、苗枠台12の後端下面には、空箱搬送装置5
2によって搬送されてきた空箱を所定位置に停止させる
停止板93が固着されている。そして、空箱押上口90
を真上に覆いかぶさるように空箱収納枠95を苗枠台1
2の後部に載置する。空箱押上板92は、下げ位置にあ
る時は空箱搬送装置52の空箱搬送面と同じ高さにあ
り、上げ位置にある時は空箱押上口90を通り抜けて空
箱収納枠95内の所定高さまで挿入するようになってい
る。 【0042】空箱収納枠95は、四隅の垂直部材95
a,…で構成される平面視長方形の空間内に4枚の空箱
が並列に収納されるようになっており、下部の適所に前
後一対の苗箱保持具96,96が設けられている。苗箱
保持具96は、側面視で概略二等辺三角形状で、回動軸
96aを中心として回動自在に垂直部材95a,95a
に取り付けられている。図中の97は回動下限を規制す
る機枠に設けたストッパ、98は回動上限を規制する苗
箱保持具96に設けたストッパである。 【0043】空箱搬送装置52によって1回目の空の苗
箱C(1)が下位置で待機している空箱押上板92の上
に供給される(図9(a)参照)と、該空箱押上板が上
動してその苗箱を所定高さまで押し上げる(図9(b)
参照)。このとき、図9(b)において鎖線で示す如
く、苗箱Cによって押し上げられて苗箱保持具96,9
6が上に回動する。苗箱C(1)が通過すると苗箱保持
具96,96は元の位置に戻る。その後、空箱押上板9
2が下動し、苗箱C(1)は一対の苗箱保持具96,9
6の上に保持される(図9(c)参照)。2回目の苗箱
C(2)を載せて空箱押上板92が上動する際には、苗
箱保持具96,96の上に保持されている1回目の苗箱
C(2)が2回目の苗箱C(2)の上に移し替えられ
る。すなわち、2回目の苗箱C(2)が苗箱保持具9
6,96に保持され、その上に1回目の苗箱C(1)が
積み上げられた状態となる。以下、同様の動作を繰り返
し、空箱収納枠95内に所定個数の空箱が積み上げられ
てゆく。 【0044】本苗取上げ機は以上の構成で、苗取上げ作
業を行うに際しては、苗箱すくい具27,…の先端を若
干地面下に潜り込ませた状態に位置させ、第一、第二苗
箱搬送装置25,26および空箱搬送装置52を搬送方
向が後向きになるよう作動させ、走行装置1を前進させ
る。すると、苗箱すくい具27,…の先端が地面上に置
かれている苗箱C,…の底部下側に入り込み、苗箱C,
…がその苗箱すくい具27,…によって地面から引き剥
されるようにすくい取られてゆく。すくい取られた苗箱
C,…は第一、第二苗箱搬送装置25,26によって機
体上に取り込まれる。その搬送途中で、土落し装置28
によって苗箱C,…の底面に付着している土等がかき落
とされる。そして、第二苗箱搬送装置26の搬送作用と
抵抗棒75の抵抗作用によって、機体上に取り込まれた
苗箱内の苗がバケット61にすくい取られる。すくい取
られた苗は各段のカセット苗枠85,…内に収容され
る。また、苗がすくい取られた後の空の苗箱は、空箱搬
送装置52によって後方に運ばれ、空箱積上げ装置4に
よって空箱収納枠95内に積み上げ状態に収納される。 【0045】各段のカセット苗枠85,…に苗が収容さ
れるか、あるいは空箱収納枠95が空箱で満杯となった
ならば、苗取上げ作業を中断する。そして、苗箱すくい
具27,…の先端を上昇させて育苗ハウス外へ移動し、
苗で満杯となったカセット苗枠85,…あるいは空箱で
満杯となった空箱収納枠95をトラック等に積み換え
る。積換え終了後、空のカセット苗枠85,…あるいは
空箱収納枠95をセットし直し、苗取上げ作業を再開す
る。 【0046】図示例の苗取上げ機は、機体上に取り込ん
だ苗箱から苗を取り出す作業と苗箱から抜き出した苗を
所定のカセット苗枠に収容する作業を苗抜出し・収容装
置が一連の動作で行うように構成されているが、これら
作業を苗抜出し装置と苗収容装置が別々に行うように構
成してもよい。 【0047】また、苗抜出し・収容装置の構成を、第二
苗箱搬送装置26の終端部に搬送されてきた苗箱から
つかんで苗を上に持ち上げ、そのままカセット苗枠に
苗を収容するように構成してもよい。図11および図1
2はそのように構成した苗取上げ機の1例を表してい
る。図中の100は苗つかみ体で、下側に設けた開閉式
のつかみ具101,…で苗N,…をつかむようになって
いる。この苗つかみ体100は、前記バケット61と同
様に昇降フレーム60に沿って昇降するように構成さ
れ、またラック102とピニオン103の機構により前
後にスライドするように構成されている。第二苗箱搬送
装置26の第二搬送ベルト47,…の上方左右両側に
は、苗箱C,…の左右縁部を上から押える浮き上がり防
止ガイド104,…が設けられ、苗つかみ体100が苗
を引き上げた時に苗箱が浮き上がらないようになってい
る。 【0048】第二苗箱搬送装置26の終端位置に苗箱が
搬送されてくると、第二苗箱搬送装置26による搬送が
停止される。次いで、苗つかみ体100が苗箱の真上ま
で下降し、つかみ具101,…が閉じて苗箱内の苗を
かむ。そして、苗をつかんだ苗つかみ体100が各段の
カセット苗枠85,…の高さに相当する所定の高さまで
上昇し、さらに、後方にスライドしてからつかみ具10
1,…を開き、つかんでいた苗をカセット苗枠85の上
に解放する。 【0049】 【発明の効果】以上に説明した如く、本発明にかかる苗
取上げ機を用いると、地面に並べた苗箱で育成された苗
をカセット苗枠に収容する作業を人手によらず機械で行
うことができるので、田植え作業全体の省力化および効
率化が図れるとともに、作業者の負担が軽減される。
【図面の簡単な説明】 【図1】苗取上げ機の側面図である。 【図2】苗取上げ機の平面図である。 【図3】苗取上げ機の前部の断面側面図である。 【図4】バケット等の斜視図である。 【図5】バケットによ苗すくい上げ動作説明図であ
る。 【図6】バケットによる苗すくい上げ完了状態を表す断
面側面図である。 【図7】苗枠支持体にカセット苗枠を装着した状態を表
す斜視図である。 【図8】苗抜出し・収容装置の動作説明図である。 【図9】空箱積上げ装置の動作説明図である。 【図10】苗取上げ機の苗取上げ作業状態を表す平面図
である。 【図11】異なる実施例の要部の側面図である。 【図12】図11に示す要部の正面図である。 【図13】田植機の平面図である。 【符号の説明】 C 苗箱 N 苗 1 走行装置 2 苗取込み装置 3 苗抜出し・収容装置 4 空箱積上げ装置 25 第一苗箱搬送装置 26 第二苗箱搬送装置 27 苗箱すくい具 28 土落し装置 52 空箱搬送装置 60 昇降フレーム 61 バケット 80 苗枠支持体 85 カセット苗枠 92 空箱押上板 95 空箱収納枠

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 地面に並べられている苗箱を機体上に取
    り込む苗箱取込み装置と、機体上に取り込んだ苗箱から
    苗を取り出す苗抜出し装置と、苗箱から抜き出した苗を
    所定のカセット苗枠に収容する苗収容装置とを具備する
    ことを特徴とする苗取上げ機。
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