JP3499764B2 - 苗箱回収機 - Google Patents

苗箱回収機

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JP3499764B2
JP3499764B2 JP34039698A JP34039698A JP3499764B2 JP 3499764 B2 JP3499764 B2 JP 3499764B2 JP 34039698 A JP34039698 A JP 34039698A JP 34039698 A JP34039698 A JP 34039698A JP 3499764 B2 JP3499764 B2 JP 3499764B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、地上に展開されて
いる苗箱を回収するのに使用される苗箱回収機に関す
る。
【0002】
【従来の技術】稲や野菜の育苗作業では、発芽後に苗箱
をハウス(硬化ハウス)内に数百〜千枚単位で並べて緑
化及び/又は硬化処理をしており、この苗箱の展開・回
収を狭い敷地内で能率よく行うために機械化する技術が
開発されている。苗箱を展開・回収する技術としては、
特開平7ー46909号公報に開示されたものがある。
この技術は、走行装置と、苗箱を地面上から前記走行装
置上に搬送する苗箱搬送装置と、苗箱を載せられる苗箱
載置部とを有し、育苗ハウス内で地面に並べられた状態
にある苗箱を取り上げて後方搬送し、苗箱載置部に載置
できるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記従来技術は展開・
回収兼用になっていて、回収作業のみを考えると効率が
低く、苗箱搬送装置及び苗箱載置部の高さは一定であ
り、苗箱の後処理をするのは、人為的に行うにせよ機械
的に行うにせよ、苗箱が取扱い難く、回収苗箱の後処理
が限定されていて、各種農家の好みに合わせた後処理が
できるように多様化・汎用化をすることが困難になって
いる。
【0004】本発明は、このような問題点を解決できる
ようにした苗箱回収機を提供することを目的とする。本
発明は、移動車と後方搬送機構と箱拾い上げ機構とを備
えた簡略化した構成とし、前記後方搬送機構を角度調整
自在にしてその後側に苗箱を略水平姿勢に載置する後処
理機構を設けることにより、回収作業専用機として簡単
かつ取扱い容易にし、後処理の多様化・汎用化に適合で
きるようにした苗箱回収機を提供することを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明における課題解決
のための第1の具体的手段は、移動車2に、前端が略接
地した後上がり傾斜状に配置された後方搬送機構3と、
この後方搬送機構3の前側で地上に展開している左右方
向複数枚の苗箱Nを持ち上げて後方搬送機構3に載置す
る箱拾い上げ機構4と、前記後方搬送機構3と移動車2
との間で後方搬送機構3の後部を昇降して傾斜角度を変
更する角度調整機構5と、前記後方搬送機構3の後側に
後方搬送機構3から搬送されてきた苗箱Nを略水平姿勢
に載置して後方搬送後の後処理を行う後処理機構6とを
備えていることである。
【0006】これによって、簡単な構成の回収作業専用
機となり、後処理機構6で作業者が希望する種々の後処
理ができ、後処理の多様化・汎用化に適合可能になる。
本発明における課題解決のための第2の具体的手段は、
第1の具体的手段に加えて、前記後方搬送機構3は搬送
方向複数段の駆動域11を有し、各駆動域11の後部に
搬送苗箱Nを停止させる停止手段12を有していること
である。
【0007】これによって、後段の駆動域11での作業
状況に応じて、前段の搬送作業を行うことが可能にな
る。本発明における課題解決のための第3の具体的手段
は、第1又は2の具体的手段に加えて、前記後処理機構
6には苗箱Nの搬入の有無を検出する検出手段13を設
けていることである。
【0008】これによって、後処理機構6での作業状況
に応じて、後方搬送機構3の搬送作業を行うことが可能
になる。本発明における課題解決のための第4の具体的
手段は、第1〜3のいずれかの具体的手段に加えて、前
記後処理機構6は、略水平姿勢で昇降する高さ調整手段
14を有していることである。
【0009】後処理機構6上の苗箱Nを、後処理を行う
作業者又は装置の高さに適応する高さに設定可能にな
る。本発明における課題解決のための第5の具体的手段
は、第1〜4のいずれかの具体的手段に加えて、前記後
処理機構6は、後方搬送機構3で搬送されてきた苗箱N
を更に後方に搬送する縦搬送手段15を有していること
である。
【0010】後方搬送機構3から後処理機構6への苗箱
Nの受け渡しがより確実になり、また、人為的な後処理
がより容易になる。本発明における課題解決のための第
6の具体的手段は、第1〜5のいずれかの具体的手段に
加えて、前記後処理機構6は、後方搬送機構3から搬送
されてきた苗箱Nを左右方向一方へ、又は両端から中央
へ搬送する横搬送手段16を有していることである。
【0011】これによって、後処理機構6の全幅から苗
箱Nを取り出す必要がなくなり、側方に未回収の苗箱N
がある場合にも、作業容易な左右方向位置で苗箱Nの取
り出し作業ができる。本発明における課題解決のための
第7の具体的手段は、第6の具体的手段に加えて、前記
後処理機構6は、横搬送手段16で左右方向一カ所に搬
送されてきた苗箱Nを後方に搬送する補助搬送手段17
を有していることである。
【0012】これによって、後処理機構6からの苗箱N
の取り出しがさらに容易になり、取り出しの自動化も可
能になる。本発明における課題解決のための第8の具体
的手段は、第5〜7のいずれかの具体的手段に加えて、
前記後処理機構6の後側に、後処理機構6から送り出さ
れてきた苗箱Nを載置して、苗箱Nを略直角に方向転換
して積み重ね体18に差し込む転向機構21を有してい
ることである。
【0013】これによって、回収した苗箱Nの縦横方向
が積み重ね体18に挿入する方向と一致していなくと
も、その縦横方向を方向転換して積み重ね体18に挿入
することができ、積み重ね体18への差し込みが可能に
なる。本発明における課題解決のための第9の具体的手
段は、第5〜7のいずれかの具体的手段に加えて、前記
後処理機構6の後側に、後処理機構6から送り出されて
きた苗箱Nを載置しかつこの苗箱Nを押し出して積み重
ね体18に差し込んだ後に前記積み重ね体18を略直角
に方向転換させる転向機構21を備えていることであ
る。
【0014】これによって、積み重ね体18とこれを運
搬するフォーク付き自走車との方向性が合っていなくと
も、積み重ね体18を方向転換することにより、積み重
ね体18の運搬が可能になる。本発明における課題解決
のための第10の具体的手段は、第1〜9のいずれかの
具体的手段に加えて、前記箱拾い上げ機構4は、上部が
枢支されていて下部が地上の苗箱Nに前進しながら掛止
しかつ掛止したまま後上方に揺動する掛止部材22と、
この掛止部材22が後方搬送機構3の前側上方に揺動し
たときに強制的に後方揺動させて苗箱Nから離脱させる
強制離脱手段23とを有していることである。
【0015】地上の苗箱Nを簡単な構成で確実に後方搬
送機構3に移載する。本発明における課題解決のための
第11の具体的手段は、第1〜10のいずれかの具体的
手段に加えて、前記箱拾い上げ機構4は、掛止部材22
が苗箱Nと掛合するのに先行して苗箱Nの存在を検出す
る苗箱検出手段24を有していることである。
【0016】地上の苗箱Nを検出して、回収作業を自動
化することが可能になる。本発明における課題解決のた
めの第12の具体的手段は、第1の具体的手段に加え
て、移動車2と、移動車2に前端が略接地した後上がり
傾斜状に配置された後方搬送機構3と、この後方搬送機
構3の前側で地上の苗箱Nを持ち上げて後方搬送機構3
に載置する箱拾い上げ機構4と、前記後方搬送機構3と
移動車2との間で後方搬送機構3の後部を昇降して傾斜
角度を変更する角度調整機構5とを備え、前記後方搬送
機構3の後部に搬送されてきた苗箱Nを一旦保留する保
留部26を有し、この保留部26に苗箱Nの有無を検出
する検出手段27を設けていることである。
【0017】後方搬送機構3の後部で苗箱Nを保留で
き、保留部26に苗箱Nがなくなれば後方搬送機構3を
作動して次の苗箱Nを後方搬送できる。本発明における
課題解決のための第13の具体的手段は、第1〜12の
いずれかの具体的手段に加えて、前記移動車2は、独立
走行するための自走装置を備えている、及び/又は独立
走行可能な自走車に設けた連結部と着脱自在に連結する
被連結部を備えていることである。
【0018】これによって、移動車2を自走させたり、
自走車で押し引きしたり、種々の形態を採ることが可能
になる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1〜4に示す第1実施形態にお
いて、A1は苗箱回収機の全体を示している。この苗箱
回収機A1は、左右方向2枚以上複数枚の苗箱Nを同時
に回収できるように構成されており、大別して、移動車
2と、この移動車2上の後方搬送機構3と、この後方搬
送機構3の前側に配置された箱拾い上げ機構4と、前記
後方搬送機構3と移動車2との間の角度調整機構5と、
前記後方搬送機構3の後側に配置された後処理機構6と
を備えている。
【0020】前記移動車2は自走装置を備えて独立走行
可能な自走車を例示しており、車体40上に油圧動力又
は回転動力を伝達するエンジン又は発電機、電動モータ
並びに油圧ポンプ又はトランスミッション等からなる原
動部41を有し、この原動部41からの動力でクローラ
式(又は車輪式)の走行部42を駆動するようになって
いる。
【0021】後方搬送機構3は、フレーム43に左右方
向複数枚の苗箱Nに対応して同時に後方搬送するローラ
コンベヤ又はベルトコンベヤ等のコンベヤ手段44が設
けられており、前端に略接地する接地ローラ45がブラ
ケット46を介して設けられており、接地ローラ45が
地面に接地又は近接しており、コンベヤ手段44の後部
が上方に位置する後上がり傾斜状に配置されている。
【0022】この後方搬送機構3は、左右両端の前部に
切欠部47が形成されていて、回収する苗箱Nと隣接す
る苗箱Nを押し動かさないようになっており、コンベヤ
手段44は1個のモータ48で全コンベヤを駆動する形
式を示している。前記後方搬送機構3は角度調整機構5
を介して前記移動車2に支持されている。角度調整機構
5は、車体40に設けられた後側油圧シリンダ51及び
前側油圧シリンダ52を有し、後側油圧シリンダ51の
ピストンロッド51aは枢支ピン51bを介して後方搬
送機構3のフレーム43の後部を高さ調整自在に枢支
し、前側油圧シリンダ52のピストンロッド52aは枢
支ピン52bを介してフレーム43の前後中途部を枢支
している。
【0023】従って、前側油圧シリンダ52をフリーに
して後側油圧シリンダ51を作動すると後方搬送機構3
の後部を昇降でき、それにより後方搬送機構3の後上が
り傾斜の角度を変更でき、後側油圧シリンダ51を作動
停止しておいて、前側油圧シリンダ52をフリーにする
と、後方搬送機構3の前端の接地ローラ45を地面の接
地させて凹凸に追従させることができ、また、前側油圧
シリンダ52を作動して後方搬送機構3の前端を地面か
ら持ち上げると、接地ローラ45を非接地状態にして回
収作業をしたり、苗箱回収機A1をハウス内外へ速やか
に移動したりするのが容易になる。
【0024】後処理機構6は、車体上又はその上の原動
部41の上等に支持されていて、フレーム53に左右方
向複数枚の苗箱Nに対応して同時に後方搬送するローラ
コンベヤ(又はベルトコンベヤ)等の縦搬送手段15が
設けられており、フレーム53は高さ調整手段14によ
って支持されている。高さ調整手段14はパンタグラフ
式のものを採用しているが、その他の機構でもよく、こ
の高さ調整手段14によって縦搬送手段15は搬送面を
略水平にしたまま高さ調整自在であり、後方搬送機構3
の後部の高さ変更に合わせて、後方搬送されてきた苗箱
Nが乗り移りし易い高さに調整される。
【0025】前記後方搬送機構3の後部及び後処理機構
6の高さは、後処理機構6から苗箱Nを人為的に取り出
すので、作業員の腰の高さ(一般的に地面から60〜8
0cm)等の苗箱を取扱い易い高さに適宜設定され、機
械的に取り出す場合は、その機械の搬入高さに合わせら
れる。前記縦搬送手段15は前後方向1枚又は複数枚の
苗箱Nを載置可能であり、遊転ローラで構成することも
可能であるが、苗箱Nをより正確に載置させるためにモ
ータ56で駆動する、又はモータローラを使用すること
が好ましく、また、後端には苗箱Nの脱落を防止する停
止手段57を設けておくことが好ましい。
【0026】前記停止手段57は、例えば、板材57a
をソレノイド57b等で昇降可能に構成したものであ
る。13は縦搬送手段15上の苗箱Nの有無を検出する
フォトセンサ、リミットスイッチ等の検出手段であり、
縦搬送手段15上に苗箱Nがなくなったことを検出して
から、後方搬送機構3によって次の苗箱Nが搬入される
ようにしている。
【0027】なお、後処理機構6のフレーム53は、フ
レーム43と分離独立していても、枢支連結していても
よいが、後方搬送機構3の後端の高さ調整をしたとき、
縦搬送手段15の高さ調整も同時にできるようにするこ
とが好ましい。箱拾い上げ機構4は図3、4に詳細に示
されており、後方搬送機構3のフレーム43から前上方
へ突出された支持枠61に支持されていて、後方搬送機
構3の前側で地上に展開している左右方向複数枚の苗箱
Nを同時に持ち上げて後方搬送機構3に載置可能であ
る。
【0028】前記箱拾い上げ機構4は、支持枠61の前
部にモータ62からの動力で回動する回動軸63を支持
し、この回動軸63に揺動アーム64を取り付け、この
揺動アーム64の先端に掛止部材22を枢支しており、
掛止部材22の先端は苗箱Nのフランジ部Naに引っ掛
かるように先端L字状に屈曲されていて、掛止爪22a
となっている。前記モータ62は正逆転可能で回転角度
制御可能である。
【0029】また、全掛止部材22の前側には強制離脱
部材65が配置されており、この強制離脱部材23の両
端は支持枠61に軸支されたギヤ66に取り付けられ、
このギヤ66は前記回動軸63に設けたギヤ67と噛合
しており、回動軸63の回動方向と逆方向に強制離脱部
材65を揺動可能になっている。前記強制離脱部材65
と一対のギヤ66、67等によって強制離脱手段23が
構成されている。
【0030】前記掛止部材22は、移動車2の前進に伴
って先端の掛止爪22aが地面と摺接し、掛止爪22a
が苗箱Nに当接した状態から更に前進すると、その上端
を中心に下端が後上方へ円弧運動することになる。この
掛止部材22の円弧運動は、苗箱Nを前端中心に後部を
持ち上げることになり、前進してきた後方搬送機構3の
前部が持ち上げられた苗箱Nの下側に挿入される。
【0031】掛止部材22が苗箱Nの持ち上げを開始す
る前後又は持ち上げ後半からモータ62が作動して揺動
アーム64を前方へ揺動し、苗箱Nの持ち上げ高さを高
くし、また強制離脱部材65を後方へ揺動し、苗箱Nの
後部が後方搬送機構3の上方に達したときに、掛止部材
22の中途部と当接してこれを強制的に後方へ跳ね上
げ、掛止爪22aを苗箱Nから離脱させる。
【0032】掛止爪22の離脱により、苗箱Nは後方搬
送機構3に移載され、後方搬送機構3の後方搬送により
後処理機構6上まで搬送される。後処理機構6上に載置
された苗箱Nは作業員により人為的に取り出され、出荷
棚、棚差し装置等の積み重ね体に棚差しされる。その
後、モータ62を逆転して掛止部材22を元の位置に戻
す。
【0033】また、後処理機構6の高さが作業員に合わ
ない場合は、後方搬送機構3の傾斜角度を変更してその
後部高さを調整し、それに伴って高さ調整手段14を使
用して後処理機構6の高さを変更し、後方搬送機構3に
合わせるようにする。前記掛止部材22は、1枚の苗箱
Nに対して、1本の棒材の下部に2つの掛止爪22aを
設けたものでもよいが、先端L字形棒材を複数本用いる
ことが好ましく、この掛止部材22の上端を枢支する揺
動アーム64は、1部材で複数本の掛止部材22を支持
するように構成してもよい。
【0034】前記箱拾い上げ機構4は、掛止部材22が
苗箱Nと掛合するのに先行して地上に苗箱Nが存在する
か否かを検出する苗箱検出手段24が設けられている。
この苗箱検出手段24は、支持枠61の左右先端に支持
杆70を介して高さ調整自在に取り付けられたフォトセ
ンサ等で構成され、苗箱Nの側方に達することによりそ
の有無を検出し、設定時間後に前記モータ62を一定角
度正転作動させる。
【0035】前記苗箱検出手段24は掛止部材22で後
方搬送機構3の上方まで持ち上げられた苗箱Nを検出す
るようにしてもよく、また、苗箱N検出から設定時間後
から一定時間の間だけ後方搬送機構3を作動させるよう
にしてもよい。前記箱拾い上げ機構4においては、掛止
部材22を揺動アーム64で引き上げるので、苗箱Nを
前へ押す分力を軽減して持ち上げ力を増大することがで
き、1つの動力で掛止部材22の引き上げと強制離脱と
をさせることができ、強制離脱状態を維持しておけるの
で、苗箱Nの略全長が後方搬送機構3に移載されるま
で、掛止部材22を上方に保持しておくことができる。
【0036】前記第1実施形態において、苗箱回収機A
1を一定の低速度で走行させ、箱拾い上げ機構4で地面
に展開されている苗箱Nを検出しながら拾い上げ、後方
搬送機構3上に移載する。後方搬送機構3は後方に搬送
した後、後処理機構6の縦搬送手段15に移載し、作業
員はこの縦搬送手段15上から苗箱Nを取り上げる。苗
箱回収機A1の後方に軽トラック等の自走車を伴走さ
せ、又は苗箱回収機A1の後部にストック台車を牽引さ
せて、それらに苗箱Nを多段に収納できる積み重ね体を
搭載しておき、前記後処理機構6から取り上げた苗箱N
を積み重ね体に収納する。
【0037】図5、6に示す第2実施形態において、苗
箱回収機A2は第1実施形態と後方搬送機構3及び後処
理機構6が異なっている。後方搬送機構3のコンベヤ手
段44は苗箱搬送方向に複数段に駆動域11が区分され
ており、各駆動域11A、11B、11Cは個別にクラ
ッチを備えた変速部71A、11B、11Cを有し、苗
箱Nの搬送を個別に制御可能になっている。
【0038】1台のモータ48から伝動軸又は巻き掛け
伝動手段を介して変速部71A、11B、11Cへ動力
を伝達し、この動力を各駆動域11のコンベヤ手段に伝
達しており、変速部71A、11B、11Cによって各
駆動域11への動力を個別に断接自在にしている。各駆
動域11A、11B、11Cの後端には苗箱Nの搬送を
規制する停止手段12が設けられていて、後段の駆動域
11で苗箱Nが詰まっているとき、停止手段12を作動
し、変速部71のクラッチを切ることにより、前段の駆
動域11で搬送中の苗箱Nを停止させ、搬送を一時停止
させることができ、また、後段の苗箱Nを停止したとき
に前側に落下するのを防止する。
【0039】これにより、1人作業時等で拾い上げた苗
箱Nを途中でストックすることができ、横1列の苗箱N
が不揃いでも修正でき、前段が空になった時点で箱拾い
上げ機構4を作動して苗箱N回収動作に入り、後処理機
構6で苗箱Nが溜まっているときにも、後方搬送機構3
の全段が詰まるまで箱拾い上げ作業ができ、ロスタイム
を減少できる。また、苗箱Nの前後間隔を調整したり、
搬送速度を変更したりすることもできる。
【0040】後処理機構6は平滑な板材72またフリー
ローラコンベヤを後方搬送機構3のフレーム43に枢支
部73を介して枢支し、後処理機構6側の円弧部材74
をフレーム43側に固定のブラケット75に対して角度
変更自在に固定するように構成されており、後方搬送機
構3の搬送力で搬送されてきた苗箱Nを略水平に載置可
能であり、後方搬送機構3が後部高さ変更のために角度
変更されたとき、後方搬送機構3に対して後処理機構6
を揺動して、後処理機構6が水平になるように修正でき
る。
【0041】なお、前記駆動域11はクラッチを備えた
変速部71を設ける代わりに個別のモータを設けてもよ
く、また停止手段12は、ソレノイド等で形成され、苗
箱Nを個別に停止させるようになっているが、横1列の
苗箱Nを同時に停止するように左右方向に長い部材を用
い、例えば第1実施形態で示す停止手段57と同様な構
成にしてもよく、板材72の後部に停止手段57を設け
てもよく、さらに、各駆動域11A、11B、11C上
の苗箱Nの有無を検出する検出手段を設けておいて、前
記停止手段12と共に自動制御を行うようにしてもよ
い。
【0042】図7、8に示す第3実施形態において、こ
の苗箱回収機A3は先の第1実施形態のものと後処理機
構6が異なる。この後処理機構6は、苗箱Nを載置して
左右一方向に搬送する横搬送手段16と、この横搬送手
段16の左右一端から苗箱Nを後方へ搬送する補助搬送
手段17とを有する。
【0043】前記横搬送手段16は、自転可能なモータ
ローラコンベヤ(又はチェーン駆動のローラコンベヤ、
ベルトコンベヤでもよい)で構成され、後方搬送機構3
から搬送されてきた苗箱Nを略水平姿勢で載置して、左
右一端に搬送可能になっている。補助搬送手段17は、
横搬送手段16を支持するフレーム53にガイドレール
78が固定され、このガイドレール78に苗箱Nを載置
可能な受け渡し台79がガイド輪80を介して左右移動
自在に係合され、受け渡し台79に支持部材84を介し
てモータ駆動の爪コンベヤ81が支持されている。
【0044】この爪コンベヤは、エンドレスチェーンに
苗箱Nと当接する爪81aを設けて構成され、受け渡し
台79の上方から横搬送手段16の前上方まで延設され
ており、横搬送手段16の左右一端にある苗箱Nを爪8
1aで押動して受け渡し台79へ移載することができ
る。横搬送手段16で苗箱Nを左右一端に移動した後
に、爪コンベヤ81で後方移動し、これを順次繰り返し
て、受け渡し台79から人為的に取り出せるようになっ
ている。なお、受け渡し台79にも苗箱Nの有無を検出
する検出手段13を設けておいて、苗箱Nがなくなった
時点で横搬送手段16及び爪コンベヤ81を作動させる
ことが好ましい。
【0045】前記補助搬送手段17は左右位置を変更自
在であるので、作業員が作業をし易い位置を選択するこ
とができ、また、後処理機構6上の左右方向どの位置に
ある苗箱Nでも取り出せるので、苗箱Nの左右位置を検
出手段で検出できるようにしておけば、横搬送手段16
を設けなくとも、後処理機構6上の総ての苗箱Nの取り
出しができる。さらに、補助搬送手段17は後処理機構
6上の苗箱Nを複数枚同時に取り出す幅に形成すること
もできる。
【0046】図9に示す第4実施形態において、この苗
箱回収機A4は先の第1実施形態のものと後方搬送手段
3と後処理機構6とが異なる。後方搬送手段3は前後部
にローラコンベヤ手段44Aを配置し、中途部に爪コン
ベヤ手段44Bを用いており、苗箱Nを爪コンベヤ手段
44Bのチェーンに載せながら、爪で確実に後方搬送で
きるようになっている。なお、後方搬送手段3の全長を
爪コンベヤ手段44Bで構成してもよい。
【0047】後処理機構6は前記第3実施形態と同様
に、苗箱Nを左右方向へ搬送できるようにモータローラ
コンベヤ(又はチェーン駆動のローラコンベヤ、ベルト
コンベヤでもよい)で構成される横搬送手段16が設け
られているが、その制御系(又は動力伝達系)が左右に
区分されて横搬送手段16Aと横搬送手段16Bとなっ
ており、後方搬送機構3から搬送されてきた苗箱Nを略
水平姿勢で載置して、横搬送手段16A、16Bの搬送
方向を同一方向に設定することにより、苗箱Nを左右一
端に搬送できる他に、互いに逆方向に設定することによ
り、苗箱Nを左右両端から中央側へ搬送することができ
る。
【0048】従って、前記第3実施形態の補助搬送手段
17を採用した場合、その補助搬送手段17を後処理機
構6の中央側に固定配置した態様も採ることができる。
なお、前記第3、4実施形態で補助搬送手段17を採用
しない場合は、横搬送手段16の左右一端又は中央側で
苗箱Nを人為的に取り出す。82は後方搬送機構3から
後処理機構6にかけて、それらの左右端部から苗箱Nが
落下するのを阻止するガイド板を示している。
【0049】図10に示す第5実施形態において、この
苗箱回収機A5は後方搬送機構3が先の第2実施形態の
ものと略同様であり、停止手段12には停止手段57と
同じように長い板材を使用しており、後処理機構6は縦
搬送手段15と横搬送手段16とを備えた複合搬送機構
となっている。すなわち、この後処理機構6は、後方搬
送用のフリーローラコンベヤ(又はモータローラコンベ
ヤ)等でなる縦搬送手段15と、ベルトコンベヤ(又は
チェーン駆動のローラコンベヤ)等でなる横搬送手段1
6とを複合したものであり、横搬送手段16(又は縦搬
送手段15)は昇降手段83によって縦搬送手段15の
搬送面の下側から上側まで昇降自在になっている。
【0050】従って、後方搬送機構3から搬送されてき
た苗箱Nは、まず縦搬送手段15上に載置され、その状
態から横搬送手段16を上昇して、苗箱Nを横搬送手段
16が受け取り、そして後処理機構6の左右一方又は中
央側へ搬送する。なお、前記縦搬送手段15を昇降手段
83で昇降可能にし、横搬送手段16より下方へ下降し
て苗箱Nの受け渡しを行うようにしてもよい。
【0051】図11、12に示す第6実施形態におい
て、この苗箱回収機A6は第1実施形態等の苗箱回収機
A1の後方に補助処理装置86を有している。補助処理
装置86は、車体87にクローラ式(又は車輪式)の左
右走行部88を有して自走可能になっており、前記車体
87上に苗箱転向機構19と、棚差し機構89と、出荷
棚装置90とを有している。
【0052】前記苗箱転向機構19は補助板91と後方
補助搬送手段92と転向台手段93とを有し、補助板9
1は後処理機構6の搬送面と同一以下の高さに配置され
た平板であり、後方補助搬送手段92は支持フレーム9
2dによって支持された左右チェーン92b間に押動部
材92cを設け、モータ92aによって駆動することに
より、押動部材92cで後処理機構6上の横1列の苗箱
Nを同時に補助板91へ、また補助板91から転向台手
段93上へ押動可能になっている。
【0053】転向台手段93は円形の転向台93aを回
転自在に有し、後方補助搬送手段92によって移載され
た苗箱Nを90度方向転換可能にしている。転向した苗
箱Nは前記後方補助搬送手段92によって再び後方へ押
動可能である。棚差し機構89は、枠体89aと、この
枠体89a内で昇降自在に配置されていて上下に数珠繋
ぎに連結された多数の昇降枠89bと、この多数の昇降
枠89bに受持された苗箱Nを後方へ押し出す押し出し
手段89cと、搬入された苗箱Nを受持する受けコンベ
ヤ89dとを有する。
【0054】出荷棚装置90は複数台の出荷棚(積み重
ね体18)90aを左右方向移動可能な台車90bに載
置しており、出荷棚90aは多数枚の苗箱Nを上下に間
隔を開けて多段に収納可能になっており、台車90bは
移動することにより、2台の出荷棚90aを択一的に棚
差し機構89に対向可能にしている。従って、後処理機
構6の縦搬送手段15上に載置された横1列の苗箱N
は、後方補助搬送手段92を介して補助板93上に移載
され、さらに転向台手段91の回転台91a上に移載さ
れ、この回転台91aの90度旋回により苗箱Nは前後
1列に変向される。この前後1列の苗箱Nはさらに後方
補助搬送手段92を介して棚差し機構89内の受けコン
ベヤ89dへ1枚づつ搬送される。
【0055】この棚差し機構89では、転向台93aか
ら押動されてきた苗箱Nを受けコンベヤ89dに受持さ
せ、最上段の昇降枠89bを上昇させることにより順次
下位の昇降枠89bを上昇させ、下段の昇降枠89bを
芋づる式に上昇させて受けコンベヤ89d上の苗箱Nを
順次受持し、多数の苗箱Nを上下に間隔をおいて枠体8
9a内に収納した後、押し出し手段89cで押し出して
出荷棚装置90の一方の出荷棚90へ移載する。
【0056】なお、第6実施形態においては、出荷棚装
置90は1台の出荷棚90aしか載置できないものでも
よく、後方搬送機構3の後部及び後処理機構6の高さは
転向台93aの高さに適合するように設定されている。
図13、14に示す第7実施形態において、この苗箱回
収機A7は第4実施形態等の苗箱回収機A4の後方に補
助処理装置96を有している。
【0057】補助処理装置96は、補助処理装置86と
同様に、車体87にクローラ式(又は車輪式)の左右走
行部88を有して自走可能になっており、前記車体87
上に苗箱転向機構19と、棚差し機構89と、出荷棚装
置90とを有している。前記補助処理装置96の苗箱転
向機構19は、転向台97を旋回自在にかつ昇降自在に
構成し、この転向台97上にモータローラコンベヤ等の
コンベヤ手段98を設けており、転向台97は苗箱N1
枚分の幅を有する細長い形状であり、後処理機構6の横
搬送手段16で左右方向中央に搬送されてきた苗箱Nを
1枚づつ受け取って並べ、その状態で90度方向転換し
かつ出荷棚装置90と対向する高さまで上昇できるよう
になっている(実線状態から2点鎖線状態へ)。
【0058】棚差し機構89は、前記転向台97に装着
された油圧シリンダ99のピストンロッドに押し出し部
材100を設けて構成され、コンベヤ手段98上の1列
の苗箱Nを押し出し部材100で同時に押し出し、出荷
棚装置90の棚に挿入可能になっている。この場合の出
荷棚装置90は、棚に下側からの苗箱Nの上昇は許容す
るが下降を阻止する爪を多数段に設けておき、転向台9
7から搬入された苗箱Nを持ち上げ手段で持ち上げ、棚
の上段から下段に順に苗箱Nを保持させるものが考えら
れる。
【0059】また、出荷棚装置90に第6実施形態と同
様な構造を採用し、かつ苗箱転向機構19を転向台97
に1枚の苗箱Nのみを載置する大きさに形成し、苗箱N
を1枚づつ方向転換して、押し出し部材100で出荷棚
装置90へ押動するように構成してもよい。図15に示
す第8実施形態において、この苗箱回収機A8は第3実
施形態と類似の苗箱回収機の後方に補助処理装置103
を有している。
【0060】後処理機構6は苗箱Nを左右方向一端側へ
搬送する横搬送手段16と、左右一端に配置された縦搬
送手段15とを有する。補助処理装置103は、補助処
理装置86と同様な車体及び左右走行部を有して自走可
能になっており、車体上に苗箱再配置機構104と、出
荷棚装置105とを有している。
【0061】前記補助処理装置103の苗箱再配置機構
104は、苗箱Nを前後左右計4枚載置する配置台10
6と、縦搬送手段15から配置台106に搬入されてき
た前後2枚の苗箱Nを左右方向に押動する押動手段10
7とを有する。出荷棚装置105は、前後左右計4枚の
苗箱Nを上下多段に収納可能な出荷棚108と、この出
荷棚108を載置して旋回軸109回りに略90度旋回
可能な旋回台110と、この旋回台110に折り畳み自
在に設けられていて苗箱Nの橋渡しをする受け台111
とを有する。
【0062】後方搬送機構3から横搬送手段16上に搬
送された苗箱Nは、その一端から縦搬送手段15によっ
て配置台106上に移載され、この配置台106上で前
後2枚になると、押動手段107によって1箱分左右移
動され、次に搬入された2枚の苗箱Nとで前後左右計4
枚にまとめらる。4枚にまとめられた苗箱Nは、再び押
動手段107によって押動されて受け台111上を移動
して出荷棚108内に供給される。出荷棚108内に所
定枚数の苗箱Nが収納されると、受け台111を折り畳
んで旋回台110を略90度旋回し、出荷棚108の方
向を転換する。そして、フォークリフト、フォーク付き
フロントローダ又はホィールローダ等のフォーク112
で出荷棚108を他所へ運搬する。
【0063】これにより、苗箱Nを4枚づつまとめて配
置でき、フォーク差し込み部が1方向にしかない出荷棚
108等の積み重ね体18であっても、フォーク112
に受け渡し容易な方向に方向転換でき、苗箱Nの縦横方
向と棚差し方向とが異なる場合でも、出荷棚108を苗
箱Nの縦横方向に合わせることができる。前記苗箱回収
機A6、A7、A8の補助処理装置86、96、103
は、移動車2が自走式である場合、着脱自在に連結され
て同期走行するように制御されるが、非自走式にして移
動車2によって牽引するようにしてもよく、また、移動
車2の車体40上に搭載してもよい。
【0064】図16に示す第9実施形態において、苗箱
回収機A9は、他の自走車Cによって押動される移動車
2と、この移動車2上で複数の駆動域11を有する後方
搬送機構3と、この後方搬送機構3の前側に配置された
箱拾い上げ機構4と、前記後方搬送機構3と移動車2と
の間の手動操作式の角度調整機構5とを備え、後部に自
走車Cと連結するための被連結部121を有している。
【0065】前記移動車2は、車体40に車輪119を
取り付けた簡単な構成で、自走装置を備えていなく、後
方搬送機構3(又は車体40でもよい)の後部に設けた
被連結部121を自走車Cに設けた連結部122に連結
して、自走車Cで押し引きすることにより移動されるよ
うにしている。前記被連結部121は、フレーム43の
後端に固定のブラケット123の下端に押引杆124を
設けて構成され、連結部122は、フォークリフト、フ
ォーク付きフロントローダ、フォーク付きホイルロー
ダ、又は軽トラック等の自走車Cのフォーク125又は
車体に上下方向の溝126を形成した連結具127を取
り付け、この連結具127の溝126に押引杆124を
挿脱自在にかつ上下相対移動及び回動が自在になるよう
に係合している。
【0066】前記自走車Cのフォーク125又は車体
は、苗箱Nを多段状に間隔を開けて収納可能な出荷棚、
小型棚、カセット(ストックトレー)等の種々の多段積
み重ね体18を載置可能になっている。後方搬送機構3
は、複数個(3個)のモータ48を有し、コンベヤ手段
44が第2実施形態と同様に複数の駆動域11A、11
B、11Cに区分されており、最後段駆動域11Cは苗
箱Nを一旦保留する保留部26となっており、またこの
保留部26には苗箱Nの有無を検出するフォトセンサ等
の検出手段27が設けられている。
【0067】この後方搬送機構3では、コンベヤ手段4
4の保留部26で保留されている苗箱Nが、人為的に取
り出されて前記多段積み重ね体18に挿入され、保留部
26(最後段駆動域11C)上に苗箱Nがなくなったこ
とを検出手段27が検出することにより、駆動域11
A、11Bを駆動して苗箱Nを後方搬送する。なお、駆
動域11A、11Bの後側に第2実施形態と同様な停止
手段12を設けてもよい。
【0068】この第9実施形態の角度調整機構5は、車
体40に固定された後側筒体130に支持杆131を挿
入し、この支持杆131の上端の枢支ピン51bでフレ
ーム43の後部を枢支し、支持杆131にロックピン1
32を貫通することにより、後側筒体130からの支持
杆131の突出長さを設定しており、ロックピン132
の貫通位置を上下に変更することにより後方搬送機構3
の後部高さ、すなわち傾斜角度を変更する。
【0069】また、車体40には前側筒体133が枢支
されており、この前側筒体133にフレーム43の中途
部に枢支連結された支持杆134が挿入され、ロックピ
ン135によって前側筒体133からの支持杆134の
突出長さが設定されている。前記ロックピン132、1
35はそれぞれ筒体130、133も貫通するようにし
てもよく、苗箱回収作業をするときは、ロックピン13
5を抜いて後方搬送機構3の前部をフローティング状態
にし、苗箱回収機Aを自走車Cでハウス内外に移動する
ときは、支持杆134を大きく突出させて後方搬送機構
3の前部を地面から持ち上げておくことが好ましい。
【0070】なお、本発明は前記実施の形態に限定され
るものではなく、種々変形することができる。また、苗
箱回収機A1から苗箱回収機A9の各構成を種々組み合
わせることができる。検出手段13、24、27等はフ
ォトセンサの他に、リミットスイッチ、無接点スイッチ
等が利用できる。
【0071】
【発明の効果】以上詳述した本発明によれば、移動車2
に、後方搬送機構3と箱拾い上げ機構4と角度調整機構
5と後処理機構6とを備えた簡単な構成の回収作業専用
機を構成でき、後処理機構6で作業者が希望する種々の
後処理ができ、後処理の多様化・汎用化に適合できる
(請求項1)。
【0072】後方搬送機構3に停止手段12を有する搬
送方向複数段の駆動域11を形成して、後段の駆動域1
1での作業状況に応じて、前段の搬送作業を行わせるこ
とができる(請求項2)。検出手段13により後処理機
構6での苗箱Nの搬入の有無を検出でき、後処理機構6
での作業状況に応じて、後方搬送機構3の搬送作業を行
うことができる(請求項3)。
【0073】高さ調整手段14で後処理機構6の高さを
後方搬送機構3の後部に適合する高さに調整でき、後処
理機構6上の苗箱Nを、後処理を行う作業者又は装置の
高さに適合できる(請求項4)。縦搬送手段15で後方
搬送機構3から後処理機構6への苗箱Nの受け渡しをよ
り確実にでき、人為的な後処理がより容易になる(請求
項5)。
【0074】横搬送手段16で後方搬送機構3から搬送
されてきた苗箱Nを左右方向一方へ、又は両端から中央
へ搬送することができ、後処理機構6の全幅から苗箱N
を取り出す必要がなくなり、側方に未回収の苗箱Nがあ
る場合にも、作業容易な左右方向位置で苗箱Nの取り出
し作業ができる(請求項6)。横搬送手段16で左右方
向一カ所に搬送されてきた苗箱Nを補助搬送手段17で
後方に搬送することができ、後処理機構6からの苗箱N
の取り出しがさらに容易になり、取り出しの自動化もで
きる(請求項7)。
【0075】転向機構21により後処理機構6から送り
出されてきた苗箱Nを略直角に方向転換して積み重ね体
18に差し込むことができ、回収した苗箱Nの縦横方向
が積み重ね体18に挿入する方向と一致していなくと
も、その縦横方向を方向転換して積み重ね体18へ差し
込むことができる(請求項8)。転向機構21により後
処理機構6から送り出されてきた苗箱Nを押し出して積
み重ね体18に差し込んだ後に、前記積み重ね体18を
略直角に方向転換させることができ、積み重ね体18と
これを運搬するフォーク付き自走車との方向性が合って
いなくとも、積み重ね体18を方向転換して運搬ができ
るようになる(請求項9)。
【0076】箱拾い上げ機構4を、掛止部材22と強制
離脱手段23の簡単な構造に構成して、苗箱Nを確実に
拾い上げて後方搬送機構3に移載できる(請求項1
0)。苗箱検出手段24により、掛止部材22が苗箱N
と掛合するのに先行して苗箱Nの存在を検出でき回収作
業を自動化することができる(請求項11)。苗箱回収
機Aを、移動車2に、後方搬送機構3と箱拾い上げ機構
4と角度調整機構5とを備えて簡単に構成でき、後方搬
送機構3の後部で苗箱Nを保留でき、保留部26に苗箱
Nがなくなれば後方搬送機構3を作動して次の苗箱Nを
後方搬送できる(請求項12)。
【0077】移動車2を自走させたり、自走車で押し引
きしたり、種々の形態を採ることができる(請求項1
3)。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示す概略側面図であ
る。
【図2】第1実施形態の概略平面図である。
【図3】箱拾い上げ機構の斜視図である。
【図4】箱拾い上げ機構の要部の側面図である。
【図5】第2実施形態の概略側面図である。
【図6】第2実施形態の概略平面図である。
【図7】第3実施形態の概略側面図である。
【図8】第3実施形態の概略平面図である。
【図9】第4実施形態の概略平面図である。
【図10】第5実施形態の概略平面図である。
【図11】第6実施形態の概略側面図である。
【図12】第6実施形態の概略平面図である。
【図13】第7実施形態の概略側面図である。
【図14】第7実施形態の概略平面図である。
【図15】第8実施形態の概略平面図である。
【図16】第9実施形態の概略側面図である。
【符号の説明】
2 移動車 3 後方搬送機構 4 箱拾い上げ機構 5 角度調整機構 6 後処理機構 A 苗箱回収機 N 苗箱
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 原田 真幸 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社ク ボタ 堺製造所内 (56)参考文献 特開 平10−215620(JP,A) 特開 平10−146135(JP,A) 特開 平7−46909(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A01G 9/00 A01G 9/02 610 A01C 11/00

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 移動車に、前端が略接地した後上がり傾
    斜状に配置された後方搬送機構と、この後方搬送機構の
    前側で地上に展開している左右方向複数枚の苗箱を持ち
    上げて後方搬送機構に載置する箱拾い上げ機構と、前記
    後方搬送機構と移動車との間で後方搬送機構の後部を昇
    降して傾斜角度を変更する角度調整機構と、前記後方搬
    送機構の後側に後方搬送機構から搬送されてきた苗箱を
    略水平姿勢に載置して後方搬送後の後処理を行う後処理
    機構とを備えていることを特徴とする苗箱回収機。
  2. 【請求項2】 前記後方搬送機構は搬送方向複数段の駆
    動域を有し、各駆動域の後部に搬送苗箱を停止させる停
    止手段を有していることを特徴とする請求項1に記載の
    苗箱回収機。
  3. 【請求項3】 前記後処理機構には苗箱の搬入の有無を
    検出する検出手段を設けていることを特徴とする請求項
    1又は2に記載の苗箱回収機。
  4. 【請求項4】 前記後処理機構は、略水平姿勢で昇降す
    る高さ調整手段を有していることを特徴とする請求項1
    〜3のいずれかに記載の苗箱回収機。
  5. 【請求項5】 前記後処理機構は、後方搬送機構で搬送
    されてきた苗箱を更に後方に搬送する縦搬送手段を有し
    ていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載
    の苗箱回収機。
  6. 【請求項6】 前記後処理機構は、後方搬送機構から搬
    送されてきた苗箱を左右方向一方へ、又は両端から中央
    へ搬送する横搬送手段を有していることを特徴とする請
    求項1〜5のいずれかに記載の苗箱回収機。
  7. 【請求項7】 前記後処理機構は、横搬送手段で左右方
    向一カ所に搬送されてきた苗箱を後方に搬送する補助搬
    送手段を有していることを特徴とする請求項6に記載の
    苗箱回収機。
  8. 【請求項8】 前記後処理機構の後側に、後処理機構か
    ら送り出されてきた苗箱を載置して、苗箱を略直角に方
    向転換して積み重ね体に差し込む転向機構を有している
    ことを特徴とする請求項5〜7のいずれかに記載の苗箱
    回収機。
  9. 【請求項9】 前記後処理機構の後側に、後処理機構か
    ら送り出されてきた苗箱を載置しかつこの苗箱を押し出
    して積み重ね体に差し込んだ後に前記積み重ね体を略直
    角に方向転換させる転向機構を備えていることを特徴と
    する請求項5〜7のいずれかに記載の苗箱回収機。
  10. 【請求項10】 前記箱拾い上げ機構は、上部が枢支さ
    れていて下部が地上の苗箱に前進しながら掛止しかつ掛
    止したまま後上方に揺動する掛止部材と、この掛止部材
    が後方搬送機構の前側上方に揺動したときに強制的に後
    方揺動させて苗箱から離脱させる強制離脱手段とを有し
    ていることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載
    の苗箱回収機。
  11. 【請求項11】 前記箱拾い上げ機構は、掛止部材が苗
    箱と掛合するのに先行して苗箱の存在を検出する苗箱検
    出手段を有していることを特徴とする請求項1〜10の
    いずれかに記載の苗箱回収機。
  12. 【請求項12】 移動車と、移動車に前端が略接地した
    後上がり傾斜状に配置された後方搬送機構と、この後方
    搬送機構の前側で地上の苗箱を持ち上げて後方搬送機構
    に載置する箱拾い上げ機構と、前記後方搬送機構と移動
    車との間で後方搬送機構の後部を昇降して傾斜角度を変
    更する角度調整機構5とを備え、前記後方搬送機構の後
    部に搬送されてきた苗箱を一旦保留する保留部を有し、
    この保留部に苗箱の有無を検出する検出手段を設けてい
    ることを特徴とする苗箱回収機。
  13. 【請求項13】 前記移動車は、独立走行するための自
    走装置を備えている、及び/又は独立走行可能な自走車
    に設けた連結部と着脱自在に連結する被連結部を備えて
    いることを特徴とする請求項1〜12のいずれかに記載
    の苗箱回収機。
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