JPH10262462A - 苗箱回収方法および苗箱回収装置 - Google Patents

苗箱回収方法および苗箱回収装置

Info

Publication number
JPH10262462A
JPH10262462A JP6831497A JP6831497A JPH10262462A JP H10262462 A JPH10262462 A JP H10262462A JP 6831497 A JP6831497 A JP 6831497A JP 6831497 A JP6831497 A JP 6831497A JP H10262462 A JPH10262462 A JP H10262462A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
box
seedling
seedling box
pick
boxes
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6831497A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshiaki Goto
義昭 後藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kubota Corp
Original Assignee
Kubota Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kubota Corp filed Critical Kubota Corp
Priority to JP6831497A priority Critical patent/JPH10262462A/ja
Publication of JPH10262462A publication Critical patent/JPH10262462A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Cultivation Receptacles Or Flower-Pots, Or Pots For Seedlings (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】持上方式の回収に於いて円滑な回収作業が出来
るようにすること。 【解決手段】 前後左右に多数枚配置された苗箱の内、
左右方向複数枚の苗箱Nに係合して該苗箱Nを持ち上げ
る箱取り上げ機構17と、該箱取り上げ機構17により
持ち上げられた苗箱Nの底面側に位置して、該箱取り上
げ機構17から苗箱Nを受け取って搬送する搬送機構6
とを備えた苗箱回収装置において、前記箱取り上げ機構
17が左右方向複数枚の全ての苗箱Nに係合したか否か
を判別する判別装置200を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、苗箱を地
面に対して複数枚同時に受け渡しをするような展開・回
収等のための処理をする苗箱回収装置及びその回収方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】稲や野菜の育苗作業では、発芽後に苗箱
をハウス内に数百〜千枚単位で並べて緑化及び/又は硬
化処理をしており、この苗箱の展開・回収を狭い敷地内
で能率よく行うために機械化する技術が開発されてい
る。苗箱を展開・回収する技術としては、特開平7ー4
6909号公報、特開平7−107817号公報等に開
示されたものがある。この技術は、機体を前後に進行さ
せる走行装置と、苗箱台車を載せる台車載置部と、地上
から機体上への苗箱の搬送と機体上から地上への苗箱の
搬送を選択的に行える苗箱搬送装置と、機体上の苗箱を
台車載置部上の苗箱台車に積み込む作業と台車載置部上
の苗箱台車内に積まれている苗箱を機体上へ降ろす作業
を選択的に行える苗箱積降ろし装置とを設けて構成され
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし従来の装置にお
ける回収作業は、苗箱をすくい取っていくものであるか
ら、苗箱が引っかかってすくい上げに失敗する場合があ
り、円滑な回収作業が困難であった。そこで、本願出願
人は、前記問題点を解消すべく、苗箱を持ち上げて回収
する方法を既に提案している(特願平8ー291323
号、特願平9ー11648号、特願平9ー12891
号、特願平9ー17077号等)。
【0004】しかしこの新規な持上方式に於いても持上
ミスが生じ円滑な回収ができない場合があった。そこ
で、本発明は、前記新規な持上方式に於いて更に円滑な
回収作業が出来るようにした苗箱回収装置及びその回収
方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明は次の手段を講じた。即ち、本発明の苗箱回
収装置の特徴とするところは、前後左右に多数枚配置さ
れた苗箱の内、左右方向複数枚の苗箱に係合して該苗箱
を持ち上げる箱取り上げ機構と、該箱取り上げ機構によ
り持ち上げられた苗箱の底面側に位置して、該箱取り上
げ機構から苗箱を受け取って搬送する搬送機構とを備え
た苗箱回収装置において、前記箱取り上げ機構が左右方
向複数枚の全ての苗箱に係合したか否かを判別する判別
装置を設けた点にある。
【0006】前記判別装置は、前記箱取り上げ機構に設
けられた苗箱係合センサを具備している。前記苗箱は、
矩形状であり外方張り出しの周縁を有し、前記箱取り上
げ機構は、前記周縁に下方から係合する掛止具と、該掛
止具から前記周縁が離脱するのを防止する離脱規制手段
とを有し、前記苗箱係合センサは、前記離脱規制手段の
位置を検出するものである。
【0007】本発明の苗箱回収方法の特徴とするところ
は、前後左右に多数枚配置された苗箱の内、左右方向複
数枚の苗箱に係合して該苗箱を持ち上げる箱取り上げ機
構と、該箱取り上げ機構により持ち上げられた苗箱の底
面側に位置して、該箱取り上げ機構から苗箱を受け取っ
て搬送する搬送機構とを備えた苗箱回収装置を用いた苗
箱回収方法において、前記箱取り上げ機構を前進させて
左右方向複数枚の苗箱に接近させ、該複数枚の苗箱に前
記箱取り上げ機構を係合させ、該箱取り上げ機構が左右
方向複数枚の全ての苗箱に係合したか否かを判別し、全
ての苗箱が係合している場合は、前記箱取り上げ機構に
より持ち上げられている苗箱の底面側に前記搬送機構を
位置させて、該搬送機構により苗箱を搬送し、全ての苗
箱が係合していない場合は、箱取り上げ機構を後退させ
て係合している苗箱を同行することにより、前後の苗箱
間に作業用スペースを形成し、該スペースを利用して、
係合していない苗箱を手作業により箱取り上げ機構に係
合させた後に、前記箱取り上げ機構により持ち上げられ
ている苗箱の底面側に前記搬送機構を位置させて、該搬
送機構により苗箱を搬送する点にある。
【0008】前記苗箱は、矩形状であり外方張り出しの
周縁を有し、前記箱取り上げ機構は、前記周縁に下方か
ら係合する掛止具を有し、前記箱取り上げ機構が左右方
向複数枚の全ての苗箱に係合したか否かの判別は、前記
箱取り上げ機構にに設けられた苗箱係合センサにより行
う。前記箱取り上げ機構は、前記掛止具から前記周縁が
離脱するのを防止する離脱規制手段を有し、前記苗箱係
合センサは、前記離脱規制手段の位置を検出するもので
ある。
【0009】本発明によれば、箱取り上げ機構と苗箱と
の係合ミスが検知でき、そのミスを修復することが出来
るので、苗箱の回収作業が円滑に行える。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1〜5には、苗箱対地処理機と
して、苗箱展開機と苗箱回収機とに変更可能にした苗箱
展開回収機の全体を示している。この苗箱展開回収機
は、中央に歩道を形成しながら、左右各5〜10枚の苗
箱Nを横並びに同時に展開しかつ回収できる構成であ
る。
【0011】前記苗箱展開回収機は、少なくとも1つの
作業ユニット3とメインユニット4とから構成され、メ
インユニット4上に箱供給機構8と箱収集機構9とを択
一的に取り付け可能になっており、メインユニット4上
に箱供給機構8を取り付けることにより苗箱展開機(図
4に示す)となり、メインユニット4上に箱収集機構9
を取り付けることにより苗箱回収機(図5に示す)とな
り、作業ユニット3だけでもその上に載置できる枚数の
苗箱Nを展開・回収することができ、単独使用可能にな
っている。
【0012】図1〜23において、作業ユニット3は大
別して、苗箱Nを載置して左右方向一側部の基点位置か
ら受け渡し位置への分配と受け渡し位置から基点位置へ
の収集とが可能でかつ受け渡し位置で前後移動可能な縦
横搬送機構5と、苗箱Nを載置して縦横搬送機構5に対
して受け渡し可能でかつ載置した苗箱Nを地面に対して
受け渡し可能な前後搬送機構6と、地面に展開した苗箱
Nを前後搬送機構6上に持ち上げる箱取り上げ機構17
とを有し、これらを作業走行機体A2上に装備してい
る。
【0013】なお、本発明において、前側とは苗箱Nを
展開する側であり、作業ユニット3は展開時に後進し、
回収時に前進する。また、基点位置とは、作業ユニット
3がメインユニット4に連結される場合、縦横搬送機構
5の一側端部外方位置に配置されるメインユニット4の
受渡機構7上の位置となり、作業ユニット3が単独で使
用される場合、縦横搬送機構5の一側端部上の位置とな
り、かつこの縦横搬送機構5の一側端部上で苗箱Nを人
為的に供給しかつ取り出すことになる。
【0014】図1〜13において、作業走行機体A2は
機本体25にキャスタ式の前輪26と後輪27とを有
し、手で縦横に押動可能になっており、図8に示すよう
に、前輪26は前輪支持体131が縦軸132に枢支さ
れ、この前輪支持体131に設けたブラケット133を
ピン134で機本体25に結合することにより、前向き
直進走行をするように設定できる。
【0015】機本体26の左右側部には前後に左右突出
状の連結部24が形成され、作業ユニット3とメインユ
ニット4との連結、作業ユニット3同士の横並び連結が
できるようになっている。前記機本体25上には縦横搬
送機構5が配置されており、この縦横搬送機構5は、5
枚の苗箱Nを同時に前後移動して前後搬送機構6に受け
渡しする縦搬送手段5Aと、この縦搬送手段5Aに対し
て昇降可能であり、かつ縦搬送手段5Aと重合する位置
まで下降して全苗箱Nの受け渡しをすると共に上昇位置
で横移動させる横搬送手段5Bと、この横搬送手段5B
を昇降させる昇降手段5Cとを有する。
【0016】縦搬送手段5Aは5組配置されたベルトコ
ンベヤであり、機本体25上に立設したブラケットを介
して前後3本の回転軸28を支持し、後側回転軸28を
モータ29で駆動し、各回転軸28に設けたプーリにベ
ルト30を巻き掛けて構成され、左右方向間隔をおいて
配置された2本のベルト30で1個の苗箱Nを載置して
搬送するようになっている。
【0017】横搬送手段5Bは縦搬送手段5Aの左右長
さに対応する長さのローラコンベヤであり、コンベヤ枠
31に前後軸回り回転自在なローラ32が多数本支持さ
れており、その内の複数本のローラ32は自転ローラ
(モータ内蔵ローラ)が使用されていて自転可能になっ
ており、全ローラ32にはタイミングベルトが巻き掛け
られていて、自転ローラによって全ローラ32が同期回
転する。
【0018】このローラ32は総て、縦搬送手段5Aの
ベルト30間に対応して配置されており、下降位置でロ
ーラ32はベルト30上面より下位に位置し、ベルト3
0と高さ方向に重合配置状態になり、その昇降で苗箱N
をベルト30と受け渡し可能になっている。昇降手段5
Cはエレベータ式になっていて、前記横搬送手段5Bの
コンベヤ枠31の後部に取り付け体38が立設され、作
業走行機体A2に立設された形鋼材製のガイド支柱33
に取り付け体38がコロを介して昇降自在に案内されて
おり、この取り付け体38にエレベータ駆動具34のチ
ェーン35が連結されている。
【0019】エレベータ駆動具34は、作業走行機体A
2とガイド支柱33の上端連結材とに設けた上下軸36
A、36Bにスプロケットを設け、上下スプロケット間
に巻き掛けたチェーン35を取り付け体38に連結して
おり、機本体25に固定の受け台49にモータ37を搭
載し、このモータ37で下軸36Aを正逆駆動すること
により、チェーン35を押し引きしてコンベヤ枠31を
昇降する。前記受け台49は後輪27の取り付けを兼ね
ている。
【0020】前記昇降手段5Cは、横搬送手段5Bのロ
ーラ32をベルト30の上面より下方に位置する下降位
置から、上方所要高さ(例えば、人の腰高さ又は1m程
度)の上昇位置まで昇降する。そして、横搬送手段5B
に苗箱Nが載置されている状態で下降すると、その苗箱
Nを縦搬送手段5Aに受け渡し、縦搬送手段5Aに苗箱
Nが載置されている状態で下降位置から上昇すると、そ
の苗箱Nを持ち上げ、横搬送手段5Bによる苗箱Nの左
右移動を可能にする。
【0021】前記横搬送手段5Bのコンベヤ枠31の四
角には縦軸39を介してストッパ40が設けられてお
り、図外のモータ又はソレノイド等のアクチュエータを
介して縦軸39を回動することにより、ストッパ40
を、苗箱Nの左右方向移動を規制する姿勢、後方向移動
を規制する姿勢、展開・回収を案内する姿勢等、所要姿
勢に変更配置できるようになっている。
【0022】即ち、図12、13において、受渡機構7
から横搬送手段5Bへ苗箱Nを供給する場合は、横搬送
手段5Bの外端側のストッパ40を40aの規制姿勢に
して、苗箱Nがコンベヤ枠31から外側方へ落ちないよ
うにし、縦搬送手段5Aに受け渡した苗箱Nを前後搬送
機構6へ移載するときは、前側のストッパ40を40b
の先狭まりの展開案内姿勢にして、苗箱Nが前後搬送手
段18の左右方向中央側に寄るように案内し、前後搬送
手段18から縦横搬送機構5へ苗箱Nを受け渡すとき
は、前側のストッパ40を40cの先広がりの回収案内
姿勢にかつ後側ストッパ40を40dの規制姿勢にし
て、苗箱Nが縦搬送手段5Aの左右方向中央側に寄りな
がら縦横搬送機構5から後方へ落ちないようにしてい
る。
【0023】また、コンベヤ枠31の前部には、前後搬
送手段18との苗箱Nの受け渡しを円滑にするための小
径ローラ136(図6、8に示す)が設けられており、
コンベヤ枠31の側部には、横並びに作業ユニット3を
連結したときに、横搬送手段5B間の苗箱Nの受け渡し
を円滑にするための渡りローラ137(図10、12、
13に示す)が着脱自在に設けられており、この渡りロ
ーラ137は不要なときは取り外される。
【0024】図1〜7、12〜16において、前後搬送
機構6は、苗箱Nを載置して前後に移動可能な前後搬送
手段18と、この前後搬送手段18と作業走行機体A2
との間に設けられていて、前後搬送手段18を前後方向
水平移動させる水平移動手段10とを有する。前後搬送
手段18はベルトコンベヤで形成され、支持フレーム4
1に5列のベルトコンベヤ42が支持され、支持フレー
ム41の下側に設けたモータ43で同時駆動されるよう
になっており、5枚の苗箱Nを載置して同時に前後方向
に搬送可能となっている。
【0025】各列のベルトコンベヤ42はローラ44を
間にして前後2組(42A、42B)を直線配置してい
るが、長い1組のものにしてもよい。但し、前後2組
(42A、42B)にしておくと、側面視への字に屈曲
配置して、前ベルトコンベヤ42Aを下向き急傾斜さ
せ、後ベルトコンベヤ42Bを下向き緩傾斜させ、後ベ
ルトコンベヤ42Bと縦搬送手段5Aとの間で、苗箱N
の衝撃のない円滑な受け渡しが可能になる。
【0026】また、支持フレーム41の下側には、左右
一対の接地輪45が設けられ、前部には各列のベルトコ
ンベヤ42に対応して箱揃え手段16が取り付けられて
いる。この箱揃え手段16は、ベルトコンベヤ42の延
長上で地面に近接して位置されており、側面視略C又は
コ字状の板金で形成された当接具23に後方突出状の複
数本の棒材138を固着し、この棒材138を支持フレ
ーム41の前部に前後移動自在に貫通し、棒材138に
嵌装したスプリング139で当接具23を前方に付勢し
ている。
【0027】前記箱揃え手段16は、前方移動で当接具
23が地上に放出した苗箱Nと当接し、かつ苗箱Nを弾
力的に押し、左右方向複数枚の苗箱Nを押して前後位置
を揃え、既に展開されている苗箱Nとの前後間隔をなく
す。また、当接具23の上面は、ベルトコンベヤ42か
ら地上に苗箱Nを放出するときに落差を少なくする役目
もしている。
【0028】水平移動手段10は、支持フレーム41の
後部にピン連結されたエアシリンダ46と、これと同様
にピン連結された左右一対のガイド杆47とを有し、エ
アシリンダ46は機本体25に取り付けられ、左右一対
のガイド杆47は機本体25に前後摺動自在に案内され
ている。前記前後搬送手段18は水平移動手段10によ
って機本体25に連結され、接地輪45が接地すること
により前下向き傾斜しており、エアシリンダ46の作動
によって前後水平方向に移動可能になっており、箱揃え
手段16及び箱取り上げ機構17の作動を可能にする。
【0029】なお、支持フレーム41と左右一対のガイ
ド杆47との間に支持フレーム41の先端を上方回動さ
せるアクチュエータを設けておいて、作業ユニット3を
ハウス内に搬入・搬出する際に、接地輪45及び当接具
23を上方退避できるようにしておくことが好ましい。
前記前後搬送手段18の支持フレーム41の左右側部上
面には箱案内板48が設けられている。この箱案内板4
8は回収時に苗箱Nを案内すべく前広がりになている。
【0030】前記横搬送手段5B及び前後搬送手段18
は、コンベヤ枠31及び支持フレーム41が必要最低限
の左右方向幅を形成しており、同時に処理する5枚の苗
箱Nは隣接状態で処理され、5枚の苗箱Nの幅に近似の
幅となっている。コンベヤ枠31及び支持フレーム41
のこのような幅内に、モータ29を含む縦搬送手段5
A、受け台49を有する昇降手段5C、前後搬送手段1
8のモータ43、水平移動手段10等が配置されてお
り、左右方向にコンパクトな作業ユニット3を形成して
いる。
【0031】図1〜3、5、16、18〜23におい
て、箱取り上げ機構17は機本体25の左右側部から前
方に突出した前フレーム56に、左右各5組設けられて
おり、苗箱Nの周縁Naを下方から引っ掛ける掛止具2
2と、この掛止具22を昇降する昇降手段51とを有
し、前記掛止具22は苗箱Nの周縁Naを下方から引っ
掛ける複数本の掛け爪153と、各掛け爪153を苗箱
Nの周囲リブNbとの干渉を回避する干渉回避手段53
とを有する。
【0032】前記前フレーム56は側面視L字状で平面
視門型状であり、左右両端は機本体25に対して固定又
はボルトもしくはピンを介して着脱自在に取り付けられ
ている。前フレーム56の左右側部には、前フレーム5
6の重量を支持する車輪52が設けられている。箱取り
上げ機構17の昇降手段51において、前記前フレーム
56の前部には左右に5本のガイドレール(ガイド体)
60が固定され、1個のブレーキ付き昇降シリンダ62
が支持され、2本のガイド杆59が上下動可能に案内さ
れており、2本のガイド杆59の下端に昇降台61が取
り付けられていて、この昇降台61を昇降すべく昇降シ
リンダ62のピストンロッドが連結されている。
【0033】昇降台61には側面視L字状の連結具63
が固定され、この連結具63の下部にピンを介して側面
視L字状の揺動具64の中途部が枢支され、この揺動具
64に縦シリンダ67が取り付けられると共に、その上
部にガイドレール60に係合したコロ65が設けられて
いる。ガイドレール60は下部近傍が後方側に屈曲され
ていて、この屈曲部分60Aをコロ65が通過すると
き、揺動具64が揺動して縦シリンダ(縦動手段)67
の姿勢を略垂直姿勢から前傾姿勢に変えるようになって
いる。
【0034】前記昇降シリンダ62、縦シリンダ67等
は昇降手段51のアクチュエータとなっており、ガイド
レール60、連結具63、揺動具64及びコロ65等に
よって掛止具22を前下向き傾斜させる傾動手段が構成
されている。前記縦シリンダ67のピストンロッドの下
部には前後動シリンダ(前後動手段)68が取り付けら
れ、この前後動シリンダ68のピストンロッドの前部に
は取り付け台69が取り付けられている。前記前後動シ
リンダ68及び取り付け台69にはそれぞれ2本のガイ
ド杆70、71が固定されていて、それぞれのガイド杆
70、71は、縦シリンダ67と前後動シリンダ68の
それぞれのシリンダを保持する部材に長手方向移動自在
に案内されている。
【0035】取り付け台69は左右に略三角形状の側板
72が取り付けられ、この側板72には前後に車輪73
A、73Bが設けられ、これら車輪73A、73Bは接
地して地面に倣い、掛け爪153の地面に対する位置及
び姿勢を保持するようになっている。取り付け台69に
は角材状の支持体145が支持されると共にその後方に
裏板146が取り付けられている。前記支持体145は
左右方向中央に縦軸147にナットを螺合することによ
り取り付け台69に取り付けられていて、縦軸147を
中心に若干左右揺動可能であり、裏板146に設けた左
右一対の弾性受け体148により揺動中立位置(左右方
向に沿う姿勢)に弾力的に保持されるようになってい
る。
【0036】前記支持体145には2本の支持杆149
が前後方向に貫通され、その支持杆149の前端に爪取
り付け体150が取り付けられ、支持杆149に嵌装し
たスプリング151によって前方へ付勢されている。爪
取り付け体150は内部が空洞で、上部が押さえ板15
2で閉鎖され、前面が開放されており、この爪取り付け
体150内に4本の掛け爪153の基部がピン156を
介して左右方向揺動可能に枢支されている。
【0037】前記押さえ板152には各掛け爪153の
一方向の揺動を規制して前向き姿勢に設定するストッパ
ピン157が設けられ、爪取り付け体150内部には、
各掛け爪153をストッパピン157に当接する方向に
付勢する板バネ(付勢部材)158が設けられ、掛け爪
153は他方向に逃げ可能になっている。この掛け爪1
53は、側面視において、前端が苗箱Nの周縁Naの下
向きフランジとなっている部分を下側から引っ掛ける上
方突出形状であり、平面視において、ストッパピン15
7側の面に傾斜面153aを有する尖端形状で、苗箱N
の下向きフランジの裏側のリブNbに傾斜面153aが
当接すると、リブNbを回避して周縁Naと掛合できる
ように、板バネ158に抗して逃げ方向に揺動する。
【0038】前記支持体145、支持杆149、爪取り
付け体150、スプリング151、押さえ板152及び
掛け爪153等は共に掛止具22を構成しており、前記
掛け爪153を揺動自在にした構成、傾斜面153a、
ストッパピン157、板バネ158等によって、掛け爪
153がリブNbとの干渉を回避して周縁Naと掛合す
るための干渉回避手段53が構成されている。
【0039】154は取り付け台69に取り付け板15
5を介して設けらけれた苗箱検出センサであり、掛け爪
153が苗箱Nと当接して爪取り付け体150が後方移
動したときにそれを検出して、苗箱Nの存在を検出する
ようになっている。この苗箱検出センサ154は前後位
置を調整可能である。前記掛止具22は、掛け爪153
を苗箱Nの周縁Naに下方から引っ掛けたときに、苗箱
Nの離脱を防止すべく周縁Naの逃げを規制する離脱規
制手段54を有する。
【0040】この離脱規制手段54は、各押さえ板15
2にブラケット159を立設し、このブラケット159
にエアシリンダ160又はソレノイド等で形成された昇
降アクチュエータを取り付け、このエアシリンダ160
のロッド下端に押さえ部材161を設けており、この押
さえ部材161は下降によって周縁Naの上面に近接す
る上逃げ規制部161aと、周縁Naの内側(苗側)に
入り込む前逃げ規制部161bとを有しており、前逃げ
規制部161bは押さえ部材161に左右一対のピンを
取り付けて形成している。
【0041】従って、掛け爪153を苗箱Nの周縁Na
に下方から引っ掛けて上昇させながら、エアシリンダ1
60を作動して押さえ部材161を下降すると、この押
さえ部材161は周縁Naの上面に近接して、上逃げ規
制部161aが掛け爪153と相まって周縁Naを挟持
し、又は少なくとも周縁Naの上方向の逃げを規制する
位置となり、かつ前逃げ規制部161bが周縁Naの内
側に入り込んで、苗箱Nが前方向に逃げるのを阻止し、
掛け爪153と苗箱Nの周縁Naとの引っ掛かりを確実
にする。
【0042】図19及び図34に示す如く、前記箱取り
上げ機構17には、該箱取り上げ機構17が苗箱Nに係
合したか否かを判別する判別装置200が設けられてい
る。この判別装置200は、箱取り上げ機構17に設け
られた苗箱係合センサ201を有する。前記苗箱係合セ
ンサ201は、前記離脱規制手段54の押さえ部材16
1の位置を検出する近接センサからなる。即ち、苗箱係
合センサ201は、エアシリンダ160のボディに組み
込まれた近接センサと、エアシリンダ160に摺動自在
に挿通されて前記押さえ部材161に固定されたガイド
ロッドに設けられた被検出部とから構成されている。
【0043】図34の実線で示す如く、押さえ部材16
1の上逃げ規制部161aが掛け爪153と相まって周
縁Naを挟持し、かつ前逃げ規制部161bが周縁Na
の内側に入り込んで、掛け爪153と苗箱Nの周縁Na
との引っ掛かりを確実にしたクランプ位置に於いて、前
記近接センサと被検出部とが対向して前記苗箱係合セン
サ201が作動するよう構成されている。
【0044】箱取り上げ機構17と苗箱Nとが正規に係
合していない場合、即ち、図34の仮想線で示す如く、
押さえ部材161が正規クランプ位置よりも下方に位置
している場合、または、前逃げ規制部161bが周縁N
aに乗り上げて、正規クランプ位置より上方に位置して
いるときは、近接センサと被検出部とが対向しないの
で、苗箱係合センサ201は作動しない。
【0045】よって、苗箱係合センサ201の作動をも
って、箱取り上げ機構17が苗箱Nに係合したか否かを
判別することが出来る。なお、図34に示す符号202
は、押さえ部材161の上昇待機位置を検出する解放検
知センサである。この実施形態の箱取り上げ機構17
は、昇降シリンダ62の下限位置まで昇降台61を下降
し、縦シリンダ67の自重下降で掛止具22を下降し
て、各掛止具22の車輪73を独立して地面に接地さ
せ、車輪73を接地した状態で作業走行機体2Aを前進
させると、掛止具22の前端の掛け爪153が展開状態
の苗箱Nと当接して爪取り付け体150が弾力的に後方
移動し、苗箱検出センサ154がそれを検出して前後動
シリンダ68の突出作動又は走行機体2Aの前進を停止
する(図20、22の状態)。
【0046】次に、前後動シリンダ68を突出作動させ
て展開状態の苗箱Nの前後位置が左右で不揃いになって
いても、スプリング151を介して爪取り付け体150
が前後動することにより吸収し、苗箱Nが傾いていて
も、縦軸147及び左右一対の弾性受け体148を介し
て支持体145が揺動することにより吸収され、4本の
掛け爪153が苗箱Nの周縁Naと掛合する。
【0047】この4本の掛け爪153のいずれかが苗箱
Nの周囲リブNbに当接すると、干渉回避手段53の傾
斜面153aの作用によって、掛け爪153は板バネ1
58に抗して揺動し、周囲リブNbを回避して周縁Na
の下側に入る。次に、エアシリンダ169を作動して押
さえ部材161を下降させて箱をクランプする。このク
ランプが正規のものか否かを苗箱係合センサ201で検
出することにより、判別装置200で全ての苗箱Nが正
規に係合しているか否かを判別する。
【0048】クランプミスがある場合は、押さえ部材1
61を上昇させ、作業走行機体2Aを前進させ、全苗箱
Nの正規クランプが行われるよう前記クランプ動作を繰
り返す。但し、タイマーを併用して所定時間経過しても
クランプミスが解消しない場合は、押さえ部材161を
下降させ一部の苗箱Nをクランプし、作業走行機体2A
を一定量後退させる。その上で押さえ部材161を上昇
させて、クランプを解放し、クランプミスの苗箱Nを人
手により掛け爪153に引掛け、押さえ部材161を下
降させて全苗箱Nをクランプする。
【0049】クランプミスがない場合、及びクランプミ
スがあっても前述の如く全苗箱Nをクランプした後、縦
シリンダ67を作動して掛止具22を少し上昇し、これ
により全掛け爪153で苗箱Nの周縁Naの下向きフラ
ンジとなっている部分を下側から掛合し、かつ昇降シリ
ンダ62で掛止具22を上昇して苗箱Nの後部を持ち上
げる。
【0050】掛止具22の上昇に伴って、コロ65がガ
イドレール60の屈曲部分60Aに入るため、揺動具6
4が上昇しながら揺動し、前後動シリンダ68及び掛止
具22を前後搬送手段18の上面に略沿うように前下向
き傾斜させる。次に、前後搬送手段18を水平移動手段
10で全掛止具22の下方まで掬い込むように挿入移動
する(図22の状態)。このとき、苗箱Nに前後搬送手
段18が接触するため、周縁Naが掛け爪153から離
脱するような動きがあっても、離脱規制手段54がそれ
を防止する。
【0051】前後搬送手段18の上に苗箱Nの略後半分
を掬うように配置した状態で、縦シリンダ67を下降動
作しかつ離脱規制手段54を解除動作させて、全苗箱N
を前後搬送機構6の上に載置しかつ掛け爪153と苗箱
Nの周縁Naとの掛合を解除し、その後、掛止具22を
前後動シリンダ68で前後搬送手段18の上面に略沿わ
せながら後方移動して、苗箱Nから離脱させると共に昇
降シリンダ62を作動して上昇させる(図23の状
態)。
【0052】箱取り上げ機構17は作業走行機体A2に
装着したままでも苗箱展開作業をすることができる。な
お、箱取り上げ機構17としては、多数の掛止具22を
昇降台61又は揺動具64に取り付け、苗箱Nに対する
掛け爪153の係脱を昇降シリンダ62の作動と作業走
行機体2Aの走行とで行うようにしてもよく、また、傾
動手段のガイドレール60の代わりに、連結具63と揺
動具64との間にシリンダを設けたり、昇降シリンダ6
2を前傾姿勢に設けたりしてもよい。
【0053】前フレーム56に苗箱検出センサを設けて
おいて、掛け爪153より前方で苗箱Nを検出して、作
業ユニット3の前進移動を停止するようにしてもよい。
前記掛止具22は掛け爪153を4本以外の複数本にし
たり、掛け爪153を取り付け台69に直接取り付けて
構成したりすることもでき、また、掛け爪153又は掛
止具22の代わりに当接具23を取り付けることにより
箱取り上げ機構17を箱揃え手段16に変更することも
可能である。
【0054】前記車輪73を地面の凹凸に倣わせるため
に、前後動シリンダ68のピストンロッドに対して取り
付け台69を前後軸回りに若干上下揺動できるようにし
ておくことが好ましい。また、前記作業ユニット3は苗
箱Nを1〜4枚又は6枚以上の枚数を同時に処理する大
きさに形成することができ、3枚以上同時処理の作業ユ
ニット3は単独で又はメインユニット4に連結して使用
できるが、1、2枚処理用のものはメインユニット4に
連結した作業ユニット3に連結して使用する。
【0055】メインユニット4は図1〜6、10〜1
3、24〜32に示されており、メイン走行機体B2の
前部に受渡機構7を、後部に箱受持体支持機構12を、
それらの中途部に箱供給機構8と箱収集機構9とを択一
使用可能に備えている。前記メインユニット4の左右少
なくとも一方に作業ユニット3を同伴走行可能に連結さ
れており、実施形態では、作業ユニット3を左右に一対
と、左右どちらかの作業ユニット3の側方に、同じ又は
異なる枚数の苗箱Nを処理する作業ユニット3を横並び
状態に連結したものを示しており、両作業ユニット3は
横搬送手段5B同士で苗箱Nを受け渡しする。
【0056】前記メイン走行機体B2は機本体76に電
動モータ等の駆動源、油圧ポンプ、エアコンプレッサ、
操作盤等を搭載し、左右クローラ走行部77を油圧モー
タで駆動するようになっており、自走装置13Bを備え
て単独で走行・操縦可能である。受渡機構7は、図1〜
6、10〜13に示すように、左右一対の作業ユニット
3の中央、即ち、上昇位置の横搬送手段5Bの一側基点
位置に配置され、横搬送手段5Bと苗箱Nを1枚づつ受
け渡しする分配手段7Aと、この分配手段7Aとそれよ
り後側の位置との間で苗箱Nを移動する送り手段7Bと
を有する。
【0057】前記分配手段7Aは、機本体76の前部の
前方突出部76aに設けた分配フレーム115に、モー
タを内蔵した自転ローラ116を複数本有するローラコ
ンベヤ117と、爪118を有するチェーンコンベヤ1
19とを設けている。自転ローラ116は軸芯が前後方
向に向いていてローラ32と平行に配置されており、横
搬送手段5Bが上昇位置にあるとき、ローラ32はこの
自転ローラ116と略同一となって、苗箱Nの受け渡し
が行われる。
【0058】チェーンコンベヤ119のチェーン120
は自転ローラ116間に配置され、分配フレーム115
に支持された前スプロケット121と送り手段7Bの送
りフレーム122に支持された後スプロケット123と
に巻き掛けられており、1個又は間隔をおいて複数個の
爪118が設けられ、図外のモータで駆動可能になって
いる。
【0059】送り手段7Bは、送りフレーム122に支
持されたコロコンベヤで形成されており、コロ124は
図外のモータ及びチェーン伝動手段等を介して駆動され
ており、自転ローラ116と同一高さに位置し、苗箱N
を載置して前後方向に搬送可能であり、前記チェーンコ
ンベヤ119の後部はこの送り手段7Bの前部とオーバ
ラップ配置されている。
【0060】後方から送り手段7B上に供給された苗箱
Nは、コロ124でチェーンコンベヤ119にかかるま
で送られ、そしてチェーンコンベヤ119の爪118で
押動して、分配フレーム115前部に設けたストッパ1
25に当接するまで移動される。この状態で苗箱Nは、
ローラコンベヤ117上に完全に移載され、ローラコン
ベヤ117を正逆転させることにより、左右各作業ユニ
ット3の横搬送手段5B上に分配供給される。
【0061】横搬送手段5Bから送り手段7Bへの苗箱
Nの搬送は、前記動作と逆になり、ローラコンベヤ11
7によって取り込まれた苗箱Nを、チェーンコンベヤ1
19が爪118でコロ124上へ押動する。前記メイン
走行機体B2の受渡機構7を支持している前方突出部7
6aには、左右に前後一対の連結部127が設けられて
いる。この連結部127には作業走行機体A2の連結部
24が連結可能になっている。
【0062】即ち、図2、6、8、10に示すように、
これら連結部127、24は、左側前後が二股形状であ
り、右側前後が1枚板で形成され、右側前に前開放の溝
aが形成され、その他はボルト孔bが形成されている。
メイン走行機体B2に対して作業走行機体A2を連結す
る場合、それぞれの左側前のボルト孔bにボルト(ピン
でもよい)を挿入しておいて、このボルトにそれぞれの
右側前の溝aを係合しながら後側のボルト孔bを合わせ
てボルトを挿入する。
【0063】メイン走行機体B2に連結した作業走行機
体A2に更に作業走行機体A2を連結する場合も、前記
と同様に行う。また、作業走行機体A2はメイン走行機
体B2又は他の作業走行機体A2の左右どちらにも連結
できる。図17には、ハウス内への搬入・搬出時に、前
記連結部127、24を利用して、メインユニット4の
走行動力で作業ユニット3を移動させるための連結具1
28、129を示している。
【0064】第1連結具128は、メイン走行機体B2
に対して作業走行機体A2を前方直列状に連結するもの
で、前方突出部76aに前側から嵌合して左右前側の連
結部127とボルト連結する後連結部128aと、作業
走行機体A2に後側から嵌合して左右後側の連結部24
とボルト連結する前連結部128bとを有する。第2連
結具129は、作業走行機体A2に対して作業走行機体
A2を前方直列状に連結するもので、メイン走行機体B
2に連結した作業走行機体A2に前側から嵌合して左右
前側の連結部24とボルト連結する後連結部129a
と、第2の作業走行機体A2に後側から嵌合して左右後
側の連結部24とボルト連結する前連結部129bとを
有する。
【0065】この第1、2連結具128、129を利用
することにより、メインユニット4に複数台の作業ユニ
ット3を直列に連結することができ、入口の狭いハウス
内へ、メインユニット4の駆動動力だけで搬入すること
ができ、作業ユニット3はハウス内で直列連結が解除さ
れて、手動で押し動かして、メインユニット4に対して
連結部127、24を利用して左右横並びに連結され
る。
【0066】前記箱供給機構8は、苗箱Nを積層状態に
収納していて受渡機構7へ苗箱Nを1枚ずつ供給する機
構であり、機本体76に着脱自在に取り付けられる機台
74と、この機台74の上部に配置されたホイールコン
ベヤ又はローラコンベヤ等で形成された搬送コンベヤ手
段75と、この搬送コンベヤ手段75に跨がって配置さ
れた枠フレーム78に設けた箱保持手段79と、搬送コ
ンベヤ手段75上の苗箱Nを箱保持手段79で保持する
位置まで昇降するリフト手段80とを備えている。
【0067】枠フレーム78は後方側が開放されてい
て、例えば30段に積層された苗箱Nを、搬送コンベヤ
手段75に載置した状態で後方から挿入可能になってい
る。箱保持手段79は枠フレーム78に支持された左右
一対の板形状の保持具81と、この左右保持具81を枠
フレーム78内方に出退させる出退手段82とを有す
る。
【0068】前記左右保持具81は苗箱Nの周縁Naを
受持可能であり、搬送コンベヤ手段75から苗箱N1枚
分より離れた高さで積層苗箱Nを保持することができ、
出退手段82で後退させることにより、保持している積
層苗箱Nを開放可能になっている。出退手段82は保持
具81を先端に取り付けたネジ軸をモータで軸方向移動
するもので、エアシリンダ等で構成することもできる。
【0069】リフト手段80は搬送コンベヤ手段75の
下方に位置し、搬送コンベヤ手段75のホイール間から
上方へ突出可能なリフト台83と、このリフト台83を
昇降するリフト駆動手段84とを有している。前記リフ
ト台83は機台74に昇降が案内されており、リフト駆
動手段84はリフト台83の下面のカムフォロアと当接
するカム板85をモータ等で駆動して、リフト台83を
昇降するようになっている。このリフト駆動手段84は
油圧シリンダ等で構成することも可能である。
【0070】前記リフト手段80は、左右保持具81を
後退しておいて、搬送コンベヤ手段75で枠フレーム7
8内に搬入された積層苗箱Nを、リフト駆動手段84を
作動してリフト台83を上昇させることにより持ち上
げ、下降するときに下から2枚目の苗箱Nを保持具81
を突出させることにより受持し(図27、29の状
態)、リフト台83を搬送コンベヤ手段75より下方へ
降下することにより最下位置の苗箱Nを搬送コンベヤ手
段75に再度載せて前方へ搬送する。
【0071】次に、リフト台83を上昇させると、保持
具81に受持されている積層苗箱Nが持ち上げられ、下
降するときに保持具81を1度後退させて最下苗箱Nを
降下させ、その後の保持具81の進出で下から2枚目の
苗箱Nを受持させる。箱受持体支持機構12は、箱受持
体14を載置して横移動可能な横移動機構97と、横移
動機構97上の箱受持体14から積層苗箱Nを持ち上げ
かつ前方へ送り出す積層苗箱送り手段92とを有する。
【0072】箱受持体14は緑化行程で使用されている
フォーク爪挿入可能なパレットで、苗箱Nを例えば30
段積み重ねたものを左右方向に5列載置可能に形成され
ている。この箱受持体14はフォークリフトで運搬可能
な枠体又は車輪付きの運搬車等でもよい。横移動機構9
7は、機本体76の後部上面に固定のフレーム89の前
後部に左右方向多数の車輪90が設けられ、この車輪9
0に係合する前後レール体を有する載置移動台91が左
右方向移動自在に配置され、フレーム89上に載置移動
台91を駆動する駆動手段168が設けられている。
【0073】この駆動手段168はフレーム89に支持
されたスプロケットにチェーン169を巻き掛け、この
チェーン169を載置移動台91に連結し、モータ17
0でスプロケットを駆動するようになっており、駆動手
段168を移動させずに前後レール体を有する載置移動
台91をチェーン169で引っ張って移動するようにな
っている。
【0074】載置移動台91の上面には、図28に示す
ように、載置した箱受持体14を前後方向及び左右方向
の適正位置に保持する位置決め部材100が設けられて
いる。箱受持体14上から搬送コンベヤ手段75への積
層苗箱Nの供給は、フレーム89の内部に配置された積
層苗箱送り手段92で行う。この積層苗箱送り手段92
は、昇降台93にモータ94で駆動されるベルトコンベ
ヤ95を支持し、昇降台93を昇降手段96で昇降する
ようになっている。昇降手段96は昇降台93に固定の
ロッドをラック・ピニオンを介してモータで上下駆動す
るものである。
【0075】前記駆動手段168及び昇降手段96は、
電動モータを用いているが、エアシリンダ又は油圧シリ
ンダで作動するように構成してもよい。前記箱受持体1
4は5組の積層苗箱Nを載置可能であり、各苗箱載置位
置に対応してベルトコンベヤ95が顔出し可能な窓14
Aが形成されており、積層苗箱送り手段92は、図27
実線で示す状態から昇降手段96で昇降台93を上昇さ
せると、窓14Aからベルトコンベヤ95が上昇して積
層苗箱Nを持ち上げ(図27の2点鎖線、図28実線の
状態)、そして持ち上げ状態で駆動すると積層苗箱Nを
前方へ送ることができ、搬送コンベヤ手段75に移載で
きる。
【0076】横移動機構97は、積層苗箱Nを取り出す
ときの左右バランスを採るため、箱受持体14上の積層
苗箱Nの取り出し順序は端から5、3、1、2、4番と
なっている。また、載置移動台91が機本体76から左
右に大きくオーバハングするので、左右支持をするため
に機本体76の左右後部には支持アーム98を介して接
地輪99が設けられている。この接地輪99はキャスタ
輪が使用され、支持アーム98は外側方突出姿勢から後
方向に姿勢変更可能になっていて、メインユニット4の
後部の支持ができるようになっている。
【0077】前記箱受持体14には、積層状態の苗箱N
に代えて、苗箱Nを上下間隔をおいて多段に収納する箱
収集枠体15を載置可能になっており、苗箱回収時には
この箱収集枠体15を載置して、前述と同様に横移動機
構97による横移動が行われる。箱収集機構9は、図
5、30〜32に示されており、受渡機構7から苗箱N
を1枚ずつ供給されてその苗箱Nを上下多段に回収する
機構であり、箱供給機構8に代えて機本体76上に搭載
される。
【0078】箱収集機構9は、機本体76に着脱自在に
取り付けられる機フレーム101にホイールコンベヤ、
ローラコンベヤ等で形成された搬送コンベヤ手段102
と、この搬送コンベヤ手段102に跨がって配置された
枠フレーム103と、この枠フレーム103に支持され
ていて搬送コンベヤ手段102上の成長苗を有する苗箱
Nを1枚ずつ間隔を空けて持ち上げる箱多段持上手段1
04と、この箱多段持上手段104上の全苗箱Nを後方
へ押し出すプッシャ手段105とを有する。
【0079】前記箱多段持上手段104は、枠フレーム
103の左右に支持された上下軸107、108に固定
の前後複数のスプロケットにチェーン109を巻き掛
け、前後チェーン109に苗箱Nの側部を受持する受持
金具110を一定間隔で取り付け、これらを左右に対向
配置して、搬送コンベヤ手段102上から苗箱Nを左右
受持金具110で持ち上げるように構成されており、苗
箱Nを上下に間隔をおいて例えば30段に収集可能にな
っている。
【0080】前記プッシャ手段105は2段押動式にな
っており、枠フレーム103に箱多段持上手段104で
収集された全苗箱Nと当接するプッシャ体112と、こ
のプッシャ体112を前後動させる上下第1エアシリン
ダ113と、この上下エアシリンダ113を取り付けて
いて枠フレーム103にガイドレールを介して前後移動
自在に支持されたプッシャ枠114と、枠フレーム10
3又は機フレーム101に支持されていてプッシャ枠1
14を前後移動させる左右第2エアシリンダ111とを
有している。
【0081】前記箱多段持上手段104内に所要数の苗
箱Nが収納されると、第2エアシリンダ111が伸長作
動してプッシャ枠114を後方移動させ(図30の実線
位置から2点鎖線位置への移動)、プッシャ体112で
全苗箱Nを同時に箱長さの略半分だけ押し出した後又は
同時に、第1エアシリンダ113を伸長作動させて、プ
ッシャ枠114に対してプッシャ体112を後方移動さ
せて(図30の2点鎖線位置から1点鎖線位置への移
動)、全多段苗箱Nを枠フレーム103の後方まで押し
出し、箱収集枠体15に移載する。
【0082】箱収集枠体15は箱受持体14に搭載され
てフォークリフト等で運搬されるもので、苗箱Nを上下
間隔を空けて例えば30段配置する受け片15aを有
し、この受け片15aを左右方向に5列配置して5列の
収集部を形成している。各収集部は多段苗箱Nをその前
面側から挿入可能であり、プッシャ手段105で箱収集
機構9から押し出されてくる多段苗箱Nを、上下間隔を
空けたまま収納する。
【0083】前記プッシャ手段105は、搬送コンベヤ
手段102上の苗箱Nを押動することができないので、
その苗箱Nは、搬送コンベヤ手段102と積層苗箱送り
手段92とを利用して、箱収集枠体15の最下段に挿入
する。但し、箱収集枠体15の最下段は、苗箱Nを入れ
ずに空白にしておいてもよい。なお、前記機本体76上
に左右移動可能な台車を設けておき、その台車上に箱供
給機構8と箱収集機構9とを併設し、台車を移動して受
渡機構7の後方に箱供給機構8を配置する態様と、箱収
集機構9を配置する態様とを採らせるようにしておいて
も、箱供給機構8と箱収集機構9の選択使用が可能にな
る。
【0084】次に、前記実施の形態で示した苗箱対地処
理機を、メインユニット4に箱供給機構8を使用可能状
態にセットして苗箱展開機とした場合の苗箱展開方法を
説明する。メインユニット4の前部に必要な数の作業ユ
ニット3を連結具128、129を介して直列接続し、
メインユニット4の自走装置13Bで移動してハウス内
に搬入し、ハウス内でメインユニット4から作業ユニッ
ト3を分離して横並びに連結し、電線ケーブル及びエア
ホース等を接続し、発芽処理後の苗箱Nを多数載置した
箱受持体14をリフト車両で運搬して、箱受持体支持機
構12の載置移動台91上に載置する。
【0085】箱受持体支持機構12の積層苗箱送り手段
92を作動して、箱受持体14上の積層苗箱Nを搬送コ
ンベヤ手段75に移載し、箱供給機構8内に供給する。
5列の積層苗箱Nは、箱受持体14の中央側のものから
供給に共され、横移動機構97を介して箱受持体14を
左右に移動して、左右バランスを崩さないように順次供
給される。例えば、5列の苗箱列に右から第1〜5列と
番号を付せば、第3、2、4、5、1列の順に供給すれ
ばバランス良く供給できる。
【0086】箱供給機構8内に入った積層苗箱Nはリフ
ト手段80を介して箱保持手段79で保持し、下段の苗
箱Nから搬送コンベヤ手段75上に順次取り出し、搬送
コンベヤ手段75で受渡機構7へ供給する。この受渡機
構7では、苗箱Nは送り手段7Bで分配手段7Aに送ら
れ、この分配手段7Aのチェーンコンベヤ119で前端
位置まで移動され、この前端位置でローラコンベヤ11
7によって左右の作業ユニット3における縦横搬送機構
5に分配搬送される。
【0087】縦横搬送機構5では、横搬送手段5Bが上
昇位置に待機しており、分配手段7Aから1枚ずつ搬入
された苗箱Nを横移動しながら、その上の受け渡し位置
まで分配搬送する。横搬送手段5B上に5枚の苗箱Nを
供給したら、昇降手段5Cを作動して横搬送手段5Bを
縦搬送手段5Aと略オーバラップする位置まで下降し、
即ち、ローラ32をベルト30の上面より下位まで下降
し、ローラ32上の苗箱Nを縦搬送手段5Aのベルト3
0に載置する。
【0088】これにより、苗箱Nは縦搬送手段5Aに受
け渡され、縦搬送手段5Aの作動によって全苗箱Nが同
時に前送りされ、これと同時に前後搬送機構6の前後搬
送手段18を作動して、前後搬送手段18に全苗箱Nを
同時に受け渡しする。前下向き傾斜した前後搬送手段1
8を作動しながら作業ユニット3及びメインユニット4
を後進させ、全苗箱Nを地上に放出し、放出した苗箱N
から前後搬送手段18が一定距離離れた状態で作業ユニ
ット3の後進を停止する。
【0089】その後に、水平移動手段10を作動して前
後搬送手段18を水平前方移動させ、その前部に配置し
た箱揃え手段16の当接具23を放出した全苗箱Nに当
接して全苗箱Nの前後位置を揃え、先行展開苗箱Nに当
接するまで前方に押動し、前後苗箱間隔を詰める。その
間に、後続の苗箱Nをメインユニット4から分配手段7
Aを介して縦横搬送機構5へ導入しておき、水平移動手
段10を逆作動して前後搬送手段18を後退させ、後続
苗箱Nの受け渡しを行って再び前記行程を繰り返す。
【0090】展開された左右各5枚の苗箱N間には、分
配手段7Aの幅に略相当する幅の歩道が形成される。苗
箱展開機がハウス内の端部まで移動してくると、作業ユ
ニット3からメインユニット4を分離し、作業ユニット
3の縦横搬送機構5及び前後搬送手段18上に残ってい
る苗箱Nを作業ユニット3のみで展開し、その後にメイ
ンユニット4を方向転換して、別のハウス又は展開域へ
移動させ、移動後に作業ユニット3を再度連結する。
【0091】次に、前記実施の形態で示した苗箱対地処
理機を、メインユニット4に箱収集機構9を使用可能状
態にセットして、苗箱回収機とした場合の苗箱回収方法
を説明する。ハウス内の展開域端部に作業ユニット3の
みを移動し、図35に示すように、展開されている横1
列計5枚の苗箱Nに箱取り上げ機構17を対向させ前進
し、掛止具22の掛け爪153を苗箱Nに当接して作業
ユニット3の移動を停止する。このとき、前後動シリン
ダ68で掛け爪153を突出させておく。
【0092】離脱規制手段54を作動して押さえ部材1
61で周縁Naをクランプする。判別装置200で前記
クランプが全苗箱Nにおいて行われているか否かを判別
する。全苗箱Nにおいてクランプが完全でない場合、図
36に示すようにクランプ状態を維持して作業ユニット
3を所定量後退させ、前後の苗箱N間に作業用スペース
Sを形成する。そして、クランプ状態を解除し、この作
業スペースS内に作業者が入って、手作業によりミスク
ランプした苗箱Nを掛け爪153に係合させ、そして押
さえ部材161でクランプさせる(図37参照)。
【0093】前記判別装置200における判別で全苗箱
Nのクランプが完全な場合、または、前述の如くクラン
プミスが解消された場合、即ち、全苗箱Nをクランプし
た後、縦シリンダ67の上昇作動で掛止具22を上昇さ
せ、その状態で、昇降シリンダ62を作動して苗箱Nの
後側を持ち上げ、その持ち上げた苗箱Nの下側に前後搬
送機構6の前後搬送手段18を水平移動手段10の前進
動作で挿入し、苗箱Nの裏面が前後搬送手段18の先端
に載るように掬う。このとき、前後搬送手段18によっ
て苗箱Nが押し上げられたりするが、離脱規制手段54
によって、周縁Naから掛け爪153が離脱するのが防
止される。
【0094】苗箱Nを掬った状態から縦シリンダ67を
逆作動して掛け爪153を降下させ、離脱規制手段54
も逆作動して押さえ部材161の押さえを解除し、苗箱
Nを前後搬送手段18に受け渡し、更に前後動シリンダ
68を後退作動させると共に昇降シリンダ62又は縦シ
リンダ67を上昇作動させて、掛け爪153を苗箱Nの
周縁Naから離脱させ、その後に前後搬送手段18のコ
ンベヤ42を後方移動させて、前後搬送手段18上に苗
箱Nが完全に載置されるようにする。
【0095】全苗箱Nを載置した前後搬送手段18が水
平移動手段10の後進動作で後方移動した後、再び前後
搬送手段18を後方移動すると共に縦搬送手段5Aを作
動させて、苗箱Nを縦搬送手段5Aに受け渡し、オーバ
ラップ位置でそれより若干下位に待機している横搬送手
段5Bを上昇させて苗箱Nを持ち上げ、上昇位置に達し
た後に横搬送手段5Bに横送り動作をさせて、同一高さ
に位置する受渡機構7の分配手段7Aのローラコンベヤ
117上に1枚ずつ受け渡す。
【0096】ローラコンベヤ117上の苗箱Nは、チェ
ーンコンベヤ119の爪118によって押されて送り手
段7Bに移載され、この送り手段7Bによって後方の箱
収集機構9の搬送コンベヤ手段102上まで移動する。
前記箱収集機構9内の搬送コンベヤ手段102上に搬入
された苗箱Nは、1枚ずつ箱多段持上手段104で持ち
上げられ、これにより上下間隔を空けて多段に収集され
る。
【0097】前記箱多段持上手段104内に所定枚数の
苗箱Nが収納されると、プッシャ手段105の第1、2
エアシリンダ111、113が作動して、全苗箱Nを同
時に後方へ押し、箱受持体14上の箱収集枠体15内に
収納する。箱受持体支持機構12では、横移動機構97
を介して箱収集枠体15を左右に位置変更して、箱収集
枠体15の5列の収集部に多段苗箱Nが収納される。こ
の箱収集枠体15は箱受持体14に載置したままリフト
車両で降ろし、代わりに空の箱収集枠体15及び箱受持
体14が載置される。
【0098】前記前後搬送手段18から縦横搬送機構5
へ苗箱Nが受け渡された後に、作業ユニット3を前進さ
せて次の展開苗箱Nを回収するための動作を行う。な
お、最初の1〜3列の展開苗箱Nの回収は作業ユニット
3のみで行い、ハウス内でメインユニット4を連結でき
るようになってから作業ユニット3にメインユニット4
を連結して、取り上げた苗箱Nをメインユニット4上に
回収する。
【0099】但し、ハウス内が充分に広い場合は、最初
からメインユニット4に1又は複数の作業ユニット3を
連結しておいてもよい。図33は作業ユニット3の第1
変形例を示しており、この作業ユニット3は自走装置1
3A及び操舵機構187を備えていて、メインユニット
4に連結しなくとも自走ができるようになっている。
【0100】自走装置13Aは、作業走行機体A2の機
本体25に駆動軸184を支持し、この駆動軸184に
前輪26を取り付け、機本体25の後部のガイド支柱3
3の背面に上受け台185を固定し、この上受け台18
5にモータ186、バッテリモータ186によって駆動
されるエアポンプ、エアタンク等を搭載し、モータ18
6から駆動軸184まで軸及びギヤ等を使用した伝動手
段で動力を伝達するようになっている。
【0101】操舵機構187は、受け台49に支持され
た後輪27の支軸に円弧ギヤ188を設け、受け台49
に支持された回動軸189に円弧ギヤ188と噛合する
ネジギヤを形成し、上受け台185に支持されたハンド
ル軸190から回動軸189まで軸及びギヤ等を介して
動力伝達可能に構成しており、ハンドル191を回転操
作することにより、左右後輪27を同時に操舵できるよ
うになっている。
【0102】この作業ユニット3にも前記箱取り上げ機
構17及び箱揃え手段16を装備している。この第1変
形例によれば、作業ユニット3はメインユニット4がな
くとも、単独でハウス内へ搬入して、苗箱Nの展開・回
収ができ、別途苗箱運搬車を使用して、展開時は、作業
ユニット3の側方に苗箱Nを運搬配置し、その苗箱運搬
車上から人為的に苗箱Nを取り出して横搬送手段5B上
に苗箱Nを供給し、回収時は横搬送手段5B上から人為
的に苗箱Nを取り出して苗箱運搬車上の箱収集枠体に収
納し、苗箱運搬車でハウスから搬出する。横搬送手段5
B上への苗箱Nの供給・取り出しは横搬送手段5Bが上
昇位置のときであり、人の腰の高さ程度であるので、作
業が楽にできる。
【0103】なお、自走装置13Aは後輪27を駆動す
るようにしたり、前輪26又は後輪27に直接にモータ
を設けて駆動してもよく、また、操舵機構187はピッ
トマンアーム及びタイロッド等を用いたものでもよい。
また、作業ユニット3をメインユニット4に連結した
後、自走装置13Aは停止されるが、前後輪26、27
をフリーの状態にしておいて、作業ユニット3のエアシ
リンダを作動させるためにエアポンプを駆動するように
しておいてもよい。
【0104】なお、本発明は前記実施の形態に限定され
るものではない。例えば、苗箱展開回収機の1度に展開
・回収する苗箱Nの枚数は、中央歩道を挟んで各5枚以
外の複数枚に設定してもよく、その場合、縦横搬送機構
5の長さ、前後搬送手段18の組数、箱揃え手段16の
当接具23及び箱取り上げ機構17の掛止具22の数等
が苗箱Nの枚数に応じて設定される。
【0105】箱供給機構8及び箱受持体14、箱収集機
構9及び箱収集枠体15でそれぞれ取り扱う苗箱Nの枚
数は、30段を例示しているが、1度に展開・回収する
苗箱Nの枚数に応じてその倍数に設定しておくことが好
ましい。苗箱Nを回収する際、箱取り上げ機構17で取
り上げた苗箱Nの下方に前後搬送手段18を水平移動し
て受け取りに行かせているが、前フレーム56を作業走
行機体A2に対して前後移動可能に支持し、駆動装置で
箱取り上げ機構17を後方移動させて、掛止具22で苗
箱Nを吊り上げながら前後搬送手段18上に搬送するよ
うにしてもよい。
【0106】各機構に設けたシリンダ46、62、6
7、68、111、113等はエアシリンダが用いられ
ているが、油圧シリンダ、又はその他の機械式、電気式
アクチュエータでもよい。メインユニット4はハウス内
で使用できるように駆動源に電動モータを用いている
が、屋外で使用する場合はエンジンを用いてもよく、ク
ローラ走行部77の代わりに車輪を用いてもよい。
【0107】また、箱取り上げ機構17には、離脱規制
手段54として、特願平9ー11648号、特願平9ー
12891号、特願平9ー17077号明細書及び図面
に示すものを用いてもよい。また、箱取り上げ機構17
として、特願平8ー291323号明細書及び図面に示
すように離脱規制手段を有さないものであってもよい。
この場合、判別装置200の苗箱係合センサ201とし
ては、掛け爪153に苗箱Nが係合したか否かを検知す
るセンサで構成することができる。
【0108】判別装置200の苗箱係合センサ201と
して、近接センサを用いたが、近接センサの変わりにリ
ミットスイッチ等を用いることもできる。要は、箱取り
上げ機構17に苗箱Nが係合されているか否かを検出で
きるものであればよい。
【0109】
【発明の効果】本発明によれば、箱取り上げ機構と苗箱
の係合ミスが生じても、そのミスを検知することがで
き、そして、そのミスを修復できるので、苗箱回収作業
が円滑に行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示す苗箱対地処理機とし
ての苗箱展開回収機の分離状態の側面図である。
【図2】同平面図である。
【図3】同正面図である。
【図4】苗箱展開機の全体側面図である。
【図5】苗箱回収機の全体側面図である。
【図6】苗箱対地処理機の前中央部の平面図である。
【図7】作業ユニットの側面図である。
【図8】作業ユニットの縦横搬送機構の平面図である。
【図9】作業ユニットの縦横搬送機構の背面図である。
【図10】図6のX−X線断面図である。
【図11】図6のY−Y線断面図である。
【図12】苗箱の展開を示す平面説明図である。
【図13】苗箱の回収を示す平面説明図である。
【図14】前後搬送機構の平面図である。
【図15】前後搬送機構の断面側面図である。
【図16】前後搬送手段の水平移動を示す断面側面図で
ある。
【図17】作業ユニットとメインユニットとの直列接続
用連結具を示す平面図である。
【図18】箱取り上げ機構の要部を示す断面平面図であ
る。
【図19】箱取り上げ機構の正面図である。
【図20】箱取り上げ動作の爪掛け時を示す箱取り上げ
機構下部の断面側面図である。
【図21】箱取り上げ機構下部の平面図である。
【図22】箱取り上げ動作の取り上げ時の側面説明図で
ある。
【図23】箱取り上げ動作の苗箱受け渡し時の側面説明
図である。
【図24】箱供給機構を備えたメインユニットの側面図
である。
【図25】同平面図である。
【図26】同背面図である。
【図27】同断面側面図である。
【図28】箱受持体横移動機構の断面背面図である。
【図29】箱供給機構の箱保持手段及びリフト駆動装置
の断面正面図である。
【図30】箱収集機構を備えたメインユニットの断面側
面図である。
【図31】箱収集機構の断面背面図である。
【図32】箱収集機構の平面図である。
【図33】作業ユニットの第1変形例を示す側面図であ
る。
【図34】判別装置の詳細構造を示す側面図である。
【図35】回収作業手順の説明図である。
【図36】回収作業手順の説明図である。
【図37】回収作業手順の説明図である。
【符号の説明】
6 前後搬送機構 17 箱取り上げ機構 22 掛止具 54 離脱規制手段 200 判別装置 201 苗箱係合センサ N 苗箱 Na 周縁 S 作業用スペース

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 前後左右に多数枚配置された苗箱の内、
    左右方向複数枚の苗箱(N)に係合して該苗箱(N)を
    持ち上げる箱取り上げ機構(17)と、該箱取り上げ機
    構(17)により持ち上げられた苗箱(N)の底面側に
    位置して、該箱取り上げ機構(17)から苗箱(N)を
    受け取って搬送する搬送機構(6)とを備えた苗箱回収
    装置を用いた苗箱回収方法において、 前記箱取り上げ機構(17)を前進させて左右方向複数
    枚の苗箱(N)に接近させ、該複数枚の苗箱(N)に前
    記箱取り上げ機構(17)を係合させ、 該箱取り上げ機構(17)が左右方向複数枚の全ての苗
    箱(N)に係合したか否かを判別し、 全ての苗箱(N)が係合している場合は、前記箱取り上
    げ機構(17)により持ち上げられている苗箱(N)の
    底面側に前記搬送機構(6)を位置させて、該搬送機構
    (6)により苗箱(N)を搬送し、 全ての苗箱(N)が係合していない場合は、箱取り上げ
    機構(17)を後退させて係合している苗箱(N)を同
    行することにより、前後の苗箱(N)間に作業用スペー
    ス(S)を形成し、該スペース(S)を利用して、係合
    していない苗箱(N)を手作業により箱取り上げ機構
    (17)に係合させた後に、前記箱取り上げ機構(1
    7)により持ち上げられている苗箱(N)の底面側に前
    記搬送機構(6)を位置させて、該搬送機構(6)によ
    り苗箱(N)を搬送することを特徴とする苗箱回収方
    法。
  2. 【請求項2】 前記苗箱(N)は、矩形状であり外方張
    り出しの周縁(Na)を有し、前記箱取り上げ機構(1
    7)は、前記周縁(Na)に下方から係合する掛止具
    (22)を有し、 前記箱取り上げ機構(17)が左右方向複数枚の全ての
    苗箱(N)に係合したか否かの判別は、前記箱取り上げ
    機構に(17)に設けられた苗箱係合センサ(201)
    により行うことを特徴とする請求項1記載の苗箱回収方
    法。
  3. 【請求項3】 前記箱取り上げ機構(17)は、前記掛
    止具(22)から前記周縁(Na)が離脱するのを防止
    する離脱規制手段(54)を有し、 前記苗箱係合センサ(201)は、前記離脱規制手段
    (54)の位置を検出するものであることを特徴とする
    請求項2記載の苗箱回収方法。
  4. 【請求項4】 前後左右に多数枚配置された苗箱の内、
    左右方向複数枚の苗箱(N)に係合して該苗箱(N)を
    持ち上げる箱取り上げ機構(17)と、該箱取り上げ機
    構(17)により持ち上げられた苗箱(N)の底面側に
    位置して、該箱取り上げ機構(17)から苗箱(N)を
    受け取って搬送する搬送機構(6)とを備えた苗箱回収
    装置において、 前記箱取り上げ機構(17)が左右方向複数枚の全ての
    苗箱(N)に係合したか否かを判別する判別装置(20
    0)を設けたことを特徴とする苗箱回収装置。
  5. 【請求項5】 前記判別装置(200)は、前記箱取り
    上げ機構(17)に設けられた苗箱係合センサ(20
    1)を具備していることを特徴とする請求項4記載の苗
    箱回収装置。
  6. 【請求項6】前記苗箱(N)は、矩形状であり外方張り
    出しの周縁(Na)を有し、前記箱取り上げ機構(1
    7)は、前記周縁(Na)に下方から係合する掛止具
    (22)と、該掛止具(22)から前記周縁(Na)が
    離脱するのを防止する離脱規制手段(54)とを有し、 前記苗箱係合センサ(201)は、前記離脱規制手段
    (54)の位置を検出するものであることを特徴とする
    請求項5記載の苗箱回収装置。
JP6831497A 1997-03-21 1997-03-21 苗箱回収方法および苗箱回収装置 Pending JPH10262462A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6831497A JPH10262462A (ja) 1997-03-21 1997-03-21 苗箱回収方法および苗箱回収装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6831497A JPH10262462A (ja) 1997-03-21 1997-03-21 苗箱回収方法および苗箱回収装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10262462A true JPH10262462A (ja) 1998-10-06

Family

ID=13370243

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6831497A Pending JPH10262462A (ja) 1997-03-21 1997-03-21 苗箱回収方法および苗箱回収装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10262462A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH10262462A (ja) 苗箱回収方法および苗箱回収装置
JP3415735B2 (ja) 苗箱収集機構
JP3414960B2 (ja) 苗箱対地処理機
JP3391641B2 (ja) 苗箱回収機
JPH1189435A (ja) 苗箱対地処理機
JPH10203645A (ja) 箱取り上げ機構
JP3285756B2 (ja) 苗箱回収機
JP3305964B2 (ja) 苗箱搬送処理機
JPH1132585A (ja) 箱展開機構
JP3514595B2 (ja) 作業機の走行制御システム
JPH10201372A (ja) 苗箱対地処理機の箱取り上げ機構
JPH10201371A (ja) 苗箱回収機
JPH10201370A (ja) 苗箱対地処理機
JPH10210865A (ja) 苗箱対地処理機
JP3415729B2 (ja) 苗箱搬送処理機
JP3425358B2 (ja) 苗箱展開機
JP3391669B2 (ja) 苗箱対地処理機の箱取り上げ機構
JP3415752B2 (ja) 苗箱対地処理機の箱取り上げ機構
JPH10215620A (ja) 苗箱対地処理機
JP3425359B2 (ja) 苗箱回収機
JP3523791B2 (ja) 苗箱回収機における箱取り上げ機構
JPH1189434A (ja) 苗箱対地処理機
JP2000157053A (ja) 苗箱回収機
JPH1189432A (ja) 苗箱回収装置
JPH10127176A (ja) 苗箱搬送処理機