JP3544618B2 - 基板乾燥方法および基板乾燥装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、半導体基板、液晶表示装置用基板等のフラットパネルディスプレイ(FPD)用基板、フォトマスク用ガラス基板などの基板を回転させて、基板の主面に付着している処理液を除去して基板を乾燥させるための基板乾燥方法および基板乾燥装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体装置の製造工程においては、必要に応じて半導体ウエハ(以下単に「ウエハ」という。)の洗浄が行われる。この洗浄後の基板には、洗浄のために用いられた洗浄液(一般的には純水)が付着しているので、この洗浄液を振り切るための乾燥処理が行われる。この乾燥処理のために用いられる典型的な基板乾燥装置は、ウエハを水平に保持した状態で回転するスピンチャックと、このスピンチャックを高速回転させるための回転駆動機構とを備えている。この構成により、回転に伴って洗浄液に働く遠心力を利用して洗浄液を振り切り、基板の乾燥を達成している。また、基板から飛散する洗浄液が周囲に飛散することを防止するために、スピンチャックは、通常、筒状の処理カップ内に収容されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、ウエハの主面の大部分がシリコンやポリシリコンからなる場合には、このような領域は、水との接触角が90度以上の疎水性表面をなしている。このような場合に、基板を高速回転させて振り切り乾燥を行おうとすると、ウエハの回転の加速に伴って洗浄液がウエハ外に飛び出し、処理カップの内壁面に勢い良く衝突し、その跳ね返りがウエハに再付着してウエハを汚染する。また、回転軸線上の洗浄液には遠心力がほとんど作用しないから、ウエハの主面の中心付近に洗浄液が残留してしまう場合があり、ウエハを十分に乾燥させることができない場合がある。また、ウエハの乾燥を十分に行うには、スピンチャックの回転時間を長くすればよいが、それでは、処理効率が悪くなり、結果として、生産性の劣化を招く。
【0004】
同様な問題は、疎水性領域を有しない基板の乾燥処理においても生じる場合があった。
そこで、この発明の目的は、上述の技術的課題を解決し、基板に付着した処理液を、処理液の再付着を生じさせることなく除去することができる基板乾燥方法および基板乾燥装置を提供することである。
【0005】
また、この発明の他の目的は、基板に付着した処理液を効率的に除去することができる基板乾燥方法および基板乾燥装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
上記の目的を達成するための請求項1記載の発明は、基板を水平に支持しつつ、この基板の主面と直交する回転軸線まわりに当該基板を液処理速度で回転するとともに、この回転中の基板に処理液を供給して基板を処理した後に、この基板の主面から処理液を除去して基板を乾燥させるための基板乾燥方法において、基板を水平に支持しつつ、この基板の主面と直交する上記回転軸線まわりに当該基板を上記液処理速度から減速した第1の回転速度で回転させる低速回転工程と、この低速回転工程中の初期において上記基板の主面に処理液を供給し、上記低速回転工程が終了するよりも早く、その処理液の供給を停止することにより、上記基板の主面上において処理液の液滴を成長させ、この成長した液滴を基板外に移動させて排除する液滴成長・排除工程と、上記低速回転工程の後、基板を水平に支持しつつ、この基板を上記回転軸線まわりに上記第1の回転速度よりも高速な第2の回転速度で回転させる高速回転工程とを含むことを特徴とする基板乾燥方法である。
【0007】
この発明によれば、低速回転工程の初期において基板の主面に処理液が供給されることによって、基板上で液滴が成長させられる。そして、基板の低速回転により、成長した大きな液滴が、遠心力の働きによって、基板の周縁から排除される。このとき、表面張力の働きにより、回転軸線上の処理液も大きな液滴とともに排除されることになる。基板の回転速度が低速であるので、液滴が勢い良く飛び出すことがないから、周囲からの処理液の跳ね返りが基板に再付着するおそれはない。
【0008】
一方、低速回転工程に続く高速回転工程では、基板が高速に回転させられ、その表面の処理液が振り切られるが、基板上の処理液の大部分は低速回転工程において排除されているので、短時間の高速回転により基板の乾燥を完了でき、また、周囲からの処理液の跳ね返りによる基板の再汚染のおそれはない。
このようにして、基板の乾燥を、その回転軸線上における液滴の残留を生じることなく、効率的にかつ良好に行える。
【0009】
請求項2記載の発明は、上記低速回転工程における上記第1の回転速度は、基板の回転数で150rpm以下の範囲内とされており、上記高速回転工程における上記第2の回転速度は、基板の回転数で1500rpm以上2500rpm以下の範囲内とされていることを特徴とする請求項1記載の基板乾燥方法である。
この発明によれば、低速回転工程における液滴の成長および排除、ならびに高速回転工程における振り切り乾燥を良好に行うことができる。
【0010】
請求項3記載の発明は、上記低速回転工程は、上記基板の表面に液滴を成長させるための液滴成長速度で上記基板を回転させる液滴成長工程と、上記処理液の供給が停止された後に、上記液滴成長速度よりも速い液滴排除速度で上記基板を回転させることにより、上記液滴成長工程で成長させられた液滴を基板の周縁から排除する液滴排除工程とを含むことを特徴とする請求項1または2記載の基板乾燥方法である。
この場合に、液滴成長工程における基板の回転速度は、50rpm以下とされることが好ましく、零(すなわち、回転停止)とされてもよい。また、液滴排除工程における基板の回転速度は、50rpm以上150rpm以下とされることが好ましい。
【0011】
請求項記載の発明は、上記基板は疎水性領域を有しており、この疎水性領域の水との接触角は90度以上であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の基板乾燥方法である。
このように基板が疎水性領域を有する場合に、低速回転工程とそれに引き続く高速回転工程とによって基板の乾燥を行うことにより、基板の乾燥処理の効率を従来に比較して格段に向上できる。
【0012】
請求項記載の発明は、基板支持手段によって基板を水平に支持しつつ、この基板の主面と直交する回転軸線まわりに当該基板を液処理速度で回転するとともに、この回転中の基板に処理液を供給して基板を処理した後に、この基板の主面から処理液を除去して基板を乾燥させるための基板乾燥装置において、基板を水平に支持するための上記基板支持手段と、この基板支持手段によって支持された基板の主面に処理液を供給するための処理液供給手段と、上記基板支持手段によって支持された基板の主面に直交する上記回転軸線まわりに、上記基板支持手段を回転させるための回転駆動手段と、上記基板支持手段に支持された基板を上記液処理速度から減速した第1の回転速度で回転させて低速回転工程を実行した後、この第1の回転速度よりも大きな第2の回転速度で回転させるように、上記回転駆動手段を制御する回転制御手段と、上記基板支持手段に支持された基板が上記第1の回転速度で回転されている期間の初期において、上記基板の主面に処理液を供給し、上記基板が上記第2の回転速度で回転されるよりも早く、上記基板の主面への処理液の供給を停止することにより、上記基板の主面上において処理液の液滴を成長させ、この成長した液滴が基板外に移動して排除されるように、上記処理液供給手段を制御する処理液供給制御手段とを含むことを特徴とする基板乾燥装置である。
【0013】
この構成により、請求項1記載の発明と同様な効果を達成できる。
請求項記載の発明は、上記第1の回転速度は、基板の回転数で150rpm以下の範囲内とされており、上記第2の回転速度は、基板の回転数で1500rpm以上2500rpm以下の範囲内とされていることを特徴とする請求項記載の基板乾燥装置である。
【0014】
この構成により、請求項2記載の発明と同様な効果を達成できる。
請求項7記載の発明は、上記回転制御手段は、上記低速回転工程中に、上記基板の表面に液滴を成長させるための液滴成長速度で上記基板を回転させる液滴成長工程と、上記処理液の供給が停止された後に、上記液滴成長速度よりも速い液滴排除速度で上記基板を回転させることにより、上記液滴成長工程で成長させられた液滴を基板の周縁から排除する液滴排除工程とを実行するものであることを特徴とする請求項5または6に記載の基板乾燥装置である。
請求項記載の発明は、上記基板は疎水性領域を有しており、この疎水性領域の水との接触角は90度以上であることを特徴とする請求項5ないし7のいずれかに記載の基板乾燥装置である。この構成により、請求項記載の発明と同様な効果を達成できる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下では、この発明の実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、この発明の一実施形態に係る基板処理装置の構成を示す図解的な断面図である。この基板処理装置は、ウエハWを1枚ずつ洗浄液(処理液)によって洗浄し、この洗浄後のウエハWの主面Wa(図1における上面)に付着している洗浄液を遠心力を利用して振り切ることにより、このウエハWを乾燥させるための洗浄・乾燥装置である。ウエハWの主面Waのほぼ全域は疎水性領域となっていて、この疎水性領域における水との接触角は90度以上である。
【0016】
具体的構成について説明すると、この基板処理装置は、ウエハWを水平に支持し、この支持したウエハWのほぼ中心を通る鉛直軸線を回転軸線とし、この回転軸線まわりに回転するスピンチャック1(基板支持手段)と、このスピンチャック1を収容した有底筒状の処理カップ2と、スピンチャック1を回転駆動するための回転駆動機構3(回転駆動手段)と、この回転駆動機構3の動作を制御する制御装置4(回転制御手段、処理液供給制御手段)とを備えている。スピンチャック1の上方には、ウエハWの主面Waに向けて洗浄液を供給するための表面ノズルN1(処理液供給手段)が備えられており、またスピンチャック2の下方には、ウエハWの裏面Wbに向けて洗浄液を供給するための裏面ノズルN2,N3が、処理カップ2の底面部2Aに備えられている。この処理カップ2の側面部2Bは、ウエハWの回転に伴って飛散する洗浄液を受け止め、周囲への洗浄液の飛散を防止する飛散防止部材として機能している。
【0017】
スピンチャック1は、鉛直方向に沿って配置され、処理カップ2の底面部2Aのほぼ中央を貫通して設けられた回転軸11と、この回転軸11の上端に水平に固定されたスピンベース12と、このスピンベース12に立設された複数本のチャックピン13とを有している。スピンベース12は、たとえば、平面視において放射状に延びた複数本のアームを有しており、各アームの先端にチャックピン13が取り付けられている。隣接するアームの間には、裏面ノズルN2,N3からの洗浄液をウエハWの裏面Wbに導くための洗浄液経路が確保されている。
【0018】
表面ノズルN1および裏面ノズルN2,N3には、薬液タンク21からの洗浄用薬液(フッ酸やアンモニアなど)またはリンス液タンク22からのリンス液(純水、オゾン水、電解イオン水、温水など)が、洗浄液として選択的に供給されるようになっている。薬液タンク21からの薬液が導かれる薬液配管23と、リンス液タンク22からのリンス液が導かれるリンス液配管24とは、途中で洗浄液配管25に合流しており、この洗浄液配管25が、ノズルN1,N2,N3に結合されている。薬液配管23およびリンス液配管24の途中部には、薬液用バルブ31およびリンス液用バルブ32がそれぞれ介装されており、これらのバルブ31,32の開閉は制御装置4によって制御されるようになっている。なお、表面ノズルN1と裏面ノズルN2,N3とに、個別の薬液用バルブおよびリンス液用バルブを設けてもよい。
【0019】
図2は、この基板処理装置の動作を説明するための図である。図2(a) は、スピンチャック1の回転速度の時間変化を示しており、図2(b) は、薬液用バルブ31の開閉状態を示しており、図2(c) はリンス液用バルブ32の開閉状態を示している。
ウエハWに対する処理を施す前の期間には、制御装置4は、スピンチャック1を停止状態に保持し、また、薬液用バルブ31およびリンス液用バルブ32を閉成状態に保持する。基板搬送ロボット(図示せず)から未処理のウエハWがスピンチャック1に受け渡された後、制御装置4は、回転駆動機構3を制御して、スピンチャック1の回転を開始させる。そして、時刻t1に液処理速度(たとえば、ウエハWの回転数で300〜1000rpm)に達すると、制御装置4は、薬液用バルブ31を開成する。これにより、回転中のウエハWにノズルN1,N2,N3からの洗浄用薬液が供給され、薬液洗浄工程が行われる。時刻t2からの期間には、薬液用バルブ31が閉成され、代わってリンス液用バルブ32が開成される。これにより、ウエハWの表裏面の薬液を洗い流すためのリンス工程が行われる。
【0020】
リンス工程の末期、すなわち、リンス液用バルブ32が閉成される直前の期間においては、制御装置4は、回転駆動機構3を制御して、スピンチャック1の回転速度を極低速の液滴成長速度(ウエハWの回転数で50rpm以下)にまで減速し、その速度を一定時間(たとえば、2〜10秒間)維持する。これにより、ウエハWの主面Waにリンス液が供給された状態で、スピンチャック1が極低速で回転するので、ウエハWの主面Wa上には比較的大きな液滴が形成されることになる。こうして、液滴成長工程が行われる。
【0021】
時刻t3に、制御装置4は、リンス液用バルブ32を閉成して、液滴成長工程を終了する。その後、制御装置4は、スピンチャック1の回転速度を液滴排除速度(ウエハWの回転数で50〜150rpm)にまで加速し、その速度を一定時間(たとえば、2〜10秒間)維持する。これにより、ウエハWの表面の液滴に働く遠心力によって、この液滴をウエハWの周縁から排除する液滴排除工程が行われる。ただし、液滴成長工程においても、ウエハWが回転している限りは、ウエハW上の液滴に遠心力が働き、液滴の排除が行われるので、実際には、液滴成長工程と液滴排除工程との境界は明確ではない。
【0022】
この液滴排除工程の後は、制御装置4は、スピンチャック1の回転速度を乾燥速度(たとえば、ウエハWの回転数で2500rpm)にまで加速し、この乾燥速度を一定時間(たとえば、10〜60秒間)維持した後に、スピンチャック1の回転を停止させる。こうして、ウエハWを高速回転させてその表面の液滴を振り切るための振り切り乾燥工程が行われる。
【0023】
この乾燥処理後のウエハWは、上記の基板搬送ロボットによって搬出されることになる。
なお、リンス工程の末期と振り切り乾燥工程の間において、ウエハWの回転速度が、ウエハWの回転数で150rpm以下となっている期間が低速回転工程として把握され、このような期間において、ウエハW上で液滴の成長およびその排除が行われる。
【0024】
また、ウエハWの回転速度が、ウエハWの回転数で、1500rpm以上となっている期間が高速回転工程として把握され、この期間において、ウエハW上の液滴を振り切って乾燥するための振り切り乾燥が行われる。
なお、表面ノズルN1と裏面ノズルN2,N3とに、個別にリンス液供給バルブが設けられる場合には、裏面ノズルN2,N3に対応したリンス液供給バルブは、低速回転工程よりも前に閉成されることが好ましく、これにより、リンス液を節約できる。
【0025】
図3は、液滴排除工程における作用を説明するためのウエハWの平面図である。液滴排除工程の前の液滴成長工程において大きく成長した液滴50には、ゆっくりとした回転であっても、比較的大きな遠心力CFが作用する。したがって、液滴排除工程におけるスピンチャック1の低速回転により、大きな液滴50は、ウエハWの周縁に向かってゆっくりと移動していき、図1に示すように、ウエハWの周縁から落下することになる。このとき、スピンチャック1の回転が低速であるので、液滴50の各部に働く遠心力の差は、この液滴50の表面張力Tに打ち勝つほど大きくないので、液滴50が分解することがない。そのため、ウエハWの中心に小さな液滴が残留するおそれはなく、ウエハWの中心付近の水分も、大きな液滴50とともに、ウエハWの周縁からウエハW外に除去される。こうして、液滴排除工程によって、ウエハWの主面Waの液滴のほぼ全てを除去することができる。
【0026】
また、液滴排除工程では、液滴50が高速に半径方向外方に移動することがないので、ウエハWの周縁から出た液滴50が処理カップ2の側面部2Bに勢い良く達することがない。そのため、側面部2Bからの跳ね返った洗浄液飛沫がウエハWの主面Waに再付着するおそれはない。
以上のようにこの実施形態によれば、リンス工程の末期において、スピンチャック1の回転速度を極低速にすることによって、ウエハW上で液滴を成長させ、この成長した液滴を、スピンチャック1を低速回転させることによって排除するようにしている。そのため、ウエハW上の水分の大部分は大きな液滴となって、ゆっくりとウエハWの周縁から排除されて落下することになるから、処理カップ2の側面部2Bから跳ね返った飛沫がウエハWに再付着することがない。しかも、液滴を大きく成長させてから排除するようにしているので、ウエハWの回転軸線上の水分は、表面張力の働きにより、その大きな液滴とともに排除されることになる。そのため、ウエハWの中心付近に液滴が残留することがない。これにより、その後の振り切り乾燥工程を長時間行わなくても、ウエハWを良好に乾燥させることができる。
【0027】
この発明の一実施形態について説明したが、この発明は上記の実施形態以外の形態で実施することも可能である。たとえば、上記の実施形態では、液滴成長工程と液滴排除工程とでスピンチャック1の回転速度を変えているが、一定速度の回転によって液滴の成長および排除を行ってもよい。また、処理対象の基板は、ウエハに限らず、液晶表示装置用ガラス基板などの他の種類の基板であってもよい。
【0028】
その他、特許請求の範囲に記載された技術的事項の範囲で種々の変更を施すことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態に係る基板処理装置の構成を示す図解的な断面図である。
【図2】この基板処理装置の動作を説明するための図である。
【図3】液滴排除工程における作用を説明するためのウエハの平面図である。
【符号の説明】
1 スピンチャック
2 処理カップ
3 回転駆動機構
4 制御装置
N1 表面ノズル
N2,N3 裏面ノズル
21 薬液タンク
22 リンス液タンク
31 薬液用バルブ
32 リンス液用バルブ
50 液滴

Claims (8)

  1. 基板を水平に支持しつつ、この基板の主面と直交する回転軸線まわりに当該基板を液処理速度で回転するとともに、この回転中の基板に処理液を供給して基板を処理した後に、この基板の主面から処理液を除去して基板を乾燥させるための基板乾燥方法において、
    基板を水平に支持しつつ、この基板の主面と直交する上記回転軸線まわりに当該基板を上記液処理速度から減速した第1の回転速度で回転させる低速回転工程と、
    この低速回転工程中の初期において上記基板の主面に処理液を供給し、上記低速回転工程が終了するよりも早く、その処理液の供給を停止することにより、上記基板の主面上において処理液の液滴を成長させ、この成長した液滴を基板外に移動させて排除する液滴成長・排除工程と、
    上記低速回転工程の後、基板を水平に支持しつつ、この基板を上記回転軸線まわりに上記第1の回転速度よりも高速な第2の回転速度で回転させる高速回転工程とを含むことを特徴とする基板乾燥方法。
  2. 上記低速回転工程における上記第1の回転速度は、基板の回転数で150rpm以下の範囲内とされており、
    上記高速回転工程における上記第2の回転速度は、基板の回転数で1500rpm以上2500rpm以下の範囲内とされていることを特徴とする請求項1記載の基板乾燥方法。
  3. 上記低速回転工程は、
    上記基板の表面に液滴を成長させるための液滴成長速度で上記基板を回転させる液滴成長工程と、
    上記処理液の供給が停止された後に、上記液滴成長速度よりも速い液滴排除速度で上記基板を回転させることにより、上記液滴成長工程で成長させられた液滴を基板の周縁から排除する液滴排除工程とを含むことを特徴とする請求項1または2記載の基板乾燥方法。
  4. 上記基板は疎水性領域を有しており、この疎水性領域の水との接触角は90度以上であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の基板乾燥方法。
  5. 基板支持手段によって基板を水平に支持しつつ、この基板の主面と直交する回転軸線まわりに当該基板を液処理速度で回転するとともに、この回転中の基板に処理液を供給して基板を処理した後に、この基板の主面から処理液を除去して基板を乾燥させるための基板乾燥装置において、
    基板を水平に支持するための上記基板支持手段と、
    この基板支持手段によって支持された基板の主面に処理液を供給するための処理液供給手段と、
    上記基板支持手段によって支持された基板の主面に直交する上記回転軸線まわりに、上記基板支持手段を回転させるための回転駆動手段と、
    上記基板支持手段に支持された基板を上記液処理速度から減速した第1の回転速度で回転させて低速回転工程を実行した後、この第1の回転速度よりも大きな第2の回転速度で回転させるように、上記回転駆動手段を制御する回転制御手段と、
    上記基板支持手段に支持された基板が上記第1の回転速度で回転されている期間の初期において、上記基板の主面に処理液を供給し、上記基板が上記第2の回転速度で回転されるよりも早く、上記基板の主面への処理液の供給を停止することにより、上記基板の主面上において処理液の液滴を成長させ、この成長した液滴が基板外に移動して排除されるように、上記処理液供給手段を制御する処理液供給制御手段とを含むことを特徴とする基板乾燥装置。
  6. 上記第1の回転速度は、基板の回転数で150rpm以下の範囲内とされており、上記第2の回転速度は、基板の回転数で1500rpm以上2500rpm以下の範囲内とされていることを特徴とする請求項記載の基板乾燥装置。
  7. 上記回転制御手段は、上記低速回転工程中に、上記基板の表面に液滴を成長させるための液滴成長速度で上記基板を回転させる液滴成長工程と、上記処理液の供給が停止された後に、上記液滴成長速度よりも速い液滴排除速度で上記基板を回転させることにより、上記液滴成長工程で成長させられた液滴を基板の周縁から排除する液滴排除工程とを実行するものであることを特徴とする請求項5または6に記載の基板乾燥装置。
  8. 上記基板は疎水性領域を有しており、この疎水性領域の水との接触角は90度以上であることを特徴とする請求項5ないし7のいずれかに記載の基板乾燥装置。
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